JP3359012B2 - スポット溶接ロボット - Google Patents

スポット溶接ロボット

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JP3359012B2
JP3359012B2 JP31995499A JP31995499A JP3359012B2 JP 3359012 B2 JP3359012 B2 JP 3359012B2 JP 31995499 A JP31995499 A JP 31995499A JP 31995499 A JP31995499 A JP 31995499A JP 3359012 B2 JP3359012 B2 JP 3359012B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば多関節型
ロボットの手首部に溶接ガンを装備し、スポット溶接を
行うスポット溶接ロボットに関する。
【0002】
【従来の技術】スポット溶接ロボットの溶接ガンは、固
定電極と移動電極とを有し、溶接ガンを予め教示された
打点位置に配置し、移動電極を前進させて両電極でワー
クの溶接打点を挟持し、さらに加圧力を加え、溶接電流
を流してスポット溶接を行う。
【0003】スポット溶接において、溶接ガンの電極の
打角(溶接時のワークに対する電極の傾き)は、面直方
向(ワークに垂直な方向)であることが望ましい。その
ために、たとえば特開平6−328268号公報、また
は特開平10−216955号公報では、ある種のセン
サを付加して面直方向を検出する方法が提案されている
が、いずれも特別な装置を必要とするため、コストアッ
プにつながっていた。
【0004】特別な装置を必要とせずに面直方向を検出
する方法が、特開平10−143212号公報に開示さ
れている。この公報に開示される方法は、挟持点を中心
として溶接ガンを角変位させつつ先端が平坦な両電極で
ワークを挟持する。そして、面直方向にあるときに最も
電極間の間隔が小さくなるため、この時の電極の傾きを
ワークに対する面直方向として検出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
方法では、両電極の端面が平坦な電極を用いる必要があ
る。平坦でない場合にも検出は可能であるが、検出精度
が大きく低下してしまう。また、通常の溶接作業で用い
る先端が丸い電極を、その都度付け換えるのは手間であ
る。
【0006】本発明の目的は、特別な装置を必要とせ
ず、また電極先端の形状にかかわらず、正確に面直方向
を検出することができるスポット溶接ロボットを提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、開閉可能な一対の電極を有する溶接ガンをロボット
の手首部に装備し、被溶接物の予め定める溶接打点を両
電極で挟持してスポット溶接を行うスポット溶接ロボッ
トにおいて、被溶接物の溶接打点近傍の複数の指定点ま
で片方の電極を移動させ、電極が被溶接物に当接すると
きの反力の大きさを検出し、指定点の位置と、指定点で
の反力の大きさとに基づいて被溶接物に対する面直方向
を検出することを特徴とするスポット溶接ロボットであ
る。
【0008】ロボットまたは電極を移動させているとき
に片方の電極が被溶接物に当接すると、被溶接物が弾性
変形して反力が生じる。溶接するときの打角は、面直と
なるように予め教示データとして記憶されている。被溶
接物の打点位置近傍で、電極がちょうど被溶接物表面に
複数箇所で接触するように指定点を設定し、この指定点
まで電極を移動させたとき、教示データが正確な場合に
は、各指定点で電極先端が均等に被溶接物に接触するの
で、被溶接物の変形度および反力の大きさはいずれも等
しくなる。しかし、教示データの打角と実際の面直方向
とがずれている場合には、指定点の位置によって被溶接
物の弾性変形度が異なり、反力のが生じる程度が異な
る。つまり、指定点ごとに反力の大きさが異なる。
【0009】したがって、溶接打点近傍で複数箇所に指
定点を設定し、各指定点まで電極を移動させたときの反
力を検出し、指定点の位置および指定点での反力の大き
さに基づいて、たとえば実際の面直方向は、教示データ
の打角よりも、反力が小さい指定点側にある、といった
ように被溶接物に対する面直方向を検出することができ
る。面直方向が分かると、これに基づいて教示データの
打角を補正し、打角を正確に面直とすることができる。
【0010】このように本発明では、被溶接物に対して
複数箇所に電極を当接させて面直方向を検出するので、
電極の先端の形状にかかわらず、先端が丸い場合であっ
ても正確に面直方向を検出することができる。このよう
な面直方向の検出は、教示データの補正に限らず、溶接
作業時において、被溶接物がずれて配置された場合の打
角の補正にも適用することができる。
【0011】請求項2記載の本発明は、前記溶接ガンは
固定電極と、サーボモータによって移動する移動電極と
を有し、サーボモータで移動電極を指定点まで移動さ
せ、移動電極が被溶接物に当接したときのサーボモータ
の電流値に基づいて反力を求めることを特徴とする。
【0012】移動電極を指示点まで移動させるとき、そ
の途中で移動電極が被溶接物に当接すると、移動電極を
駆動するサーボモータは、被溶接物に抗して前記所定の
位置まで移動電極が移動するようにモータへ供給する電
流を増加する。すなわち、被溶接物からの反力に応じて
モータ電流値が増加する。したがって、このモータ電流
値を検出することによって、反力の大きさを検出するこ
とができる。このようにして、本発明では特別な装置を
設けることなく、反力の大きさを検出することができる
ので、コストを上げることなく、被溶接物に対する面直
方向を検出することができる。
【0013】請求項3記載の本発明の前記溶接ガンは固
定電極と、サーボモータによって移動する移動電極とを
有し、ロボットを移動させて固定電極を指定点まで移動
させ、電極が当接するときにロボットに作用する反力に
基づいて面直方向を検出することを特徴とする。
【0014】本発明では、移動電極を移動させて反力を
検出するのでなく、ロボットによって溶接ガンを移動さ
せて固定電極を被溶接物に当接させて反力を求める。こ
の場合にも、たとえばロボットを駆動するサーボモータ
の電流値を検出して反力を求め、これに基づいて面直方
向を検出することができる。
【0015】請求項4記載の本発明は、予め記憶された
溶接打点を通り、溶接時の電極の傾きに垂直な平面上
で、溶接打点を中心とした円上に複数の指定点を設定す
ることを特徴とする。
【0016】本発明に従えば、指定点は、被溶接物の表
面上で、溶接打点を中心とする円上に複数設定されるの
で、面直方向は、溶接打点を中心とし、教示データの打
角に関して最も反力が小さくなる指定点側にあると、容
易に面直方向を検出することができる。
【0017】また、先願では、ガンの姿勢を変化させ、
電極で溶接打点を挟持して面直方向を検出していたのに
対し、本発明では、溶接打点近傍で、打点姿勢および打
点位置を変えて複数箇所に電極を当接させ、そのときの
反力の大きさに基づいて面直方向を検出するので、先願
に比べてより正確に面直方向を検出することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
あるスポット溶接ロボット1の外観を示す斜視図であ
る。スポット溶接ロボット1は、ロボット2の手首7に
溶接ガン8が装備されて構成される。
【0019】ロボット2は6軸垂直多関節型ロボットで
あり、床に固定される基台4、下部アーム5、上部アー
ム6および手首7を有する。下部アーム5は、下端部が
鉛直な第1軸J1まわりに旋回可能に基台4に取付けら
れるとともに、水平な第2軸J2まわりに前後角変位可
能に基台4に設けられる。下部アーム5の上端部には上
部アーム6の基端部が、水平な第3軸J3まわりに上下
に角変位可能に取付けられる。上部アーム6の先端部に
取付けられる手首7は、上部アーム6の軸線に平行な第
4軸J4まわりに角変位可能に取付けられるとともに、
上部アーム6の軸線に垂直な第5軸J5まわりに角変位
可能に取付けられる。この手首7に取付けられるスポッ
ト溶接ガン8は、第5軸に垂直な第6軸J6まわりに角
変位可能に設けられる。
【0020】スポット溶接ガン8は、手首7に取付けら
れる基部9と、この基部9の下部に固定されるコ字状の
ガンアーム12とを有し、このガンアーム12の端部に
固定電極14が固定される。この固定電極14に対向
し、固定電極14に対して近接/離反方向に移動可能に
移動電極13がガンアーム12に設けられる。電極1
3,14は棒状であり、互いに同軸に配置される。移動
電極13は溶接ガン8に設けられる溶接用サーボモータ
Mwによって駆動される。また、6軸多関節型ロボット
2の各関節軸J1〜J6もそれぞれサーボモータM1〜
M6によって駆動される。
【0021】次に、溶接ロボット1の制御構成について
説明する。図2は、溶接用サーボモータMwの制御構成
を示すブロック図である。なお、他のサーボモータM1
〜M6に関してもサーボモータMwと同様の構成である
ので、図示は省略する。
【0022】電極移動経路算出部22には、教示データ
および後述する打角補正プログラムが格納される。教示
データには、被溶接物であるワークWの各溶接打点を順
次スポット溶接するための作業動作プログラムおよび各
溶接打点を溶接するときの溶接ガン8の打点位置が含ま
れる。溶接ガン8の打点位置は、溶接打点の座標位置、
および溶接時の打角(移動電極13の移動方向)が絶対
座標系で与えられている。なお、打角は、ワークWに対
する面直方向に一致するように与えられる。
【0023】電極移動経路算出部22によって、位置コ
ントローラ20から移動電極13への移動位置指令値P
wがサーボコントローラ21に与えられると、サーボコ
ントローラ21ではこの移動指令値Pwに応じた電流I
wを溶接用サーボモータMwに与える。これによって、
移動電極13が指令された位置まで前進する。たとえば
スポット溶接時には、これによって、電極13,14で
ワークWが挟持、加圧される。
【0024】位置コントローラ20は、サーボコントロ
ーラ21に各軸J1〜J6の角度指令値P1〜P6を与
えてロボット2の姿勢を変更させ、溶接ガン8を指定さ
れた打点位置に位置決めする。サーボコントローラ21
は、各軸J1〜J6が、指令された角度となるように、
角度指令値P1〜P6に応じた電流値I1〜I6を各サ
ーボモータM1〜M6に与える。
【0025】サーボモータMwにはエンコーダEwが取
付けられ、サーボモータMwによる移動電極13の移動
量はエンコーダEwによって検出される。検出したエン
コーダ値はサーボコントローラ21に戻される。サーボ
コントローラ21では、位置コントローラ20からの移
動位置指令値PwとエンコーダEwからのエンコーダ値
とに基づいて、移動電極13が指定された移動位置まで
移動するようにサーボモータMwをフィードバック制御
する。このような構成はサーボモータM1〜M6におい
ても同様である。
【0026】各サーボモータMw,M1〜M6はフィー
ドバック制御されるので、たとえ移動電極13を前進さ
せたり、ロボット2の姿勢を変更したりするなど、溶接
ロボット1を指定された位置まで移動させるとき、電極
13または14がワークWに当接した場合、ワークWに
抗して指定された位置まで移動するように各サーボモー
タM1〜M6,Mwへ供給する電流を増減させる。すな
わち、ワークWを弾性変形させるので、弾性変形するワ
ークWの弾性復元力が、ロボット1に反力として作用す
る。したがって、弾性変形するワークWに抗して移動さ
せるときのサーボモータMw,M1〜M6の電流値に基
づいて、ロボット1への反力を求めることができる。本
実施形態では、サーボモータMw,M1〜M6の電流値
は監視手段23によって監視されており、たとえば電極
13または14が指定された位置に達したときの電流値
が電極移動経路算出部22に入力され、これに基づいて
ロボット1に作用する反力を電極移動経路算出部22で
検出する。
【0027】溶接ロボット1でスポット溶接を行うと
き、まず、移動電極13を固定電極14から離反させて
溶接ガン8を開いておき、教示データに基づいて打点位
置まで溶接ガン8を移動させる。次に、移動電極13を
固定電極14側に移動させて溶接ガン8を閉じ、両電極
13,14でワークWの溶接打点を挟み、さらに所定の
加圧力を加え、溶接電流を流してスポット溶接を行う。
【0028】このとき、電極の打角はワークWに対する
面直方向に一致することが望ましい。しかしながら、溶
接打点の教示は比較的正確に行うことができるが、打角
が正確に面直となるように打角を教示することは困難で
ある。したがって、本発明では、予め溶接打点を正確に
教示し、打角は概略的に教示して教示データを作成して
おき、電極移動経路算出部22に格納される打角補正プ
ログラムにしたがって、打角が正確に面直となるよう
に、教示データの打角の補正を行う。また、教示データ
が正確であっても、溶接作業時にワークWがずれて配置
され、打角が面直とならない場合、溶接作業時にも打角
補正プログラムによって、配置されたワークWに対する
面直方向を検出し、打角の補正をおこなう。
【0029】次に、図3に示すフローチャートを参照し
て、電極移動経路算出部22による打角の補正方法につ
いて説明する。
【0030】まず、ステップa1において、ワークWの
溶接打点Pcに対応する打点位置に溶接ガン8を配置す
る。このときの状態は、図4に示すように、固定電極1
4の先端がワークWに当接し、ゼロタッチした状態とな
っている。
【0031】次に、ステップa2において、図5に示す
ように、溶接ガン8を、電極の軸線方向に沿って固定電
極14側に、所定距離L1だけ移動させる。このとき、
移動電極13とワークWとが接触せず、余裕がある程度
の位置まで移動させる。
【0032】次に、ステップa3において、電極移動経
路を算出する。電極移動経路は、まず、図6に示すよう
な円錐30を設定する。円錐30は、教示データとして
記憶された溶接打点Pc溶接時の電極の打角を中心軸線
Bとし、溶接打点Pcを通り、中心軸線Bに垂直な平面
を底面32とし、底面32に対して固定電極14側に、
高さL1となる点を頂点31としてとり、軸線Bに対し
て角αをなす外周面を有する。そして、円錐30の外周
面の延長上で、頂点31に向かう複数、本実施形態では
8本の電極移動経路C1〜C8を設定する。各電極移動
経路C1〜C8は、円錐30の底面32の円周上で、等
角度βで複数、本実施形態ではβ=45°として8つの
指定点P1〜P8を設定し、これらの指定点P1〜P8
と、頂点31とを通る8本の直線として設定される。
【0033】次のステップa4で、図7に示すように、
移動電極13を、各電極移動経路C1〜C8に沿って前
記底面32上の各指定点P1〜P8まで移動させ、各点
での電流値を検出する。つまり、まず、ロボット2によ
って溶接ガン8の姿勢を変更し、図7に示すように、
移動電極13を、指定点P1の上方で電極移動経路C1
上に配置する。次に、図7に示すように、サーボモー
タMwによって移動電極13を、指定点P1まで前進さ
せる。このときのサーボータMwの電流値は監視手段2
3によって監視されており、指定点P1に達したとき、
移動電極13がワークWに当接し、ワークWが弾性変形
した場合の反力に対応したサーボモータMwの電流値が
電極移動経路算出部22に入力される。
【0034】移動電極13が指定点P1に達した後、サ
ーボモータMwを逆転させて、図7に示すように移動
電極13を後退させる。そして、再び溶接ガン8の姿勢
を変更し、移動電極13が、図7に示すように、指定
点P2の上方の電極移動経路C2上に配置する。そして
前述と同様に、電極13を指定点P2まで移動させ(図
7)、このときの電流値を検出し、電極13を後退さ
せる(図7)。このようにして、各指定点P1〜P8
での反力としての電流値を検出し、電極移動経路算出部
に入力する。
【0035】教示データがほぼ正確で、溶接打点Pcで
の打角、すなわち溶接打点Pc溶接時の電極13の傾き
が面直方向に一致する場合には、円錐30の底面32
は、ほぼワークWの表面に一致する。したがって、円錐
30の底面32上の各指定点P1〜P8まで移動電極1
3を移動させたときに、ワークWの表面に対する移動電
極13の相対的な停止位置、およびワークWの変形度は
ほぼ同じである。したがって、各指定点P1〜P8での
反力としての電流値は、図8に示すように、比較的低い
値でほぼ一定となる。
【0036】これに対し、教示データの打角、すなわち
円錐30の中心軸線Bが、ワークWに対する面直方向C
に対して、図9(a)に示すように、傾いている場合に
は、指定点P1側がワークWより下側(固定電極14
側)となり、指定点P5側がワークWより上側(移動電
極13側)となる。したがって、各指定点P1〜P8ま
で電極13を移動させると、指定点P1ではワークWの
弾性変形が最大になり、サーボモータMwの電流値が最
大となるが、指定点P5側では電極13がワークWまで
達しない場合もあり、電流値は最小となる。したがっ
て、このときの各指定点P1〜P8での反力としての電
流値は、図9(b)に示されるように、指定点P1が最
も高く、指定点P5側(P4,P5,P6)が最も低く
なるように、段階的に変化して現れる。
【0037】したがって、各指定点P1〜P8の電流値
の最大と最小との差、図9に示す例では、指定点P1と
指定点P5での電流値の差が大きい場合には、教示デー
タの打角と面直方向Cとがずれていると判断することが
でき、この場合には、教示データを補正する必要があ
る。逆に、各指定点P1〜P8の電流値の最大と最小と
の差が小さい場合には、教示データの打角が面直方向C
にほぼ一致すると判断できるので、教示データを補正す
る必要はない。
【0038】したがって、次のステップa5において、
各指定点P1〜P8の電流値の最大と最小との差を算出
し、この差が所定の値Dより小さい場合には、教示デー
タを補正せず溶接打点Pcにおける打点補正プログラム
を終了し、前記差が所定の値D以上である場合には、ス
テップa6に進む。
【0039】電流値の最大と最小との差が大きい場合
は、図9(a)に示すように、打角は電流値が大きくな
る側に傾いている。したがって、ステップa6では、最
も電流値が小さくなった側に、溶接打点Pcを中心とし
て、所定角度θだけ打角を角変位シフトさせ、教示デー
タを書き換える。このとき、電極13が複数箇所でワー
クWまで到達せず、もっとも電流値が小さくなる点が図
9(b)に示すように複数存在する場合には、最も電流
値が大きい点(図9で示す例では指定点P1)の反対と
なる点(図9に示す例では指定点P5)を最も電流値が
小さい点とする。また、打角を角変位シフトさせるとき
の角変位軸線は、溶接打点Pcを通り、最大の電流値と
なる指定点(P1)と、最小の電流値となる指定点(P
5)とを結ぶ直線に垂直な直線(P3とP7を結ぶ線)
となる。
【0040】そして、つぎに再びステップa3に戻り、
書き換えた打角に基づいてふたたび電極移動経路を算出
し、ステップa4で各指定点P1〜P8での電流値を検
出し、ふたたびステップa5で最大電流値と最小電流値
との差が所定の値Dより小さいか否かを判断する。
【0041】このようにして、電流値の差が所定の値D
より小さくなるまでステップa3〜ステップa6を繰り
返す。これによって、教示データの打角を、ワークWに
対する面直方向に一致するように補正することができ
る。
【0042】このような打角の補正は、教示データの補
正だけに限らず、溶接作業時に、ワークWがずれて配置
された場合に、打角を補正する場合にも適用可能であ
る。
【0043】また、上述した実施形態では、算出した電
極移動経路に沿って、サーボモータMwによって移動電
極13を移動させ、反力としての電流値によって面直方
向を検出したが、本発明はこのように移動電極13を移
動させる場合に限らず、固定電極14を移動させても良
い。この場合には、電極移動経路は、移動電極13側に
頂点を持つ円錐を設定し、前述と同様に、円錐の外周面
延長上で頂点に向けて複数の電極移動経路を等間隔に設
定し、また円錐底面に前述と同様に複数の指定点を設定
する。そして、電極を所定の間隔に開いた溶接ガン8を
用い、固定電極14が設定した各電極移動経路に沿って
各指定点まで移動するように、ロボット2によって溶接
ガン8を移動させ、各指定点での反力を検出する。
【0044】この場合の反力の大きさは、多関節型ロボ
ット2の各軸J1〜J6を駆動するサーボモータM1〜
M6の電流値から算出する。前述したように、これらの
サーボモータM1〜M6も、フィードバック制御されて
おり、弾性変形するワークWからの反力に応じて電流値
が変化するので、固定電極14がワークを弾性変形さ
せ、ロボット2に反力が作用した場合、この電流値の変
化量に基づいて反力を求めることができる。反力として
は、各点でのサーボモータM1〜M6の電流値の変化量
を評価して算出しても良く、またサーボモータM1〜M
6の電流値の変化量に重み付けして評価しても良い。ま
た、たとえば、基本軸に比して、減速機の摩擦力の小さ
な手首軸J4〜J6のサーボモータM4〜M6を優先的
に選んで反力を算出しても良い。
【0045】そして前述と同様に、算出した各点での反
力の最大値と最小値との差が、予め定める値より小さく
なるまで、打角の角変位シフトを繰り返して打角を補正
する。
【0046】また、電極移動経路は円錐面に沿った経路
に限らず、溶接打点Pc近傍で複数個所に電極が当接す
るように電極を移動させれば良い。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、被溶接物
の溶接打点近傍で複数の指定点を設定し、各指定点まで
電極を移動させて複数個所で片方の電極を当接させ、各
当接点での反力の大きさに基づいて面直方向を検出する
ので、電極の先端の形状にかかわらず、簡単に精度良く
面直方向を検出することができる。
【0048】このようにして面直方向が検出できること
により、作業者が目視によって面直の判断を行う必要が
なくなり、目視確認困難な位置での面直の検出も精度良
く検出することができる。これによって、スポット溶接
における溶接品質の低下や設備への悪影響を最小限に抑
えることができる。
【0049】また、反力は、サーボモータの電流値の変
化に基づいて算出するので、特別な検出器などを設ける
必要がなく、低コストで面直検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のスポット溶接ロボット
1の斜視図である。
【図2】スポット溶接ロボット1の制御構成を示すブロ
ック図である。
【図3】面直検出方法を示すフローチャートである。
【図4】溶接ガン8が打点位置に配置された状態を示す
図である。
【図5】打点位置から所定距離L1だけ溶接ガン8を移
動させた状態を示す図である。
【図6】電極移動経路を説明する図である。
【図7】移動電極13の移動経路を示す斜視図である。
【図8】打角が面直であるときの各指定点P1〜P8で
の電流値を示すグラフである。
【図9】(a)は、打角と面直方向とがずれているとき
の状態を示す図であり、(b)は、そのときの各指定点
P1〜P8での電流値を示すグラフである。
【符号の説明】
1 スポット溶接ロボット 2 多関節型ロボット 20 位置コントローラ 21 サーボコントローラ 22 電極移動経路算出部 30 円錐 31 頂点 32 底面 Mw,M1〜M6 サーボモータ P1〜P8 指定点 Pc 溶接打点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 11/11 B23K 11/24

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉可能な一対の電極を有する溶接ガン
    をロボットの手首部に装備し、被溶接物の予め定める溶
    接打点を両電極で挟持してスポット溶接を行うスポット
    溶接ロボットにおいて、 被溶接物の溶接打点近傍の複数の指定点まで片方の電極
    を移動させ、電極が被溶接物に当接するときの反力の大
    きさを検出し、指定点の位置と、指定点での反力の大き
    さとに基づいて被溶接物に対する面直方向を検出するこ
    とを特徴とするスポット溶接ロボット。
  2. 【請求項2】 前記溶接ガンは固定電極と、サーボモー
    タによって移動する移動電極とを有し、サーボモータで
    移動電極を指定点まで移動させ、移動電極が被溶接物に
    当接したときのサーボモータの電流値に基づいて反力を
    求めることを特徴とする請求項1記載のスポット溶接ロ
    ボット。
  3. 【請求項3】 前記溶接ガンは固定電極と、サーボモー
    タによって移動する移動電極とを有し、ロボットを移動
    させて固定電極を指定点まで移動させ、電極が当接する
    ときにロボットに作用する反力に基づいて面直方向を検
    出することを特徴とする請求項1記載のスポット溶接ロ
    ボット。
  4. 【請求項4】 予め記憶された溶接打点を通り、溶接時
    の電極の傾きに垂直な平面上で、溶接打点を中心とした
    円上に複数の指定点を設定することを特徴とする請求項
    1〜3のいずれか1つに記載のスポット溶接ロボット。
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