JPH061842A - 陽イオン性熱硬化性樹脂水溶液の製造方法 - Google Patents

陽イオン性熱硬化性樹脂水溶液の製造方法

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JPH061842A
JPH061842A JP18468992A JP18468992A JPH061842A JP H061842 A JPH061842 A JP H061842A JP 18468992 A JP18468992 A JP 18468992A JP 18468992 A JP18468992 A JP 18468992A JP H061842 A JPH061842 A JP H061842A
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polyamide polyamine
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polyamine
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JP18468992A
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Koji Kawaguchi
浩二 川口
Riyuu Iwai
瀏 岩井
Yasuo Kobayashi
泰男 小林
Yasuhiro Tsuta
康宏 蔦
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NIPPON P M C KK
Japan PMC Corp
Original Assignee
NIPPON P M C KK
Japan PMC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 脂肪族二塩基性カルボン酸またはその誘導体
とポリアルキレンポリアミンを加熱縮合させてポリアミ
ドポリアミンを合成し、次いで該ポリアミドポリアミン
とエピハロヒドリンを20〜40℃で反応させ、エピハ
ロヒドリンの残存量が反応液の固形分当たり1.0%以
下になった時に、塩基性物質を加えて反応を継続した
後、酸および水を加えて55〜75℃に保ち、得られた
反応生成物の固形分が20〜40%であることを特徴と
する陽イオン性熱硬化性樹脂水溶液の製造方法。 【効果】 従来方法で製造されたポリアミドポリアミン
−エピクロルヒドリン樹脂と同等もしくはそれ以上の優
れた湿潤紙力増強効果を付与し、しかも、樹脂中に含ま
れる低分子有機ハロゲン化合物の含有量が著しく少な
く、固形分が高いにもかかわらず卓越した安定性を有す
るという極めて優れた性質を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は紙の湿潤紙力増強剤とし
て有用であり、しかも、固形分が高いにもかかわらず、
保存安定性に優れ、かつ、低分子有機ハロゲン化合物の
含有量が少ない陽イオン性熱硬化性樹脂水溶液の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】紙の湿潤紙力増強剤として、ポリアミド
ポリアミン−エピクロルヒドリン樹脂が有用であること
は、例えば、特公昭35−3547号に記載されてお
り、公知である。近年、かかるポリアミドポリアミン−
エピクロルヒドリン樹脂に対する要求が高度になり、固
形分が高いにもかかわらず保存安定性に優れ、さらに、
環境保護の気運の上昇などにより、低分子有機ハロゲン
化合物の含有量が少ないポリアミドポリアミン−エピク
ロルヒドリン樹脂の製造に関する技術が求められてい
る。
【0003】固形分が高いにもかかわらず保存安定性に
優れたポリアミドポリアミン−エピクロルヒドリン樹脂
の製造については、特公昭63−46092号に開示さ
れてはいるが低分子有機ハロゲン化合物の含有量が多
い。また、低分子有機ハロゲン化合物の含有量が少ない
樹脂の製造に関して、固形分を低く抑えることによって
保存安定性を維持することは、特開平2−170825
号、US5019606号、US4975499号に開
示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術では、固形分が高い上に保存安定性も優れてい
るという性質と低分子有機ハロゲン化合物の含有量が少
ないという性質をあわせ持つ湿潤紙力増強剤用の陽イオ
ン性熱硬化性樹脂水溶液を工業的に提供し得る製造法は
実現できていない。本発明はそのような製造方法を提供
することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記公知
方法により製造される樹脂の欠点について鋭意検討を重
ねた結果、ポリアミドポリアミン−エピクロルヒドリン
樹脂を製造する反応条件を特定化することにより、湿潤
紙力増強効果に優れ、かつ、固形分が高いにもかかわら
ず、保存安定性が良く、さらに、低分子有機ハロゲン化
合物の含有量が少ない樹脂を製造する方法を見出し本発
明を完成する到った。
【0006】すなわち、本発明は脂肪族二塩基性カルボ
ン酸および/またはその誘導体とポリアルキレンポリア
ミンとを加熱縮合させてポリアミドポリアミンを合成
し、ついで該ポリアミドポリアミンを水溶液中でエピハ
ロヒドリンと反応させて、陽イオン性熱硬化性樹脂水溶
液を製造する方法において、(i )脂肪族二塩基性カル
ボン酸および/またはその誘導体とポリアルキレンポリ
アミンとをモル比1:0.9〜1.2で、生成するポリ
アミドポリアミンの25℃における50%水溶液の粘度
が300〜900cpsになる様に加熱縮合させ、(i
i)ついで、該ポリアミドポリアミンとその第2級アミ
ノ基に対し0.85〜1.25当量のエピハロヒドリン
をポリアミドポリアミンの濃度が30〜60%の水溶液
中で、反応温度20〜40℃で反応させ(1次保温)、
(iii )エピハロヒドリンの残存量が反応液の固形分当
たり1.0%以下になった時に、塩基性物質を該ポリア
ミドポリアミンの第2級アミノ基に対し0.01〜0.
5当量加えて反応を継続した後、(iv)ハロゲンを含ま
ない酸および水を加えて反応濃度を20〜50%に低下
させた状態で反応温度を55〜75℃に保ち(2次保
温)、反応生成物の30%水溶液における粘度が25℃
にて100〜400cpsとなる様に反応させ、(v )
得られた反応生成物水溶液の25℃におけるpHを2.
5〜3.5となる様に調整し、固形分が20〜40%で
あることを特徴とする、陽イオン性熱硬化性樹脂水溶液
の製造方法を提供するものである。
【0007】本発明に使用される脂肪族二塩基性カルボ
ン酸としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸などが挙げられるが、工業的にはアジピン酸が好
ましい。また、脂肪族二塩基性カルボン酸誘導体として
は、上記各酸の酸無水物、あるいは、上記各酸の低級ア
ルコール(メチル、エチル、プロピル)エステルが挙げ
られるが、工業的にはグルタル酸メチルエステル、アジ
ピン酸メチルエステルが好ましい。ポリアルキレンポリ
アミンとしては、ジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン、テトラエチレンペンタミン、イミノビスプ
ロピルアミンなどが挙げられるが、工業的には、ジエチ
レントリアミンが好ましい。
【0008】脂肪族二塩基性カルボン酸および/または
その誘導体とポリアルキレンポリアミンとの反応モル比
は、1:0.9〜1.2の範囲が好ましい。ポリアルキ
レンポリアミンのモル比が1.2よりも大きいとポリア
ミドポリアミンの重合度が高くならず、エピハロヒドリ
ンとの反応の際、所定の粘度まで到達するまでに長時間
を要するのみならず、最終製品の湿潤紙力増強効果が不
十分である。また、ポリアルキレンポリアミンのモル比
が0.9よりも小さいとポリアミドポリアミンがゲル化
したり、或いは最終製品の保存安定性が悪くなり、高固
形分である最終製品を得ることはできない。
【0009】ポリアルキレンポリアミンと脂肪族二塩基
性カルボン酸および/またはその誘導体との反応は、原
料仕込み時に発生する反応熱を利用するか、外部より加
熱して脱水および/または脱メタノール反応を行いなが
ら昇温して反応を行う。反応温度は110〜250℃、
好ましくは、120〜180℃であり、温度条件は出発
原料が脂肪族二塩基性カルボン酸であるが、その誘導体
であるかに依存する。この際、重縮合反応の触媒とし
て、硫酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン
酸などのスルホン酸類を使用することも出来る。その使
用量はポリアルキレンポリアミン1モルに対し0.00
5〜0.1モル、好ましくは、0.01〜0.05モル
である。
【0010】この縮合反応は、生成するポリアミドポリ
アミンの25℃における50%水溶液の粘度が300〜
900cpsとなるまで続けられる。生成したポリアミ
ドポリアミンの50%水溶液における粘度が300cp
s以下であると、最終製品の湿潤紙力増強効果が不十分
である。また、その粘度が900cps以上であると、
最終製品の湿潤紙力効果は優れ、また、濾水性向上剤あ
るいは歩留り向上剤としての有用性は大きいものの、最
終製品の保存安定性が著しく悪化し、ゲル化に到る。
【0011】次に、この様にして得られたポリアミドポ
リアミン水溶液はエピハロヒドリンと反応せしめられ
る。エピハロヒドリンとしては、エピクロルヒドリン、
エピブロムヒドリンなどが挙げられるが、工業的にはエ
ピクロルヒドリンが好ましい。ポリアミドポリアミン中
の第2級アミノ基に対するエピクロルヒドリンのモル比
は、0.85〜1.25、好ましくは、0.95〜1.
10である。エピクロルヒドリンのモル比が1.25よ
り大きいと、最終製品中の低分子有機ハロゲン化合物の
含有量が多くなり本発明の目的が達成されない。一方、
エピハロヒドリンのモル比が0.85よりも小さいと、
最終製品の湿潤紙力増強効果が低下し、また、高固形分
の場合には、保存安定性が悪化するため、本発明の目的
を達成することはできない。
【0012】ポリアミドポリアミンとエピクロルヒドリ
ンとの反応は、通常ポリアミドポリアミン濃度が30〜
60%、好ましくは、40〜50%の水溶液中で行なわ
れる。ポリアミドポリアミンの濃度が30%よりも低い
と、反応の進行が著しく遅いばかりでなく、最終製品の
湿潤紙力効果が低下する。一方、ポリアルキレンポリア
ミンの濃度が60%よりも高いと、反応の進行が著しく
速く、すなわち、粘度の増大速度が著しく速くなり、ゲ
ル化に到る場合も多く、反応の制御が困難であるばかり
でなく、最終製品の保存安定性が著しく劣る結果とな
る。反応温度については、まず、エピクロルヒドリンを
20℃以下で添加を開始し、比較的低温、すなわち、2
0〜40℃、好ましくは、25〜35℃に保ち、反応を
進める(1次保温)。
【0013】反応液中に残存するエピクロルヒドリン量
が反応溶液の固形分当り1.0%、好ましくは0.5%
以下になったら、塩基性物質をポリアミドポリアミンの
第2級アミノ基当り0.01〜0.5モル、好ましくは
0.05〜0.2モル加えて反応温度を20〜40℃、
好ましくは25〜35℃に保持して反応を継続する。塩
基性物質を加える際の残存エピクロルヒドリンの量が反
応溶液固形分当たり1.0%以上であると、最終製品中
の低分子ハロゲン化合物、例えば1,3−ジクロル−2
−プロパノール、3−クロル−1,2−プロパンジオー
ルなどの量がかえって増加してしまい本発明の目的は達
成できない。
【0014】塩基性物質としては、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、水酸化カルシウム等の無機アルカリ性物質、あるい
は、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリ
メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエ
チルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、ピリジン等の有機アミン
類、あるいは、テトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチ
ルベンジルアンモニウムヒドロキシドなどのアンモニウ
ムヒドロキシド類などが挙げられるが、工業的には水酸
化ナトリウムに代表される無機アルカリ性物質が好まし
い。
【0015】塩基性物質の量が該ポリアミドポリアミン
の第2級アミノ基に対し、0.01当量より少ないと、
塩基性物質を添加する効果、すなわち、最終生成物中の
低分子ハロゲン化合物含量を減少させる効果が認められ
ず、一方、塩基性物質の量が該ポリアミドポリアミンの
第2級アミノ基に対し0.5当量よりも多いと、ポリア
ミドポリアミンとエピハロヒドリンとの反応が急激に進
み、反応溶液の粘度の増大速度が著しく速く、ゲル化に
到るか、あるいは、最終製品の保存安定性が劣る結果と
なる。未反応のエピクロルヒドリン量はガスクロマトグ
ラフィーにより容易に測定することができる。
【0016】1次保温の後、水を加えて反応液の濃度を
20〜50%に下げ、さらに、ハロゲンを含まない酸、
例えば、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、あるいは、
ギ酸、酢酸などの有機酸をポリアミドポリアミンの第2
級アミノ基に対し、0.15〜0.7モル、好ましく
は、0.2〜0.35モル加えて、55〜75℃、好ま
しくは、60〜70℃に昇温し、その温度に保ち、最終
製品の30%における粘度が25℃で100〜400c
ps、好ましくは150〜250cpsに達するまで反
応を続ける(2次保温)。
【0017】最終製品の30%水溶液の25℃の粘度が
100cps以下であると、最終製品の湿潤紙力増強剤
としての性能が十分でなく、また、400cps以上で
あると、最終製品の保存安定性が悪くなるばかりでな
く、抄紙工程においてパルプスラリーに添加すると、著
しい発泡を伴い、抄紙作業を困難にするのみならず、抄
造される紙の地合いを損なうことになる。反応液の粘度
が前記の粘度範囲に到達したら、必要に応じて水を加え
て固形分を20〜40%に調節し、さらに、ハロゲンを
含まない酸、例えば硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、
あるいはギ酸、酢酸などの有機酸などのうち1種以上の
酸を加えてpHを2.5〜3.5に調整し最終製品を得
る。
【0018】
【発明の効果】かくして、本発明の方法にしたがって得
られた陽イオン性熱硬化性樹脂水溶液は、公知の方法で
製造されたポリアミドポリアミン−エピクロルヒドリン
樹脂と同等もしくはそれ以上の優れた湿潤紙力増強効果
を付与し、しかも、樹脂中に含まれる低分子有機ハロゲ
ン化合物の含有量が著しく少なく、固形分が高いにもか
かわらず卓越した保存安定性を有するという極めて優れ
た性質を有している。
【0019】また、本発明の方法により得られる樹脂水
溶液は、紙の湿潤紙力向上剤、抄紙工程で使用される濾
水性向上剤あるいは、填料・サイズ剤などの歩留り向上
剤として有用であるばかりでなく、工場の排水処理にお
ける凝集沈殿剤、あるいは、セルロース材料の耐水化
剤、ポリビニルアルコール等の耐水化剤、羊毛などの天
然繊維処理剤、合成繊維処理剤としても使用することが
出来る。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例を挙げて
具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定される
物ではない。なお、各例中、%は特記しない限りすべて
重量%である。
【0021】実施例1 〔ポリアミドポリアミンの合成(1)〕温度計、冷却
器、撹拌機、窒素導入管を備えた5リットル四つ口丸底
フラスコに、アジピン酸メチルエステル1394g(8
モル)、95%硫酸4.25g(0.041モル)、ジ
エチレントリアミン850g(8.25モル)を仕込
み、生成するメチルアルコールを系外に除去しながら昇
温し、130℃で2時間反応させた後、水1500gを
徐々に加えてポリアミドポリアミンの水溶液を得た。こ
のポリアミドポリアミンの水溶液は固形分51.6%で
あり、その固形分50%の粘度は359cps(25
℃)であった。
【0022】実施例2 〔ポリアミドポリアミンの合成(2)〕実施例1と同様
の反応装置にジエチレントリアミン834g(8.08
モル)を仕込み、撹拌しながらアジピン酸1169g
(8モル)を加え、生成する水を系外に除去しながら昇
温し、175℃で3時間反応させた後、水1500gを
徐々に加えてポリアミドポリアミンの水溶液を得た。こ
のポリアミドポリアミンの水溶液は固形分50.7%で
あり、その固形分50%の粘度は528cps(25
℃)であった。
【0023】実施例3 温度計、還流冷却器、撹拌機、滴下ロートを備えた50
0ml四つ口フラスコに、実施例1で得られたポリアミ
ドポリアミン水溶液130.4g(0.316モル)と
水19.2gを仕込み(固形分45%)、20℃でエピ
クロルヒドリン30.7g(0.332モル)を滴下し
た。30℃に昇温して3時間同温度で保持した(1次保
温)。次いで、反応液中の残存エピクロルヒドリン量が
反応溶液固形分当たり0.4%であることを確認した
後、30%水酸化ナトリウム水溶液4.22g(ポリア
ミドポリアミンの2級アミノ基に対し0.1当量)を加
え、30℃でさらに30分間保温した。
【0024】次いで、水92.7gを加えて固形分を3
5%とした後、30%硫酸12.9gを加え、65℃ま
で昇温してこの温度で保持し、反応液の粘度が360c
psに到達した時点で、さらに水45.7g、30%硫
酸を8.56gおよび88%ギ酸を2.10g加えて冷
却した。得られた製品の性状ならびに1,3−ジクロル
−2−プロパノール(以下DCPと略記する)含有量お
よび保存安定性を表2に示した。
【0025】実施例4〜7 実施例3において、1次保温後に加える塩基性物質であ
る30%水酸化ナトリウムを表1に示す物質に変えた以
外は、実施例3と同様に反応を行った。ただし、実施例
4の場合にはpH調整用の30%硫酸を18.1g使用
した。得られた製品の性状ならびにDCP含有量および
保存安定性を表2に示した。
【0026】
【表1】
【0027】比較例1 実施例3において、1次保温後に加える30%水酸化ナ
トリウム水溶液を省いた以外は実施例3と同様に反応を
行なった。ただし、pH調整用の30%硫酸の使用量は
7.70gであった。得られた製品の性状ならびにDC
P含有量および保存安定性を表2に示した。
【0028】比較例2 実施例3において、残存エピクロルヒドリン量が0.4
%以下になった事を確認した後、30%水酸化ナトリウ
ム水溶液33.76g(ポリアミドポリアミンの2級の
アミノ基に対し0.8当量)を加えたところ、反応液の
粘度が急激に上昇してゲル化した。
【0029】比較例3 実施例3において、残存エピクロルヒドリンが2.0%
存在する時点で30%水酸化ナトリウム水溶液4.22
gを加えた以外は実施例3と同様に反応を行なった。得
られた製品の性状ならびにDCP含有量および保存安定
性を表2に示した。
【0030】比較例4 実施例3において、エピクロルヒドリン添加前に30%
水酸化ナトリウム4.21gを加えた以外は実施例3と
同様に反応を行なった。得られた製品の性状並びにDC
P含有量および保存安定性を表2に示した。
【0031】比較例5 実施例3と同様の反応装置に実施例2で得られたポリア
ミドポリアミン水溶液132.8g(0.316モル)
と水16.8gを仕込み、固形分を45%とした。この
溶液を30℃に保ちながら、エピクロルヒドリン30.
7g(0.332モル)を加えた。40℃に昇温して1
00分間保持し、次いで水326.8gを加えた後、6
5℃に昇温して、この温度で反応を行なった。反応液の
粘度が140cps(25℃)に到達した時点で冷却
し、30℃で塩酸を加えてpHを4.2に調整した。得
られた製品の性状並びにDCP含有量および保存安定性
を表2に示した。
【0032】比較例6 実施例3と同様の反応装置に実施例2で得られたポリア
ミドポリアミン水溶液132.8g(0.316モル)
と水59.5gを仕込み、固形分を35%とした。この
溶液を20℃に保ちながら、エピクロルヒドリン35.
1g(0.379モル)を80分間要して滴下した。次
いで、30℃まで昇温し、この温度で4時間保持した
(1次保温)。次いで、水62.7gを加えて反応液の
固形分を35%に希釈した。さらに、45℃に昇温して
反応を続け、反応液の粘度が250cps(25℃)に
達した時点で水376.6gを加え、ついで、硫酸を加
えてpHを3.4に調整した。得られた製品の性状なら
びにDCP含有量および保存安定性を表2に示した。
【0033】比較例7 実施例3と同様の反応装置に実施例2で得られたポリア
ミドポリアミン水溶液132.8g(0.316モル)
と水103.4gを仕込み、固形分を28.5%とし
た。エピクロルヒドリン38.0g(0.411モル)
を加えて、温度を45分要して60℃に昇温し、その温
度に保った。3.5時間後に粘度が270cps達した
ら、1%水酸化ナトリウム水溶液331gを加えて反応
液を65℃に昇温し、その温度に保った。3時間後に粘
度が105cpsに達した時点で水253gを加えて冷
却し、さらに、30%硫酸を加えてpHを3.9に調整
した。得られた製品の性状ならびにDCP含有量および
保存安定性を表2に示した。
【0034】比較例8 実施例3と同様の反応装置に実施例2で得られたポリア
ミドポリアミン水溶液132.8g(0.316モル)
と水241.3gを仕込み、固形分を18%とした。こ
の溶液を25〜30℃に保ちながら、エピクロルヒドリ
ン26.0g(0.281モル)を30分要して滴下
し、さらに30分撹拌を続けた。次いで、反応液を75
℃に昇温し撹拌を続けた。粘度が増加するにつれて水2
59gを加えて希釈した。同時に50〜60℃まで冷却
し、30%水酸化ナトリウム水溶液にてpHを10に調
整しつつ、反応液の粘度が25cpsになるまで撹拌を
続けた。次いで、硫酸を加えてpHを2.5に調整し
た。得られた製品の性状ならびにDCP含有量および保
存安定性を表2に示した。
【0035】
【表2】
【0036】参考例 実施例3〜7および比較例1、3〜8で得られたそれぞ
れの樹脂水溶液を、ノーブルアンドウッド式手抄き抄紙
機を使用した抄紙試験に供した。得られた紙の湿潤時の
紙力強度を測定した。結果を表3に示した。 抄紙条件 使用パルプ :晒クラフトパルプ(針葉樹/広葉樹=1
/1) 叩解度(CSF) 410ml 樹脂添加率 :0.3% (対パルプ固形分) 抄紙坪量 :65g/m2 乾燥条件 :100℃×120sec(ドラムドライ
ヤーを使用)
【0037】
【表3】
フロントページの続き (72)発明者 蔦 康宏 千葉県市原市八幡海岸通17番2 ディッ ク・ハーキュレス株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族二塩基性カルボン酸および/また
    はその誘導体とポリアルキレンポリアミンとを加熱縮合
    させてポリアミドポリアミンを合成し、ついで該ポリア
    ミドポリアミンを水溶液中でエピハロヒドリンと反応さ
    せて、陽イオン性熱硬化性樹脂水溶液を製造する方法に
    おいて、 (i )脂肪族二塩基性カルボン酸および/またはその誘
    導体とポリアルキレンポリアミンとをモル比1:0.9
    〜1.2で、生成するポリアミドポリアミンの25℃に
    おける50%水溶液の粘度が300〜900cpsにな
    る様に加熱縮合させ、 (ii)ついで、該ポリアミドポリアミンとその第2級ア
    ミノ基に対し0.85〜1.25当量のエピハロヒドリ
    ンをポリアミドポリアミンの濃度が30〜60%の水溶
    液中で、反応温度20〜40℃で反応させ(1次保
    温)、 (iii )エピハロヒドリンの残存量が反応液の固形分当
    たり1.0%以下になった時に、塩基性物質を該ポリア
    ミドポリアミンの第2級アミノ基に対し0.01〜0.
    5当量加えて反応を継続した後、 (iv)ハロゲンを含まない酸および水を加えて反応濃度
    を20〜50%に低下させた状態で反応温度を55〜7
    5℃に保ち(2次保温)、反応生成物の30%水溶液に
    おける粘度が25℃にて100〜400cpsとなる様
    に反応させ、 (v )得られた反応生成物水溶液の25℃におけるpH
    を2.5〜3.5となる様に調整し、 固形分が20〜40%であることを特徴とする、陽イオ
    ン性熱硬化性樹脂水溶液の製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006097218A (ja) * 2004-09-01 2006-04-13 Arakawa Chem Ind Co Ltd 湿潤紙力増強剤および紙
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JP2007031898A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Seiko Pmc Corp 紙用添加剤の製造方法、紙用添加剤及び紙
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