JPH06179636A - 3,4,4―三置換―2―シクロペンテノン類の製造法 - Google Patents

3,4,4―三置換―2―シクロペンテノン類の製造法

Info

Publication number
JPH06179636A
JPH06179636A JP33447892A JP33447892A JPH06179636A JP H06179636 A JPH06179636 A JP H06179636A JP 33447892 A JP33447892 A JP 33447892A JP 33447892 A JP33447892 A JP 33447892A JP H06179636 A JPH06179636 A JP H06179636A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
cyclopentenones
trisubstituted
represented
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33447892A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Koga
政博 古賀
Toshio Tanaka
利男 田中
Takao Fujii
隆雄 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP33447892A priority Critical patent/JPH06179636A/ja
Publication of JPH06179636A publication Critical patent/JPH06179636A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pyrane Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 骨形成促進作用や制癌作用を有する2,3,
4,4,5―五置換―2―シクロペンテノン類の前駆体
である3,4,4―三置換―2―シクロペンテノン類を
効率よくかつ安価に製造し得る新規な方法を提供する。 【構成】 下記式(1)と下記式(2)とを第一銅塩の
存在下に反応させ、 精製するエノラート中間体をトリ(C1 〜C6 の炭化水
素基)置換シクロハライドと反応させることによって、
下記式(3)を誘導し、 次いで二価のパラジウム塩の存在下に酸化させることを
特徴とする下記式(4)のシクロペンテノン類の製造法
を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は4,4―二置換―2―シ
クロペンテノン類を出発原料とする3,4,4―三置換
―2―シクロペンテノン類の製造法に関する。更に詳し
くは、優れた制癌作用および骨形成促進作用等の薬理作
用を有する2,3,4,4,5―五置換―2―シクロペ
ンテノン類の前駆体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プロスタグランジンは、血小板凝集抑制
作用、血圧降下作用等の特異な生理活性を有する化合物
であり、近年医療の領域において末梢循環器系疾患治療
薬として用いられている有用な天然物である。プロスタ
グランジンのなかで、そのシクロペンタン環に二重結合
を有するものとしてプロスタグランジンA類が知られて
おり、例えば、欧州公開特許第106576号(公開
日:1984年4月25日)にはプロスタグランジンA
類を包含する4,5―置換の2―シクロペンテノン類が
知られており、その中には下記式
【0003】
【化4】
【0004】[ここでWはC1 〜C12の置換していても
よい炭化水素基、YはC1 〜C12の置換していてもよい
炭化水素基を表わす。]で表わされる5―アルキリデン
―4―置換―2―シクロペンテノン類は悪性腫瘍に有効
であると記載されている。
【0005】また欧州公開特許第0131441号(公
開日:1985年1月16日)には下記式
【0006】
【化5】
【0007】[ここでRaは置換もしくは非置換のC1
〜C12の炭化水素かまたは置換もしくは非置換のフェニ
ル基:Rbは置換もしくは非置換のC1 〜C12の炭化水
素:Xはハロゲン原子を表わす。]で表わされる5―ア
ルキリデン―2―ハロ―4―置換―2―シクロペンテノ
ン類が知られており、これらの化合物も同様に悪性腫瘍
に有効であることが開示されている。更に日本薬学会第
109年会(要旨集p117)で下記式
【0008】
【化6】
【0009】で表わされる2―メチルチオ―2―シクロ
ペンテノン類が制癌作用を有すると記載されている。
【0010】通常の健常人の骨の代謝は、破骨細胞によ
る骨吸収と骨芽細胞による骨形成がバランスよく繰り返
されることによって成立しているといわれており、この
骨吸収と骨形成のバランスがくずれた場合、骨粗鬆症や
骨軟化症といった病態になるものと考えられている。こ
のような骨疾患の治療剤としては、活性型ビタミン製
剤、カルシトニン製剤、ジホスホン酸製剤、エストロゲ
ン製剤、カルシウム製剤などが使用されるが、これらの
製剤の多くは骨吸収を抑制する作用などが報告されてい
るものの、骨形成を促進する作用を明確に示したものは
ない。さらにこれらの製剤はその効果が確実ではないた
め、より効果が確実と考えられる骨芽細胞による骨形成
を促進させる作用をもつ製剤の開発が強く望まれてい
る。それらの化合物の一つが上記に示した2―メチルチ
オ―2―シクロペンテノン類であり、2,3,4,4,
5―五置換―2―シクロペンテノン類は、更にその効果
が期待できる化合物である。その製造法に関しては、杉
浦ら、特願平2―514152号(国際公開番号WO9
1105766号)に記載され、それを図示すると次の
通りである。
【0011】
【化7】
【0012】しかし、この方法で2,3,4,4,5―
五置換―2―シクロペンテノン類の前駆体である3,
4,4―三置換―2―シクロペンテノン類を製造するた
めにはPhSeBrの使用が不可欠であり、この物質は
高価な試薬であるため、工業的製造法とはいい難い。
【0013】
【発明の開示】本発明者らは優れた制癌作用および骨形
成促進作用等の薬理作用を有する2,3,4,4,5―
五置換―2―シクロペンテノン類の前駆体である3,
4,4―三置換―2―シクロペンテノン類を簡便かつ安
価に製造する方法を鋭意研究した結果本発明に至った。
【0014】即ち本発明では下記式(1)
【0015】
【化8】
【0016】[式中、R1 はC1 〜C10の直鎖または分
枝鎖の二価の炭化水素基を表わし、R 2 は水素原子、フ
ェニル基、フェノキシ基、C1 〜C4 のアルコキシ基を
表わし、R3 はトリ(C1 〜C6 )炭化水素シリル基、
または環状もしくは非環状の1―(C1 〜C5 のアルコ
キシ基)置換のC1 〜C6 のアルキル基を表わし、*印
は不斉炭素を表わす。]で表わされる4,4―二置換―
2―シクロペンテノン類と下記式(2) R4 −Y …(2) [式中、R4 はC1 〜C4 の直鎖または分枝鎖アルキル
基またはフェニル基を表わし、Yはリチウムまたはマグ
ネシウムハライドを表わす。]で表わされる有機金属化
合物とを、第一銅塩の存在下に反応せしめ、生成するエ
ノラート中間体をトリ(C1 〜C6 の炭化水素基)置換
シリルハライドと反応せしめることによって下記式
(3)
【0017】
【化9】
【0018】[式中、R5 ,R6 ,R7 は同一もしくは
異なるC1 〜C6 の炭化水素基を表わし、R1 ,R2
3 ,R4 および*印は前記定義に同じである。]で表
わされる3,4,4―三置換シリルエノールエーテル類
に誘導し、次いで二価のパラジウム塩の存在下に酸化せ
しめることを特徴とする、下記式(4)
【0019】
【化10】
【0020】[式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 および*
印は前記定義に同じである。]で表わされる3,4,4
―三置換―2―シクロペンテノン類の製造法が提供され
る。
【0021】なおかかる第一銅塩の好ましい具体例とし
て、下記式(5) Cu−Z …(5) [式中、Zは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアニ
ド、フェニルチオ基、1―ペンチニル基、または1―ヘ
キシニル基を表わす。]で表わされるものが挙げられ
る。
【0022】本発明において原料として用いられる4,
4―二置換―2―シクロペンテノン類のうち一部は既知
であり、次に示す合成経路(Sheme I)により製
造される。
【0023】
【化11】
【0024】本発明方法の出発原料として用いられる上
記式(1)で表わされる4,4―二置換―2―シクロペ
ンテノン類の代表例を挙げる前にこれらの基本化合物と
なるR3 が水素である場合の誘導体の例を挙げると、 (01)4―ヒドロキシ―4―メチル―2―シクロペン
テノン (02)4―エチル―4―ヒドロキシ―2―シクロペン
テノン (03)4―ヒドロキシ―4―プロピル―2―シクロペ
ンテノン (04)4―ブチル―4―ヒドロキシ―2―シクロペン
テノン (05)4―ヒドロキシ―4―(4―メトキシブチル)
―2―シクロペンテノン (06)4―(4―エトキシブチル)―4―ヒドロキシ
―2―シクロペンテノン (07)4―ヒドロキシ―4―(4―フェニルブチル)
―2―シクロペンテノン (08)4―ヒドロキシ―4―(4―フェノキシブチ
ル)―2―シクロペンテノン 等の化合物が基本化合物として挙げられる。
【0025】本発明方法では遊離の水酸基は保護した形
で反応に供給されるので、その代表的な保護基としてt
―ブチルジメチルシリル基、トリメチルシリル基、トリ
エチルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、テトラヒ
ドロピラニル基、メトキシメチル基、エトキシメチル
基、エトキシエチル基などが挙げられ、4,4―二置換
―2―シクロペンテノン類の4位の置換基のR3 の例示
を兼ねつつ本発明の出発原料である4,4―二置換―2
―シクロペンテノン類の具体例を例示すると、 (09)4位のヒドロキシの水素がt―ブチルジメチル
シリル基で置換した(01)〜(08)の化合物のt―
ブチルジメチルシリルエーテル体 (10)4位のヒドロキシの水素がトリメチルシリル基
で置換した(01)〜(08)の化合物のトリメチルシ
リルエーテル体 (11)4位のヒドロキシの水素がトリエチルシリル基
で置換した(01)〜(08)の化合物のトリエチルシ
リルエーテル体 (12)4位のヒドロキシの水素がジメチルフェニルシ
リル基で置換した(01)〜(08)の化合物のジメチ
ルフェニルシリルエーテル体 (13)4位のヒドロキシの水素がテトラヒドロピラニ
ル基で置換した(01)〜(08)の化合物のテトラヒ
ドロピラニルエーテル体 (14)4位のヒドロキシの水素がメトキシメチル基で
置換した(01)〜(08)の化合物のメトキシメチル
エーテル体 (15)4位のヒドロキシの水素がエトキシメチル基で
置換した(01)〜(08)の化合物のエトキシメチル
エーテル体 (16)4位のヒドロキシの水素がエトキシエチル基で
置換した(01)〜(08)の化合物のエトキシエチル
エーテル体 などを挙げることができるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0026】本発明の製造法においては、上述した上記
式(1)で表わされる4,4―二置換―2―シクロペン
テノン類を有機媒体中で下記式(2) R4 −Y …(2) [式中、R4 はC1 〜C4 の直鎖または分枝鎖アルキル
基またはフェニル基を表わし、Yはリチウムまたはマグ
ネシウムハライドを表わす。]で表わされる有機金属化
合物と第一銅塩、中でも好ましくは下記式(5) Cu−Z …(5) [式中、Zは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアニ
ド、フェニルチオ基、1―ペンチニル基、または1―ヘ
キシニル基を表わす。]で表わされる第一銅塩の存在下
に反応せしめ、生成するエノラート中間体をトリ(C1
〜C6 の炭化水素基)置換シリルハライドと反応せしめ
ることにより下記一般式(3)
【0027】
【化12】
【0028】[式中、R5 ,R6 ,R7 は同一もしくは
異なるC1 〜C6 の炭化水素基を表わし、R1 ,R2
3 ,R4 および*印は前記定義に同じ。]で表わされ
る3,4,4―三置換シリルエノールエーテル類に誘導
する。
【0029】ここで用いる有機媒体としては、不活性の
非プロトン系の有機媒体が用いられる。かかる有機媒体
としては例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロ
ヘキサンなどの飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キ
シレンなどの芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジ
エチレングリコール、ジメチルエーテルなどのエーテル
系溶媒、その他ヘキサメチルホスホリックトリアミド
(HMPA)、N,N―ジメチルホルムアミド(DM
F)、N,N―ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジ
メチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン、N―メ
チルピロリドン(NMP)などの化合物が挙げられ、こ
れらは二種以上の混合物としても用いることも可能であ
る。使用量は特に限定はないが通常出発原料(1)に対
して1〜100倍程度用いられる。
【0030】一般式(2)で表わされる化合物の例を挙
げると、 (17)メチルリチウム (18)エチルリチウム (19)プロピルリチウム (20)ブチルリチウム (21)フェニルリチウム (22)(17)〜(21)の化合物リチウムがマグネ
シウムブロミドで置換したマグネシウムブロミド体 (23)(17)〜(21)の化合物のリチウムがマグ
ネシウムクロリドで置換したマグネシウムクロリド体 (24)(17)〜(21)の化合物のリチウムがマグ
ネシウムヨードで置換したマグネシウムヨード体 などが挙げられる。
【0031】また、一般式(5)で表わされる化合物の
例を挙げると、 (25)塩化第一銅 (26)臭化第一銅 (27)ヨウ化第一銅 (28)シアン化第一銅 (29)フェニルチア第一銅 (30)1―ペンチン銅 (31)1―ヘキシン銅 などが挙げられる。
【0032】一般式(2)で表わされる有機金属化合物
の使用量は通常、一般式(5)で表わされる第一銅塩1
当量に対して2当量用いられる。また、一般式(1)で
表わされる出発原料の4,4―二置換―2―シクロペン
テノン類1当量に対し上記反応剤は1〜10当量、好ま
しくは1〜5当量使用される。
【0033】有機銅反応剤を調製する際の温度は通常3
0℃以下で、特に0℃以下の温度が好ましく、調製時間
は数分から数時間で充分である。有機銅反応剤と上記式
(1)で表わされる4,4―二置換―2―シクロペンテ
ノン類との反応温度は30℃以下、好ましくは0℃以下
で、反応時間は用いる有機銅反応剤や出発原料あるいは
反応温度によって異なり、通常薄層クロマトグラフィー
などの分析手段を用いて出発原料の消失を追跡しながら
実施するが、数分間から数時間反応させると終結する。
【0034】生成するエノラート中間体とトリ(C1
6 の炭化水素基)置換シリルハライドとの反応で用い
られるシリルハライドとしては、 (29)トリメチルシリルクロライド (30)トリエチルシリルクロライド (31)t―ブチルジメチルシリルクロライド (32)ジメチルフェニルシリルクロライド (33)(29)〜(32)の化合物のシリルブロマイ
ド体 (34)(29)〜(32)の化合物のシリルヨード体 などが挙げられる。
【0035】この時トリエチルアミン、ジメチルアミノ
ピリジン、ピリジン、コリジン、ヘキサメチルホスホリ
ックトリアミド(HMPA)などの塩基性化合物が反応
助剤として用いられ、また二種以上用いられることもあ
る。用いられる量は、通常、出発原料1当量に対して1
〜10当量用いられる。
【0036】反応終結後の上記式(4)で表わされる
3,4,4―三置換―シリルエノールエーテル類の単離
操作は通常の後処理手段、例えば、抽出、洗浄、乾燥、
濃縮後のクロマトグラフィー、蒸留等の方法により分離
精製される。しかし精製中に分解したり、塩基、酸と接
触すると分解する恐れがある場合は分離精製の工程を省
略することもできる。
【0037】上記のように一般式(4)で表わされる
3,4,4―三置換―シリルエノールエーテル類に誘導
した後二価のパラジウム塩の存在下に酸化することによ
り下記一般式(4)
【0038】
【化13】
【0039】[式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 および*
印は前記定義に同じである。]で表わされる3,4,4
―三置換―2―シクロペンテノン類を製造することがで
きる。ここで用いる二価のパラジウム塩の具体例として
は酢酸パラジウム[Pd(OAc)2 ]、塩化パラジウ
ムベンゾニトリル錯体[PdCl2 (PhCN) 2 ]な
どが用いられ、またp―ベンゾキノンなどのキノン類が
併用されることもある。使用量は一般式(3)で表わさ
れる3,4,4―三置換―シリルエノールエーテル類1
等量に対し0.01〜2当量が用いられる。
【0040】反応溶媒としては通常ベンゾニトリル、ア
セトニトリルなどのニトリル系溶媒が用いられ、反応温
度は0℃から60℃程度の反応温度が使用される。反応
時間は用いる二価のパラジウムの種類や3,4,4―三
置換―シリルエノールエーテルの種類により異なり、薄
層クロマトグラフィーなどの分析手段を用いて原料の消
失を追跡しながら実施するが数分から数十時間反応させ
ると終結する。
【0041】式(4)で表わされる3,4,4―三置換
―2―シクロペンテノン類の単離操作は通常の後処理手
段、例えば抽出、洗浄、乾燥、濃縮後のクロマトグラフ
ィー、蒸留等の方法により分離精製される。式(4)で
表わされる化合物で、R3 が水素である場合の誘導体の
例を挙げると、 (35)4―ヒドロキシ―3,4―ジメチル―2―シク
ロペンテノン (36)4―エチル―4―ヒドロキシ―3―メチル―2
―シクロペンテノン (37)4―ヒドロキシ―3―メチル―4―プロピル―
2―シクロペンテノン (38)4―ブチル―4―ヒドロキシ―3―メチル―2
―シクロペンテノン (39)4―ヒドロキシ―4―(4―メトキシブチル)
―3―メチル―2―シクロペンテノン (40)4―(4―エトキシブチル)―4―ヒドロキシ
―3―メチル―2―シクロペンテノン (41)4―ヒドロキシ―3―メチル―4―(4―フェ
ニルブチル)―2―シクロペンテノン (42)4―ヒドロキシ―3―メチル―4―(4―フェ
ノキシブチル)―2―シクロペンテノン (43)(35)〜(42)の化合物の3位がエチルの
2―シクロペンテノン体 (44)(35)〜(42)の化合物の3位がメチルの
2―シクロペンテノン体 (45)(35)〜(42)の化合物の3位がプロピル
の2―シクロペンテノン体 (46)(35)〜(42)の化合物の3位がブチルの
2―シクロペンテノン体 (47)(35)〜(42)の化合物の3位がフェニル
の2―シクロペンテノン体 などが挙げられる。
【0042】R3 の例示を兼ねつつ本発明の一般式
(4)で示される化合物である3,4,4―三置換―2
―シクロペンテノン類の具体例を示すと、 (48)(35)〜(42)の化合物の4位のヒドロキ
シの水素がt―ブチルジメチルシリル基で置換した(3
5)〜(42)の化合物のt―ブチルジメチルシリルエ
ーテル体 (49)(35)〜(42)の化合物の4位のヒドロキ
シの水素がトリメチルシリル基で置換した(35)〜
(42)の化合物のトリメチルシリルエーテル体 (50)(35)〜(42)の化合物の4位のヒドロキ
シの水素がトリエチルシリル基で置換した(35)〜
(42)の化合物のトリエチルシリルエーテル体 (51)(35)〜(42)の化合物の4位のヒドロキ
シの水素がジメチルフェニルシリル基で置換した(3
5)〜(42)の化合物のジメチルフェニルシリルエー
テル体 (52)(35)〜(42)の化合物の4位のヒドロキ
シの水素がテトラヒドロピラニル基で置換した(35)
〜(42)の化合物のテトラヒドロピラニルエーテル体 (53)(35)〜(42)の化合物の4位のヒドロキ
シの水素がメトキシメチル基で置換した(35)〜(4
2)の化合物のメトキシメチルエーテル体 (54)(35)〜(42)の化合物の4位のヒドロキ
シの水素がエトキシメチル基で置換した(35)〜(4
2)の化合物のエトキシメチルエーテル体 (55)(35)〜(42)の化合物の4位のヒドロキ
シの水素がエトキシエチル基で置換した(35)〜(4
2)の化合物のエトキシエチルエーテル体 (56)(35)〜(42)の化合物の4位のヒドロキ
シの水素がメトキシベンジル基で置換した(35)〜
(42)の化合物のメトキシベンジルエーテル体 などを挙げることができる。
【0043】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0044】
【実施例1】
【0045】
【化14】
【0046】50mlフラスコにヨウ化第一銅(0.38
1g、2.0mmol)および蒸留テトラヒドロフラン(T
HF)10mlを仕込み、−78℃に冷却後、メチルリチ
ウム(1.06Mol ジエチルエーテル溶液)(3.8m
l、4.0mmol)を滴下し、−78℃で5分、−15℃
で30分間攪拌し、有機銅反応剤を調製した。ここに4
―(4―フェノキシブチル)―4―テトラヒドロピラニ
ルオキシ―2―シクロペンテノン(1)(0.330
g、1.0mmol)および蒸留THF10mlの溶液を−1
5℃で滴下した。−15℃で60分間攪拌後トリメチル
シリルクロライド(0.305ml、2.4mmol)および
トリエチルアミン(0.39ml、2.8mmol)をシリン
ジでゆっくり滴下した。−15℃で更に60分間攪拌
し、反応液を塩化アンモニウム水溶液50ml中へ加え、
反応を終結させ、ヘキサン50mlを加え、分液抽出し
た。水層はヘキサン30mlで再度抽出した。抽出液を1
N HCl水溶液50mlで1回、飽和NaHCO3 水溶
液50mlで1回、飽和食塩水50mlで2回洗浄し、抽出
液を硫酸マグネシウムで脱水乾燥し、濾過濃縮し、粗生
成物0.57gを得た。これをシリカゲルクロマトグラ
フィー(シリカゲル:ダイソーゲルIR―60 No.
1001 15g、ヘキサン:酢酸エチル=20:1)
に供し、油状物(2)0.349g(84%)を得た。
次に10mlフラスコに2a、0.349gおよび酢酸パ
ラジウム(0.112g、0.5mmol)、p―ベンゾキ
ノン(0.054g、0.5mmol)、アセトニトリル5
mlを仕込み、アルゴンガス雰囲気下、6時間25〜30
℃で攪拌した。
【0047】反応液に塩化アンモニウム水溶液20mlを
加え、反応を終結させ酢酸エチル20mlを加え、分液抽
出した。水層は酢酸エチル10mlで再度抽出した。抽出
液を飽和食塩水20mlで2回洗浄し、抽出液を硫酸マグ
ネシウムで脱水乾燥し、濾過濃縮し、粗生成物0.33
gを得た。これをシリカゲルクロマトグラフィー(シリ
カゲル:ダイソーゲルIR―60 No.1001 2
0g、ヘキサン:酢酸エチル=20:1)に供し、油状
物(3)0.223g(78%)を得た(2工程での収
率:66%)。なお、粗生成物2aをカラム精製するこ
となく、酢酸パラジウム/p―ベンゾキノンで同様に酸
化反応を実施すると2工程での収率が83%で3aが得
られ、実施例2以降は中間体シリルエノールエーテル体
は単離精製は実施せず、次の反応を実施した。 NMR(CDCl3 :ppm)δ;7.35〜7.20
(2H,m),6.95〜6.85(3H,m),6.
05(1H,s),4.40(1H,m),3.95
(2H,t,J=7Hz),3.90(1H,m),
3.40(1H,m),3.15(1H,d,J=20
Hz),2.45(1H,t,J=20Hz),1.9
5(3H,s),1.90〜1.45(12H,m). IR(液膜)(cm-1);2944,2870,171
7,1626,1601,1586,1497,147
4,1375,1246,1123,1022,86
8,756,693.
【0048】
【実施例2】
【0049】
【化15】
【0050】実施例1と同様に反応基質4(1.0g,
2.0mmol)を用い、ヨウ化第一銅(4.0mmol)とメ
チルリチウム(8.0mmol)から調製した有機銅反応剤
の存在下に反応させ、反応終了後に一端対応する中間体
(2g)のシリルエノールエーテル類[IR(液膜):
γc=s 1645cm-1]を粗体として得、次いでアセトニ
トリル(10ml)中、酢酸パラジウム(0.56g;
2.5mmol)で30℃で4時間反応させた後、カラム分
離すると対応する生成物6が85%の収率で得られた。 NMR(CDCl3 :ppm)δ;7.30〜7.10
(2H,m),6.90〜6.70(3H,m),5.
80(1H,s),3.85(2H,t,J=7H
z),2.45(2H,s),1.95(3H,s),
1.85〜1.10(6H,m),0.05(9H,
s). IR(液膜)(cm-1);2952,2870,171
7,1628,1601,1588,1507,149
7,1474,1250,1144,939,841,
754,693.
【0051】
【実施例3】
【0052】
【化16】
【0053】100mlフラスコにヨウ化第一銅(0.7
62g、4mmol)および蒸留THF20mlを仕込み、−
78℃に冷却し、n―ブチルリチウム(1.55Mol ヘ
キサン溶液;5.16ml、8mmol)を滴下し、−78℃
で10分間攪拌し、−20℃で30分間攪拌し、有機銅
反応剤を調製した。ここに4―ジメチルフェニルシロキ
シ―4―(4―フェノキシブチル)―2―シクロペンテ
ノン(7)(0.760g、2.0mmol)のTHF20
mlの溶液を有機銅反応剤へ滴下した。−20℃で30分
間攪拌し、トリメチルシリルクロライド(0.61ml、
4.8mmol)を滴下し、次ににヘキサメチルホスホリッ
クトリアミド(0.87ml、5.0mmol)を滴下し、−
20℃で60分間攪拌し、反応液を塩化アンモニウム水
溶液100ml中へ加え、反応を終結させ、ヘキサン10
0mlを加え、分液抽出した。水層はヘキサン50mlで再
度抽出した。抽出液を飽和食塩水100mlで2回洗浄
し、抽出液を硫酸マグネシウムで脱水乾燥し、濾過濃縮
し、粗生成物8(1.05g)を得た。
【0054】次に50mlフラスコに粗生成物8(1.0
5g)および酢酸パラジウム(0.336g、1.5mm
ol)、アセトニトリル20mlを仕込み、アルゴンガス雰
囲気下25〜30℃で16時間攪拌した。塩化アンモニ
ウム水溶液100mlを加え、反応を終結させ、ヘキサン
100mlを加え、分液抽出した。水層はヘキサン50ml
で再度抽出した。抽出液を飽和食塩水100mlで2回洗
浄し、抽出液を硫酸マグネシウムで脱水乾燥し、濾過濃
縮し、粗生成物0.91gを得た。これをシリカゲルク
ロマトグラフィー(シリカゲル:ダイソーゲルIR―6
0 No.1001 20g、ヘキサン:酢酸エチル=
9:1)に供し、油状物9 0.659g(2工程での
収率:81%)を得た。 NMR(CDCl3 :ppm)δ;7.60〜7.50
(2H,m),7.40〜7.30(2H,m),7.
30〜7.20(2H,m),6.95〜6.80(4
H,m),5.85(1H,s),3.90(2H,
t,J=7Hz),2.55(2H,d,J=4H
z),2.40〜1.20(12H,m),0.90
(3H,t,J=8Hz),0.35(6H,s). IR(液膜)(cm-1);3069,2955,293
2,2872,1717,1619,1601,158
8,1497,1474,1458,1428,130
0,1248,1173,1138,1117,93
9,858,829,785,754,708.
【0055】
【実施例4、5】実施例3と同様に反応基質10(2.
0mmol)および12(2.0mmol)を用い、ヨウ化第一
銅(4.0mmol)とn―ブチルリチウム(8.0mmol)
から調製した有機銅反応剤の存在下に反応させた。反応
終了後に、対応する中間体のシリルエノールエーテル体
を粗体として得、次いでアセトニトリル20ml中、酢酸
パラジウム(0.336g;1.5mmol)で酸化すると
それぞれ、対応する生成物11および13が下に表示さ
れた収率で得られた。生成物のスペクトルデータは表3
に示した。
【0056】
【表1】
【0057】
【実施例6、7】実施例3と同様に反応基質14(2.
0mmol)、16(2.0mmol)を用い、ヨウ化第一銅
(4.0mmol)とt―ブチルリチウム(8.0mmol)ま
たはフェニルリチウム(8.0mmol)から調製した有機
銅反応剤の存在下に反応させた。反応終了後に対応する
中間体のシリルエノールエーテル体を粗体として得た。
次いでアセトニトリル20ml中、酢酸パラジウム(0.
336g;1.5mmol)で酸化すると対応する生成物1
5および17がそれぞれ表示された収率で得られた。生
成物のスペクトルデータは表3に示した。
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【参考例1】
【0061】
【化17】
【0062】50mlフラスコに4―ヒドロキシ―4―
(4―フェノキシブチル)―2―シクロペンテノン18
(2.46g、10mmol)および塩化メチレン20mlを
入れ、N,N―ジイソプロピルエチルアミン(3.5m
l、20mmol)およびクロロメチルエチルエーテル
(1.40ml、15mmol)を25℃で滴下し、40℃で
4時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液50ml中
へ反応液を加え、反応を終結させ、塩化メチレン20ml
を加え、分液抽出した。水層は塩化メチレン20mlで再
度抽出した。抽出液を1N―HCl水溶液50mlで2
回、飽和NaHCO3 水溶液50mlで1回、飽和食塩水
50mlで2回洗浄し、抽出液を硫酸マグネシウムで脱水
乾燥し、濾過、濃縮し、粗生成物3.30gを得た。こ
れをシリカゲルクロマトグラフィー(シリカゲル:ダイ
ソーゲルIR―60 No.1001 70g、ヘキサ
ン:酢酸エチル=2:1)に供し、16を2.645g
(95%)得た。 NMR(CDCl3 :ppm)δ;7.50(1H,
d,J=6Hz),7.35〜7.20(2H,m),
7.00〜6.80(3H,m),6.20(1H,
d,J=6Hz),4.70(2H,dd,J=8H
z),3.95(2H,t,J=6Hz),3.60
(2H,q,J=8Hz),2.70(1H,d,J=
20Hz),2.45(1H,d,J=20Hz),
1.95〜1.75(4H,m),1.65〜1.50
(2H,m),1.20(3H,t,J=8Hz). IR(液膜)(cm-1);2975,2943,287
6,1717,1601,1588,1497,147
4,1393,1341,1293,1246,117
2,1105,1030,810,756,693.
【0063】
【参考例2】
【0064】
【化18】
【0065】50mlフラスコに4―ヒドロキシ―4―
(4―フェノキシブチル)―2―シクロペンテノン18
(2.46g、10mmol)および塩化メチレン20mlを
入れ、N,N―ジイソプロピルエチルアミン(3.5m
l、20mmol)およびクロロメチルベンジルエーテル
(2.35g、15mmol)を40℃で滴下し、4時間攪
拌した。以下参考例1と同様にして後処理およびカラム
精製し、生成物12 2.12g(58%)を得た。 NMR(CDCl3 :ppm)δ;7.55(1H,
d,J=4.5Hz),7.40〜7.20(6H,
m),6.95〜6.85(4H,m),6.25(1
H,d,J=4.5Hz),4.75(2H,m),
4.60(2H,s),3.95(2H,t,J=7H
z),2.75(1H,d,J=20Hz),2.45
(1H,d,J=20Hz),1.90〜1.50(6
H,m). IR(液膜)(cm-1);3062,3032,294
6,2872,1719,1601,1586,149
7,1474,1458,1383,1343,129
3,1246,1172,837,810,754,7
39,695.
【0066】
【参考例3】
【0067】
【化19】
【0068】100mlフラスコに4―ヒドロキシ―4―
(4―フェノキシブチル)―2―シクロペンテノン18
(2.46g、10mmol)および塩化メチレン30mlを
仕込み、ジメチルフェニルシリルクロライド(2.05
g、12mmol)、トリエチルアミン(6.96ml、50
mmol)、ジメチルアミノピリジン(0.61g、5mmo
l)を加え、25℃で2時間攪拌した。以下参考例1と
同様にして後処理およびカラム精製し、生成物7 3.
60g(95%)を得た。 NMR(CDCl3 :ppm)δ;7.60(1H,
m),7.40〜7.20(6H,m),6.95〜
6.80(4H,m),6.05(1H,d,J=4.
5Hz),3.95(2H,t,J=7Hz),2.5
0(2H,s),1.90〜1.50(6H,m),
0.40(6H,s). IR(液膜)(cm-1);3069,2951,287
0,1720,1601,1588,1497,147
4,1429,1402,1341,1248,120
4,1173,1152,1119,1078,104
4,999,831,787,756.
【0069】
【参考例4】
【0070】
【化20】
【0071】2リットル フラスコに蒸留THF400
mlを入れ、−90℃に冷却しt―ブチルリチウム(1.
5Mol ペンタン溶液;500ml、750mmol)をゆっく
り加え、次に4―フェノキシブチルブロマイド(11
4.5g、500mmol)および蒸留THF400mlの溶
液を0℃に冷却し、滴下した。−90℃で45分間攪拌
した後、4(R)―t―ブチルジメチルシロキシ―2―
シクロペンテノン(42.40g、200mmol)および
蒸留THF400mlの溶液を−78℃に冷却し、滴下し
た。1時間攪拌し、反応液を2リットルの塩化アンモニ
ウム水溶液へ加え、反応を終結させ、酢酸エチル2リッ
トルで分液抽出した。水層は酢酸エチル1リットルで再
度抽出した、抽出液を食塩水2リットルで2回洗浄し、
抽出液を硫酸マグネシウムで脱水乾燥し、濾過、濃縮
し、粗生成物132gを得た。これをシリカゲルクロマ
トグラフィーに供し、生成物20を63g(87%)、
21を7.0g(10%)得た。 NMR(CDCl3 :ppm)δ;7.30〜7.20
(2H,m),6.95〜6.80(3H,m),5.
90〜5.80(2H,m),4.70(1H,m),
3.95(2H,t,J=6Hz),2.35(1H,
m),2.00(1H,m),1.90〜1.45(7
H,m),0.90(9H,s),0.05(6H,
s). IR(液膜)(cm-1);3410,3025,292
0,2850,1600,1592,1498,147
0,1395,1360,1298,1245,110
0,1045,1005,950,900,835,7
78,742,695.
【0072】
【参考例5】
【0073】
【化21】
【0074】参考例4と同様に反応基質22(200mm
ol)を用い、参考例4と同様の反応を実施し、23(8
5%)と24(9%)を得た。
【0075】
【参考例6】
【0076】
【化22】
【0077】2リットル フラスコに化合物20(5
5.6g、154mmol)および塩化メチレン1.5リッ
トルを入れ、氷冷攪拌しながら、ジヒドロピラン(7
7.6g、924mmol)を加え、更にp―トルエンスル
ホン酸・ピリジン塩4.6gを加えた。25℃で4時間
攪拌した。反応液を水1.5リットル中へ加え、反応を
終結後、分液抽出した。水層を塩化メチレン0.3リッ
トルで再度抽出した。抽出液を食塩水1.5リットルで
2回洗浄し、抽出液を硫酸マグネシウムで脱水乾燥し、
濾過濃縮し、粗生成物98gを得た。これをシリカゲル
クロマトグラフィーに供し、生成物25 65.4g
(95%)を得た。 NMR(CDCl3 :ppm)δ;7.25(2H,
m),6.90(3H,m),5.95〜5.65(2
H,m),4.75〜4.55(2H,m),3.95
(2H,t,J=6Hz),3.90(1H,m),
3.45(1H,m),2.45〜2.20(1H,
m),1.85〜1.40(13H,m),0.90
(9H,s),0.05(6H,s). IR(液膜)(cm-1);3020,2930,284
0,1598,1580,1495,1462,136
2,1245,1110,898,830,783,6
93.
【0078】
【参考例7】
【0079】
【化23】
【0080】1リットル フラスコに化合物25(6
5.4g、147mmol)およびTHF120mlを入れ、
氷冷攪拌しながら(1M THF溶液;264ml、26
4mmol)を加え、30℃で2時間攪拌した。塩かアンモ
ニウム水溶液1.5リットル中へ反応液を加え、反応を
終結させ、酢酸エチル1.5リットルを加え、分液抽出
した。水層は酢酸エチル0.5リットルで再度抽出し
た。抽出液を食塩水1.5リットルで2回洗浄し、硫酸
マグネシウムで脱水乾燥後、濾過、濃縮し、粗生成物6
9gを得た。これをシリカゲルクロマトグラフィーに供
し、26 49g(100%)を得た。 NMR(CDCl3 :ppm)δ;7.35〜7.20
(2H,m),6.95〜6.80(3H,m),6.
20(1H,m),5.70(1H,d,J=6H
z),4.90(1H,m),4.55(1H,m),
3.95(2H,t,J=6Hz),3.90〜3.8
5(1H,m),3.70(1H,d,J=12H
z),3.45(1H,m),2.20(1H,m),
2.05(1H,m),1.95〜1.40(12H,
m). IR(液膜)(cm-1);3420,3057,294
2,2869,1601,1588,1497,147
4,1456,1439,1389,1356,124
4,1190,1172,1000,899,866,
847,783,693.
【0081】
【参考例8】
【0082】
【化24】
【0083】2リットル フラスコにオキサリルクロラ
イド(26ml、298mmol)および塩化メチレン500
mlを入れ、−50℃に冷却し、ジメチルスルホキシド
(42ml、593mmol)および塩化メチレン80mlを2
0分間で滴下した。−50℃分間攪拌後、化合物26
(49g、148mmol)の塩化メチレン450ml溶液を
20分間で滴下し−50℃で60分間攪拌した。トリエ
チルアミン(125ml、900mmol)を10分間で滴下
し、−50℃で60分間攪拌した。反応液を塩化アンモ
ニウム水溶液1.5リットル中へ加え、反応を終結さ
せ、塩化メチレン1リットルを加え分液抽出した。水層
は0.5リットルの塩化メチレンで再度抽出した。抽出
液をNaHCO3 水溶液1リットルで1回、食塩水1リ
ットルで2回洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水乾燥し、
濾過、濃縮し、粗生成物52gを得た。シリカゲルクロ
マトグラフィーに供し、生成物1 44g(90%)お
よび271.80g(5%)を得た。 NMR(CDCl3 :ppm)δ;7.45(1H,
d,J=4Hz),7.35〜7.20(2H,m),
6.95〜6.80(3H,m),6.20(1H,
d,J=4Hz),4.60(1H,m),3.95
(2H,t,J=6Hz),3.90〜3.80(1
H,m),3.45〜3.30(1H,m),2.95
(1H,d,J=20Hz),2.45(1H,d,J
=20Hz),1.95〜1.45(12H,m). IR(液膜)(cm-1);3050,2940,284
8,1717,1598,1582,1495,147
5,1395,1355,1302,1255,120
5,1130,1075,1035,980,899,
830,805,760,698.
【0084】
【参考例9】
【0085】
【化25】
【0086】1リットル フラスコに化合物1(52
g、147mmol)および酢酸/THF/水=3/1/1
の溶液495mlを入れ、25℃で18時間攪拌した。反
応液を塩化アンモニウム1リットル中へ加え反応を終結
させ、酢酸エチル1リットルを加え分液抽出した。水層
は0.5リットルの酢酸エチルで再度抽出した。抽出液
をNaHCO3 水溶液1リットルで2回、食塩水1リッ
トルで2回洗浄し、硫酸マグネシウム脱水乾燥し、濾
過、濃縮し、粗生成物49gを得た。シリカゲルクロマ
トグラフィーに供し、生成物27 31g(99%)を
得た。 NMR(CDCl3 :ppm)δ;7.45(1H,
d,J=6Hz),7.30〜7.20(2H,m),
6.95〜6.80(3H,m),6.15(1H,
d,J=6Hz),3.95(2H,t,J=6H
z),2.55(2H,dd,J=20Hz),1.9
0〜1.50(7H,m). IR(液膜)(cm-1);3500,2950,286
0,1700,1665,1595,1582,149
5,1394,1358,1250,1165,109
5,1088,1030,1015,805,760,
698.
【0087】
【参考例10】
【0088】
【化26】
【0089】100mlフラスコに化合物27(2.46
g、10mmol)および塩化メチレン30mlを入れ、氷冷
攪拌し、トリメチルシリルクロライド(1.52ml、1
2mmol)、トリエチルアミン(7.0ml、50mmol)、
ジメチルアミノピリジン(0.61g、5mmol)を加え
て25℃で1時間攪拌した。反応液を水50ml中へ加
え、反応を終結させ、分液抽出した。水層は塩化メチレ
ン20mlで再度抽出した。抽出液を1N―HCl水溶液
50mlで1回、NaHCO3 水溶液50mlで1回、食塩
水50mlで2回洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水乾燥
し、濾過、濃縮し、粗生成物3.12gを得た。シリカ
ゲルクロマトグラフィーに供し、4 3.01g(95
%)を得た。 NMR(CDCl3 :ppm)δ;7.45(1H,
d,J=6Hz),7.35〜7.20(2H,m),
6.95〜6.80(3H,m),6.15(1H,
d,J=6Hz),3.95(2H,t,J=6H
z),2.50(2H,s),1.90〜1.45(6
H,m),0.05(9H,s). IR(液膜)(cm-1);2951,2870,171
9,1601,1588,1499,1474,134
0,1250,1078,1042,841,754,
692.
【0090】
【参考例11】
【0091】
【化27】
【0092】20mlフラスコに化合物6(0.332
g、1mmol)およびTHF5mlを入れ、氷冷攪拌しなが
ら、テトラブチルアンモニウムフルオライド(1M T
HF溶液;5ml、5mmol)を加え、25℃で1時間攪拌
した。THFを減圧留去し、残渣に食塩水20mlおよび
酢酸エチル20mlを加え、分液抽出した。水層は酢酸エ
チル10mlで再度抽出した。抽出液を再度食塩水20ml
で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水乾燥し、濾過、
濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィーに供し、生成物
28 0.242g(94%)を得た。 NMR(CDCl3 :ppm)δ;7.30〜7.20
(2H,m),6.95〜6.80(3H,m),5.
85(1H,s),3.95(2H,t,J=6H
z),2.85(1H,bs),2.55(2H,d
d,J=20Hz),2.05(3H,s),1.95
〜1.25(6H,m). IR(液膜)(cm-1);3400,2946,287
0,1717,1624,1601,1586,149
7,1474,1435,1246,1172,108
0,1026,756,692.
【0093】
【参考例12】
【0094】
【化28】
【0095】10mlフラスコに化合物3(0.10g、
0.29mmol)および酢酸/THF/水=3/1/1の
溶液5mlを入れ、25℃で18時間攪拌した。塩化アン
モニウム水溶液50ml中へ反応液を加え、酢酸エチル5
0mlを追加して分液抽出した。水層は酢酸エチル20ml
で再度抽出した。抽出液をNaHCO3 水溶液50mlで
1回、食塩水50mlで2回洗浄し、硫酸マグネシウムで
脱水乾燥し、濾過、濃縮し、粗生成物0.084gを得
た。シリカゲルクロマトグラフィーに供し、生成物28
0.07g(93%)を得た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1) 【化1】 [式中、R1 はC1 〜C10の直鎖または分枝鎖の二価の
    炭化水素基を表わし、R 2 は水素原子、フェニル基、フ
    ェノキシ基、C1 〜C4 のアルコキシ基を表わし、R3
    はトリ(C1 〜C6 )炭化水素シリル基、または環状も
    しくは非環状の1―(C1 〜C5 のアルコキシ基)置換
    のC1 〜C6 のアルキル基を表わし、*印は不斉炭素を
    表わす。]で表わされる4,4―二置換―2―シクロペ
    ンテノン類と下記式(2) R4 −Y …(2) [式中、R4 はC1 〜C4 の直鎖または分枝鎖アルキル
    基またはフェニル基を表わし、Yはリチウムまたはマグ
    ネシウムハライドを表わす。]で表わされる有機金属化
    合物とを、第一銅塩の存在下に反応せしめ、生成するエ
    ノラート中間体をトリ(C1 〜C6 の炭化水素基)置換
    シリルハライドと反応せしめることによって下記式
    (3) 【化2】 [式中、R5 ,R6 ,R7 は同一もしくは異なるC1
    6 の炭化水素基を表わし、R1 ,R2 ,R3 ,R4
    よび*印は前記定義に同じである。]で表わされる3,
    4,4―三置換シリルエノールエーテル類に誘導し、次
    いで二価のパラジウム塩の存在下に酸化せしめることを
    特徴とする、下記式(4) 【化3】 [式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 および*印は前記定義
    に同じである。]で表わされる3,4,4―三置換―2
    ―シクロペンテノン類の製造法。
  2. 【請求項2】 該第一銅塩が、下記式(5) Cu−Z …(5) [式中、Zは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアニ
    ド、フェニルチオ基、1―ペンチニル基、または1―ヘ
    キシニル基を表わす。]で表わされるものである請求項
    1の3,4,4―三置換―2―シクロペンテノン類の製
    造法。
JP33447892A 1992-12-15 1992-12-15 3,4,4―三置換―2―シクロペンテノン類の製造法 Pending JPH06179636A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33447892A JPH06179636A (ja) 1992-12-15 1992-12-15 3,4,4―三置換―2―シクロペンテノン類の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33447892A JPH06179636A (ja) 1992-12-15 1992-12-15 3,4,4―三置換―2―シクロペンテノン類の製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06179636A true JPH06179636A (ja) 1994-06-28

Family

ID=18277848

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33447892A Pending JPH06179636A (ja) 1992-12-15 1992-12-15 3,4,4―三置換―2―シクロペンテノン類の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06179636A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0327173A1 (en) * 1988-02-02 1989-08-09 Dsm N.V. Process for the manufacturing of a wheel of a laminate structure
JP2009001498A (ja) * 2007-06-19 2009-01-08 Shin Etsu Chem Co Ltd ヒドロキシル基のシリル化方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0327173A1 (en) * 1988-02-02 1989-08-09 Dsm N.V. Process for the manufacturing of a wheel of a laminate structure
JP2009001498A (ja) * 2007-06-19 2009-01-08 Shin Etsu Chem Co Ltd ヒドロキシル基のシリル化方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5089625A (en) Substituted cyclic kentones, substituted cyclic enones
EP0298756B1 (en) Optically active allyl alcohol and process for producing leucotriene B4 using thereof
JPH06179636A (ja) 3,4,4―三置換―2―シクロペンテノン類の製造法
US4902812A (en) Optically active alcohols, process for producing the same, and process for resolving the same
US5254708A (en) Substituted cyclic ketones, substituted cyclic enones, and process for producing the same
JPH0234331B2 (ja) Shikurohekisenjudotai
JPH0146499B2 (ja)
JP4469794B2 (ja) ビタミンd誘導体を合成するための新規な中間体
US5231208A (en) Substituted cyclic ketones, substituted cyclic enones, and process for producing the same
US5300705A (en) Process for the preparation of 1α,25,26-trihydroxy-22-ene-cholecalciferol
JPH0912502A (ja) 新規なトランスヒドリンダン誘導体
JP2637339B2 (ja) 2,3―ジ置換―4―置換シクロペンタノン類の製造方法
US5227505A (en) Substituted cyclic ketones, substituted cyclic enones, and process for producing the same
US5245085A (en) Substituted-acyclic terpene compound
JPH07267968A (ja) (z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンの製造法
JP3878701B2 (ja) 4−ヒドロキシ−1−アルキン類の製造法
US4927963A (en) Novel processes for the synthesis of certain bicyclo(4.2.0)octane derivatives with valuable therapeutic properties
CA1131623A (en) Intermediates for the synthesis of (.sup. -)-4- demethoxydaunorubicin
JPH0140021B2 (ja)
JPH0920788A (ja) ビニルスズ化合物、その製造方法およびそれを用いるプロスタグランジン類の製造方法
JPS647063B2 (ja)
JPS6157318B2 (ja)
JPS6281344A (ja) 2,3−二置換−4−置換シクロペンタノン類の製造法
JPH0733390B2 (ja) 光学活性4−置換−2−シクロペンテノン類の単離方法
JPH04316523A (ja) 光学活性なドデカン誘導体