JPH06170531A - 鉄骨仕口部の自動溶接装置 - Google Patents

鉄骨仕口部の自動溶接装置

Info

Publication number
JPH06170531A
JPH06170531A JP31567292A JP31567292A JPH06170531A JP H06170531 A JPH06170531 A JP H06170531A JP 31567292 A JP31567292 A JP 31567292A JP 31567292 A JP31567292 A JP 31567292A JP H06170531 A JPH06170531 A JP H06170531A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
positioner
steel frame
robot
joint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP31567292A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2838628B2 (ja
Inventor
Shunsuke Sugimura
俊輔 杉村
Hiroaki Takechi
弘明 武知
Hitoshi Osanai
仁 小山内
Hideaki Tachibana
英明 橘
Tatsu Okabe
達 岡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Ltd filed Critical Komatsu Ltd
Priority to JP4315672A priority Critical patent/JP2838628B2/ja
Publication of JPH06170531A publication Critical patent/JPH06170531A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2838628B2 publication Critical patent/JP2838628B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】多種多様な仕口部形状に適応し、精度よく鉄骨
仕口部を保持し、自動溶接作業を効率的に行わせる。 【構成】多関節溶接ロボット20と、ポジショナ30お
よび制御手段38とで構成する。ポジショナはフレーム
28に設けられ、回転および任意の角度での固定が自在
な円盤体32および円盤体の直交2軸に沿って油圧駆動
により相互に接離駆動可能にした複数の把持アーム34
を有し、鉄骨仕口部10の1軸を片持ちで保持し得るも
のとする。また、多関節溶接ロボットの移動および任意
の位置での停止固定を自在にした移動手段を有する。制
御手段は、移動手段、ロボットおよびポジショナの動作
を総括制御する。さらに、制御手段は、オフラインで各
動作プログラムを作成して溶接作業を行うとともに、セ
ンサ42によりポジショナで保持する仕口部の位置ずれ
を検出し、オフラインデータを補正しつつ自動溶接させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄骨仕口部の自動溶接装
置に係り、特に建築物の柱と梁の接合部である鉄骨仕口
部を工場において自動で溶接する装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、建築物の柱と梁の接合部には柱
に接合される角パイプからなるコラムの側面に梁との接
続部となるH型鋼を溶接接合した鉄骨仕口を用いるよう
にしている。このような鉄骨仕口部は予め工場で溶接す
る場合が多く、この場合にはコラムにH型鋼を仮溶接し
た状態にしておき、これをクレーンで吊り上げて保持し
つつ仕口を反転させながら本溶接を行っている。
【0003】このようなクレーン吊り上げ方式は仕口を
安定保持することが困難であることから、特開昭63−
137597号に示されるようなポジッショナが提案さ
れている。このポジッショナは十字構造の鉄骨仕口にお
ける1軸線に沿ったH型鋼両端部に各々固定治具を取り
付け、この治具をチャッキングして回転可能に保持し、
モータにより回転させるようにしている。また、実開昭
62−10987号公報には鉄骨仕口を片持ち保持し、
上下揺動並びに回転させることができるようにしたもの
も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の両端
支持のポジッショナでは、多種多様の鉄骨仕口に対応で
きない欠点がある。すなわち、鉄骨仕口部の形状が十字
形状でなくL字型の場合には両端支持構造のポジッショ
ナでは保持できず、したがってダミー梁を取り付ける必
要があり、作業性が非常に悪くなってしまう。また、鉄
骨仕口部の梁部分が一直線となっていない場合があり、
回転軸と前記仕口部の軸芯とを一致させる作業を要し、
このため多くの作業時間を必要とする欠点がある。更
に、仕口の長手方向お直交する梁部とポジッショナ間の
間隔が長手方向梁の長さにより規制されるので、ワーク
の形状によってはロボットの稼働範囲が有効に使えず、
溶接不可能な箇所も発生する。
【0005】また、従来の片持ちポジッショナの場合
は、支持する鉄骨仕口部の反転作業のみが自動で行える
ものの、溶接作業は手動で行うことを前提としているた
め、仕口支持精度が非常に悪く、特に被溶接物の長手方
向におけるモーメントを受けるため、充分な精度がでな
い欠点がある。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に着目し、多
種多様な仕口部形状に適応させることができ、軸合わせ
作業などの付帯的作業を要することなく、極めて精度よ
く鉄骨仕口部の保持をなすことができ、もって自動溶接
作業を効率的に行わせることのできる鉄骨仕口部の自動
溶接装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る鉄骨仕口部の自動溶接装置は、第1
に、多関節溶接ロボットと鉄骨仕口部の一長軸を片持ち
で保持し得るポジッショナと、前記ロボットとポジッシ
ョナの運動、停止を総括制御する制御手段とからなる構
成とした。
【0008】第2には前記鉄骨仕口部を把持するポジッ
ショナはフレームに設けられ、回転可能な円盤体および
該円盤体の直交2軸に沿って相互に接離駆動可能とされ
る複数の把持アームを有し、鉄骨仕口部の一軸を片持ち
で保持し得るように構成した。
【0009】第3には、多関節溶接ロボットを移動とす
る移動手段を有し、前記制御手段は当該移動手段および
前記ロボット、前記ポジッショナのそれぞれの運動、停
止を統括制御させる構成とした。
【0010】更に、第4には、前記制御手段はオフライ
ンにより前記ロボット、移動手段、ポジッショナの動作
プログラムが生成され、これによって溶接作業を行うと
もに、センサによりポジッショナで保持する仕口の位置
ズレを検出し、オフラインデータを修正しこれに基づき
溶接位置および姿勢を決定する構成とした。
【0011】第5には前記制御手段は、鉄骨構造物を反
転した際の溶接位置の上下方向の変化を、鉄骨構造物の
高さおよび把持位置の円盤体回転中心からの偏心量より
求め、これに基づきロボットの溶接位置および姿勢を決
定するように構成できる。
【0012】また、第6には前記鉄骨仕口部を把持する
ポジッショナは、鉄骨把持位置を前記円盤体に対し半径
方向に移動可能とし、反転における溶接位置の高さ方向
の変位をなくするように調整するように構成した。
【0013】
【作用】上記構成によれば、片持ちで鉄骨仕口部を保持
して溶接するように構成しているため、両端支持機構で
は保持できなかった仕口形状がL字型の場合にも保持可
能となり、ダミー梁を取り付ける等の調整作業を要する
ことなく自動溶接できる。また、鉄骨仕口部を片持ち式
とすることによりポジッショナの軸と鉄骨仕口部の軸を
合わせる作業を必要とせず自動化ができる。多関節溶接
ロボットは走行台車などの移動手段に搭載されており、
広範囲の溶接が可能となっている。更に、ポジッショナ
における油圧駆動の把持アームは回転円盤に取り付けら
れ、半径方向に可動となっているので、鉄骨仕口部の把
持状態を円盤中心から定量偏心させることができ、これ
により鉄骨仕口部を反転させたときの溶接位置の高さ方
向の変位量を減少させることができ、溶接作業性を良好
にすることができる。また、溶接ロボットは、オフライ
ンで入力したデータおよびワイヤタッチセンサ等で得ら
れたデータに基づき、ポジッショナの姿勢に対応した溶
接位置、姿勢およびトーチの姿勢を決定できるので、テ
ィーチング作業が非常に簡略化されるものとなってい
る。
【0014】
【実施例】以下に、本発明に係る鉄骨仕口部の自動溶接
装置の具体的実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0015】図1は実施例に係る鉄骨仕口部の自動溶接
装置の側面構成図である。当該自動溶接装置は図2に示
す鉄骨仕口部10を溶接対象とするものであり、これは
柱に接合される角パイプ12の両端面にダイアフラム1
4を接合一体化したコラム16に対し、その四方側面の
各々に梁との接続部となるH型鋼18を十字形状に溶接
することによって構成される。このような鉄骨仕口部1
0における溶接線は、上面ダイアフラム14UとH型鋼
フランジ18FUとの接合部Y1〜Y4、下面ダイアフラム
14LとH型鋼フランジ18FLとの接合部Y5〜Y8、並
びに前部H型鋼ウェブ18WF、左方H型鋼ウェブ18W
L、および後部H型鋼ウェブ18WBと、角パイプ12の
側面との接合部Y9〜Y12、かつこれと反対側の前部H
型鋼ウェブ18WF、右方H型鋼ウェブ18WR、および後
部H型鋼ウェブ18WBと、角パイプ12の側面との接合
部Y13〜Y16となっている。このような鉄骨仕口部10
は、要所を仮溶接され仮組みされた状態で実施例の自動
溶接装置に搬入される。
【0016】自動溶接装置は、図1に示すように、多関
節溶接ロボット20を具備し、これを走行台車22に搭
載して任意の位置に移動可能としている。溶接ロボット
20はオフラインで基本移動データ、溶接姿勢、トーチ
24の姿勢データが決定されて動作プログラムが生成さ
れ、これによって溶接作業をなすものとなっている。
【0017】上記のような溶接ロボット20の側方部分
には固定ベース26が設けられるとともに、このベース
26には起立フレーム28が前記溶接ロボット20側に
対面した状態で一体的に設けられている。起立フレーム
28における前記溶接ロボット20側への対面部分には
被溶接部材としての鉄骨仕口部10を保持するポジッシ
ョナ30を構成する回転円盤32が取り付けられてお
り、これは起立フレーム28の内部に設けた回転駆動源
により回転可能とされ、かつ任意の角度で固定できるよ
うになっている。
【0018】更に回転円盤32には鉄骨仕口部10の端
部を把持するための複数のアーム34が回転面から垂直
方向に延長した状態で取り付けられている。この把持ア
ーム34の基本的構成を図3に示す。この実施例では3
本の把持アーム341〜343によって構成されている。
第1の把持アーム341は、仕口部10のH型鋼18の
フランジ18FUとウェブ18WFとによって形成される1
つのコーナ部分を当接させて位置決めをなす固定ガイド
アームとして機能すべく回転円盤32の定位置に固定突
出されている。第2の把持アーム342は前記第1の把
持アーム341に水平に対向して配置され、仕口部10
のH型鋼18のフランジ18FUとウェブ18WFとによっ
て形成される他のコーナ部分を押圧し、ウェブ18WFを
挟着可能とする可動把持アームとして構成されている。
また第3の把持アーム343は第1、第2の把持アーム
341、342による挟着方向と直交して前記H型鋼18
のフランジ18FUを押圧可能に配置されており、これに
よってフランジ18FUを第1、第2把持アーム341、
342の上面部分に押し付けるようにしている。したが
って、鉄骨仕口部10はH型鋼18の端部を第1把持ア
ーム341の2側面を基準にした位置に圧着されて固定
保持される。第1把持アーム341に対してH型鋼18
を押し付ける第2、第3の可動把持アーム342、343
は油圧シリンダ機構によって構成され、図4に示すよう
に、各々2連の油圧シリンダ36を回転円盤32の回転
軸と平行な方向に並列配置し、鉄骨仕口部10を安定し
て片持ち保持し得るようにしている。また、上記第1把
持アーム341と第2把持アーム342による押圧中心線
は回転円盤32の直径線に沿うように設定され、第3把
持アーム343の押圧中心線は上記直径線と直交する半
径方向に沿うように配置設定されている。
【0019】ところで、上記ポジッショナ30における
鉄骨仕口部10の保持位置は、回転円盤32の回転中心
C0より偏位した位置とされ、このため把持アーム34
の取り付け位置は円盤32の半径方向に偏位して配置さ
せている。これにより少ない把持アーム34によってH
型鋼18を片持ち把持させることを可能にしつつ、仕口
部10の反転操作時に上下偏差量が最小限となるように
設定できる。図3および図5に示すごとく、円盤中心C
0と鉄骨仕口部10のセンターC1との間に偏差dが生成
され、180度反転しても2dの変動量に抑制すること
ができる。この場合、図3の支持形態において、左右の
偏位がないように仕口用標準H型鋼18を基準にし、こ
れを保持している形態ではウェブ厚さの中心が円盤回転
中心の垂直面に一致するように特に第1把持アーム34
1の位置を規定しておく。
【0020】また、前述した溶接ロボット20並びにポ
ジッショナ30を作動制御する制御盤38が設けられて
いる。この制御盤38には把持する鉄骨仕口部10のH
型鋼18(梁)を指定し、ポジッショナ30の姿勢に応
じた溶接箇所が入力されるようになっている。これは把
持するH型鋼18の端部を原点として設定した(x、
y、z)座標等に基づいて入力すればよい。この入力に
より、制御盤38では溶接ロボット20およびトーチ2
4の位置姿勢を求め、ロボット20、ポジッショナ3
0、および走行台車22などを統括制御するプログラム
を生成する。
【0021】また、ポジッショナ30にて仕口部10の
梁部分を把持させるが、この把持位置は前述したように
回転円盤32の回転中心から偏位している。このため溶
接位置の補正手段40が設けられている。固定把持アー
ム341に対して可動把持アーム342、343がスロト
ークして挟持するため、そのストローク量と、仕口寸法
既知データによって円盤回転中心からの偏位量を算出す
ることができる。そこで、制御盤38にはストロークセ
ンサ42からの検出信号と、仕口寸法メモリ44からの
データを入力する偏位量検出器46が設けられ、回転円
盤32の回転位置によって異なるトーチ高さの補正演算
部48に出力するようにしている。この補正演算部48
による補正信号は制御盤38に出力され、制御盤38で
は鉄骨仕口部10の保持形態をポジッショナ30によっ
て変更した場合の溶接ロボット20のプログラム補正処
理をなすようにしている。
【0022】制御盤38は上記プログラムにしたがって
ロボット20を移動させ、溶接開始点および終点の正確
な位置をワイヤタッチセンサなどで検索し、ロボット2
0の溶接姿勢、およびトーチ24の姿勢を補正する。仕
口部10の組立誤差や片持ちにより生じる仕口部10の
撓みなどはこれにより補正される。そして、ロボット2
0は補正されたデータに基づき溶接を開始するのであ
る。
【0023】鉄骨仕口部10の形状により、仕口部10
が水平な位置から90度ずつ回転固定させることで全て
の溶接箇所をカバーできる。溶接の段取は図2に示して
いるように、まず、上面ダイアフラム14Uの周縁に沿
った溶接線Y1〜Y4を溶接した後、ロボット20を待避
させ、仕口部10を180度回転させる。ロボット20
を所定の位置に移動させた後、下面ダイアフラム14L
の周縁に沿った溶接線Y5〜Y8を溶接する。このときト
ーチ24の高さ位置は仕口部10の反転によって変更す
るが、補正手段40による補正信号が制御盤38に入力
されているので、自動的に姿勢および高さが補正されて
適正な位置に設定される。
【0024】再度、ロボット20を待避させた後、仕口
部10を90度回転させて固定し、ロボット20を所定
位置に移動させ、コラム16の側面とウェブ18との接
合部分の溶接線Y9〜Y12を溶接させる。他の半部にお
ける溶接線Y13〜Y16も同様に仕口部10を180度回
転させて固定して行う。このような作業手順においてポ
ジッショナ30の回転時には仕口部10の高さが変化す
るが、その偏位量は補正手段40によって制御盤38に
入力されロボット20に対する補正指令がなされるの
で、仕口部10の回転操作の度にロボット20への制御
データを作成させる必要がなくなる。
【0025】なお、仕口部10における各溶接線が仕口
部軸線と並行あるいは直交する場合は上記のように90
度毎に回転させるが、仕口部10のコラム16が絞りコ
ラムとなっている場合、ウェブ溶接線はウェブ高さ方向
に対して傾斜するようになる。このような傾斜溶接線が
存在する場合には、仕口部10の姿勢固定時にウェブ溶
接線が水平になるように回転円盤32を回転させて保持
する。すなわち、回転円盤32の回転停止角度はコラム
の形状に合わせて任意の角度で固定させることができる
ようになっている。
【0026】図6に溶接開始までの処理フローチャート
を示す。まず、仕口部10の形状を選択する(ステップ
100)。これはコラム16に対して梁部分が全面に設
けられている場合(十字型)、3面に設けられている場
合(T字型)、あるいは2面に設けられている場合(L
字型)などに対応させるためである。次に、梁部と溶接
箇所に名札を付け(ステップ101)、作業対象の要素
を決定しておく。また、仕口部10の各梁がコラムセン
ターから左右方向にオフセットされている場合や上下方
向に段差が付けられている場合があるのでこれらのオフ
セット量、段差量を入力しておく(ステップ102)。
そして予め設定された条件により把持する梁を決定し、
それぞれの溶接線や仕口部10の姿勢に対して溶接開始
位置や終了位置の座標点を算出する(ステップ10
3)。このとき、ポジッショナ30による把持位置が偏
心されており、仕口部10のサイズに応じて偏心量が変
化するので、これを加味して算出する。そして、各座標
点でのロボット20の位置、姿勢、およびトーチ24の
姿勢を、予め入力しておいた溶接条件との関係データす
なわちある座標点間を良好に溶接するためのトーチ24
の位置、姿勢などのデータと照合し、選択する(ステッ
プ104)。続いて作業手順を予め設定された条件によ
り決定し(ステップ105)、これに基づいて周辺装置
を含む統括制御データを生成してフロッピディスク等の
記憶装置に保存する(ステップ106)。
【0027】このような準備作業に並行して仕口部10
の仮組立、並びに仮溶接を行うが(ステップ200)、
仮溶接された鉄骨仕口部10をポジッショナ30にセッ
トするが(ステップ201)、ここでストロークセンサ
42からの検出信号に基づき、回転円盤32の回転中心
に対する実際の偏位量を検出し、トーチ位置の補正量を
算出する(ステップ202)。これはストロークセンサ
で高さ方向の補正量を求め、把持アームに設けたリミッ
トスイッチなどで把持深さに起因する長手方向の補正量
を求めるようにすればよい。この算出値と準備作業によ
って求めたトーチ位置データとの比較によって偏差があ
る場合には溶接開始位置座標点の補正をなし、制御デー
タを補正する(ステップ107)。そして、ロボット2
0の運転を開始する(ステップ108)。ロボット20
およびポジッショナ30の原点を確認の上、走行台車2
2を所定量だけ移動させ(ステップ109)、次いで、
ワイヤタッチセンシング等で実溶接位置を検知する(ス
テップ110)。このとき補正手段40によって仕口部
10の把持偏位が正確に補正されているため、実溶接位
置の誤差は極めて微量となっている。このようなセンシ
ングにより入力データを補正し(ステップ111)、溶
接時のロボット20、トーチ24の姿勢、および動作手
順を決定して溶接を開始し(ステップ112)、アーク
センサで溶接位置を検出しながら溶接作業を行うのであ
る(ステップ113)。一つのポジッショナ位置での溶
接が終了した後(ステップ114)、現ポジッショナ姿
勢で行う溶接を全て終了したか否かを確認し(ステップ
115)、終了していない場合にはステップ109に戻
り溶接作業を繰返す。そして、同一姿勢での全溶接が終
了している場合にはポジッショナ30を回転させた後
(ステップ116)、全ての溶接作業が完了したか否か
の確認をなし(ステップ117)、完了していない場合
にはステップ109に戻り、次の姿勢で溶接を行わせ
る。全ての溶接が完了している場合には作業を終了する
のである。
【0028】このような実施例によれば、鉄骨仕口部1
0を片持ち保持する構成となっており、ポジッショナ3
0の反対側から溶接をなすようにしているので、障害物
もなく、ロボット20はワークとしての仕口部10に接
近できるので、より広範囲の溶接がロボット20を1ヵ
所に定置して行わせることができる。
【0029】特に、ポジッショナ30は鉄骨仕口部10
を回転中心から偏位して保持させ、偏位量をロボット2
0による溶接位置制御データに即座に反映させるように
しているため、セット時に鉄骨仕口部10の中心と円盤
回転中心との位置合わせを行うことなく的確な溶接が可
能となり、複雑な形状となっている鉄骨仕口部10の溶
接自動化が可能となる。また、L字型のような両端支持
ができなかった仕口部もダミー梁を付けることなく保持
できる。更に、ポジッショナ30による把持位置が定量
偏心させたものとなっているため、仕口部10を回転さ
せても溶接位置の高さ変動を小さくでき、ティーチング
作業を簡略化できるのもとなっている。
【0030】次に、図7にはポジッショナの変形例を示
す。これは回転円盤32に取り付けられる把持アーム3
4を4本の構成とし、その各々が円盤32の半径方向に
沿って可動の構成としたものである。すなわち、回転円
盤32に半径方向に沿って各々直交する4ヵ所のスリッ
ト50を設け、このスリット50をガイドとして移動可
能な把持アーム34A、34B、34C、34Dを取り
付け、これを円盤背面側に設けた油圧シリンダ機構(図
示せず)により駆動するようにしている。これらによっ
て図7(2)に示すように、仕口部10におけるH型鋼
18の両端フランジ並びにウェブ両面を挟着して片持ち
保持するようにしている。このように構成することによ
り鉄骨仕口部10の軸芯と回転円盤32の回転中心を一
致させて保持させることができ、偏位保持による補正処
理が不要とすることができる。
【0031】また、この構成において隣接する一対の把
持アーム34A、34Bを固定構造とすることができ、
この場合には仕口部10は偏心保持されるので、第1実
施例の場合と同様に、補正手段40による位置補正を行
って溶接作業を行わせるようにすればよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
多関節溶接ロボットと鉄骨仕口部の一長軸を片持ちで保
持し得るポジッショナと、前記ロボットとポジッショナ
の運動、停止を総括制御する制御手段とから構成したの
で、多種多様な仕口部形状に適応させることができ、軸
合わせ作業などの付帯的作業を要することなく、極めて
精度よく鉄骨仕口部の保持をなすことができ、もって自
動溶接作業を効率的に行わせることができるという優れ
た効果が得られる。
【0033】前記制御手段は、鉄骨仕口部を把持するポ
ジッショナに対し、鉄骨把持位置を前記円盤体を固定と
して、鉄骨構造物を反転した際の溶接位置の上下方向の
変化を、鉄骨構造物の高さおよび把持位置の円盤体回転
中心からの偏心量より求め、これに基づきロボットの溶
接位置および姿勢を決定するように構成することによ
り、溶接ロボットへのティーチング処理が簡略化できる
ものとなる。
【0034】更に、前記鉄骨仕口部を把持するポジッシ
ョナは、鉄骨把持位置を前記円盤体に対し半径方向に移
動可能とし、反転における溶接位置の高さ方向の変位を
なくするように構成することにより、鉄骨仕口部と回転
中心を自動的に芯合わせさせることが可能となり、溶接
自動化が簡単に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る鉄骨仕口部の自動溶接装置の側面
図である。
【図2】鉄骨仕口部の構造を示す斜視図である。
【図3】ポジッショナの把持アームの模式正面図であ
る。
【図4】ポジッショナの透視斜視図である。
【図5】ポジッショナによる仕口部回転説明図である。
【図6】溶接作業のフローチャートである。
【図7】ポジッショナの変形例を示す斜視図および把持
状態正面図である。
【符号の説明】 10 鉄骨仕口部 12 角パイプ 14 ダイアフラム 16 コラム 18 H型鋼 20 多関節溶接ロボット 22 走行台車 24 トーチ 26 固定ベース 28 起立フレーム 30 ポジッショナ 32 回転円盤 34 把持アーム 36 油圧シリンダ機構 38 制御盤 40 補正手段 42 ストロークセンサ 44 仕口寸法メモリ 46 偏位量検出器 48 補正演算部
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 鉄骨仕口部の自動溶接装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄骨仕口部の自動溶接装
置に係り、特に建築物の柱と梁の接合部である鉄骨仕口
部を工場において自動で溶接する装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、建築物の柱と梁の接合部には柱
に接合される角パイプからなるコラムの側面に梁との接
続部となるH型鋼を溶接接合した鉄骨仕口を用いるよう
にしている。このような鉄骨仕口部は予め工場で溶接す
る場合が多く、この場合にはコラムにH型鋼を仮溶接し
た状態にしておき先ず仕口の上面の溶接箇所の本溶接を
行った後、クレーンで仕口を吊り上げ反転させ、他面の
溶接箇所の本溶接を行っている。
【0003】このようなクレーン吊り上げ方式は仕口の
反転作業に危険を伴うとともにその作業を狭い場所で行
うことが困難であることから、特開昭63−13759
7号に示されるようなポジッショナが提案されている。
このポジッショナは十字構造の鉄骨仕口における1軸線
に沿ったH型鋼両端部に各々固定治具を取り付け、この
治具をチャッキングして回転可能に保持し、モータによ
り回転させるようにしている。また、実開昭62−10
987号公報には鉄骨仕口を片持ち保持し、上下揺動並
びに回転させることができるようにしたものも提案され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の両端
支持のポジッショナでは、多種多様の鉄骨仕口に対応で
きない欠点がある。すなわち、鉄骨仕口部の形状が十字
形状でなくL字型の場合には両端支持構造のポジッショ
ナでは保持できず、したがってダミー梁を取り付ける必
要があり、作業性が非常に悪くなってしまう。また、鉄
骨仕口部の梁部分が一直線となっていない場合があり、
回転軸と前記仕口部の軸芯とを一致させる作業を要し、
このため多くの作業時間を必要とする欠点がある。更
に、仕口の長手方向お直交する梁部とポジッショナ間の
間隔が長手方向梁の長さにより規制されるので、ワーク
の形状によってはロボットの稼働範囲が有効に使えず、
溶接不可能な箇所も発生する。
【0005】また、従来の片持ちポジッショナの場合
は、支持する鉄骨仕口部の反転作業のみが自動で行える
ものの、溶接作業は手動で行うことを前提としているた
め、仕口支持精度が非常に悪く、特に被溶接物の長手方
向におけるモーメントを受けるため、充分な精度がでな
い欠点がある。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に着目し、多
種多様な仕口部形状に適応させることができ、軸合わせ
作業などの付帯的作業を要することなく、極めて精度よ
く鉄骨仕口部の保持をなすことができ、もって自動溶接
作業を効率的に行わせることのできる鉄骨仕口部の自動
溶接装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る鉄骨仕口部の自動溶接装置は、第1
に、溶接装置と鉄骨仕口部の一長軸を片持ちで保持し得
るポジッショナと、前記溶接装置とポジッショナの運
動、停止を総括制御する制御手段とからなる構成とし
た。
0008第2には、前記溶接装置は移動手段を有す
る多関節ロボットで前記制御手段は当該移動手段および
前記ロボット、前記ポジッショナのそれぞれの運動、停
止を総括制御させる構成とした。
0009第3には前記鉄骨仕口部を把持するポジッ
ショナはフレームに設けられ、回転可能な回転部材およ
び該回転部材交差する2軸に沿って相互に接離駆動可
能とされる複数の把持アームを有し、鉄骨仕口部の一軸
を片持ちで保持し得るように構成した。
【0010】更に、第4には、前記制御手段はオフライ
ンにより前記溶接装置、移動手段、ポジッショナの動作
プログラムが生成され、これによって溶接作業を行うと
とも、センサによりポジッショナで保持する仕口の位
置ズレを検出し、オフラインデータを修正しこれに基づ
き溶接位置および姿勢を決定する構成とした。
【0011】第5には前記制御手段は、鉄骨構造物を反
転した際の溶接位置の上下方向の変化を、鉄骨構造物の
高さおよび把持位置の円盤体回転中心からの偏心量より
求め、これに基づきロボットの溶接位置および姿勢を決
定するように構成できる。
【0012】また、第6には前記鉄骨仕口部を把持する
ポジッショナは、鉄骨把持位置を前記円盤体に対し半径
方向に移動可能とし、反転における溶接位置の高さ方向
の変位をなくするように調整することも可能である。
【0013】
【作用】上記構成によれば、片持ちで鉄骨仕口部を保持
して溶接するように構成しているため、両端支持機構で
は保持できなかった仕口形状がL字型の場合にも保持可
能となり、ダミー梁を取り付ける等の調整作業を要する
ことなく自動溶接できる。また、鉄骨仕口部を片持ち式
とすることによりポジッショナの軸と鉄骨仕口部の軸を
合わせる作業を必要とせず自動化ができる。多関節溶接
ロボットは走行台車などの移動手段に搭載されており、
広範囲の溶接が可能となっている。更に、ポジッショナ
における油圧駆動の把持アームは回転円盤に取り付けら
れ、半径方向に可動となっているので、鉄骨仕口部の把
持状態を円盤中心から定量偏心させることができ、これ
により鉄骨仕口部を反転させたときの溶接位置の高さ方
向の変位量を減少させることができ、溶接作業性を良好
にすることができる。また、溶接ロボットは、オフライ
ンで入力したデータおよびワイヤタッチセンサ等で得ら
れたデータに基づき、ポジッショナの姿勢に対応した溶
接位置、姿勢およびトーチの姿勢を決定できるので、テ
ィーチング作業が非常に簡略化されるものとなってい
る。
【0014】
【実施例】以下に、本発明に係る鉄骨仕口部の自動溶接
装置の具体的実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0015】図1は実施例に係る鉄骨仕口部の自動溶接
装置の側面構成図である。当該自動溶接装置は図2に示
す鉄骨仕口部10を溶接対象とするものであり、これは
柱に接合される角パイプ12の両端面にダイアフラム1
4を接合一体化したコラム16に対し、その四方側面の
各々に梁との接続部となるH型鋼18を十字形状に溶接
することによって構成される。このような鉄骨仕口部1
0における溶接線は、上面ダイアフラム14UとH型鋼
フランジ18FUとの接合部Y1〜Y4、下面ダイアフ
ラム14LとH型鋼フランジ18FLとの接合部Y5〜
Y8、並びに前部H型鋼ウェブ18WF、左方H型鋼ウ
ェブ18WL、および後部H型鋼ウェブ18WBと、角
パイプ12の側面との接合部Y9〜Y12、かつこれと
反対側の前部H型鋼ウェブ18WF、右方H型鋼ウェブ
18WR、および後部H型鋼ウェブ18WBと、角パイ
プ12の側面との接合部Y13〜Y16となっている。
このような鉄骨仕口部10は、要所を仮溶接され仮組み
された状態で実施例の自動溶接装置に搬入される。
【0016】自動溶接装置は、図1に示すように、多関
節溶接ロボット20を具備し、これを走行台車22に搭
載して任意の位置に移動可能としている。溶接ロボット
20はオフラインで基本移動データ、溶接姿勢、トーチ
24の姿勢データが決定されて動作プログラムが生成さ
れ、これによって溶接作業をなすものとなっている。
【0017】上記のような溶接ロボット20の側方部分
には固定ベース26が設けられるとともに、このベース
26には起立フレーム28が一体的に設けられている。
さらに起立フレーム28には被溶接部材としての鉄骨仕
口部10を保持するポジッショナ30を構成する回転円
盤32が取り付けられており、これは起立フレーム28
の内部に設けた回転駆動源により回転可能とされ、かつ
任意の角度で固定できるようになっている。
【0018】更に回転円盤32には鉄骨仕口部10の端
部を把持するための複数のアーム34が回転面から垂直
方向に延長した状態で取り付けられている。この把持ア
ーム34の基本的構成を図3に示す。この実施例では3
本の把持アーム341〜343によって構成されてい
る。第1の把持アーム341は、仕口部10のH型鋼1
8のフランジ18FUとウェブ18WFとによって形成
される1つのコーナ部分を当接させて位置決めをなす固
定ガイドアームとして機能すべく回転円盤32の定位置
に固定突出されている。第2の把持アーム342は前記
第1の把持アーム341に水平に対向して配置され、仕
口部10のH型鋼18のフランジ18FUとウェブ18
WFとによって形成される他のコーナ部分を押圧し、ウ
ェブ18WFを挟着可能とする可動把持アームとして構
成されている。また第3の把持アーム343は第1、第
2の把持アーム341、342による挟着方向と直交し
て前記H型鋼18のフランジ18FUを押圧可能に配置
されており、これによってフランジ18FUを第1、第
2把持アーム341,342の上面部分に押し付けるよ
うにしている。したがって、鉄骨仕口部10はH型鋼1
8の端部を第1把持アーム341の2側面を基準にした
位置に圧着されて固定保持される。第1把持アーム34
1に対してH型鋼18を押し付ける第2、第3の可動把
持アーム342、343は油圧シリンダ機構によって構
成され、図4に示すように、各々2連の油圧シリンダ3
6を回転円盤32の回転軸と平行な方向に並列配置し、
鉄骨仕口部10を安定して片持ち保持し得るようにして
いる。また、上記第1把持アーム341と第2把持アー
ム342による押圧中心線は回転円盤32の直径線に沿
うように設定され、第3把持アーム343の押圧中心線
は上記直径線と直交する半径方向に沿うように配置設定
されている。
【0019】ところで、上記ポジッショナ30における
鉄骨仕口部10の保持位置は、回転円盤32の回転中心
C0より偏位した位置とされ、このため把持アーム34
の取り付け位置は円盤32の半径方向に偏位して配置さ
せている。これにより少ない把持アーム34によってH
型鋼18を片持ち把持させることを可能にしつつ、仕口
部10の反転操作時に上下偏差量が最小限となるように
設定できる。図3および図5に示すごとく、円盤中心C
0と鉄骨仕口部10のセンターC1との間に偏差dが生
成され、180度反転しても2dの変動量に抑制するこ
とができる。この場合、図3の支持形態において、左右
の偏位がないように仕口用標準H型鋼18を基準にし、
これを保持している形態ではウェブ厚さの中心が円盤回
転中心の垂直面に一致するように特に第1把持アーム3
41の位置を規定しておく。
【0020】また、前述した溶接ロボット20並びにポ
ジッショナ30を作動制御する制御盤38が設けられて
いる。この制御盤38には把持する鉄骨仕口部10のH
型鋼18(梁)を指定し、ポジッショナ30の姿勢に応
じた溶接箇所が入力されるようになっている。これは把
持するH型鋼18の端部を原点として設定した(x、
y、z)座標等に基づいて入力すればよい。この入力に
より、制御盤38では溶接ロボット20およびトーチ2
4の位置姿勢を求め、ロボット20、ポジッショナ3
0、および走行台車22などを統括制御するプログラム
を生成する。
【0021】また、ポジッショナ30にて仕口部10の
梁部分を把持させるが、この把持位置は前述したように
回転円盤32の回転中心から偏位している。このため溶
接位置の補正手段40が設けられている。固定把持アー
ム341に対して可動把持アーム342、343がスロ
トークして挟持するため、そのストローク量と、仕口寸
法既知データによって円盤回転中心からの偏位量を算出
することができる。そこで、制御盤38にはストローク
センサ42からの検出信号と、仕口寸法メモリ44から
のデータを入力する偏位量検出器46が設けられ、回転
円盤32の回転位置によって異なるトーチ高さの補正演
算部48に出力するようにしている。この補正演算部4
8による補正信号は制御盤38に出力され、制御盤38
では鉄骨仕口部10の保持形態をポジッショナ30によ
って変更した場合の溶接ロボット20のプログラム補正
処理をなすようにしている。
【0022】制御盤38は上記プログラムにしたがって
ロボット20を移動させ、溶接開始点および終点の正確
な位置をワイヤタッチセンサなどで検索し、ロボット2
0の溶接姿勢、およびトーチ24の姿勢を補正する。仕
口部10の組立誤差や片持ちにより生じる仕口部10の
撓みなどはこれにより補正される。そして、ロボット2
0は補正されたデータに基づき溶接を開始するのであ
る。
【0023】鉄骨仕口部10の形状により、仕口部10
が水平な位置から任意の角度に回転固定させることで全
ての溶接箇所をカバーできる。溶接の段取は図2に示し
ているように、まず、上面ダイアフラム14Uの周縁に
沿った溶接線Y1〜Y4を溶接した後、ロボット20を
待避させ、仕口部10を180度回転させる。ロボット
20を所定の位置に移動させた後、下面ダイアフラム1
4Lの周縁に沿った溶接線Y5〜Y8を溶接する。この
ときトーチ24の高さ位置は仕口部10の反転によって
変更するが、補正手段40による補正信号が制御盤38
に入力されているので、自動的に姿勢および高さが補正
されて適正な位置に設定される。
【0024】再度、ロボット20を待避させた後、仕口
部10を溶接線が水平になるように回転させて固定し、
ロボット20を所定位置に移動させ、コラム16の側面
とウェブ18との接合部分の溶接線Y9〜Y12を溶接
させる。他の半部における溶接線Y13〜Y16も同様
仕口部10を回転させて固定して行う。このような作
業手順においてポジッショナ30の回転時には仕口部1
0の高さが変化するが、その偏位量は補正手段40によ
って制御盤38に入力されロボット20に対する補正指
令がなされるので、仕口部10の回転操作の度にロボッ
ト20への制御データを作成させる必要がなくなる。
【0025】なお、仕口部10における各溶接線が仕口
部軸線と並行あるいは直交する場合は上記のように90
度毎に回転させるが、仕口部10のコラム16が絞りコ
ラムとなっている場合、ウェブ溶接線はウェブ高さ方向
に対して傾斜するようになる。このような傾斜溶接線が
存在する場合には、仕口部10の姿勢固定時にウェブ溶
接線が水平になるように回転円盤32を回転させて保持
する。すなわち、回転円盤32の回転停止角度はコラム
の形状に合わせて任意の角度で固定させることができる
ようになっている。
【0026】図6に溶接開始までの処理フローチャート
を示す。まず、仕口部10の形状を選択する(ステップ
100)。これはコラム16に対して梁部分が全面に設
けられている場合(十字型)、3面に設けられている場
合(T字型)、あるいは2面に設けられている場合(L
字型)などに対応させるためである。次に、梁部と溶接
箇所に名札を付け(ステップ101)、作業対象の要素
を決定しておく。また、仕口部10の各梁がコラムセン
ターから左右方向にオフセットされている場合や上下方
向に段差が付けられている場合があるのでこれらのオフ
セット量、段差量を入力しておく(ステップ102)。
そして予め設定された条件により把持する梁を決定し、
それぞれの溶接線や仕口部10の姿勢に対して溶接開始
位置や終了位置の座標点を算出する(ステップ10
3)。このとき、ポジッショナ30による把持位置が偏
心されており、仕口部10のサイズに応じて偏心量が変
化するので、これを加味して算出する。そして、各座標
点でのロボット20の位置、姿勢、およびトーチ24の
姿勢を、予め入力しておいた溶接条件との関係データす
なわちある座標点間を良好に溶接するためのトーチ24
の位置、姿勢などのデータと照合し、選択する(ステッ
プ104)。続いて作業手順を予め設定された条件によ
り決定し(ステップ105)、これに基づいて周辺装置
を含む統括制御データを生成してフロッピディスク等の
記憶装置に保存する(ステップ106)。
【0027】このような準備作業に並行して仕口部10
の仮組立、並びに仮溶接を行うが(ステップ200)、
仮溶接された鉄骨仕口部10をポジッショナ30にセッ
トするが(ステップ201)、ここでストロークセンサ
42からの検出信号に基づき、回転円盤32の回転中心
に対する実際の偏位量を検出し、トーチ位置の補正量を
算出する(ステップ202)。これはストロークセンサ
で高さ方向の補正量を求め、把持アームに設けたリミッ
トスイッチなどで把持深さに起因する長手方向の補正量
を求めるようにすればよい。この算出値と準備作業によ
って求めたトーチ位置データとの比較によって偏差があ
る場合には溶接開始位置座標点の補正をなし、制御デー
タを補正する(ステップ107)。そして、ロボット2
0の運転を開始する(ステップ108)。ロボット20
およびポジッショナ30の原点を確認の上、走行台車2
2を所定量だけ移動させ(ステップ109)、次いで、
ワイヤタッチセンシング等で実溶接位置を検知する(ス
テップ110)。このとき補正手段40によって仕口部
10の把持偏位が正確に補正されているため、実溶接位
置の誤差は極めて微量となっている。このようなセンシ
ングにより入力データを補正し(ステップ111)、溶
接時のロボット20、トーチ24の姿勢、および動作手
順を決定して溶接を開始し(ステップ112)、アーク
センサで溶接位置を検出しながら溶接作業を行うのであ
る(ステップ113)。一つのポジッショナ位置での溶
接が終了した後(ステップ114)、現ポジッショナ姿
勢で行う溶接を全て終了したか否かを確認し(ステップ
115)、終了していない場合にはステップ109に戻
り溶接作業を繰返す。そして、同一姿勢での全溶接が終
了している場合にはポジッショナ30を回転させた後
(ステップ116)、全ての溶接作業が完了したか否か
の確認をなし(ステップ117)、完了していない場合
にはステップ109に戻り、次の姿勢で溶接を行わせ
る。全ての溶接が完了している場合には作業を終了する
のである。
【0028】このような実施例によれば、鉄骨仕口部1
0を片持ち保持する構成となっており、ポジッショナ3
0の反対側から溶接をなすようにしているので、障害物
もなく、ロボット20はワークとしての仕口部10に接
近できるので、より広範囲の溶接がロボット20を1ヵ
所に定置して行わせることができる。
【0029】特に、ポジッショナ30は鉄骨仕口部10
を回転中心から偏位して保持させ、偏位量をロボット2
0による溶接位置制御データに即座に反映させるように
しているため、セット時に鉄骨仕口部10の中心と円盤
回転中心との位置合わせを行うことなく的確な溶接が可
能となり、複雑な形状となっている鉄骨仕口部10の溶
接自動化が可能となる。また、L字型のような両端支持
ができなかった仕口部もダミー梁を付けることなく保持
できる。更に、ポジッショナ30による把持位置が定量
偏心させたものとなっているため、仕口部10を回転さ
せても溶接位置の高さ変動を小さくでき、ティーチング
作業を簡略化できるのもとなっている。
【0030】次に、図7にはポジッショナの変形例を示
す。これは回転円盤32に取り付けられる把持アーム3
4を4本の構成とし、その各々が円盤32の半径方向に
沿って可動の構成としたものである。すなわち、回転円
盤32に半径方向に沿って各々直交する4ヵ所のスリッ
ト50を設け、このスリット50をガイドとして移動可
能な把持アーム34A、34B、34C、34Dを取り
付け、これを円盤背面側に設けた油圧シリンダ機構(図
示せず)により駆動するようにしている。これらによっ
て図7(2)に示すように、仕口部10におけるH型鋼
18の両端フランジ並びにウェブ両面を挟着して片持ち
保持するようにしている。このように構成することによ
り鉄骨仕口部10の軸芯と回転円盤32の回転中心を一
致させて保持させることができ、偏位保持による補正処
理が不要とすることができる。
【0031】また、この構成において隣接する一対の把
持アーム34A、34Bを固定構造とすることができ、
この場合には仕口部10は偏心保持されるので、第1実
施例の場合と同様に、補正手段40による位置補正を行
って溶接作業を行わせるようにすればよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
多関節溶接ロボットと鉄骨仕口部の一長軸を片持ちで保
持し得るポジッショナと、前記ロボットとポジッショナ
の運動、停止を総括制御する制御手段とから構成したの
で、多種多様な仕口部形状に適応させることができ、軸
合わせ作業などの付帯的作業を要することなく、極めて
精度よく鉄骨仕口部の保持をなすことができ、もって自
動溶接作業を効率的に行わせることができるという優れ
た効果が得られる。
【0033】前記制御手段は、鉄骨仕口部を把持するポ
ジッショナに対し、鉄骨把持位置を前記円盤体を固定と
して、鉄骨構造物を反転した際の溶接位置の上下方向の
変化を、鉄骨構造物の高さおよび把持位置の円盤体回転
中心からの偏心量より求め、これに基づきロボットの溶
接位置および姿勢を決定するように構成することによ
り、溶接ロボットへのティーチング処理が簡略化できる
ものとなる。
【0034】更に、前記鉄骨仕口部を把持するポジッシ
ョナは、鉄骨把持位置を前記円盤体に対し半径方向に移
動可能とし、反転における溶接位置の高さ方向の変位を
なくするように構成することにより、鉄骨仕口部と回転
中心を自動的に芯合わせさせることが可能となり、溶接
自動化が簡単に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る鉄骨仕口部の自動溶接装置の側面
図である。
【図2】鉄骨仕口部の構造を示す斜視図である。
【図3】ポジッショナの把持アームの模式正面図であ
る。
【図4】ポジッショナの透視斜視図である。
【図5】ポジッショナによる仕口部回転説明図である。
【図6】溶接作業のフローチャートである。
【図7】ポジッショナの変形例を示す斜視図および把持
状態正面図である。
【符号の説明】 10 鉄骨仕口部 12 角パイプ 14 ダイアフラム 16 コラム 18 H型鋼 20 多関節溶接ロボット 22 走行台車 24 トーチ 26 固定ベース 28 起立フレーム 30 ポジッショナ 32 回転円盤 34 把持アーム 36 油圧シリンダ機構 38 制御盤 40 補正手段 42 ストロークセンサ 44 仕口寸法メモリ 46 偏位量検出器 48 補正演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橘 英明 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究所内 (72)発明者 岡部 達 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多関節溶接ロボットと鉄骨仕口部の一長
    軸を片持ちで保持し得るポジッショナと、前記ロボット
    とポジッショナの運動、停止を総括制御する制御手段と
    からなる鉄骨仕口部の自動溶接装置。
  2. 【請求項2】 前記鉄骨仕口部を把持するポジッショナ
    はフレームに設けられ回転可能な円盤体および該円盤体
    の直交2軸に沿って相互に接離駆動可能とされる複数の
    把持アームを有し、鉄骨仕口部の一軸を片持ちで保持し
    得ることを特徴とする請求項1に記載の鉄骨仕口部の自
    動溶接装置。
  3. 【請求項3】 多関節溶接ロボットを移動可能とする移
    動手段を有し、前記制御手段は当該移動手段および前記
    ロボット、前記ポジッショナのそれぞれの運動、停止を
    統括制御させることを特徴とする請求項2に記載の鉄骨
    仕口部の自動溶接装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段はオフラインにより前記ロ
    ボット、移動手段、ポジッショナの動作プログラムが生
    成され、これによって溶接作業を行うともに、センサに
    よりポジッショナで保持する仕口の位置ズレを検出し、
    オフラインデータを修正しこれに基づき溶接位置および
    姿勢を決定することを特徴とする請求項3に記載の鉄骨
    仕口部の自動溶接装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、鉄骨構造物を反転した
    際の溶接位置の上下方向の変化を、鉄骨構造物の高さお
    よび把持位置の円盤体回転中心からの偏心量より求め、
    これに基づきロボットの溶接位置および姿勢を決定する
    ことを特徴とする請求項3に記載の鉄骨仕口部の自動溶
    接装置。
  6. 【請求項6】 前記鉄骨仕口部を把持するポジッショナ
    は、鉄骨把持位置を前記円盤体に対し半径方向に移動可
    能とし、反転における溶接位置の高さ方向の変位をなく
    することを特徴とする請求項3に記載の鉄骨仕口部の自
    動溶接装置。
JP4315672A 1992-10-30 1992-10-30 鉄骨仕口部の自動溶接装置 Expired - Fee Related JP2838628B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4315672A JP2838628B2 (ja) 1992-10-30 1992-10-30 鉄骨仕口部の自動溶接装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4315672A JP2838628B2 (ja) 1992-10-30 1992-10-30 鉄骨仕口部の自動溶接装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06170531A true JPH06170531A (ja) 1994-06-21
JP2838628B2 JP2838628B2 (ja) 1998-12-16

Family

ID=18068187

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4315672A Expired - Fee Related JP2838628B2 (ja) 1992-10-30 1992-10-30 鉄骨仕口部の自動溶接装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2838628B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19990019449A (ko) * 1997-08-29 1999-03-15 김징완 용접선 추적장치
JP2005271004A (ja) * 2004-03-23 2005-10-06 Kobe Steel Ltd ロボット溶接干渉回避装置及び方法
JP2006075894A (ja) * 2004-09-13 2006-03-23 Kobe Steel Ltd ワーク取付治具及びこれを用いた溶接方法
KR101022070B1 (ko) * 2007-03-26 2011-03-17 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 워크피스 위치 결정 장치의 제어 장치
US8099184B2 (en) * 2009-04-13 2012-01-17 Rimrock Automation, Inc. Load compensation for robotic applications
CN102489838A (zh) * 2011-12-15 2012-06-13 上海交通大学 越障全位置自主焊接机器人
CN104858602A (zh) * 2015-04-22 2015-08-26 江苏小小恐龙儿童用品集团有限公司 一种童车车架的焊接设备

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101238228B1 (ko) * 2010-07-19 2013-03-04 (주)유림콘트롤 암형 커넥터용 인두기

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5223548U (ja) * 1975-08-07 1977-02-18
JPS60145287A (ja) * 1984-01-09 1985-07-31 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 管材と管状部品との自動溶接装置
JPS6213108A (ja) * 1985-07-11 1987-01-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd 保護装置
JPH0360866A (ja) * 1989-07-28 1991-03-15 Nkk Corp 溶接ロボットの溶接トーチ制御方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5223548U (ja) * 1975-08-07 1977-02-18
JPS60145287A (ja) * 1984-01-09 1985-07-31 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 管材と管状部品との自動溶接装置
JPS6213108A (ja) * 1985-07-11 1987-01-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd 保護装置
JPH0360866A (ja) * 1989-07-28 1991-03-15 Nkk Corp 溶接ロボットの溶接トーチ制御方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19990019449A (ko) * 1997-08-29 1999-03-15 김징완 용접선 추적장치
JP2005271004A (ja) * 2004-03-23 2005-10-06 Kobe Steel Ltd ロボット溶接干渉回避装置及び方法
JP2006075894A (ja) * 2004-09-13 2006-03-23 Kobe Steel Ltd ワーク取付治具及びこれを用いた溶接方法
KR101022070B1 (ko) * 2007-03-26 2011-03-17 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 워크피스 위치 결정 장치의 제어 장치
US7965055B2 (en) 2007-03-26 2011-06-21 Kobe Steel, Ltd. Control device of work positioning apparatus
US8099184B2 (en) * 2009-04-13 2012-01-17 Rimrock Automation, Inc. Load compensation for robotic applications
CN102489838A (zh) * 2011-12-15 2012-06-13 上海交通大学 越障全位置自主焊接机器人
CN104858602A (zh) * 2015-04-22 2015-08-26 江苏小小恐龙儿童用品集团有限公司 一种童车车架的焊接设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP2838628B2 (ja) 1998-12-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08505091A (ja) 冗長軸を使用して対象物上の形態をトラッキングするためのシステム並びに方法
JPH01301082A (ja) 溶接ロボット
EP1016495B1 (en) General-purpose JIG
JP2017217748A (ja) 部品圧入方法および部品圧入システム
JPS61109109A (ja) 平面多関節型ロボツトの位置決め方法
JPH06170531A (ja) 鉄骨仕口部の自動溶接装置
JPH09183087A (ja) 作業ロボット装置
JP3359011B2 (ja) スポット溶接ロボット
JPS6231366B2 (ja)
JP2002144034A (ja) ロボットにおける作業具の基準位置チェック装置
JP2590923Y2 (ja) 仕口溶接用ポジッショナ及びその治具
JP2824914B2 (ja) 溶接ロボットの溶接トーチ制御方法
JP2649283B2 (ja) ロボットの加工制御方法
JPH0813433B2 (ja) 自動加工装置
JPH0934523A (ja) 工業用ロボットの制御方法
JP2832630B2 (ja) 溶接線倣い制御方法
JP4353857B2 (ja) 溶接ロボットによる自動溶接方法
JP2692043B2 (ja) ロボツトの教示データの作成方法
JP2817930B2 (ja) 溶接機の使用方法
JP4180701B2 (ja) 部品の位置決め方法及びその装置
JP3359012B2 (ja) スポット溶接ロボット
JPH0415420Y2 (ja)
JP2865416B2 (ja) ロボット制御装置
JP3107163B2 (ja) ロボットのゼロイング方法
JPH07115184B2 (ja) コラム柱仕口部の自動周溶接方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081016

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081016

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091016

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101016

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees