JP5500623B2 - 腰椎牽引装置 - Google Patents
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Description
ベッド50は、マットを2つに分割して、そのフレーム57に載置して構成されている。上半身が載る側のマット55はフレーム57にほぼ固定され、下肢側マット56はフレーム57に沿ってベッドの長さ方向(患者の身長方向)移動自在にしてある。
場合によっては、休止〜牽引の後、設定値まで牽引したままこの牽引力を治療時間だけ持続することもある。これを持続牽引と称する。これは、間欠牽引で持続時間を治療時間にしたものと考えることができる。
この操作部からの情報は装置の制御部に送られ、牽引用モータ、治療に関する時間その他、装置全体の制御に利用される。牽引治療時には、設定した牽引条件や治療経過時間、実際の牽引力等を参照し、装置の制御をおこなうとともに、パネル面に設けた表示器に表示される。
この装置では、治療前に、患者はベッドに乗り、装具を装着し、仰臥位になり、膝の下に脚台を入れる。治療後には、これと逆の動作をおこなう。これらの動作は、腰痛を有する患者にとって、肉体的に大きな苦痛となっていた。
また、装具の装着に手間がかかり、患者だけでなく、介助者の手も煩わせていた。
これらの課題を解決するものとして、図4に示すような装置が開発されている。これは、治療前後にはベッドを椅子状にしておき、この椅子に患者を座らせ、腰装具61を締めるだけで、治療を開始すると、後は全ての牽引治療を自動的におこなうようにし、装置への乗り降り時の患者の苦痛を軽減し、介助者の手間を省力化する(例えば特許文献1参照)。
装置は、患者を載せる臥台75と、臥台75を載置する基台64と、臥台75を傾動(リクライニング)させる傾動機構部73で構成している。
治療前には、図4(A)のように椅子状にして、患者が楽に装置に乗ることができるようにしている。
ベルト61を締め、治療を開始すると、傾動機構部73が作動し、図4(B)に示すような牽引位(牽引治療をおこなう状態)にする。
治療終了時には図4(A)の椅子状にし、患者は装置から楽に下りることができる。
また、臥台75は、患者の背部から頭部までの上半身を載せる背凭部65と、臀部から下肢までの下半身を載せる座席部69とで構成し、牽引機構部72で座席部69と背凭部65を離間させるようにしている。図4の例では、座席部69が座席部フレーム71に沿って移動させるようにしている。
背凭部65には脇用アーム63を設けて患者の脇を支持し、座席部69にはベルト61を設けて骨盤を支持するようにしている。
治療を開始すると、傾動機構部73が作動し、臥台75が傾動し、図4(B)に示す牽引位になる。傾動の間に脇用アーム駆動部74が作動して脇用アーム63で患者の脇を支持する。臥台75が図4(B)に示す牽引位になると、図6の休止モードになる。
休止時間が終了すると、図6の牽引モードになり、牽引機構部72が作動し、座席部69が座席部フレーム71に沿って移動し、腰椎が牽引される。
牽引力が設定値になると、図6の持続モードになり、牽引機構部72を停止し、その牽引力を持続する。
所定の持続時間が終了すると、図6の緩和モードになり、牽引機構部72を牽引時と逆方向に作動させ、牽引力を緩和する。
牽引力がゼロ又は所定値以下になると、図6の休止モードに移る。
牽引時間が終了するまで、この動作を繰り返す。
なお、背凭フレーム70は背凭部65や脇用アーム63、脇用アーム駆動部74を設けたフレームで、基台64に傾動自在に接続されている。
ベルト61で骨盤を固定する様子を図4(C)に示す。腰当部66は腰部下方の骨盤部の形状に合うように凹状にして体との接触面積を大きくして、牽引するとき、下半身がずれ難くなるようにしている。また、ベルト61を締めた時、体を両側から締め付けるように、柔軟な補助ベルト81と82を設け、その体側にはクッション材83と84を設け、ベルト61の締め付けを確実にしている。また、補助ベルト82にはバックル85を設け、これを通してベルト61を反転させて強く締め付けることができるようにしている。さらに、ベルト61の先端部には面ファスナ86を設け、締め付けたベルト61を固定するようにしている。
骨盤の固定に、図4の方法と異なる技術も開示されている(例えば特許文献2)。図5の装置では、バックル85を使用しないで、ベルトを巻きつけた状態で面ファスナを固定する例が示されている。この引用特許には、ベルトを固定した後、ベルトの内側に設けた空気袋(図5の18)に空気を供給して膨張させ、ベルトの固定をより確実にする方法が開示されている。
しかし、下半身を座席部69に確実に固定し、骨盤牽引を確実におこなうには、ベルトを強く締め付けなければならず、介助者の大きな労力が必要となる。
しかし、一旦、ベルトを固定した後、ベルト内部に設けた空気袋を膨張させるので、牽引位になった時に腹囲が大きく変化する患者では、再度、ベルトを締めなおさなければならなくなるという不都合があった。
本発明は、このようなベルト固定の不都合を解消し、どのような体格の患者であっても、確実に、自動的に骨盤を固定できるようにして、より治療効果を向上させ、しかも介助者の労力をより省力化することができるようにすることを目的とする。
患者の背部から頭部をまでを支持する背凭部5と、
患者の臀部から下肢までを支持する座席部9と、
背凭部5と座席部9を載置する椅子状の臥台11と、
前記臥台11を載置する基台10と、
前記臥台11を椅子状の座位と略90度後方に傾動させた牽引位の間で傾動させる傾動機構部と、
前記座席部9と前記背凭部5を離間させて牽引力を発生させる牽引機構部と、
前記患者の腰部を前記座席部9に固定する腰部固定部3と、
前記背凭部5に設けて前記患者の脇を支持する脇固定部4と、
を設け、
前記臥台11を前記座位にして前記患者を座らせ、前記傾動機構部を作動させて前記
臥台11を前記牽引位にし、前記腰部固定部3で前記患者の腰部を前記座席部9に固定し、前記脇固定部4で前記患者の脇を支持し、前記牽引機構部を作動させて腰椎牽引を行う腰椎牽引装置において、
前記腰部固定部3は、
前記座席部9の左右の一方に設けたベルト1と、
前記座席部9の左右の他方に設けて前記ベルト1と接続可能にしたベルト係止部2と、
前記ベルト係止部2に接続した前記ベルト1の他端を巻き取り前記ベルト1に張力を与えるベルト巻取部30とを設け、
ベルト27を患者の骨盤に部に装着してベルト係止端部31をベルト係止部2に接続し、ベルト巻取部30を作動させてベルト27を巻き取り、患者の骨盤部を座席部9に固定するようにした。
このようにすることで、どのような体格の患者にも、また、座位と仰臥位(牽引位)で腹囲が大きく変化する患者でも、確実に骨盤を固定できる。このため、治療効果を向上させることができる。しかも、ベルトの巻き取りは自動でおこなうので、介助者の手間を省力化できる。
前記張力に依存する前記ベルト1の巻取り量を牽引時に前記患者の腹囲のサイズとして常時測定し、前記ベルト1で前記患者の骨盤を前記座席部9からずれないよう固定させるために設定した設定値に前記ベルト1の張力を維持する前記ベルト巻取部30を制御するベルト張力制御手段とを設けた。
このため、常にベルト27の張力を所定の値にすることができ、臀部(骨盤)を確実に固定することができ、さらに治療効果を高くすることができる。
前記ベルト張力制御手段において、牽引治療の休止時には張力を緩めて、前記設定値未満の張力で前記ベルト1の張力を制御する休止時制御手段を設けた。
このため、牽引モードと持続モード、緩和モードでは必要な強さで骨盤固定を行い、休止モードではベルト3を緩め、患者の圧迫感を緩和し、苦痛をより軽減することができる。
さらに、牽引モードと緩和モードでは、その時の牽引力に応じたベルト張力に制御できるので、より患者の苦痛を軽減することが可能になる。
このため、体格が大きく異なる患者でも、また、座位と牽引位に腹囲が大きく変化する患者でも、常に設定した力で確実に骨盤を固定でき、このため、治療効果をより向上させることができ、しかも、骨盤保持力が大きく変動することは無いため不快感を与えることも無い。また、体動や、牽引の繰り返しなどにより、万一、ベルトの張力が変化しても、常に確実にベルトの張力を設定値に維持することができるため、骨盤を座席部9に確実に固定することができる。
治療時の休止時に、ベルト(1)の張力を、圧迫感を感じない程度に十分に小さい値に又はゼロになるように制御することができる。休止時にはベルト部(1)の張力を解除することができるので、その間、無用な圧迫が無いため、患者はさらに楽に治療を受けることができる。このとき、ベルト部1の張力は100%解除しなくても、10〜50%程度解除すれば、実質的に不快な圧迫感を減少させることができる。
これを実現するために、骨盤固定用の装具をベルト状にし、ベルトの出し入れを自在にして、どのようなサイズの骨盤周囲の人にも使用できるようにするものである。
しかも、ベルトの張力をセンサで検出して、腹囲のサイズがどのように変動しても、常に所定の張力で骨盤を固定するものである。
これを自動化し、より治療効果を向上させ、患者の不快感をより少なくし、しかも介助者の手間を省力化することができる。
患者の背部から頭部までの上半身を支持する背凭部5と、
当該患者の臀部から下肢までの下半身を支持する座席部9と、
前記背凭部5と前記座席部9を載置する椅子状の臥台11と、
前記臥台11を載置する基台10と、
前記臥台11を椅子状の座位と略90度後方に傾動させた牽引位の間で傾動させる傾動機構部と、
前記座席部9と前記背凭部5を離間させて牽引力を発生させる牽引機構部と、
前記患者の腰部を前記座席部9に固定する腰部固定部3と、
前記背凭部5に設けて前記患者の脇を支持する脇固定部4と、
を設け、
前記臥台11を前記座位にして前記患者を座らせ、前記傾動機構部を作動させて前記
臥台11を前記牽引位にし、前記腰部固定部3で前記患者の腰部を前記座席部9に固定し、前記脇固定部4で前記患者の脇を支持し、前記牽引機構部を作動させて腰椎牽引を行う腰椎牽引装置において、
前記腰部固定部3は、
前記座席部9の左右の一方に設けたベルト1と、
前記座席部9の左右の他方に設けて前記ベルト1と接続可能にしたベルト係止部2と、
前記ベルト係止部2に接続した前記ベルト1の他端を巻き取り前記ベルト1に張力を与えるベルト巻取部30と、
前記ベルト1の張力を検出する張力検出手段と、
前記張力に依存する前記ベルト1の巻取り量を牽引時に前記患者の腹囲のサイズとして常時測定し、前記ベルト1で前記患者の骨盤を前記座席部9からずれないよう固定させるために設定した設定値に前記ベルト1の張力を維持する前記ベルト巻取部30を制御するベルト張力制御手段と
を備え、
患者の骨盤部を座席部9に固定するようにした。
パッド28と29は、ベルト係止部2を設けたベルト26とベルト係止端部31を設けたベルト27の体側の設けた柔らかいゲル又はスポンジで、ベルト27の力を分散して、力が局所に集中しないで痛みが生じないように、広い面で腰を押さえて、固定を確実にすることができる。
この実施例では、座席部9の、患者から見て右側にベルト部1を、患者の左側にベルト係止部2を、それぞれ、設けている。このようにすることで、ベルト部1を装着して骨盤を固定した時、骨盤部を体側から確実に締め付けることができる。
腰部固定部3以外は、構成及び動作とも、図4の装置と同様である。
図2(C)の例では、ベルト巻取部30は、座席部9内に設けている。
ベルト部1はパッド29に設けたベルトガイドを通して、ベルト巻取バネ機構部23に接続されている。ベルト係止部2はパッド28を設けたベルト26の先端部に設けられており、他端は座席部9に固定されている。
この実施例では、係止端部31にタングを、ベルト係止部にバックル用いているが、係止手段としては、面ファスナやフックなど、どのような手段を用いても良い。
図2(B)はベルト巻取部30の実施例である。この構成や作用等は前述のとおりである。
ドラム駆動部21とベルト巻取ドラム22は、クラッチを用いて接続と解除を行うようにした例を説明したが、どのような手段を用いても良い。
要するに、ベルト部1を自由に引き出すことができて、かつ、ベルト巻取ドラム22を作動させてベルト部1を巻き取ることができればよい。
座席部9に患者Mを座らせ、ベルト部1を引き出して、患者(M)の腰部を座席部9に固定することができるようにベルト部1をかけてベルト係止端部31をベルト係止部2に接続している。
一方、ベルト部1の他端はベルト巻取ドラム22に接続している。
ドラム駆動部21を駆動すると、ベルト巻取ドラム22がベルト部1を巻き取って、患者(M)を座席部9に固定する。
この例では腰部の固定をより確実にするために、パッド28と29を用いている。パッドは柔軟で、ベルトの力を分散して、力が局所に集中しないで(痛みが生じないように)、広い面で腰を押さえて、固定を確実にすることができる。
腰支持部6は、人の腰部の形状にして、接触面積を大きくして体がずれないようにし、ベルト部1による腰部(M)の固定をより確実にしている。
この図では、腰部(M)を腰支持部6に固定している様子を示しているが、図1に示すように、腰支持部6と着座部7の境界近傍に、腰支持部6と着座部7のなす角度(90度程度)をおおよそ2分する角度で設けると、腰支持部6と着座部7の両方向に固定する力が作用し、牽引時に、腰部を座席部(9)に確実に固定することができる。
請求項1記載の発明の特長は腰部固定部3にあり、ベルト部1と、ベルト部1を係止する手段、ベルト部2を巻き取る手段を備えておればよく、手段は問わず、その他の牽引装置の構成は図4や5と同じであっても良い。
ドラム駆動部21に電動モータを使用すると、ベルト部1の張力が変化すると、電動モータの電源電流も変化するため、ベルト部1の張力を電動モータの電源電流で検出することができる。ベルト部1を巻き取っているとき、電動モータの電源電流を一定にすると、ベルト部1に一定の張力を与えることができる。つまり、腰部を座席部9に一定の力で固定することができる。
ベルト部1の張力を検出する張力検出手段として、ドラム駆動部21に電動モータを用いて、その電源電圧を使用する例を述べたが、その手段は問わない。例えば、ベルト部1又はベルト26、3のいずれかに張力センサを設置してもよいし、ベルトガイドKを移動可能にしておき、この移動を妨げるバネをおき、このバネの変移を検出しても良い。この場合は、バネの伸びと力の関係を校正しておく必要がある。
牽引しても腰部が座席部9からずれない最低の力f1があり、力が強すぎて不快な圧迫感を感じる力f2もあり、f1とf2の間の、腰部がずれず、不快な圧迫感もない、最適な力f0が存在する。この力f0に対するベルト部1の張力T0を求めておき、この張力T0に対する電動モータの電源電流i0を求めておき、この電源電流になるように、モータをフィードバック制御するようにすればよい。
これにより、腰部を座席部9に固定する力を常に最適値にすることができる。
このため、牽引をおこなっても体が座席部9からずれることは無く、効果的な治療をおこなうことができる。また、体がずれることによって生じる不快感や痛み、衣服の乱れも無くなる。
治療時の休止、牽引、持続、緩和の4つのモードと同期させてベルト巻取部30を制御し、ベルト27の張力がそれぞれのモードで指定した値になるようにするものである。
休止時に指定するベルト27の張力は、圧迫感を感じない程度に小さく、又はゼロにすれば良い。
牽引時には牽引力は徐々に増加するが、ある牽引力に対して、腰部が座席部(9)からずれない、不快な圧迫感を感じない最適な力が存在する。牽引時には、ベルト巻取部30を制御し、ベルト27の張力を牽引力に対応させて徐々に増加させながら、最適な力で腰部を座席部9に固定すればよい。
緩和モードでは、牽引時と逆にすればよい。
このように、休止、牽引、持続、緩和の4つのモードと同期させてベルト巻取部30を制御し、ベルト27の張力がそれぞれのモードで指定した値になるようにした。
本請求項記載の発明により、腰部は座席部9からずれないため、効果的な牽引治療が可能であり、体がずれることによって生じる不快感や痛み、衣服の乱れも無くなる。
さらに、治療の進行による牽引力の変化に対応して、常に弱すぎない、強すぎない、最適の力で腰部を座席部9に固定するため、治療時の腰部固定による圧迫感や不快感を大幅に減少させることができる。
治療開始前に、操作部から、患者に適した牽引力、治療時間、休止時間、牽引持続時間などの治療条件を入力する。
装置は、臥台11を椅子状(座位)にして、脇固定部4を邪魔にならない位置に退避させておく。
座席部9に患者を座らせ、ベルト部1を引き出し、図2(C)に示すように、患者の腰部を座席部9に固定することができるようにベルト係止端部31を係止部2と接続する。
治療を開始すると、操作部から入力した治療条件を基に、制御部で装置全体を制御して、牽引治療をおこなう。
傾動機構部が作動している間に又は休止モードの間に、腰部固定部3と脇固定部4を操作して、腰部を座席部9に固定し、脇を支持する。
腰部の固定では、ドラム駆動部(モータ)21を制御し、ベルト巻取バネ機構部23を駆動して、ベルト部1を巻き取って、休止時の力として設定した力で腰部を固定する。
治療中、常に、設定牽引力に対応した力で腰部の固定をおこなう場合、治療開始前に、座席部9に患者を座らせたときにおこなっても良いが、臥台11を牽引位にした状態で、確実に行った方が良い。つまり、座位で腰部を固定しても、牽引位にすると、腹部の脂肪や筋肉が上半身側に移動するため、ベルトの固定が甘くなるためである。
脇固定部4には、ここで説明している脇用アームだけでなく、従来から用いられている背凭部5に固定したベルトを用いるなど、どのような手段を用いても良い。
牽引力がゼロ又は設定値以下になると、牽引機構部を停止して、休止モードになる。
以上のサイクルを、全治療時間に間、繰り返す。
治療が終了すると、傾動機構部が作動して、臥台11を牽引位から座位に戻す。この間、
脇用アームを解除し、最後に、ベルト部1をベルト係止部(2)から外し、装置から降りて、治療を終える。
請求項1記載の発明は、腰椎牽引時に腰椎を座席部に固定して体がずれないようにするもので、特に、固定を自動化し、どのような患者に対しても、骨盤固定を最適な値にするものである。また、ベルト部1の張力を検出し、ベルト部1の張力(骨盤固定力)が常に正確に設定値になるように制御するものである。さらに、請求項2記載の発明は、固定する力は各治療モードに最適な値に変化させるものである。
本発明により、どのような体格の患者でも、座位と仰臥位で大きく腹囲が変化する患者でも、適切な力で、骨盤を固定することができる。また、骨盤固定用のベルトの張力を測定してそれを制御することで、最適な力で骨盤固定をおこなうことができる。さらに、牽引時のモードに応じて、最適な、より患者の負担が少ない牽引をおこなうことができる。これらを自動的に実現するため、より効果的で不快感の少ない治療を可能にし、しかも介助者の手間をさらに省力化することができる。
2:ベルト係止部
3:腰部固定部
4:脇用アーム
5:背凭部
6:腰支持部
7:着座部
8:下腿載置部
9:座席部
10:基台
11:臥台
21:ドラム駆動部
22:ベルト巻取ドラム
23:ベルト巻取バネ機構部
M:人
K:ベルトガイド
27:ベルト
28、29:パッド
30:ベルト巻取部
31:ベルト係止端部
Claims (2)
- 患者の背部から頭部までの上半身を支持する背凭部(5)と、
当該患者の臀部から下肢までの下半身を支持する座席部(9)と、
前記背凭部(5)と前記座席部(9)を載置する椅子状の臥台(11)と、
前記臥台(11)を載置する基台(10)と、
前記臥台(11)を椅子状の座位と略90度後方に傾動させた牽引位の間で傾動させる傾動機構部と、
前記座席部(9)と前記背凭部(5)を離間させて牽引力を発生させる牽引機構部と、
前記患者の腰部を前記座席部(9)に固定する腰部固定部(3)と、
前記背凭部(5)に設けて前記患者の脇を支持する脇固定部(4)と、
を設け、
前記臥台(11)を前記座位にして前記患者を座らせ、前記傾動機構部を作動させて前記
臥台(11)を前記牽引位にし、前記腰部固定部(3)で前記患者の腰部を前記座席部(9)に固定し、前記脇固定部(4)で前記患者の脇を支持し、前記牽引機構部を作動させて腰椎牽引を行う腰椎牽引装置において、
前記腰部固定部(3)は、
前記座席部(9)の左右の一方に設けたベルト(1)と、
前記座席部(9)の左右の他方に設けて前記ベルト(1)と接続可能にしたベルト係止部(2)と、
前記ベルト係止部(2)に接続した前記ベルト(1)の他端を巻き取り前記ベルト(1)に張力を与えるベルト巻取部(30)と、
前記ベルト(1)の張力を検出する張力検出手段と、
前記張力に依存する前記ベルト(1)の巻取り量を牽引時に前記患者の腹囲のサイズとして常時測定し、前記ベルト(1)で前記患者の骨盤を前記座席部(9)からずれないよう固定させるために設定した設定値に前記ベルト(1)の張力を維持する前記ベルト巻取部(30)を制御するベルト張力制御手段と
を備えることを特徴とする、腰椎牽引装置。 - 前記ベルト張力制御手段において、牽引治療の休止時には張力を緩めて、前記設定値未満の張力で前記ベルト(1)の張力を制御する休止時制御手段を備えることで、患者が圧迫感を感じないようにしたことを特徴とする、請求項1記載の腰椎牽引装置。
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