JPH05100483A - 重合トナーの製造方法 - Google Patents

重合トナーの製造方法

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JPH05100483A
JPH05100483A JP3283539A JP28353991A JPH05100483A JP H05100483 A JPH05100483 A JP H05100483A JP 3283539 A JP3283539 A JP 3283539A JP 28353991 A JP28353991 A JP 28353991A JP H05100483 A JPH05100483 A JP H05100483A
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toner
particles
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polymer
dispersion stabilizer
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Masahisa Ochiai
正久 落合
Masateru Hirayama
正輝 平山
Hisatomo Nakahara
久与 中原
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、懸濁重合による、良好な画像特性
とクリーニング性を併せ持つ小粒径トナーの製造方法を
提供することを目的とする。 【構成】 本発明は、静電荷潜像を現像するためのトナ
ー製造方法に関する。少なくともエチレン性不飽和二重
結合を有するモノマーと着色剤とを含む重合性モノマー
混合液を、分散安定剤を用いて水中に分散させ、懸濁重
合することにより、トナー粒子を製造する方法におい
て、重合体のガラス転移温度以上の温度で分散安定剤を
除去する事により、重合体粒子同士を凝集させ、不定形
会合粒子とした後、体積平均粒径7.0μm以下に解砕
することにより、高精細画像を与えると共に、ブレード
クリーニング性の良好なトナーが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電荷潜像を現像する
ためのトナーに関する。特に単量体組成物を分散媒中で
重合することにより、直接トナーが得られる重合法トナ
ーに於いて、高精細な画像の得られるトナーの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】電気的または磁気的潜像を現像して画像
を形成し、記録する種々のプロセスの一つとして電子写
真法が知られている。この電子写真法では、一般に光導
電性物質を利用し、種々の手段で感光体上に電気的潜像
を形成し、次いでこの潜像をトナーを用いて現像し、ト
ナー画像を形成する。得られたトナー画像はそのまま定
着するか、あるいは紙などに転写した後加熱、加圧等の
手段により定着され、複写物となる。トナーを用いて現
像する方法としては、パウダークラウド法やタッチダウ
ン法または磁気ブラシ現像法など種々の方法が提案さ
れ、それぞれの画像形成プロセスに適した方法が採用さ
れている。
【0003】従来、これらの目的に用いるトナーは、一
般に熱可塑性樹脂中に磁性体あるいは染・顔料からなる
着色剤を溶融混練し、着色剤を樹脂中に均一に分散させ
た後、粉砕、分級することにより、所定の粒径分布を持
つトナーとして製造されてきた。
【0004】この混練−粉砕によるトナーの製造方法
は、優れた特性のトナーを製造できるが、ある種の制限
があった。すなわち、粉砕されやすい、換言すると脆性
の高い樹脂を使用する必要があった。脆性の高い樹脂を
用いたトナーを実際の現像に供すると、現像のストレス
によりさらに微粉化され、選択現像やトナースペントと
呼ばれる劣化を生じやすくなる。
【0005】また、この混練−粉砕法においては、着色
剤等の固体微粒子を樹脂中に完全に均一に分散させるこ
とは困難であり、分散の度合いによってはトナーの組成
に分布が生じ、トナー現像特性の変動をきたす場合もあ
る。さらに、一般にトナーにより形成した画像の解像
度、ベタ部の稠密性、階調再現性はトナ−の特性、特に
その粒子径に依存する割合が大きく、粒子径が小さいほ
ど高品質の画像が得られることが知られている。そのた
め最近の高画質複写機、プリンタは小粒径トナーを使用
している例が多い。しかしながら、混練−粉砕法によっ
て小粒径トナーを製造することは、粉砕機の能力により
体積平均粒径で7.0μm程度がその限界であった。そ
こで、これらの混練−粉砕法の問題点を解決するため、
重合法によるトナーが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】重合によりトナーを
製造する方法の一つに懸濁重合法が知られている。懸濁
重合法においては、重合性単量体および着色剤、必要に
応じて重合開始剤、帯電制御剤、その他の添加剤を溶解
または分散させた単量体組成物を、懸濁安定剤を含む水
相中に、撹拌下に加えて造粒し、重合反応後、粒子を濾
過、乾燥させてトナー粒子を製造している。この懸濁重
合法は、粉砕工程を全く含まないため、比較的容易に小
粒子径トナーを製造できる方法である。
【0007】しかしながら、懸濁重合により製造した粒
子は、分散工程で生ずる液滴の界面張力により必然的に
球形となる傾向があった。球形トナーは小粒子径であっ
ても流動性が良く、ホッパーの設計や現像ロールを回転
させるためのトルクが小さくなる等現像機の設計に有利
であるが、一部のクリーニング方式ではクリーニングさ
れにくいという問題があった。クリーニング方式では、
ブレード、ファーブラシ、磁気ブラシを用いたものが一
般的であるが、ブレードクリーニング方式ではブレード
と感光体の間で球形トナーが回転し、その隙間に入り込
むため、クリーニングされにくい状態となる。
【0008】このような、重合法により得られたトナー
をブレードクリーニング方式に適応させるため、これま
でいくつかの方法が知られている。例えば、特開昭62
−266550号公報に記載のあるごとく、重合終了前
に高速撹拌を行ない、粒子に機械的な力を加え、重合体
粒子を不定形とする方法がある。この方法では、安定な
分散状態が破られるため、粒子同士の合一が進み、つい
には塊状の重合体となる恐れがあり、撹拌の調節が難し
く実用的でない。また、特開平2−51164号公報で
は、特定のケン化度を有するポリビニルアルコールを分
散剤として用いることにより、粒子を凝集させ、5〜2
5μmの会合体粒子とすることにより、クリーニング性
の向上を図っている。しかし、この方法では会合体粒子
の粒径が大きくなり易いため、小粒径トナーの製造には
不向きである。
【0009】不定形トナーを製造する方法としては、上
記の他に、特開平2−167564号公報に、懸濁重合
法による粒子を乾燥時に加熱処理してブロック状とした
後、機械的に粉砕して不定形トナーとする方法が知られ
ている。この方法では、小粒径の不定形トナーも製造で
きるが、ブロック状の融着物を微粒子状に解砕すること
は工程が複雑なだけでなく、エネルギ−的にもロスが大
きくなるという不都合がある。さらに、特開昭61−1
67956号公報では乳化重合粒子をそのガラス転移温
度以上の温度で凝集処理する方法が述べられている。乳
化重合粒子は一次粒径が1μm以下と小さいため、凝集
処理で5〜7μm程度の小粒径不定形トナーを作成する
ことも可能であるが、残留した乳化剤の吸湿性のため、
トナーとして十分な帯電性を有しないという問題があっ
た。
【0010】本発明の目的は、懸濁重合により作成した
トナー粒子が不定形状を有し、小粒子径で、かつ画像特
性の優れたトナーの製造方法を提供することにある。
【0011】
【問題点を解決するための手段】本発明は、上記問題点
を解決するために為されたもので、少なくともエチレン
性不飽和二重結合を有するモノマーと着色剤とを含む重
合性モノマー混合液を、分散安定剤を用いて水中に分散
させ、懸濁重合することにより、トナー粒子を製造する
方法において、重合体のガラス転移温度以上の温度で分
散安定剤を除去する事により、重合体粒子同士を凝集さ
せ、不定形会合粒子とした後、体積平均粒径7.0μm
以下に解砕することを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明では、懸濁重合における粒子の分散安定
剤を除去する工程で、凝集度を調節することにより、不
定形状の小粒径トナーを製造する。一般に分散安定剤が
トナー表面に残留すると、帯電性や定着性に悪影響があ
るため、酸やアルカリによってこれを除去することが行
われる。重合体のガラス転移温度以上の温度で、分散安
定剤を除去すると、粒子同士が融着し、会合粒子となっ
た。この会合粒子を解砕した粒子は不定形状となり、小
粒径でかつブレードクリーニング性に優れた特性を示す
ことを見いだした。会合粒子を生成するための、分散安
定剤除去の温度条件としては、生成重合体のガラス転移
温度以上、軟化温度以下で行うことが望ましい。また、
生成重合体の一次粒径としては、1〜7μm程度が好ま
しく、これを凝集し、5〜数百μmの会合体粒子とする
ことが好ましい。会合体粒子とすることにより、濾過や
脱水の速度が著しく向上するため、この方法は小粒子径
重合トナーの製造プロセスとしても有利である。脱水後
の粒子は、通常の減圧乾燥や熱風乾燥により乾燥するこ
とができる。
【0013】会合体粒子として乾燥された粒子の解砕
は、通常の微粉砕機を使用することにより行うことがで
きる。ただし、解砕に要するエネルギ−はわずかであ
り、通常の樹脂の粉砕に必要な条件よりも緩慢な条件
で、例えば、被粉砕物の供給速度を速めるなどして、効
率良く行うことができる。この場合、解砕後の粒子径は
一次粒子径よりも小さくなることが少ないため、比較的
狭い範囲の粒径分布を容易に得ることができる。さらに
必要な場合は、気流分級機等により所望の粒径分布とす
る事ができる。
【0014】本発明に使用する重合性単量体はラジカル
重合性のものであり、生成した重合体がトナーの要求さ
れる熱特性と静電気特性を有するよう一種または二種以
上を組合せて使用される。このような単量体の例として
は、モノビニル芳香族単量体、アクリル系単量体、ビニ
ルエステル系単量体、ビニルエーテル系単量体、ジオレ
フィン系単量体、モノオレフィン系単量体などがある。
【0015】モノビニル単量体としては、スチレン、o
−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルス
チレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレ
ン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n
−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p
−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、
p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p
−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、
3,4−ジクロロスチレン等のスチレンとその誘導体が
挙げられる。
【0016】アクリル系単量体としては、アクリル酸、
メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、
アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブ
チル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチ
ルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−ア
ミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メ
タクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチ
ルアミノエチルなどがある。
【0017】ビニルエステル系単量体としては、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなど、ビ
ニルエーテル系単量体としては、ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテ
ル、ビニルフェニルエーテルなどがある。ジオレフィン
系単量体としては、例えばブタジエン、イソプレン、ク
ロロプレンなど、モノオレフィン系単量体としてはエチ
レン、プロピレン、イソブチレン、ブテン−1、ペンテ
ン−1、4−メチルペンテン−1などが挙げられる。
【0018】本発明に使用する油溶性重合開始剤として
は、公知の重合開始剤を一種または二種以上組合せて使
用することができる。例えば、2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチ
ル)バレロニトリル、2,2′−アゾビス4−メトキシ
−2,4−ジメチルバレロニトリル、ベンゾイルパ−オ
キサイド、2,4−ジクロロパ−オキサイド、イソプロ
ピルパ−オキシカ−ボネ−ト、クメンハイドロパ−オキ
サイド、ラウロイルパ−オキサイド系開始剤などを使用
して重合を行なうことができる。これらの重合開始剤の
使用量は、単量体組成物の約0.1〜5重量%であるこ
とが好ましい。
【0019】架橋剤としては一分子中に不飽和結合を二
個以上有する架橋性単量体を用い、共重合させることが
好ましい。架橋性単量体としては、ジビニルベンゼン、
ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジエチレング
リコールメタクリレート、エチレングリコールジメタク
リレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、
フタル酸ジアリルなどが挙げられる。これらの架橋性単
量体を重合性単量体に対して共重合させる割合は、単量
体全量に対して0.2〜2重量%であることが好まし
い。架橋性単量体の使用量が単量体全量の0.2重量%
未満であると、トナーの耐オフセット性が低い、また重
合中に粒子の合一が起こり易く粒子径分布が広くなる。
逆に、架橋性単量体の量が単量体全量の2重量%を越え
ると、トナーの軟化温度が上昇し、定着性が悪くなると
いう不都合を生じる。
【0020】また、重合性単量体並びに架橋性単量体に
着色剤などの個体微粒子をポリエステル系分散剤を用い
て分散させることにより、分散性が著しく向上する。そ
の結果、トナー表面に露出した着色剤や極性化合物の量
が低減し、特に高湿度環境下での帯電特性の劣化と、そ
れに伴うトナーの飛散、かぶりを防止することができ
る。
【0021】着色剤としては、公知の染料および顔料が
使用できる。例えば、染料は、ニグロシン染料、C.I.ダ
イレクトレッド1、C.I.ダレクトレッド4、C.I.アシッ
ドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.ソルベント
レッド、C.I.バットレッド、C.I.ダイレクトブルー1、
C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッドブル−15、C.
I.ベーシックブルー3、C.I.ソルベントブルー、C.I.ダ
イレクトグリーン6、C.I.ソルベントレッドなどがあ
る。顔料としては、ファーネスブラック、アセチレンブ
ラック、カドミウムイエロー、ハンザイエローG、ナフ
ト−ルイエローS、ピラゾロンレッド、パーマネントレ
ッド4R、モリブデンオレンジ、ファストバイオレット
B、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーン、フタ
ロシアニングリーンなどが挙げられる。これらの着色剤
は、充分な濃度の可視像が形成されるにふさわしい割合
で含有されることが必要であり、通常単量体組成物全量
に対し、2〜20重量%の割合とされる。
【0022】トナーを磁性トナーとして用いるために、
単量体組成物中に磁性体微粒子を添加することも可能で
ある。このような磁性体としては、鉄、コバルト、ニッ
ケルなどの強磁性金属の粉末、またはこれらにクロム、
マンガン、銅、亜鉛、アルミニウム、希土類元素などを
加えた合金、その酸化物であるマグネタイト、フェライ
トの微粉末が用いられる。これらの磁性体の添加量はト
ナーの全重量に対して、20〜70重量%が好ましい。
【0023】上記のモノマー組成物を、機械式や超音波
式のホモジナイザーにより水中に懸濁させて、重合する
際、水中での懸濁状態を安定化させるために、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、硫酸
バリウム、シリカ、アルミナなどの難水溶性無機塩類の
微粒子を分散安定剤として使用することが一般的であ
る。特にコロイダルシリカはその一次粒子径が10ない
し30nmと小さくより少ない量で目的の粒径を得られ
るためトナーの懸濁安定剤として適当である。これらの
分散安定剤は、単量体に対し、0.01〜10重量%の
割合で用いることが好ましい。これらの分散安定剤の他
に、少量の安定助剤を加えることはなんら差し支えな
い。分散安定助剤としては、ゼラチン、カルボキシメチ
ルセルロ−ス、澱粉、ポリビニルアルコ−ルなどの水溶
性高分子、界面活性剤等を使用できる。
【0024】本発明において、上述した成分以外に必要
に応じて、帯電制御剤、流動性改質剤、クリーニング
剤、充填剤などの添加剤を添加しても良い。帯電制御剤
としては、ニグロシン、四級化アンモニウム塩、ポリア
ルキルアミド、モリブデン酸キレ−ト顔料、モノアゾ染
料の金属錯体、ナフテン酸金属塩、サリチル酸金属錯体
などがある。流動性改質剤としては、疏水性シリカ、酸
化チタン、ポリビニリデンフルオライド、金属石鹸など
の微粉末が、クリ−ニング助剤としては、ステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシ
ウム、ポリメチルメタクリレ−ト、ナイロン、ポリ四フ
ッ化エチレン、シリコンカ−バイドなどの微粉末を用い
ることができる。これらの添加剤は、モノマ−組成物中
に混合分散させて用いるか、または、得られたトナ−粒
子の表面に添加しても良い。
【0025】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明の内容をさらに
詳細に説明する。なお、実施例および比較例中の部は重
量部を表わす。
【0026】(実施例1)スチレン70部、n−ブチル
メタクリレート30部、ジビニルベンゼン0.1部、カ
ーボンブラック(三菱化成製#3750)5部、ポリエ
ステル系分散剤(ICI製ハイパ−マーLP5)1部、
帯電制御剤(日本化薬製カヤチャージT−2N)0.5
部、ポリプロピレン(三洋化成製ビスコール660P)
1部をアトライターで6時間混合分散させた。
【0027】次に、容器に窒素ガスにより曝気した50
℃のイオン交換水1000部と微粉末シリカ(日本アエ
ロジル製アエロジル#300)5部を入れ、ホモジナイ
ザ−(日本特殊機化工業製ホモミキサ−)で撹拌し、分
散媒中にアゾビス2,4−ジメチルバレロニトリル2部
を加えた上記のモノマ−組成混合物を加え、6000r
pmで10分間分散造粒した。反応容器を窒素置換した
後、パドル撹拌翼を備えた撹拌装置に変更し、200r
pmで撹拌を続けながら70℃に昇温し、8時間反応さ
せた。反応系の温度を65℃に低下させ、水酸化ナトリ
ウム20部を加えて4時間撹拌し、分散剤として用いた
シリカ微粒子を除去した。得られた重合物を濾過、水洗
を行なった後脱水し、50℃で12時間減圧乾燥を行な
い微小な顆粒状粉体を得た。
【0028】この粉体を日本ニューマチック工業製ジェ
ットミル(PJM−1)を用いて解砕し、疎水性シリカ
(日本アエロジル製R972)0.5部を添加し、トナ
ー1を得た。トナー1の粒子径をコールターカウンター
で測定したところ、体積平均粒径が6.3μmであり、
10μm以下の粒子が95%以上含まれており、分級操
作は不要であった。トナー1のガラス転移温度を示差走
査熱量形(DSC)により測定すると、62℃であっ
た。トナー1の形状を走査型電子顕微鏡(SEM)によ
り観察したところ図1に示すような不定形をしていた。
このトナ−4部とフェライトキャリア(日立金属製KB
N−120)100部とを混合して現像剤を調製し、ブ
レードクリーニング方式の市販複写機(東芝製BD55
50)を用いて現像したところ、画像濃度1.42
(O.D.)で、ブラシマ−クやかぶりのない、解像
度、階調性、ベタ部の緻密性の良好な高品位の画像が得
られた。また、1万枚の連続複写によりクリーニング性
を調べたところ、クリーニング不良は全く見られなかっ
た。
【0029】(実施例2)スチレン92部、2−エチル
ヘキシルアクリレ−ト8部、ジビニルベンゼン0.2
部、カ−ボンブラック(三菱化成工業製MA−600)
5部、ポリエステル系分散剤(ポリヘキサメチレンアジ
ペート)1.0部、帯電制御剤(オリエント化学製ボン
トロンS−34)1部、をボ−ルミルに入れ8時間混合
した。得られたモノマー組成混合物を実施例1と同様の
方法で、水中に分散し、重合開始剤2,2’−アゾビス
イソブチロニトリル3.5部を添加して80℃で重合し
た。その後、系の温度を60℃とし、実施例1と同様の
方法でトナーを処理し、トナー2を得た。
【0030】トナー2は、体積平均粒径が5.5μmで
あり、分級操作は不要であった。また、トナー2のガラ
ス転移温度は59℃であった。このトナーを用いて実施
例1と同様の方法で画像評価を行なったところ、画像濃
度1.38(O.D.)で、かぶりや文字のちりが極め
て少ない実施例1と同様な高品位の画像が得られた。ま
た、クリーニング特性も良好であった。
【0031】(実施例3)実施例1のモノマー組成に対
し、シランカップリング剤(トーレ・ダウコーニング・
シリコーンSZ6083)により表面処理を行ったマグ
ネタイト(関東電化製KBC−100)40部を加えた
他は実施例1と同様の方法により重合体粒子の製造を行
い磁性トナー3を得た。得られたトナー3は、体積平均
粒径が6.8μmであり分級操作は不要であった。ま
た、トナー3のガラス転移温度は60℃であった。
【0032】このトナーを用いて、市販の磁性トナー方
式プリンタ(NEC製PC−PR601)により画像評
価を行った。その結果、画像濃度は1.35で、かぶり
や滲みの無いシャープな画像が得られた。またA4、5
000枚のテストパターン印字を行ったところ、画質の
変化が少なくクリーニング性も良好であった。
【0033】(比較例1)実施例1において、アルカリ
処理を50℃にて行ない、ジェットミルによる解砕を行
わない他は実施例1と同様なモノマー組成および方法で
トナーを製造し、トナー4を得た。トナー4の粒子径
は、体積平均粒径が6.0μmであった。トナーの形状
をSEM観察すると図2に示すように球形であった。ま
た、実施例1と同様に画像評価を行ったところ、画像濃
度は1.45であったが、初期からクリーニング不良に
よるゴースト画像が生じた。
【0034】(比較例2)実施例2に於いて、重合体を
脱水後100℃にて6時間減圧乾燥を行ない、生じた塊
状物を粗粉砕機ロートプレックスで解砕した後、被粉砕
物の供給速度を半分以下に低下させてジェットミル粉砕
を行った他は実施例2と同様の組成および方法でトナー
を製造し、トナー5を得た。トナー5は過粉砕により微
粉が生じたため、ジグザグ分級機(アルピネ製)により
3μm以下の粒子が10%以下となるよう分級した。
【0035】トナー5の体積平均粒径は6.8μm、ガ
ラス転移温度は58℃であった。トナー5を用いて実施
例1と同様に複写機により画像評価を行ったところ、画
像濃度は1.32で、クリーニング性も良好であった
が、トナーホッパー内でブリッジングを生じトナー補給
が停止するという不都合を生じた。トナー5の流動性を
調べたところ、安息角が60度と高く、流動性が不十分
であった。
【0036】
【発明の効果】本発明の重合トナーの製造方法は、以上
記述のような構成および作用であり、懸濁重合によるト
ナー製造方法において、ブレードクリーニング性に優
れ、画像濃度が高くかぶりのない高精細画像を与えるト
ナーを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における不定形重合トナーの
粒子構造写真である。
【図2】従来の球形重合トナーの粒子構造写真である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともエチレン性不飽和二重結合を
    有するモノマーと着色剤とを含む重合性モノマー混合液
    を、分散安定剤を用いて水中に分散させ、懸濁重合する
    ことにより、トナー粒子を製造する方法において、重合
    体のガラス転移温度以上の温度で分散安定剤を除去する
    事により、重合体粒子同士を凝集させ、不定形会合粒子
    とした後、体積平均粒径7.0μm以下に解砕すること
    を特徴とする重合トナーの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000221726A (ja) * 1999-01-29 2000-08-11 Tomoegawa Paper Co Ltd 電子写真用トナー
JP2001249491A (ja) * 2001-02-19 2001-09-14 Nippon Zeon Co Ltd トナーとその製造方法

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