JPH06175382A - フタロシアニン組成物、その製造法およびそれを用いた電子写真感光体ならびに電荷発生層用塗工液 - Google Patents

フタロシアニン組成物、その製造法およびそれを用いた電子写真感光体ならびに電荷発生層用塗工液

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JPH06175382A
JPH06175382A JP1778093A JP1778093A JPH06175382A JP H06175382 A JPH06175382 A JP H06175382A JP 1778093 A JP1778093 A JP 1778093A JP 1778093 A JP1778093 A JP 1778093A JP H06175382 A JPH06175382 A JP H06175382A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規なフタロシアニン組成物、その製造法お
よびこれを用いた高感度な電子写真感光体ならびに電荷
発生層用塗工液を提供する。 【構成】 CuKαのX線回折スペクトルにおいてブラ
ッグ角(2θ±0.2度)が7.5度、22.5度、2
4.3度、25.3度および28.6度に主な回折ピー
クを有するフタロシアニン組成物、その製造法および該
組成物を用いた電子写真感光体ならびに電荷発生層用塗
工液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高い感度を有する新規
なフタロシアニン組成物、その製造法およびこれを用い
た電子写真感光体ならびに電荷発生層用塗工液に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の電子写真感光体としては、アルミ
ニウム等の導電性基板の上に50μm程度のセレン(S
e)膜を真空蒸着法により形成したものがある。しか
し、このSe感光体は、波長500nm付近までしか感度
を有していない等の問題がある。また、導電性基板の上
に50μm程度のSe層を形成し、この上に更に数μmの
セレン−テルル(Se−Te)合金層を形成した感光体
があるが、この感光体は上記Se−Te合金のTeの含
有率が高い程、分光感度が長波長にまで伸びる反面、T
eの添加量が増加するにつれて表面電荷の保持特性が不
良となり、事実上、感光体として使用できなくなるとい
う重大な問題がある。
【0003】また、アルミニウム基板の上に1μm程度
のクロロシアンブルー又はスクウアリリウム酸誘導体を
コーティングして電荷発生層を形成し、この上に絶縁抵
抗の高いポリビニルカルバゾール又はピラゾリン誘導体
とポリカーボネート樹脂との混合物を10〜20μmコ
ーティングして電荷輸送層を形成した所謂複合二層型の
感光体もあるが、この感光体は700nm以上の光に対し
て感度を有していないのが実状である。
【0004】近年、この複合二層型の感光体において、
上記欠点を改善した、即ち、半導体レーザ発振領域80
0nm前後に感度を有する感光体も多く報告されている
が、これらのうち多くのものが電荷発生材料としてフタ
ロシアニン顔料を用い、その膜厚0.5〜1μm程度の
電荷発生層上にポリビニルカルバゾール、ピラゾリン誘
導体又はヒドラゾン誘導体とポリカーボネート樹脂又は
ポリエステル樹脂との絶縁抵抗の高い混合物を10〜2
0μmコーティングして電荷輸送層を形成し複合二層型
の感光体を形成している。
【0005】フタロシアニン類は、中心金属の種類によ
り吸収スペクトルや、光導電性が異なるだけでなく、結
晶型によってもこれらの物性には差があり、同じ中心金
属のフタロシアニンでも、特定の結晶型が電子写真用感
光体用に選択されている例がいくつか報告されている。
【0006】例えばチタニルフタロシアニンには種々の
結晶形が存在し、その結晶形の違いによって帯電性、暗
減衰、感度等に大きな差があることが報告されている。
【0007】特開昭59−49544号公報には、チタ
ニルフタロシアニンの結晶形としては、ブラッグ角(2
θ±0.2度)が9.2度、13.1度、20.7度、
26.2度、27.1度に強い回折ピークを与えるもの
が好適であると記されており、X線回折スペクトル図が
示されている。この結晶形のチタニルフタロシアニンを
電荷発生材料として用いた感光体の電子写真特性は、暗
減衰(DDR)85%、感度(E1/2)0.57lux・se
cである。
【0008】また特開昭59−166959号公報に
は、チタニルフタロシアニンの蒸着膜をテトラヒドロフ
ランの飽和蒸気中に1〜24時間放置し、結晶形を変化
させて、電荷発生層としている。X線回折スペクトル
は、ピークの数が少なく、かつ幅が広く、ブラッグ角
(2θ)が7.5度、12.6度、13.0度、25.
4度、26.2度および28.6度に強い回折ピークを
与えることが示されている。この結晶形のチタニルフタ
ロシアニンを電荷発生材料として用いた感光体の電子写
真特性は、暗減衰(DDR)86%、感度(E1/2
0.7lux・secである。
【0009】更に特開昭64−17066号公報ではチ
タニルフタロシアニンの結晶形としてはブラッグ角(2
θ±0.2度)の主要ピークが少なくとも9.5度、
9.7度、11.7度、15.0度、23.5度、2
4.1度および27.3度に有するものが好適であると
記されている。
【0010】特開平2−131243号公報および特開
平2−214867号公報では、チタニルフタロシアニ
ンの結晶形としては、ブラッグ角が27.3度に主たる
回折ピークを有するものが好適であると記されている。
特開平2−131243号公報に記載される前記結晶形
のチタニルフタロシアニンを電荷発生材料として用いた
感光体の電子写真特性は、暗減衰(DDR)77.2
%、感度(E1/2)0.38lux・secである。
【0011】このように、フタロシアニン類は結晶形の
違いによって電子写真特性が大きく異なり、その結晶形
が電子写真感光体としての性能を左右する重要な因子で
ある。特開平3−255456号公報には、2種以上の
フタロシアニンを用いた例が報告され、チタニルフタロ
シアニンと無金属フタロシアニンの混合物を電荷発生材
料として用いた例が示されている。このようにチタニル
フタロシアニンは結晶形変換によって非常に感度が高
く、優れた特性を示している。しかし、その用途である
レーザプリンタ等では、高画質、高精細化が進んでお
り、更に高感度な特性を有する電子写真感光体が求めら
れている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高い感度を
有するフタロシアニン組成物、その製造法およびこれを
用いた電子写真感光体ならびに電荷発生層用塗工液を提
供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、CuKαのX
線回折スペクトルにおいてブラッグ角(2θ±0.2
度)が7.5度、22.5度、24.3度、25.3度
および28.6度に主な回折ピークを有するフタロシア
ニン組成物及びこれを含んだ電荷発生層塗工液に関す
る。
【0014】また、本発明は、チタニルフタロシアニン
及び中心金属が3価のハロゲン化金属フタロシアニンを
含むフタロシアニン混合物を、アモルファス状態とし、
次いで有機溶剤で処理することを特徴とするCuKαの
X線回折スペクトルにおいてブラッグ角(2θ±0.2
度)が7.5度、22.5度、24.3度、25.3度
および28.6度に主な回折ピークを有するフタロシア
ニン組成物の製造法に関する。一般に、フタロシアニン
混合物とは、原料に用いた2種以上のフタロシアニンの
単なる物理的混合物であり、フタロシアニン混合物のX
線回析パターンは、原料に用いたそれぞれのフタロシア
ニン単体のピークパターンの重ね合わせ(和)からな
る。一方、本発明のフタロシアニン組成物とは原料に用
いたフタロシアニンが分子レベルで混合したもので、X
線解析パターンは、原料に用いたそれぞれのフタロシア
ニン単体のピークパターンの重ね合わせとは異なる別異
のパターンとなる。
【0015】また、本発明は、導電性基材上に有機光導
電性物質を含有する光導電層を有する電子写真感光体に
おいて、該有機光導電性物質がCuKαのX線回折スペ
クトルにおいてブラッグ角(2θ±0.2度)が7.5
度、22.5度、24.3度、25.3度および28.
6度に主な回折ピークを有するフタロシアニン組成物で
ある電子写真感光体に関する。
【0016】また、本発明は、請求項1のフタロシアニ
ン組成物を電荷発生材料として含有する電荷発生層と、
下記の一般式〔I〕(R1及びR2は、それぞれ独立して
水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、
アリール基、フルオロアルキル基又はフルオロアルコキ
シ基を表し、2個のR3は、それぞれ独立して水素原子
又はアルキル基を表し、Ar1及びAr2は、それぞれ独
立してアリール基を表し、k、l、m及びnは、それぞ
れ独立して0〜5の整数を示す)で表されるベンジジン
誘導体を電荷輸送物質として含有する電荷輸送層を有す
る複合型電子写真感光体に関する。
【化2】
【0017】以下、本発明について詳述する。本発明で
用いられるチタニルフタロシアニンは、特開平3−71
144号公報の記載に準じて得ることができる。チタニ
ルフタロシアニンは、例えば、次のようにして製造する
ことができる。フタロニトリル18.4g(0.144
モル)をα−クロロナフタレン120ml中に加え、次に
窒素雰囲気下で四塩化チタン4ml(0.0364モル)
を滴下する。滴下後、昇温し撹拌しながら200〜22
0℃で3時間反応させた後、100〜130℃で熱時濾
過して、α−クロロナフタレン、メタノールの順で洗浄
する。140mlのイオン交換水で加水分解(90℃、1
時間)を行い、溶液が中性になるまでこの操作を繰り返
し、メタノールで洗浄する。次に、200mlの100℃
に加熱したN−メチル−2−ピロリドンで洗浄し、つい
でメタノールで洗浄する。このようにして得られた化合
物を60℃で真空加熱乾燥してチタニルフタロシアニン
が得られる(収率46%)。
【0018】本発明で用いられる中心金属が3価のハロ
ゲン化金属フタロシアニン化合物において中心金属とし
ての3価の金属は、In、Ga、Al等が挙げられハロ
ゲンとしては、Cl、Br等が挙げられ、またフタロシ
アニン環にハロゲン等の置換基を有していてもよい。該
化合物は公知の化合物であるが、これらのうち、例え
ば、モノハロゲン金属フタロシアニンおよびモノハロゲ
ン金属ハロゲンフタロシアニンの合成法は、インオーガ
ニック ケミストリー〔Inorganic Chemistry,19,3131
(1980)〕および特開昭59−44054号公報に記載さ
れている。モノハロゲン金属フタロシアニンは、例え
ば、次のようにして製造することができる。フタロニト
リル78.2ミリモルおよび三ハロゲン化金属15.8
ミリモルを二回蒸留し脱酸素したキノリン100ml中に
入れ、0.5〜3時間加熱還流した後徐冷、続いて0℃
まで冷した後、ろ過し、結晶をメタノール、トルエン、
アセトンの順で洗浄した後、110℃で乾燥する。
【0019】また、モノハロゲン金属ハロゲンフタロア
ニンは、例えば、次のようにして製造することができ
る。フタロニトリル156ミリモルおよび三ハロゲン化
金属37.5ミリモルを混合して300℃で、溶融して
から0.5〜3時間加熱してモノハロゲン金属ハロゲン
フタロシアニンの粗製物を得、これをソックスレー抽出
器を用いてα−クロロナフタレンで洗浄する。
【0020】本発明において、チタニルフタロシアニン
および中心金属が3価のハロゲン化金属フタロシアニン
を含むフタロシアニン混合物の組成比率は、帯電性、暗
減衰、感度等の電子写真特性の点からチタニルフタロシ
アニンの含有率が、20〜95重量%の範囲であること
が好ましく、50〜90重量%の範囲であることがより
好ましく、65〜90重量%の範囲が特に好ましく、7
5〜90重量%の範囲であることが最も好ましい。
【0021】フタロシアニン混合物はアシッドペースト
法によりアモルファス状態とすることができる。例え
ば、フタロシアニン混合物1gを濃硫酸50mlに溶解
し、これを氷水で冷却した純水1リツトルに滴下し再沈
させる。ろ過後沈殿を純水ついでメタノール/純水混合
液で充分に洗浄した後110℃で乾燥しフタロシアニン
組成物の粉末を得る。このようにして得られるフタロシ
アニン組成物のX線回折スペクトルは、明確な鋭いピー
クがなくなり幅の広いアモルファス状態を表わすスペク
トルとなる。アモルファス状態とする方法としては、上
記濃硫酸を用いるアシッドペースト法以外に乾式のミリ
ングによる方法もある。
【0022】このようにしてフタロシアニン混合物をア
モルファス状態としたものを有機溶剤で処理することに
よって結晶変換し、本発明の特定の回折ピークを有する
フタロシアニン組成物を得ることができる。例えば、ア
モルファス状態としたフタロシアニン混合物の粉末1g
をメチルエチルケトン、N−メチル−2−ピロリドン等
の有機溶剤10mlに入れ加熱撹拌する(上記粉末/溶剤
(重量比)は、1/1〜1/100である)。加熱温度
は50℃〜200℃、好ましくは80℃〜150℃であ
り、加熱時間は1時間〜12時間、好ましくは2時間〜
6時間である。加熱撹拌終了後ろ過しメタノールで洗浄
し60℃で真空乾燥し本発明のフタロシアニン組成物の
結晶700mgを得ることができる。本処理に用いられる
有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、
イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系溶剤、
n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂環族炭
化水素系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチル
エーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、2−
メトキシエタノール、エチレングリコールジエチルエー
テル等のエーテル系溶剤、アセテートセロソルブ、アセ
トン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、イソホ
ロン等のケトン系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル等のエ
ステル系溶剤、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルム
アミド、フェノール、クレゾール、アニソール、ニトロ
ベンゼン、アセトフェノン、ベンジルアルコール、ピリ
ジン、N−メチル−2−ピロリドン、キノリン、ピコリ
ン等の高極性溶剤、ジクロロメタン、ジクロロエタン、
トリクロロエタン、テトラクロロエタン、四塩化炭素、
クロロホルム、クロロメチルオキシラン、クロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼン等のハロゲン系溶剤などが挙げら
れる。これらのうちケトン類及び高極性溶剤が好まし
く、そのうちでもN−メチル−2−ピロリドン、ピリジ
ン、メチルエチルケトン及びジエチルケトンが好まし
い。
【0023】本発明に係る電子写真感光体は、導電性支
持体の上に光導電層を設けたものである。本発明におい
て、光導電層は、有機光導電性物質を含む層であり、有
機光導電性物質の被膜、有機光導電性物質と結合剤を含
む被膜、電荷発生層及び電荷輸送層からなる複合型被膜
等がある。
【0024】上記有機光導電性物質としては、上記フタ
ロシアニン組成物が必須成分として用いられ、さらに公
知のものを併用することができる。また、有機光導電性
物質としては上記フタロシアニン組成物に電荷を発生す
る有機顔料及び/又は電荷輸送性物質を併用することが
好ましい。なお、上記電荷発生層には該フタロシアニン
組成物及び/又は電荷を発生する有機顔料が含まれ、電
荷輸送層には電荷輸送性物質が含まれる。
【0025】上記電荷を発生する有機顔料としては、ア
ゾキシベンゼン系、ジスアゾ系、トリスアゾ系、ベンズ
イミダゾール系、多環キノン系、インジゴイド系、キナ
クリドン系、ペリレン系、メチン系、α型、β型、γ
型、δ型、ε型、χ型等の各種結晶構造を有する無金属
タイプ又は金属タイプのフタロシアニン系などの電荷を
発生することが知られている顔料が使用できる。これら
の顔料は、例えば、特開昭47−37543号公報、特
開昭47−37544号公報、特開昭47−18543
号公報、特開昭47−18544号公報、特開昭48−
43942号公報、特開昭48−70538号公報、特
開昭49−1231号公報、特開昭49−105536
号公報、特開昭50−75214号公報、特開昭53−
44028号公報、特開昭54−17732号公報等に
開示されている。また、特開昭58−182640号公
報及びヨーロッパ特許公開第92,255号公報などに
開示されているτ、τ′、η及びη′型無金属フタロシ
アニンも使用可能である。このようなもののほか、光照
射により電荷担体を発生する有機願料はいずれも使用可
能である。
【0026】上記電荷輸送性物質としては、高分子化合
物では、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン化ポ
リ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリ
ビニルインドロキノキサリン、ポリビニルベンゾチオフ
エン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルアクリジ
ン、ポリビニルピラゾリン等が挙げられ、低分子化合物
のものではフルオレノン、フルオレン、2,7−ジニト
ロ−9−フルオレノン、4H−インデノ(1,2,6)
チオフエン−4−オン、3,7−ジニトロ−ジベンゾチ
オフエン−5−オキサイド、1−ブロムピレン、2−フ
ェニルピレン、カルバゾール、N−エチルカルバゾー
ル、3−フェニルカルバゾール、3−(N−メチル−N
−フェニルヒドラゾン)メチル−9−エチルカルバゾー
ル、2−フェニルインドール、2−フェニルナフタレ
ン、オキサジアゾール、2,5−ビス(4−ジエチルア
ミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、1−
フェニル−3−(4−ジエチルアミノスチリル)−5−
(4−ジエチルアミノスチリル)−5−(4−ジエチル
アミノフェニル)ピラゾリン、1−フェニル−3−(p
−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、p−(ジメチ
ルアミノ)−スチルベン、2−(4−ジプロピルアミノ
フェニル)−4−(4−ジメチルアミノフェニル)−5
−(2−クロロフェニル)−1,3−オキサゾール、2
−(4−ジメチルアミノフェニル)−4−(4−ジメチ
ルアミノフェニル)−5−(2−フルオロフェニル)−
1,3−オキサゾール、2−(4−ジエチルアミノフェ
ニル)−4−(4−ジメチルアミノフェニル)−5−
(2−フルオロフェニル)−1,3−オキサゾール、2
−(4−ジプロピルアミノフェニル)−4−(4−ジメ
チルアミノフェニル)−5−(2−フルオロフェニル)
−1,3−オキサゾール、イミダゾール、クリセン、テ
トラフェン、アクリデン、トリフェニルアミン、ベンジ
ジン、これらの誘導体等がある。電荷輸送性物質として
は、特に、前記一般式[I]で表されるベンジジン誘導
体が好ましい。一般式[I]において、アルキル基とし
ては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プ
ロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられ
る。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、
n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基等が挙げられ
る。アリール基としては、フェニル基、トリル基、ビフ
ェニル基、ターフェニル基、ナフチル基等が挙げられ
る。フルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル
基、トリフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基
等が挙げられる。フルオロオルコキシ基としては、トリ
フルオロメトキシ基、2,3−ジフルオロエトキシ基、
2,2,2−トリフルオロエトキシ基、1H、1H−ペ
ンタフルオロプロポキシ基、ヘキサフルオロ−iso−プ
ロポキシ基、1H、1H−ペンタフルオロブトキシ基、
2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブトキシ基、
4,4,4−トリフルオロブトキシ基等のフルオロアル
コキシ基が挙げられる。例えば、下記のNo.1〜No.6の
化合物等が挙げられる。
【0027】
【化3】
【化4】
【0028】上記フタロシアニン組成物及び必要に応じ
て用いる電荷を発生する有機顔料(両方で前者とする)
と電荷輸送性物質(後者とする)とを混合して使用する
場合(単層型の光導電層を形成する場合)は、後者/前
者が重量比で10/1〜2/1の割合で配合するのが好
ましい。このとき、結合剤をこれらの化合物全量(前者
+後者)に対して0〜500重量%、特に30〜500
重量%の範囲で使用するのが好ましい。これらの結合剤
を使用する場合、さらに、可塑剤、流動性付与剤、ピン
ホール抑制剤等の添加剤を必要に応じて添加することが
できる。
【0029】電荷発生層及び電荷輸送層からなる複合型
の光導電層を形成する場合、電荷発生層中には、上記フ
タロシアニン組成物及び必要に応じて電荷を発生する有
機顔料が含有され、結合剤をフタロシアニン組成物と該
有機顔料の総量に対して500重量%以下の量で含有さ
せてもよく、また、上記した添加剤を該フタロシアニン
組成物と有機顔料の総量に対して5重量%以下で添加し
てもよい。また、電荷輸送層には、上記した電荷輸送性
物質が含有され、さらに、結合剤を該電荷輸送性物質に
対して500重量%以下で含有させてもよい。電荷輸送
性物質が低分子量化合物の場合は、結合剤を該化合物に
対して50重量%以上含有させることが好ましい。
【0030】上記した場合すべてに使用し得る結合剤と
しては、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール樹
脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート
樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン
−ブタジエン共重合体、ポリメタクリル酸メチル樹脂、
ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアクリルアミド樹
脂、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピラゾリン、
ポリビニルピレン等が挙げられる。また、熱及び/又は
光によって架橋される熱硬化型樹脂及び光硬化型樹脂も
使用できる。ポリビニルブチラール樹脂とメラミン樹脂
とを組み合わせた熱硬化型樹脂は、高強度、高耐摩耗
性、低吸湿性であり好ましい。
【0031】いずれにしても絶縁性で通常の状態で被膜
を形成しうる樹脂、並びに熱及び/又は光によつて硬化
し、被膜を形成する樹脂であれば特に制限はない。上記
添加剤としての可塑剤としては、ハロゲン化パラフィ
ン、ジメチルナフタリン、ジブチルフタレート等が挙げ
られ、流動性付与剤としては、モダフロー(モンサント
ケミカル社製)、アクロナール4F(バスフ社製)等が
挙げられ、ピンホール抑制剤としては、ベンゾイン、ジ
メチルフタレート等が挙げられる。これらは適宜選択し
て使用され、その量も適宜決定されればよい。
【0032】本発明において導電性基材とは、導電処理
した紙又はプラスチツクフィルム、アルミニウムのよう
な金属箔を積層したプラスチツクフィルム、金属板等の
導電体である。
【0033】本発明の電子写真感光体は、導電性基材の
上に光導電層を形成したものである。光導電層の厚さは
5〜50μが好ましい。光導電層として電荷発生層及び
電荷輸送層の複合型を使用する場合、電荷発生層は好ま
しくは0.001〜10μm、特に好ましくは0.2〜
5μmの厚さにする。0.001μm未満では、電荷発生
層を均一に形成するのが困難になり、10μmを越える
と、電子写真特性が低下する傾向にある。電荷輸送層の
厚さは好ましくは5〜50μm、特に好ましくは8〜2
5μmである。5μm未満の厚さでは、初期電位が低くな
り、50μmを越えると、感度が低下する傾向がある。
【0034】導電性基材上に、光導電性基材を形成する
には、有機光導電性物質を導電性基材に蒸着する方法、
有機光導電性物質及び必要に応じその他の成分をトルエ
ン、キシレン等の芳香族系溶剤、メチルエチルケトン、
メチル−n−プロピルケトン、メチル−イソブチルケト
ン等のケトン系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン
等のエーテル系溶剤、塩化メチレン、1,2−ジクロロ
エタン、四塩化炭素等のハロゲン系溶剤、メタノール、
エタノール、プロパノール等のアルコール系溶剤に均一
に溶解又は分散させて導電性基材上に塗布し、乾燥する
方法などがある。環境衛生等の点から芳香族系溶剤、ケ
トン系溶剤、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤等の非
ハロゲン系の溶剤の使用が好ましい。塗布法としては、
スピンコート法、浸漬法等を採用できる。電荷発生層及
び電荷輸送層を形成する場合も同様に行うことができる
が、この場合、電荷発生層と電荷輸送層は、どちらを上
層としてもよく、電荷発生層を二層の電荷輸送層ではさ
むようにしてもよい。
【0035】本発明のフタロシアニン組成物をスピンコ
ート法により塗布する場合、フタロシアニン組成物をク
ロロホルム等又はトルエン等のハロゲン化溶剤又は非極
性溶剤に溶かして得た塗布液を用いて回転数3000〜
7000rpmでスピンコーティングするのが好ましく、
また、浸漬法によって塗布する場合には、フタロシアニ
ン組成物をメタノール、ジメチルホルムアミド、クロロ
ホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハ
ロゲン溶剤にボールミル、超音波等を用いて分散させた
塗液に導電性基板を浸漬するのが好ましい。
【0036】本発明の電子写真感光体は、更に、導電性
基材のすぐ上に薄い接着層又はバリア層を有していても
よく、表面に保護層を有していてもよい。
【0037】
【実施例】以下、実施例をあげて、本発明を詳細に説明
する。
【0038】実施例1 チタニルフタロシアニン0.75gと塩化インジウムフ
タロシアニン0.25gからなるフタロシアニン混合物
1gを硫酸50mlに溶解し、これを氷水で冷却した純水
1リットルに滴下し再沈させた。ろ過後沈殿を純水つい
でメタノール/純水混合液で充分に洗浄した後110℃
で乾燥し粉末を得た。この粉末1gをN−メチル−2−
ピロリドン10mlに入れ加熱撹拌(150℃、1時間)
した。濾過後、メタノールで洗浄して60℃で真空乾燥
し、本発明のフタロシアニン組成物の結晶0.78gを
得た。この結晶のX線回折スペクトルを図1として示し
た。
【0039】上記のフタロシアニン組成物1.5g、シ
リコン樹脂KR−255(信越化学工業社製)1g及び
1,2−ジクロロエタン98gを配合し、遊星ボールミ
ルで分散した。得られた分散液を浸漬法によりアルミニ
ウム板(導電性基材100mm×100mm×0.1mm)上
に塗工し、140℃で1時間乾燥して厚さ0.5μmの
電荷発生層を形成した。上記のNo.1の電荷輸送性物質
1.5g、ポリカーボネート樹脂ユーピロンS−300
0(三菱瓦斯化学社製)1.5g及び塩化メチレン1
5.5gを配合して得られた塗布液を上記基板上に浸漬
法により塗工し、120℃で1時間乾燥して厚さ20μ
mの電荷輸送層を形成した。この電子写真感光体の電子
写真特性を静電複写紙試験装置(川口電気社製、モデル
SP−428)により測定した。暗時で−5kVのコロ
ナ放電により帯電させて10秒後の初期帯電Vo(−
V)、30秒後の暗減衰DDR(%)、照度2luxの
白色光で露光した時の白色光感度E1/2(lux・sec)を
求めた。分光感度はシンシア30HC(緑屋電気製)に
より測定した。初期表面電位−700V、露光波長78
0nm、露光時間50mSで、露光後0.2秒間で表面電位
を半減させるのに要する照射エネルギー量、すなわち、
分光感度E50(μJ/cm2)を求めた。解像度は、電子写真
特性の測定後の電子写真感光体の表面電位が−600V
〜−700になるようにコロナ放電によって帯電させ、
次いで、電子写真学会チャートNO.1−Tを原画として
100lux・secで像露光し、次いで、正帯電しているト
ナーで現像し、作成されたトナー像を白紙に転写し、定
着して試験し、定着して試験画像を得、1mmあたりに判
別できる細線の数によって評価した。なお、各試験にお
いて使用したトナー及び転写・定着方法は同一とした。
電子写真感光体の製造直後(初期)の解像度及び電子写
真感光体の断片(60mm×70mm)をコロナ帯電(表面
電位−1000V±100V)及び除電(波長500nm
の光を照射、露光量5μJ/m2)を104回繰り返した後の
解像度を評価した。
【0040】実施例2〜4 実施例1においてチタニルフタロシアニンと塩化インジ
ウムフタロシアニンとの組成比率を表1に示すようにし
た以外は実施例1に準じて結晶を製造した。
【0041】比較例1 実施例1においてフタロシアニン混合物に代えてチタニ
ルフタロシアニンのみを用いた以外は実施例1に準じて
結晶を製造した。この結晶のX線回折スペクトルを図2
として示した。 比較例2 実施例1においてフタロシアニン組成物の代わりに塩化
インジウムフタロシアニンのみを用いた以外は実施例1
に準じて結晶を製造した。この結晶のX線回折スペクト
ルを図3として示した。 比較例3 チタニルフタロシアニン0.75gと塩化インジウムフ
タロシアニン0.25gからなるフタロシアニン混合物
を硫酸50mlに溶解し、これを氷水で冷却した純水1リ
ットルに滴下し再沈させた。ろ過後、純水ついでメタノ
ール/純水混合水で洗浄した後110℃で乾燥し粉末を
得た。この粉末のX線回折スペクトルを図4に示した。
電子写真特性は、実施例に準じて評価した。
【0042】実施例1〜4及び比較例1〜3の電子写真
特性を表1に示した。
【表1】
【0043】実施例5〜8 実施例1〜4においてN−メチル−2−ピロリドンの代
わりにメチルエチルケトンを用いて有機溶剤処理した以
外は実施例1〜4に準じて結晶を製造した。この結晶の
X線回折スペクトルを図5に示した。
【0044】比較例4、5 比較例1、2においてN−メチル−2−ピロリドンの代
わりにメチルエチルケトンを用いて有機溶剤処理した以
外は比較例1,2に準じて結晶を製造した。結晶のX線
回折スペクトルを、それぞれ、図6、7に示した。
【0045】実施例5〜8及び比較例4、5の電子写真
特性を表2に示した。
【表2】
【0046】実施例9〜12 実施例1〜4において塩化インジウムフタロシアニンの
代わりに臭化インジウムフタロシアニンを用い、かつ、
電荷輸送材料として上記のNo.1の電荷輸送性物質の代
わりに上記のNo.2の電荷輸送性物質を用いた以外は実
施例1〜4に準じて結晶及びこれを用いた電子写真感光
体を製造した。
【0047】比較例6 比較例1において電荷輸送材料として上記のNo.1の電
荷輸送性物質の代わりに上記のNo.2の電荷輸送性物質
を用いた以外は比較例1に準じて電子写真感光体を製造
した。 比較例7 比較例2において塩化インジウムフタロシアニンの代わ
りに臭化インジウムフタロシアニンを用い、かつ、電荷
輸送材料として上記のNo.1の電荷輸送性物質の代わり
に上記のNo.2の電荷輸送性物質を用いた以外は比較例
2に準じて結晶及びこれを用いた電子写真感光体を製造
した。 比較例8 比較例3において塩化インジウムフタロシアニンの代わ
りに臭化インジウムフタロシアニンを用いた以外は比較
例3に準じて粉末を得、これを用いた電子写真感光体を
製造した。この粉末のX線回析スペクトルは図4と同じ
であった。
【0048】実施例9〜12及び比較例6〜8の電子写
真特性を表3に示した。
【表3】
【0049】実施例13〜16 実施例1〜4において塩化インジウムフタロシアニンの
代わりに塩化ガリウムフタロシアニンを用い、かつ、電
荷輸送材料として上記のNo.1の電荷輸送性物質の代わ
りに上記のNo.3の電荷輸送性物質を用いた以外は実施
例1〜4に準じて結晶及びこれを用いた電子写真感光体
を製造した。
【0050】比較例9 比較例1において電荷輸送材料として上記のNo.1の電
荷輸送性物質の代わりに上記のNo.3の電荷輸送性物質
を用いた以外は比較例1に準じて電子写真感光体を製造
した。 比較例10 比較例2において塩化インジウムフタロシアニンの代わ
りに塩化ガリウムフタロシアニンを用い、かつ、電荷輸
送材料として上記のNo.1の電荷輸送性物質の代わりに
上記のNo.3の電荷輸送性物質を用いた以外は比較例2
に準じて結晶及び電子写真感光体を製造した。 比較例11 比較例3において塩化インジウムフタロシアニンの代わ
りに塩化ガリウムフタロシアニンを用いた以外は比較例
3に準じて粉末を得、電子写真感光体を製造した。この
粉末のX線回析スペクトルは図4と同じであった。
【0051】実施例13〜16及び比較例9〜11の電
子写真特性を表4に示した。
【表4】
【0052】実施例17〜20 実施例1〜4において塩化インジウムフタロシアニンの
代わりに塩化アルミニウムフタロシアニンを用い、か
つ、電荷輸送材料として上記のNo.1の化合物1.5g
の代わりに上記のNo.4の化合物1gを用いた以外は実
施例1〜4に準じて結晶及びこれを用いた電子写真感光
体を製造した。
【0053】比較例12 比較例1において電荷輸送材料として上記のNo.1の電
荷輸送性物質1.5gの代わりに上記のNo.4の電荷輸
送性物質1gを用いた以外は比較例1に準じて電子写真
感光体を製造した。 比較例13 比較例2において塩化インジウムフタロシアニンの代わ
りに塩化アルミニウムフタロシアニンを用い、かつ、電
荷輸送材料として上記のNo.1の電荷輸送性物質1.5
gの代わりに上記のNo.4の電荷輸送性物質1gを用い
た以外は比較例2に準じて結晶及びこれを用いた電子写
真感光体を製造した。 比較例14 比較例3において塩化インジウムフタロシアニンの代わ
りに塩化アルミニウムフタロシアニンを用いた以外は比
較例3に準じて粉末を得、これを用いた電子写真感光体
を製造した。この粉末のX線回析スペクトルは図4と同
じであった。
【0054】実施例17〜20及び比較例12〜14の
電子写真特性を表5に示した。
【表5】
【0055】実施例21〜24 実施例1におけるシリコン樹脂KR−255 1gをポ
リビニルブチラール樹脂エスレックBL−S(積水化学
社製)0.9g及びメラミン樹脂ML351W(日立化
成工業社製)0.1gに変更し、1,2−ジクロロエタ
ン98gを2−メトキシエタノール49g及びテトラヒ
ドロフラン49gに変更した以外は、実施例1、実施例
2〜4と同様に行った。
【0056】実施例21〜24の電子写真特性を表6に
示した。
【表6】 また、実施例21〜24のものは、その電荷輸送層の吸
水率は低く、高温高湿下でも電子写真特性の低下はみら
れなかった。
【0057】
【発明の効果】本発明の製造法によって得られる新規な
フタロシアニン組成物を含んだ電荷発生層用塗液を用い
た電子写真感光体は、帯電性、暗減衰、感度、解像度等
の電子写真特性が優れており、従来よりも更に高密度、
高画質が要求される電子写真プロセスに好適に用いるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】N−メチル−2−ピロリドンで処理したフタロ
シアニン組成物のX線回折スペクトル。
【図2】N−メチル−2−ピロリドンで処理したチタニ
ルフタロシアニンのX線回折スペクトル。
【図3】N−メチル−2−ピロリドンで処理した塩化イ
ンジウムフタロシアニンのX線回折スペクトル。
【図4】チタニルフタロシアニンと塩化インジウムフタ
ロシアニンの混合物を硫酸でアモスファス状態としたも
ののX線回折スペクトル。
【図5】メチルエチルケトンで処理したフタロシアニン
組成物のX線回折スペクトル。
【図6】メチルエチルケトンで処理したチタニルフタロ
シアニンのX線回折スペクトル。
【図7】メチルエチルケトンで処理した塩化インジウム
フタロシアニンのX線回折スペクトル。
フロントページの続き (72)発明者 森下 芳伊 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 石川 裕子 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CuKαのX線回折スペクトルにおいて
    ブラッグ角(2θ±0.2度)が7.5度、22.5度、
    24.3度、25.3度および28.6度に主な回折ピ
    ークを有するフタロシアニン組成物。
  2. 【請求項2】 チタニルフタロシアニン及び中心金属が
    3価のハロゲン化金属フタロシアニンを含むフタロシア
    ニン混合物を、アモルファス状態とし、次いで有機溶剤
    で処理することを特徴とするCuKαのX線回折スペク
    トルにおいてブラッグ角(2θ±0.2度)が7.5度、
    22.5度、24.3度、25.3度および28.6度
    に主な回折ピークを有するフタロシアニン組成物の製造
    法。
  3. 【請求項3】 導電性基材上に有機光導電性物質を含有
    する光導電層を有する電子写真感光体において、該有機
    光導電性物質がCuKαのX線回折スペクトルにおいて
    ブラッグ角(2θ±0.2度)が7.5度、22.5度、
    24.3度、25.3度および28.6度に主な回折ピ
    ークを有するフタロシアニン組成物である電子写真感光
    体。
  4. 【請求項4】 請求項1のフタロシアニン組成物を電荷
    発生材料として含有する電荷発生層と、下記の一般式
    〔I〕(R1及びR2は、それぞれ独立して水素原子、ハ
    ロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、
    フルオロアルキル基又はフルオロアルコキシ基を表し、
    2個のR3は、それぞれ独立して水素原子又はアルキル
    基を表し、Ar1及びAr2は、それぞれ独立してアリー
    ル基を表し、k、l、m及びnは、それぞれ独立して0
    〜5の整数を示す)で表されるベンジジン誘導体を電荷
    輸送物質として含有する電荷輸送層を有する複合型電子
    写真感光体。 【化1】
  5. 【請求項5】 請求項1のフタロシアニン組成物を含ん
    だ電荷発生層用塗工液。
  6. 【請求項6】 さらに、バインダーとしてのポリビニル
    ブチラール樹脂を含む請求項5記載の電荷発生層用塗工
    液。
  7. 【請求項7】 さらに、溶剤としての非ハロゲン系溶剤
    を含む請求項5及び請求項6記載の電荷発生層用塗工
    液。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7981581B2 (en) 2004-03-04 2011-07-19 Mitsubishi Chemical Corporation Phthalocyanine composition and photoconductive material, electrophotographic photoreceptor cartridge, and image-forming apparatus each employing the composition

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