JPH0617078A - 冷凍機油組成物および冷凍装置 - Google Patents

冷凍機油組成物および冷凍装置

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JPH0617078A
JPH0617078A JP4172739A JP17273992A JPH0617078A JP H0617078 A JPH0617078 A JP H0617078A JP 4172739 A JP4172739 A JP 4172739A JP 17273992 A JP17273992 A JP 17273992A JP H0617078 A JPH0617078 A JP H0617078A
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oil
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refrigerator
polyester
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JP4172739A
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Shoichiro Kitaichi
昌一郎 北市
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハイドロフルオロカーボンと相溶性を有する
ポリエステル系油を使用する冷凍サイクルにおいて、油
の系内安定性が良好で構成部品に支障を生じさせず、耐
久性と信頼性を向上させることのできる冷凍機油組成物
および冷凍装置。 【構成】 ハイドロフルオロカーボンと相溶性を有する
ポリエステル系油と、不飽和アルコールとを混合してな
る冷凍機油組成物、およびハイドロフルオロカーボン系
の冷媒と前述の冷凍機油組成物とを冷凍サイクル内にお
いて使用する冷凍装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍機油組成物および
それを用いた冷凍装置に関し、とくにハイドロフルオロ
カーボン系の冷媒を使用する冷凍装置に適した冷凍機油
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】オゾン層の破壊に繋がるフロンの使用が
規制されるとともにオゾン層を破壊しないハイドロフル
オロカーボン系の冷媒を使用した冷凍装置の開発が早急
に必要とされている。
【0003】冷凍装置は、蒸発、圧縮、凝縮、膨脹の4
つの作用からなる冷凍サイクルが組込まれた空気調和機
や冷蔵庫等に代表される。冷凍サイクルにおいて、冷媒
は液体から気体へ、気体から液体へ変化を繰り返しなが
ら循環している。また、冷凍機油は冷媒を圧縮する冷媒
圧縮機において必須の要素となっている。
【0004】従来の冷媒圧縮機を図1をもとに説明す
る。図1は密閉型回転式圧縮機の例を示す。密閉された
ケーシング1内にステータ2とロータ3とで構成される
モータ機構4が設置されている。またモータ機構4の下
部に圧縮機構5を設け、シャフト8を介してモータ機構
4により圧縮機構5を駆動する。圧縮機構5によって、
図示しないアキュームレータを介して供給管6から導入
された冷媒を圧縮し、ケーシング1内に一旦吐出させた
後、ケーシング1の上部に設けられた吐出管7から冷凍
機側に冷媒を供給する。なお、圧縮機構5を潤滑するた
めに冷凍機油20が収容されている。なお、図1におい
て、9は軸受け、10はシリンダ、11はサブベアリン
グ、12はクランク、13はローラ、14はブレード、
15はスプリングを表す。図2は密閉型往復運動式冷媒
圧縮機であり、密閉型回転式圧縮機とともに冷凍装置に
多用されている。圧縮機構5はピストン16と往復運動
式用シリンダ17によって構成され、冷凍機油20によ
って潤滑されている。
【0005】冷媒圧縮機で圧縮された冷媒は冷凍サイク
ル内を循環する。冷蔵庫を例にとり、冷凍サイクルを図
3により説明する。冷媒は圧縮機構である圧縮機23に
より圧縮され、凝縮機構である受台パイプ24、放熱パ
イプ25、クリーンパイプ26を通り冷却され、膨脹機
構であるキャピラリーチューブ21を通り膨脹し、蒸発
機構である蒸発器22において蒸発し、冷蔵庫27内を
冷却する。その後再び圧縮機23で圧縮される。
【0006】従来、このような密閉型冷凍サイクルの冷
媒としては、ジクロロジフルオロエタン(以下 CFC12と
称する)やモノクロロジフルオロメタン(以下 HCFC22
と称する)が主に用いられており冷凍サイクル内を循環
している。また圧縮機23の潤滑性を保つために封入さ
れる冷凍機油としては、 CFC12や HCFC22 に対して溶解
性を示すナフテン系やパラフィン系鉱油が用いられてい
る。
【0007】しかしながら、最近上記冷媒( CFC12)等
のフロン放出がオゾン層の破壊に繋がり、人体や生物系
に深刻な影響を与えることがはっきりしてきたため、オ
ゾン破壊係数( CFC12の場合は1.0 )の高い CFC12等は
段階的に使用が削減され、将来的には使用しない方向に
決定している。このような状況下にあって、 CFC12の代
替冷媒として、塩素を含有しないフロンとして 1,1,1,2
- テトラフルオロエタン(以下 HFC134aと称する)や
1,1- ジフルオロエタン(以下 HFC152aと称する)等の
ハイドロフルオロカーボン系の冷媒が開発されており、
この冷媒に適した冷凍機油の開発が望まれている。ここ
で、冷凍機油の必要な特性として、サイクル内の油戻り
などから冷媒との相溶性が挙げられる。 HFC134a等は、
従来の冷凍機油である鉱油にはほとんど溶解しないた
め、溶解性を示すポリエーテル系油、ポリエステル系
油、ふっ素系油などの使用が試みられている。
【0008】これらの中で、ポリエーテル系油は、吸湿
性が高いため電気絶縁性が不足し、また含まれている水
分により共存する絶縁材料の加水分解劣化を著しく促進
するため、長期使用には適していないという問題があっ
た。ふっ素系油は、製造コストが非常に高いとの問題が
あった。これらに対して、ポリエステル系油は、従来の
鉱油と比較すると吸湿性の点において劣っているが、ポ
リエーテル系油より改善されており、またふっ素系油よ
り製造コストが安価であり、ハイドロフルオロカーボン
系冷媒と共に使用できる冷凍機油として有望である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリエ
ステル系油およびハイドロフルオロカーボンは、それぞ
れの分子構造中に極性基を有するため、図4および表1
に示すように、従来の冷凍機油や冷媒に比較して高い吸
湿性を有する。その結果、冷凍機油組成物中に水が存在
しやすくなる。この水の存在により、加水分解されやす
いポリエステル系油は、加水分解が少なからず生じるこ
と、および摺動部による摩擦熱によって熱劣化を生じる
ことなどにより、油の劣化物質が生成する。
【0010】また、系内不純物による油の劣化に対する
触媒作用、反応物の生成も起こる。これらが原因となっ
て生成した物質(以下デポジットと称す)は、圧縮され
た冷媒とともに図3に示すサイクル内を循環し、極めて
内径の小さい(たとえばφ1.0 mm以下)キャピラリー
チューブ21内に堆積するという問題がある。このキャ
ピラリーチューブ21内にデポジットが堆積すると冷媒
の循環が妨げられ、冷却不良を生じることとなる。
【0011】
【表1】 たとえば、冷媒として HFC134aを、冷凍機油としてポリ
エステル系油を用いたコンプレッサを冷蔵庫用として 4
000 時間の実機耐久試験を行い、その冷凍サイクルを分
析した結果について説明する。実機耐久試験後、冷凍サ
イクル内のキャピラリーチューブを分解したところ、銅
(Cu)製のキャピラリーチューブの内部にデポジット
が堆積しているのが認められた。このデポジット成分の
フーリエ変換赤外分光分析(FT−IR)による分析結
果を図5に、試料を金(Au)コーティングして分析し
たエネルギー分散型X線分析(EDS)による無機成分
分析結果を図6に示す。また、耐久試験後の冷媒のガス
クロマトグラフィによるガス分析結果を表2に示す。
【0012】
【表2】 図5に示すFT−IR分析結果から、未使用の冷凍機油
組成物には認められなかった1520cm-1付近の吸収がデポ
ジット成分にみられた。また、図6に示すEDS分析結
果から、デポジット成分に鉄と塩素の存在が認められ
た。さらに、ポリエステル系油の化学分析の析結果か
ら、酸価の増大もみられ、加水分解による酸の生成(脂
肪族カルボン酸)や、Cl等に起因する無機酸の生成の
可能性がポリエステル系油に認められた。一方、表3に
示す冷媒のガス分析結果から、 HFC134a、 HFC152aとも
冷媒自身はほとんど分解していないことが認められた。
【0013】以上の分析結果から、デポジットの生成は
主にポリエステル系油が関与し、ポリポリエステル系油
のエステル結合(−COO−)が摺動による摩擦熱と水
の存在によって開裂反応して、金属摺動部の鉄と反応し
金属セッケンまたは脂肪族カルボン酸が生成したものと
考えられる。なお、塩素については冷媒不純物や、工程
副資材によるもので、冷凍サイクル系内では酸として存
在する可能性があり、ポリエステル系油に存在するエス
テル結合の加水分解触媒となる。
【0014】また、潤滑性の面からは、従来の鉱油系冷
凍機油には環状化合物が含まれており、油膜形成能力が
比較的高かったのに対し、ポリエステル系油は、環状化
合物が含まれてなく鎖状化合物であり、厳しい摺動条件
では適切な油膜厚さを保つことができない。また、従来
冷媒として CFC12を用いた場合、 CFC12中のCl原子
が、金属基材のFe原子と反応して耐摩耗性の良い塩化
鉄膜を形成するのに対し、 HFC134aを用いた場合には、
Cl原子が存在しないために塩化鉄のような自己潤滑膜
が形成されないという潤滑面での不利な点がある。した
がって、摺動部での材質変更や、設計変更によって潤滑
性不足を改善しなければならないという問題があった。
【0015】このように CFC12等に替わる冷媒である H
FC134a等とポリエステル系油の冷凍サイクルへの適用に
際して、これまでと同様のポリエステル系の冷凍機油を
使用すると、構成部品に欠陥が生じて品質ならびに耐久
性が大きく低下するという問題があった。
【0016】さらに最近では、 CFCと分類されるフロン
の他にHCFCと分類される水素と塩素が含有されるフロン
についても規制の方向となってきている。したがって、
HCFC系の冷媒、例えば HCFC22 についてもその代替とし
てジフルオロメタン(以下 HFC32と称する)や、混合冷
媒として HFC32/ペンタフルオロエタン(以下 HFC125
と称する)、 HFC32/ HFC152a、 HFC32/ HFC134aなど
が候補として挙げられている。これらの冷媒は、すべて
ハイドロフルオロカーボン系であり、極性を持った冷媒
である。したがって、ハイドロフルオロカーボン系の冷
媒と組合わせて使用することができるポリエステル系油
の特性を向上させることは重要である。本発明は、この
ような従来の事情に対処してなされたもので、冷媒とし
てのハイドロフルオロカーボンと相溶性を有するエステ
ル系油を冷凍サイクルに使用した場合、油の系内安定性
が良好で構成部品に支障を生じさせず、耐久性と信頼性
を向上させることのできる冷凍機油組成物および冷凍装
置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の冷凍機油組成物
は、ハイドロフルオロカーボンと相溶性を有するポリエ
ステル系油と、不飽和アルコールとを混合してなること
を特徴とする。
【0018】また本発明の冷凍装置は、冷媒と、この冷
媒を低圧より高圧に圧縮する圧縮機構と、高圧に圧縮さ
れた冷媒を冷却する凝縮機構と、凝縮された冷媒を膨脹
させる膨脹機構と、膨脹した冷媒を蒸発させ低圧の冷媒
とする蒸発機構とからなる密閉された冷凍サイクルを有
する冷凍装置において、冷媒としてハイドロフルオロカ
ーボン系の冷媒を、冷凍機油組成物としてハイドロフル
オロカーボンと相溶性を有するポリエステル系油と、不
飽和アルコールとを混合してなる冷凍機油組成物を冷凍
サイクルにおいて使用することを特徴とする。
【0019】本発明の冷凍機油組成物を構成するハイド
ロフルオロカーボンと相溶性を有するポリエステル系油
は、水酸基とカルボキシル基との反応によって生成する
エステル結合を分子内に有し、ハイドロフルオロカーボ
ンの単独または混合物を溶解させることができ、かつ冷
凍サイクル内において摺動部材間の潤滑性を保つ化合物
をいう。これらポリエステル系油のなかでも、ネオペン
タンジオール、ネオペンタントリオール、ペンタエリト
リトールなどのヒンダードアルコール類とモノカルボン
酸類との反応生成物であるペンタエリトリトールテトラ
ヘキサエートなどのヒンダードエステル(ポリオールエ
ステル)系油や多価アルコール類とモノカルボン酸また
はジカルボン酸類との反応生成物であるコンプレックス
エステル(ポリエステル)系油がハイドロフルオロカー
ボンとの相溶性に優れ、また冷凍サイクル内における摺
動部材間の潤滑性にも優れているため好適である。
【0020】本発明の冷凍機油組成物において、上述の
ポリエステル系油と混合して使用される不飽和アルコー
ルは、炭素原子間の2重結合もしくは3重結合を分子内
に有し、アルコール性水酸基が直接不飽和炭素原子に結
合していないアルコールが望ましい。また、アルコール
性水酸基は 1分子中に複数個存在していてもよい。
【0021】そのような不飽和アルコールとしては、プ
ロパルギルアルコール(CH三CCH2 OH)、 1- ヘ
キシン -3-オール(CH3 (CH2 2 CH(OH)C
三CH)、 2- ブチン-1, 4-ジオール(HOCH2 C三
CCH2 OH)、 2- メチル-3-ブチン 2- オール
((CH3 2 C(OH)C三CH)、3,5-ジメチル -
1-ヘキシン -3-オール(HC三CC(OH)(CH3
CH2 CH(CH3 )CH3 )、2,5-ジメチル -3-ヘキ
シン 2,5- ジオール((CH3 2 C(OH)C三CC
(OH)(CH3 2 )、2-ブテン-1- オール(CH3
CH=CHCH2 OH)、3-ブテン -2-オール(CH2
=CHCH(OH)CH3 )、trans -2-ヘキセノ
ール(CH3 (CH2 2 CH=CHCH2 OH)、c
is-3- ヘキセノール(CH3 CH2 CH=CHCH2
CH2 OH)、1-オクテン -3-オール(CH3 (C
2 4 CH(OH)CH=CH2 )、9-デセン -1-オ
ール(CH2 =CH(CH2 7 CH2 OH)などが挙
げられる。これらの不飽和アルコールは単独でも混合物
として使用してもよい。
【0022】本発明においては、上述の不飽和アルコー
ルにおいて、−50〜 100℃の温度範囲で上述のポリエス
テル系油に充分溶解する不飽和アルコールが好ましい。
不飽和アルコールが溶解することによりポリエステル系
油の分解を防止することができるためである。
【0023】不飽和アルコールの混合比率は、本発明の
冷凍機油組成物に対して 0.01 〜 5重量%の割合とする
ことが好ましい。不飽和アルコールを 0.01 〜 5重量%
の範囲とすることにより、冷媒に対する冷凍機油の溶解
性を確保し、ポリエステル系油単独で用いた場合に生じ
る鉄系金属部分の鉄のイオン化もしくは鉄系金属の腐食
を減少させることにより鉄の金属セッケンを減少させ、
結果としてキャピラリ内部のデポジットの量を低減させ
ることで冷凍サイクルとしての機能を良好に維持するこ
とができる。より好ましい不飽和アルコールの混合比率
は、 0.1〜 2重量%の範囲である。この範囲においては
冷凍機油組成物自身の変色もより少なくなる。
【0024】本発明に係わるハイドロフルオロカーボン
は、炭素、弗素、水素からなる化合物であって、従来の
冷媒である CFC12、HCFC22を代替しうるものをいう。例
えばHFC134a、 HFC152a、 HFC32、 HFC125 を例示する
ことができる。これらのハイドロフルオロカーボンは単
独でも、 2種以上の混合物としても使用することができ
る。
【0025】なお、本発明の冷凍機油組成物は、必要に
応じてイオウ系、リン系、ハロゲン系の極圧添加剤、も
しくは耐摩耗性向上剤や酸化防止剤、耐熱性向上剤、腐
食防止剤(特に銅用金属不活性化剤)、加水分解防止
剤、消泡剤などを含んでもよい。 また、銅用金属不活
性化剤、例えばベンゾトリアゾールが含まれていたほう
が好ましい。
【0026】また本発明の冷凍装置は、上述の冷凍機油
組成物とハイドロフルオロカーボン系の冷媒とを用いる
ことを特徴とする。本発明に係わる冷凍サイクルは CFC
12やHCFC22 を用いる従来の冷凍サイクルを大幅に変更
することなく使用することができる。
【0027】
【作用】本発明の冷凍機油組成物における不飽和アルコ
ールを混合したポリエステル系油は、不飽和アルコール
の作用により脂肪族カルボン酸や無機酸(HCl)など
の酸の生成を防止し、酸による鉄の腐食を保護し、デポ
ジット生成を低減させることができる。
【0028】不飽和アルコールの不飽和結合部は、冷凍
サイクル内に存在する遊離の塩素などと付加反応しやす
く、反応生成物は安定化してポリエステル系油中に存在
する。その結果、ポリエステル系油のエステル結合の加
水分解反応の触媒となる無機酸(HCl)などの酸の生
成を抑えることができる。さらに、加水分解反応が抑え
られる結果、エステル結合の加水分解によって生成する
脂肪族カルボン酸の生成も殆どなくなり、鉄の腐食など
も防止できる。
【0029】また、不飽和アルコールの水酸基部は、ポ
リエステル系油との親和性を増すため、ポリエステル系
油との混合性を向上させる。さらに、水酸基部と不飽和
結合部による鉄表面の吸着作用により、鉄の腐食を防止
する。
【0030】したがって、本発明の冷凍油組成物を使用
することにより、冷媒圧縮機の構成部品、例えば鉄系金
属部品などへの酸の影響を抑えることができる。さら
に、ハイドロフルオロカーボン系の冷媒との相溶性にも
優れるため、信頼性が高く良好な性能を維持する冷凍サ
イクルが得られる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1 ポリエステル系油として、ヒンダードエステルを準備
し、不飽和アルコールとして、 2- ブチン 1,4- ジオー
ル(HO−CH2 −C三C−CH2 −OH;以下BOと
称す)を添加剤とした。
【0032】BOの最適添加量を決定するために、次の
ようなシールドチューブテストを行った。耐熱性ガラス
製の試験管を 4本準備し、それぞれに金属触媒となる 3
cmの棒状をした鉄(Fe)、銅(Cu)、アルミニウ
ム(Al)片を入れる。ついでBOを0.1 ,0.5 ,1.0
,2.0 重量%添加したポリエステル系油をそれぞれ 2
mlづつ入れる。なお、ポリエステル系油には、前もっ
て冷凍サイクル系内劣化促進物質として硫黄系の切削油
が油に対し 1重量%添加されている。最後に HFC134aを
1ml入れ、冷却しながら充分脱気脱水した後、試験管
の上部を封管してシールドチューブを作製する。このシ
ールドチューブを温度が 160℃に保たれた恒温槽内に入
れ、1000時間加熱した。1000時間経過後のシールドチュ
ーブ内の油と金属片の変化を観察する。その結果を図7
にBO添加量と油の色相の関係として示す。図7より、
BOの最適添加量は 0.5〜2.0 重量%であるとわかっ
た。
【0033】つぎに、上述のシールドチューブテスト結
果より、ポリエステル系油に対してBOを 1.0重量%添
加した冷凍機油を調整した。この冷凍機油を、図2に示
した冷媒圧縮機に封入し、冷媒として HFC134a(三井・
デュポンフロロケミカル(株)製)を使用して冷蔵庫を
組み立て、25℃において2000時間の運転を行う実機耐久
試験をした。
【0034】運転終了後、圧縮機構部を構成するモータ
の電線被覆材および絶縁紙などの有機絶縁材料、さらに
は冷凍機油そのものについて調査した。有機絶縁材料は
初期特性に比較して、同等の特性を示した。また、冷凍
機油の全酸価は 0.01 mgKOH/g であり、非常に良好であ
ることが判明した。また、冷凍サイクル内のキャピラリ
ーチューブを分解しデポジットの生成状況を調査した。
キャピラリーチューブ内の変色もなく、デポジットの生
成は認められなかった。
【0035】実施例2 実施例1で用いたヒンダードタイプのポリエステル系油
に、BOを 2.0重量%添加した冷凍機油を調整し、 HFC
134a(三井・デュポンフロロケミカル(株)製)を使用
して実施例1と同一の実機耐久試験をした。
【0036】実機耐久試験後、実施例1と同一の調査を
行った。有機絶縁材料は初期特性に比較して同等の特性
を示した。また、冷凍機油の全酸価は 0.01 mgKOH/g で
あり、また冷凍サイクル内のキャピラリーチューブの内
部に変色もなく、デポジットの生成も認められなかっ
た。
【0037】実施例3 実施例1で用いたヒンダードタイプのポリエステル系油
に、不飽和アルコールとして、プロパルギルアルコール
(2-プロピン -1-オール)(HC三CCH2 −OH;以
下POと称す)を添加剤とした。
【0038】POの最適添加量を決定するために実施例
1と同一の方法でシールドチューブテストを行った。図
7にその結果を示す。図7より、POの最適添加量は
1.0重量%であるとわかった。
【0039】つぎに、上述のシールドチューブテスト結
果より、ポリエステル系油に対してPOを 1.0重量%添
加した冷凍機油を調整した。この冷凍機油を、図2に示
した冷媒圧縮機に封入し、冷媒として HFC134a(三井・
デュポンフロロケミカル(株)製)を使用して冷蔵庫を
組み立て、25℃において2000時間の運転を行う実機耐久
試験をした。実機耐久試験後、実施例1と同一の調査を
行った。有機絶縁材料は初期特性に比較して同等の特性
を示した。また、冷凍機油の全酸価は 0.01 mgKOH/g で
あり、また冷凍サイクル内のキャピラリーチューブの内
部に変色もなく、デポジットの生成も認められなかっ
た。
【0040】実施例4 冷媒として HFC152aを使用し、BO添加量を1.0 重量%
のみとする以外は実施例1と同一の条件でシールドチュ
ーブテストを行った。
【0041】その結果、実施例1と同様な結果がえら
れ、冷媒による差は認められなかった。
【0042】つぎに、ポリエステル系油に対してBOを
1.0重量%添加した冷凍機油を調整し、冷媒として HFC
152a(三井・デュポンフロロケミカル(株)製)を使用
して実施例1と同一の冷蔵庫を組み立て、25℃において
2000時間の運転を行う実機耐久試験をした。実機耐久試
験後、実施例1と同一の調査を行った。有機絶縁材料は
初期特性に比較して同等の特性を示した。また、冷凍機
油の全酸価は 0.01 mgKOH/g であり、また冷凍サイクル
内のキャピラリーチューブの内部に変色もなく、デポジ
ットの生成も認められなかった。
【0043】実施例5 実施例1で用いたヒンダードタイプのポリエステル系油
に、BOを 0.5重量%添加した冷凍機油を調整し、 HFC
152a(三井・デュポンフロロケミカル(株)製)を使用
して実施例1と同一の実機耐久試験をした。実機耐久試
験後、実施例1と同一の調査を行った。有機絶縁材料は
初期特性に比較して同等の特性を示した。また、冷凍機
油の全酸価は 0.02 mgKOH/g であり、また冷凍サイクル
内のキャピラリーチューブの内部に変色もなく、デポジ
ットの生成も認められなかった。
【0044】実施例6 冷媒として HFC32を使用する以外は実施例4と同一の条
件でシールドチューブテストを行った。その結果、実施
例1と同様な結果がえられ、冷媒による差は認められな
かった。
【0045】つぎに、ポリエステル系油に対してBOを
1.0重量%添加した冷凍機油を調整した。この冷凍機油
を、図1に示した冷媒圧縮機に封入し、冷媒として HFC
32を使用して冷蔵庫を組み立て、25℃において2000時間
の運転を行う実機耐久試験をした。実機耐久試験後、実
施例1と同一の調査を行った。有機絶縁材料は初期特性
に比較して同等の特性を示した。また、冷凍機油の全酸
価は 0.02 mgKOH/g であり、また冷凍サイクル内のキャ
ピラリーチューブの内部に変色もなく、デポジットの生
成も認められなかった。
【0046】実施例7 冷媒として HFC32/ HFC125 (60/40)の混合冷媒を使
用する以外は実施例4と同一の条件でシールドチューブ
テストを行った。その結果、実施例1と同様な結果がえ
られ、冷媒による差は認められなかった。
【0047】つぎに、ポリエステル系油に対してBOを
1.0重量%添加した冷凍機油を調整した。この冷凍機油
を、図1に示した冷媒圧縮機に封入し、冷媒として HFC
32/ HFC125 (60/40)の混合冷媒を使用して冷蔵庫を
組み立て、25℃において2000時間の運転を行う実機耐久
試験をした。実機耐久試験後、実施例1と同一の調査を
行った。有機絶縁材料は初期特性に比較して同等の特性
を示した。また、冷凍機油の全酸価は 0.02 mgKOH/g で
あり、また冷凍サイクル内のキャピラリーチューブの内
部に変色もなく、デポジットの生成も認められなかっ
た。
【0048】実施例8 冷媒として HFC32/ HFC152a(60/40)の混合冷媒を使
用する以外は実施例4と同一の条件でシールドチューブ
テストを行った。その結果、実施例1と同様な結果がえ
られ、冷媒による差は認められなかった。
【0049】つぎに、ポリエステル系油に対してBOを
1.0重量%添加した冷凍機油を調整した。この冷凍機油
を、図1に示した冷媒圧縮機に封入し、冷媒として HFC
32/ HFC152a(60/40)の混合冷媒を使用して冷蔵庫を
組み立て、25℃において2000時間の運転を行う実機耐久
試験をした。実機耐久試験後、実施例1と同一の調査を
行った。有機絶縁材料は初期特性に比較して同等の特性
を示した。また、冷凍機油の全酸価は 0.02 mgKOH/g で
あり、また冷凍サイクル内のキャピラリーチューブの内
部に変色もなく、デポジットの生成も認められなかっ
た。
【0050】実施例9 冷媒として HFC32/ HFC134a(35/65)の混合冷媒を使
用する以外は実施例4と同一の条件でシールドチューブ
テストを行った。その結果、実施例1と同様な結果がえ
られ、冷媒による差は認められなかった。
【0051】つぎに、ポリエステル系油に対してBOを
1.0重量%添加した冷凍機油を調整した。この冷凍機油
を、図1に示した冷媒圧縮機に封入し、冷媒として HFC
32/ HFC134a(35/65)の混合冷媒を使用して冷蔵庫を
組み立て、25℃において2000時間の運転を行う実機耐久
試験をした。実機耐久試験後、実施例1と同一の調査を
行った。有機絶縁材料は初期特性に比較して同等の特性
を示した。また、冷凍機油の全酸価は 0.02 mgKOH/g で
あり、また冷凍サイクル内のキャピラリーチューブの内
部に変色もなく、デポジットの生成も認められなかっ
た。
【0052】実施例10 冷媒として HFC32/ HFC125 (60/40)の混合冷媒を使
用する以外は実施例3と同一の条件でシールドチューブ
テストを行った。その結果、実施例1と同様な結果がえ
られ、冷媒による差は認められなかった。
【0053】つぎに、ポリエステル系油に対してPOを
1.0重量%添加した冷凍機油を調整した。この冷凍機油
を、図1に示した冷媒圧縮機に封入し、冷媒として HFC
32/ HFC125 (60/40)の混合冷媒を使用して冷蔵庫を
組み立て、25℃において2000時間の運転を行う実機耐久
試験をした。実機耐久試験後、実施例1と同一の調査を
行った。有機絶縁材料は初期特性に比較して同等の特性
を示した。また、冷凍機油の全酸価は 0.02 mgKOH/g で
あり、また冷凍サイクル内のキャピラリーチューブの内
部に変色もなく、デポジットの生成も認められなかっ
た。
【0054】実施例11 実施例1で用いたヒンダードタイプのポリエステル系油
に、不飽和アルコールとして、 2- ブテン-1- オール
(CH3 CH=CHCH2 OH)を添加剤とした。
【0055】2- ブテン-1- オールの添加量を1.0 重量
%として実施例1と同一の方法でシールドチューブテス
トを行った。その結果、実施例1と同様な結果がえられ
た。
【0056】つぎに、ポリエステル系油に対して 2- ブ
テン-1- オールを 1.0重量%添加した冷凍機油を調整し
た。この冷凍機油を、図2に示した冷媒圧縮機に封入
し、冷媒として HFC134a(三井・デュポンフロロケミカ
ル(株)製)を使用して冷蔵庫を組み立て、25℃におい
て2000時間の運転を行う実機耐久試験をした。実機耐久
試験後、実施例1と同一の調査を行った。有機絶縁材料
は初期特性に比較して同等の特性を示した。また、冷凍
機油の全酸価は 0.02 mgKOH/g であり、また冷凍サイク
ル内のキャピラリーチューブの内部に変色もなく、デポ
ジットの生成も認められなかった。
【0057】実施例12 実施例1で用いたヒンダードタイプのポリエステル系油
に、不飽和アルコールとして、 3- ブテン-2- オール
(CH2 =CHCH(OH)CH3 )を添加剤とした。
【0058】3- ブテン-2- オールの添加量を1.0 重量
%として実施例4と同一の方法でシールドチューブテス
トを行った。その結果、実施例1と同様な結果がえられ
た。
【0059】つぎに、ポリエステル系油に対して 3- ブ
テン-2- オールを 1.0重量%添加した冷凍機油を調整し
た。この冷凍機油を、図2に示した冷媒圧縮機に封入
し、冷媒として HFC152a(三井・デュポンフロロケミカ
ル(株)製)を使用して冷蔵庫を組み立て、25℃におい
て2000時間の運転を行う実機耐久試験をした。実機耐久
試験後、実施例1と同一の調査を行った。有機絶縁材料
は初期特性に比較して同等の特性を示した。また、冷凍
機油の全酸価は 0.02 mgKOH/g であり、また冷凍サイク
ル内のキャピラリーチューブの内部に変色もなく、デポ
ジットの生成も認められなかった。
【0060】実施例13 実施例1で用いたヒンダードタイプのエステル系油に、
不飽和アルコールとして、 1- オクテン-3- オール(C
3 (CH2 4 CH(OH)CH=CH2 )を添加剤
とした。
【0061】1- オクテン-3- オールの添加量を1.0 重
量%として実施例6と同一の方法でシールドチューブテ
ストを行った。その結果、実施例1と同様な結果がえら
れた。
【0062】つぎに、ポリエステル系油に対して 1- オ
クテン-3- オールを 1.0重量%添加した冷凍機油を調整
した。この冷凍機油を、図1に示した冷媒圧縮機に封入
し、冷媒として HFC32(三井・デュポンフロロケミカル
(株)製)を使用して冷蔵庫を組み立て、25℃において
2000時間の運転を行う実機耐久試験をした。実機耐久試
験後、実施例1と同一の調査を行った。有機絶縁材料は
初期特性に比較して同等の特性を示した。また、冷凍機
油の全酸価は 0.02 mgKOH/g であり、また冷凍サイクル
内のキャピラリーチューブの内部に変色もなく、デポジ
ットの生成も認められなかった。
【0063】実施例14 冷媒として HFC32/ HFC152a(60/40)の混合冷媒を使
用する以外は実施例11と同一の条件でシールドチュー
ブテストを行った。
【0064】その結果、実施例1と同様な結果がえら
れ、冷媒による差は認められなかった。
【0065】つぎに、ポリエステル系油に対して 2- ブ
テン-1- オールを 1.0重量%添加した冷凍機油を調整し
た。この冷凍機油を、図1に示した冷媒圧縮機に封入
し、冷媒として HFC32/ HFC152a(60/40)の混合冷媒
を使用して冷蔵庫を組み立て、25℃において2000時間の
運転を行う実機耐久試験をした。実機耐久試験後、実施
例1と同一の調査を行った。有機絶縁材料は初期特性に
比較して同等の特性を示した。また、冷凍機油の全酸価
は 0.02 mgKOH/g であり、また冷凍サイクル内のキャピ
ラリーチューブの内部に変色もなく、デポジットの生成
も認められなかった。
【0066】実施例15 冷媒として HFC32/ HFC134a(60/40)の混合冷媒を使
用する以外は実施例12と同一の条件でシールドチュー
ブテストを行った。その結果、実施例1と同様な結果が
えられ、冷媒による差は認められなかった。
【0067】つぎに、ポリエステル系油に対して 3- ブ
テン-2- オールを 1.0重量%添加した冷凍機油を調整し
た。この冷凍機油を、図1に示した冷媒圧縮機に封入
し、冷媒として HFC32/ HFC134a(60/40)の混合冷媒
を使用して冷蔵庫を組み立て、25℃において2000時間の
運転を行い、実機耐久試験をした。実機耐久試験後、実
施例1と同一の調査を行った。有機絶縁材料は初期特性
に比較して同等の特性を示した。また、冷凍機油の全酸
価は 0.02 mgKOH/g であり、また冷凍サイクル内のキャ
ピラリーチューブの内部に変色もなく、デポジットの生
成も認められなかった。
【0068】実施例16 冷媒として HFC32/ HFC125 (60/40)の混合冷媒を使
用する以外は実施例13と同一の条件でシールドチュー
ブテストを行った。その結果、実施例1と同様な結果が
えられ、冷媒による差は認められなかった。
【0069】つぎに、ポリエステル系油に対して 1- オ
クテン-3- オールを 1.0重量%添加した冷凍機油を調整
した。この冷凍機油を、図1に示した冷媒圧縮機に封入
し、冷媒として HFC32/ HFC125 (60/40)の混合冷媒
を使用して冷蔵庫を組み立て、25℃において2000時間の
運転を行い、実機耐久試験をした。実機耐久試験後、実
施例1と同一の調査を行った。有機絶縁材料は初期特性
に比較して同等の特性を示した。また、冷凍機油の全酸
価は 0.02 mgKOH/g であり、また冷凍サイクル内のキャ
ピラリーチューブの内部に変色もなく、デポジットの生
成も認められなかった。
【0070】比較例 実施例1で用いたヒンダードタイプのポリエステル系油
に、不飽和アルコールを添加しないで、実施例1と同一
の条件および方法でシールドチューブテストを行った。
図7にその結果を示す。
【0071】つぎに、不飽和アルコールを添加しないポ
リエステル系油からなる冷凍機油を準備した。この冷凍
機油を、図2に示した冷媒圧縮機に封入し、冷媒として
HFC134a(三井・デュポンフロロケミカル(株)製)を
使用して冷蔵庫を組み立て、25℃において2000時間の運
転を行い、実機耐久試験をした。実機耐久試験の終了時
に冷凍サイクル内の冷媒の流量が約10%低下しているこ
とが認められた。
【0072】運転終了後、圧縮機構部を構成するモータ
の電線被覆材および絶縁紙などの有機絶縁材料、さらに
は冷凍機油そのものについて調査した。有機絶縁材料は
初期特性に比較して、加水分解に基ずく特性低下がみら
れた。また、冷凍機油の全酸価は 0.10 mgKOH/g と大き
く増加していた。
【0073】つぎに、冷凍サイクル内のキャピラリーチ
ューブを分解しデポジットの生成状況を調査した。キャ
ピラリーチューブ内にデポジットの生成が認められ、F
T−IRおよびEDSによる分析の結果、金属セッケン
の存在が推定された。このデポジットの生成が冷凍サイ
クルを流れる冷媒の流量減の原因であることが判明し
た。
【0074】
【発明の効果】本発明の冷凍機油組成物は、ハイドロフ
ルオロカーボンと相溶性を有するポリエステル系油と、
不飽和アルコールとを混合してなるので、各成分相互の
溶解性に優れ、また冷凍サイクル内での安定性が良好と
なる。
【0075】さらに、この冷凍機油組成物を用いた冷凍
装置は、鉄系金属部品などへの腐食やキャピラリーチュ
ーブ内のデポジットの生成を防止することができるた
め、耐久性と信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の密閉型回転式冷媒圧縮機を破断して示す
図である。
【図2】従来の密閉型往復動式冷媒圧縮機を破断して示
す図である。
【図3】冷蔵庫用の冷凍サイクルを示す図である。
【図4】冷媒の吸湿性を示す図である。
【図5】冷蔵庫の実機耐久試験後でのキャピラリー部で
発生したデポジットのFT−IR分析結果を示す図であ
る。
【図6】冷蔵庫の実機耐久試験後でのキャピラリー部で
発生したデポジットのEDSによる無機成分分析結果を
示す図である。
【図7】HFC134aとポリエステル系油における不飽和ア
ルコール(BO、PO)の添加効果を示す図である。
【符号の説明】
1………ケーシング、2………ステータ、3………ロー
タ、4………モータ機構、5………圧縮機構、6………
供給管、7………吐出管、8………シャフト、9………
軸受、10………シリンダ、11………サブベアリン
グ、12………クランク、13………ローラ、14……
…ブレード、15………スプリング、16………ピスト
ン、17………往復運動式用シリンダ、20………冷凍
機油、21………キャピラリーチューブ、22………蒸
発器、23………コンプレッサ、24………受台パイ
プ、25………放熱パイプ、26………クリーンパイ
プ、27………冷蔵庫。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 30:00 Z 8217−4H 40:30

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハイドロフルオロカーボンと相溶性を有
    するポリエステル系油と、不飽和アルコールとを混合し
    てなることを特徴とする冷凍機油組成物。
  2. 【請求項2】 冷媒と、前記冷媒を低圧より高圧に圧縮
    する圧縮機構と、前記高圧に圧縮された冷媒を冷却する
    凝縮機構と、前記凝縮された冷媒を膨脹させる膨脹機構
    と、前記膨脹した冷媒を蒸発させ低圧の冷媒とする蒸発
    機構とからなる密閉された冷凍サイクルを有する冷凍装
    置において、 前記冷媒としてハイドロフルオロカーボン系の冷媒を、
    冷凍機油組成物として前記ハイドロフルオロカーボンと
    相溶性を有するポリエステル系油と、不飽和アルコール
    とを混合してなる冷凍機油組成物を前記冷凍サイクルに
    おいて使用することを特徴とする冷凍装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0781316A1 (en) * 1994-09-07 1997-07-02 Witco Corporation Enhanced hydrocarbon lubricants for use with immiscible refrigerants
JP2010261052A (ja) * 2003-08-01 2010-11-18 Jx Nippon Oil & Energy Corp 冷凍機油組成物

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