JPH0616123A - ブレーキ制御装置 - Google Patents

ブレーキ制御装置

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JPH0616123A
JPH0616123A JP4173405A JP17340592A JPH0616123A JP H0616123 A JPH0616123 A JP H0616123A JP 4173405 A JP4173405 A JP 4173405A JP 17340592 A JP17340592 A JP 17340592A JP H0616123 A JPH0616123 A JP H0616123A
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敬深 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】路面状況の変化、あるいは車体の挙動等に基づ
いて精緻な制御が可能なブレーキ制御装置を提供するこ
とを目的とする。 【構成】ブレーキ制御装置30では、推定車体速度演算
回路36、バンク角演算回路42、路面摩擦係数演算回
路54で求められた推定車体速度、バンク角、路面摩擦
係数に基づいて目標スリップ率を求めるとともに、路面
状況、あるいは車体挙動の変化に応じて、前記目標スリ
ップ率に補正係数決定回路56、路面状況判定回路62
で決定された補正係数を乗ずることにより、前記目標ス
リップ率を補正し、車体の円滑な走行状態を維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制動時に最適な制動力
が得られるように目標スリップ率を変更するブレーキ制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車や自動二輪車において、
走行中の車体の速度と車輪の回転速度とから路面に対す
る車輪のスリップ率を演算して、前記スリップ率に基づ
いて車体に最適な制動を施すブレーキ制御装置が知られ
ている。
【0003】前記ブレーキ制御装置は、制動力が最高に
なる所定のスリップ率(以下、目標スリップ率という)
までは、ブレーキペダルの踏み込み量に対応してブレー
キの液圧を変化させて制動力を増大させ(以下、通常制
御という)、目標スリップ率に到達した場合には、ブレ
ーキの液圧増大を制限してスリップ率の増大を回避する
制御を行っている(以下、制限制御という)。
【0004】この場合、路面に対する車輪のスリップ率
と路面摩擦係数とは、相関関係があり、高摩擦係数の路
面(以下、高μ路という)と低摩擦係数の路面(以下、
低μ路という)とでは、車体を安定して制御できるスリ
ップ率が異なる。
【0005】そこで、ブレーキ制御装置では、通常制御
の領域を広くするために、高μ路側に目標スリップ率を
設定し、制限制御に入ったところで、路面摩擦係数μを
演算することにより、目標スリップ率を切り換えてい
る。このように、通常制御から制限制御に切り換えてか
ら路面摩擦係数μの検出を始める方式として、特開昭6
2−194636号がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、前記ブレ
ーキ制御装置においては、通常制御から制限制御に切り
換わってから路面摩擦係数μの検出を始めている。した
がって、目標スリップ率の設定が制御の切換時から遅延
するおそれがある。
【0007】また、実際の走行路では、路面状況の変化
に伴って路面摩擦係数μが変化する場合がある。例え
ば、アイスバーン等の低μ路とアスファルト路面等の高
μ路とでは、スリップ状態が異なる。従って、例えば、
路面状態が低μ路から高μ路に変化するような路面(所
謂、μジャンプ路面)に対して目標スリップ率を変更し
て、従来のブレーキ制御により通常の昇圧を行った場
合、時間遅れ等によりブレーキ力の変動幅が大きくな
り、振動発生等のブレーキフィーリングを悪化させると
いう問題がある。
【0008】さらに、自動車や自動二輪車が走行する場
合、路面に凹凸があると、車体の振動が大きくなる。し
たがって、前記車体速度、路面摩擦係数をセンサ等の出
力から求める場合にノイズが多く含まれてしまい、目標
スリップ率を所定以上の精度で求めることができなくな
るおそれがある。
【0009】そこで、車体の挙動、路面状況等の路面摩
擦係数以外の情報をさらに加味して、前記目標スリップ
率を設定すれば、さらに精緻なブレーキ制御が行える。
したがって、このように車体の挙動、路面状況等の情報
に基づいて目標スリップ率を設定する装置の出現が要望
がされる。
【0010】本発明は、この種の要望に応えるためにな
されたものであって、路面状況の変化、あるいは車体の
挙動等に基づいて精緻な制御が可能なブレーキ制御装置
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、車両の走行状態から車体傾斜角を検出
するバンク角検出手段と、舵角を検出する舵角検出手段
と、車輪速度に基づいて推定車体速度を算出する推定車
体速度演算手段と、前記車輪速度および前記推定車体速
度から求めた車輪のスリップ率と、車体加減速度に基づ
いて車輪と路面の路面摩擦係数を算出する路面摩擦係数
演算手段と、最適な制動力を得るための目標スリップ率
に対する前記車体傾斜角、前記推定車体速度および前記
路面摩擦係数の関係を記憶する記憶手段と、前記車体傾
斜角、推定車体速度および路面摩擦係数から前記関係に
基づき目標スリップ率を設定する目標スリップ率設定手
段と、前記路面摩擦係数の変化率が所定範囲内の場合に
は、目標スリップ率は変更せず、所定範囲外の場合に
は、目標スリップ率を抑制する第1補正係数を設定する
第1補正係数設定手段と、前記推定車体速度に対する前
記舵角の変化率が所定値以下の場合には、目標スリップ
率を変更せず、所定値以上の場合には、目標スリップ率
を抑制する第2補正係数を設定する第2補正係数設定手
段と、前記第1および第2補正係数によって、前記目標
スリップ率を補正する目標スリップ率補正手段と、を備
えることを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明に係るブレーキ制御装置において、記憶
手段に記憶された最適な制動力を得られる目標スリップ
率に対する推定車体速度、車体傾斜角および路面摩擦係
数の関係に基づき、推定車体速度、車体傾斜角および路
面摩擦係数から精緻な制動力が得られる目標スリップ率
を設定する。また、路面摩擦係数の変化率に基づいて第
1補正係数を求め、推定車体速度に対する舵角の変化率
に基づいて第2補正係数を求め、前記第1および第2補
正係数によって目標スリップ率を補正する。したがっ
て、路面状況、あるいは車体挙動を加味した目標スリッ
プ率が求まる。
【0013】
【実施例】本発明に係るブレーキ制御装置について、好
適な実施例を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細
に説明する。
【0014】図2において、参照符号10は、自動二輪
車を示し、この自動二輪車10は、本体部12と前輪部
(従動輪)14と後輪部(駆動輪)16とハンドル部1
8とを備える。前記前輪部14および後輪部16には、
ロータリエンコーダ等からなる従動輪回転速度検出セン
サ20および駆動輪回転速度検出センサ22が配設され
るとともに、本体部12に車体加減速度検出センサ24
が、ハンドル部18に舵角検出センサ26が設けられて
いる。前記センサ20、22、24、26は、コントロ
ールユニット28に接続され、これらによって、図1に
示すブレーキ制御装置30が構成されている。
【0015】前記コントロールユニット28は、従動輪
回転速度検出センサ20および駆動輪回転速度検出セン
サ22の出力信号から前輪部14および後輪部16の車
輪速度Vwf、Vwrを演算する車輪速度演算回路32と、
車体加減速度検出センサ24の出力信号から自動二輪車
10の加減速状態を判別する加減速判別回路34と、車
輪速度演算回路32からの車輪速度信号、車体加減速度
検出センサ24からの車体加減速度信号および加減速判
別回路34からの加減速判定信号に基づき推定車体速度
ref を演算する推定車体速度演算回路36と、前記車
輪速度Vwf、V wrと推定車体速度Vref からスリップ率
f 、Sr を求めるスリップ率演算回路38と、前記ス
リップ率Sf 、Sr に基づいてブレーキ制動が行われた
か否かを判定してブレーキ信号λB1、λB2を発生するブ
レーキ信号発生回路40と、前記推定車体速度Vref
前記車輪速度Vwf、Vwrと前記ブレーキ信号λB1、λB2
および舵角検出センサ26で検出された舵角信号に基づ
きバンク角θB を求めるバンク角演算回路42と、前記
バンク角演算回路42に出力される後述するルックアッ
プテーブル(以下、LUTという)44、46、48
と、前記車輪速度Vwf、Vwrから車輪加減速度αwf、α
wrを求める車輪加減速度演算回路50と、前記車輪加減
速度αwf、αwrと前記スリップ率Sf 、Sr に基づいて
ゲート信号を出力するゲート信号発生回路52と、前記
ゲート信号に基づき、車体加減速度Gxとスリップ率S
f 、Sr から路面摩擦係数μを求める路面摩擦係数演算
回路54と、前記路面摩擦係数μとバンク角θB に基づ
いて、補正係数ηjを求める補正係数決定回路56と、
前記補正係数決定回路56に接続されるLUT58と、
路面摩擦係数記憶回路60と、前記舵角信号と推定車体
速度Vref に基づき路面状況を判定し、補正係数η1を
出力する路面状況判定回路62と、前記推定車体速度V
ref と前記バンク角θB と路面摩擦係数μと補正係数η
jと補正係数η1から最適な制動力が得られる目標スリ
ップ率S1を求める目標スリップ率演算回路64と、前
記目標スリップ率演算回路64に接続されるLUT65
と、前記目標スリップ率S1と予め設定された目標スリ
ップ率S0との比から抑制係数Kを求める抑制係数演算
回路66とを備える。
【0016】このように構成されるブレーキ制御装置3
0は、次のようにして抑制係数Kを求める。
【0017】すなわち、 K=Smax/S0×ηj×η1 ここで、Smaxは推定車体速度Vref とバンク角θB
と路面摩擦係数μに基づいて求められた目標スリップ率
である。
【0018】このようにして求められた抑制係数Kをバ
ルブ信号等の出力装置の信号に乗じて実際のブレーキ制
御を行う。
【0019】ここでは、先ず、推定車体速度Vref 、バ
ンク角θB 、路面摩擦係数μの求め方を説明した後、目
標スリップ率Smax、補正係数ηj、η1の求め方を
順次、説明する。
【0020】本実施例においては、従動輪および駆動輪
の車輪速度Vwf、Vwrを求め、そこから、それぞれの推
定車体速度Vref を求めている。ここでは、先ず、従動
輪(前輪部14)の車輪速度Vwfから推定車体速度V
ref を求める方法を、図3のフローチャートおよび図
4、図5を参照して説明し、同様な駆動輪(後輪部1
6)側の推定車体速度Vref の求め方の説明を省略す
る。なお、推定車体速度演算回路36は、所定の演算周
期t毎に以下のようにして推定車体速度Vref(n)を求め
る。ここで、(n)は、n回目の演算における値を示
す。
【0021】先ず、自動二輪車10の走行中において、
従動輪回転速度検出センサ20は、従動輪(前輪部1
4)の回転をパルス信号として検出し、車輪速度演算回
路32に出力する。前記車輪速度演算回路32は、前記
パルス信号に基づいて、車輪速度Vwf(n) を求め、推定
車体速度演算回路36に出力する(ステップS1)。
【0022】一方、本体部12に配設された車体加減速
度検出センサ24は、車体加減速度Gxを検出し、加減
速判別回路34および推定車体速度演算回路36に出力
する(ステップS2)。
【0023】そこで、加減速判別回路34は、前記車体
加減速度Gxが所定値β(β>0)以上(|Gx|>
β)であるか否かを判別する(ステップS3)。前記車
体加減速度Gxが所定値β以下(|Gx|<β)である
場合には、加減速無しである、逆の場合(|Gx|>
β)には、加減速時であると判定する。
【0024】加減速無しと判定された場合には、図4に
示すように、通常、車輪速度Vwf(n ) と実際の車体速度
i との差が僅かであり、また、車体加減速度検出セン
サ24から得られる車体加減速度Gxには、自動二輪車
10の振動等によるノイズが混入していると考えられる
からである。そこで、加減速判別回路34から加減速無
しとする加減速判定信号が供給されると、推定車体速度
演算回路36は、以下に述べるような予め設定された加
減速度により推定車体速度Vref(n)を求める。
【0025】すなわち、ステップS3で加減速無しと判
定された場合には、今回入力された車輪速度Vwf(n)
1回前の演算で求めていた推定車体速度Vref(n-1)より
も大であるか否かを判別する(ステップS4)。ここ
で、車輪速度Vwf(n) が推定車体速度Vref(n-1)よりも
大であると判定されると、次のようにして推定車体速度
ref(n)を求める(ステップS5)。
【0026】Vref(n)=Vref(n-1)+G1 ×t ここで、G1 (>0)は予め設定された加速度、tは演
算周期である。
【0027】また、ステップS4で車輪速度Vwf(n)
推定車体速度Vref(n-1)よりも小であると判定された場
合には、さらに、推定車体速度Vref(n-1)が車輪速度V
wf(n ) よりも大であるか否かを判別する(ステップS
6)。推定車体速度Vref(n-1)が車輪速度Vwf(n) より
も大であれば、次のようにして推定車体速度Vref(n)
求める(ステップS7)。
【0028】Vref(n)=Vref(n-1)−G2 ×t ここで、G2 (>0)は予め設定された減速度、tは演
算周期である。
【0029】また、ステップS6で推定車体速度V
ref(n-1)が車輪速度Vwf(n) よりも大でない、すなわ
ち、両者が等しいと判定された場合には、推定車体速度
ref(n)は、次のようにして求める(ステップS8)。
【0030】Vref(n)=Vref(n-1) 以上のステップS4乃至S8で説明したように、車輪速
度Vwf(n) と推定車体速度Vref(n-1)を比較し、その結
果に基づき、推定車体速度Vref(n)を演算することによ
り、図4、図5に示すように、推定車体速度Vref(n)
高精度に求められる。
【0031】一方、自動二輪車10は、例えば、減速時
には車輪と路面との間にスリップが生じるため、図4に
示すように、車輪速度Vwfと実際の車体速度Vi との差
が大きくなる。したがって、ステップS4乃至S8で示
したような車輪速度Vwf(n)に基づいて推定車体速度V
ref(n)の演算を行うと、実際の車体速度Vi に近い高精
度な推定車体速度Vref を求めることができない。
【0032】そこで、加減速判別回路34で車体加減速
度Gxが所定値β以上であると判定された場合には、車
体が加減速されているとして、次のように推定車体速度
re f(n)の求め方を切り換える(ステップS9)。
【0033】Vref(n)=Vref(n-1)+∫Gxdt ここで、tは演算周期である。
【0034】したがって、加減速と判定された場合のみ
車体加減速度Gxの値を用いることによって高精度に推
定車体速度Vref(n)を求めることができる。
【0035】このようにして求められた推定車体速度V
ref(n)と前輪部14と後輪部16の車輪速度Vwf(n)
wr(n) は、スリップ率演算回路38に出力され、前記
推定車体速度Vref(n)と車輪速度Vwf(n) 、Vwr(n)
基づいて、前輪部14と後輪部16のそれぞれのスリッ
プ率Sf(n)、Sr(n)を算出し、ブレーキ信号発生回路4
0に出力する。ブレーキ信号発生回路40では、スリッ
プ率Sf(n)、Sr(n)が3%以上の場合にはブレーキが作
動中であると判定して、それぞれのブレーキ信号λ
B1(n) 、λB2(n) を「1」に設定し、バンク角演算回路
42に出力する。
【0036】バンク角演算回路42では、次のようにし
てバンク角θB を求めている。バンク角の演算方法を図
6のフローチャートを参照して説明する。
【0037】先ず、上記のようにして求められた推定車
体速度Vref(n)、車輪速度Vwf(n)、Vwr(n) 、ブレー
キ信号λB1(n) 、λB2(n) および舵角検出センサ26で
検出された舵角θh(n)を読み込む(ステップS21)。
続いて、前記ブレーキ信号λ B1(n) 、λB2(n) の論理和
が1であるか否か、すなわち、ブレーキが作動中である
か否かを判別する(ステップS22)。ブレーキ作動中
であれば、さらに、推定車体速度Vref(n)が60km/
h以下であるか否かを判別する(ステップS23)。推
定車体速度Vref(n)が60km/h以下であれば、推定
車体速度Vref( n)と舵角θh(n)から図7に示すLUT4
4によりバンク角θB(n)を求める(図8(I)参照)。
このLUT44には、図7に示すように、実験データに
基づいて設定されたそれぞれの舵角θh の場合における
推定車体速度Vref とバンク角θ B との関係が記憶され
ており、これに基づいてバンク角θB(n)を求める(図7
矢印参照)(ステップS24)。
【0038】ステップS23において、推定車体速度V
ref(n)が60km/hよりも大きい場合には、バンク角
θB(n)を前回のバンク角θB(n-1)のまま保持する(図8
(II)参照)(ステップS25)。これは、ブレーキが
作動中で推定車体速度Vref( n)が60km/hよりも大
きい場合には、後述する車輪速度差ΔVW の値がブレー
キ作動中であるため小さく、バンク角θB(n)を正確に求
めることができなくなるためである。
【0039】ステップS22でブレーキが作動していな
いと判別した場合(λB1(n) +λB2 (n) =0)には、さ
らに、推定車体速度Vref(n)が60km/hよりも大き
いか否かを判別する(ステップS26)。推定車体速度
ref(n)が60km/hよりも大きい場合には、続い
て、推定車体速度Vref(n)が70km/h以下であるか
否かを判別する(ステップS27)。推定車体速度V
ref(n)が70km/h以下、すなわち、60km/h<
ref(n)≦70km/hである場合には、舵角θh( n)
2°以下であるか否かを判別する(ステップS28)。
前記ステップS28で舵角θh(n)が2°以下と判定され
た場合、もしくは、ステップS26で推定車体速度V
ref(n)が60km/h以下であると判別された場合に
は、バンク角θB( n)と舵角θh(n)に相関性があると判定
して、車輪速度Vwf(n) と舵角θh(n)から図9に示すL
UT46によりバンク角θB(n)を求める(図8(IV) (I
II) 参照)。このLUT46には、実験データに基づい
て設定されたそれぞれの舵角θh の場合における車輪速
度Vwf(n) とバンク角θB との関係が記憶されており、
これに基づいてバンク角θB(n)を求める(図9矢印参
照)(ステップS29)。
【0040】推定車体速度Vref(n)が70km/h以上
であるか、または推定車体速度Vre f(n)が60km/h
以上70km/h未満であって舵角θh(n)が2°よりも
大きい場合(ステップS27、S28)には、バンク角
θB(n)と舵角θh(n)に相関性がないと判定して、前輪部
14と後輪部16の車輪速度Vwf(n) 、Vwr(n) の車輪
速度差ΔVw(n)を求める(ステップS30)。続いて、
前輪部14の車輪速度Vwf(n) と車輪速度差ΔVw(n)
ら図10に示すLUT48によりバンク角θB( n)を求め
る(図8(VI) (V)参照)。このLUT48には、実
験データに基づいて設定されたそれぞれの車輪速度差Δ
w(n)の場合における車輪速度Vwf(n)とバンク角θB
との関係が記憶されており、これに基づいてバンク角θ
B(n)を求める(図10矢印参照)(ステップS31)。
これは、前後輪の車輪半径が異なるために車輪速度差Δ
w を生ずるとともに、バンク角θB によって実際の車
輪の回転半径が変化して前記車輪速度差ΔVw が変化す
ることから、バンク角θBが精度良く求まる。
【0041】このようにして、ステップS24、ステッ
プS25、ステップS29、ステップS31においてバ
ンク角θB(n)を求めた後、さらにバンク角θB(n)の算出
を繰り返す(ステップS32)。
【0042】本実施例においては、従動輪と駆動輪の車
輪加減速度αwf、αwrとスリップ率Sf 、Sr を求め、
それぞれの路面摩擦係数μf 、μr を求めている。ここ
では、先ず、従動輪(前輪部14)側の路面摩擦係数μ
f の求め方を、図11を参照して説明する。
【0043】前記車輪速度演算回路32で求められた前
輪部14の車輪速度Vwfに係る信号が車輪加減速度演算
回路50に出力される。前記車輪加減速度演算回路50
は、前記車輪速度Vwfに基づき車輪加減速度αwfを求め
る。
【0044】スリップ率演算回路38で求められたスリ
ップ率Sf は、前記車輪加減速度α wfとともに、ゲート
信号発生回路52に出力される。ゲート信号発生回路5
2では、図11に示すように、Sf >0の場合、すなわ
ち、スリップしている場合にハイレベルになるスリップ
確認信号と、αwf≦−αs (αs は、正の所定値)の場
合に、すなわち、車輪加減速度αwfが所定値以下の場合
にハイレベルになる車輪減速確認信号とを生成し、両信
号の論理積をゲート信号として路面摩擦係数演算回路5
4に出力する。なお、このゲート信号が生成されること
で、ブレーキ制御信号がブレーキ油圧を制限する制限制
御に入る可能性のあることが示唆される。
【0045】路面摩擦係数演算回路54は、前記ゲート
信号の立ち上がりを検知して演算を開始する。路面摩擦
係数演算回路54には、前輪部14と同様にして求めら
れた後輪部16のスリップ率Sr と車体加減速度Gxが
出力されている。
【0046】路面摩擦係数演算回路54では、後輪部1
6のスリップ率Sr と車体加減速度Gxに基づいて、以
下に示す式により前輪部14側の路面摩擦係数μf が求
められる。
【0047】μf =(A−B×Kx)×Gx ここで、A、Bは定数、Kxはスリップ率Sr に対応し
て予め設定された係数である。
【0048】すなわち、車体加減速度Gxから前輪部1
4側の路面摩擦係数μf を求める際、後輪部16側の路
面摩擦係数μr に係る前記B×Kxを補正項として差し
引くことで、前輪部14のみの路面摩擦係数μf を精度
よく検出することができる。
【0049】前輪部14の場合と同様にして、車輪加減
速度αwrとスリップ率Sr が所定条件を満たした場合の
みゲート信号を発して、前輪部14のスリップ率Sf
車体加減速度Gxとに基づき、後輪部16側の路面摩擦
係数μr を求めることができる。
【0050】このようにして求められた推定車体速度V
ref(n)とバンク角θB(n)と路面摩擦係数μ(n) を目標ス
リップ率演算回路64に出力する。目標スリップ率演算
回路64では、以下のようにして目標スリップ率Sma
xを求めている。
【0051】先ず、図12乃至図14に示すように、実
験的に求められた最適な制動力が得られる推定車体速度
ref と最適スリップ率SAとの関係図、路面摩擦係数
μと最適スリップ率SBとの関係図、バンク角θB と最
適スリップ率SCの関係図を下式に換算している。
【0052】推定車体速度Vref に対する最適スリップ
率SAは、以下のように近似している。
【0053】SA=d−e×Vref ここで、SAは最適な制動力が得られるスリップ率、
d、eは定数である。
【0054】路面摩擦係数μに対する最適スリップ率S
Bは、以下のように近似している。
【0055】SB=f/μ+g ここで、SBは最適な制動力が得られるスリップ率、
f、gは定数である。
【0056】バンク角θB に対する最適スリップ率SC
は、以下のように近似している。
【0057】SC=h−i×θB ここで、SCは最適な制動力が得られるスリップ率、
h、iは定数である。
【0058】そこで、最適な制動力が得られるスリップ
率SA、SB、SCに基づいて算出された推定車体速度
ref(n)、路面摩擦係数μ(n) 、バンク角θB(n)から直
接的に目標スリップ率Smaxを求めることもできる
が、ここでは、パラメーターを2つに減らすために、以
下の作業を行っている。
【0059】路面摩擦係数μとバンク角θB を一つのパ
ラメーターに換算するために、当該路面摩擦係数μとバ
ンク角θB とによって得られる最適スリップ率SDを以
下のように近似した。
【0060】SD=j×θB /μ+k ここで、SDは最適な制動力が得られるスリップ率、
j、kは定数である。
【0061】このようにして求められた最適スリップ率
SA、SDからLUT65に記憶されている実験的に求
められた関数f(SA,SD)(図15参照)から目標
スリップ率Smax(n) を求める。
【0062】例えば、算出された推定車体速度Vref(n)
から最適スリップ率SA(n) が算出され、路面摩擦係数
μ(n) およびバンク角θB(n)から最適スリップ率SD
(n) が算出された場合、図15に示すように、目標スリ
ップ率Smax(n) が求まる。
【0063】このようにして求められた目標スリップ率
Smax(n) に対して、路面状況に応じて車体挙動が急
激に変化しないように、補正係数ηj、η1を乗じてい
る。
【0064】先ず、補正係数ηjの求め方から説明す
る。
【0065】ここでは、先ず、従動輪(前輪部14)側
の目標スリップ率Smaxに対する補正係数ηjの求め
方を、図16を参照して説明する。なお、従動輪(前輪
部14)と駆動輪(後輪部16)の補正係数ηjをそれ
ぞれ独立に求めることができる。ブレーキ制御装置30
は、所定の演算周期t毎に以下のようにして補正係数η
j(n)を求める。ここで、(n)は、n回目の演算に
おける値を示す。
【0066】路面摩擦係数μ(n) は、路面摩擦係数演算
回路54から補正係数決定回路56と路面摩擦係数記憶
回路60とにそれぞれ供給される。また、バンク角θ
B(n)は、バンク角演算回路42から補正係数決定回路5
6に供給される。
【0067】補正係数決定回路56では、路面摩擦係数
記憶回路60から前回の演算で求められた路面摩擦係数
μ(n-1) を読みだし、路面摩擦係数μの変化率、すなわ
ち、μ(n) /μ(n-1) を求める。続いて、LUT58に
基づき(図16参照)、バンク角θB(n)が所定値θ0
上、あるいは以下であることによって区別し、μ(n)
μ(n-1) の値とμ(n-1) の値から、補正係数ηj(n)
求める。
【0068】続いて、補正係数η1の求め方を説明す
る。この場合、前記推定車体速度Vre f(n)と舵角検出セ
ンサ26から検出された舵角θh(n)に基づいて、路面状
況の判定(補正係数η1の出力)を行う。前記路面状況
の判定を図17のフローチャートおよび図18を参照し
て説明する。
【0069】先ず、上記のようにして算出した推定車体
速度Vref(n)と舵角検出センサ26から検出された舵角
θh(n)が、路面状況判定回路62に出力される(ステッ
プS41)。続いて、前記推定車体速度Vref(n)がVa
以下であるか否かを判別する(ステップS42)。推定
車体速度Vref(n)がVa以下である場合には、さらに舵
角θh(n)の微分値が所定値c以上であるか否かを判別す
る(図18の直線部分参照)(ステップS43)。ま
た、ステップS42において、推定車体速度Vre f(n)
Vaよりも大きいとされた場合には、舵角θh(n)の微分
値がC×(D−E×Vref(n))/Vref(n)以上であるか
否かを判別する(図18の曲線部分参照)(ステップS
44)。ここで、C、D、Eは、定数である。ステップ
S43、ステップS44において、舵角θh(n)の微分値
が所定値c以上である場合、または、C×(D−E×V
ref(n))/Vref(n)以上である場合(図18斜線部参
照)には、これが連続m回続いているか否かを判別する
(ステップS45)。連続m回以上続いている場合に
は、ハンドル操作の影響ではなく、路面の凹凸によって
ハンドル部18が変位していると判定して、路面状況判
定信号(補正係数η1)を目標スリップ率演算回路64
に出力する(ステップS46)。ステップS46で路面
状況が不良であると判定(補正係数η1=βを出力、但
し、0<β<1)した後、あるいは、ステップS43、
ステップS44、ステップS45で条件を満たさなかっ
た場合に路面状況が不良ではないと判定した(補正係数
η1=1を出力)後、再び、路面状況判定を繰り返して
行う(ステップS47)。
【0070】このようにして求められた補正係数ηj
(n) 、η1(n) を目標スリップ率演算回路64に出力す
る。目標スリップ率演算回路64では、前記補正係数η
(n)、η1(n) によって次のように、目標スリップ率
Smax(n) の補正を行う。
【0071】 S1(n) =Smax(n) ×η1(n) ×ηj(n) ここで、S1(n) は補正された目標スリップ率である。
【0072】このようにして路面状況に応じて目標スリ
ップ率Smax(n) を補正することにより、次のような
効果が得られる。すなわち、推定車体速度Vref(n)、路
面摩擦係数μ(n) 、バンク角θB(n)に基づいて目標スリ
ップ率Smax(n) を求める場合に、路面摩擦係数μ
(n) のみが変化するとすれば、路面摩擦係数μ(n) を用
いて次のような演算を行う。
【0073】 Smax(n) =f(μ(n) )×Smax(n-1) ここで、f(μ)は図19において二点鎖線に示すよう
に変化する関数、Smax(n-1) はn−1回目の演算で
求められた目標スリップ率、Smax(n) はn回目の演
算で求められた目標スリップ率である。
【0074】したがって、図19に示すように、路面摩
擦係数μ(n) の路面状況の場合に最大の制動力を得るこ
とのできるスリップ率の関係を表した関数f(μ)を目
標スリップ率Smax(n-1) に乗ずることにより、路面
状況に応じて最大の制動力が得られる目標スリップ率S
max(n) を設定することができる。
【0075】続いて、この目標スリップ率Smax(n)
に前記補正係数ηj(n) 、η1(n)が乗ぜられる。
【0076】 S1(n) =ηj(n) ×η1(n) ×Smax(n) この場合、例えば、車体が低μ路から高μ路に走行する
場合、変わり目の所でμジャンプ路面となり、図19の
破線の矢印Aに示すように大幅に制動力が上昇するおそ
れがあるが、補正係数ηj(n) を乗ずることにより、目
標スリップ率を図19の実線の矢印Bのように引き下
げ、制動力が大幅に変化することを阻止できる。したが
って、このように補正された目標スリップ率S1(n)
求めることにより、路面状況の変化に拘らず、車体の円
滑な走行を維持することが可能となる。
【0077】同様に、舵角θh の変化率に基づいて、路
面の凹凸状態を判別し、補正係数η1を目標スリップ率
Smaxに乗ずることにより、車体の円滑な走行を維持
することが可能になる。
【0078】このようにして求められた補正された目標
スリップ率S1(n) は、抑制係数演算回路66に出力さ
れる。この抑制係数演算回路66では、予め設定されて
いる目標スリップ率S0に対する比である抑制係数(S
1/S0)を求める。このようにして求められた抑制係
数Kにより、昇減圧レートの抑制等を好適に行うことが
できる。
【0079】本実施例におけるブレーキ制御装置30で
は、推定車体速度Vref 、路面摩擦係数μ、およびバン
ク角θB に基づいて、最適な制動力が得られる目標スリ
ップ率Smaxが求められるため、車体の挙動を含む精
度の良いブレーキ制御が行われる。また、路面状況に基
づいて補正係数η1、ηjを求め、当該補正係数η1、
ηjを目標スリップ率Smaxに乗ずることにより、目
標スリップ率Smaxを補正する。したがって、ブレー
キ制動中に路面状況が変化しても、制動力が大きく変化
することなく、車体が円滑に走行できる。さらに、路面
摩擦係数μを求める際に、ゲート信号発生回路52にお
いて、ブレーキ制動の通常制御中に路面摩擦係数μf
μr を演算し、制限制御に切り換わった際に前記路面摩
擦係数μ f 、μr によって最適な目標スリップ率Sma
xを設定することができ、精緻なブレーキ制御が可能と
なる。
【0080】また、路面摩擦係数の変化率μ(n) /μ
(n-1) に応じてLUT58に設定されたテーブルをさら
に細分化すれば、一層精緻な制御が可能となる。
【0081】さらに、既存の車体挙動を取り込まない車
体制御システムにこの機能を付加する場合には、一旦、
演算結果として求められた目標スリップ率に対して、抑
制係数Kを乗ずるだけで、目標スリップ率を補正するこ
とができる。
【0082】
【発明の効果】本発明に係るブレーキ制御装置によれ
ば、以下の効果が得られる。
【0083】すなわち、記憶手段に記憶された最適な制
動力を得られる目標スリップ率に対する推定車体速度、
車体傾斜角および路面摩擦係数の関係に基づき、推定車
体速度、車体傾斜角および路面摩擦係数から最適な制動
力が得られる目標スリップ率を設定する。したがって、
路面摩擦係数以外の車体挙動等に基づいて最適なブレー
キ制御が行われる。また、路面摩擦係数の変化率に基づ
いて第1補正係数を求め、推定車体速度に対する舵角の
変化率に基づいて第2補正係数を求め、前記第1および
第2補正係数を目標スリップ率に乗ずることにより、路
面状況、あるいは車体挙動の変化による目標スリップ率
の補正を行う。したがって、路面状況が急に変化しても
円滑な走行状態が維持される。さらに、演算指示手段に
より、路面摩擦係数の演算を行うため、ブレーキ制御装
置が制限制御に入る前から路面摩擦係数が求められてお
り、これに基づいて制限制御に切り換え時の最初から路
面摩擦係数に基づくブレーキ制御が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るブレーキ制御装置の全体構成図で
ある。
【図2】本発明に係るブレーキ制御装置を搭載した自動
二輪車の説明図である。
【図3】本発明に係るブレーキ制御装置における推定車
体速度の算出方法を示すフローチャートである。
【図4】本発明に係るブレーキ制御装置における推定車
体速度の演算結果を示す図である。
【図5】本発明に係るブレーキ制御装置における推定車
体速度の演算方法を示す図である。
【図6】本発明に係るブレーキ制御装置におけるバンク
角算出方法を示すフローチャートである。
【図7】本発明に係るブレーキ制御装置におけるある舵
角の場合の推定車体速度とバンク角の関係図である。
【図8】本発明に係るブレーキ制御装置におけるバンク
角算出方法を示すテーブルである。
【図9】本発明に係るブレーキ制御装置におけるある舵
角の場合の従動輪の車輪速度とバンク角の関係図であ
る。
【図10】本発明に係るブレーキ制御装置における従動
輪と駆動輪とのある車輪速度差の場合の従動輪の車輪速
度とバンク角の関係図である。
【図11】本発明に係るブレーキ制御装置におけるゲー
ト信号の発生方法を示す図である。
【図12】本発明に係るブレーキ制御装置における推定
車体速度と最適スリップ率の関係を示す参考図である。
【図13】本発明に係るブレーキ制御装置における路面
摩擦係数と最適スリップ率の関係を示す参考図である。
【図14】本発明に係るブレーキ制御装置におけるバン
ク角と最適スリップ率の関係を示す参考図である。
【図15】本発明に係るブレーキ制御装置における目標
スリップ率の求め方を示す図である。
【図16】本発明に係るブレーキ制御装置において、補
正係数を決定するために使用されるテーブルの説明図で
ある。
【図17】本発明に係るブレーキ制御装置における路面
状況判定方法を示すフローチャートである。
【図18】本発明に係るブレーキ制御装置における路面
状況判定基準を示す説明図である。
【図19】本発明に係るブレーキ制御装置における目標
スリップ率の補正状態を示す図である。
【符号の説明】
10…自動二輪車 14…前輪部 16…後輪部 20…従動輪回転速度検出センサ 22…駆動輪回転速度検出センサ 24…車体加減速度検出センサ 26…舵角検出センサ 30…ブレーキ制御装置 32…車輪速度演算回路 36…推定車体速度演算回路 38…スリップ率演算回路 40…ブレーキ信号発生回路 42…バンク角演算回路 44、46、48、58、65…ルックアップテーブル 52…ゲート信号発生回路 54…路面摩擦係数演算回路 56…補正係数決定回路 62…路面状況判定回路 64…目標スリップ率演算回路 66…抑制係数演算回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の走行状態から車体傾斜角を検出する
    バンク角検出手段と、 舵角を検出する舵角検出手段と、 車輪速度に基づいて推定車体速度を算出する推定車体速
    度演算手段と、 前記車輪速度および前記推定車体速度から求めた車輪の
    スリップ率と、車体加減速度に基づいて車輪と路面の路
    面摩擦係数を算出する路面摩擦係数演算手段と、 最適な制動力を得るための目標スリップ率に対する前記
    車体傾斜角、前記推定車体速度および前記路面摩擦係数
    の関係を記憶する記憶手段と、 前記車体傾斜角、推定車体速度および路面摩擦係数から
    前記関係に基づき目標スリップ率を設定する目標スリッ
    プ率設定手段と、 前記路面摩擦係数の変化率が所定範囲内の場合には、目
    標スリップ率は変更せず、所定範囲外の場合には、目標
    スリップ率を抑制する第1補正係数を設定する第1補正
    係数設定手段と、 前記推定車体速度に対する前記舵角の変化率が所定値以
    下の場合には、目標スリップ率を変更せず、所定値以上
    の場合には、目標スリップ率を抑制する第2補正係数を
    設定する第2補正係数設定手段と、 前記第1および第2補正係数によって、前記目標スリッ
    プ率を補正する目標スリップ率補正手段と、 を備えることを特徴とするブレーキ制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のブレーキ制御装置におい
    て、路面摩擦係数演算手段は、 前車輪および後車輪を有する車両の一方の車輪速度と推
    定車体速度とから当該車輪のスリップ率を求める第1ス
    リップ率演算手段と、 他方の車輪速度と推定車体速度とから当該車輪のスリッ
    プ率を求める第2スリップ率演算手段と、 車体加減速度を検出する車体加減速度検出手段と、 前記一方の車輪の回転速度から当該車輪の回転加減速度
    を求める車輪加減速度算出手段と、 前記一方の車輪のスリップ率と、前記一方の車輪加減速
    度とがそれぞれ所定の条件を満足した際に演算指示信号
    を出力する演算指示手段と、 を備え、前記演算指示信号に基づき、前記他方の車輪の
    スリップ率と前記車体加減速度とから、前記一方の車輪
    に対する路面摩擦係数を求めることを特徴とするブレー
    キ制御装置。
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