JPH06152174A - 電気回路のシールド構造 - Google Patents

電気回路のシールド構造

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JPH06152174A
JPH06152174A JP29691292A JP29691292A JPH06152174A JP H06152174 A JPH06152174 A JP H06152174A JP 29691292 A JP29691292 A JP 29691292A JP 29691292 A JP29691292 A JP 29691292A JP H06152174 A JPH06152174 A JP H06152174A
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JP
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electric circuit
metal
metal plate
plate body
box body
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JP29691292A
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English (en)
Inventor
Shoji Enomoto
祥二 榎本
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Denso Ten Ltd
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Denso Ten Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気回路を内側に固定して電気回路の周囲の
5方向を遮断する金属箱体と、金属箱体に組み合わせて
残りの1方向を遮断する金属板体と、を用いて電気回路
の周囲の全方向を包囲して、電気回路を外界から少なく
とも電気的に遮断する電気回路のシールド構造に関し、
組立が容易で、組立の自動化が容易に実現できるにもか
かわらず、シールド構造を構成する2つの部材の結合力
が高く、シールド構造自体を、全体の補強や支持のため
の構造として、そのまま利用できる電気回路のシールド
構造を提供することを目的とする。 【構成】 金属箱体13の金属板体14に対する突き当
たり部分に形成した複数個の爪部分15を、爪部分15
に対応して金属板体14に形成した複数個の挿入孔16
に、それぞれ金属板体14の一方の側から挿入して他方
の側で折り曲げ、これにより、金属箱体13と金属板体
14とが一体化されているとともに、金属板体14が、
電気回路12の外部に対する実装部材を兼ねた、ほぼ平
板状の外観に形成されている構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気回路を内側に固定
して電気回路の周囲の5方向を遮断する金属箱体と、金
属箱体に組み合わせて残りの1方向を遮断する金属板体
と、を用いて電気回路の周囲の全方向を包囲して、電気
回路を外界から少なくとも電気的に遮断する電気回路の
シールド構造に関する。
【0002】
【従来の技術】(1) 外部に対する電気回路からの電波発
信を遮断する、(2) 外部に対する電気回路からの磁気放
射を遮断する、(3) 電気回路に対する外部からの雑音電
波を遮断する、(4) 電気回路に対する外部からの雑音磁
気を遮断する、(5) 電気回路を機械的に支持して外部の
装置等に対する取り付け構造を提供する、(6) 電気回路
上の各端子を外部の電気回路に中継する、(7) 電気回路
を風雨や気温変化、高湿度等の劣悪な外部環境から保護
する、(8) 電気回路を機械的な衝撃から保護する等、種
々の目的を達成するために、電気回路を内側に固定して
前記電気回路の周囲の全方向を金属箱で包囲して、外界
から電気回路を少なくとも電気的に遮断する電気回路の
シールド構造が採用される。
【0003】図6は、従来のシールド構造の一例の説明
図である。ここでは、上下一対の弁当箱状の金属箱を相
互に嵌め合わせてシールド構造を構成しており、下側の
金属箱が固定された実装用の板材を用いて、電気回路が
外部の装置に取り付け、固定される。
【0004】図6において、電気回路22は、上側の金
属箱23に固定され、電気回路22のリード線27は、
上側の金属箱23に嵌めたブシュ28を通じて外部に取
り出される。下側の金属箱24は、実装用の板材21に
対してリベット25を用いて固定され、上側の金属箱2
3の挿入限界を設定した突起29を有する。
【0005】このようなシールド構造では、電気回路2
2を取り付けた上側の金属箱23を突起29の深さまで
下側の金属箱24に挿入して嵌め合わせることで、電気
回路22の電気的なシールド構造が構成される。また、
電気回路22は、板材21に形成された複数の取付孔2
6を用いて、外部の装置(例えば自動車の車体)に固定
される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図6のシールド構造で
は、金属箱23、24の嵌合力が小さく、上側の金属箱
23を持ち上げる方向に力が作用すると、上下の金属箱
23、24が容易に分離してしまい、例えば、連続的な
加振状態に曝された場合に自然に分離してシールド状態
が失われる可能性がある。そして、金属箱23、24の
嵌合をタイトなものにして摩擦力を高めと、その組立が
困難になる。
【0007】従って、金属箱23、24を全体の機械的
な結合部材として利用できないばかりか、金属箱23、
24の嵌合を保証して、電気回路22の板材21に対す
る位置関係を強固に固定するには、別の機械的な結合部
材(例えば、板材21から延長して金属箱23にネジ止
めされたロッド、金属箱23、24を相互に連結するネ
ジ等)を追加する必要がある。
【0008】また、金属箱23、24の組立てには、高
い位置合わせ精度が必要で、金属箱23、24の変形等
を矯正しながら嵌め合わせを行う必要がある等、ロボッ
トを用いた組立の自動化を容易に実施できない問題があ
る。
【0009】さらに、板材21と金属箱24が別部材で
あるため、リベット25等を用いて相互に固定する必要
があり、両者の接合部分では、金属箱24の底と板材2
1が2重構造になる等、材料の無駄も多い。
【0010】本発明の目的は、シールド構造の組立が容
易で、組立の自動化が容易に実現でき、シールド構造の
自動組立てに使用する装置が簡単なもので済むにもかか
わらず、シールド構造を構成する2つの部材の結合力を
極めて高くでき、シールド構造自体を、全体の補強およ
び支持のための構造としてそのまま利用できる電気回路
のシールド構造を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】図1は、請求項1の発明
の基本的な構成の説明図である。図1において、請求項
1の電気回路のシールド構造は、電気回路12を内側に
固定して前記電気回路12の周囲の6方向のうち5方向
を遮断する金属箱体13と、該金属箱体13に組み合わ
せて残りの1方向を遮断する金属板体14とを用いて前
記電気回路12の周囲の全方向を包囲して外界から電気
的に遮断する電気回路のシールド構造において、前記金
属箱体13の前記金属板体14に対する突き当たり部分
に形成した複数個の爪部分15が、該爪部分15に対応
して前記金属板体14に形成した複数個の挿入孔16
に、それぞれ前記金属板体14の一方の側から挿入して
他方の側で折り曲げられて、前記金属箱体13と前記金
属板体14とが一体化されているとともに、前記金属板
体14が、前記電気回路12の外部に対する実装部材を
兼ねた、ほぼ平板状の外観に形成されているものであ
る。
【0012】請求項2の電気回路のシールド構造は、請
求項1の電気回路のシールド構造において、前記金属板
体には、前記爪部分に対応して、前記爪部分の厚さ以上
の深さで前記金属箱体側に窪ませた凹所が形成され、該
凹所に前記金属板体を貫通した前記爪部分を沈めて前記
折り曲げがなされているものである。
【0013】図2は、請求項3の発明の基本的な構成の
説明図である。図2において、請求項3の電気回路のシ
ールド構造は、請求項1の電気回路のシールド構造にお
いて、前記金属板体14には、前記金属箱体13の側面
に対応して、前記金属箱体13の前記金属板体14に沿
った移動を拘束する段差32が形成され、該段差32を
含んで爪部分35に対応して形成された挿入孔36は、
前記金属箱体13側で前記爪部分35の幅よりも狭くな
る開口状に形成され、前記金属箱体13の外側に向かっ
て折り曲げられた前記爪部分35は、前記挿入孔36の
前記段差32の途中の高さ位置に食い込んで係止される
ものである。
【0014】図3は、請求項4の発明の基本的な構成の
説明図である。図3において、請求項4の電気回路のシ
ールド構造は、請求項1の電気回路のシールド構造にお
いて、前記金属箱体13の前記金属板体14に対する突
き当たり部分には、前記爪部分15から距離を隔てて前
記爪部分15の両側に隣接して、前記金属箱体13と前
記金属板体14との間に形成される隙間がシールド効果
上の問題とならない高さに形成された尖頭突起38を有
し、前記金属板体14における前記尖頭突起38から前
記爪部分15までに相当する部分のたわみで、前記爪部
分15の折り曲げ後の戻りを吸収するものである。
【0015】請求項5の電気回路のシールド構造は、請
求項4の電気回路のシールド構造において、前記金属板
体が前記金属箱体よりも柔らかい材料で形成され、前記
爪部分を折り曲げる際の前記金属板体と前記金属箱体の
付勢によって、前記尖頭突起が前記金属板体に突き刺さ
るものである。
【0016】
【作用】図1に示される請求項1の電気回路のシールド
構造では、金属箱体13と金属板体14とが協働して電
気回路12の周囲の全方向を包囲し、電気回路12を外
界から少なくとも電気的に遮断する。金属板体14に対
する金属箱体13の固定は、金属箱体13の爪部分15
を金属板体14の挿入孔16に挿入して貫通部分を折り
曲げて確保される。
【0017】ほぼ平板状の外観に形成された金属板体1
4は、金属箱体13に対して強固に連結され、単にシー
ルド構造の一部を構成するだけではなく、例えば、電気
回路12と外部の装置(例えば自動車の車体)の位置関
係を固定し、全体を外部の装置に固定する取り付け構造
を提供し、電気回路12を外部からの機械的な衝撃から
保護し、他の装置や部材の重量や荷重を担う等の用途を
兼ね得る。金属板体14と金属箱体13は、追加された
用途に応じた必要な機械的強度を満たす厚みと形状を有
する。
【0018】請求項2の電気回路のシールド構造では、
金属板体に形成した凹所に爪部分を沈める形式で金属箱
体と金属板体の固定がなされる。従って、金属箱体を取
り付ける反対側に位置する金属板体の平面に、折り曲げ
られた爪部分が飛び出さないで済む。
【0019】図2に示される請求項3の電気回路のシー
ルド構造では、金属板体14に形成される複数の挿入孔
16の少なくとも1部分が特殊な挿入孔36に置き換え
られている。特殊な挿入孔36と爪部分35の組み合わ
せは、好ましくは、金属箱体13を横断して対向する2
箇所に配置される。
【0020】金属板体14に形成した段差32は、金属
箱体13の1側面を拘束して金属板体14と金属箱体1
3の段差と交差する方向の相対移動を拘束し、特殊な挿
入孔36の側面に食い込んで係止される爪部分35は、
金属板体14と金属箱体13の段差32に沿った方向の
相対移動を拘束する。従って、特殊な挿入孔36と爪部
分35の組み合わせは、他の挿入孔16に対して爪部分
15がルーズに挿入されている場合でも、金属板体14
と金属箱体13の固定をより確かにし、金属板体14と
金属箱体13の相対的なわずかなずれも許さない。
【0021】特殊な挿入孔36の側面部分は、図2のよ
うな極端なテーパ状ではなく、実際には、くさび効果を
期待できるわずかな傾きのテーパ、あるいは、上に凸な
一対の放物線部分、円弧部分等を用いて形成される。爪
部分35は、特殊な挿入孔36の幅の広い部分を貫通し
て金属板体14から突出する。爪部分35の突出した部
分は、金属箱体13と金属板体14とを相互に密着させ
る方向に強く付勢した状態で、段差32の低い側に向か
って折り曲げられる。爪部分35は、特殊な挿入孔36
の側面を押し広げつつ、特殊な挿入孔36の側面によっ
て自らも変形しつつ段差32の低い段に向かって接近す
る。
【0022】図3に示される請求項4の電気回路のシー
ルド構造では、金属箱体13と金属板体14の突き当た
り部分の接触が尖頭突起38に集中して発生する。尖頭
突起38による応力集中は、金属板体14上での摩擦力
を著しく高め、金属箱体13と金属板体14の結合力を
高め、金属箱体13と金属板体14の相対的なずれを抑
制する。
【0023】また、金属板体14の爪部分15の肩口か
ら尖頭突起38までの距離に相当する部分には、一対の
尖頭突起38で支持された金属板体14との間に隙間が
形成される。金属箱体13と金属板体14とを相互に密
着させる方向に強く付勢した状態で爪部分15を折り曲
げると、一時的にこの隙間が潰れるが、その後、爪部分
15の折り曲げの戻りに応じた量だけ隙間が回復する。
そして、一対の尖頭突起38で支持された金属板体14
の復元力(バネ力)の残りで、爪部分が金属板体14に
向かって付勢され続ける。
【0024】請求項5の電気回路のシールド構造では、
例えば、ステンレス製の金属箱体に対して、金属板体が
アルミニウムの厚板で形成される。爪部分を折り曲げる
際に金属板体と金属箱体が相互に密着させる方向に付勢
すると、尖頭突起が金属板体を切り開いて(または塑性
変形させて)金属板体に凹所を形成し、この凹所に尖頭
突起が安定に保持される。尖頭突起は、この凹所と協働
して、金属板体と金属箱体を相互にずらせる方向の力に
対して強い抵抗力を発生する。
【0025】金属箱体の1辺に沿って複数の爪部分を形
成する場合、1つの爪部分を挟む2つの爪部分の両脇に
尖頭突起を配置し、中央の爪部分に尖頭突起を設けない
選択が可能である。1つの爪部分を挟む2つの爪部分を
先行して折り曲げ、その後に中央の爪部分を折り曲げ
る。中央の爪部分の折り曲げる際の付勢力は、隣接する
2つの爪部分を支点として、てこ作用による強い圧力を
尖頭突起に発生し、金属板体に対する食い込みを大きく
する。てこ作用による強い圧力は、例えば長方形開口の
金属箱体の4辺の中央に尖頭突起を従えた爪部分を配置
し、それぞれの辺の両端に尖頭突起を従えない爪部分を
配置した場合も、同様に期待できる。
【0026】
【実施例】図4は実施例の赤外線センサの説明図、図5
は図4の赤外線センサの部分的な構成の説明図である。
図4中、(a) は全体の断面図、(b) は(a) におけるA部
分の詳細、(c) は(a) におけるB部分の詳細を示す。ま
た、図5中、(a) は図4(a) の基板の平面図、(b) は爪
部分の詳細を示す。
【0027】図4(a) において、電気回路52は、金属
製の箱53に固定され、電気回路52からは、箱53に
設けた貫通孔69を通じて、外部に、赤外発光ダイオー
ド71とフォトセンサ72が取り出される。赤外発光ダ
イオード71およびフォトセンサ72は樹脂製の外装7
3を介して対向し、この対向間隔を横切る物体を検知す
る。
【0028】電気回路52は、箱53の底に設けた一対
の凸部64の上に固定され、電気回路52の全体は、赤
外発光ダイオード71とフォトセンサ72を箱53の貫
通孔69から突出させた状態で、箱53内に充填したシ
リコン樹脂63を用いて予めモールドされている。
【0029】金属製の箱53は、金属製の底板54と協
働して、電気回路52の外周の全方向を電気的に遮蔽す
るシールド構造を形成する。箱53と底板54とは、箱
53の爪部分55を底板54の挿入孔56に挿入し、爪
部分55の底板54を貫通した部分を、底板54上で折
り曲げる操作によって強固に連結される。
【0030】相互に連結された箱53と底板54は、電
気的なシールド構造を形成するばかりでなく、赤外線セ
ンサ全体の機械的な強度を担って、外装73と底板54
の位置関係を固定する骨組み構造を構成する。
【0031】金属製の底板54は、樹脂製の外装73と
協働して、赤外線センサの外観を整えるとともに電気回
路52、赤外発光ダイオード71、フォトセンサ72等
を外部環境から保護する筐体構造、および、自動車の車
体に赤外線センサを固定する際の取り付け部材をも兼ね
る。赤外線センサは、底板54の平面に接着材を塗布し
て(または両面テープを貼り付けて)自動車の車体表面
に接着される。
【0032】図4(b) において、段差62に形成された
開口状の挿入孔66は、箱53の側で側面の間隔が狭く
なり、段差62の高さ位置では箱53の爪部分65の幅
よりも狭いテーパ形状に形成される。箱53と底板54
とを相互に密着させる方向に付勢した状態で底板54上
に突出した爪部分65を段差62の低い側に向かって折
り曲げると、爪部分65は、挿入孔66の途中の高さ位
置に、挿入孔66の側面に食い込んで係止される。
【0033】図4(c) および図5(a) において、箱53
の爪部分55を挿入する貫通孔56は、底板54に形成
した凹所58に形成される。凹所58は、折り曲げた爪
部分55を収容できる面積と深さを備える。底板54上
で折り曲げられた爪部分55は、凹所58に沈み、底板
54の平面に突出しない。
【0034】箱53の底板54に対する突き当たりエッ
ジには、爪部分55を挟む一対の三角突起68が形成さ
れる。箱53は、爪部分55、56の総数の2倍の個数
の三角突起68で底板54に突き当たり、爪部分55、
56の肩部分を含む箱53の突き当たりエッジの大部分
については、底板54との間に隙間が形成される。この
隙間の幅は、電気回路52の電気的なシールドに影響が
無い程度に狭い。
【0035】図5(a) において、箱53に形成した爪部
分55のうちの2つを沈める凹所59には、挿入孔56
の代わりに切欠き57が設けられる。
【0036】図5(b) において、箱53に形成した爪部
分55は、爪部分55の折り曲げに使用するプレス機械
の押し棒を受ける幅広の受け部74を先端部分に有す
る。折り曲げ部分75は、プレス機械の押し棒で受け部
74を付勢したときの応力集中部分に形成される。折り
曲げ部分75は、折り曲げ時の底板54と爪部分55の
干渉によって、通常、肩部分76から底板54の厚み以
上に離れた位置に形成される。このとき、肩部分76と
底板54の間に形成される隙間は、プレス機械の押し棒
による受け部74に対する付勢を解除した際の受け部7
4のキックバックを吸収して、箱53と底板54の突き
当たり状態を保証する。
【0037】図4(a) において、赤外線センサの組立
は、(1) 樹脂製の外装73を予め固定した箱53内に電
気回路52を収納し、シリコン樹脂63を充填して箱5
3側の集合体を形成する工程と、(2) 箱53側の集合体
に対して、底板54を組み合わせて固定する工程とで構
成される。そして、(2) の工程は、簡単な治具の基準面
で部材を位置決めして、押し棒を部材上に機械的に圧下
する簡単なプレス機械を用いて自動的に遂行される。
(2) の工程における箱53側の集合体に対する底板54
の位置決めを容易にする目的で、図5(a) に示される底
板54の挿入孔56、67は、箱53側の爪部分55、
65の断面よりもかなり大きく設定される。例えば、挿
入孔56の幅は爪部分55の厚みの3倍近く、両者の間
のゆとりは1mm近い。
【0038】手作業による爪部分55の折り曲げも可能
である。金属ローラを先端に設けた手工具を用いて、底
板54上で爪部分55を折り曲げる方向に金属ローラを
転がして、箱53と底板54を密着させながら爪部分5
5を折り曲げる。
【0039】図5(a) の底板54をアルミニウムで形成
して、箱53と底板54のさらに強固な接合を実現でき
る。箱53と底板54を密着させながら爪部分55を折
り曲げた際に、爪部分55を挟む一対の固い三角突起6
8がアルミニウム製の柔らかい底板54に凹所を形成し
て突き刺さり、箱53と底板54の電気的な接合をより
確実にする。また、箱53と底板54を相互にずらせる
方向に機械的な強い抵抗力を発生する。ただし、アルミ
ニウムは、鉄やステンレスに比較して同じ厚味での電波
シールド効果が低く、強度も低いため、底板54は、や
や厚く形成される必要がある。
【0040】
【発明の効果】請求項1の電気回路のシールド構造によ
れば、金属箱体と金属板体の強固な連結が容易に確保で
きるにもかかわらず、金属箱体と金属板体の組立に必要
な両者の位置決め精度は、図6の従来例に比較して粗く
て済む。従って、画像処理等を用いた精密な位置検出装
置やボールネジ等を用いた精密な位置決め装置を必要と
することなく、例えば、簡単な治具の基準面で部材を位
置決めして、押し棒を部材上に機械的に圧下する簡単な
プレス機械を用いて、金属箱体と金属板体の組立てを実
施でき、組立ての高速化も容易である。
【0041】また、金属箱体と金属板体で構成される構
造が電気的なシールド効果を有するだけでなく、強固な
機械的強度を備える。金属箱体と金属板体で構成される
構造は、(1) 装置内で部品同士の位置関係を固定する骨
組み構造や、(2) 装置全体の機械的強度を担う補強構造
や、(3) 装置の外部に対する取り付け構造や、(4) 装置
の組立てや取り付けを行う際のハンドリング部分や位置
決め部分等、をも兼用できる。従って、装置の部品点数
が削減され、装置内の部品の干渉が減って、設計の自由
度が増し、全体の小型化も容易になる。
【0042】請求項2の電気回路のシールド構造によれ
ば、凹所に爪部分が沈んで、金属板体の平面に爪部分が
飛び出さないから、爪部分による他の部品や取り付け面
にすり傷を形成する心配がなく、爪部分が組立て用の機
械や、一緒に蓄積した他の部品に引掛かることもない。
従って、装置の組立てトラブルや取り付けトラブルが減
少し、対人的な安全も確保される。
【0043】請求項3の電気回路のシールド構造によれ
ば、金属箱体と金属板体の連結の機械的強度が増す。従
って、より少ない数の結合部分、より小型の結合部分、
より薄い材料、を用いた装置の設計が可能になり、シー
ルド構造を含む装置の組立てもさらに容易になる。
【0044】請求項4の電気回路のシールド構造によれ
ば、尖頭突起が金属板体表面の酸化膜や塗装膜を容易に
貫通するから、金属板体と金属板体の電気的な接合が確
実なものになる。また、尖頭突起で支持された隙間部分
の金属板体のバネ力によって爪部分の折り曲げの戻りが
吸収されるから、金属箱体にステンレス等の比較的に戻
りが大きい材料を用いても、金属板体と金属板体の接合
が強固に確保され、金属板体と金属板体を相互にずらせ
る方向の抵抗力が大きい。爪部分の戻りを吸収するため
の特別な後加工(再折り曲げ、加熱等)も不要である。
また、専ら尖頭突起で金属板体と金属板体の接合を確保
するから、爪部分の断面よりも格段に大きい挿入孔を採
用して、組立てをさらに容易にできる。
【0045】請求項5の電気回路のシールド構造によれ
ば、金属箱体と金属板体の連結の機械的強度がさらに増
し、電気的な接合もより確実なものになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の基本的な構成の説明図であ
る。
【図2】請求項3の発明の基本的な構成の説明図であ
る。
【図3】請求項4の発明の基本的な構成の説明図であ
る。
【図4】実施例の赤外線センサの構成の説明図である。
【図5】図4の赤外線センサの部分的な構成の説明図で
ある。
【図6】従来のシールド構造の構成の説明図である。
【符号の説明】
12 電気回路 13 金属箱体 14 金属板体 15 爪部分 16 挿入孔 32 段差 35 爪部分 36 特殊な挿入孔 38 尖頭突起

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気回路(12)を内側に固定して前記
    電気回路(12)の周囲の6方向のうち5方向を遮断す
    る金属箱体(13)と、該金属箱体(13)に組み合わ
    せて残りの1方向を遮断する金属板体(14)とを用い
    て前記電気回路(12)の周囲の全方向を包囲して外界
    から電気的に遮断する電気回路のシールド構造におい
    て、 前記金属箱体(13)の前記金属板体(14)に対する
    突き当たり部分に形成した複数個の爪部分(15)が、
    該爪部分(15)に対応して前記金属板体(14)に形
    成した複数個の挿入孔(16)に、それぞれ前記金属板
    体(14)の一方の側から挿入して他方の側で折り曲げ
    られて、前記金属箱体(13)と前記金属板体(14)
    とが一体化されているとともに、 前記金属板体(14)が、前記電気回路(12)の外部
    に対する実装部材を兼ねた、ほぼ平板状の外観に形成さ
    れていることを特徴とする電気回路のシールド構造。
  2. 【請求項2】 請求項1の電気回路のシールド構造にお
    いて、 前記金属板体には、前記爪部分に対応して、前記爪部分
    の厚さ以上の深さで前記金属箱体側に窪ませた凹所が形
    成され、 該凹所に前記金属板体を貫通した前記爪部分を沈めて前
    記折り曲げがなされていることを特徴とする電気回路の
    シールド構造。
  3. 【請求項3】 請求項1の電気回路のシールド構造にお
    いて、 前記金属板体には、前記金属箱体の側面に対応して、前
    記金属箱体の前記金属板体に沿った移動を拘束する段差
    が形成され、 該段差を含んで前記爪部分に対応して形成された前記挿
    入孔は、前記金属箱体側で前記爪部分の幅よりも狭くな
    る開口状に形成され、 前記金属箱体の外側に向かって折り曲げられた前記爪部
    分は、前記挿入孔の前記段差の途中の高さ位置に食い込
    んで係止されることを特徴とする電気回路のシールド構
    造。
  4. 【請求項4】 請求項1の電気回路のシールド構造にお
    いて、 前記金属箱体の前記金属板体に対する突き当たり部分に
    は、前記爪部分から距離を隔てて前記爪部分の両側に隣
    接して、前記金属箱体と前記金属板体との間に形成され
    る隙間がシールド効果上の問題とならない高さに形成さ
    れた尖頭突起を有し、 前記金属板体における前記尖頭突起から前記爪部分まで
    に相当する部分のたわみで、前記爪部分の折り曲げ後の
    戻りを吸収することを特徴とする電気回路のシールド構
    造。
  5. 【請求項5】 請求項4の電気回路のシールド構造にお
    いて、 前記金属板体が前記金属箱体よりも柔らかい材料で形成
    され、前記爪部分を折り曲げる際の前記金属板体と前記
    金属箱体の付勢によって、前記尖頭突起が前記金属板体
    に突き刺さることを特徴とする電気回路のシールド構
    造。
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