JPH06182636A - プリント基板組立治具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板裏面から先端を突出させたボルトの該先
端に挿通された状態でナットにより螺着固定される電子
部品等の螺着作業を容易化することを可能とするプリン
ト基板組立治具を提供する。 【構成】 プリント基板８に貫通形成した電子部品取付
孔９の裏面側からボルト１０を差し入れ該基板表面に突
出したボルト先端部にネジ止め部品６を挿着することに
より該部品上に突出したボルト先端部にナットを締め付
け固定する電子部品の組立治具に於いて、板状の治具本
体２と、該治具本体の縁部に設けた位置決めガイド突条
３と、該治具本体の適所に設けたボルト支持孔４と、該
ボルト支持孔の内底部に固定したボルト支持部材５とか
らなり、該ボルト支持部材の上端部は該ボルト頭部の溝
に嵌合する形状である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はプリント基板上にネジ止
めされる部品を効率的にネジ止めするための治具の改良
に関する。

【０００２】

【従来技術】プリント配線基板（以下、プリント基板と
いう）上にネジにより固定される電子部品として例えば
放熱器付きトランジスタがあり、この種のネジ止め電子
部品はプリント基板に貫通形成した固定用穴に対して基
板裏面からボルトを差し入れ、該穴から上方へ突出した
ボルトのネジ部に電子部品に設けた穴を挿通することに
より電子部品を基板上に位置決めした上で、該電子部品
の穴から上方へ突出したボルトの上端部にナットを螺着
することにより該電子部品を固定している。ナットによ
る締め付け時には、基板裏面に位置するボルト頭部のド
ライバ溝にドライバ先端を差し込んでおき、基板裏面側
からボルト頭部を押えてその回転を阻止した上でナット
を螺着する必要があり、しかもこれらの作業は手作業で
あるために、螺着する電子部品の数が多い場合には大変
煩雑な作業となっており、この点の改善が望まれてい
た。

【０００３】

【発明の目的】本発明は上記に鑑みてなされたものであ
り、基板裏面から先端を突出させたボルトの該先端に挿
通された状態でナットにより螺着固定される電子部品等
の螺着作業を容易化することを可能とするプリント基板
組立治具を提供することを目的としている。

【０００４】

【発明の概要】上記目的を達成するため本発明は、プリ
ント基板に貫通形成した電子部品取付孔の裏面側からボ
ルトを差し入れることにより該基板表面に突出したボル
ト先端部にネジ止め部品を挿着することにより該部品上
に突出したボルト先端部にナットを締め付け固定する電
子部品の取付構造に於いて、板状の治具本体と、該治具
本体の縁部に設けた位置決めガイド突条と、該治具本体
の適所に設けたボルト支持孔と、該ボルト支持孔の内底
部に固定したボルト支持部材とからなり、該ボルト支持
部材の上端部は該ボルト頭部の溝に嵌合する形状である
ことを特徴とする。

【０００５】

【発明の実施例】以下、添付図面に示した実施例により
本発明を詳細に説明する。図１は本発明のプリント基板
組立治具の一実施例の構成を示す斜視図、図２(a) 及び
(b) はボルト支持孔の断面図、図２(c) はボルト支持部
材の構成説明図であり、この治具１は例えばベークライ
ト、金属等の板材から成る本体２と、本体２の角部或は
周縁の適所に立設した位置決めガイド突条３と、本体２
の適所に形成したボルト支持孔（溝を含む）４と、該ボ
ルト支持孔４の底部に固定したボルト支持部材５とから
構成される。治具本体２の形状及び突条３の形状、位
置、更にはボルト支持孔４の形成位置、個数は、ネジ止
め電子部品６を搭載しようとするプリント基板８の形
状、電子部品取付け孔９の位置、個数に対応して決定さ
れる。即ち、治具本体２の形状、ガイド突条３の形状、
位置は、治具本体上に位置決めしようとする基板８の形
状、サイズに応じて治具本体２上に基板８の周縁を位置
決めし易いように決定する。ガイド突条３により基板８
を位置決めして治具本体２上に基板８を載置した時に、
ボルト支持孔４と基板８に貫通形成した電子部品取付け
孔９が整合状態となるようにボルト支持孔４の位置を決
定する。なお、電子部品取付け孔の位置と、個数が異な
る基板８についての汎用性を持たせるために、図示した
孔４に加えてそれ以外の位置にボルト支持孔４を予め設
けておいてもよい。

【０００６】ボルト支持孔４底部に固定したボルト支持
部材５は、図２(c) に示すように上端部５ａがプラスド
ライバーの先端部と同じ形状を備え、この先端部５ａに
よりボルト１０の頭部のプラス溝に嵌合してボルト１０
を支持孔４内に立設し得るように構成する（図２(a) 、
(b) ）。

【０００７】図１は支持孔４内にボルト１０を立設した
状態を示しており、この状態で基板８を位置決めガイド
突条３に沿って治具本体２上に載置すると、基板８の電
子部品取付け孔９内にボルト１０の先端部がスムーズに
挿通されて先端部が必要長だけ基板上に突出した状態と
なる。図３は治具１上に重ね合わせることにより電子部
品取付け孔９からボルト１０先端部を突出させた基板上
にネジ止め部品６を固定する状態を示しており、突出し
たボルト先端部に部品６の挿通孔６ａを差し込んでから
該挿通孔６ａから突出したボルト先端部にナット１１を
螺着する。この際、ナット回し具１２を用いる。ナット
回し具１２による螺着に際して、基板８を治具本体２上
に押し付けてボルト頭部の溝をボルト支持部材５の上端
に圧接することにより、ナット締め付け時におけるボル
トの回転が防止され、作業性が良好となる。全てのナッ
トの締め付けを完了した時点で、基板８を治具から取り
はずす。

【０００８】なお、ボルト頭部の溝がマイナス溝である
場合には、ボルト支持部材５の上端部の形状をマイナス
ドライバの先端部の形状とすること勿論である。ボルト
支持部材５の下部の形状は例えば図２（ｃ）に示すよう
にフランジを突出させた構成としてボルト支持孔４の底
部に抜け落ち不能に固定する。

【０００９】更に、ボルト支持孔４内におけるボルトの
立設状態を確実なものとする為には、孔４を十分深く構
成すると共に、ボルトが倒れ込むことがない様に小径に
構成するのが好ましい。また、孔４内壁にゴム、樹脂等
の軟質材料から成る管体を添設し、この管体内壁にボル
トの頭部を弾性的に圧入するように構成してもよい。

【００１０】

【発明の効果】以上の様に本発明によれば、基板裏面か
ら先端を突出させたボルトの該先端に挿通された状態で
ナットにより螺着固定される電子部品等の螺着作業を容
易化することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のプリント基板組立治具の一実施例の構
成を示す斜視図。

【図２】(a) 及び(b) はボルト支持孔の断面図、(c) は
ボルト支持部材の構成説明図。

【図３】治具１上に重ね合わせることにより電子部品取
付け孔からボルト先端部を突出させた基板上にネジ止め
部品を固定する状態を示す説明図。

【符号の説明】

１ 治具、２ 本体、３ 位置決めガイド突条、４ 支
持孔（溝を含む）、５ボルト支持部材、６ ネジ止め電
子部品、８ プリント基板、９ 電子部品取付け孔、１
０ ボルト

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 プリント基板に貫通形成した電子部品取
   付孔の裏面側からボルトを差し入れ該基板表面に突出し
   た前記ボルト先端部にネジ止め部品を挿着することによ
   り該部品上に突出したボルト先端部にナットを締め付け
   固定する電子部品の組立治具に於いて、 板状の治具本体と、該治具本体の縁部に設けた位置決め
   ガイド突条と、該治具本体の適所に設けたボルト支持孔
   と、該ボルト支持孔の内底部に固定したボルト支持部材
   とからなり、該ボルト支持部材の上端部は該ボルト頭部
   の溝に嵌合する形状であることを特徴とするプリント基
   板組立治具。