JPH06172287A - アミノカルボン酸誘導体及び該化合物を含有する医薬組成物 - Google Patents

アミノカルボン酸誘導体及び該化合物を含有する医薬組成物

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JPH06172287A
JPH06172287A JP19405493A JP19405493A JPH06172287A JP H06172287 A JPH06172287 A JP H06172287A JP 19405493 A JP19405493 A JP 19405493A JP 19405493 A JP19405493 A JP 19405493A JP H06172287 A JPH06172287 A JP H06172287A
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JP
Japan
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compound
acid
benzyl ester
nmr
benzyloxycarbonyl
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Application number
JP19405493A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Higashiura
邦彦 東浦
Akio Namimatsu
昭夫 浪松
Yoshiyuki Kurimoto
芳行 栗本
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Nippon Zoki Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Nippon Zoki Pharmaceutical Co Ltd
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】抗アレルギー作用を有するアミノカルボン酸誘
導体及び該化合物を含有する医薬組成物を提供すること
にある。 【構成】本発明アミノカルボン酸誘導体は次の一般式で
表される。 【化1】 〔式中、Xは水素又はアセチル基、Rはアルキレン基又
はフェニレン基を表し、Aは直接結合、アルキレン基又
はビニレン基を表し、nは0又は1の整数を表す。〕 【効果】本発明化合物は副作用が少なく長期投与が可能
であり、アレルギー性鼻炎、気管支喘息、アレルギー性
結膜炎、蕁麻疹、掻痒性皮膚疾患など種々のアレルギー
疾患の治療に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗アレルギー作用を有
するアミノカルボン酸化合物及び該誘導体を含有する医
薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】アレルギーとは抗原抗体反応に基づく生
体の過敏状態であり、その反応機構からI型〜IV型の
4つの型に分類される。多くの人が悩まされている代表
的アレルギー疾患である気管支喘息、アレルギー性鼻
炎、蕁麻疹等はI型アレルギー反応(即時型、アナフィ
ラキシー型)によるものである。I型アレルギー反応に
おいては、マスト細胞や好塩基球の細胞表面に結合した
IgEに抗原が結合すると脱顆粒現象を引き起し、ヒス
タミン、ロイコトリエンなどの炎症メディエーターを放
出し、種々のアレルギー症状を呈する。例えば、近年患
者が増加しているアレルギー性鼻炎は主としてハウスダ
ストを主抗原とする通年性アレルギーと、スギ花粉等を
主とする季節性アレルギー(花粉症)に分けられるが、
前者は幼小児期に始まり症状が継続するため、特に持続
的な治療が必要である。従って、治療に際しては、長期
投与が可能な副作用の少ない抗アレルギー剤が必要とさ
れている。鼻腔内への局所投与用製剤としては、ベクロ
メタゾン等の局所ステロイド剤、クロモグリク酸ナトリ
ウム等のケミカルメディエーター遊離抑制剤などが臨床
治療上で用いられているが、いずれも局所刺激等の問題
があり、より低刺激性で安全性の高い薬剤の開発が望ま
れている。
【0003】本発明者らは、長期間の継続投与が可能で
且つ低刺激性の抗アレルギー剤について研究した結果、
本発明アミノカルボン酸誘導体が優れた抗アレルギー作
用を有することを見出し本発明を完成した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、抗ア
レルギー作用を有するアミノカルボン酸誘導体及びその
薬学的に許容される塩並びに該化合物を有効成分として
含有する抗アレルギー剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明アミノカルボン酸
誘導体は次の一般式で表される化合物である。
【化3】 上記一般式において、Xは水素又はアセチル基を表し、
Rはアルキレン基、好ましくはメチレン、エチレン、プ
ロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチ
レン、オクチレン等の炭素数1乃至8のアルキレン基、
又はフェニレン基を表し、Aは直接結合、アルキレン
基、好ましくはメチレン、エチレン、プロピレン等の炭
素数1乃至8のアルキレン基、又はビニレン基を表し、
nは0又は1の整数を表す。
【0006】本発明アミノカルボン酸誘導体は、前記一
般式(I)で表される化合物の薬学的に許容しうる塩を
包含し、例えば、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金
属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属、
その他アルミニウム等の金属との塩、又は、塩酸、硫
酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸、過塩素酸、チオシアン
酸、ホウ酸、ギ酸、酢酸、ハロ酢酸、プロピオン酸、グ
リコール酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、グルコン
酸、乳酸、マロン酸、フマール酸、アントラニル酸、安
息香酸、ケイ皮酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレ
ンスルホン酸、スルファニル酸等の酸との酸付加塩、或
いはアンモニア、有機アミン等の有機塩基類との塩が挙
げられる。これらの塩は公知の方法により遊離の本発明
アミノカルボン酸誘導体より製造でき、或いは相互に変
換することができる。本発明化合物において光学異性体
が存在する場合には、本発明はそのいずれの異性体を包
含する。
【0007】次に、本発明アミノカルボン酸誘導体の製
造方法の一例を述べる。N−ベンジルオキシカルボニル
−L−グルタミン酸のα−ベンジルエステルと、2−ア
ミノ酢酸ベンジルエステル、3−アミノプロピオン酸ベ
ンジルエステル、4−アミノ酪酸ベンジルエステル、5
−アミノペンタン酸ベンジルエステル、6−アミノヘキ
サン酸ベンジルエステル、7−アミノヘプタン酸ベンジ
ルエステル、8−アミノオクタン酸ベンジルエステル、
3−アミノ安息香酸ベンジルエステル、4−アミノ安息
香酸ベンジルエステル、4−アミノメチル安息香酸ベン
ジルエステル、(4−アミノフェニル)酢酸ベンジルエ
ステル等のアミノ酸ベンジルエステル、(3−アミノフ
ェニル)プロピオン酸ベンジルエステル、(4−アミノ
フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル等のアミノ酸
ベンジルエステル等を、反応を阻害しない塩化メチレン
等の溶媒中、トリエチルアミン存在下、水溶性カルボジ
イミド塩酸塩を用いた縮合反応により保護基を有する本
発明化合物を製造することができる。次いで、触媒量の
パラジウム炭素存在下にて接触還元を行うことにより、
遊離の本発明化合物を得ることができる。
【0008】上述したように、本発明アミノカルボン酸
誘導体はペプチド合成化学における縮合反応により製造
することができ、当該分野で用いられる通常の縮合方法
を利用できる。原料化合物はペプチド合成で用いられる
保護基を適宜有してもよく、これら保護基は接触還元、
酸分解等の通常の手段により除去することができる。縮
合反応及び脱保護基反応における反応温度、時間、溶
媒、触媒等については、通常のペプチド合成で用いられ
る反応条件に従って設定することができる。得られた本
発明化合物は、蒸留、クロマトグラフィー、再結晶等の
通常の手段により精製し、融点、比旋光度、元素分析、
NMR等により同定を行った。尚、比旋光度はナトリウ
ムのD線を用いて測定した。
【0009】
【実施例】
実施例1.11.14gのN−ベンジルオキシカルボニ
ル−L−グルタミン酸α−ベンジルエステル、11.1
3gの2−アミノ酢酸ベンジルエステルp−トルエンス
ルホン酸塩及び3.34gのトリエチルアミンの塩化メ
チレン溶液(150ml)を氷冷し、6.32gの水溶
性カルボジイミド塩酸塩を加えた。氷冷下に2時間、室
温でさらに20時間かき混ぜたのち、溶媒を減圧下に溜
去した。残渣に酢酸エチルと水を加え有機層を分離した
のち、水層をさらに酢酸エチルで抽出した。有機層を合
わせ、10%クエン酸水溶液、飽和食塩水、5%炭酸水
素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。硫酸
ナトリウム上で乾燥したのち、減圧下に溶媒を溜去し
た。得られた結晶性固体を酢酸エチル−エーテル−石油
エーテルから再結晶して15.23gの2−((S)−
4−ベンジルオキシカルボニル−4−ベンジルオキシカ
ルボニルアミノブチリルアミノ)酢酸ベンジルエステル
を得た。 融点: 127 - 128℃ 〔α〕25: -1.9゜(c1,CHCl3) NMR (CDCl3, TMS):δ=1.92-2.05(1H,m), 2.17-2.36(3
H,m), 3.98(1H,dd,J=5,18Hz), 4.08(1H,dd,J=5, 18 H
z), 4.43-4.51(1H,m), 5.10(2H,s), 5.16(2H,s),5.15 a
nd 5.18(2H,ABq,J=13Hz), 5.65(1H,d,J=8Hz,amide), 6.
27-6.36(1H,brs,amide), 7.28-7.40(15H,m).
【0010】同様にして、以下の化合物を得た。 3−((S)−4−ベンジルオキシカルボニル−4−ベ
ンジルオキシカルボニルアミノブチリルアミノ)プロピ
オン酸ベンジルエステル 融点: 83 - 84℃ 〔α〕25: -2.6゜(c1,CHCl3) NMR (CDCl3, TMS):δ=1.90-2.03(1H,m), 2.08-2.23(3
H,m), 2.55(2H,dd,J=5,7Hz), 3.41-3.54(2H,m), 4.32-
4.41(1H,m), 5.08(2H,s), 5.12(2H,s), 5.13 and5.17(2
H,ABq,J=12Hz), 5.71(1H,d,J=8Hz,amide), 6.14-6.19(1
H,brs,amide),7.26-7.38(15H,m). 4−((S)−4−ベンジルオキシカルボニル−4−ベ
ンジルオキシカルボニルアミノブチリルアミノ)酪酸ベ
ンジルエステル 融点: 106 - 108℃ 〔α〕25: -4.6゜(c1,CHCl3) NMR (CDCl3, TMS):δ=1.77-1.85(2H,m), 1.92-2.01(1
H,m), 2.10-2.24(3H,m),2.28(2H,t,J=7Hz), 3.23(2H,d
t,J=6.5, 7Hz), 4.33-4.41(1H,m), 5.08(2H,s),5.10(2
H,s), 5.13 and 5.18(2H,ABq,J=12.5Hz), 5.70(1H,d,J=
8Hz,amide), 5.94(1H,t,J=6.5Hz,amide), 7.28-7.38(15
H,m).
【0011】5−((S)−4−ベンジルオキシカルボ
ニル−4−ベンジルオキシカルボニルアミノブチリルア
ミノ)ペンタン酸ベンジルエステル 融点: 78 - 79℃ 〔α〕25: -4.3゜(c1,CHCl3) NMR (CDCl3, TMS):δ=1.44-1.53(2H,m), 1.59-1.68(2
H,m), 1.91-2.04(1H,m),2.10-2.25(3H,m), 2.35(2H,t,J
=7Hz), 3.13-3.23(2H,m), 4.32-4.42(1H,m),5.09(2H,
s), 5.10(2H,s), 5.14 and 5.18(2H,ABq,J=12Hz), 5.70
(1H,d,J=8Hz,amide), 5.76-5.83(1H,brs,amide), 7.27-
7.38(15H,m). 6−((S)−4−ベンジルオキシカルボニル−4−ベ
ンジルオキシカルボニルアミノブチリルアミノ)ヘキサ
ン酸ベンジルエステル 融点: 85 - 86℃ 〔α〕25: -3.6゜(c1,CHCl3) NMR (CDCl3, TMS):δ=1.26-1.35(2H,m), 1.41-1.50(2
H,m), 1.58-1.68(2H,m),1.91-2.03(1H,m), 2.12-2.25(3
H,m), 2.33(2H,t,J=7.5Hz), 3.12-3.22(2H,m),4.33-4.4
1(1H,m), 5.08(2H,s), 5.10(2H,s), 5.13 and 5.18(2H,
ABq,J=12Hz),5.74(1H,d,J=8Hz,amide), 5.77-5.84(1H,b
rs,amide), 7.27-7.38(15H,m).
【0012】7−((S)−4−ベンジルオキシカルボ
ニル−4−ベンジルオキシカルボニルアミノブチリルア
ミノ)ヘプタン酸ベンジルエステル 融点: 72 - 73℃ 〔α〕25: -3.6゜(c1,CHCl3) NMR (CDCl3, TMS):δ=1.24-1.36(4H,m), 1.39-1.49(2
H,m), 1.58-1.67(2H,m),1.91-2.04(1H,m), 2.12-2.25(3
H,m), 2.34(2H,t,J=7Hz), 3.11-3.21(2H,m),4.34-4.41
(1H,m), 5.09(2H,s), 5.10(2H,s), 5.14 and 5.18(2H,A
Bq,J=12Hz),5.69(1H,d,J=8Hz,amide), 5.68-5.75(1H,br
s,amide), 7.28-7.38(15H,m). 8−((S)−4−ベンジルオキシカルボニル−4−ベ
ンジルオキシカルボニルアミノブチリルアミノ)オクタ
ン酸ベンジルエステル 融点: 92 - 93℃ 〔α〕25: -3.7゜(c1,CHCl3) NMR (CDCl3, TMS):δ=1.21-1.33(6H,m), 1.38-1.48(2
H,m), 1.57-1.67(2H,m),1.92-2.04(1H,m), 2.10-2.25(3
H,m), 2.33(2H,t,J=7.5 Hz), 3.11-3.21(2H,m),4.34-4.
42(1H,m), 5.09(2H,s), 5.10(2H,s), 5.14 and 5.18(2
H,ABq,J=12Hz),5.62-5.72(2H,m), 7.28-7.39(15H,m).
【0013】4−((S)−4−ベンジルオキシカルボ
ニル−4−ベンジルオキシカルボニルアミノブチリルア
ミノ)安息香酸ベンジルエステル 融点: 139 - 140℃ 〔α〕25: -16.7゜(c1,CHCl3) NMR (CDCl3, TMS):δ=1.92-2.04(1H,m), 2.25-2.47(3
H,m), 4.39-4.48(1H,m),5.08 and 5.11(2H,ABq,J=12H
z), 5.14 and 5.17(2H,ABq,J=12Hz), 5.34(2H,s),5.65
(1H,d,J=8Hz,amide), 7.26-7.45(15H,m), 7.61(2H,d,J=
8Hz), 8.01(2H,d,J=8Hz), 8.39(1H,s,amide). 3−((S)−4−ベンジルオキシカルボニル−4−ベ
ンジルオキシカルボニルアミノブチリルアミノ)安息香
酸ベンジルエステル 融点: 100 - 102℃ 〔α〕25: -11.8゜(c1,CHCl3) NMR (CDCl3, TMS):δ=1.93-2.05(1H,m), 2.24-2.45(3
H,m), 4.40-4.49(1H,m),5.06 and 5.09(2H,ABq,J=12H
z), 5.13 and 5.17(2H,ABq,J=12Hz), 5.34(2H,s),5.66
(1H,d,J=8Hz,amide), 7.26-7.44(16H,m), 7.79(1H,d,J=
8Hz), 7.93(1H,d,J=8Hz), 8.04(1H,s), 8.19(1H,s,amid
e).
【0014】4−((S)−4−ベンジルオキシカルボ
ニル−4−ベンジルオキシカルボニルアミノブチリルア
ミノメチル)安息香酸ベンジルエステル 融点: 140 - 141℃ 〔α〕25: -2.0゜(c1,CHCl3) NMR (CDCl3, TMS):δ=1.92-2.05(1H,m), 2.14-2.31(3
H,m), 4.35-4.50(3H,m),5.07(2H,s), 5.13 and 5.18(2
H,ABq,J=12Hz), 5.35(2H,s), 5.64(1H,d,J=8Hz,amide),
6.17-6.24(1H,brs,amide), 7.26-7.45(17H,m), 8.01(2
H,d,J=8Hz). 2−〔4−((S)−4−ベンジルオキシカルボニル−
4−ベンジルオキシカルボニルアミノブチリルアミノ)
フェニル〕酢酸ベンジルエステル 融点: 146 - 147℃ 〔α〕25: -10.6゜(c1,CHCl3) NMR (CDCl3, TMS):δ=1.94-2.05(1H,m), 2.24-2.42(3
H,m), 3.61(2H,s), 4.40-4.49(1H,m), 5.08 and 5.10(2
H,ABq,J=12Hz), 5.11(2H,s), 5.13 and 5.17(2H,ABq,J=
12Hz), 5.65(1H,d,J=8Hz,amide), 7.21(2H,d,J=8Hz),
7.27-7.38(15H,m),7.47(2H,d,J=8Hz), 7.96(1H,s,amid
e).
【0015】4−〔3−((S)−4−ベンジルオキシ
カルボニル−4−ベンジルオキシカルボニルアミノブチ
リルアミノ)フェニル〕プロピオン酸ベンジルエステル 融点: 110 - 111℃ NMR (DMSO-d6) :δ=1.81-1.93(1H,m), 2.05-2.16(1H,
m), 2.42(2H,t,J=7.5Hz),2.65(2H,t,J=7.5Hz), 2.83(2
H,t,J=7.5Hz), 4.13-4.20(1H,m), 5.02(2H,s),6.88(1H,
d,J=8Hz), 7.14-7.46(18H,m), 7.81(1H,d,J=8Hz), 9.84
(1H,s) 4−〔4−((S)−4−ベンジルオキシカルボニル−
4−ベンジルオキシカルボニルアミノブチリルアミノ)
フェニル〕プロピオン酸ベンジルエステル 融点: 176 - 177℃ NMR (DMSO-d6) :δ=1.82-1.94(1H,m), 2.05-2.17(1H,
m), 2.47(2H,t,J=7Hz),4.13-4.21(1H,m), 5.02 and 5.0
5(2H,ABq,J=12Hz), 5.14(2H,s), 5.21(2H,s),6.57(1H,
d,J=16Hz), 7.25-7.69(16H,m), 7.82(1H,d,J=8Hz), 10.
13(1H,s)
【0016】実施例2.18.96gの2−((S)−
4−ベンジルオキシカルボニル−4−ベンジルオキシカ
ルボニルアミノブチリル)−アミノ酢酸ベンジルエステ
ルをメタノール、酢酸及び水の混合溶媒 (175ml)
に加え、0.5gの10%パラジウム−炭素の存在下に
室温、常圧で接触還元した。触媒を濾去したのち、濾液
を減圧下に溜去して得られた結晶状固体を水−エタノー
ルより再結晶して5.33gの2−((S)−4−アミ
ノ−4−カルボキシブチリルアミノ)酢酸〔化合物1〕
を得た。 融点: 195 - 196℃(分解) 〔α〕25: +8.8゜(c1,H2O) NMR (0.2NNaOD, t-butanol) :δ=1.75-1.96(2H,m), 3.
23(2H,t,J=8Hz), 3.24(1H,dd,J=6, 7Hz), 3.73(2H,s).
【0017】同様にして、以下の化合物を得た。 3−((S)−4−アミノ−4−カルボキシブチリルア
ミノ)プロピオン酸〔化合物2〕 融点: 201 - 202℃(分解) 〔α〕25: +7.6゜(c1,H2O) NMR (0.2NNaOD, t-butanol) :δ=1.71-1.92(2H,m), 2.
25(2H,t,J=8Hz), 2.37(2H,t,J=7Hz), 3.21(1H,dd,J=6,
7Hz), 3.36(2H,t,J=7Hz). 4−((S)−4−アミノ−4−カルボキシブチリルア
ミノ)酪酸〔化合物3〕 融点: 204 - 206℃(分解) 〔α〕25: +7.1゜(c1,H2O) NMR (0.2NNaOD, t-butanol) :δ=1.69-1.93(4H,m), 2.
18(2H,t,J=7.5Hz), 2.22-2.29(2H,m), 3.15(2H,t,J=7.5
Hz), 3.22(1H,dd,J=6, 7Hz).
【0018】5−((S)−4−アミノ−4−カルボキ
シブチリルアミノ)ペンタン酸〔化合物4〕 融点: 186 - 187℃(分解) 〔α〕25: +6.3゜(c1,H2O) NMR (0.2NNaOD, t-butanol) :δ=1.44-1.60(4H,m), 1.
72-1.92(2H,m), 2.17(2H,t,J=7Hz), 2.24(2H,t,J=8Hz),
3.16(2H,t,J=7Hz), 3.21(1H,t,J=6.5Hz). 6−((S)−4−アミノ−4−カルボキシブチリルア
ミノ)ヘキサン酸〔化合物5〕 融点: 193 - 194℃ 〔α〕25: +8.4゜(c1, 0.1NNaOH) NMR (0.2NNaOD, t-butanol) :δ=1.25-1.34(2H,m), 1.
46-1.58(4H,m), 1.73-1.92(2H,m), 2.16(2H,t,J=7.5H
z), 2.24(2H,t,J=8Hz), 3.15(2H,t,J=7Hz), 3.21(1H,d
d,J=6, 7Hz).
【0019】7−((S)−4−アミノ−4−カルボキ
シブチリルアミノ)ヘプタン酸〔化合物6〕 融点: 185 - 186℃(分解) 〔α〕25: +8.1゜(c1, 0.1NNaOH) NMR (0.2NNaOD, t-butanol) :δ=1.25-1.36(4H,m), 1.
44-1.57(4H,m), 1.72-1.92(2H,m), 2.15(2H,t,J=7Hz),
2.24(2H,t,J=8Hz), 3.15(2H,t,J=7Hz), 3.21(1H,dd,J=
6,7Hz). 8−((S)−4−アミノ−4−カルボキシブチリルア
ミノ)オクタン酸〔化合物7〕 融点: 194 - 195℃(分解) 〔α〕25: +7.7゜(c1, 0.1NNaOH) NMR (0.2NNaOD, t-butanol) :δ=1.24-1.35(6H,m), 1.
42-1.57(4H,m), 1.72-1.92(2H,m), 2.15(2H,t,J=7Hz),
2.24(2H,t,J=8Hz), 3.15(2H,t,J=7Hz), 3.21(1H,dd,J=
6, 7Hz).
【0020】4−((S)−4−アミノ−4−カルボキ
シブチリルアミノ)安息香酸〔化合物8〕 融点: 237 - 238℃(分解) 〔α〕25: +15.0゜(c1, 0.1NNaOH) NMR (0.2NNaOD, t-butanol) :δ=1.85-2.04(2H,m), 2.
46(2H,t,J=8Hz), 3.30(1H,dd,J=6, 7Hz), 7.48(2H,d,J=
8Hz), 7.85(2H,d,J=8Hz). 3−((S)−4−アミノ−4−カルボキシブチリルア
ミノ)安息香酸〔化合物9〕 融点: 216 - 217℃(分解) 〔α〕25: +12.2゜(c1, 0.1NNaOH) NMR (0.2NNaOD, t-butanol) :δ=1.86-2.05(2H,m), 2.
47(2H,t,J=8Hz), 3.30(1H,t,J=6Hz), 7.45(1H,dd,J=8,
8Hz), 7.60(1H,ddd,J=1, 2, 8H), 7.66(1H,ddd,J=1, 1.
5, 8Hz), 7.80(1H,dd,J=1.5, 2Hz).
【0021】4−((S)−4−アミノ−4−カルボキ
シブチリルアミノメチル)安息香酸〔化合物10〕 融点: 215 - 216℃(分解) 〔α〕25: +10.5゜(c1, 0.1NNaOH) NMR (0.2NNaOD, t-butanol) :δ=1.78-1.97(2H,m), 2.
34(2H,t,J=8 Hz), 3.24(1H,t,J=6.5Hz), 4.41(2H,s),
7.35(2H,d,J=8Hz), 7.82(2H,d,J=8Hz). 2−〔4−((S)−4−アミノ−4−カルボキシブチ
リルアミノ)フェニル〕酢酸〔化合物11〕 融点: 211 - 212℃(分解) 〔α〕25: +12.6゜(c1, 0.1NNaOH) NMR (0.2NNaOD, t-butanol) :δ=1.84-2.03(2H,m), 2.
44(2H,t,J=8Hz), 3.29(1H,dd,J=6, 7Hz), 3.50(2H,s),
7.26(2H,d,J=9Hz), 7.35(2H,d,J=9Hz).
【0022】4−〔3−((S)−4−アミノ−4−カ
ルボキシブチリルアミノ)フェニル〕プロピオン酸〔化
合物12〕 融点: 206 - 207℃(分解) NMR (0.2NNaOD, t-butanol) :δ=1.84-2.03(2H,m), 2.
44(2H,t,J=8Hz), 2.47(2H,t,J=8Hz), 2.86(2H,t,J=8H
z), 3.29(1H,t,J=6.5Hz), 7.09-7.35(4H,m) 4−〔4−((S)−4−アミノ−4−カルボキシブチ
リルアミノ)フェニル〕プロピオン酸〔化合物13〕 融点: 204 - 205℃(分解) NMR (0.2NNaOD, t-butanol) :δ=1.83-2.03(2H,m), 2.
43(2H,t,J=8Hz), 2.46(2H,t,J=8Hz), 2.86(2H,t,J=8H
z), 3.29(1H,t,J=6.5Hz), 7.26(2H,d,J=8.5Hz),7.33(2
H,d,J=8.5Hz)
【0023】実施例3.2.04gの2−((S)−4
−アミノ−4−カルボキシブチリルアミノ)酢酸と0.
20gの酸化マグネシウムを50mlの水に加え、アル
ゴン雰囲気下に室温で20時間かき混ぜた。得られた溶
液をメンブランフィルターで濾過した後、凍結乾燥して
2.81gの2−((S)−4−アミノ−4−カルボキ
シブチリルアミノ)酢酸マグネシウム塩〔化合物1M
g〕を白色非結晶性粉末を得た。 吸湿性粉末 〔α〕25: +1.7゜(c1, H2O) NMR (D2O, TSP):δ=2.09-2.25(2H,m), 2.43-2.55(2H,
m), 3.74 and 3.78(2H,ABq,J=17Hz), 3.79(1H,dd,J=5,
7Hz).
【0024】同様にして、以下の化合物を得た。 3−((S)−4−アミノ−4−カルボキシブチリルア
ミノ)プロピオン酸マグネシウム塩〔化合物2Mg〕 吸湿性粉末 〔α〕25: +3.0゜(c1, H2O) NMR (D2O, TSP):δ=2.05-2.20(2H,m), 2.35-2.47(2H,
m), 2.40(2H,t,J=7Hz),3.40(2H,t,J=7Hz), 3.75(1H,dd,
J=6, 6.5Hz). 4−((S)−4−アミノ−4−カルボキシブチリルア
ミノ)酪酸マグネシウム塩〔化合物3Mg〕 吸湿性粉末 〔α〕25: +3.5゜(c1, H2O) NMR (D2O, TSP):δ=1.72-1.80(2H,m), 2.10-2.18(2H,
m), 2.21(2H,t,J=7Hz),2.35-2.48(2H,m), 3.20(2H,t,J=
7Hz), 3.77(1H,t,J=6Hz).
【0025】5−((S)−4−アミノ−4−カルボキ
シブチリルアミノ)ペンタン酸マグネシウム塩〔化合物
4Mg〕 吸湿性粉末 〔α〕25: +3.6゜(c1, H2O) NMR (D2O, TSP):δ=1.46-1.62(4H,m), 2.08-2.16(2H,
m), 2.19(2H,t,J=7Hz),2.34-2.47(2H,m), 3.20(2H,t,J=
6.5Hz), 3.74(1H,t,J=6Hz). 6−((S)−4−アミノ−4−カルボキシブチリルア
ミノ)ヘキサン酸マグネシウム塩〔化合物5Mg〕 吸湿性粉末 〔α〕25: +3.5゜(c1, H2O) NMR (D2O, TSP):δ=1.27-1.36(2H,m), 1.48-1.61(4H,
m), 2.05-2.17(2H,m),2.18(2H,t,J=7Hz), 2.33-2.47(2
H,m), 3.19(2H,t,J=7Hz), 3.75(1H,t,J=6 Hz).
【0026】7−((S)−4−アミノ−4−カルボキ
シブチリルアミノ)ヘプタン酸マグネシウム塩〔化合物
6Mg〕 吸湿性粉末 〔α〕25: +3.6゜(c1, H2O) NMR (D2O, TSP):δ=1.26-1.38(4H,m), 1.47-1.60(4H,
m), 2.05-2.15(2H,m),2.17(2H,t,J=7Hz), 2.33-2.46(2
H,m), 3.18(2H,t,J=7Hz), 3.71(1H,t,J=6Hz). 8−((S)−4−アミノ−4−カルボキシブチリルア
ミノ)オクタン酸マグネシウム塩〔化合物7Mg〕 吸湿性粉末 〔α〕25: +3.3゜(c1, H2O) NMR (D2O, TSP):δ=1.26-1.35(6H,m), 1.46-1.59(4H,
m), 2.07-2.16(2H,m),2.17(2H,t,J=7Hz), 2.33-2.46(2
H,m), 3.18(2H,t,J=7Hz), 3.75(1H,t,J=6Hz).
【0027】4−((S)−4−アミノ−4−カルボキ
シブチリルアミノメチル)安息香酸マグネシウム塩〔化
合物10Mg〕 吸湿性粉末 〔α〕25: +4.6゜(c1, H2O) NMR (D2O, TSP):δ=2.13-2.20(2H,m), 2.43-2.56(2H,
m), 3.77(1H,t,J=6Hz),4.43(2H,s), 7.36(2H,d,J=8Hz),
7.84(2H,d,J=8Hz). 2−〔4−((S)−4−アミノ−4−カルボキシブチ
リルアミノ)フェニル〕酢酸マグネシウム塩〔化合物1
1Mg〕 吸湿性粉末 〔α〕25: +6.4゜(c1, H2O) NMR (D2O, TSP):δ=2.19-2.27(2H,m), 2.55-2.68(2H,
m), 3.52(2H,s), 3.82(1H,t,J=6Hz), 7.29(2H,d,J=8H
z), 7.38(2H,d,J=8Hz).
【0028】実施例4. (1)33.74gのN−t−ブトキシカルボニル−L
−グルタミン酸α−ベンジルエステル、38.37gの
4−酪酸ベンジルエステルp−トルエンスルホン酸塩及
び10.62gのトリエチルアミンの塩化メチレン溶液
(500ml)を氷冷し、20.12gの水溶性カルボ
ジイミド塩酸塩を加えた。氷冷下に2時間、室温でさら
に20時間かき混ぜたのち、溶媒を減圧下に溜去した。
残渣に酢酸エチルと水を加え有機層を分離したのち、水
層をさらに酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、1
0%クエン酸水溶液、飽和食塩水、5%炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。硫酸ナトリウ
ム上で乾燥したのち、減圧下に溶媒を溜去した。得られ
た結晶性固体を酢酸エチル−石油エーテルから再結晶し
て46.72gの4−((S)−4−ベンジルオキシカ
ルボニル−4−t−ブトキシカルボニルアミノブチリル
アミノ)酪酸ベンジルエステルを得た。 融点: 69 - 70℃ 〔α〕25: -2.4゜(c1, H2O) NMR (CDCl3, TMS):δ=1.42(9H,s), 1.84(2H,dddd,J=7,
7, 7, 7Hz), 1.87-1.98(1H,m), 2.10-2.20(3H,m), 2.4
0(2H,t,J=7Hz), 3.23-3.29(2H,m), 4.25-4.34(1H,m),
5.11(2H,s), 5.13 and 5.19(2H,ABq,J=12Hz), 5.31(1H,
d,J=8Hz,amide), 6.04-6.12(1H,brs,amide), 7.28-7.38
(10H,m).
【0029】(2)15.38gの上記生成物を100
mlの4N塩酸/ジオキサンと室温で1時間かき混ぜ
た。溶媒を減圧下に溜去したのち、残渣油状物を150
mlの塩化メチレンに溶かした。氷冷下、3.34gの
トリエチルアミンと4.71gのN−アセトキシコハク
酸イミドを順次加えた。室温で20時間かき混ぜた後、
溶媒を減圧下に溜去、残渣に酢酸エチルと水を加え有機
層を分離した。水層をさらに酢酸エチルで抽出したのち
有機層を合わせて5%炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和
食塩水で洗浄した。溶媒を減圧下に溜去して得られた白
色結晶性固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製して、10.08gの4−((S)−4−アセタミ
ド−4−ベンジルオキシカルボニルブチリルアミノ)酪
酸ベンジルエステルの結晶を得た。 融点: 129 - 130℃ 〔α〕25: -3.5゜(c1, CHCl3) NMR (CDCl3, TMS):δ=1.84(2H,dddd,J=7, 7, 7, 7Hz),
1.91-2.03(1H,m), 2.00(3H,s), 2.11-2.25(3H,m), 2.4
0(2H,t,J=7Hz), 3.23-3.29(2H,m), 4.52-4.59(1H,m),
5.11(2H,s), 5.14 and 5.17(2H,ABq,J=12Hz), 6.22(1H,
t,J=6Hz,amide), 6.69(1H,d,J=8Hz,amide), 7.29-7.38
(10H,m).
【0030】(3)4.55gの上記生成物を実施例2
及び3と同様に処理して、3.00gの4−((S)−
4−アセチルアミノ−4−カルボキシブチリルアミノ)
酪酸マグネシウム塩〔化合物14Mg〕を得た。 吸湿性粉末 〔α〕25: +9.6゜(c1, H2O) NMR (D2O, TSP):δ=1.75(2H,dddd,J=7, 7, 7, 7Hz),
1.86-1.96(1H,m), 2.04(3H,s), 2.07-2.17(1H,m), 2.21
(2H,t,J=7Hz), 2.30(2H,t,J=7.5Hz), 3.12-3.24(2H,m),
4.14(1H,dd,J=4.5, 9Hz).
【0031】実施例5. (1)13.70gのN−t−ブトキシカルボニル−L
−グルタミン酸α−ベンジルエステルのジシクロヘキシ
ルアミン塩及び7.51gの4−アミノケイ皮酸エチル
エステルを150mlのジクロロメタンに溶解し、6.
32gの水溶性カルボジイミド塩酸塩を加えて反応させ
た後、精製して11.02gの4−((S)−4−エト
キシカルボニル−4−t−ブトキシカルボニルアミノブ
チリルアミノ)ケイ皮酸エチルエステルを得た。 融点: 120 - 121℃ NMR (DMSO-d6) :δ=1.18(3H,t,J=7Hz), 1.25(3H,t,J=7
Hz), 1.38(9H,s), 1.76-1.88(1H,m), 1.97-2.09(1H,m),
2.43(2H,t,J=7.5Hz), 3.98-4.01(1H,m), 4.02-4.14(2
H,m), 4.17(2H,q,J=7Hz), 6.50(1H,d,J=16Hz), 7.25(1
H,d,J=8Hz), 7.57(1H,d,J=16Hz), 7.60-7.67(4H,m), 1
0.10(1H,s)
【0032】(2)9.87gの上記生成物及び2.1
0gの水酸化リチウム・1水和物を200mlのテトラ
ヒドロフラン及び200mlの水の混合溶媒に溶かし、
0℃で2時間かき混ぜた後、次いで室温で20時間かき
混ぜた。溶媒を溜去した後、6N塩酸で酸性とし、エタ
ノールで抽出して7.59gの4−((S)−4−カル
ボキシ−4−t−ブトキシカルボニルアミノブチリルア
ミノ)ケイ皮酸の結晶を得た。 融点: 223 - 224℃ NMR (DMSO-d6) :δ=1.38(9H,s), 1.76-1.88(1H,m), 1.
99-2.10(1H,m), 2.43(2H,t,J=7.5Hz), 3.89-3.97(1H,
m), 6.40(1H,d,J=16Hz), 7.07(1H,d,J=8Hz),7.51(1H,d,
J=16Hz), 7.58-7.65(4H,m), 10.08(1H,s), 12.10-12.60
(2H,br.s)
【0033】(3)6.67gの上記生成物を200m
lのギ酸に加え、室温で20時間処理した後、溶媒を溜
去して4.86gの4−((S)−4−アミノ−4−カ
ルボキシブチリルアミノ)ケイ皮酸〔化合物15〕の結
晶を得た。 融点: 247 - 248℃(分解) NMR (0.2NNaOD, t-butanol) :δ=1.84-2.03(2H,m), 2.
45(2H,t,J=8Hz), 3.29(1H,t,J=6.5Hz), 6.46(1H,d,J=16
Hz), 7.34(1H,d,J=16Hz), 7.44(2H,d,J=9Hz),7.58(2H,
d,J=9Hz)
【0034】
【作用】
(1)ヒスタミン遊離抑制作用 大森等の方法〔日薬理誌、80巻、441−449頁
(1982年)〕に準じてラット腹腔肥満細胞浮遊液を
調製した。この細胞をあらかじめ抗ジニトロフェニル化
アスカリス抽出物(DNP−As)で感作した後、被検
薬溶液を加えて10分間インキュベートした(5mg/
ml)。次いでDNP−As溶液を添加して20分間イ
ンキュベートした。氷冷して反応を停止させ、Shor
eらの方法〔J.Pharmac.Eep.The
r.、127巻、182−186頁(1959年)に従
って遊離ヒスタミン量を測定した。また、抗DNP−A
sによる感作を行わずに、抗ラットIgEヤギ血清を用
いて直接ヒスタミン遊離を惹起させる方法でも行った。
本発明化合物のヒスタミン遊離抑制作用について、結果
の一例を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】(2)鼻汁分泌抑制作用 2mlの8倍希釈抗卵白アルブミン血清をモルモットの
腹腔内に投与して感作し、その2日後に50μlの1%
卵白アルブミンを左鼻腔内に滴下して鼻アレルギー症状
を誘発し、その10分後に左右鼻腔内鼻汁分泌量を、染
色鼻汁糸を用いた浪松等の方法〔Int Arch A
llergy Immunol、95巻、29−34頁
(1991)〕に従って測定した。被検薬は抗原誘発1
0分前に、鼻腔内に1mg被検薬を含む溶液50μlを
局所投与し、対照としては生理食塩水を用いた。本発明
化合物の鼻汁分泌抑制作用について、結果の一例を表2
に示す。
【0037】
【表2】
【0038】
【効果】表1及び2に示したように、本発明化合物はラ
ット腹腔浸出細胞からのヒスタミン遊離に対して有意な
抑制作用を有すると共に、卵白アルブミン能動感作モル
モットの抗原誘発鼻汁分泌に対して優れた抑制作用を示
す。従って、本発明化合物はアレルギー性鼻炎、気管支
喘息、アレルギー性結膜炎、蕁麻疹、掻痒性皮膚疾患な
どアレルギーを原因とする種々の疾患の治療に有効な薬
剤として非常に有用である。また鼻腔内への局所投与に
おいて、本発明化合物はほとんど刺激性がなく副作用も
少ないため、長期間の継続投与が可能であり、長期治療
が必要とされる前記アレルギー疾患に対する薬剤として
特に有用なものである。
【0039】本発明化合物は、適当な医薬用の担体若し
くは希釈剤と適宜組み合わせて医薬とすることができ、
通常の如何なる方法によっても製剤化可能であり、錠
剤、カプセル剤、粉末剤、液剤等の経口剤として、又は
皮下、静脈内、筋肉内、直腸内、鼻腔内投与用の非経口
剤として製剤化できる。又、鼻、のど、気管等の粘膜へ
本発明化合物の微粒子を散布液、乾燥粉末若くは液状エ
アゾールの形で投与することもできる。処方にあたって
は、本発明化合物をその薬学的に許容しうる塩の形で用
いてもよく、本発明化合物を単独で若しくは適宜組み合
わせて用いることができ、又、他の医薬活性成分との配
合剤としてもよい。本発明化合物のマグネシウム塩等の
塩は水溶性が高いため様々な溶液状の剤型への製剤化が
容易で、且つ溶解液のpHが中性付近であるので低刺激
性の薬剤を製造することができ、特に有用性が高いもの
である。本発明化合物の望ましい投与量は、投与対象、
剤形、投与方法、投与期間等によって変わるが、例えば
鼻腔内への局所投与の場合、0.5乃至50mgの有効
成分量を1日数回に分けて鼻腔内へ局所投与するするこ
とにより、所望の効果を得ることができる。
【0040】注射剤、点鼻剤、点眼剤、エアゾール剤等
の液剤としては、水性溶剤又は非水性溶剤、例えば注射
用蒸溜水、生理食塩水、リンゲル液、植物油、合成脂肪
酸グリセリド、高級脂肪酸エステル、プロピレングリコ
ール等の溶液若しくは懸濁液の形に製剤化することがで
きる。溶液は投与目的に応じて適宜好ましい浸透圧に調
整するのが好ましい。マグネシウム塩など薬学的に許容
しうる塩の形の本発明化合物は水溶性が高く、水性液剤
として製剤化するのに適する。経口剤としては、そのま
ま或いは賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、増量剤、湿
潤化剤、緩衝剤、保存剤、香料等を適宜組み合わせて錠
剤、散剤、顆粒剤或いはカプセル剤としても製剤化でき
る。また軟膏等の形で非経口的に投与してもよい。また
患者の状態や疾患の種類に応じて、その治療に最適な上
記以外の剤形、例えば坐剤、パップ剤等に適宜製剤化す
ることが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗本 芳行 兵庫県加東郡社町木梨字川北山442番1 日本臓器製薬株式会社生物活性科学研究所 内

Claims (3)

    【整理番号】 PC−221 【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式で表されるアミノカルボン酸
    誘導体及びその薬学的に許容される塩。 【化1】 〔式中、Xは水素又はアセチル基、Rはアルキレン基又
    はフェニレン基を表し、Aは直接結合、アルキレン基又
    はビニレン基を表し、nは0又は1の整数を表す。〕
  2. 【請求項2】 マグネシウム塩である特許請求の範囲第
    1項記載のアミノカルボン酸誘導体。
  3. 【請求項3】 次の一般式で表されるアミノカルボン酸
    誘導体又はその薬学的に許容される塩の少なくとも一種
    を有効成分として含有する抗アレルギー剤。 【化2】 〔式中、Xは水素又はアセチル基、Rはアルキレン基又
    はフェニレン基を表し、Aは直接結合、アルキレン基又
    はビニレン基を表し、nは0又は1の整数を表す。〕
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