JPH0617716U - 座椅子式身体牽引装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 骨盤、頸椎等の身体各部を牽引する物理的な
治療が家庭内でも簡単に行なえるようにする。 【構成】 屈折手段４によって互いに連結された座部
２、背部３から成る躯体フレーム１を弾力性あるマット
レス部材５によって被装する。この躯体フレーム１の座
部２、背部３夫々に固定したいずれかの基材１１に牽引
支持材１２を着脱自在に連結し、被治療者Ｈの被牽引部
位に装着した牽引ベルト１４との間で伸縮自在な弾撥性
ある牽引部材１５を連繋する牽引機構１０を設ける。座
部２上に載る被治療者Ｈの脚部の膝部分を支持する起伏
部材２１を、ネジ送り作用で起伏させる昇降手段２５を
備えた起伏機構２０を座部２に設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、主として家庭内において、骨盤、頸椎等の身体各部を簡便に牽引 でき、身体に対する物理的な牽引治療が家庭内でも簡単に行なえるようにした座 椅子式身体牽引装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

腰椎椎間板障害、腰椎神経根障害、根性座骨神経症、腰部筋膜性腰痛、急性腰 痛（いわゆるギックリ腰）、腰痛症等の腰部においての、また、頸腕症候群、頸 椎変形性脊椎症、頸部捻挫後遺症、頸部痛・肩凝り、筋緊張性頭痛等の頸部にお いての身体各部に生じた障害等は、そのほとんどが物理的成因によるものである ために、これらに対する治療は、物理的な治療法によることの効果が大きいこと は、従来から知られている。その物理的な治療方法として多用されているのが、 牽引療法であり、障害部分の牽引を長期間に亙って継続して行なうことでその障 害箇所を治療するものである。

【０００３】 ただ、こうした牽引療法は、その治療施設である整形外科病院、リハビリテー ション施設その他に通院して継続的に行なわなければならないばかりでなく、身 体を一定時間、拘束する必要があるから、極めて面倒である。

【０００４】 これを解消すべく、家庭内においてこうした牽引療法が実施できるように、背 臥状態の被治療者下方位置配置されるパイプ製の台座バーと、この台座バー端部 に立脚連結した足部バーと、被治療者の腰部を載せる腰部滑り板と、同じく腰部 に巻回装着される腰バンドと、足部バー上部から牽引される適当量の重錘と、こ の重錘に腰バンドを連繋するロープとから成る牽引装置が提案されている（実用 新案登録第１６７０６１１号参照）。

【０００５】 この牽引装置によると、被治療者は、仰向けの背臥状態のままで、腰バンドを 腰部あるいは頸部に装着して適当な重量の重錘によって牽引することで、通院す ることなく、家庭内においても必要とする牽引療法を実施できるものである。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上述した従来の牽引装置は、適当重量の重錘を使用するために、牽 引中に、被治療者の身体自体が次第に足部バー側に滑って牽引されることがある ために、牽引の逆方向から身体自体を固定する等して身体全体を所定位置に拘束 する必要がある。また、例えば腰部牽引においては、脚部を上方位置にあげてお くことでその治療を一層効果的にするために、膝から足首にかけた下方に座布団 、マット等の脚台をあてがう必要がある等の実際の使用に際しての面倒な点もあ った。

【０００７】 そこで、この考案は、叙上のような従来存した諸事情に鑑み案出されたもので 、取扱いが面倒な重錘を使用せずに済み、また、牽引中に身体が滑ってずれるこ ともなく長時間に亙る使用も容易であり、腰部の牽引のみならず、頸部の牽引を も簡単に行なえるばかりでなく、不使用時ではリクライニング家具としても利用 できる座椅子式身体牽引装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上述した目的を達成するため、この考案にあっては、弾力性を備えたマットレ ス部材５によって被装され、互いに屈曲自在に連結された座部２、背部３から成 る躯体フレーム１と、この躯体フレーム１に固定された基材１１に着脱自在に連 結される牽引支持材１２、被治療者Ｈの被牽引部位に装着される牽引ベルト１４ 相互間を連繋する伸縮自在な弾撥性ある牽引部材１５を備えた牽引機構１０と、 座部２上に載る被治療者Ｈの脚部の膝部分を上昇させる起伏機構２０とを有する ことを特徴とする。

【０００９】 牽引機構１０は、躯体フレーム１の座部２、背部３夫々の端部から外出する挿 入端部を有して座部２、背部３夫々に固定される基材１１と、この基材１１に着 脱自在に連結される側面ほぼＬ字形の牽引支持材１２と、被治療者Ｈの被牽引部 位に装着される牽引ベルト１４と、この牽引ベルト１４、牽引支持材１２相互間 を連繋する伸縮自在な弾撥性ある牽引部材１５とから構成することができる。

【００１０】 起伏機構２０は、屈曲自在なヒンジ構造の膝載せ部２２の前後に連結した揺動 起伏する前後起伏部２３を、これらの端部のヒンジ部２４によって座部２上に連 繋配置した起伏部材２１と、座部２の前後方向に沿って配置されている回転自在 な長ボルト２６に、前後起伏部端部のいずれか一方に連繋したナット２７をネジ 止めした昇降手段２５とから構成することができる。

【００１１】

【作用】

この考案に係る座椅子式身体牽引装置にあって、躯体フレーム１を被装するマ ットレス部材５は、躯体フレーム１上に裁る被治療者Ｈに対する内部の各機構１ ０，２０による凹凸の不快感を和らげて被治療者Ｈを支持し、屈折手段４は、座 部２に対する背部３の立脚傾斜角度を調整し、被治療者Ｈに対する楽な治療姿勢 を維持させる。

【００１２】 牽引機構１０は、その伸縮自在な弾撥性ある牽引部材１５が、被治療者Ｈにお ける被牽引部位を躯体フレーム１の前後方向に沿って牽引し、必要な牽引療法を 行なう。このとき、牽引部材１５の弾撥力が、必要な牽引力を発揮させ、被牽引 部位に不必要な牽引力を付与しない。

【００１３】 座部２、背部３夫々に固定した牽引機構１０の基材１１は、牽引機構１０自体 のセット位置の変更を可能にし、被治療者Ｈの腰部、頸部のいずれをも牽引させ る。

【００１４】 起伏機構２０は、特に、腰部をその下肢側に牽引するとき、被治療者Ｈの膝部 を上昇位置で支持する起伏部材２１が被治療者Ｈ全体の位置ずれを阻止し、被治 療者Ｈを所定位置に保持させる。

【００１５】 また、起伏機構２０にあっての昇降手段２５は、その操作によって無段階で膝 載せ部２２を昇降させ、身長その他が異なる被治療者Ｈ夫々に、また、治療の進 行に伴なう牽引力の強弱に対応させる。

【００１６】

【実施例】

以下、図面を参照してこの考案の一実施例を説明するに、図において示される 符号１は躯体フレームであり、この躯体フレーム１は、適当な場所に載置され、 被治療者Ｈが座る座部２と、被治療者Ｈの上体を支持する背部３と、座部２、背 部３両者を前者２に対して後者３を角度自在にして立脚状に連結している屈折手 段４とから成り、高発泡性の合成樹脂等の適当な弾力性を備えたマットレス部材 ５によって被装されている座椅子構造のものとなっている。

【００１７】 躯体フレーム１は、図示例のように、適当な径を有するパイプ素材を折曲、屈 曲、溶接連結等の加工によって形成され、座部２、背部３夫々は、平面でほぼ角 Ｕ字形を呈するよう折曲した外郭パイプ材の両側部相互間に適数の補強パイプ材 を横架して形成されるものとしてある。もとより、図示例の構造、形状に限定さ れることなく、軽量で、各部夫々の全体に剛性があるものとなれば、その形成素 材その他も任意に選定できる。

【００１８】 屈折手段４は、座部２、背部３夫々の自由端部を圧潰して形成した連繋部分を 角度自在に連結するリクライニング式の公知の構造のものが用いられる。それは 、例えばラチェット歯とこれに係合する係合爪片とを有し、背部３を座部２に対 して適当な角度位置で段階的に停止係合させる一方、座部２に対して背部３を十 分に屈曲して折り畳んだときに全ての係合状態を解除し、座部２に対して背部３ をほぼ水平状に復帰させ、再度の角度調整で停止係合できるものとしてある。

【００１９】 そして、躯体フレーム１には、牽引機構１０、起伏機構２０が付設されており 、これらの各機構１０，２０は、被治療者Ｈが躯体フレーム１上に載っている場 合に、被治療者Ｈに凹凸等を感知する不快感を与えないように前記のマットレス 部材５に覆われるものとして配慮される。

【００２０】 牽引機構１０は、被治療者Ｈの腰部あるいは頸部夫々を牽引できるように、躯 体フレーム１の座部２、背部３夫々の端部から外出する挿入端部を有して座部２ 、背部３夫々に固定される基材１１と、この基材１１に着脱自在に連結される側 面ほぼＬ字形の牽引支持材１２と、被治療者Ｈの被牽引部位に装着される牽引ベ ルト１４と、この牽引ベルト１４、牽引支持材１２相互間を連繋する伸縮自在な 弾撥性ある牽引部材１５とを備えている。

【００２１】 基材１１は、図示例のように、座部２あるいは背部３のパイプ素材のフレーム に左右で対状に固定配置したパイプ素材によって形成されており、これの挿入端 部に牽引支持材１２端部が挿入されることで連結され、その挿入連結部分は、例 えば適数の挿入孔の任位置で挿入されるピン材から成る調節手段１６によって牽 引支持材１２の外出長さが自在に調整できるように配慮してある。また、この基 材１１自体は、腰部を牽引するものは座部２に、頸部を牽引するものは背部３夫 々に固定配置され、牽引支持材１２の挿入セット位置を変更することで腰部ある いは頸部夫々を牽引できるようにしてある。

【００２２】 牽引支持材１２は、基材１１の挿入端部に挿入される左右で対状の挿入部とな っている平面でほぼ角Ｕ字形の本体部分上に牽引立脚部１３を立設することで形 成してある。

【００２３】 牽引ベルト１４は、被治療者Ｈの腰部に巻回装着する広幅状に形成した腰部用 のもの（図１参照）、同じく頸部に装着するよう、顎部分、後頭下部部分を支持 するシュリンゲ状に形成した頸部用のもの（図４参照）、更には牽引を必要とす るその他の被牽引部位に対応した形状のものとする等の夫々がある。

【００２４】 牽引部材１５は、それ自体が弾撥的に伸縮される部材、例えばゴムベルト、長 尺なコイルスプリングその他によって形成されるもので、これが適当に伸張され るときに対応して生じる復原弾撥力によって被牽引部位を牽引立脚部１３側に所 定の牽引力で牽引するものとしてある。この牽引部材１５自体は、牽引支持材１ ２の牽引立脚部１３上端、牽引ベルト１４夫々に着脱自在に連結されるものとし てあり、牽引時に互いに連結でき、不使用時では分解してコンパクトに保管でき るようにしてある。

【００２５】 起伏機構２０は、座部２自体を盛り上がり状にして、座部２上に載る被治療者 Ｈの脚部の膝部分を上昇させ、躯体フレーム１における屈折手段４部位に被治療 者Ｈの腰部を固定させておくもので、上肢部分が下肢部分、上体部分夫々に対し てほぼ４５度の角度に調整されるように膝部分を上昇停止させる。

【００２６】 そのため、この起伏機構２０は、図２、図３に示す例のように、屈曲自在なヒ ンジ構造の膝載せ部２２の前後に連結した揺動起伏する前後起伏部２３を、これ らの端部のヒンジ部２４によって座部２上に連繋配置した起伏部材２１と、座部 ２の前後方向に沿って配置されている回転自在な長ボルト２６に、前後起伏部端 部のいずれか一方に連繋したナット２７をネジ止めした昇降手段２５とから成る 。

【００２７】 起伏部材２１の膝載せ部２２は、被治療者Ｈの膝部をその内側から支持するよ う、躯体フレーム１上に載った被治療者Ｈの膝部位置に対応して配置され、膝部 内側に不快な凹凸感を与えないように、例えば湾曲した板材を有する。

【００２８】 また、前後起伏部２３は、例えば左右で対状のパイプ素材によって形成され、 後部では座部２の後部に位置する補強パイプ材にヒンジ部２４を介して連繋され 、前部では平面で角Ｕ字形の奥底部中央部分のヒンジ部２４を介してナット２７ に連繋されている。この前後起伏部２３には、必要があれば板材を架装し、被治 療者Ｈに対しての支持を良好になるようにすることも可能である（図示せず）。 なお、この前後起伏部２３における起伏は、躯体フレーム１に被装してあるマッ トレス部材５内で行なわれており、外部からは全く見えない。

【００２９】 昇降手段２５にあって、長ボルト２６の回転は、ナット２７を前後方向にネジ 送りし、これに伴ない前後起伏部２３の前部を起伏揺動させることで前後起伏部 ２３を昇降させるものであり、例えば高さで２０ｃｍ程度の範囲内で昇降させる ようにしてある。なお、図例のように、この長ボルト２６の前部には、長ボルト ２６自体を回転操作させるための操作ダイヤルまたはハンドル等の回転操作部２ ８を付設してある。

【００３０】 更に、座部２には、被治療者Ｈの腰部を暖める発熱機構３０、例えば電熱手段 によるヒーターを内蔵することができる。

【００３１】 次に、これが使用の一例を説明するに、起伏機構２０における昇降手段２５の 操作によって起伏部材２１を起伏させ、その膝載せ部２２を上昇させることで座 部２に適当な段差山部を形成し、座部２に座る被治療者Ｈの膝部分を持ち上げる ようにしておく。

【００３２】 ここで、例えば腰部を牽引する場合には、座部２に牽引機構１０をセットする もので、座部２の基材１１に牽引支持材１２を挿入連結しておき、また、被治療 者Ｈの腰部に装着した牽引ベルト１４と牽引支持材１２とを、適当な弾撥牽引力 を発揮させるようにした牽引部材１５によって連結し、腰部を牽引させる（図１ 参照）。また、頸部を牽引する場合には、背部３に牽引機構１０をセットするも ので、背部３の基材１１に牽引支持材１２を挿入連結しておき、同じように、被 治療者Ｈの頸部に装着した牽引ベルト１４と牽引支持材１２とを、適当な弾撥牽 引力を発揮させるようにした牽引部材１５によって連結し、頸部を牽引させる（ 図４参照）。

【００３３】 これらの牽引に際する牽引力の強弱は、例えば基材１１に挿入する牽引支持材 １２の挿入連結長さの調整、長短がある牽引部材１５の選択、更には起伏機構２ ０における起伏高さの調整その他によって行なう。

【００３４】

【考案の効果】

この考案は以上のように構成されており、これがため、座部２上に載る被治療 者Ｈは、座部２において盛り上がる起伏機構２０の膝載せ部２２によって膝部分 が支持されるから、座部２側にセットした牽引機構１０による腰部の牽引中でも 下肢側に牽引されてずれることがなく、長時間に亙っての腰部の牽引治療を簡単 に行なうことができる。特に、被治療者Ｈのおける膝の盛り上がり状の支持は、 腰椎前湾の負担減少に大きな効果がある。更には、この考案装置における背部３ を水平状に設定し、頭部を若干上げた状態にし、躯体フレーム１上に布団等を敷 いて膝を持ち上げた、いわゆるジャックナイフ形態による使用も可能である。

【００３５】 一方、背部３側にセットした牽引機構１０によって頸部を牽引できるもので、 このように、牽引機構１０のセット位置の選択によって被治療者Ｈの所定部位を 牽引治療を可能にする。

【００３６】 このため、この考案によれば、従来のものと異なり、取扱いが面倒な重錘を使 用せずに済み、また、起伏機構２０によって牽引中に身体が滑ってずれることも なく長時間に亙る使用も容易であり、牽引機構１０のセット位置の選定によって 腰部の骨盤、頸部の頸椎等のいずれをも牽引でき、家庭内においても簡単に行な えるのである。

【００３７】 しかも、不使用時では、躯体フレーム１において、その座部２に対して屈折手 段４よって背部３を所定角度で起伏できるから、リクライニング家具としても利 用できるものである。

【００３８】 また、躯体フレーム１には、マットレス部材５を被装してあるから、躯体フレ ーム１上に載る被治療者Ｈは、躯体フレーム１に付設した内部の牽引機構１０、 起伏機構２０による凹凸の不快感を和らげて被治療者Ｈを支持できる・また、座 部２、背部３両者を連結している屈折手段４は、座部２に対する背部３の立脚傾 斜角度を調整するから、被治療者Ｈには、牽引時に楽な治療姿勢をとらせること ができる。

【００３９】 牽引機構１０における伸縮自在な弾撥性ある牽引部材１５は、被治療者Ｈの被 牽引部位を躯体フレーム１の前後方向に沿って、座部２の前方ヘは腰部を、背部 ３の上方ヘは頸部を夫々牽引することで、必要な牽引療法を行なうことができる 。このとき、牽引部材１５の弾撥力は、必要な牽引力を十分に発揮させることが でき、また、被牽引部位に不必要な牽引力を付与しないばかりでなく、従来の重 錘を不要にし、取扱いを容易なものとする。

【００４０】 しかも、この牽引機構１０は、そのセット位置を座部２、背部３夫々に固定し た基材１１に、牽引支持材１２を挿入連結することで被治療者Ｈの被牽引部位を 選択変更でき、そのために、この考案装置１台で被治療者Ｈの腰部、頸部のいず れをも牽引治療でき、多用途に利用できる。

【００４１】 一方、起伏機構２０は、特に、被治療者Ｈの腰部をその下肢側に牽引するとき 、上昇位置に停止された盛り上がり状の起伏部材２１が、被治療者Ｈの膝部を持 ち上げ、折り曲げた膝部内側でこれを保持させるから、牽引機構１０の牽引作用 に伴ない被治療者Ｈ全体をずらせるものとしても、その位置ずれを確実に阻止し 、被治療者Ｈを所定位置に保持させ、長時間に亙る使用を可能にする。

【００４２】 また、起伏機構２０にあっての昇降手段２５は、起伏部材２１に連繋したナッ ト２７がネジ止めされている長ボルト２６を回転させることに伴なうネジ送り作 用で、起伏部材２１の膝載せ部２２を無段階で昇降させることができる。そのた め、身長その他が異なる被治療者Ｈ夫々に対し、また、治療、治癒の状況に伴な う牽引力の強弱にも対応可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】腰部を牽引使用するときの側面図である。

【図２】内部に配置した牽引機構、起伏機構夫々を表わ
す側面図である。

【図３】同じく平面図である。

【図４】頸部を牽引使用するときの側面図である。

【符号の説明】

Ｈ 被治療者 １ 躯体フレーム ２ 座部 ３ 背部 ４ 屈折手段 ５ マットレス部材 １０ 牽引機構 １１ 基材 １２ 牽引支持材 １３ 牽引立脚
部 １４ 牽引ベルト １５ 牽引部材 １６ 調節手段 ２０ 起伏機構 ２１ 起伏部材 ２２ 膝載せ部 ２３ 前後起伏
部 ２４ ヒンジ部 ２５ 昇降手段 ２６ 長ボルト ２７ ナット ２８ 回転操作部 ３０ 発熱機構

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 弾力性を備えたマットレス部材によって
   被装され、互いに屈曲自在に連結された座部、背部から
   成る躯体フレームと、この躯体フレームに固定された基
   材に着脱自在に連結される牽引支持材、被治療者の被牽
   引部位に装着される牽引ベルト相互間を連繋する伸縮自
   在な弾撥性ある牽引部材を備えた牽引機構と、座部上に
   載る被治療者の脚部の膝部分を上昇させる起伏機構とを
   有することを特徴とする座椅子式身体牽引装置。
2. 【請求項２】 牽引機構は、躯体フレームの座部、背部
   夫々の端部から外出する挿入端部を有して座部、背部夫
   々に固定される基材と、この基材に着脱自在に連結され
   る側面ほぼＬ字形の牽引支持材と、被治療者の被牽引部
   位に装着される牽引ベルトと、この牽引ベルト、牽引支
   持材相互間を連繋する伸縮自在な弾撥性ある牽引部材と
   から成る請求項１記載の座椅子式身体牽引装置。
3. 【請求項３】 起伏機構は、屈曲自在なヒンジ構造の膝
   載せ部の前後に連結した揺動起伏する前後起伏部を、こ
   れらの端部のヒンジ部によって座部上に連繋配置した起
   伏部材と、座部の前後方向に沿って配置されている回転
   自在な長ボルトに、前後起伏部端部のいずれか一方に連
   繋したナットをネジ止めした昇降手段とから成る請求項
   １または２記載の座椅子式身体牽引装置。