JPH06191026A - インクジェット記録ヘッド、及び同ヘッドを備えた記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッド、及び同ヘッドを備えた記録装置

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JPH06191026A
JPH06191026A JP34375592A JP34375592A JPH06191026A JP H06191026 A JPH06191026 A JP H06191026A JP 34375592 A JP34375592 A JP 34375592A JP 34375592 A JP34375592 A JP 34375592A JP H06191026 A JPH06191026 A JP H06191026A
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ink
recording head
ejection
recording
liquid
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Minoru Nozawa
実 野沢
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インク吐出量の微細な記録ヘッドを得る。 【構成】 インク液路113の内周壁に、吐出口114
から吐出エネルギー発生素子111に向って一定の距離
にわたり撥インク処理部124を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインク小滴を吐出して記
録を行なうインクジェット記録ヘッド、及び同ヘッドを
備えた記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から使用されている各種記録方式の
中でも、インクジェット記録は記録時に騒音の発生が極
めて少ないノンインパクト記録方式として知られてい
る。しかも高速記録が可能であって、特別の定着処理を
要することなく、被記録材として普通紙を使用すること
ができるので、極めて有用な記録方式として認められて
いる。インクジェット記録方式は種々な形態のものが提
案されており、改良が加えられて商品化されたものが多
く、更に現今もその努力が続けられている。
【0003】図1、2はインクジェット記録ヘッドの2
形態をそれぞれ示すもので、液吐出に利用されるエネル
ギー発生手段としての電気熱変換素子が各液路に配設さ
れた複数の吐出口を有する記録ヘッドの例を示す。
【0004】図1に示す記録ヘッドは特開昭57−43
876号公報に開示されている方法で製造できる。即
ち、図1(A)中110はガラスやセラミックなどで形
成されている第1基板、111は第1基板110上に配
設された液吐出エネルギー発生素子(電気熱変換素
子)、112は感光性樹脂の硬化膜によって形成された
仕切壁部であって、これらの仕切壁部112、その先端
部の吐出口114を形成する為の液路113および液室
115がフォトリソグラフィ工法によって形成される。
116はガラス、セラミックス、金属などで形成された
第2基板であり、例えば接着剤117を用いて上述した
感光性樹脂の硬化膜による仕切壁部112上に積層され
る。118はインクを供給するための供給孔である。こ
のようにして製造した図1(B)に示す記録ヘッド12
0は吐出口の高密度化、小形化が容易である優れた記録
ヘッドある。
【0005】更に、特開昭58−136478号公報に
は図2に示すような方法が開示されている。即ち、基盤
110面の液路113形成部位に固体層119を設け
(同図(A))、その上に該固体層119を覆う液路形
成材料である活性エネルギー線硬化材料層120と液室
形成部材(第2基板116)を順次積層した後に不図示
の活性エネルギー線を照射して、活性エネルギー線硬化
材料を硬化せしめる。そして最後に、固体層119を除
して同図(B)に示すヘッド130を形成する方法であ
る。このようにして形成された記録ヘッド130は、前
記記録ヘッドに比べて工程中での液路に付着するゴミに
よる歩留りの低下の減少、及び超高速記録が可能な記録
幅に対応したフルマルチ記録ヘッド化に有利な記録ヘッ
ドである。
【0006】しかしながら、上記従来例のインクジェッ
ト記録ヘッドによる高精細記録には限界がある。
【0007】高精細記録は、どれだけ小さい液滴を発生
させられるかによるが、従来例の記録ヘッドには以下の
問題点がある。 (1)液滴の体積を10×10-12 l(以後1×10
-12 l=1plとする。)以下にする必要があるが、従
来の設計ルールによると吐出口及び液路がかなり小さく
なり、安定して複数の吐出口及び液路を作り込むのが難
しい。 (2)吐出エネルギー発生素子と吐出口との距離も従来
の400DPIヘッドで100μm程度であったもの
が、高精細記録では20μm程度と極端に短くし、さら
に加工の精度を15μm以下にする必要がある。このた
め、歩留り良く製造することが出来ない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来の問題点に着目し、その解決を図り、銀塩写真
にせまる高精細記録が可能なインクジェット記録ヘッド
を提供することにある。
【0009】また、本発明の他の目的は、精度良く、正
確に、且つ歩留り良く微細加工された構成の液路を有す
るインクジェット記録ヘッドの製造方法を提供すること
にある。
【0010】更にまた、本発明の他の目的は記録液との
相互影響が少なく、機械的強度や耐薬品性に優れた液体
噴射記録ヘッドが得られる新規な液体噴射記録ヘッドの
製造方法を提供することにある。
【0011】また、印字品位にも優れたインクジェット
記録ヘッドの製造方法を提供することも目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は吐出口と、インク液室と、前記吐出口とイ
ンク液室とを連通する液路と、前記液路内に設けたイン
ク吐出エネルギー発生素子とを有するインクジェット記
録ヘッドにおいて、前記液路の内壁面を吐出口から吐出
エネルギー発生素子方向に向けて所定距離を撥インク処
理するもので、インク吐出エネルギー発生素子が電気エ
ネルギーを与えることによって発熱し、インクに状態変
化を生ぜしめて吐出を行わせるための電気熱変換体であ
ること、記録媒体の記録領域の全幅にわたって吐出口が
複数設けられているフルラインタイプのものであること
を含む。
【0013】また、本発明は記録装置を記録媒体の被記
録面に対向してインクを吐出するインク吐出口が設けら
れている上記のインクジェット記録ヘッドと、該記録ヘ
ッドを載置するための部材とを少なくとも具備するよう
構成するものである。
【0014】
【作用】本発明の記録ヘッドは上述のように、液路と連
通する吐出口からインクを吐出させて記録を行うインク
ジェット記録ヘッドおいて、吐出口から吐出エネルギー
発生素子までの液路表面の所定距離を撥インク液性の表
面処理を行うことにより、量産性の良い、従来のインク
ジェット記録ヘッド程度の大きさの吐出口、及び吐出エ
ネルギー発生素子と吐出口の距離を有したヘッドであっ
ても、格段に小さい液滴を吐出することを可能とするも
のである。
【0015】
【実施例】
〈第1の実施例〉以下、図面を参照して本発明の一実施
例につき説明する。
【0016】図3,4は本実施例の製造工程を示すもの
で、この製造方法は前記の図1及び図2に示す記録ヘッ
ドの製造に用いることができるものであるが、以後図1
に示す記録ヘッドを用いて製造方法を説明する。図3
(A)は記録ヘッドの吐出口114を示す正面図で、吐
出口114の中央に示すA−A線に沿った切断図が図3
(B)である。液路113の内壁には電気熱変換素子や
ピエゾ素子等のインク吐出エネルギー発生素子111が
設けてある。その他の各構成は図1と同様であるので同
一部分に同一参照付号を付してその説明を省略する。上
記液路113に、図3(C)に示すように充填物200
を充填する。この充填物200は充填後において吐出口
114近傍を選択的に除去できて、更に後工程で完全に
溶解除去を容易にできるものである。この充填物200
は具体例としては、ポジ型液体レジストを挙げることが
できる。これ以降、ポジ型液体レジストを用いて説明す
る。ポジ型液体レジストからなる充填物200を液路1
13に充填後、熱キュアすることにより充填物200を
硬化させる。
【0017】次いで、図4(D)に示すようにマスク2
10を介して充填物200を図中矢印X方向から紫外線
を照射して充填物200の吐出口側に感光部201を形
成する。その後、アルカリ系の現像液で現像して感光部
201を除去する。その後、図4(E)に示すように例
えば液体の撥インク性材料121をディピングにより吐
出口114から所定の距離だけ液路113の内壁面12
2に塗布する。この場合、通常は吐出口面123にも撥
インク性材料が付着する。その後、紫外線照射、加熱等
の手段で撥インク材料121を硬化させ、次いで例えば
3%のNaOH溶液等のアルカリ又は酢酸エチル等の溶
剤により液路113中の充填物200を除去し、図4
(F)に示す撥インク処理部を有する本発明のインクジ
ェット記録ヘッドを得る。
【0018】なお、上記実施例では撥インク性材料12
1をディッピングで行なったが、印刷、転写、スプレー
コート等各種の方法で行なうことができ、また充填物と
してポジ型液体レジストを用いたが、これに限られず同
様の作用をする充填物が使用できる。
【0019】撥インク性材料としては、例えば下記のも
のが利用できる。 a.疎水性を有する液状の硬化性材料。
【0020】例えば、「DEFENSA7700シリー
ズ」(大日本インキ化学工業(株)製)、「パーフルオ
ロアルキルメタクリレート」(大阪有機化学工業(株)
製)、「ビスフェノールAF型エポキシ樹脂」(セント
ラルガラス(株)製)、「反応性有機フッ素化合物MF
−120」(三菱金属(株)製)、「LF−40」(綜
研化学(株)製)、ルミフロン(旭硝子(株)製)等が
好ましく使用される。 b.液状の硬化性材料に疎水性の物質を適当量添加した
材料。
【0021】液状の硬化性材料としては、例えばエポキ
シ樹脂、アクリル樹脂、ジグリコールジアルキルカーボ
ネート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、
尿素樹脂等が好ましく使用される。
【0022】疎水性の添加物としては、例えばフッ素化
合物、シリコーン化合物等が挙げられ、具体的には、a
に示した材料および「反応性有機フッ素化合物MF−1
50」(三菱金属(株)製)、「KP−801」「KP
−8FT」(信越化学工業(株)製)、「FS−11
6」(ダイキン工業(株)製)、「フロロコート」(旭
硝子(株)製)等が挙げられる。 c.疎水性の金属。
【0023】メッキ蒸着、スパッタリング等の手段によ
り被覆できる金属が利用でき、具体例としてはAu,N
i,Ti,Ta等である。また、これらの合金も用いる
ことができる。 〈第2の実施例〉図5,6は本発明の他の実施例の製造
工程を示すもので、この製造方法は図2の記録ヘッドに
用いることができる。ここでは、固体層100を除去す
る前の状態から説明を行うことにする。図5(A)はそ
の吐出口面123を示すものであり、A−A線に沿った
断面図を図5(B)に示す。液路113には固体層11
9が詰められている。
【0024】固体層119としてはポジ型ドライフィル
ム、ポジ型液体レジスト等が、液路のパターニング性及
び後工程での溶解除去性の点から好ましい。これ以降、
固体層としてポジ型ドライフィルムを用いた場合につい
て説明を行う。吐出口114近傍の固体層119を除去
する方法として、3%のNaOH水溶液に、数分間、超
音波をかけながら浸漬しておく方法が上げられる。ま
た、吐出口方向から、上記溶液をスプレーすることで
も、同様に図6(C)に示すように固体層の一部を除去
することが可能である。また必要に応じて、プラズマア
ッシング及びUV/O3 洗浄等により表面をドライ洗浄
しても良い。その後、撥インク性材料の被覆をし、固体
層の除去は、第1の実施例と同様に行うことができる。
【0025】第1の実施例及び第2の実施例共に、吐出
口から吐出エネルギー発生素子までの所定距離の液路表
面だけではなく、吐出口表面にも撥インク性材料が被覆
されることになるが、吐出口表面のぬれによる吐出イン
ク滴のヨレ、不吐出等に起因する印字みだれに効果があ
る。ゆえに吐出口面に撥インク性材料の被覆がなくても
本発明の主旨からはずれるものではない。
【0026】以上説明した製造方法によって製造した本
発明のインクジェット記録ヘッドに10mmAg〜10
0mmAg程度の負圧状態のインク140を入れた状態
を図7に示す。撥インク性材料124が被覆されていな
い従来ヘッドでは、インクのメニスカスは吐出口に形成
されることが一般に知られている。また、メニスカスと
吐出エネルギー発生素子間300のインクの体積が飛翔
する液滴の体積に大きく依存することも知られている。
よって本発明のインクジェット記録ヘッドは、従来ヘッ
ドに比べてメニスカスと吐出エネルギー発生素子間30
0のインク体積は小さくなり、このため小液滴を形成す
る。
【0027】更に、インクのメニスカスが液路113内
に形成されるので、吐出口表面のぬれ、及びぬれにより
生じる印字ヨレ、不吐出もほとんど発生しない。
【0028】また更に、本発明の記録ヘッドは図1,2
の形態のもの以外にも、吐出エネルギー発生素子を液路
の外周に配設した形態のヘッドにも応用できるものであ
る。
【0029】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも、熱エネルギーを利用して飛翔液滴を形成し、記
録を行うインクジェット記録方式の記録ヘッド、記録装
置において、優れた効果をもたらすものである。
【0030】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されており、本発明はこれらの基
本的な原理を用いて行うものが好ましい。この記録方式
はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいず
れにも適用可能である。
【0031】この記録方式を簡単に説明すると、液体
(インク)が保持されているシートや液路に対応して配
置されている電気熱変換体に、記録情報に対応して液体
(インク)に核沸騰現象を越え、膜沸騰現象を生じるよ
うな急速な温度上昇を与えるための少なくとも一つの駆
動信号を印加することによって、熱エネルギーを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせる。こ
のように液体(インク)から電気熱変換体に付与する駆
動信号に一対一対応した気泡を形成できるため、特にオ
ンデマンド型の記録法には有効である。この気泡の成
長、収縮により吐出孔を介して液体(インク)を吐出さ
せて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号を
パルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行わ
れるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が
達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号と
しては、米国特許第4463359号明細書、同第43
45262号明細書に記載されているようなものが適し
ている。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明
の米国特許第4313124号明細書に記載されている
条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができ
る。
【0032】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出孔、液流路、電気熱変換
体を組み合わせた構成(直線状液流路または直角液流
路)の他に、米国特許第4558333号明細書、米国
特許第4459600号明細書に開示されているよう
に、熱作用部が屈曲する領域に配置された構成を持つも
のも本発明に含まれる。
【0033】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出孔とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成においても本発明は有効である。
【0034】さらに、本発明が有効に利用される記録ヘ
ッドとしては、記録装置が記録できる記録媒体の最大幅
に対応した長さのフルラインタイプの記録ヘッドがあ
る。このフルラインヘッドは、上述した明細書に開示さ
れているような記録ヘッドを複数組み合わせることによ
ってフルライン構成にしたものや、一体的に形成された
一個のフルライン記録ヘッドであっても良い。
【0035】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0036】また、本発明の記録装置に、記録ヘッドに
対する回復手段や、予備的な補助手段等を付加すること
は、本発明の記録装置を一層安定にすることができるの
で好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記
録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリーニング
手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこ
れとは別の加熱素子、あるいはこれらの組み合わせによ
る予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モー
ドを行う手段を付加することも安定した記録を行うため
に有効である。
【0037】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみを記録するモードだけではなく、記録
ヘッドを一体的に構成したものか、複数個を組み合わせ
て構成したものかのいずれでも良いが、異なる色の複色
カラーまたは、混色によるフルカラーの少なくとも一つ
を備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0038】以上説明した本発明実施例においては、液
体インクを用いて説明しているが、本発明では室温で固
体状であるインクであっても、室温で軟化状態となるイ
ンクであっても用いることができる。上述のインクジェ
ット装置ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものであれば良い。
【0039】加えて、熱エネルギーによるヘッドのイン
クの過剰な昇温をインクの固形状態から液体状態への状
態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に
防止するかまたは、インクの蒸発防止を目的として放置
状態で固化するインクを用いることもできる。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化してインク液状として吐出するものや記録媒
体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質を
持つインク使用も本発明には適用可能である。
【0040】このようなインクは、特開昭54−568
47号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記
載されるような、多孔質シートの凹部または貫通孔に液
状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体
に対して対向するような形態としても良い。
【0041】本発明において、上述した各インクに対し
て最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するも
のである。
【0042】図8は本発明により得られた記録ヘッドを
インクジェットヘッドカートリッジ(IJC)として装
着したインクジェット記録装置(IJRA)の一例を示
す外観斜視図である。
【0043】図8において、20はプラテン24上に送
紙されてきた記録紙の記録面に対向してインク吐出を行
うノズル群が具えたインクジェットヘッドカートリッジ
(IJC)である。16はIJC20を保持するキャリ
ッジHCであり、駆動モータ17の駆動力を伝達する駆
動ベルト18の一部と連結し、互いに平行に配設された
2本のガイドシャフト19Aおよび19Bと摺動可能と
することにより、IJC20の記録紙の全幅にわたる往
復移動が可能となる。
【0044】26はヘッド回復装置であり、IJC20
の移動経路の一端、例えばホームポジションと対向する
位置に配設される。伝動機構23を介したモータ22の
駆動力によって、ヘッド回復装置26を動作せしめ、I
JC20のキャッピングを行う。このヘッド回復装置2
6のキャップ部26AによるIJC20へのキャッピン
グに関連させて、ヘッド回復装置26内に設けた適宜の
吸引手段によるインク吸引もしくはIJC20へのイン
ク供給経路に設けた適宜の加圧手段によるインク圧送を
行い、インクを吐出口より強制的に排出させることによ
りノズル内の増粘インクを除去する等の吐出回復処理を
行う。また、記録終了時等にキャッピングを施すことに
よりIJCが保護される。
【0045】30はヘッド回復装置26の側面に配設さ
れ、シリコンゴムで形成されるワイピング部材としての
ブレードである。ブレード30はブレード保持部材30
Aにカンチレバー形態で保持され、ヘッド回復装置26
と同様、モータ22および伝動機構23によって動作
し、IJC20の吐出面との係合が可能となる。これに
より、IJC20の記録動作における適切なタイミング
で、あるいはヘッド回復装置26を用いた吐出回復処理
後に、ブレード30をIJC20の移動経路中に突出さ
せ、IJC20の移動動作に伴ってIJC20の吐出面
における結露、濡れあるいは塵埃等をふきとるものであ
る。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように吐出口から吐出エネ
ルギー発生素子までの液路の内壁面の所定距離を撥イン
ク性の表面処理を行うことにより次の効果がある。 1)吐出口及び液路の断面積を極端に小さくせずに吐出
する液滴の体積を10×10-12l以下にできるので、
記録ヘッドの生産の安定性が増し、歩留りが向上する。 2)吐出エネルギー発生素子と吐出口との距離を極端に
短かく、高精度で形成する必要がないので、吐出口面加
工の難しさが減少し、記録ヘッドの生産の歩留りが向上
する。 3)液路内への撥インク性材料の被覆も簡単な工程で行
えるので、大幅なコストアップにはならない。また、現
在生産しているヘッドのほとんどが吐出口面を撥インク
処理を行っていることから考えると、本発明の製造方法
では同時に行えるのでコストアップはほとんどないと言
うことができる。 4)インクのメニスカスが液路内に形成されるので、吐
出口面のぬれ方が少なくなり、ぬれヨレ、及び不吐出の
発生が減小する。 5)従来のインクジェット記録ヘッドでは今まで達成出
来なかった銀塩写真にせまる高精細記録をすることが出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のインクジェット記録ヘッドの構成図であ
る。
【図2】従来のインクジェット記録ヘッドの他の構成図
である。
【図3】本発明記録ヘッドの製造工程の一例を示す部分
工程図である。
【図4】図3の残り部分の製造工程を示す部分工程図で
ある。
【図5】本発明の記録ヘッドの製造工程の他の例を示す
部分工程図である。
【図6】図5の残り部分の製造工程を示す部分工程図で
ある。
【図7】本発明に係るインクジェット記録ヘッドの作用
を示す説明図である。
【図8】本発明の記録装置の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
16 キャリッジ 17 駆動モータ 18 駆動ベルト 19A,19B ガイドシャフト 20 インクジェットヘッドカートリッジ 22 クリーニング用モータ 23 伝動機構 24 プラテン 26 ヘッド回復装置 26A キャップ部 30 ブレード 30A ブレード保持部材 110 第1基板 111 吐出エネルギー発生素子 112 仕切壁部 113 液路 114 吐出口 115 液室 116 第2基板 117 接着剤 118 供給孔 119 固体層 120 活性エネルギー線硬化材料層 121 撥インク性材料 122 内壁面 123 吐出口面 124 撥インク処理部 130 記録ヘッド 190 蓄熱層 200 充填物 201 感光部 210 マスク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出口と、インク液室と、前記吐出口と
    インク液室とを連通する液路と、前記液路内に設けたイ
    ンク吐出エネルギー発生素子とを有するインクジェット
    記録ヘッドにおいて、前記液路の内壁面を吐出口から吐
    出エネルギー発生素子方向に向けて所定距離を撥インク
    処理してなることを特徴とするインクジェット記録ヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 インク吐出エネルギー発生素子が電気エ
    ネルギーを与えることによって発熱し、インクに状態変
    化を生ぜしめて吐出を行わせるための電気熱変換体であ
    る請求項1記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 記録媒体の記録領域の全幅にわたって吐
    出口が複数設けられているフルラインタイプのものであ
    る請求項1記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 記録媒体の被記録面に対向してインクを
    吐出するインク吐出口が設けられている請求項1記載の
    インクジェット記録ヘッドと、該記録ヘッドを載置する
    ための部材とを少なくとも具備することを特徴とする記
    録装置。
JP34375592A 1992-12-24 1992-12-24 インクジェット記録ヘッド、及び同ヘッドを備えた記録装置 Pending JPH06191026A (ja)

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JP34375592A Pending JPH06191026A (ja) 1992-12-24 1992-12-24 インクジェット記録ヘッド、及び同ヘッドを備えた記録装置

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JP (1) JPH06191026A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010042674A (ja) * 2008-08-12 2010-02-25 Xerox Corp コーティング組成物でコートされた開口プレート、コーティング組成物を開口プレートに適用するプロセス、およびコーティング組成物

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JP2010042674A (ja) * 2008-08-12 2010-02-25 Xerox Corp コーティング組成物でコートされた開口プレート、コーティング組成物を開口プレートに適用するプロセス、およびコーティング組成物

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