JPH0616618A - β−アミノエチル酸性硫酸エステルの製造方法 - Google Patents

β−アミノエチル酸性硫酸エステルの製造方法

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JPH0616618A
JPH0616618A JP17700792A JP17700792A JPH0616618A JP H0616618 A JPH0616618 A JP H0616618A JP 17700792 A JP17700792 A JP 17700792A JP 17700792 A JP17700792 A JP 17700792A JP H0616618 A JPH0616618 A JP H0616618A
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aminoethyl
liquid
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slurry
sulfate
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JP17700792A
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Takanori Mashige
崇徳 真重
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RETSUKU TEC LAB KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 β−アミノエチル酸性硫酸エステルの生産効
率を高め、しかも、省力化を図りながらその生産量の増
大に対応する製造方法を提供する。 【構成】 この発明のβ−アミノエチル酸性硫酸エステ
ルの製造方法は、2−アミノエタノール酸性硫酸塩を含
む酸性硫酸塩水溶液を加熱して水分を除去することによ
りエステル化反応を行ってβ−アミノエチル酸性硫酸エ
ステルを生成させる濃縮工程と、このエステル化反応液
を希釈してから、および/または、希釈しながら冷却す
ることによりβ−アミノエチル酸性硫酸エステルの結晶
を析出させてスラリーを得るスラリー化工程を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、2−アミノエタノー
ル(モノエタノールアミン)と硫酸を反応させてβ−ア
ミノエチル酸性硫酸エステル〔H3 + CH2 CH2
SO3 - :硫酸水素(2−アミノエチル)とも言う)を
製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】β−アミノエチル酸性硫酸エステルは、
亜硫酸ソーダなどと反応して、生理活性物質として知ら
れているアミノエタンスルホン酸(タウリン)などを製
造するための原料等に用いられている。β−アミノエチ
ル酸性硫酸エステルの製造方法の1つとして、2−アミ
ノエタノールの酸性硫酸塩(H2 NC2 4 OH・H2
SO4 )を作り、この酸性硫酸塩の水溶液を加熱して水
分を除去することにより下記式: H2NC2H4OH・H2SO4 = H2NC2H4OSO3H + H2O … で表されるエステル化反応を進行させ、反応液を冷却し
てβ−アミノエチル酸性硫酸エステルを取り出し、製品
にするという製造方法が考えられた。
【0003】この製造方法では、水分をできるだけ除去
するとエステル化反応がそれだけ多く進行し、β−アミ
ノエチル酸性硫酸エステルが高収率で生成する。このβ
−アミノエチル酸性硫酸エステルを含む反応液を冷却す
ると、大量のβ−アミノエチル酸性硫酸エステルの結晶
が一度に析出し、反応液が母液を含んだまま全体的に固
化する。このような冷却固化物は反応器から取り出すの
が困難である。そこで、反応液を反応器から一旦、冷却
用バットに移してから冷却固化を行い、この冷却固化物
をバットから取り出し、粉砕、濾過、脱水を行うことに
よりβ−アミノエチル酸性硫酸エステルの製品を得るこ
とが考えられた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記製造方法は、作業
が煩雑で、人手と体力を要し、省力化が困難であり、生
産効率が悪くコストの低減を阻み、生産量の増大に対応
しにくい。この発明は、β−アミノエチル酸性硫酸エス
テルの生産効率を高め、しかも、省力化を図りながらそ
の生産量の増大に対応する製造方法を提供することを課
題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決するために、2−アミノエタノール酸性硫酸塩を含
む酸性硫酸塩水溶液を加熱して水分を除去することによ
りエステル化反応を行ってβ−アミノエチル酸性硫酸エ
ステルを生成させる濃縮工程と、このエステル化反応液
を希釈してから、および/または、希釈しながら冷却す
ることによりβ−アミノエチル酸性硫酸エステルの結晶
を析出させてスラリーを得るスラリー化工程を含むβ−
アミノエチル酸性硫酸エステルの製造方法を提供する。
【0006】この発明は、また、上記濃縮工程とスラリ
ー化工程、ならびに、同スラリー化工程で得られたスラ
リーを濾過する濾過工程を含み、この濾過工程で得られ
た濾液を、濃縮工程の酸性硫酸塩水溶液に加えるか、お
よび/または、スラリー化工程でエステル化反応液の希
釈に用いる、β−アミノエチル酸性硫酸エステルの製造
方法を提供する。
【0007】この発明で用いる2−アミノエタノール酸
性硫酸塩は、モノエタノールアミンと硫酸を中和するこ
とにより得られるものである。この中和生成物である2
−アミノエタノール酸性硫酸塩を含む中和液(以下、
「1液」と称す)は、この発明において酸性硫酸塩水溶
液として用いることができる。酸性硫酸塩水溶液中の2
−アミノエタノール酸性硫酸塩の濃度は飽和濃度以下で
あれば良く、濃度が高いほど高収量でβ−アミノエチル
酸性硫酸エステルを得ることができるし、従来と同程度
の濃度にすることもできる。酸性硫酸塩水溶液は、水と
水以外の溶媒を含んでいてもよい。
【0008】この発明の製造方法では、濃縮工程におい
て、酸性硫酸塩水溶液を加熱して水分を除去することに
よりエステル化反応を行う。減圧下で加熱すればより低
温で水分を除去することができる。水分の除去は、加熱
により蒸発した水をコンデンサーなどで凝縮させ、系外
へ出すことによりなされる。このように水分を除去する
ので上記の反応が右に進み、多量のβ−アミノエチル
酸性硫酸エステルが水に溶解した状態で生成する。エス
テル化反応は、通常、温度100〜150℃、10〜3
00mmHgの減圧下で行われる。水分の除去の程度は、
反応後のエステル化反応液中の水の量が、反応前の水溶
液の水の量と反応により副生する水の量の合計量100
重量%に対して、50〜85重量%の範囲になるように
行われるのが好ましい。50重量%未満だと生成物が少
なく、冷却しても結晶が析出しないおそれがあり、85
重量%超だと反応缶の中で固化し、反応缶より取り出し
にくくなるおそれがある。収量の面からは、エステル化
反応の程度は、反応前の水溶液中の2−アミノエタノー
ル酸性硫酸塩の全量100重量%に対して、エステル化
反応液中のβ−アミノエチル酸性硫酸エステルの全量が
50〜85重量%の範囲になるように行われるのが好ま
しい。その下限未満だと冷却しても結晶が析出しないお
それがあり、その上限超だと反応缶の中で固化するおそ
れがある。
【0009】濃縮工程で得られたエステル化反応液は、
スラリー化工程に供される。スラリー化工程において、
前記エステル化反応液をそのまま冷却すると上述のよう
に母液を含んだまま全体的に固化するので、このエステ
ル化反応液を希釈してから冷却したり、および/また
は、希釈しながら冷却したりする。このとき、エステル
化反応の温度であって水を含む希釈液でエステル化反応
液を希釈するとエステルの加水分解が起こるおそれがあ
るので、該反応液を、エステル化反応の温度よりも低
温、好ましくは室温付近の温度の希釈液と混合して希釈
しながら冷却し、更に強制冷却して室温付近の温度まで
下げるのが好ましい。室温付近の温度の希釈液に対して
エステル化反応液を徐々に添加するとともに攪拌するこ
とにより、希釈しながら冷却を行ってもよい。エステル
化反応液は、通常、室温付近の温度まで冷却される。こ
れにより、エステル化反応液から多量の2−アミノエチ
ル硫酸エステルの結晶が析出し、スラリーが得られる。
エステル化反応液の希釈は、後述する濾過工程で得られ
る濾液、濾過工程で得られたβ−アミノエチル酸性硫酸
エステルの結晶の洗液、硫酸および水のうちのいずれか
1以上を用いて行うことができる。前記希釈の程度は、
反応液が全体的に固化せずにスラリー化させるために
は、希釈前のエステル化反応液の容積を基準にして希釈
後の容積が1.5〜3倍の範囲とするのが好ましい。こ
の範囲を下回るとスラリー濃度が高すぎてポンプでの循
環ができなくなるおそれがあり、上回ると前記エステル
の含有量に比べて全体の液量が大きすぎて効率が悪くな
るおそれがある。発明者らの確認したところによれば、
β−アミノエチル酸性硫酸エステルは、室温付近の温度
では上記のように反応液を希釈しても加水分解しないの
で、スラリー化により得られるβ−アミノエチル酸性硫
酸エステルの量は希釈しない場合に比べて低下しない。
【0010】得られたスラリーは、通常、濾過により固
液分離される。沈殿のβ−アミノエチル酸性硫酸エステ
ルは、上水などで洗浄された後、乾燥し、粉砕した後、
必要に応じて所望の形態で梱包され、製品化される。濾
液は回収されて、上記濃縮工程の酸性硫酸塩水溶液に添
加されたり、および/または、上記スラリー化工程にお
いてエステル化反応液の希釈に用いられたりすることが
できる。このように濾液を前の工程へ戻すと、廃液をな
くすことができ、また、未回収の原料や反応生成物を回
収することができる。β−アミノエチル酸性硫酸エステ
ルの沈殿を洗浄した後の洗液は回収されて、上記濃縮工
程の酸性硫酸塩水溶液に添加されたり、および/また
は、上記スラリー化工程においてエステル化反応液の希
釈に用いられたりすることができるが、濃縮工程におけ
る加熱に要するエネルギーを節約するという点からは、
エステル化反応液の希釈に用いられるのが好ましい。
【0011】モノエタノールアミンと硫酸を中和のため
に中和タンクに入れる場合、2−アミノエタノール酸性
硫酸塩水溶液をエステル化反応を行うために反応器に入
れる場合、エステル化反応液をスラリー化のために冷却
器に入れる場合、スラリーを濾過するために濾過器にか
ける場合、それらの液状物をポンプで定量的に、あるい
は、連続的に入れることが可能である。しかも、濾液や
洗液を反応器および/または冷却器に入れる場合、それ
らをポンプで定量的に、あるいは、連続的に入れること
が可能である。すなわち、この発明では、中和工程、濃
縮工程、スラリー化工程、および、必要に応じて行われ
る濾過工程において、また、各工程間において、液状物
を取り扱うことにより作業を行うことができる。このた
め、この発明によれば、スラリー化工程または必要に応
じて行われる濾過工程までの作業を、液状物を連続的に
供給することにより行うことができ、省力化が可能にな
る。
【0012】この発明によれば、上記スラリーをβ−ア
ミノエチル酸性硫酸エステルのユーザーに供給すること
ができるので、従来、β−アミノエチル酸性硫酸エステ
ルを粉体で取り扱っていたユーザーの側でも液状物とし
て容易に取り扱うことができる。
【0013】
【作用】この発明では、エステル化の際に2−アミノエ
タノール酸性硫酸塩を含む水溶液を加熱して水分を除去
するので、エステル化反応がエステル生成の方に大きく
進行し、多量のβ−アミノエチル酸性硫酸エステルが生
成する。しかも、そのようなエステル化反応液を希釈し
てから、および/または、希釈しながら、冷却するの
で、多量のβ−アミノエチル酸性硫酸エステルの結晶が
一度に析出しても該反応液が全体的にブロック状に固化
せず、スラリーとなる。スラリーは、ブロック状の固化
物よりも取り扱いやすく、スラリーからは、多量のβ−
アミノエチル酸性硫酸エステルを容易に取り出せる。
【0014】
【実施例】図1は、この発明の製造方法を連続的に実施
してβ−アミノエチル酸性硫酸エステルの製品を得る装
置の1例を概略的に表す。図1にみるように、2−アミ
ノエタノールタンク1から2−アミノエタノールを、硫
酸タンク2から硫酸を、上水タンク3から上水をそれぞ
れポンプP1 、P2 、P3 により配管を通じて定量的に
中和タンク4に入れる。中和タンク4で2−アミノエタ
ノールと硫酸を中和させ、2−アミノエタノール酸性硫
酸塩を生成させる。この2−アミノエタノール酸性硫酸
塩を含む酸性硫酸塩水溶液をポンプP4 により配管を通
じて定量的に反応缶5に入れる。このとき濾液タンク8
からポンプP81により配管を通じて定量的に濾液を反応
缶5に入れることができる。反応缶5では減圧下で加熱
して酸性硫酸塩水溶液の水分を除去することによりエス
テル化反応を行ってβ−アミノエチル酸性硫酸エステル
を生成させる。減圧下での加熱により蒸発した水はコン
デンサー(図示省略)で凝縮し、系外へ出される。反応
缶5での濃縮工程により得られたエステル化反応液をポ
ンプP5 により配管を通じて連続的に冷却缶6に入れ
る。冷却缶6へは、濾過タンク8からポンプP82により
濾液を、および/または、洗液タンク10からポンプP
10により洗液を配管を通じて連続的に送り、エステル化
反応液を希釈してから、および/または、希釈しながら
冷却する。エステル化反応液の希釈は、濾液、洗液、水
および硫酸のうちの1以上を用いて行うことができる。
これにより、β−アミノエチル酸性硫酸エステルの結晶
を析出させてスラリーを得る。このスラリーをポンプP
6 で連続的に流して濾過器7にかけ、固液分離する。濾
液は濾液タンク8に溜められる。β−アミノエチル酸性
硫酸エステルの沈殿を上水タンク9から送られた上水で
洗浄した後、乾燥し、粉砕し、梱包装置11で所望の状
態で梱包し、β−アミノエチル酸性硫酸エステル製品を
得る。沈殿を洗浄した後の洗液は洗液タンク10に溜め
られる。
【0015】以下に、この発明の具体的な実施例および
比較例を示すが、この発明は下記実施例に限定されな
い。 (実施例1)硫酸1モルとモノエタノールアミン1モル
が水中で中和されてなる2−エタノールアミン酸性硫酸
塩水溶液(1液)435.1gを反応缶に仕込み、15
0℃、100mmHgで1液から水を57.1g蒸発除去
することによりエステル化反応を行い、β−アミノエチ
ル酸性硫酸エステルを生成させた。このエステル化反応
液378gと室温と同じ温度の水300gを冷却缶に入
れて反応液を希釈し、室温まで冷却した。これにより、
反応液からβ−アミノエチル酸性硫酸エステルの結晶が
析出し、スラリーが得られた。このスラリーを濾過によ
り固液分離し、β−アミノエチル酸性硫酸エステルの沈
殿と濾液493gを得た。その沈殿を上水で洗浄し、乾
燥し、粉砕してβ−アミノエチル酸性硫酸エステル製品
185g(純度95.3%)を得た。濾液および洗液
は、タンクに溜めておいて、1液に添加したり、および
/または、スラリー化の際にエステル化反応液の希釈に
用いることができた。純度測定方法は、液体クロマトグ
ラフィー内部標準法であった。
【0016】(実施例2)実施例1で用いたのと同じ1
液435.1gと、実施例1と同じやり方で得られた濾
液497gを反応缶に仕込んで混合し、150℃、10
0mmHgで該混合液から水275.9gを蒸発除去する
ことによりエステル化反応を行い、β−アミノエチル酸
性硫酸エステルを生成させた。このエステル化反応液6
56.2gと実施例1と同じやり方で得られた濾液87
5g(室温と同じ温度のもの)を冷却缶に入れて反応液
を希釈し、室温まで冷却した。これにより、反応液から
β−アミノエチル酸性硫酸エステルの結晶が析出し、ス
ラリー化した。このスラリー1531.2gを濾過によ
り固液分離し、β−アミノエチル酸性硫酸エステルの沈
殿と濾液1222gを得た。その沈殿を上水で洗浄し、
乾燥し、粉砕してβ−アミノエチル酸性硫酸エステル製
品309.2gを得た。この製品純度は98.6%であ
った。濾液および洗液は、タンクに溜めておいて、1液
に添加したり、および/または、スラリー化の際にエス
テル化反応液の希釈に用いることができた。
【0017】(実施例3)実施例1で用いたのと同じ1
液435.1gと、実施例1と同じやり方で得られた濾
液1372gを反応缶に仕込んで混合し、120℃、5
0mmHgで該混合液から水895.9gを蒸発除去する
ことによりエステル化反応を行い、β−アミノエチル酸
性硫酸エステルを生成させた。このエステル化反応液9
11.2gを室温と同じ温度の水770gを入れた冷却
缶に入れて希釈し、室温まで冷却した。これにより、反
応液からβ−アミノエチル酸性硫酸エステルの結晶が析
出し、スラリー化した。このスラリーを濾過により固液
分離し、β−アミノエチル酸性硫酸エステルの沈殿と濾
液1272gを得た。その沈殿を上水で洗浄し、乾燥
し、粉砕してβ−アミノエチル酸性硫酸エステル製品3
09.2gを得た。この製品純度は98.3%であっ
た。濾液および洗液は、タンクに溜めておいて、1液に
添加したり、および/または、スラリー化の際にエステ
ル化反応液の希釈に用いることができた。
【0018】(実施例4)実施例1で用いたのと同じ1
液435.1g、モノエタノールアミン47.9g、お
よび、実施例1と同じやり方で得られた濾液1372g
を反応缶に仕込んで混合し、120℃、50mmHgで該
混合液から水818.9gを蒸発除去することによりエ
ステル化反応を行い、β−アミノエチル酸性硫酸エステ
ルを生成させた。このエステル化反応液1036.1g
を10%硫酸水溶液770g(室温と同じ温度のもの)
が入った冷却缶に入れて希釈し、室温まで冷却した。こ
れにより、反応液からβ−アミノエチル酸性硫酸エステ
ルの結晶が析出し、スラリー化した。このスラリーを濾
過により固液分離し、β−アミノエチル酸性硫酸エステ
ルの沈殿と濾液1496.9gを得た。その沈殿を上水
で洗浄し、乾燥し、粉砕してβ−アミノエチル酸性硫酸
エステル製品309.2gを得た。この製品純度は9
8.2%であった。濾液および洗液は、タンクに溜めて
おいて、1液に添加したり、および/または、スラリー
化の際にエステル化反応液の希釈に用いることができ
た。
【0019】上記実施例では、原料仕込みから濾過まで
の工程において液状物(溶液またはスラリー)を取り扱
うので、前後の工程間で液体輸送が可能になり、作業が
連続化され、合理化された。濾液を回収して1液および
/またはエステル化反応液に添加することにより、廃液
がなくなり、収率が向上した。
【0020】(比較例)実施例1において、エステル化
反応液を水と混合せずにそのまま冷却缶に入れて室温ま
で温度を下げようとしたが、反応液が冷却缶中で全体的
にブロック状に固化した。
【0021】
【発明の効果】この発明の製造方法によれば、液体輸送
が可能になり、作業が連続化され、合理化される。ま
た、バッチ法から連続法にすることにより、製品品質が
安定する。この発明の製造方法は、スラリーを濾過して
得られた濾液を酸性硫酸塩水溶液に添加したり、および
/または、エステル化反応液の希釈に用いたりすると、
上記の効果に加えて、廃液中の製品回収が高まり、収率
が向上するという効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の製造方法を連続的に実施する装置の
1例を概略的に表す。
【符号の説明】
1 2−アミノエタノールタンク 2 硫酸タンク 3 上水タンク 4 中和タンク 5 反応缶 6 冷却缶 7 濾過器 8 濾液タンク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2−アミノエタノール酸性硫酸塩を含む
    酸性硫酸塩水溶液を加熱して水分を除去することにより
    エステル化反応を行ってβ−アミノエチル酸性硫酸エス
    テルを生成させる濃縮工程と、このエステル化反応液を
    希釈してから、および/または、希釈しながら冷却する
    ことによりβ−アミノエチル酸性硫酸エステルの結晶を
    析出させてスラリーを得るスラリー化工程を含むβ−ア
    ミノエチル酸性硫酸エステルの製造方法。
  2. 【請求項2】 スラリー化工程で得られたスラリーを濾
    過する濾過工程をも含み、この濾過工程で得られた濾液
    を、濃縮工程の酸性硫酸塩水溶液に加えるか、および/
    または、スラリー化工程でエステル化反応液の希釈に用
    いる請求項1記載の製造方法。
JP17700792A 1992-07-03 1992-07-03 β−アミノエチル酸性硫酸エステルの製造方法 Pending JPH0616618A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005526858A (ja) * 2002-05-24 2005-09-08 バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト チオアルキルアミン誘導体の調製方法
JP2009517441A (ja) * 2005-12-02 2009-04-30 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア アミノアルカンからの硫酸モノエステルの製造法

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