JPH06150186A - 盲人誘導装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】音声で現在位置を知らせることができ、かつ取
扱いが便利であり、敷設が容易な誘導装置を得る。 【構成】盲人用杖１００に携帯送信機（１２、１３、１
４）が内蔵されている。一方、街路の誘導用ブロックに
は、前記携帯送信機から発射されたさ電波により自動的
に起動され、予めメモリ部２６に記憶している案内音声
データを読み出し、これを応答電波として発射する固定
側の送信設備（２２〜２９）が内蔵されている。これに
対して、盲人は、前記応答電波を受信して前記音声デー
タを音声出力するイヤホーン式簡易受信機３００を有す
るようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、盲人や目の不自由な
人が屋外などを往来する際に、案内を音声で行う誘導装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】盲人が道路を進行する場合、歩道に敷設
されたガイドブロックを杖で触れてみて、確認しながら
進行方向を定めている。しかしこれでは、ガイドブロッ
クが途中で区切れるような交差点では、不安である。ま
た、ガイドブロックは、歩道に沿って敷設されているだ
けであり、現在位置がどのような場所であるのか不明な
場合が多い。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は現
在位置を希望に応じて音声により知らせてくれる誘導装
置を提供することを目的とする。またこの発明は、音声
で現在位置を知らせることができ、かつ簡単な構成で安
価に実現できる誘導装置を提供することを目的とする。
さらにまたこの発明は、音声で現在位置を知らせること
ができ、かつ取扱いが便利であり、敷設が容易な誘導装
置を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この発明は、携帯送信機
からしくは発射された電波により起動され、メモリ部に
記憶している音声データを読み出し、応答電波を発射す
る固定側の送信設備を備え、これに対して、使用者の簡
易受信機により音声を出力するものである。

【０００５】

【作用】上記の手段により使用者は、例えば杖に内蔵さ
れた携帯送信機により、例えば街路のブロックに内蔵さ
れた送信設備を起動することにより、イヤホーン式の簡
易受信機で案内音声を聞くことができる。

【０００６】

【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。

【０００７】図１はこの発明の一実施例である。図１
（Ａ）において盲人が使用する杖１００の内部には、携
帯送信機１１が内蔵されている。携帯送信機１１は、電
池１２からの電源電圧がスイッチ１３を介して、微弱電
波（以下、起動電波ということにする）を出力する送信
部１４に与えられる。スイッチ１３は、杖１００の外部
から容易に操作できるように、例えばボタン式、あるい
は回転リング式のスイッチである。

【０００８】図１（Ｂ）に示す構成は、例えば盲人が活
用する街路に付設されているガイドブロック（以下微弱
電波用ブロックという）内に内蔵される固定側送信設備
２００である。固定側送信設備２００は、例えば太陽電
池２１により電源供給がなされており、ここからの電力
は、電源回路２２に充電されている。電源回路２２の定
常出力電圧は、リモートコントロール受信機２３に供給
されている。リモートコントロール受信機２３は、先の
杖１００からの起動電波を受信すると、スイッチ２４を
制御し、システム制御回路２５、メモリ２６、変調機２
７、送信部２８の電源をオンする。システム制御回路２
５は、各部の電源電圧が安定すると、メモリ２６及び変
調機２７、送信部２８を制御する。すると、メモリ２６
からは、あらかじめ記憶しておいた音声データが読み出
され、アナログ変換され（変換機は図示せず）変調機２
７に供給される。そして変調信号は、送信部２８を介し
てアンテナ２９から微弱電波として送出される。音声デ
ータは、この送信設備が供えられている周辺の案内情報
であり、例えば「…バス停留所前」、「…商店前」、
「…駅前」、「…市役所前」等の情報である。メモリ２
６は自由に交換することができ、付設場所に応じた内容
が記憶されている。上記固定側送信設備２００から発射
された微弱電波は、使用者が有するイヤホーン式の簡易
受信機３００により受信される。

【０００９】これにより盲人または目の不自由な人は、
杖１００においてスイッチ１３を操作すれば、現在位置
の情報をイヤホーン式の簡易受信機３００により認識す
ることができる。

【００１０】次に、盲人または目の不自由な人が現在位
置を認識した後、方角を認識する手段について説明す
る。街路の案内ブロックを辿って、現在位置、つまり音
声によるガイド情報を聞ける位置にくると、方角を定め
る必要がある。そこで、この実施例では、例えば、図２
（Ａ）に示すように、方角ブロック４００を街路に付設
しておくようにしている。方角ブロック４００には、図
に示すように、例えば北方向が細く、南方向が幅広い刻
みもしくは突起部４１を設けるようにしている。する
と、音声による案内情報に、例えば北方向…ｍ先が「…
駅」というふうに関連つけて置けば、使用者は、方角と
その方角に存在するものを認識することができる。一定
時間が経過すると案内が終了し、送信機も停止するが、
再度聞きたい場合には、再度杖のスイッチを操作すれば
良い。

【００１１】方角ブロック４００は、上記微弱電波地域
に、１つではなく、複数付設して置くとより早く見付け
ることができる。また、方角ブロック４００の方向指示
刻みや突起は、上記の実施例に限定されるものではなく
各種の実施例が可能である。上記の説明では、微弱電波
用ブロックは、街路に付設されるとして説明した。しか
しその必要は無く、案内地域の塀や電柱などに付設され
ていてもよい。また、メモリ部は交換自在であり、近隣
の商店や施設等の宣伝音声が案内音声データとともに格
納されていても良い。

【００１２】図２（Ｂ）は、さらに杖１００の具体的な
実施例を示している。盲人の場合、取扱い部品はできる
だけ少ない方が好ましい。そこで、杖１００の内部に、
送信機とイヤホーン式簡易受信機３００とを内蔵させる
ようにしたものである。そして、実際に使用するとき
に、杖１００からイヤホーン３２を引き出し、耳に装着
し、操作できるようにしている。

【００１３】さらに、このシステムにおいては、杖の先
端に永久磁石を設けておき、固定側の送信設備が永久磁
石に感応するようにしておき、自動的に検知電波を発射
するようにしても良い。この検知電波を受けると杖側で
は、簡易音声発生器が検知音を発生し、これにより、ユ
ーザは、送信設備が付設された微弱電波地域であること
を認識できるようにしても良い。このようにすると、ユ
ーザは、常にイヤホーンを耳に装着しなくても良く、交
通安全上で有意義であり、検知音があって初めてイヤホ
ーンを装着して詳しい情報を聞けば良い。

【００１４】

【発明の効果】上記したシステムによると、盲人や目の
不自由な人に対して、直接音声により道案内を行うこと
ができる。また、方角ブロックと合わせて正確に現在位
置の把握と進路方向の判断を行いやすくすることができ
る。また簡易な送信受信機で構成されて安価に実施でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例における各部を示す図。

【図２】方角ブロックの具体例と杖の内部構成例を示す
図。

【符号の説明】

１００…杖、１２…電池、１３…スイッチ、１４…送信
部、２１…太陽電池、２２…電源回路、２３…リモート
コントロール受信機、２４…スイッチ、２５…システム
制御回路、２６…メモリ部、２７…変調機、２８…送信
部、３００…簡易受信機。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 携帯送信機から発射された電波により自
   動的に起動され、予めメモリ部に記憶している案内音声
   データを読み出し、これを応答電波として発射する固定
   側の送信設備を備え、これに対して、使用者の簡易受信
   機により前記送信設備からの電波を受信し前記音声デー
   タによる音声を得るようにしたことを特徴とする盲人誘
   導装置。
2. 【請求項２】 盲人用杖に内蔵された携帯送信機と、 街路のブロックに内蔵されており、前記携帯送信機から
   発射されたさ電波により自動的に起動され、予めメモリ
   部に記憶している案内音声データを読み出し、これを応
   答電波として発射する固定側の送信設備と、 前記応答電波を受信して前記音声データを音声出力する
   イヤホーン式簡易受信機とを具備したことを特徴とする
   盲人誘導装置。
3. 【請求項３】 前記メモリ部は、前記送信設備から取り
   出し交換可能であることを特徴とする請求項２記載の盲
   人誘導装置。
4. 【請求項４】 前記杖には前記イヤホンーン式簡易受信
   機本体も内蔵されており、杖本体にイヤホンーン用リー
   ド線を接続できるように構成されたことを特徴とする請
   求項２記載の盲人誘導装置。