JPH0616641A - キノリン−2−イル安息香酸誘導体およびその製造方法 - Google Patents

キノリン−2−イル安息香酸誘導体およびその製造方法

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JPH0616641A
JPH0616641A JP5121979A JP12197993A JPH0616641A JP H0616641 A JPH0616641 A JP H0616641A JP 5121979 A JP5121979 A JP 5121979A JP 12197993 A JP12197993 A JP 12197993A JP H0616641 A JPH0616641 A JP H0616641A
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lower alkyl
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alkyl group
methyl
acid
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JP5121979A
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English (en)
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Jun Sasaki
潤 佐々木
Takashi Okazoe
隆 岡添
Tomoko Ito
知子 伊藤
Yoshitomi Morisawa
義富 森澤
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Mitsubishi Tanabe Pharma Corp
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Green Cross Corp Japan
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Abstract

(57)【要約】 【構成】化1で表される新規なキノリン−2−イル安息
香酸誘導体、およびイサチン類とアセチル安息香酸類と
を反応させ、次いで生成化合物のキノリン環上のカルボ
キシル基を脱炭酸するその製造方法。 【化1】 【効果】キノリン環を有するアンジオテンシンII拮抗剤
の中間体として有用な化合物であり、キノリン環形成反
応として従来法よりも容易でかつ置換基による制約の少
ない方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高血圧治療剤として有
望なアンジオテンシンII拮抗剤の中間原料として有用な
キノリン−2−イル安息香酸誘導体の製造方法である。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】生体
の血圧は、交感神経系や昇圧系と降圧系のバランスなど
で調節されている。昇圧系に関与するものとしてレニン
−アンジオテンシン系がある。レニンはアンジオテンシ
ノーゲンに作用してアンジオテンシンI を生成する。ア
ンジオテンシンI はさらにアンジオテンシン変換酵素に
より、アンジオテンシンIIに変換される。アンジオテン
シンIIは強い血管収縮作用を有するとともに、副腎皮質
に作用してアルドステロンの分泌を促し、血圧の上昇を
もたらす。アンジオテンシンIIは細胞膜上のアンジオテ
ンシンII受容体を介して作用するので、その拮抗薬はア
ンジオテンシン変換酵素阻害剤と同様アンジオテンシン
IIによって引き起こされる高血圧症の治療薬として使用
できる。
【0003】これまで、サララシンに代表されるペプチ
ド性アンジオテンシンII拮抗剤が知られていたが、ペプ
チド性であるために経口投与では有効でないことが知ら
れている。最近、非ペプチド性アンジオテンシンII拮抗
剤が報告されており(たとえば、特開昭56−7107
4号公報、特表平3−501020号公報など)、経口
投与で有効であることが確認されている。
【0004】本発明者らは、アンジオテンシンII拮抗作
用を有し、経口投与で有効である非ペプチド性化合物を
鋭意探索し、その結果、新規なキノリン誘導体が有効で
あることを見いだした。この新規なキノリン誘導体とし
ては、たとえば後記一般式(1)で表されるキノリン環
を有する化合物のR2 の位置にメチレン基を介して(1
H−イミダゾール−1−イル)骨格や(3H−イミダゾ
[4,5−b]ピリジン−3−イル)骨格が結合した化
合物がある。さらに、そのようなキノリン誘導体におい
て、R7 に代えてC結合テトラゾリル基が結合した化合
物もアンジオテンシンII拮抗作用を有する化合物として
有用である。本発明はこの新規なキノリン誘導体の合成
中間体であるキノリン−2−イル安息香酸誘導体にかか
わる発明である。
【0005】また本発明は上記キノリン−2−イル安息
香酸誘導体の製造方法にかかわる発明である。
【0006】キノリン−2−イル安息香酸誘導体を合成
した例としてこれまで知られているのは、下記反応式に
示すごとく、2−ブロモキノリンにn−ブチルリチウム
を作用させてリチオ体とし、ジアルキルキノリニルボラ
ンに変換した後、KOH、テトラブチルアンモニウムブ
ロミド、0価のパラジウム触媒の共存下にo−ブロモ安
息香酸メチルと反応させて、2−(2−キノリニル)安
息香酸メチルを合成する方法である(M. Terashima et
al., Heterocycles, 23, 2375,(1985)) 。
【0007】
【化7】
【0008】これまでに知られていたキノリン−2−イ
ル安息香酸誘導体の合成方法においては、キノリン環の
2位に置換基を導入するためにn−ブチルリチウムなど
の有機リチウム化合物を用いる必要があるが、これは工
業生産においては有利ではない。また、この合成法にお
いては、キノリン環上の置換基に制約を受けるため、置
換基を有するキノリン−2−イル安息香酸誘導体はこれ
までほとんど知られていない。本発明の製造方法はこれ
ら従来の問題点を解決するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記キノリン
−2−イル安息香酸誘導体、その製造方法、およびその
製造方法における中間体であるカルボキシフェニルキノ
リンカルボン酸類またはそのエステル、にかかわる下記
発明である。下記一般式(1)で表されるキノリン−2
−イル安息香酸誘導体。
【0010】
【化8】
【0011】下記一般式(2)で表されるイサチン類と
下記一般式(3)で表されるアセチル安息香酸類を反応
させて下記一般式(4)で表されるカルボキシフェニル
キノリンカルボン酸類を製造し、次いでベンゼン環上の
カルボキシル基を選択的に保護した後、キノリン環上の
カルボキシル基を脱炭酸することを特徴とする下記一般
式(1’)で表されるキノリン−2−イル安息香酸誘導
体の製造方法。
【0012】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【0013】下記一般式(4)で表されるカルボキシフ
ェニルキノリンカルボン酸類またはそのエステルからな
る化合物。
【0014】
【化13】
【0015】ただし、上記一般式においてR1 、R2
3 、R4 、R5 、R6 、R7 、およびR9 はそれぞれ
独立に下記のものを表す。 R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 :それぞれ独立に
水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、アルコキシ
ル基、またはハロゲン置換低級アルキル基。 R7 :−COOR8 (ただし、R8 は水素原子、低級ア
ルキル基、アルケニル基、シクロ低級アルキル基、アリ
ール基、またはアルアルキル基を表す)。 R9 :−COOR10(ただし、R10は低級アルキル基、
アルケニル基、シクロ低級アルキル基、アリール基、ア
ルアルキル基を表す)。
【0016】本明細書の以上の説明および以下の説明に
おいて、有機基が「低級」とは炭素原子1ないし6個を
意味する。「低級アルキル基」の適当な例としては、メ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキ
シル基などがあげられる。「アルケニル基」としては低
級アルケニル基が好ましく、特に炭素数4以下のアルケ
ニル基が好ましい。その適当な例としては、ビニル基、
アリル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基などがあ
げられる。また、「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を意味する。「ハロゲ
ン置換低級アルキル基」としては、フッ素原子または塩
素原子が1以上置換した低級アルキル基が好ましく、特
にCm2m+1(m=1〜6)が好ましい。
【0017】「アルコキシル基」としては低級アルコキ
シル基が好ましく、特に炭素数4以下のアルコキシル基
が好ましい。その適当な例としては、メトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などがあげられる。
「シクロ低級アルキル基」とは環の炭素数が3〜6のシ
クロアルキル基を意味し、その適当な例としては、シク
ロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シ
クロヘキシル基などがあげられる。「アリール基」と
は、1価の芳香族炭化水素基をいい、フェニル基やその
誘導体が好ましい。その適当な例としては、フェニル
基、トリル基、p−ハロフェニル基などがあげられる。
また、「アルアルキル基」とはアリール基置換アルキル
基をいい、アルキル基の炭素数は4以下が好ましい。そ
の適当な例としては、ベンジル基、ベンズヒドリル基、
トリチル基、フェネチル基などがあげられる。
【0018】一般式(1)で表されるキノリン−2−イ
ル安息香酸誘導体において、R1 、R2 、R3 、R4
それぞれ独立に水素原子または低級アルキル基であるこ
とが好ましく、低級アルキル基としてはメチル基が好ま
しい。R5 、R6 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン
原子、または低級アルキル基であることが好ましく、ハ
ロゲン原子としては塩素原子または臭素原子が好まし
い。R8 は水素原子または低級アルキル基であることが
好ましい。R10は低級アルキル基であることが好まし
い。また、R7 はベンゼン環のオルト位に結合すること
が特に好ましい。同様に一般式(3)および(4)にお
けるカルボキシル基、および一般式(1’)におけるR
9 も、ベンゼン環のオルト位に結合することが特に好ま
しい。
【0019】本発明製造方法で原料として用いるイサチ
ン類およびアセチル安息香酸類は、市販品として入手可
能であるか、あるいは容易に合成することができる。
【0020】本発明製造方法によってキノリン−2−イ
ル安息香酸誘導体を製造するにはまず、一般式(2)で
表されるイサチン類と塩基、たとえば水酸化ナトリウム
や水酸化カリウムなどを水中で撹拌し、ついで一般式
(3)で表されるアセチル安息香酸類を加えて加熱す
る。この際、塩基はアセチル安息香酸類に対して1〜4
倍モル、好ましくは2〜3倍モル用い、アセチル安息香
酸類をイサチン類に対して0.5 〜10倍モル、好ましくは
0.5 〜2倍モル用い、反応温度50℃〜還流温度、好まし
くは80℃〜還流温度で行なう。反応時間は0.5 〜10時
間、好ましくは1〜3時間である。
【0021】次いで、このようにして得られた反応混合
物を室温まで放冷したのち氷冷水に注ぎ、水層を適当な
有機溶媒、たとえばエーテルで洗浄した後希塩酸で酸性
にすることにより得られる沈殿を濾取して、一般式
(4)で表されるカルボキシフェニルキノリンカルボン
酸類が得られる。
【0022】次に、一般式(4)で表されるカルボキシ
フェニルキノリンカルボン酸類のベンゼン環上のカルボ
キシル基を選択的に保護する。カルボキシル基の保護と
してはエステル化が好ましいがこれに限られるものでは
ない。特に、低級アルキルエステル化して保護すること
が好ましい。以下このエステル化による保護の例を説明
する。ベンゼン環上のカルボキシル基の選択的なエステ
ル化は、カルボキシフェニルキノリンカルボン酸類の2
つのカルボキシル基を同時にエステル化し、次いでキノ
リン環上のエステル基を選択的に加水分解することによ
り容易に行うことができる。エステル化は、R9 を形成
する化合物、特に低級アルキルアルコールで行う。この
方法は、たとえば次のようにして行う。
【0023】カルボキシフェニルキノリンカルボン酸類
をアルコール、たとえばメタノールに懸濁し、冷却下に
塩化チオニルを加える。この際、アルコールはカルボキ
シフェニルキノリンカルボン酸類1モルあたり100 〜10
000ml 好ましくは500 〜5000ml用い、冷却温度は−50〜
10℃、好ましくは−20〜0℃である。得られた反応混合
物を0℃〜還流温度、好ましくは、室温〜還流温度で一
昼夜撹拌し、減圧濃縮後精製してジエステル化合物が得
られる。これにアルコール、たとえばメタノールと水を
加え、0.5 〜1.5 当量、好ましくは1当量の塩基、たと
えば水酸化ナトリウムや水酸化カリウムを加えて0℃〜
還流温度、好ましくは室温〜還流温度で一昼夜撹拌し、
減圧濃縮することにより、キノリン環上のエステル基が
選択的に加水分解されたモノエステル化合物が得られ
る。
【0024】得られたモノエステル化合物に適当な溶
媒、たとえばジフェニルエーテルや「ダウサームA」を
加えて150 ℃〜還流温度、好ましくは180 ℃〜230 ℃、
で5分〜10時間、好ましくは5分〜3時間、加熱して
脱炭酸を行い、室温まで放冷後精製して、一般式
(1’)で表されるキノリン−2−イル安息香酸類エス
テルが得られる。また、これを加水分解すれば、R7
カルボキシル基である一般式(1)で表されるキノリン
−2−イル安息香酸類が得られる。なお、一般式
(1’)で表されるキノリン−2−イル安息香酸類は、
一般式(1)で表されるキノリン−2−イル安息香酸類
のR7 がカルボキシル基でない(すなわち、R8 が水素
原子でない)ものをいう。
【0025】また、一般式(4)で表されるカルボキシ
フェニルキノリンカルボン酸類のエステルとしては、上
記のように低級アルキルジエステルまたは低級アルキル
モノエステルが好ましく、モノエステルとしてはベンゼ
ン環上のカルボキシル基のみが選択的にエステル化され
たモノエステルが好ましい。
【0026】前記したように、本発明の一般式(1)で
表されるキノリン−2−イル安息香酸類はアンジオテン
シンII拮抗作用を有する化合物の中間体として有用であ
る。本発明のこのキノリン−2−イル安息香酸類の置換
基、特にR2 を前記したような複素環骨格含有基に変え
てアンジオテンシンII拮抗作用を有する化合物が得られ
る。また、本発明のこのキノリン−2−イル安息香酸類
の置換基R8 をC結合テトラゾリル基に変えて得られる
化合物もアンジオテンシンII拮抗作用を有する化合物の
中間体として有用である。本発明のこのキノリン−2−
イル安息香酸類の置換基R7 をC結合テトラゾリル基に
変えることは容易であり、たとえば、R7 を−CONH
2 基に変え、次にそれを−CN残基に変え、さらにそれ
をC結合テトラゾリル基に変えることができる。また、
キノリン環の4位にハロゲン原子、特に塩素原子あるい
は臭素原子、を導入したキノリン−2−イル安息香酸類
もアンジオテンシンII拮抗作用を有する化合物の中間体
として有用である。
【0027】以下、実施例により本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0028】
【実施例】
[参考例1] 5−メチルイサチン
【0029】包水クロラール16.7g(0.10mol)を水(222m
l) に溶解し、硫酸ナトリウム(243g)を加え、さらにp
−トルイジン10.0g(93.3mmol) の 4.4N塩酸溶液(64m
l)、およびヒドロキシルアミン塩酸塩20.5g(0.29mol)の
水溶液(242ml) を加えて、30分加熱還流した。室温ま
で冷却した後、黄褐色の沈殿物を吸引濾取した。1.5N水
酸化ナトリウム溶液(500ml) に溶解し、2N塩酸で中和し
た。これを濾過した後、濾液を2N塩酸で酸性にした。沈
殿物を濾取し、氷冷水で洗浄して乾燥した。得られたイ
ソニトロソアセトアニリドを濃硫酸(62g) に60℃で4
0分かけて加え、さらに75℃で10分間加熱した。室
温に冷却後氷冷水(160ml) に注ぎ沈殿を濾取して、5−
メチルイサチン10.0g を得た。
【0030】NMR(CD3COCD3) δ=9.9(bs,1H),6.9-7.5(m,
3H),2.3(s,3H).
【0031】[参考例2] イサチン
【0032】包水クロラール33.4g(0.20mol)を水(350m
l) に溶解し、硫酸ナトリウム(500g)を加え、さらにア
ニリン17.7g(0.19 mol) の 4.4N塩酸溶液(128ml) 、お
よびヒドロキシルアミン塩酸塩41g(0.58mol)の水溶液(5
00ml) を加えて、30分加熱還流した。室温まで冷却し
た後、黄褐色の沈殿物を吸引濾取した。1.5N水酸化ナト
リウム溶液(1000ml)に溶解し、2N塩酸で中和した。これ
を濾過した後、濾液を2N塩酸で酸性にした。沈殿物を濾
取し、氷冷水で洗浄して乾燥した。
【0033】得られたイソニトロソアセトアニリドを濃
硫酸(128g)に60℃で1時間かけて加え、さらに75℃
で20分間加熱した。室温に冷却後氷冷水(320ml) に注
ぎ沈殿を濾取して、イサチン18.3g を得た。 NMR(CD3COCD3) δ=9.9(bs,1H),6.9-7.5(m,4H).
【0034】[参考例3] 6−メチルイサチン
【0035】参考例2でアニリンの代わりにm−トルイ
ジン(9.3g)を用い、同様の操作を行ない反応混合物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフ精製し、表掲化合物を得
た(3.2g) 。 NMR(CD3COCD3) δ=9.8(bs,1H),7.0-7.5(m,3H),2.4(s,3
H).
【0036】[参考例4] 7−メチルイサチン
【0037】参考例2でアニリンの代わりにo−トルイ
ジン20.0g を用い、同様の操作により表掲化合物を得た
(15.3g)。 NMR(CD3COCD3) δ=9.8(bs,1H),7.0-7.5(m,3H),2.6(s,3
H).
【0038】[実施例1] 2−(2−カルボキシフェニル)−6−メチル−4−キ
ノリンカルボン酸
【0039】参考例1で製造した5−メチルイサチン5
4.0g(0.34mol)と水酸化ナトリウム40.2g(1.0mol) を水
(80ml)に懸濁し、ついで2−アセチル安息香酸55.0g(0.
34mol)を加え、2時間加熱還流した。室温まで放冷した
後氷冷水(1L)に注いだ。水層を酢酸エチルで洗浄後
濃塩酸で酸性にした。析出した沈殿を濾取し乾燥して、
2−(2−カルボキシフェニル)−6−メチル−4−キ
ノリンカルボン酸100.1gを得た。
【0040】NMR(CD3COCD3) δ=7.70-8.70(m,8H),2.66
(s,3H).
【0041】[実施例2] 2−(2−メトキシカルボニルフェニル)−6−メチル
−4−キノリンカルボン酸メチル
【0042】実施例1で製造した2−(2−カルボキシ
フェニル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸95.4
g(310mmol)をメタノール(720ml) に懸濁した。ここに塩
化チオニル46ml(620mmol) を−10℃で加え、80℃で
一昼夜加熱還流した。これを減圧濃縮した後、残渣をジ
クロロメタン(500ml) と2N水酸化ナトリウム水溶液(500
ml) に溶解し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した
後、濾過し減圧濃縮した。残渣をメタノールにより再結
晶し、2−(2−メトキシカルボニルフェニル)−6−
メチル−4−キノリンカルボン酸メチル 83.4gを得た。
【0043】NMR(CDCl3)δ=7.5-8.6(m,8H),4.0(s,3H),
3.6(s,3H),2.6(s,3H).
【0044】[実施例3] 2−(2−メトキシカルボニルフェニル)−6−メチル
−4−キノリンカルボン酸
【0045】実施例2で製造した2−(2−メトキシカ
ルボニルフェニル)−6−メチル−4−キノリンカルボ
ン酸メチル30.4g(90.6mmol) と水酸化ナトリウム3.62g
(90.6mmol) をメタノール(180ml) に溶解し、水(180ml)
を加え一昼夜撹拌した。反応液を濾過して、濾液を減
圧濃縮した後残渣に水を加え、水層をアルカリ性にした
後、酢酸エチルで水層を洗浄した。水層を2N塩酸で酸性
にし、放置して析出する固体を濾取して乾燥することに
より、2−(2−メトキシカルボニルフェニル)−6−
メチル−4−キノリンカルボン酸 11.3gを得た。
【0046】NMR(CD3COCD3) δ=8.6-7.5(m,8H),3.6(s,3
H),2.6(s,3H).
【0047】[実施例4] 2−(6−メチルキノリン−2−イル)安息香酸メチル
【0048】実施例3で製造した2−(2−メトキシカ
ルボニルフェニル)−6−メチル−4−キノリンカルボ
ン酸15.2g(42.2mmol) をジフェニルエーテル47mlに懸濁
し、185℃で1.5 時間加熱した。室温まで放冷後濾過
し、濾液に2N塩酸を加えて分液し、水層を酢酸エチル(5
0ml)で洗浄した。水層を2N水酸化ナトリウム水溶液で中
和し、析出する固体を濾取、水洗した。濾滓をメタノー
ルで再結晶し、2−(6−メチルキノリン−2−イル)
安息香酸メチル 10.5gを得た。
【0049】NMR(CDCl3)δ=7.4-8.1(m,9H),3.6(s,3H),
2.5(s,3H).
【0050】[実施例5] 2−(6−メチルキノリン−2−イル)安息香酸
【0051】実施例4で製造した2−(6−メチルキノ
リン−2−イル)安息香酸メチル7.08g(25.5mmol) をメ
タノール75mlに懸濁し、水酸化ナトリウム3.06g(76.6mm
ol)の水溶液(35ml)を加え、60℃で3時間加温した。
減圧濃縮し、残渣に水(200ml) 加え、2N塩酸で酸性とし
た。析出する固体を濾取、水洗し乾燥して、2−(6−
メチルキノリン−2−イル)安息香酸3.15g を得た。 NMR(CD3OD)δ=7.6-8.4(m,9H),2.6(s,3H).
【0052】[応用例1] 2−(6−メチルキノリン−2−イル)ベンズアミド 実施例5で製造した2−(6−メチルキノリン−2−イ
ル)安息香酸2.47g(9.38mmol) にトルエン(30ml)を加え
て懸濁し、塩化チオニル1.37ml(18.76mmol) 、N,N-ジメ
チルホルムアミド(0.02 ml) を加えた。3時間加熱還流
して室温まで放冷し、固体を濾取した。濾滓をトルエン
(10ml)で3回洗浄し乾燥した。濃アンモニア水(30ml)を
氷冷し、激しく撹拌しながら、上記で得られた固体を1
5℃を超えないようにして添加した。一晩室温で撹拌
し、水(30ml)を加えて固体を濾取した。水(20ml)で3回
洗浄し、濾滓をジエチルエーテルに懸濁して濾取、乾燥
して、2−(6−メチルキノリン−2−イル)ベンズア
ミド2.05g を得た。
【0053】NMR(CDCl3)δ=7.5-8.2(m,9H),6.4(bs,1H),
5.6(bs,1H),2.6(s,3H).
【0054】[応用例2] 2−(6−メチルキノリン−2−イル)ベンゾニトリル
【0055】応用例1で製造した2−(6−メチルキノ
リン−2−イル)ベンズアミド2.05g(7.82mmol) にピリ
ジン(15ml)を加えて撹拌し、塩化p−トルエンスルホニ
ル1.49g(7.82mmol) を加えた。室温で2時間撹拌したの
ち、40℃で2時間撹拌した。反応液を水(30ml)にあ
け、塩化メチレン(50ml)で抽出して硫酸マグネシウムで
乾燥した。濾過して濾液を減圧濃縮し、ヘキサン/酢酸
エチル(7:1)の混合溶媒を使用して、シリカゲルク
ロマトグラフ精製し、2−(6−メチルキノリン−2−
イル)ベンゾニトリル0.86g を得た。
【0056】NMR(CDCl3)δ=7.5-8.2(m,9H),2.6(s,3H).
【0057】[応用例3] 5−[2−(6−メチルキノリン−2−イル)フェニ
ル]−2−トリフェニルメチル−2H−テトラゾ−ル
【0058】応用例2で製造した2−(6−メチルキノ
リン−2−イル)ベンゾニトリル855mg(3.5mmol)にトル
エン(3.5ml) を加えて撹拌し、さらにアジ化ナトリウム
0.24g(3.68mmol) 、塩化トリブチルすず1ml(3.83mmol)
を加え、45時間加熱還流した。放冷しトルエン(7ml) で
希釈したのち、撹拌下10N水酸化ナトリウム水溶液0.4m
l(4mmol)、トリチルクロリド1.01g(3.61mmol) を加え
た。室温で1.5 時間撹拌した後、ヘキサン(15ml)を加え
た。固体を濾取し、水(10ml)で2回、メタノール(5ml)
で3回洗浄した。濾滓を乾燥して、5−[2−(6−メ
チルキノリン−2−イル)フェニル]−2−トリフェニ
ルメチル−2H−テトラゾ−ル1.36g を得た。
【0059】NMR(CDCl3)δ=6.8-8.1(m,24H),2.54(s,3
H).
【0060】[実施例6] 2−(2−カルボキシフェニル)−4−キノリンカルボ
ン酸
【0061】参考例2で製造したイサチン29.0g(0.20mo
l)と水酸化ナトリウム24g(0.6mol)を水(48ml)に懸濁
し、ついで2−アセチル安息香酸33.0g(0.20mol)を加
え、2.5時間加熱還流した。室温まで放冷した後氷冷水
(600ml) に注いだ。水層を酢酸エチルで洗浄後濃塩酸で
酸性にした。析出した沈殿を濾取し乾燥して、2−(2
−カルボキシフェニル)−4−キノリンカルボン酸49.6
g を得た。 NMR(CD3COCD3) δ=7.70-8.70(m,9H).
【0062】[実施例7] 2−(2−メトキシカルボニルフェニル)−4−キノリ
ンカルボン酸メチル
【0063】実施例6で製造した2−(2−カルボキシ
フェニル)4−キノリンカルボン酸45.3g(0.155mol) を
メタノール(360ml) に懸濁した。ここに塩化チオニル23
ml(0.31mol) を−10℃で加え、80℃で加熱還流し
た。これを減圧濃縮した後、残渣をジクロロメタン(250
ml) と2N水酸化ナトリウム水溶液(250ml) に溶解し、有
機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過し減圧濃縮
した。残渣をメタノールにより再結晶し、2−(2−メ
トキシカルボニルフェニル)−4−キノリンカルボン酸
メチル 47.2gを得た。
【0064】NMR(CDCl3)δ=7.5-8.6(m,9H),3.9(s,3H),
3.5(s,3H).
【0065】[実施例8] 2−(2−メトキシカルボニルフェニル)−4−キノリ
ンカルボン酸
【0066】実施例7で製造した2−(2−メトキシカ
ルボニルフェニル)−4−キノリンカルボン酸メチル3
2.0g(0.10mol)と水酸化ナトリウム4.0g(0.10mol) をメ
タノール(60ml)に溶解し、水(60ml)を加え一昼夜撹拌し
た。反応液を濾過して、濾液を減圧濃縮した後残渣に水
を加え、水層をアルカリ性にした後、酢酸エチルで水層
を洗浄した。水層を2N塩酸で酸性にし、放置して析出す
る固体を濾取して乾燥することにより、2−(2−メト
キシカルボニルフェニル)−4−キノリンカルボン酸 2
4.5gを得た。
【0067】NMR(CD3COCD3) δ=7.5-8.4(m,9H),3.54(s,
3H).
【0068】[実施例9] 2−(キノリン−2−イル)安息香酸メチル
【0069】実施例8で製造した2−(2−メトキシカ
ルボニルフェニル)−4−キノリンカルボン酸 25.8g(8
4.4mmol)をジフェニルエーテル94mlに懸濁し、185℃
で2.0 時間加熱した。室温まで放冷後濾過し、濾液に2N
塩酸を加えて分液し、水層を酢酸エチル(150ml) で洗浄
した。水層を2N水酸化ナトリウム水溶液で中和し、析出
する固体を濾取、水洗した。濾滓をメタノールで再結晶
し、2−(キノリン−2−イル)安息香酸メチル 15.5g
を得た。
【0070】NMR(CDCl3)δ=7.4-8.2(m,9H), 3.60(s,3
H).
【0071】[実施例10] 2−(2−カルボキシフェニル)−7−メチル−4−キ
ノリンカルボン酸 実施例1で5−メチルイサチンの代わりに、参考例3で
製造した6−メチルイサチン(80g) を用い、同様の操作
により表掲化合物を得た(122g)。NMR(CD3COCD3) δ=7.7
0-8.50(m,8H),2.52(s,3H).
【0072】[実施例11] 2−(2−メトキシカルボニルフェニル)−7−メチル
−4−キノリンカルボン酸メチル
【0073】実施例2で2−(2−カルボキシフェニ
ル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸の代わり
に、実施例10で製造した2−(2−カルボキシフェニ
ル)−7−メチル−4−キノリンカルボン酸を用い、同
様の操作により表掲化合物を得た(41.8g) 。 NMR(CDCl3)δ=7.5-8.4(m,8H),3.9(s,3H),3.6(s,3H),2.4
(s,3H).
【0074】[実施例12] 2−(2−メトキシカルボニルフェニル)−7−メチル
−4−キノリンカルボン酸
【0075】実施例3で2−(2−メトキシカルボニル
フェニル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸メチ
ルの代わりに実施例11で製造した2−(2−メトキシ
カルボニルフェニル)−7−メチル−4−キノリンカル
ボン酸メチルを用い、同様の操作により表掲化合物を得
た(20.8g) 。 NMR(CD3COCD3) δ=8.5-7.5(m,8H),3.5(s,3H),2.5(s,3
H).
【0076】[実施例13] 2−(7−メチルキノリン−2−イル)安息香酸メチル
【0077】実施例4で2−(2−メトキシカルボニル
フェニル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸の代
わりに実施例12で製造した2−(2−メトキシカルボ
ニルフェニル)−7−メチル−4−キノリンカルボン酸
を用いて、同様の操作により表掲化合物を得た(14.3g)
。 NMR(CDCl3)δ=7.4-8.2(m,9H),3.6(s,3H),2.4(s,3H).
【0078】[実施例14] 2−(7−メチルキノリン−2−イル)安息香酸
【0079】実施例5で、2−(6−メチルキノリン−
2−イル)安息香酸メチルの代わりに実施例13で製造
した2−(7−メチルキノリン−2−イル)安息香酸メ
チルを用い、同様の操作により表掲化合物を得た(14.9
g) 。 NMR(CD3OD)δ=7.7-8.4(m,9H),2.5(s,3H).
【0080】[実施例15] 2−(2−カルボキシフェニル)−8−メチル−4−キ
ノリンカルボン酸
【0081】実施例1で、5−メチルイサチンの代わり
に、参考例4で製造した7−メチルイサチン(80g) を用
い、同様の操作により表掲化合物を得た(13.9g) 。 NMR(CD3COCD3) δ=7.70-8.50(m,8H),2.45(s,3H).
【0082】[実施例16] 2−(2−メトキシカルボニルフェニル)−8−メチル
−4−キノリンカルボン酸メチル
【0083】実施例2で2−(2−カルボキシフェニ
ル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸の代わり
に、実施例15で製造した2−(2−カルボキシフェニ
ル)−8−メチル−4−キノリンカルボン酸を用い、同
様の操作により表掲化合物を得た(9.8g)。 NMR(CDCl3)δ=7.4-8.4(m,8H),3.9(s,3H),3.5(s,3H),2.4
(s,3H).
【0084】[実施例17] 2−(2−メトキシカルボニルフェニル)−8−メチル
−4−キノリンカルボン酸
【0085】実施例3で2−(2−メトキシカルボニル
フェニル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸メチ
ルの代わりに実施例16で製造した2−(2−メトキシ
カルボニルフェニル)−8−メチル−4−キノリンカル
ボン酸メチルを用い、同様の操作により表掲化合物を得
た(7.8g)。 NMR(CD3COCD3) δ=8.5-7.5(m,8H),3.6(s,3H),2.5(s,3
H).
【0086】[実施例18] 2−(8−メチルキノリン−2−イル)安息香酸メチル
【0087】実施例4で2−(2−メトキシカルボニル
フェニル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸の代
わりに実施例17で製造した2−(2−メトキシカルボ
ニルフェニル)−8−メチル−4−キノリンカルボン酸
を用い、同様の操作により表掲化合物を得た(6.0g)。 NMR(CDCl3)δ=7.4-8.3(m,9H), 3.6(s,3H), 2.5(s,3H).
【0088】[実施例19] 2−(8−メチルキノリン−2−イル)安息香酸
【0089】実施例5で、2−(8−メチルキノリン−
2−イル)安息香酸メチルの代わりに実施例18で製造
した2−(8−メチルキノリン−2−イル)安息香酸メ
チルを用い、同様の操作により表掲化合物を得た(4.9
g)。 NMR(CD3OD)δ=7.5-8.4(m,9H),2.5(s,3H).
【0090】[実施例20] 2−(4−カルボキシフェニル)−6−メチル−4−キ
ノリンカルボン酸
【0091】実施例1で2−アセチル安息香酸の代わり
に、4−アセチル安息香酸35.0g を用い、同様の操作に
より表掲化合物を得た(48.3g) 。 NMR(CD3COCD3) δ=7.70-8.70(m,8H),2.60(s,3H).
【0092】[実施例21] 2−(4−メトキシカルボニルフェニル)−6−メチル
−4−キノリンカルボン酸メチル
【0093】実施例2で2−(2−カルボキシフェニ
ル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸の代わり
に、実施例20で製造した2−(4−カルボキシフェニ
ル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸を用い、同
様の操作により表掲化合物を得た(39.8g)。 NMR(CDCl3)δ=7.4-8.6(m,8H),3.9(s,3H),3.5(s,3H),2.5
(s,3H).
【0094】[実施例22] 2−(4−メトキシカルボニルフェニル)−6−メチル
−4−キノリンカルボン酸
【0095】実施例3で2−(2−メトキシカルボニル
フェニル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸メチ
ルの代わりに、実施例21で製造した2−(4−メトキ
シカルボニルフェニル)−6−メチル−4−キノリンカ
ルボン酸メチルを用い、同様の操作により表掲化合物を
得た(30.0g) 。 NMR(CD3COCD3) δ=8.6-7.4(m,8H),3.8(s,3H),2.5(s,3
H).
【0096】[実施例23] 4−(6−メチルキノリン−2−イル)安息香酸メチル
【0097】実施例4で2−(2−メトキシカルボニル
フェニル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸の代
わりに、実施例22で製造した2−(4−メトキシカル
ボニルフェニル)−6−メチル−4−キノリンカルボン
酸を用い、同様の操作により表掲化合物を得た(24.4g)
。 NMR(CDCl3)δ=7.4-8.2(m,9H),3.9(s,3H),2.6(s,3H).
【0098】[実施例24] 2−(3−カルボキシフェニル)−6−メチル−4−キ
ノリンカルボン酸
【0099】実施例1で2−アセチル安息香酸の代わり
に、3−アセチル安息香酸を用い、同様の操作により表
掲化合物を得た(50.5g) 。 NMR(CD3COCD3) δ=7.6-8.7(m,8H),2.5(s,3H).
【0100】[実施例25] 2−(3−メトキシカルボニルフェニル)−6−メチル
−4−キノリンカルボン酸メチル
【0101】実施例2で2−(2−カルボキシフェニ
ル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸の代わり
に、実施例24で製造した2−(3−カルボキシフェニ
ル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸を用い、同
様の操作により表掲化合物を得た(47.6g)。 NMR(CDCl3)δ=7.4-8.5(m,8H),3.9(s,3H),3.6(s,3H),2.5
(s,3H).
【0102】[実施例26] 2−(3−メトキシカルボニルフェニル)−6−メチル
−4−キノリンカルボン酸
【0103】実施例3で2−(2−メトキシカルボニル
フェニル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸メチ
ルの代わりに、実施例25で製造した2−(3−メトキ
シカルボニルフェニル)−6−メチル−4−キノリンカ
ルボン酸メチルを用い、同様の操作により表掲化合物を
得た(39.8g) 。 NMR(CD3COCD3) δ=8.6-7.3(m,8H),3.6(s,3H),2.6(s,3
H).
【0104】[実施例27] 3−(6−メチルキノリン−2−イル)安息香酸メチル
【0105】実施例4で2−(2−メトキシカルボニル
フェニル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸の代
わりに、実施例26で製造した2−(3−メトキシカル
ボニルフェニル)−6−メチル−4−キノリンカルボン
酸を用い、同様の操作により表掲化合物を得た(30.5g)
。 NMR(CDCl3)δ=7.4-8.4(m,9H),3.5(s,3H),2.6(s,3H).
【0106】[実施例28] 2−(3−クロロ−2−カルボキシフェニル)−6−メ
チル−4−キノリンカルボン酸 実施例1で2−アセチル安息香酸の代わりに、3−クロ
ロ−2−アセチル安息香酸を用い、同様の操作により表
掲化合物を得た(10.5g) 。 NMR(CD3COCD3) δ=7.6-8.7(m,7H), 2.6(s,3H).
【0107】[実施例29] 2−(3−クロロ−2−メトキシカルボニルフェニル)
−6−メチル−4−キノリンカルボン酸メチル
【0108】実施例2で2−(2−カルボキシフェニ
ル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸の代わり
に、実施例28で製造した2−(3−クロロ−2−カル
ボキシフェニル)−6−メチル−4−キノリンカルボン
酸を用い、同様の操作により表掲化合物を得た(8.8g)。 NMR(CDCl3)δ=7.4-8.5(m,7H),3.9(s,3H),3.8(s,3H),2.7
(s,3H).
【0109】[実施例30] 2−(3−クロロ−2−メトキシカルボニルフェニル)
−6−メチル−4−キノリンカルボン酸
【0110】実施例3で2−(2−メトキシカルボニル
フェニル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸メチ
ルの代わりに、実施例29で製造した2−(3−クロロ
−2−メトキシカルボニルフェニル)−6−メチル−4
−キノリンカルボン酸メチルを用い、同様の操作により
表掲化合物を得た(3.8g)。 NMR(CD3COCD3) δ=8.7-7.3(m,7H),3.7(s,3H),2.6(s,3
H).
【0111】[実施例31] 2−クロロ−6−(6−メチルキノリン−2−イル)安
息香酸メチル
【0112】実施例4で2−(2−メトキシカルボニル
フェニル)−6−メチル−4−キノリンカルボン酸の代
わりに、実施例30で製造した2−(3−クロロ−2−
メトキシカルボニルフェニル)−6−メチル−4−キノ
リンカルボン酸を用い、同様の操作により表掲化合物を
得た(2.0g)。 NMR(CDCl3)δ=7.4-8.6(m,8H),3.7(s,3H),2.5(s,3H).
【0113】
【発明の効果】高血圧治療剤として有望なアンジオテン
シンII拮抗剤の中間原料として有用なキノリン−2−イ
ル安息香酸誘導体を有機リチウム化合物を使うなどの煩
雑な操作なしに、入手容易なイサチン類とアセチル安息
香酸類から製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 知子 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 森澤 義富 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)で表されるキノリン−2
    −イル安息香酸誘導体。 【化1】 ただし、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 はそれぞ
    れ独立に水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、ア
    ルコキシル基、またはハロゲン置換低級アルキル基、R
    7 は−COOR8 を表す。R8 は水素原子、低級アルキ
    ル基、アルケニル基、シクロ低級アルキル基、アリール
    基、またはアルアルキル基を表す。
  2. 【請求項2】R1 、R2 、R3 、R4 がそれぞれ独立に
    水素原子または低級アルキル基である、請求項1の誘導
    体。
  3. 【請求項3】R5 、R6 がそれぞれ独立に水素原子、ハ
    ロゲン原子、または低級アルキル基である、請求項1の
    誘導体。
  4. 【請求項4】R8 が水素原子または低級アルキル基であ
    る、請求項1の誘導体。
  5. 【請求項5】2−(6−メチルキノリン−2−イル)安
    息香酸またはその低級アルキルエステルである、請求項
    1の誘導体。
  6. 【請求項6】下記一般式(2)で表されるイサチン類と
    下記一般式(3)で表されるアセチル安息香酸類を反応
    させて下記一般式(4)で表されるカルボキシフェニル
    キノリンカルボン酸類を製造し、次いでベンゼン環上の
    カルボキシル基を選択的に保護した後、キノリン環上の
    カルボキシル基を脱炭酸することを特徴とする下記一般
    式(1’)で表されるキノリン−2−イル安息香酸誘導
    体の製造方法。 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 ただし、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 はそれぞ
    れ独立に水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、ア
    ルコキシル基、またはハロゲン置換低級アルキル基、R
    9 は−COOR10を表す。R10は低級アルキル基、アル
    ケニル基、シクロ低級アルキル基、アリール基、または
    アルアルキル基を表す。
  7. 【請求項7】R1 、R2 、R3 、R4 がそれぞれ独立に
    水素原子または低級アルキル基であり、R5 、R6 がそ
    れぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、または低級アル
    キル基であり、R10が低級アルキル基である、請求項6
    の製造方法。
  8. 【請求項8】一般式(4)で表されるカルボキシフェニ
    ルキノリンカルボン酸類のベンゼン環上のカルボキシル
    基の選択的な保護を、カルボキシフェニルキノリンカル
    ボン酸類の2つのカルボキシル基をいずれもエステル化
    し、次いでキノリン環上のエステルを選択的に加水分解
    することによって行う、請求項6の製造方法。
  9. 【請求項9】一般式(2)で表される化合物が5−メチ
    ルイサチンであり、一般式(3)で表される化合物が2
    −アセチル安息香酸であり、一般式(4)で表される化
    合物が2−(2−カルボキシフェニル)−6−メチル−
    4−キノリンカルボン酸であり、一般式(1’)で表さ
    れる化合物が2−(6−メチルキノリン−2−イル)安
    息香酸低級アルキルエステルである、請求項6の製造方
    法。
  10. 【請求項10】下記一般式(4)で表されるカルボキシ
    フェニルキノリンカルボン酸類またはそのエステルから
    なる化合物。 【化6】 ただし、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 はそれぞ
    れ独立に水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、ア
    ルコキシル基、またはハロゲン置換低級アルキル基を表
    す。
  11. 【請求項11】R1 、R2 、R3 、R4 がそれぞれ独立
    に水素原子または低級アルキル基であ、R5 、R6 がそ
    れぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、または低級アル
    キル基である、請求項10の化合物。
  12. 【請求項12】2−(2−カルボキシフェニル)−6−
    メチル−4−キノリンカルボン酸、その低級アルキルジ
    エステル、またはその低級アルキルモノエステルであ
    る、請求項10の化合物。
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EP0709377A1 (en) 1994-10-27 1996-05-01 Asahi Glass Company Ltd. Process for producing quinolin-2-yl benzoic acid compounds

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JPH0616659A (ja) 1994-01-25

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