JPH0615284U - 電気コネクタ及びプリント回路基板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】プリント回路基板上におけるコネクタ装着のた
めに必要なスペースを抑制でき、高密度実装化に対応で
きる電気コネクタを提供する。 【構成】コネクタ１のハウジング４のスロット面４ａに
は、スロット６が形成され、このスロット６内には、複
数の接続端子１０が配列されている。スロット面４ａに
対向するハウジング４の装着面４ｂの両端には、一対の
保持部材８が突出されている。この保持部材８の先端８
ａは、コネクタ１が実装されるべきプリント回路基板２
０へ向かって垂直下方へ延出されている。基板２０は、
その一端部における両側縁に凹部２２が形成されてい
る。コネクタ１の保持部材先端８ａを基板２０の凹部２
２に嵌合させることにより、基板２０上にコネクタ１が
保持される。この場合、ハウジング４と基板２０との嵌
合は基板２０の一端部でなされるので、ハウジング４の
大部分は基板２０の外方に位置する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は電気コネクタ及びプリント回路基板に関し、特に面実装用の電気コネ クタと、この電気コネクタが実装されるべきプリント回路基板とに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、プリント回路基板の一端部に装着されるコネクタとしては、ピン挿入実 装型コネクタが一般的である。この種のコネクタを回路基板に装着する際には、 回路基板の所定位置に予め形成された複数のスルホールに対し、コネクタの接続 端子（ピン）が挿入される。次いでプリント回路基板を溶融半田に浮かべ、接続 端子を半田付け固定することにより、コネクタが回路基板に装着される。

【０００３】 また近年では、プリント回路基板への高密度実装を目的として、各種電子部品 の表面実装化が要請されている。この要請に対応するために、表面実装型のコネ クタも開発されている。このものでは、複数の接続端子が上下二列に配列され、 これら上側端子列の半田テールと下側端子列の半田テールとの間には回路基板が 挿入される。従ってコネクタは、上下二列の半田テールにより回路基板を両面か ら挟持した状態で、回路基板に両面実装される。但し、この実装方法では、半田 テールが回路基板の両面に存在するため、回路基板の両面とも半田付けを施さね ばならない。

【０００４】 そこで、プリント回路基板の片面側のみの表面実装を可能とするために、コネ クタを直接に回路基板に装着して仮り止めする方法が提案されている。しかしな がら、この方法では、回路基板上にコネクタの装着面と同じ大きさ若しくはそれ 以上のスペースを必要とし、コネクタの装着位置は回路基板の上面または下面の 何れかに限られてしまう。 このような仮り止めを不要とするためには、図５（Ａ），図５（Ｂ）に示すよ うなコネクタ及びその専用プリント回路基板が用いられている。

【０００５】 図５（Ａ）において、コネクタ３のハウジング５の両端の下面には、一対の突 起７が延出されている。一方、プリント回路基板９には、上記突起７が挿入され るべき穴１１が予め位置決めされて形成されている。

【０００６】 コネクタ３をプリント回路基板９に実装する際には、基板９の穴１１に対し、 垂直方向からハウジング５の突起７が挿入される。そして、基板９の裏側に配置 されたコネクタ保持部品（図示せず）により、ハウジング５が基板９に保持され る。これにより、図５（Ｂ）に示すように、コネクタ３がプリント回路基板９に 装着される。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、図５（Ａ），図５（Ｂ）に示すコネクタ３及びプリント回路基 板９においては、ハウジング５の突起７が挿入されるべき回路基板９の穴１１が 回路基板９の内方に位置し、ハウジング５全体が回路基板９上に載置される。こ のため、コネクタ３の装着のためのスペースを比較的に広く確保する必要がある 。 その結果、チップ部品等を搭載可能なスペースが狭くなり、高密度実装化に対 応できない。 更に、ハウジング５とは別体のコネクタ保持部品を必要とするために、部品点 数が増えるという欠点もある。

【０００８】 従って本考案の課題は、プリント回路基板上におけるコネクタ装着のために必 要なスペースを抑制でき、高密度実装化に対応でき、更に仮り止めも、ハウジン グとは別体のコネクタ保持部品も不要であり、表面実装に好適な電気コネクタ及 びプリント回路基板を提供することである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案は、一端部における少なくとも両側縁に切欠を有するプリント回路基板 に実装されるべき電気コネクタであって、絶縁性材料からなるハウジングを備え 、このハウジングは、互いに対向して上記回路基板に対して直交すべき第１と第 ２の面を有し、第１の面は上記回路基板の上記一端部から更に上記回路基板の外 方へ突出するように位置し、且つこの第１の面は上記ハウジングの長手方向に沿 って形成された溝を有し、第２の面は、上記切欠に対して上記基板の垂直上方か ら嵌合するように、少なくとも上記ハウジングの長手方向両端から延出された突 起を有し、複数の接続端子を備え、この接続端子は、その一端が上記ハウジング の第１の面の上記溝内に配列され、且つ他端が上記ハウジングの第２の面に突出 されてなる電気コネクタにより上記目的を達成したものである。 また、本考案に係るプリント回路基板は、一端部における幅方向の少なくとも 両側縁に、上記ハウジングの突起が嵌合すべき切欠を有する。

【００１０】

【作用】

上記の構成によれば、電気コネクタのハウジングから延出された一対の突起が プリント回路基板の一端部の切欠に嵌合することにより、コネクタがプリント回 路基板に装着される。この嵌合は、回路基板の一端部でなされるため、ハウジン グを部分的に回路基板の外方へ突出させることができる。従って、回路基板上に コネクタ装着のために要するスペースが比較的に小さくなる。

【００１１】

【実施例】

図１は本考案の第１実施例に係る電気コネクタを示す。

【００１２】 電気コネクタ１は、絶縁性樹脂材料からなるハウジング４を備える。以下の説 明では、このハウジング４の長手方向、奥行方向、高さ方向をそれぞれＸ，Ｙ， Ｚ方向とする。

【００１３】 ハウジング４は、Ｙ方向で互いに対向するスロット面（第１の面）４ａと装着 面（第２の面）４ｂとを有する。これらスロット面４ａと装着面４ｂとは、ハウ ジング４が装着されるべきプリント回路基板面に対して直交する。

【００１４】 スロット面４ａにはスロット６が形成されている。装着面４ｂの両端部には、 それぞれ保持部材８が突出され、この保持部材８の先端８ａはＺ方向に沿って下 方へ延出されている。この保持部材先端８ａとハウジング４の装着面４ｂとの間 には、間隙Ｇが設けられている。

【００１５】 スロット６内には、複数の接続端子１０が例えば一列に配列されている。接続 端子１０の一端をなすプラグ１０ａはスロット６内に位置するが、接続端子１２ の他端をなす半田テール（図示せず）は装着面４ｂへ突出されている。

【００１６】 図２（Ａ）に示すように、コネクタ１が実装されるべきプリント回路基板２０ は、その一端部におけるＸ方向の両側縁にそれぞれ凹部２２が形成されている。 各々の凹部２２は、回路基板２０の一端部の縁２０ａからＹ方向に幅ａをおい て配置されている。従って回路基板２０の一端部には、凹部２２により規定され た凸部２４が存在することになる。この凸部２４の幅ａは、コネクタ１の間隙Ｇ のＹ方向幅に等しいことが好ましい。また、凹部２２のＹ方向幅ｂは、コネクタ １の保持部材８の先端のＹ方向幅に等しい。更に、一対の凹部２２間の距離Ｌは 、コネクタ１の一対の保持部材８間の距離に等しい。

【００１７】 このような回路基板２０にコネクタ１を実装する際には、コネクタ１の保持部 材先端８ａを回路基板２０の凹部２２に嵌合させる。これにより、図２（Ｂ）に 示すように、回路基板２０上にコネクタ１が保持される。

【００１８】 また、回路基板２０の凸部２４の幅ａとコネクタ１の間隙Ｇの幅が等しい場合 には、これら凸部２４と間隙Ｇとを互いに嵌合させることができるので、コネク タ１の保持が一層に確実になる。

【００１９】 上述のようにコネクタ１が回路基板２０上に保持された状態で、接続端子１２ の他端をなす半田テール（図示せず）を回路基板２０の接続ランド（図示せず） に半田付けすることにより、コネクタ１の実装が完了する。

【００２０】 図２（Ｂ）に明らかなように、基板２０に実装されたコネクタ１は、そのハウ ジング４のスロット面４ａが、基板の一端縁２０ａを越えて基板２０の外側に位 置することになる。従って、コネクタ１の装着のために必要な基板２０上のスペ ースは、コネクタ１の底面積全体に亘る必要はなく、基板２０の一端部における 幅ａ＋ｂの領域のみでよく、比較的に小面積に抑えることができる。換言すれば 、チップ部品を実装可能な基板２０上の面積が増加するので、チップ部品の高密 度実装に対応できる。

【００２１】 また、コネクタ１は、ハウジング４と基板２０とが互いに嵌合することにより 基板２０に保持されるので、ハウジング４とは別体の特別なコネクタ保持部品を 必要としない。従って、コネクタ１はモールド一体成形により製造することがで きる。また、半田付けに先立つ仮止めも必要ない。

【００２２】 更に、コネクタ１は片面実装であるので、チップ部品を回路基板２０に装着す るための半田付け工程ラインと同一のラインでコネクタ１の半田付けを実行する ことができる。更に、チップ部品を回路基板２０の両面に実装して高密度両面実 装を実現することもできる。

【００２３】 図３及び図４は本考案の第２実施例を示す。図において、第１実施例と同様な 構成要素については同様な参照符号を付して示す。また、ハウジング４の保持部 材８や間隙Ｇ、及び回路基板２０の凹部２２や凸部２４の寸法設定については第 １実施例と同様とする。 この第２実施例の電気コネクタ２は、接続端子として、電源用接続端子１２と 信号用接続端子１４とを有する。

【００２４】 電源用接続端子１２は、ハウジング４のスロット面４ａにおけるプラグ端１２ ａも装着面４ｂにおける半田テール１２ｂもＸ方向に沿って一列に配列されてい る。

【００２５】 一方、信号用接続端子１４は、スロット面４ａにおけるプラグ端１４ａはＺ方 向に沿って二列に配列されているが、装着面４ｂに半田テール１４ｂは、Ｘ方向 に沿って一列に配列されている。即ち、上下二列の接続端子１４の半田テール１ ４ｂの先端が交互に並んで一列をなすように、半田テール１４ｂが屈曲されてい る。

【００２６】 また、全ての端子１２，１４の半田テール１２ｂ，１４ｂのハウジング４の装 着面４ｂからの突出長は、同様に設定されているものとする。従って、半田テー ル１２ｂ，１４ｂの先端は共に一列をなしている。

【００２７】 このようなコネクタ２によれば、上下複数列の信号用接続端子１４を含む端子 １２，１４の半田テール１２ｂ，１４ｂを単一列としたために、回路基板上の接 続ランドも一列のみ設ければよく、回路基板上の半田付けに必要なスペースも小 さくてすむ。その他の効果は第１実施例と同様である。

【００２８】 以上、本考案の実施例について説明したが、本考案はこれに限定されるもので はなく種々の変更が可能である。例えばハウジング４の装着面４ｂの保持部材８ は、両端部の一対に加えて、装着面４ｂの長手方向中間部にも設けてもよい。こ の場合、回路基板２０には、その端縁２０ａの中間部にも凹部２２を形成する。

【００２９】

【考案の効果】

本考案の電気コネクタ及びプリント回路基板によれば、コネクタのハウジング を回路基板に嵌合させることにより、コネクタが基板に保持されるので、従来の ようなコネクタ保持部品や仮止めが必要ない。

【００３０】 また、ハウジングと回路基板との嵌合は、回路基板の一端部のみでなされるの で、コネクタ装着のために必要な回路基板上のスペースを比較的に小さくするこ とができる。従って、高密度実装化を実現することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例に係る電気コネクタの斜視
図である。

【図２】本考案の電気コネクタとプリント回路基板とを
示す図であって、（Ａ），（Ｂ）を含み、図２（Ａ）は
分解組み立て図であり、図２（Ｂ）は組み立て後の状態
を示す斜視図である。

【図３】本考案の第２実施例に係る電気コネクタをスロ
ット側から見た正面図である。

【図４】図３の電気コネクタの背面図である。

【図５】従来の電気コネクタとプリント回路基板とを示
す図であって、（Ａ），（Ｂ）を含み、図５（Ａ）は分
解組み立て図であり、図５（Ｂ）は組み立て後の状態を
示す斜視図である。

【符号の説明】

１，２…電気コネクタ、４…ハウジング、４ａ…スロッ
ト面（第１の面）、４ｂ…装着面（第２の面）、６…溝
（スロット）、８…突起（保持部材）、１０，１２，１
４…接続端子、１０ａ，１２ａ，１４ａ…プラグ（接続
端子の一端）、１２ｂ，１４ｂ…半田テール（接続端子
の他端）、２２…凹部（切欠）。

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【手続補正書】

【提出日】平成５年６月２８日

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図１

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【手続補正２】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図２

【補正方法】変更

【補正内容】

【図２】

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一端部における少なくとも両側縁に切欠
   を有するプリント回路基板に実装されるべき電気コネク
   タであって、 絶縁性材料からなるハウジングを備え、このハウジング
   は、互いに対向して上記回路基板に対して直交すべき第
   １と第２の面を有し、 第１の面は上記回路基板の上記一端部から更に上記回路
   基板の外方へ突出するように位置し、且つこの第１の面
   は上記ハウジングの長手方向に沿って形成された溝を有
   し、 第２の面は、上記切欠に対して上記基板の垂直上方から
   嵌合するように、少なくとも上記ハウジングの長手方向
   両端から延出された突起を有し、 複数の接続端子を備え、この接続端子は、その一端が上
   記ハウジングの第１の面の上記溝内に配列され、且つ他
   端が上記ハウジングの第２の面に突出されてなることを
   特徴とする電気コネクタ。
2. 【請求項２】 請求項記載の電気コネクタが実装される
   べきプリント回路基板であって、一端部における幅方向
   の少なくとも両側縁に、上記ハウジングの突起が嵌合す
   べき切欠を有することを特徴とするプリント回路基板。