JPH0615624U - 患者支承装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 走行架台（１）から医療装置（７）のテーブ
ル架台（４）への置換が可能な支承プレート（２）を備
えている患者支承装置において、被検体（３）の検査の
ための準備作業を大幅に簡素化せしめる。 【構成】 このために支承プレート（２）が、被検体
（３）を直接横臥せしめているテーブル架台（４）の支
承プレート（５）上に取付け可能であり、かつ支承部を
介して保持されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、走行架台から医療装置のテーブル架台上への置換が可能な第１支承 プレートを備えている患者支承装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ドイツ国特許出願公開公報第３０３４９３２号明細書によって公知のこの種の 装置には、脚部底部上に支持された基体が設けられており、該基体上で上方部分 が、上下に調節可能に支承されかつその長手方向軸線に沿って調節可能である。 支承プレートが装備された走行架台は基体に連結可能であり、かつ支承プレート が上方部分の上昇運動により上方部分によって受容され得るように構成されてい る。支承プレートを上方部分上でロックすることは公知である。

【０００３】 支承プレート上に位置している患者は、被検体として走行架台の助けを借りて 、例えばコンピュータ断層撮影装置のテーブル架台へと運ばれる。次いで患者と 一緒に支承プレートを上方部分から受け取った後、支承プレート自体の調節が、 患者の検査のためにコンピュータ断層撮影装置の開口部内で行われる。この形式 は、患者が重傷を負っているか又はベッドに横臥している場合には特に有利であ る。これに反し自立してテーブル架台にくることのできる患者を検査する場合に は、支承プレートを調達し、引続いてこれを上方部分上に組み付けなければなら ない。特に支承プレートの調達とそれ自体の上方部分上への組付けには、多くの 時間と多くの人員が必要である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従って本考案の課題は、冒頭で述べた形式の患者支承装置を改良して、被検体 の検査のための準備作業をより少ない時間とより少ない人員で行い得るようにす ることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案では、請求項１に記載の特徴によって上記課題を解決することができた 。

【０００６】

【考案の効果】

本考案の利点は、被検体が例えば自立してテーブル架台の第２支承プレート上 へ直接くることができる患者であっても、また負傷し又はベッドに横臥している 患者であっても、被検体は走行架台の助けを得てテーブル架台上に運ばれ、その 位置から走行架台の第１支承プレートをテーブル架台の第２支承プレート上に受 領することによって受け取りが可能であるという点である。これによって検査の ための準備時間が短縮され、別の支承プレートの調達を行う必要がなくなり、か つ１人の人員に走行架台の第１支承プレートの受領を任せることができるので、 所要人員も少くて済む。

【０００７】 支承プレートを互いに位置決めするために支承部が設けられており、該支承部 は有利な形式で機械的にロックするための手段を有しており、従って支承プレー トが傾斜位置にある場合にはこれを旋回せしめることができる。

【０００８】 この外の詳細及び利点については、図面に基く実施例の次の説明によって明ら かになるであろう。

【０００９】

【実施例】

図１には患者支承装置が図示されており、その際走行架台１は被検体３のため の第１支承プレート２を支持している。従って被検体３は走行架台１を介して走 行可能である。テーブル架台は、符号４で図示されていて第２支承プレート５を 支持しており、その上には被検体が直接載置可能である。その際このテーブル架 台４は、第２支承プレート５がその上に位置する被検体と一緒に、原理的な形式 で図示されている、例えばコンピュータ断層撮影装置として構成された医療装置 ７の開口部内に持ち込みできるように構成されている。被検体を検査しようとす る場合には、例えば患者である被検体は独自の位置を占める必要がある。このた めの補助人員は全く不必要である。これに反し重傷を負った患者又はベッドに横 臥している患者を検査しようとする場合には、患者を走行架台１の助けを借りて テーブル架台４の方へ運び、次いで本考案に基き、第１支承プレート２を患者と 一緒に第２支承プレート５によって受け取らせることができる。この受取り作業 は、Ｕ字状フレームに構成された走行架台１をテーブル架台４に近付けて、Ｕ字 状フレームがテーブル架台４を取り囲み得るような形式で行われる。

【００１０】 このためＵ字状フレームに、場合によってはテーブル架台４に、案内手段が設 けられていても宜く、その場合走行架台１は、テーブル架台４に対し所定の位置 に配置されていて、第２支承プレート５上に位置する第１支承プレート２を受取 ることができるようになっている。受取り作業は、第１支承プレート２が走行架 台１に設けられたリフト装置を介して降下せしめられるか、又は第２支承プレー ト５がテーブル架台４内に配置されたリフト装置によって持ち揚げられるかのど ちらかによって行われる。

【００１１】 図２には、第１支承プレート２が第２支承プレート５上に載置された状態で図 示されている。支承プレート２及び５を互いに位置決めするために支承部８が設 けられており、該支承部８は例えば切欠きに係合するピンとして構成されている 。

【００１２】 テーブル架台４によって第１支承プレート２が受け取られた後走行架台１は隔 離せしめられ、そして患者は検査のために、テーブル架台４を介し支承プレート ２，５の調節によりその長手方向軸線に沿って医療装置７の開口部６内に運び込 まれる。

【００１３】 検査のために支承プレート２，５を傾斜位置に調節することが必要な場合には 、支承部が支承プレート２，５を機械的にロックするための手段を有していると 有利である。このような手段は専門家にとっては一般に公知であって、ねじ結合 装置、スナップ結合装置又は緊締結合装置として構成されていて宜い。

【００１４】 本考案の枠内で医療装置は、単にコンピュータ断層撮影装置だけでなく、脈管 撮影装置、手術台、磁気共鳴装置、放射線治療装置又はレントゲン診断装置とし て構成されていても宜い。

【００１５】 第１支承プレート２が完全に、例えば繊維強化プラスチック又はポリウレタン 硬質発泡プラスチックのような放射線透過材料から成っている場合は有利である 。その場合は支承部８も当然、放射線透過材料から製作されている。

【００１６】 支承プレート２，５の特に有利な支承部８が図２に概略図示されている。配設 された第１支承プレート２のための走行架台１の支持アームが、符号９で表わさ れ、原理的な形式で図示されている。支持アーム９と第２支承プレート５との側 方には第１及び第２ピン１０，１１が設けられており、該ピン１０，１１は円錐 形の端部を有し、該端部は、夫々第１支承プレート２の第１及び第２切欠き１２ ，１３に係合している。この第１支承プレート２は切欠き１４を有し、この切欠 き１４内には第１及び第２ロック部材１５，１６が調節可能に位置している。図 示の受領位置において第１ピン１０は、その円錐形端部によって第１ロック部材 １５の切欠き１７に係合し、かつ該第１ロック部材１５は、ばね部材１８の力に 抗して、第２ピン１１の側に配設された、第２切欠き１３の第１ロック部材１５ の第２切欠き１９に適合できるように調節されている。第２ピン１１はその円錐 形端部によって第２ロック部材１６の第１切欠き２０に係合し、それによって該 第２ロック部材１６は、ばね部材２１の力に抗して、第１切欠き１２の第２ロッ ク部材１６の第２切欠き２２に適合できるように調節されている。

【００１７】 次に第２支承プレート５が持ち上げられると、第１ピン１０が第１切欠き１２ から離隔せしめられ、そのために第１ロック部材１５が、ばね部材１８の力によ って図示の位置から出発して左側に調節せしめられる。次いで第１ロック部材１ ５の第２切欠き１９が、第２ピン１１に設けられた溝２３に係合し、それによっ て支承プレート２，５のロック作用が実現される。

【００１８】 第２支承プレート５が降下した場合には、第１支承プレート２が図示の位置か ら出発して走行架台１によって受領される。これによって第２ピン１１が第２切 欠き１３から調節され、かつこの第２ロック部材１６がばね部材２１の力によっ て図示の位置から出発して左側に向って調節せしめられる。つまり第２ロック部 材１６の第２切欠き２２が第１ピン１０の溝２４に係合し、これによって第１支 承プレート２のロック作用が、走行架台１の支持アーム９によって行われる。

【００１９】 しかし本考案の枠内でピンは、走行架台の支承プレートに設けられていてもよ く、その場合この支承プレートは、テーブル架台の支持アーム乃至支承プレート の切欠きに係合する。勿論走行架台の支承プレートが１本のピンだけを有してい て、このピンがテーブル架台の支持アーム乃至支承プレートの切欠きに係合して いても差支えない。

【００２０】 ロック部材１５及び１６は、長手方向スライダ兼回転スライダとして構成され ていても宜い。ピン１０及び１１がロック部材１５，１６を作動させた場合には 、２つの安全スライダ２５及び２６が第１支承プレート２をロックする。その際 には、第１安全スライダ２５が第１ロック部材１５に、また第２安全スライダが 第２ロック部材１６に夫々結合される。

【００２１】 図４に図示の患者支承装置の実施例にあっては、走行架台１の第１支承プレー ト２７が長手方向に２重に分割されており、それによって形成された両側方部分 は符号２８で、中央部分は符号２９で夫々表わされている。側方部分２８及び中 央部分２９の端面及びテーブル架台３０とその第２支承プレート３１との対応す る位置には、図２と同じ様に、図３で説明した支承部８が設けられている側方部 分２８は支承部８を介してテーブル架台３０の基体に、また中央部分２９は第２ 支承プレート３１に夫々ロック可能である。従って中央部分２９は、第２支承プ レート３１を介して医療装置７の開口部６に調節せしめることができる。この実 施例の利点は、側方部分２８が金属から製作されて安定化しており、かつ中央部 分２９が放射線を透過する軽量な材料から製作されているという点である。有利 には支承部８のピンが側方部分２８と中央部分２９とに設けられており、該ピン は、テーブル架台３０の基体の又は第２支承プレート３１の基体の、対応する切 欠きに係合している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に基く患者支承装置の側面図である。

【図２】図１に基く患者支承装置の第１実施例の横断面
である。

【図３】図１に基く患者支承装置の支承プレートのロッ
ク機構の図である。

【図４】図１に基く患者支承装置の第２実施例の横断面
図である。

【符号の説明】

１ 走行架台 ２ 支承プレート ３ 被検体 ４ テーブル架台 ５ 支承プレート ６ 開口部 ７ 医療装置 ８ 支承部 ９ 支持アーム １０，１１ ピン １２ 第１切欠き １３ 第２切欠き １４ 切欠き １５ 第１ロック部材 １６ 第２ロック部材 １７ 第１ロック部材の第１切欠き １８ ばね部材 １９ 第１ロック部材の第２切欠き ２０ 第２ロック部材の第１切欠き ２１ ばね部材 ２２ 第２ロック部材の第２切欠き ２３，２４ 溝 ２５，２６ 安全スライダ ２７ 第１支承プレート ２８ 側方部分 ２９ 中央部分 ３０ テーブル架台 ３１ 第２支承プレート

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 ジョン−エス ケアリー ジュニア アメリカ合衆国 メリーランド クロフト ン タールトン ウェイ 1677 (72)考案者 ヴォルフ−ディーター ヒルディッシュ ドイツ連邦共和国 エアランゲン フィリ ップ−ライス−シュトラーセ ２

Claims (9)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 走行架台（１）から医療装置（７）のテ
   ーブル架台（４，３０）への置換が可能な支承プレート
   （２，２７）を備えている患者支承装置において、 支承プレート（２，２７）が、被検体の直接横臥してい
   るテーブル架台（４，３０）の支承プレート（５，３
   １）上に取付け可能であり、かつ支承部（８）を介して
   保持されていることを特徴とする患者支承装置。
2. 【請求項２】 支承部（８）が支承プレート（２，２
   ７；５，３１）を機械的にロックするための手段を有し
   ていることを特徴とする、請求項１記載の患者支承装
   置。
3. 【請求項３】 機械的にロックするための手段が、 （イ）第１支承プレート（２）内で調節可能な第１及び
   第２ロック部材（１５，１６）と、 （ロ）走行架台（１）に固定されていて、その自由な円
   錐形の端部が第１支承プレート（２）の第１切欠き（１
   ２）に係合している第１ピン（１０）と、 （ハ）第２支承プレート（５）に固定されていて、その
   円錐形の端部が第１支承プレート（２）の第２切欠き
   （１３）に係合している第２ピン（１１）とを有してお
   り、その際ロック部材（１５，１６）は第１終端位置
   （左側）と第２終端位置（右側）とを占めることがで
   き、また両ピン（１０，１１）は夫々１つの溝（２４；
   ２３）を有しており、かつ−走行架台（１）を備えた第
   １支承プレート（２）のロック装置から出発して第２ロ
   ック部材（１６）の第１終端位置近傍で第１ピン（１
   ０）の溝（２４）への第２ロック部材（１６）の係合に
   よって−第２支承プレート（５）を持ち揚げる際先づ第
   ２ピン（１１）の円錐形端部が第２ロック部材（１６）
   をその第２終端位置（右側）に調節し、かつそれによっ
   て第１支承プレート（２）が走行架台（１）から解放さ
   れ、また第２支承プレート（５）を更に持ち揚げる際第
   １ピン（１０）の円錐形端部がその切欠き（１２）から
   調節せしめられ、その際両支承プレート（２，５）のロ
   ック作用が、第１ロック部材（１５）の調節によって第
   １終端位置（左側）内で、ひいては第２ピン（１１）の
   溝（２３）内で行われることを特徴とする患者支承装
   置。
4. 【請求項４】 医療装置（７）がコンピュータ断層撮影
   装置として構成されていることを特徴とする、請求項１
   から３までのいづれか１項記載の患者支承装置。
5. 【請求項５】 医療装置（７）が脈管撮影装置として構
   成されていることを特徴とする、請求項１から３までの
   いづれか１項記載の患者支承装置。
6. 【請求項６】 医療装置（７）が手術テーブルとして構
   成されていることを特徴とする、請求項１から３までの
   いづれか１項記載の患者支承装置。
7. 【請求項７】 医療装置（７）が磁気共鳴装置として構
   成されていることを特徴とする、請求項１から３までの
   いづれか１項記載の患者支承装置。
8. 【請求項８】 医療装置（７）がレントゲン診断装置と
   して構成されていることを特徴とする、請求項１から３
   までのいづれか１項記載の患者支承装置。
9. 【請求項９】 医療装置（８）が放射線治療装置として
   構成されていることを特徴とする、請求項１から３まで
   のいづれか１項記載の患者支承装置。