JPH0619067A - 黒白ハロゲン化銀写真感光材料の現像方法 - Google Patents

黒白ハロゲン化銀写真感光材料の現像方法

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JPH0619067A
JPH0619067A JP17429292A JP17429292A JPH0619067A JP H0619067 A JPH0619067 A JP H0619067A JP 17429292 A JP17429292 A JP 17429292A JP 17429292 A JP17429292 A JP 17429292A JP H0619067 A JPH0619067 A JP H0619067A
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JP
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silver
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mol
silver halide
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JP17429292A
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English (en)
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Takashi Toyoda
隆 豊田
Eiichi Okutsu
栄一 奥津
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】自現機を用いた透過型黒白ハロゲン化銀写真感
光材料の現像処理において単位処理面積当りの現像補充
液量の少ない現像処理方法を提供する。 【構成】自動現像機で透過型黒白ハロゲン化銀写真感光
材料を現像処理する方法において、4級塩化合物を含有
し、かつ臭素イオン濃度が0.02モル/リットル以下
であり、かつpH9.8以下の現像液で、感光材料1m2
当り200ml以下の割合で補充することを特徴とする現
像方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動現像機を用いて行う
黒白ハロゲン化銀写真感光材料の現像方法に関するもの
であり感光材料の単位面積当りの現像補充液量が少なく
でき、かつ迅速で安定な写真性能を得ることができる現
像方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】黒白ハロゲン化銀写真感光材料は、一般
に露光後、現像、定着、水洗、乾燥という工程で処理さ
れる。最近は、その殆んどが自動現像機(以下自現機と
略称する)を用いて処理される。そしてその際に感光材
料の面積に比例した一定量の現像液を補充しながら現像
処理されるのが普通である。かかる現像処理を行った時
安定した写真性能が得られることが望まれてきた。さら
に単位面積当りの補充液量をより少なくして安定した写
真性能が得られることが望まれてきた。従来は、例えば
X−レイ写真やグラフィックアーツ感材のようないわゆ
るシート状の写真材料1m2に対して現像補充液を250
ml以上、特に330ml以上を補充するのが一般的であっ
た。しかし写真現像廃液は高い化学的酸素要求量(いわ
ゆるC.O.D)又は生物的酸素要求量(いわゆるB.
O.D)を有しているため、現像廃液に化学的又は生物
的な処理等を施して無害化してから廃液することが行わ
れている。これらの廃液処理には多大な経済的負担がか
かるために現像補充液量の少ない現像方法が望まれてき
た。一方、処理液の補充量を少なくする要求とともに、
近年、ハロゲン化銀感光材料の現像処理において、迅速
処理の要求が増々強くなっている。迅速処理をするため
には、一般的には現像温度を上げて、現像時間を短縮す
る方法が知られているが、高温処理(例えば40℃以
上)する場合、現像液の空気酸化反応の促進や、蒸発濃
縮等により、現像液の組成が大きく変化し、新液の写真
特性を維持しにくくなり、この方法はあまり適切ではな
い。迅速処理をするための現像活性を上げる方法とし
て、この他に現像主薬の量を増したり、現像液のpHを
上げる方法がある。現像主薬の量を増す方法はこれを含
む現像液を安定化する亜硫酸塩も多く必要とするし、主
薬を溶解する溶媒の量も多く必要とするので、現像液を
調製するための濃縮液の容量もより大きくなる。更に
は、コストも高くなるので、この方法にはおのずと限界
がある。一方、現像液のpHを上げる方法は現像液の安
定化を犠牲にすることになり、現像液の補充量が少ない
処理においては、実用的ではない。その他現像促進剤と
して、アミン化合物がある。しかしながら、一般にアミ
ン化合物は悪臭を有し、揮発生であるために処理液中の
濃度を一定に保つことが困難である。また、一級アミ
ン、二級アミンは現像液中での硬膜剤として使われるジ
アルデヒド系化合物と反応するので使用するにも制限条
件がある。更に、現像促進効果は有するが、有効な感度
の増加効果は小さく、カブリの増大、スカムの発生、現
像銀の粒状の悪化という好ましくない現象を伴う欠点も
あった。その他現象促進剤としてチオエーテル系化合物
が知られている。詳細は L. F.A. Mason著 Photographi
c Processing Chemistry 44ページ(1975年 Lon
don, Focal Press)、特開昭58−221843号、特
開昭51−90822号、特開昭51−89732号、
特開昭49−90536号、特開昭53−30331号
等に記載されている。チオエーテル化合物は、有効な現
象促進作用を有しているが、ハロゲン化銀を溶解するこ
とによる、いわゆる溶解物理現像を利用しているため
に、結果として現像液中の銀汚れを多くさせ、自動現像
機(以後、自現機という)の現像ラックやローラーの汚
れを助長させ、感光材料を傷つけたり、汚染させたり、
または自現機の保守点検の頻度を多く必要とするために
実用上好ましくない。上記の理由で現像温度やコスト、
現像液濃縮液容量を上げないで液安定生を犠牲にするこ
となく、かつ臭気や銀汚れの発生がなく、現像液の補充
量が少ない処理において、現像速度の促進と現像した感
光材料の有効な感度を増加することが望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は自現機
を用いた透過型黒白ハロゲン化銀写真感光材料の現像処
理において単位処理面積当りの現像補充液量の少ない現
像処理方法および迅速な現像処理方法を提供することに
ある。さらに現像補充液量が少なく、かつ迅速な現像処
理においても写真特性の安定生が良いものが得られる現
像処理方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は自動現像機で透
過型黒白ハロゲン化銀写真感光材料を現像処理する方法
において、4級塩化合物を含有し、かつ臭素イオン濃度
が0.02モル/リットル以下でありかつpH9.8以
下の現像液で感光材料1m2当り200ml以下の割合で補
充することを特徴とする現像方法によって達成された。
さらに好ましくは現像液中にベンツトリアゾール誘導体
及び又はニトロインダゾール化合物を含有する。現像液
中の臭素イオン濃度が高くなると感度が低くなるので臭
素イオン濃度は0.02モル/リットル以下0.001
モル/リットル以上とすることが好ましい。実質的に存
在しなくてもかまわない。また感光材料1m2当り200
ml以下30ml以上の少ない現像液で補充するために現像
タンク内での新液の交換速度が遅くなり、現像液が空気
酸化されやすくなり、初期の写真性能を維持するのが困
難になる。従って現像液の空気酸化を抑制するために、
現像液のpHは9.8以下9.0以上が好ましい。
【0005】本発明に用いられる写真感光材料の写真乳
剤層に含有される高塩化銀は90モル%以上(平均値)
の塩化銀を含む、塩臭化銀、沃塩化銀、沃塩臭化銀もし
くは塩化銀である。沃化銀含有率は1モル%以下が好ま
しい。特に好ましいのは96モル%以上(平均値)の塩
化銀を含む塩臭化銀もしくは塩化銀である。本発明に用
いる高塩化銀乳剤は、そのハロゲン化銀粒子中に臭化銀
含有率が気質に比べて相対的に高い臭化銀局在層を有す
ることが好ましい。
【0006】このような局在構造の好ましい例はハロゲ
ン化銀粒子の表面または表面に近い内部に局在相を有す
るものであり、特に粒子の結晶表面のエッジ部やコーナ
ー部、あるいは結晶面に突起状に局在相を有するものは
好ましい。局在相中のハロゲン組成は臭化銀含有率にお
いて10モル%以上95モル%以下であればよく、15
モル%以上90モル%以下であることが好ましい。更に
は20モル%以上60モル%以下であることが好まし
く、30モル%以上60モル%以下であることが最も好
ましい。局在相の残りのハロゲン化銀は塩化銀より成る
が、微量のヨー化銀を含むことも好ましい。但し、前述
のように全ハロゲン化銀量に対して1モル%を越えるこ
とは好ましくない。また、これらの局在相は当該乳剤の
全ハロゲン化銀粒子を構成するハロゲン化銀のうちの
0.03モル%以上35モル%以下を占めることが好ま
しく、更には0.1モル%以上25モル%以下を占める
ことが好ましい。
【0007】局在相は単一のハロゲン組成から成る必要
はなく、明確に臭化銀含有率の異なる二つ以上の局在相
を有していてもよく、また局在相以外の他の相との界面
がハロゲン組成において連続的に変化しながら形成され
ているようなものでもよい。上述のような臭化銀局在相
を形成するには、既に形成されている塩化銀または高塩
化銀粒子を含む乳剤に水溶性銀塩と水溶性臭化物を含む
水溶性ハロゲン塩を同時混合法で反応させて沈積させた
り、同じく既に形成されている塩化銀または高塩化銀粒
子の一部をいわゆるハロゲン変換法を用いて臭化銀富有
相に変換したり、あるいは塩化銀または高塩化銀粒子よ
りも粒子サイズにおいて微粒子の臭化銀または高臭化銀
粒子、その他難溶性銀塩を添加して塩化銀または高塩化
銀粒子の表面に再結晶化によって結晶化させることで形
成させることもできる。このような製造法については、
例えば欧州特許出願公開第0,273,430A2号に
も記載されている。
【0008】局在相の臭化銀含有率は、X線回折法(例
えば「日本化学会編、新実験化学講座6、構造解析」丸
善、に記載)あるいはXPS法(例えば「表面分析、−
IMA、オージエ電子・光電子分光の応用−」講談社、
に記載)等を用いて分析することができる。また臭化銀
局在相を電子顕微鏡観察や前述の欧州特許出願公開第
0,273,430A2号に記載の方法によって知るこ
ともできる。
【0009】このような方法の中で、本発明において特
に有用な高臭化銀層の形成方法は化学熟成する際に高塩
化銀乳剤の表面に臭化銀および/または塩臭化銀を形成
する方法であり、高感度、低カブリを得ることができる
点で好ましい。
【0010】本発明に用いるハロゲン化銀粒子には、銀
イオン以外の金属イオン(例えば周期率表第VIII族の金
属イオン、第II族の遷移金属イオン、第IV族の鉛イオ
ン、第I族の金属イオンや銅イオン等)あるいはその錯
イオンを含有させることが、本発明の効果を様々な条件
でより良く発揮させる上で好ましい。これ等の金属イオ
ンあるいはその錯イオンを含有させるのは、ハロゲン化
銀粒子全体であっても、前述の臭化銀局在相であって
も、その他の相であってもよい。前記の金属イオンある
いはその錯イオンのうち、イリジウムイオン、パラジウ
ムイオン、ロジウムイオン、亜鉛イオン、鉄イオン、白
金イオン、金イオン、銅イオン等から選ばれたものは特
に有用である。これ等の金属イオンあるいは錯イオンは
単独で用いるよりも併用することで望ましい写真性が得
られることも多く、特に局在相と粒子のその他の部分の
間で添加イオン種や添加量を変えることが好ましい。特
に、イリジウムイオンやロジウムイオンは局在相に含有
させることが好ましい。
【0011】金属イオンあるいは錯イオンをハロゲン化
銀粒子の局在相および/または粒子のその他の部分に含
有させるには、この金属イオンあるいは錯イオンをハロ
ゲン化銀粒子の形成前、形成中あるいは形成後の物理熟
成時に反応容器に直接添加するか、水溶性ハロゲン塩ま
たは水溶性銀塩の添加液の中に予め添加しておけばよ
い。局在相を微粒子の臭化銀または高塩化銀で形成する
場合には上記と同様の方法で臭化銀または高塩化銀微粒
子中に含有させておいて、それを塩化銀または高塩化銀
乳剤に添加してもよい。また、銀塩以外の、例えば上記
のような金属イオンの比較的難溶性の臭化物を固体ある
いは粉末のまま添加することで、局在相を形成しつつ金
属イオンを含有させてもよい。
【0012】本発明のハロゲン化銀乳剤は(100)面
/(111)面比が5以上、好ましくは10以上のハロ
ゲン化銀粒子を50wt%以上含有し、より好ましくは、
60wt%以上、特に80wt%以上含有していることが好
ましい。
【0013】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子の大
きさは0.4μmより大でなく、好ましくは0.35μ
m以下、さらに好ましくは0.3μm以下である。これ
は粒子が小サイズの方が高被覆力が得られるため、銀/
バインダー比を低減できる点で望ましい。
【0014】ハロゲン化銀粒子のサイズ分布は広くても
狭くてもよいが、いわゆる単分散乳剤のほうが潜像安定
性・耐圧力性等の写真特性や現像液pH依存性等の処理
安定性において好ましい。ハロゲン化銀粒子の投影面積
を円換算したときの直径の分布の標準偏差Sを平均直径
で割った値S/dが20%以下が好ましく、15%以下
であれば更に好ましい。本発明に用いる塩化銀、塩臭化
銀または塩沃臭化銀乳剤はP.Glafkides (グラフキ
デ)著の「写真の化学と物理」(ポール・モンテル社、
1967年)、G.F.Duffin(ダフィン)著の「写真
乳剤の化学」(フォーカル・プレス社、1966年)、
V.L.Zelikman(ツエリックマン)等著の「写真乳剤
の調製と塗布」(フォーカル・プレス社、1964年)
等に記載された方法を応用して調製することができる。
即ち、酸性法、中性法、アンモニア法等のいずれでもよ
いが、特に酸性法、中性法は本発明においてカブリを少
なくする点で好ましい。また可溶性銀塩と可溶性ハロゲ
ン塩を反応させてハロゲン化銀乳剤を得るにはいわゆる
片側混合法、同時混合法またはそれらの組み合わせのい
ずれを用いてもよい。粒子を銀イオン過剰の条件下にお
いて形成させるいわゆる逆混合法を用いることもでき
る。本発明に好ましい単分散粒子の乳剤を得るには同時
混合法を用いることが好ましい。同時混合法の一つの形
式として、ハロゲン化銀の生成する液相中の銀イオン濃
度を一定に保つ方法、即ちいわゆるコントロールド・ダ
ブル・ジェット法を用いることは更に好ましい。この方
法を用いると、ハロゲン化銀結晶形状が規則的で粒子サ
イズ分布が狭い本発明に好ましいハロゲン化銀乳剤を得
ることができる。
【0015】このようなハロゲン化銀の粒子形成または
物理熟成の過程において、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛
塩、タリウム塩、あるいは前述のようなイリジウム塩ま
たはその錯塩、ロジウム塩またはその錯塩、鉄塩または
その錯塩を共存させてもよい。粒子形成時または形成後
に、ハロゲン化銀溶剤(例えば、公知のものとして、ア
ンモニア、チオシアン酸塩、米国特許第3,271,1
57号、特開昭51−12360号、特開昭53−82
408号、特開昭53−144319号、特開昭54−
100717号あるいは特開昭54−155828号等
に記載のチオエーテル類およびチオン化合物)を用いて
もよく、前述の方法と併用すると、ハロゲン化銀結晶形
状が規則的で粒子サイズ分布が狭い本発明に好ましいハ
ロゲン化銀乳剤を得ることができる。
【0016】物理熟成後の乳剤から可溶性塩を除去する
には、ヌーデル水洗、フロキュレーション沈降法、また
は限外濾過法等を利用することができる。本発明に使用
する乳剤は硫黄増感あるいはセレン増感、還元増感、貴
金属増感等の単独もしくは併用により化学増感すること
ができる。即ち活性ゼラチンや、銀イオンと反応し得る
硫黄化合物を含む化合物(例えばチオ硫酸塩、チオ尿素
化合物、メルカプト化合物、ローダニン化合物等)を用
いる硫黄増感法や、還元性物質(例えば第一スズ塩、ア
ミン類、ヒドラジン誘導体、ホルムアミジンスルフィン
酸、シラン化合物等)を用いる還元増感法、そして金属
化合物(例えば前述の金錯塩、白金、イリジウム、パラ
ジウム、ロジウム、鉄等の周期率表第VIII族の金属塩ま
たはその錯塩等)を用いる貴金属増感法等を、単独また
は組み合わせて用いることができる。本発明の乳剤にお
いては、硫黄増感またはセレン増感が好ましく用いら
れ、更にこれらに金増感を併用することが好ましい。ま
たこれらの化学増感に際し、ヒドロキシアザインデン化
合物あるいは核酸を存在させることが、感度・階調を制
御する上で好ましい。
【0017】本発明に用いる600nm以上の増感色素
は特開平3−11336号、特開昭64−40939
号、特願平2−266934号、同3−121798
号、同3−228741号、同3−266959号およ
び同3−311498号等に記載の増感色素を好ましく
用いることができる。これらの増感色素は単独に用いて
もよいが、それらの組合せを用いてもよく、増感色素の
組合せは特に、強色増感の目的でしばしば用いられる。
増感色素とともに、それ自身分光増感作用をもたない色
素あるいは可視光を実質的に吸収しない物質であって、
強色増感を示す物質を乳剤中に含んでもよい。有用な増
感色素、強色増感を示す色素の組合せ及び強色増感を示
す物質はリサーチ・ディスクロージャー(Research Di
sclosure) 176巻17643(1978年12月発
行)第23頁IVのJ項、あるいは前述の特公昭49−2
5500、同43−4933、特開昭59−1903
2、同59−192242等に記載されている。本発明
の600nm以上の増感色素の含有量はハロゲン化銀乳
剤の粒子径、ハロゲン組成、化学増感の方法と程度、該
化合物を含有させる層とハロゲン化銀乳剤の関係、カブ
リ防止化合物の種類などに応じて最適の量を選択するこ
とが望ましく、その選択のため試験の方法は当業者のよ
く知るところである。通常は好ましくはハロゲン化銀1
モル当り10-7ないし1×10-2モル、特に10-6モル
ないし5×10-3モルの範囲で用いられる。
【0018】本発明の感光材料には、感光材料の製造工
程、存在中あるいは写真処理中のカブリを防止しあるい
は写真性能を安定化させる目的で、種々の化合物を含有
させることができる。すなわちアゾール類たとえばベン
ゾチアゾリウム塩、ニトロインダゾール類、クロロベン
ズイミダゾール類、ブロモベンズイミダゾール類、メル
カプトテトラゾール類、メルカプトチアゾール類、メル
カプトベンゾチアゾール類、メルカプトチアジアゾール
類、アミノトリアゾール類、ベンゾチアゾール類、ニト
ロベンゾトリアゾール類、など;メルカプトピリミジン
類;メルカプトトリアジン類;たとえばオキサゾリンチ
オンのようなチオケト化合物;アザインデン類、たとえ
ばトリアザインデン類、テトラアザインデン類(特に4
−ヒドロキシ置換(1,3,3a,7)テトラアザイン
デン類)、ペンタアザインデン類など;ベンゼンチオス
ルフォン酸、ベンゼンスルフィン酸;ベンゼンスルフォ
ン酸アミド等のようなカブリ防止剤または安定剤として
知られた多くの化合物を加えることができる。これらの
ものの中で、好ましくはベンゾトリアゾール(例えば、
5−メチル−ベンゾトリアゾール)及びニトロインダゾ
ール類(例えば5−ニトロインダゾール)である。ま
た、これらの化合物を処理液に含有させてもよい。さら
に特開昭62−30243号に記載の現像中に抑制剤を
放出するような化合物を、安定剤の目的で含有させるこ
とができる。
【0019】本発明の写真感光材料には安定剤、促進剤
等種々の目的でハイドロキノン誘導体、フェニドン誘導
体などの現像主薬を含有することができる。本発明の写
真感光材料には、写真乳剤層その他の親水性コロイド層
に無機または有機の硬膜剤を含有してよい。例えばクロ
ム塩(クロムミョウバン、酢酸クロムなど)、アルデヒ
ド類(ホルムアルデヒド、グルタールアルデヒドな
ど)、N−メチロール化合物(ジメチロール尿素な
ど)、ジオキサン誘導体、活性ビニル化合物(1,3,
5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジ
ン、1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノールな
ど)、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロル−6−ヒ
ドロキシ−s−トリアジンなど)、ムコハロゲン酸類
(ムコクロル酸など)、などを単独または組合せて用い
ることができる。
【0020】本発明を用いて作られた白黒写真感光材料
には、親水性コロイド層にフィルター染料として、ある
いはイラジエーション防止その他種々の目的で水溶性染
料を含有していてもよい。このような染料には、オキソ
ノール染料、ヘミオキソノール染料、スチリル染料、メ
ロシアニン染料、シアニン染料及びアゾ染料が包含され
る。なかでもオキソノール染料;ヘミオキソノール染料
及びメロシアニン染料が有用である。
【0021】本発明の写真感光材料の支持体としては、
150〜250μmの厚さを有している必要がある。こ
れは医療用シャーカステン上で観察する際の取扱い性の
点で必須である。また、材質としてはポリエチレンテレ
フタレートフィルムが好ましく、特に青色に着色してい
ることが好ましい。支持体は親水コロイド層との密着力
を向上せしめるために、その表面をコロナ放電処理、あ
るいはグロー放電処理あるいは紫外線照射処理する方法
が好ましい。あるいは、スチレンブタジェン系ラテック
ス、塩化ビニリデン系ラテックス等からなる下塗層を設
けてもよく、またその上層にゼラチン層を更に設けても
よい。また、ポリエチレン膨潤剤とゼラチンを含む有機
溶剤を用いた下塗層を設けてもよい。これらの下塗層は
表面処理を加えることで更に親水コロイド層との密着力
を向上することもできる。
【0022】本発明の支持体に対してハロゲン化銀乳剤
層側のゼラチン総塗布量としては3.5g/m2以下であ
ることが好ましく、より好ましくは3.3g/m2以下、
さらには3.0g/m2が好ましい。また、本発明のハロ
ゲン化銀乳剤の片面当りの塗布Ag量は、2.6g/m2
以下であり、好ましくは2.3g/m2以下、さらに好ま
しくは2.0g/m2以下である。さらに、ハロゲン化銀
乳剤層の銀とゼラチンの重量比率も迅速処理適性という
観点から重要な因子である。ハロゲン化銀乳剤層の銀と
ゼラチン比率を上げると、自動現像機で処理した際に、
ローラーの突起物によってハロゲン化銀写真感光材料が
剥離して、画像が見えにくくなるという、前述の乳剤ピ
ックオフが発生する。この観点からハロゲン化銀乳剤層
の銀とゼラチンの重量比率は、1.4以下が好ましくよ
り好ましくは1.2以下、さらには1.1以下が好まし
い。
【0023】本発明の写真感光材料に用いられる各種添
加剤等については以下の該当箇所に記載のものを用いる
ことができる。
【0024】 項 目 該 当 箇 所 1) 化学増感方法 特開平2−68539号公報第10頁右上欄13行目 から左上欄16行目、特願平3−105035号。
【0025】 2) カブリ防止剤、安定 特開平2−68539号公報第10頁左下欄17行目 剤 から同第11頁左上欄7行目及び同第3頁左下欄2行 目から同第4頁左下欄。
【0026】 3) 色調改良剤 特開昭62−276539号公報第2頁左下欄7行目 から同第10頁左下欄20行目、特開平3−9424 9号公報第6頁左下欄15行目から第11頁右上欄1 9行目。
【0027】 4) 界面活性剤、帯電防 特開平2−68539号公報第11頁左上欄14行目 止剤 から同第12頁左上欄9行目。
【0028】 5) マット剤、滑り剤、 特開平2−68539号公報第12頁左上欄10行目 可塑剤 から同右上欄10行目、同第14頁左下欄10行目か ら同右下欄1行目。
【0029】 6) 親水性コロイド 特開平2−68539号公報第12頁右上欄11行目 から同左下欄16行目。
【0030】 7) 硬膜剤 特開平2−68539号公報第12頁左下欄17行目 から同第13頁右上欄6行目。
【0031】 8) ポリヒドロキシベ 特開平3−39948号公報第11頁左上欄から同第 ンゼン類 12頁左下欄、EP特許第452772A号公報。
【0032】 9) 層構成 特開平3−198041号公報。
【0033】本発明においては、現像液に4級塩化合物
を含有させる。本発明で用いる4級塩現像促進剤として
は下記の一般式(1)又は(2)で表わされる化合物が
好ましく用いられる。 一般式(1)
【0034】
【化1】
【0035】一般式(2)
【0036】
【化2】
【0037】式中、Zはヘテロ環を形成するのに必要な
原子群を表わし、Aは単なる結合または2価の連結基を
表わし、R1 は炭素数1〜10のアルキル基、一般式
(3)または一般式(4)を表わし、 一般式(3)
【0038】
【化3】
【0039】一般式(4)
【0040】
【化4】
【0041】R2 〜R4 は炭素数1〜8のアルキル基を
表わし、Xはアニオンを表わし、pは1または2を表わ
す。Zが形成するヘテロ環の例としては、ピリジン、ピ
リミジン、ピラジン、キノリン、ピラゾール、イミダゾ
ール、1,2,4−トリアゾール、ベンズイミダゾー
ル、インドール、イミダゾリン、ピペラジン、モルホリ
ン、一般式(5)などがあり、 一般式(5)
【0042】
【化5】
【0043】R1 −A−基以外の置換基(アルキル基、
アリール基、一般式(6)など) 一般式(6)
【0044】
【化6】
【0045】を有していてもよい。特に一般式(7)を
置換基として有する場合、後述の具体的化合物(34)
や化合物(35)のようにR1 どおしで結合してもよい
し、更に別の位置の置換基どおしで結合してもよい。 一般式(7)
【0046】
【化7】
【0047】R1 のアルキル基は置換基を有するものを
含み、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、デシ
ル、ドデシル、ヘキサデシル、ヒドロキシエチル、ベン
ジル、p−ニトルベンジル、アリルメチルなどを例示で
きる。R2 〜R4 のアルキル基は置換基を有するものを
含み、その例としてはメチル、エチル、プロピル、オク
チルなどが挙げられる。Aの2価の連結基の例としては
メチレン、エチレン、プロピレン、一般式(8)、一般
式(9)、一般式(10)などが挙げられる。 一般式(8)
【0048】
【化8】
【0049】一般式(9)
【0050】
【化9】
【0051】一般式(10)
【0052】
【化10】
【0053】Xアニオンとしては塩素、臭素、沃素、パ
ラートルエンスルホン酸などが挙げられる。特に好まし
い4級塩化合物は、上記一般式(1)及び一般式(2)
でR1 が一般式(4)又は一般式(3)で表わされるビ
ス型4級塩化合物である。以下に具体的な化合物冷を挙
げる。
【0054】
【化11】
【0055】
【化12】
【0056】
【化13】
【0057】
【化14】
【0058】
【化15】
【0059】
【化16】
【0060】
【化17】
【0061】
【化18】
【0062】上記一般式(1)、(2)の化合物の使用
液における濃度は0.5g/リットル〜25g/リット
ルより好ましくは1g/リットル〜15g/リットルで
ある。本発明の現像液に好ましく用いられる現像主薬は
ジヒドロキシベンゼン系現像主薬である。ジヒドロキシ
ベンゼン系現像主薬としては、ハイドロキノン、ハイド
ロキノンモノスルフォン酸、クロロハイドロキノン、ブ
ロムハイドロキノン、イソプロピルハイドロキノン、メ
チルハイドロキノン、2,3−ジクロロハイドロキノ
ン、2,5−ジクロロハイドロキノン、2,3−ジブロ
モハイドロキノン、2,4−ジメチルハイドロキノンな
どがあるが特にハイドロキノンが好ましい。現像主薬は
通常0.05モル/リットル〜0.8モル/リットルの
量で用いられるのが好ましい。本発明では特に上記のジ
ヒドロキシベンゼン系現像主薬と共に1−フェニル−3
−ピラゾリドン類またはp−アミノフェノール類を併用
するのが好ましい。
【0063】1−フェニル−3−ピラゾリドン類として
は、1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−
4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−
4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリド
ン、1−フェニル−4,4−ジヒドロキシメチル−3−
ピラゾリドン、1−フェニル−5−メチル−3−ピラゾ
リドンなどがある。p−アミノフェノール類としては、
N−メチル−p−アミノフェノール、N−(β−ヒドロ
キシエチル)−p−アミノフェノール、N−(4−ヒド
ロキシフェニル)グリシン、2−メチル−p−アミノフ
ェノール、p−ベンジルアミノフェノールなどがある
が、なかでもN−メチル−p−アミノフェノールが好ま
しい。
【0064】ジヒドロキシベンゼン系現像主薬と1−フ
ェニル−3−ピラゾリドン類またはp−アミノフェノー
ル類等の補助現像主薬を組合せて使用する場合には前者
を0.05モル/リットル〜0.5モル/リットル、後
者を0.001〜0.06モル/リットル(特に0.0
03〜0.06モル/リットル)の量で用いるのが好ま
しい。
【0065】亜硫酸塩としては、亜硫酸ナトリウム、亜
硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、亜硫酸アンモニウム、
重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム、ホルムア
ルデヒド重亜硫酸ナトリウムなどがある。亜硫酸塩は
0.10モル/リットル以上、特に0.20モル/リッ
トル以上が好ましい。上限は2.5モル/リットルま
で、特に1.2モル/リットル迄とするのが好ましい。
本発明に用いる現像液には現像促進のためにアミノ化合
物を含有してもよい。特に特開昭56−106244
号、特開昭61−267759号、特願平1−2941
8号に記載のアミノ化合物を用いてもよい。
【0066】本発明に用いられる現像液のpH値は9.
8以下である。pH値の設定のために用いるアルカリ剤
には通常の水溶性無機アルカリ金属塩(例えば水酸化ナ
トリウム、炭酸ナトリウム)を用いることができる。本
発明の現像補充液にはその他、ホウ酸、ホウ砂、第二リ
ン酸ナトリウム、第二リン酸カリウム、第一リン酸ナト
リウム、第一リン酸カリウムの如きpH緩衝剤それ以外
に特開昭60−93433号に記載のpH緩衝剤を用い
ることができる;臭化カリウム、沃化カリウムの如き現
像抑制剤;ジメチルホルムアミド、メチルセロソルブ、
ヘキシレングリコール、エタノール、メタノールの如き
有機溶剤;ベンツトリアゾール誘導体としては5−メチ
ルベンツトリアゾル、5−ブロムベンツトリアゾール、
5−クロルベンツトリアゾール、5−ブチルベンツトリ
アゾール、ベンツトリアゾール等があるが特に5−メチ
ルベンツトリアゾールが好ましい。ニトロインダゾール
としては5ニトロインダゾール、6ニトロインダゾー
ル、4ニトロインダゾール、7ニトロインダゾール、3
シアノ−5−ニトロインダゾール等があるが特に5−ニ
トロインダゾールが好ましい。特に5−ニトロインダゾ
ール等の化合物を用いるときはジヒドロキシベンゼン系
現像主薬や亜硫酸塩保恒剤を含む部分とは別の部分にあ
らかじめ溶解しておき使用時に両部分を混合して水を加
えること等が一般的である。さらに5−ニトロインダゾ
ールの溶解せしめる部分をアルカリ性にしておくと黄色
く着色し取扱い等に便利である。更に必要に応じて色調
剤、界面活性剤、硬水軟化剤、硬膜剤などを含んでもよ
い。
【0067】現像液中のキレート剤としては第2鉄イオ
ン(Fe3+) に対するキレート安定度定数が8以上であ
るキレート剤を含有することが好ましい。
【0068】第二鉄イオンとのキレート安定度定数が8
以上であるキレート剤の具体的化合物例としては、下記
化合物が挙げられる。即ちエチレンジアミンジオルトヒ
ドロキシフェニル酢酸、ジアミノプロパン四酢酸、ニト
リロ三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢
酸、ジヒドロキシエチルグリシン、エチレンジアミン二
酢酸、エチレンジアミン二プロピオン酸、イミノ二酢
酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチルイ
ミノ二酢酸、1,3−ジアミノプロパノール四酢酸、ト
リエチレンテトラミン六酢酸、トランスシクロヘキサン
ジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸、グリコール
エーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミンテトラキス
メチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチ
レンホスホン酸、ニトリロトリメチレンホスホン酸、1
−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、1,
1−ジホスホノエタン−2−カルボン酸、2−ホスホノ
ブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキシ
−1−ホスホノプロパン−1,3,3−トリカルボン
酸、カテコール−3,5−ジスルホン酸、ピロリン酸ナ
トリウム、テトラポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリ
ン酸ナトリウムが挙げられ、特に好ましくは例えばジエ
チレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢
酸、1,3−ジアミノプロパノール四酢酸、グリコール
エーテルジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジ
アミン三酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリ
カルボン酸、1,1−ジホスホノエタン−2−カルボン
酸、ニトリロトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミ
ンテトラホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタホス
ホン酸、1−ヒドロキシプロピリデン−1,1−ジホス
ホン酸、1−アミノエチリデン−1,1−ジホスホン
酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸
やこれらの塩がある。
【0069】本発明の現像液には銀汚れの目的のために
特公昭62−4702、特公昭62−4703、特願昭
63−24123、特願平3−94955、特願平3−
112275、特願平3−233718に記載の化合物
を用いることができる。
【0070】その他に本発明の現像液にはジアルデヒド
系硬膜剤またはその重亜硫酸塩付加物を含ませてもよ
い。その具体例を挙げればグルタルアルデヒド、α−メ
チルグルタルアルデヒド、β−メチルグルタルアルデヒ
ド、マレインジアルデヒド、サクシンジアルデヒド、メ
トキシサクシンジアルデヒド、メチルサクシンジアルデ
ヒド、α−メトキシ−β−エトキシグルタルアルデヒ
ド、α−n−ブトキシグルタルアルデヒド、α,α−ジ
メトキシサクシンジアルデヒド、β−イソプロピルサク
シンジアルデヒド、α,α−ジエチルサクシンジアルデ
ヒド、ブチルマレインジアルデヒド、又はこれらの重亜
硫酸塩付加物などがある。ジアルデヒド化合物は処理さ
れる写真層の感度が抑えられない程度に、また乾燥時間
が著しく長くならない程度の量で用いられる。具体的に
は現像液1リットル当り1〜50g、好ましくは3〜1
0gである。なかでもグルタルアルデヒドまたはその重
亜硫酸塩付加物が最も一般的に使用される。
【0071】勿論、ジアルデヒド系硬膜剤の重亜硫酸塩
付加物が用いられた場合には、この付加物の重亜硫酸塩
も現像液中の亜硫酸塩として計算される。この他、L.
F.A.メイソン著「フォトグラフィック・プロセシン
グ・ケミストリー」、フォーカル・プレス刊(1966
年)の226〜229頁、米国特許第2,193,01
5号、同第2,592,364号、特開昭48−649
33号などに記載の添加剤を用いてもよい。
【0072】本発明では、上記のような現像液を感光材
料1m2あたり200ml以下、特に50ml〜200mlの範
囲で補充しながら現像処理を行う。現像当初に自現機の
現像槽に注入する現像液としては、上記の現像液と同じ
組成の液を用いてもよいし、一部の組成を変えた液を用
いてもよい。
【0073】本発明に用いる定着液はチオ硫酸塩を含む
水溶液であり、pH3.8以上、好ましくは4.2〜
6.0を有する。定着剤としてはチオ硫酸ナトリウム、
チオ硫酸アンモニウムなどがある。定着剤の使用量は適
宜変えることができ、一般には約0.1〜約3モル/リ
ットルである。定着液には硬膜剤として作用する水溶性
アルミニウム塩を含んでもよく、それらには、例えば塩
化アルミニウム、硫酸アルミニウム、カリ明ばんなどが
ある。
【0074】定着液には、酒石酸、クエン酸、グルコン
酸あるいはそれらの誘導体を単独であるいは2種以上用
いることができる。これらの化合物は定着液1リットル
につき0.005モル以上含むものが有効で、特に0.
01モル/リットル〜0.03モル/リットルがとくに
有効である。
【0075】定着液には所望により保恒剤(例えば、亜
硫酸塩、重亜硫酸塩)、pH緩衝剤(例えば、酢酸、硼
酸)、pH調整剤(例えば、硫酸)、硬水軟化能のある
キレート剤や特開昭62−78551号記載の化合物を
含むことができる。上記本発明における処理方法では、
現像、定着工程の後、水洗水または安定化液で処理さ
れ、次いで乾燥される。
【0076】本発明に用いられる自現機としてはローラ
ー搬送型、ベルト搬送型等種々の形式のものを用いるこ
とができるが、ローラー搬送型の自現機が好ましい。ま
た特開平1−166040号や特願昭63−18631
号記載のような開口率が小さい現像タンクの自現機を用
いることにより、空気酸化や蒸発が少なく、処理環境に
安定な稼働が可能となり、さらに補充量を低減すること
ができる。水洗水の補充量を少なくする方法として、古
くより多段向流方式(例えば2段、3段など)が知られ
ている。この多段向流方式を本発明に適用すれば定着後
の感光材料は徐々に清浄な方向、つまり定着液で汚れて
いない処理液の方に順次接触して処理されていくので、
さらに効率の良い水洗がなされる。上記の節水処理また
は無配管処理には、水洗水または安定化液に防ばい手段
を施すことが好ましい。
【0077】防ばい手段としては、特開昭60−263
939号に記された紫外線照射法、同60−26394
0号に記された磁場を用いる方法、同61−13163
2号に記されたイオン交換樹脂を用いて純水にする方
法、特開昭61−115154号、同62−15395
2号、特願昭61−63030号、同61−51396
号に記載の防菌剤を用いる方法を用いることができる。
さらには、L.F.West, “Water Quality Criteria"Phot
o.Sci.& Eng.Vol.9 No.6(1965)、M.W.Beach,“W
icrobiological Growths in Motion-picture Processin
g" SMPTE Journal Vol.85、(1976)、R.D.Deega
n, “Phot Processing Wash Water Biocides “J.Imagi
ng Tech 10 、No. 6(1984)および特開昭57−
8542号、同57−58143号、同58−1051
45号、同57−132146号、同58−18631
号、同57−97530号、同57−157244号な
どに記載されている防菌剤、防ばい剤、界面活性剤など
を併用することもできる。
【0078】さらに、水洗浴または安定化浴には、R.T.
Kreiman 著、J.Image.Tech 10 、(6) 242頁(198
4)に記載されたイソチアゾリン系化合物、Research
Disclosure 第205巻、No. 20526(1981年
5月号)に記載されたイソチアゾリン系化合物、同第2
28巻、No. 22845(1983年4月号)に記載さ
れたイソチアゾリン系化合物、特願昭61−51396
号に記載された化合物などを防菌剤(Microbiocide) と
して併用することもできる。その他、「防菌防黴の化
学」堀口博著、三共出版(昭和57)、「防菌防黴技術
ハンドブック」日本防菌防黴学会・博報堂(昭和61)
に記載されているような化合物を含んでもよい。
【0079】本発明の方法において少量の水洗水で水洗
するときには特開昭63−18350号に記載のスクイ
ズローラー洗浄槽を設けることがより好ましい。また、
特開昭63−143548号のような水洗工程の構成を
とることが好ましい。さらに、本発明の方法で水洗また
は安定化浴に防ばい手段を施した水を処理に応じて補充
することによって生ずる水洗または安定化浴からのオー
バーフローの一部または全部は特開昭60−23513
3号に記載されているようにその前の処理工程である定
着能を有する処理液に利用することもできる。
【0080】本発明において「現像工程時間」または
「現像時間」とは、処理する感光材料の先端が自現機の
現像タンク液に浸漬してから次の定着液に浸漬するまで
の時間、「定着時間」とは定着タンク液に浸漬してから
次の水洗タンク液(安定液)に浸漬するまでの時間、
「水洗時間」とは水洗タンク液に浸漬している時間をい
う。また「乾燥時間」とは、通常自現機には、35℃〜
100℃、好ましくは40℃〜80℃の熱風が吹きつけ
られる乾燥ゾーンが設置されており、その乾燥ゾーンに
入っている時間をいう。本発明における現像処理では、
現像時間が5秒〜1分、好ましくは5秒〜30秒、その現
像温度は18℃〜50℃が好ましく、20℃〜40℃がより好ま
しい。
【0081】本発明によれば定着温度および時間は約1
8℃〜約50℃で5秒〜1分が好ましく、20℃〜40
℃で5秒〜30秒がより好ましい。この範囲内で十分な
定着ができ、残色を生じない程度に増感色素を溶出させ
ることができる。水洗(または安定浴)における温度お
よび時間は0〜50℃で6秒〜1分が好ましく、15℃
〜40℃で6秒〜30秒がより好ましい。
【0082】本発明の方法によれば、現像、定着および
水洗(または安定化)された感光材料は水洗水をしぼり
切る、すなわちスクイズローラーを経て乾燥される。乾
燥は約40℃〜約100℃で行われ、乾燥時間は周囲の
状態によって適宜変えられるが、通常は約5秒〜1分で
よく、特により好ましくは40〜80℃で約5秒〜30
秒である。本発明の感材/処理システムで Dry to Dry
で100秒以下の現像処理をするときには、迅速処理特
有の現像ムラを防止するために特開昭63−15194
3号公報に記載されているようなゴム材質のローラーを
現像タンク出口のローラーに適用することや、特開昭6
3−151944号公報に記載されているように現像液
タンク内の現像液攪拌のための吐出流速を10m/分以
上にすることや、さらには、特開昭63−264758
号公報に記載されているように、少なくとも現像処理中
は待機中より強い攪拌をすることがより好ましい。さら
に迅速処理のためには、特に定着液タンクのローラーの
構成は、定着速度を速めるために、対向ローラーである
ことがより好ましい。対向ローラーで構成することによ
って、ローラーの本数を少なくでき、処理タンクを小さ
くできる。すなわち自現機をよりコンパクトにすること
が可能となる。
【0083】
【実施例】以下に実施例を示すが本発明はこれら実施例
に限定されるものではない。
【0084】実施例1 1.ハロゲン化銀乳剤Aの調製 ゼラチン32gを蒸留水900mlに添加し、40℃にて
溶解後、硫酸でpHを3.8に調節し、塩化ナトリウム
3.3gを添加した。硝酸銀32gを蒸留水200mlに
溶解した液と塩化ナトリウム11g、K2IrCl6 を0.0
2mgを200mlに溶解した液とを40℃の条件下で2分
間で前記の液に添加混合した。更に硝酸銀64gを蒸留
水280mlに溶解した液と塩化ナトリウム21.6gを
275mlに溶解した液とを40℃の条件下で5分間かけ
て添加混合した。引き続き、硝酸銀64gを蒸留水28
0mlに溶解した液と塩化ナトリウム22.4g、K4Fe(C
N) 6 ・3H2O の0.04gを285mlに溶解した液とを
40℃の条件下でさらに5分間かけて添加混合した。得
られた乳剤を電子顕微鏡にて観察したところ、約0.2
1μmの平均辺長と、粒子サイズ分布の変動係数として
9.8%の値を有する立方体の粒子から成る乳剤であっ
た。
【0085】この乳剤を脱塩処理後、ゼラチン72g、
フェノキシエタノール2.6gを加え、pH6.7、Na
ClにてpAg 7.9に合わせて、次の手順で化学増感を5
8℃にて行った。まず、平均粒子サイズ0.05μmの
単分散臭化銀乳剤をハロゲン化銀で1モル%相当加え
て、次に化合物(1) を7.2mg、塩化金酸9.2mg、ト
リエチルチオ尿素1.3mg、セレン増感剤0.72mg、
さらに核酸0.29gを加えて、最後に4−ヒドロキシ
−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン1
62mgを加えて、急冷固化して乳剤Aとした。
【0086】化合物(1)
【0087】
【化19】
【0088】セレン増感剤
【0089】
【化20】
【0090】2.乳剤塗布液の調製 乳剤Aにハロゲン化銀1モルあたり、下記の薬品を添加
して、乳剤塗布液とした。
【0091】(乳剤塗布液処方)
【0092】 イ.分光増感色素 5.5×10-5モル ロ.強色増感剤 3.3×10-4モル ハ.ポリアクリルアミド(分子量4万) 9.2g ニ.トリメチロールプロパン 1.4g ホ.ポリ(エチルアクリレート/メタクリル酸)の ラテックス 22g 分光増感色素
【0093】
【化21】
【0094】強色増感剤
【0095】
【化22】
【0096】3.乳剤層の表面保護層塗布液の調製 容器を40℃に加温し、下記に示す薬品を加えて塗布液
とした。 イ.ゼラチン 100g ロ.ポリアクリルアミド(分子量4万) 12.3g ハ.ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(分子量60万) 0.6g ニ.ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒子サイズ 2.5μm) 2.7g ホ.ポリアクリル酸ナトリウム 3.7g ヘ.t−オクチルフェノキシエトキシエタンスルホン酸 ナトリウム 1.5g ト.C16H33O-(CH2CH2O)10-H 3.3g チ.C8F17SO3K 84mg リ.C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)4(CH2)4-SO3Na 84mg ヌ.NaOH 0.2g ル.メタノール 78cc ヲ.1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド) エタン 乳剤層と表面保護層の総ゼラチン量に対して、2.5 重量%になるよう に調製。 ワ.化合物(2) 52mg
【0097】
【化23】
【0098】4.バック層塗布液の調製
【0099】容器を40℃に加温し、下記に示す薬品を
加えて、バック層塗布液とした。 イ.ゼラチン量 100g ロ.染料(A) 2.38g
【0100】
【化24】
【0101】 ハ.ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 1.1g ニ.リン酸 0.55g ホ.ポリ(エチルアクリレート/メタクリル酸) ラテックス 2.9g ヘ.化合物(2) 46mg
【0102】 ト.染料(B)の特開昭61−285445記載のオイル分散物 染料自身として 246mg 染料(B)
【0103】
【化25】
【0104】 チ.染料(C)の特開昭62−275639記載のオリゴマー 界面活性剤分散物 染料自身として 46mg 染料(C)
【0105】
【化26】
【0106】5.バックの表面保護層塗布液の調製
【0107】容器を40℃に加温し、下記に示す薬品を
加えて塗布液とした。
【0108】 イ.ゼラチン 100g ロ.ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 0.3g ハ.ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒子サイズ 3.5μm) 4.3g ニ.t−オクチルフェノキシエトキシエタンスルホン 酸ナトリウム 1.8g ホ.ポリアクリル酸ナトリウム 1.7g ヘ.C16H33O-(CH2CH2O)10-H 3.6g ト.C8F17SO3K 268mg チ.C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)4(CH2)4-SO3Na 45mg リ.NaOH 0.3g ヌ.メタノール 131ml ル.1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド) エタン バック層と表面保護層の総ゼラチン量に対して、2.2 %になるよう に調製。 ヲ.化合物(2) 45mg
【0109】6.写真材料の作製 前述のバック層塗布液をバック層の表面保護層塗布液と
ともに青色着色されたポリエチレンテレフタレートの支
持体の一方側に、バック層のゼラチン塗布量が、2.6
9g/m2、バック層の表面保護層のゼラチン塗布量が
1.13g/m2となるように塗布した。これに続いて支
持体の反対側に前述の乳剤塗布液と表面保護層塗布液と
を、塗布Ag量が1.85g/m2で乳剤層のゼラチン塗
布量が1.6g/m2でかつ表面保護層のゼラチン塗布量
が1.23g/m2となるように塗布した。このようにし
て写真材料を作製した。
【0110】 現像液A ハイドロキノン 20.0g 1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル− 3−ピラゾリドン 2.0g 亜硫酸ナトリウム 35.0g 炭酸カリウム 25.0g ジエチレントリアミン五酢酸 2.0g ジエチレングリコール 20.0g ホウ酸 9.0g 臭化カリウム 0.6g (0.005モル) 水を加えて 1リットル 水酸化カリウムで pH=9.50に合せる。 現像液B 現像液A 1リットルに対して、化合物(9)を2.2
g加えたもの 現像液C 現像液A 1リットルに対して、化合物(33)を2.
3g加えたもの 現像液D 現像液A 1リットルに対して、化合物(40)を2.
4g加えたもの 現像液E 現像液B 1リットルに対して、5−メチルベンツトリ
アゾールを0.20g加えたもの 現像液F 現像液B 1リットルに対して、5−ニトロインダゾー
ルを0.15g加えたもの 現像液G 現像液E 1リットルに対して、2−メルカプトイミダ
ゾール−5−スルフォン酸を0.10g及び2,3,
5,6,7,8−ヘキサヒドロ−2−チオキソ−4−
(1H)−キナゾリノン0.10gを加えたもの 現像液H 現像液A 1リットルに対して臭化カリウムを3.0g
加えたもの 現像液I 現像液A 1リットルに対して、水酸化カリウムを加え
てpH10.50にしたもの 次に定着液の処方を示す チオ硫酸ナトリウム 185g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム・二水塩 0.025g メタ重亜硫酸ナトリウム 22g 水を加えて 1000ml (水酸化ナトリウムでpHを5.50に調整) 自動現像機としては富士写真フイルム(株)社製FPM
・2000の駆動軸を改良してフィルム挿入時から乾燥
出口の所まで30秒の搬送速度になるようにした。フィ
ルムを毎日2m2処理しそれぞれの現像液を260ml(1
30ml/1m2)ずつ補充しながら3週間ランニングテス
トを行った。得られた結果を表1に示す。ここで感度と
は現像液Aの新液でカブリプラス1.0の光学濃度を与
える露光量の逆数を100として相対値で示した。カブ
リとは未露光部の支持体を含む光学濃度を示す。表1の
結果から明らかなように、本発明の現像液B、C、D、
E、F、Gでは、カブリ値が低く、しかも1m2当り13
0mlという少ない補充量で3週間後も安定した写真性能
を得ることができた。一方、4級塩化合物を含まない現
像液Aでは、新液の感度が低いばかりでなく、3週間後
の感度もさらに低くなる。さらに臭化カリウム濃度3g
/リットルの現像液Hの時は得られる感度が現像液Aよ
りも低く、3週間後の感度もさらに低くなる。さらに現
像液のpHが10.50でる現像液Iの場合には、新液
の感度は高いが、3週間後との感度変化が非常に大きく
不安定である。
【0111】
【表1】
【0112】実施例2 実施例1の塗布試料と現像液A、B、E、G、定着液を
用いて次のような実験を行なった。自現機については、
現像槽と定着槽間および定着槽と水洗槽間にリンス槽お
よびリンスローラー(2対)を図1の構成に従って設置
した。図1でSは感光材料を表わす。Wは水洗水を表わ
すリンス槽には予め水が入れてあり、感光材料が処理さ
れる毎に、一定量の水が供給されるようになっている。
処理速度は Dry to Dry で30秒で、実施例1と同様の
処理を行なったところ、実施例1と同等の結果を示し
た。なお、上記 Dry to Dry で30秒処理の工程は表2
に示すとおりである。
【0113】
【表2】
【0114】
【発明の効果】本発明によれば、1m2当り130mlの少
ない補充量において、 Dry to Dry 30秒処理でも、長
期間安定な写真性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる自動現像機の一構成例を示す概
略構成図である。
【符号の説明】
1 自動現像機 11 現像槽 12 定着槽 13 水洗槽 61、71 リンスローラ 65、75 リンス槽
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】本発明に用いられる写真感光材料の写真乳
剤層に含有される高塩化銀は90モル%以上(平均値)
の塩化銀を含む、塩臭化銀、沃塩化銀、沃塩臭化銀もし
くは塩化銀である。沃化銀含有率は1モル%以下が好ま
しい。特に好ましいのは96モル%以上(平均値)の塩
化銀を含む塩臭化銀もしくは塩化銀である。本発明に用
いる高塩化銀乳剤は、そのハロゲン化銀粒子中に臭化銀
含有率が基質に比べて相対的に高い臭化銀局在層を有す
ることが好ましい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】このような局在構造の好ましい例はハロゲ
ン化銀粒子の表面または表面に近い内部に局在相を有す
るものであり、特に粒子の結晶表面のエッジ部やコーナ
ー部、あるいは結晶面に突起状に局在相を有するものは
好ましい。局在相中のハロゲン組成は臭化銀含有率にお
いて10モル%以上95モル%以下であればよく、15
モル%以上90モル%以下であることが好ましい。更に
は20モル%以上60モル%以下であることが好まし
く、30モル%以上60モル%以下であることが最も好
ましい。局在相の残りのハロゲン化銀は塩化銀より成る
が、微量のヨー化銀を含むことも好ましい。但し、前述
のように全ハロゲン化銀量に対して1モル%を越えるこ
とは好ましくない。また、これらの局在相は当該乳剤の
全ハロゲン化銀粒子を構成するハロゲン化銀のうちの
0.03モル%以上10モル%以下を占めることが好ま
しく、更には0.1モル%以上10モル%以下を占める
ことが好ましい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】本発明に用いる増感色素は特開平3−11
336号、特開昭64−40939号、特願平2−26
6934号、同3−121798号、同3−22874
1号、同3−266959号および同3−311498
号等に記載の600nm以上の増感色素を好ましく用い
ることができる。これらの増感色素は単独に用いてもよ
いが、それらの組合せを用いてもよく、増感色素の組合
せは特に、強色増感の目的でしばしば用いられる。増感
色素とともに、それ自身分光増感作用をもたない色素あ
るいは可視光を実質的に吸収しない物質であって、強色
増感を示す物質を乳剤中に含んでもよい。有用な増感色
素、強色増感を示す色素の組合せ及び強色増感を示す物
質はリサーチ・ディスクロージャー(Research
Disclosure)176巻17643(197
8年12月発行)第23頁IVのJ項、あるいは前述の
特公昭49−25500、同43−4933、特開昭5
9−19032、同59−192242等に記載されて
いる。本発明の600nm以上の増感色素の含有量はハ
ロゲン化銀乳剤の粒子径、ハロゲン組成、化学増感の方
法と程度、該化合物を含有させる層とハロゲン化銀乳剤
の関係、カブリ防止化合物の種類などに応じて最適の量
を選択することが望ましく、その選択のため試験の方法
は当業者のよく知るところである。通常は好ましくはハ
ロゲン化銀1モル当り10−7ないし1×10−2
ル、特に10−6モルないし5×10−3モルの範囲で
用いられる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】Xアニオンとしては塩素、臭素、沃素、パ
ラートルエンスルホン酸などが挙げられる。特に好まし
い4級塩化合物は、上記一般式(1)及び一般式(2)
でRが一般式(4)又は一般式(3)で表わされるビ
ス型4級塩化合物である。以下に具体的な化合物例を挙
げる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0110
【補正方法】変更
【補正内容】
【0110】 現像液A ハイドロキノン 20.0g 1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル− 3−ピラゾリドン 2.0g 亜硫酸ナトリウム 35.0g 炭酸カリウム 25.0g ジエチレントリアミン五酢酸 2・0g ジエチレングリコール 20.0g ホウ酸 9.0g 臭化カリウム 0.6g (0.005 モル) 水を加えて 1リットル 水酸化カリウムで pH=9.50に合せる。 現像液B 現像液A 1リットルに対して、化合物(9)を2.2
g加えたもの 現像液C 現像液A 1リットルに対して、化合物(33)を2.
3g加えたもの 現像液D 現像液A 1リットルに対して、化合物(40)を2.
4g加えたもの 現像液E 現像液B 1リットルに対して、5−メチルベンツトリ
アゾールを0.20g加えたもの 現像液F 現像液B 1リットルに対して、5−ニトロインダゾー
ルを0.15g加えたもの 現像液G 現像液E 1リットルに対して、2−メルカプトイミダ
ゾール−5−スルフォン酸を0.10g及び2,3,
5,6,7,8−ヘキサヒドロ−2−チオキソ−4−
(1H)−キナゾリノン0.10gを加えたもの 現像液H 現像液A 1リットルに対して臭化カリウムを3.0g
加えたもの 現像液I 現像液A 1リットルに対して、水酸化カリウムを加え
てpH10.50にしたもの 次に定着液の処方を示す チオ硫酸ナトリウム 185g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム・二水塩 0.025g メタ重亜硫酸ナトリウム 22g 水を加えて 1000ml (水酸化ナトリウムでpHを5.50に調整) 自動現像機としては富士写真フイルム(株)社製FPM
・2000の駆動軸を改良してフィルム挿入時から乾燥
出口の所まで30秒の搬送速度になるようにした。フィ
ルムを毎日2m処理しそれぞれの現像液を260ml
(130ml/1m)ずつ補充しながら3週間ランニ
ングテストを行った。得られた結果を表1に示す。ここ
で感度とは現像液Aの新液でカブリプラス1.0の光学
濃度を与える露光量の逆数を100として相対値で示し
た。カブリとは未露光部の支持体を含む光学濃度を示
す。表1の結果から明らかなように、本発明の現像液
B、C、D、E、F、Gでは、カブリ値が低く、しかも
1m当り130mlという少ない補充量で3週間後も
安定した写真性能を得ることができた。一方、4級塩化
合物を含まない現像液Aでは、新液の感度が低いばかり
でなく、3週間後の感度もさらに低くなる。さらに臭化
カリウム濃度3g/リットルの現像液Hの時は得られる
感度が現像液Aよりも低く、3週間後の感度もさらに低
くなる。さらに現像液のpHが10.50である現像液
Iの場合には、新液の感度は高いが、3週間後との感度
変化が非常に大きく不安定である。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0110
【補正方法】変更
【補正内容】
【0110】 現像液A ハイドロキノン 20.0g 1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル− 3−ピラゾリドン 2.0g 亜硫酸ナトリウム 35.0g 炭酸カリウム 25.0g ジエチレントリアミン五酢酸 2.0g ジエチレングリコール 20.0g ホウ酸 9.0g 臭化カリウム 0.6g (0.005モル) 水を加えて 1リットル 水酸化カリウムで pH=9.50に合せる。 現像液B 現像液A 1リットルに対して、化合物(9)を2.2
g加えたもの 現像液C 現像液A 1リットルに対して、化合物(33)を2.
3g加えたもの 現像液D 現像液A 1リットルに対して、化合物(40)を2.
4g加えたもの 現像液E 現像液B 1リットルに対して、5−メチルベンツトリ
アゾールを0.20g加えたもの 現像液F 現像液B 1リットルに対して、5−ニトロインダゾー
ルを0.15g加えたもの 現像液G 現像液E 1リットルに対して、2−メルカプトベンズ
イミダゾール−5−スルフォン酸を0.10g及び2,
3,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−2−チオキソ−4
−(1H)−キナゾリノン0.10gを加えたもの 現像液H 現像液A 1リットルに対して臭化カリウムを3.0g
加えたもの 現像液I 現像液A 1リットルに対して、水酸化カリウムを加え
てpH10.50にしたもの 次に定着液の処方を示す チオ硫酸ナトリウム 185g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム・二水塩 0.025g メタ重亜硫酸ナトリウム 22g 水を加えて 1000ml (水酸化ナトリウムでpHを5.50に調整) 自動現像機としては富士写真フイルム(株)社製FPM
・2000の駆動軸を改良してフィルム挿入時から乾燥
出口の所まで30秒の搬送速度になるようにした。フィ
ルムを毎日2m2処理しそれぞれの現像液を260ml(1
30ml/1m2)ずつ補充しながら3週間ランニングテス
トを行った。得られた結果を表1に示す。ここで感度と
は現像液Aの新液でカブリプラス1.0の光学濃度を与
える露光量の逆数を100として相対値で示した。カブ
リとは未露光部の支持体を含む光学濃度を示す。表1の
結果から明らかなように、本発明の現像液B、C、D、
E、F、Gでは、カブリ値が低く、しかも1m2当り13
0mlという少ない補充量で3週間後も安定した写真性能
を得ることができた。一方、4級塩化合物を含まない現
像液Aでは、新液の感度が低いばかりでなく、3週間後
の感度もさらに低くなる。さらに臭化カリウム濃度3g
/リットルの現像液Hの時は得られる感度が現像液Aよ
りも低く、3週間後の感度もさらに低くなる。さらに現
像液のpHが10.50でる現像液Iの場合には、新液
の感度は高いが、3週間後との感度変化が非常に大きく
不安定である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 5/31

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動現像機で透過型黒白ハロゲン化銀写
    真感光材料を現像処理する方法において、4級塩化合物
    を含有し、かつ臭素イオン濃度が0.02モル/リット
    ル以下であり、かつpH9.8以下の現像液で、感光材
    料1m2当り200ml以下の割合で補充することを特徴と
    する現像方法。
  2. 【請求項2】 現像液中にベンツトリアゾール誘導体及
    び又はニトロインダゾールを含有することを特徴とする
    請求項1記載の現像方法。
  3. 【請求項3】 平均粒径が、0.1〜0.4μmであ
    り、(100)面/(111)面比率が5以上であって
    塩化銀含有率が90モル%以上である塩臭化銀または塩
    沃化銀または塩沃化銀の組成からなり600nm以上に
    分光増感されたハロゲン化銀乳剤の層を150μm以上
    の厚さをもつ透過支持体上に有する写真感光材料を用い
    ることを特徴とする請求項1記載の現像方法。
JP17429292A 1992-07-01 1992-07-01 黒白ハロゲン化銀写真感光材料の現像方法 Pending JPH0619067A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0851282A1 (en) * 1996-12-30 1998-07-01 Agfa-Gevaert N.V. Processing of a light-sensitive silver halide photographic material
US10918624B2 (en) 2019-06-03 2021-02-16 Imam Abdulrahman Bin Faisal University Anti-cancer azole compounds

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0851282A1 (en) * 1996-12-30 1998-07-01 Agfa-Gevaert N.V. Processing of a light-sensitive silver halide photographic material
US10918624B2 (en) 2019-06-03 2021-02-16 Imam Abdulrahman Bin Faisal University Anti-cancer azole compounds

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