JPH06156750A - 給紙装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録紙を装填する際に小さい操作力で幅規制
部材を摺動させることができると共に、給紙される際の
記録紙の振れ等により幅規制部材がずれ移動しないよう
にして、記録紙の所望の位置に画像を形成し得るように
することである。 【構成】 給紙部１２の支持台４１には２つの幅規制部
材１３ａ、１３ｂが記録紙搬送方向Ａに対して直交方向
に移動自在に設けられている。それぞれの幅規制部材１
３ａ、１３ｂに設けられたスライド部４６は、支持台４
１に形成されたガイド面４２に沿って摺動するようにな
っており、記録紙に当接する幅規制面５４は、スライド
部から搬送方向Ａにずれて設けられており、記録紙が給
紙される際にその振れ等により幅規制面５４に当接する
と、幅規制部材１３ａ、１３ｂにはモーメントが発生
し、記録紙によって幅規制部材１３ａ、１３ｂが摺動す
ることを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はレーザビームプリンタ等
の作像装置に用いられ、積層収容された記録紙を１枚ず
つ作像部に給紙する給紙装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】レーザビームプリンタ等の作像装置は、
記録紙を積層収容すると共に１枚ずつ記録紙を作像部に
給紙するための給紙部を有している。この給紙部にサイ
ズが相違する複数種類の記録紙を収容し得るようにする
と共に、記録紙の幅方向の位置を規制するために、幅規
制部材が記録紙の幅方向に摺動自在に給紙部に設けられ
ている。給紙部の下流側であって画像形成部の手前の位
置にレジストローラを設ければ、記録紙の先端ずれや斜
行を防止することができるので、記録紙の所定の位置に
真直ぐに画像を形成することができる。したがって、プ
リンタの小型化を達成するために、このレジストローラ
を除去するには、給紙部から記録紙が取出されるとき
に、記録紙が斜行しないようにする必要がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そこで、プリンタの小
型化を達成しつつ記録紙の所定の位置に正確に画像を形
成するためには、記録紙の幅方向の位置を規制する用紙
規制部材つまり幅規制部材の機能が重要となった。特
に、給紙部から記録紙を取出す際に、記録紙が振れ等を
発生すると、記録紙に押されて幅規制部材がずれること
があり、スキュー補正に悪影響を及すことがある。幅規
制部材のずれを防止するには、幅規制部材の摺動抵抗を
大きくすることが考えられるが、摺動抵抗を大きくする
と、記録紙を給紙部にセットする際における操作性が悪
くなるという問題点がある。更に、幅規制部材に定尺位
置毎にクリック感を付与し、記録紙のバラツキによるク
リアランスを弾性体により押えることで、記録紙の振れ
に起因した幅規制部材のずれを防止することができる。
しかしながら、このような方式では、装置の製造コスト
が上昇し、低コストで小型の作像装置を得ることができ
なくなる。

【０００４】そこで、本発明は上記従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、記録紙の装填作業性が良好
となると共に使用状態では幅規制部材がずれることな
く、記録紙の所定の位置に画像を形成し得る低コストの
給紙装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、記録紙を支持する支持台と当該支持台に載
置された記録紙の幅方向を規制する幅規制部材とを備え
た給紙装置において、前記支持台に記録紙搬送方向と直
交する方向にガイド面を形成し、前記幅規制部材に前記
ガイド面に沿って摺動するスライド部を設けると共に、
当該スライド部から前記記録紙搬送方向にずれた位置に
前記記録紙の側端に当接する幅規制面を設けたことを特
徴とする給紙装置である。

【０００６】

【作用】上記構成の本発明においては、幅規制部材を支
持台に沿って摺動自在に移動するスライド部に対して記
録紙搬送方向にずれた位置に幅規制面が形成されている
ので、載置された記録紙が給紙時に給紙部から繰りださ
れる際に、その振れ等により幅規制面を押圧しても、幅
規制部材にはモーメントが発生し、幅規制部材は回転力
を受けて摺動することはない。したがって、記録紙装填
時の作業性を考慮して、幅規制部材に対して付勢するブ
レーキ力を小さくしても、記録紙の振れ等により幅規制
部材がずれ移動することがなく、記録紙を支持台の上で
所定の位置に保持することができる。

【０００７】

【実施例】次に、本発明についてこれを具体化した図示
する一実施例を参照しつつ説明する。図１は本発明の一
実施例に係るレーザビームプリンタの全体構造を示す概
略図であり、プリンタ本体をなす機枠体（フレーム）１
１のこれらの図における左側がプリンタの正面となって
いる。この機枠体１１の底部側には機枠体１１の後方に
向けて下向きに傾斜して給紙部１２が内蔵され、この給
紙部１２に積層して保持された記録紙は、１枚ずつ下流
側に向けて給紙される。記録紙の幅方向を規制するため
に、給紙部１２には幅規制板１３が設けられている。記
録紙の給紙部１２に対する装填を容易に行ない得るよう
にすべく、前面カバー１４が機枠体１１に対して開閉自
在に取付けられている。

【０００８】機枠体１１の中央部にはレーザービーム走
査光学系ユニット１５が備えられ、機枠体１１の後端部
に設けられたヒンジ部１６を中心に揺動自在に蓋部材１
７が取付けられ、機枠体１１内には、蓋部材１７の下側
に位置させて作像カートリッジ１８が着脱自在に装着さ
れるようになっている。給紙部１２の上に載置された記
録紙は、給紙ローラ２１及びカム２２とこれらに接触す
るピンチローラ２３とにより１枚ずつ給紙されて、ガイ
ド部材に案内されながら搬送され、蓋部材１７に形成さ
れた開口部２４から蓋部材１７の上に作像装置の前方向
に向て排出される。

【０００９】搬送される記録紙に対しては、作像ユニッ
ト１８の感光体ドラム２５に形成された潜像が、機枠体
１１に設けられた転写ローラ２６との協働により転写さ
れ、転写画像は機枠体１１に設けられた定着ローラ２
７、２８により記録紙に対して熱融着される。画像が形
成された記録紙を排出口２４を経て蓋部材１７の上に排
出するために、蓋部材１７の内側には排紙ローラ対２９
が取付けられている。光学系ユニット１５は、図示しな
い半導体レーザーとコリメータレンズとからなる光源か
らの光が照射されるボリゴンミリー３１を有しており、
更に折り返しミラー３２等の公知の部材を有している。

【００１０】作像カートリッジ１８の感光体ドラム２５
には、光学系ユニット１５からのレーザビームが照射さ
れるようになっており、この感光体ドラム２５に隣接し
て現像スリーブ３４が作像カートリッジ１８内に設けら
れている。この現像スリーブ３４に対しては、トナータ
ンク３５内に収容されたトナーが羽根部材３６の回転に
より、隔壁３７に形成された窓部を通って供給される。
感光体ドラム２５の残留トナーは図示しないクリーニン
グブレードにより除去されるようになっており、除去さ
れたトナーを収容するためにカートリッジ１８内の上部
には廃棄トナー用のタンク３８が形成されている。感光
体ドラム２５の外周面には帯電ブラシ３９が接触してお
り、この帯電ブラシ３９により所定の電位に帯電され
る。このような構造の作像カートリッジ１８は、イメー
ジカートリッジ或いはプロセスカートリッジとも言わ
れ、感光体ドラム２５の寿命ないしはトナーの使い切り
によって新しいものと交換される。

【００１１】図２は図１に示された給紙部１２の詳細を
示す平面図であり、図３は図２の一部省略正面図であ
る。この給紙部１２に積層されて載置された記録紙は、
矢印Ａで示される給紙方向に１枚ずつ搬送される。給紙
部１２における記録紙はこれに対して左右両側に位置さ
せて設けられた２つの幅規制部材１３ａ、１３ｂにより
幅方向つまり矢印Ｂで示す方向の位置が規制される。こ
の給紙部１２は、記録紙を支持する支持台４１を有し、
この支持台４１には、給紙される際の記録紙の搬送方向
Ａに対して直交する方向つまり矢印Ｂの方向に伸びたガ
イド面４２を有するガイド溝４３が、図４に示されるよ
うに形成されている。

【００１２】一方の幅規制部材１３ａを示すと、図４の
通りであり、幅規制部材１３ａは水平部４４とこれに対
して垂直に立上がった垂直部４５とを有しており、水平
部４４にはスライド部４６が設けられている。このスラ
イド部４６は樹脂により成形されており、ガイド面４２
に当接する２つのブレーキ片４７が、湾曲してスライド
部４６に一体に成形されている。このブレーキ片４７に
より、幅規制部材１３ａには、作業者が軽く押すことに
よって、摺動させることができる程度のブレーキ力が付
勢されている。尚、スライド部４６のみを樹脂を用いて
成形し、幅規制部材１３ａの水平部４４と垂直部４５と
を金属製の部材を用いて製造するようにしても良い。ま
た、ブレーキ片４７として金属製のばね材を用い、これ
をスライド部４６に取付けるようにしても良い。

【００１３】幅規制部材１３ａの垂直部４５には、記録
紙の搬送方向の反対側の部分が肉薄部５１となり、搬送
方向側がテーパー部５２を経て肉厚部５３となってい
る。したがって、肉厚部５３は肉薄部５１に対して内方
に突出しており、この肉厚部５３の内面が記録紙の側端
に当接する幅規制面５４となっている。そして、この幅
規制面５４は、スライド部４６からは記録紙搬送方向Ａ
にずれた位置となっている。他方の幅規制部材１３ｂ
は、スライド部４６の位置が幅規制部材１３ａのスライ
ド部４６に対して搬送方向Ａにずれていることを除き、
ほぼ同様の構造となっている。

【００１４】このように、幅規制部材１３ａ、１３ｂの
垂直部４５のうち、スライド部４６に対応した部分に肉
薄部５１やテーパー部５２を形成した結果、給紙部１２
内に記録紙を載置する場合には、作業者は肉薄部５１や
テーパー部５２の部分を手で持って幅規制部材１３ａ、
１３ｂを記録紙の幅方向に摺動させることにより、容易
に幅規制部材をスライドさせて、それぞれの幅規制部材
の幅規制面５４を記録紙の側端に押圧させることができ
る。

【００１５】一方、給紙部１２から１枚ずつ記録紙が繰
り出されて給紙がなされる場合に、記録紙が振れ等によ
り幅規制面５４に押圧した場合には、幅規制面５４がス
ライド部４６に対して搬送方向Ａにずれているので、そ
の圧力Ｐにより図５に示されるように、幅規制部材１３
ａにはモーメントＭが発生することになる。これによ
り、スライド部４６には２個所に抵抗力Ｒが発生し、ブ
レーキ片４７により支持台４１に少ない制動力を加える
ようにしても、幅規制部材１３ａ、１３ｂの移動力が上
昇して容易に摺動することがなくなる。

【００１６】図６は比較例を示す図であり、図示するよ
うに幅規制部材１３ａの垂直部４５の肉厚を全体に渡り
均一として、幅規制面を垂直部４５の内面全体に形成す
ると、前述のようなモーメントが発生することがないの
で、幅規制部材１３ａ、１３ｂの操作性を考慮してブレ
ーキ片４７による制動力を小さくすると、記録紙が給紙
される際に、記録紙が振れ等を起こすと、記録紙に押さ
れて幅規制部材１３ａ、１３ｂが摺動してしまうことが
あったが、幅規制面５４をスライド部４６からずらすこ
とにより、幅規制部材１３ａ、１３ｂを操作性が良好と
なる程度に小さな制動力をブレーキ片４７により加える
ようにしても、給紙時の記録紙の振れ等により幅規制部
材１３ａ、１３ｂがずれることがなくなった。

【００１７】図示する場合には、２つの幅規制部材をそ
れぞれ摺動自在に支持台に装着するようにしているが、
一方の幅規制部材を固定式とし、他方の幅規制部材のみ
を摺動自在とするようにしても良い。また、図示する場
合には、給紙部がプリンタ内に内蔵されるようになって
いるが、給紙部をカセットにより形成し、プリンタに対
して給紙部を着脱自在に形成するようにしても良い。更
に、本発明は、プリンタ以外に複写機に対しても適用す
ることができる。

【００１８】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、支持台
に形成されたガイド面に沿って摺動するスライド部から
記録紙の搬送方向にずれた位置に幅規制面を形成したの
で、支持台に載置された記録紙が給紙時に振れ等により
幅規制部材の幅規制面を押圧しても、幅規制部材にはモ
ーメントが発生することになり、幅規制部材は摺動する
ことがなく、幅規制部材に小さな制動力を加えるように
しても、幅規制部材がずれ移動することがなくなる。こ
れにより、給紙装置から繰り出される記録紙はずれたり
斜行することなく、記録紙の所定の位置に画像を記録紙
に形成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】は本発明の給紙装置が組込まれたレーザビーム
プリンタの内部構造を示す概略断面図、

【図２】は図１に示された給紙部を示す平面図、

【図３】は図２の一部省略正面図、

【図４】は一方の幅規制部材を示す斜視図、

【図５】は幅規制部材に記録紙によりモーメントが発生
した状態を示す平面図、

【図６】は比較例としての幅規制部材を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１２…給紙部、１３、１３ａ、１３ｂ…幅規制部材、４
１…支持台、４２…ガイド面、４６…スライド部、５４
…幅規制面。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 記録紙を支持する支持台と当該支持台に
   載置された記録紙の幅方向を規制する幅規制部材とを備
   えた給紙装置において、 前記支持台に記録紙搬送方向と直交する方向にガイド面
   を形成し、 前記幅規制部材に前記ガイド面に沿って摺動するスライ
   ド部を設けると共に、当該スライド部から前記記録紙搬
   送方向にずれた位置に前記記録紙の側端に当接する幅規
   制面を設けたことを特徴とする給紙装置。