JPH06149079A - シームレスベルト - Google Patents

シームレスベルト

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JPH06149079A
JPH06149079A JP30349592A JP30349592A JPH06149079A JP H06149079 A JPH06149079 A JP H06149079A JP 30349592 A JP30349592 A JP 30349592A JP 30349592 A JP30349592 A JP 30349592A JP H06149079 A JPH06149079 A JP H06149079A
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佐子川  広一
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敏彦 谷本
Yukiyoshi Komatsuzaki
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子写真式複写機、レーザープリンター等に
使用されるシームレスベルトにおいて、体積固有抵抗値
の電圧依存性が少ないベルトを提供すること。 【構成】 1.メルトフローレートが12g/10分未
満のETFE共重合体100重量部とPC2〜20重量
部及び導電性カーボンブラック3〜25重量部 2.メルトフローレートが12g/10分未満のETF
E共重合体100重量部とPAT2〜20重量部及び導
電性カーボンブラック3〜25重量部 3.PC100重量部に対し、PAT5〜100重量部
を溶融混練した混合物2〜50重量部とメルトフローレ
ート12g/10分未満のETFE共重合体100重量
部及び導電性カーボンブラック3〜25重量部 のいずれかの組成を有し、それぞれ表面抵抗値が1×1
0 〜1×1013Ω/□体積抵抗値が1×101 〜1×
1013Ω・cmで且つ、印加電圧10Vにおける体積抵
抗値R1と、1000Vにおける体積抵抗値R2の比R
1/R2が800以下である事を特徴とするシームレス
ベルトが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真式複写機、レ
ーザープリンター等において、感光体基体用を始め、中
間転写、搬送、定着、現像等に使用されるシームレスベ
ルトに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から電子写真式複写機等の、中間転
写装置、転写分離装置、帯電装置等においては、エンド
レスベルト、特にシームレスベルトが多用されている。
図1は中間転写方式の複写機の要部側面図である。図
中、1は感光ドラム、6は導電性シームレスベルトであ
る。感光ドラム1の周囲には、帯電器2、半導体レーザ
ー等を光源とする露光光学系3、トナーが収納されてい
る現像器4及び残留トナーを除去するためのクリーナー
5よりなる電子写真プロセスユニットが配置されてい
る。導電性シームレスベルト6は、搬送ローラ7,8,
9に掛け渡されて、矢印Aの方向に回転する感光ドラム
と同調して矢印B方向に移動するよう構成されている。
【0003】次に、動作について説明する。まず矢印A
方向に回転する感光ドラム1の表面を帯電器2により一
様に帯電する。次に、光学系3により図示しない画像読
み取り装置等で得られた画像に対応する静電潜像を感光
ドラム1上に形成する。静電潜像は現像器4でトナー像
に現像される。このトナー像を、静電転写器10により
導電性シームレスベルト6へ静電転写し、搬送ローラ9
と押圧ローラ12の間で記録紙11に転写する。
【0004】導電性シームレスベルトとしては例えばポ
リカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート等の
熱可塑性樹脂に導電性のカーボンブラックを配合し、円
筒ダイを用いて筒状フィルムに押出成形し、この筒状フ
ィルムを水平方向に輪切りしたものが知られている(特
開平2−233765号公報、特開平3−89357号
公報および特開昭64−26439号公報等に開示)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】電子写真式複写機に用
いるシームレスベルトには、高耐久性が要求される。し
かし、ポリカーボネート系シームレスベルトでは短時間
で端面にクラックが入り、時間の経過と共に進展して破
断に至る。また、中間転写用、転写分離用等の場合に
は、記録紙に転写されなかったトナー(残留トナー)を
繰り返し除去するため、トナーの除去特性も要求され
る。しかし、残留トナーはベルトの使用経過と共にベル
ト表面にフィルム状に付着し、容易に除去できなくなる
(フィルミング現象)。フィルミング現象の原因は不明
だが、表面の相溶性が影響するのではないかと考えられ
ている。トナーと相溶性のない樹脂としてはポリフッ化
ビニリデン等のフッ素系樹脂があるが、対衝撃性および
耐久性の点で実用化に至っていない。
【0006】またコロナ放電による電気力を用いて感光
体上のトナーを中間転写ベルトに移行させているため、
中間転写ベルトには1000V程度の高電圧が印加され
る。トナーの移行は繰り返し行われるため、中間転写ベ
ルトには低電圧(10V付近)から高電圧(1000V
付近)に至るまでほぼ一定の体積固有抵抗値を有し、か
つ抵抗値の変化がないことが望まれている。しかしなが
ら、従来の中間転写ベルトでは一旦高電圧を印加すると
抵抗値が低下し、その後低電圧を印加しても抵抗値が元
にもどらなかった。抵抗値が低下すると、転写ベルト上
へのトナー移行量が低下し、画質の劣化、画像ムラ等の
問題が生じる。
【0007】すなわち、従来、前述のフィルミング現象
を改良するために、マトリックスのベースポリマーにフ
ッ素樹脂であるエチレンテトラフルオロエチレン(ET
FE)共重合体を用い、カーボンブラックで導電性を付
与する2元系中間転写ベルトが提案されている。この2
元系の場合、体積固有抵抗値を中間転写ベルトに適した
値に制御するには、カーボンブラックを高濃度添加し、
かつこのカーボンブラック粒子がかなり隣接して分散す
る必要がある。しかしこのようなカーボンブラックの分
散状態で高電圧(例えば1000V)を印加すると、カ
ーボンブラック粒子はイオン伝導の働きで互いにひきつ
け合い、導電性の回路を形成するため中間転写ベルトの
体積固有抵抗が低下する。さらにこの導電性回路は一度
形成されると元の状態に戻らないため、抵抗値も低下し
たまま一定の値となってしまう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、体積固
有抵抗の電圧依存性が小さい中間転写ベルトを提供する
ことにある。本発明者は上記目的を達成するため検討し
た結果、導電性カーボンブラックをベースポリマーであ
るフッ素系樹脂ではなく、第2ポリマーである熱可塑性
芳香族ポリカーボネート(PC)又は、熱可塑性ポリア
ルキレンテレフタレート(PAT)又は、PCとPAT
を特定の比率で溶融混練した混合物の中へ選択分散させ
る事により、高電圧印加時の導電性回路形成を抑制し、
抵抗値の電圧依存性を制御しうる事を見い出し、本発明
に到達した。
【0009】すなわち、本発明によれば、 1.メルトフローレートが12g/10分未満のETF
E共重合体100重量部とPC2〜20重量部及び導電
性カーボンブラック3〜25重量部 2.メルトフローレートが12g/10分未満のETF
E共重合体100重量部とPAT2〜20重量部及び導
電性カーボンブラック3〜25重量部 3.PC100重量部に対し、PAT5〜100重量部
を溶融混練した混合物2〜50重量部とメルトフローレ
ート12g/10分未満のETFE共重合体100重量
部及び導電性カーボンブラック3〜25重量部 からなり、それぞれ表面抵抗値が1×100 〜1×10
13Ω/□体積抵抗値が1×101 〜1×1013Ω・cm
で且つ、印加電圧10Vにおける体積抵抗値R1と、1
000Vにおける体積抵抗値R2の比R1/R2が80
0以下である事を特徴とするシームレスベルトが得られ
る。
【0010】以下、本発明を具体的に説明する。 (1)エチレンテトラフルオロエチレン共重合体 本発明で使用するエチレンテトラフルオロエチレン共重
合体のメルト・フロー・レート(MFR)は12g/1
0min未満が好ましく、8g/10min未満が更に
好ましい。
【0011】(2)熱可塑性芳香族ポリカーボネート 本発明で用いる芳香族ポリカーボネート樹脂としては、
炭酸エステルを構成すべきジヒドロキシ化合物の大部分
が少なくとも二個のフェノール性水酸基を有する多価の
フェノール類と、カーボネートプリカーサーであるホス
ゲン、ビスクロロホーメート又は炭酸ジエステル等とを
反応させることにより製造されたものが挙げられる。多
価の、特に二価のフェノール類としては、ビスフェノー
ル類、特にビスフェノールAが好適である。
【0012】このような芳香族ポリカーボネート樹脂は
分子量が22,000〜33,000、好ましくは2
4,000〜31,000のものを、また、JIS−K
7210−1975に準拠し、280℃、2.16kg
荷重によって測定したMFRが0.1〜20g/10
分、好ましくは1〜10g/10分のものが好適であ
る。本発明に適した芳香族ポリカーボネート樹脂成分
は、一般に市販されているものから選択して使用するこ
とができる。
【0013】(3)熱可塑性ポリアルキレンテレフタレ
ート 本発明で使用する熱可塑性樹脂であるポリアルキレンテ
レフタレート(PAT)は、アルキレン成分を構成すべ
きグリコール成分がエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、ヘキサメチレン
グリコール、ネオペンチルグリコール、2,2,4,4
−テトラメチレングリコール、等の脂肪族のジオキシ化
合物は、エチレングリコール及びブチレングリコールで
あるが、その40モル%までを他のジオキシ化合物を用
いた混合物も好ましいものである。
【0014】一方、このPATのテレフタル酸成分はテ
レフタル酸のみからなるものが最も好ましいが、特に芳
香族ジカルボン酸、例えばイソフタル酸で置き換えても
良い。本発明で好ましいPATは、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)及びポリブチレンテレフタレート
(PBT)であるが、特に好ましいのは、PBTであ
る。また、PBTの中でもメルト・フロー・レートが3
0g/10min未満のものが好ましく、特に好ましい
のは、10g/10min未満のものである。PET、
PBTを含めて各種のPATが市場で入手できる。
【0015】(4)カーボンブラック 本発明で使用されるカーボンブラックとして好ましいの
は、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャン
ネルブラックがある。
【0016】(5)配合量 配合成分とその配合量は次の3通りが考えられる。 (配合例1) ETFE共重合体100重量部とPC2
〜20重量部、好ましくは2〜10重量部、更に好まし
くは2〜6重量部及び導電性カーボンブラック3〜25
重量部、好ましくは3〜20重量部。PCが2重量部未
満では、カーボンブラックの分散制御ができない為、抵
抗値の電圧依存性が大きくなる。一方、20重量部を超
えると製品の外観が悪くなり、画像に悪影響を及ぼす。
カーボンブラックが3重量部未満では導電性に乏しく、
25重量部を超えると製品の外観が悪化し、強度低下の
問題が生じる。
【0017】本配合による樹脂組成物において、カーボ
ンブラックはPC中に選択分散し、この導電性PCがE
TFE共重体中にミクロ分散した構成を有する。よっ
て、この分散ドメインの粒子間距離を制御すれば半導電
性の抵抗値が発現できる。分散ドメインを形成する導電
性PCは、カーボンブラック単体に比べて極めて導電性
が悪いため、高電圧(例えば1000V)を印加して
も、隣近した分散ドメインは互いに移動せず、低電圧を
印加した場合と同じ抵抗値が得られる。
【0018】(配合例2) ETFE共重合体100重
量部とPAT2〜20重量部、好ましくは2〜10重量
部、更に好ましくは2〜6重量部及び導電性カーボンブ
ラック3〜25重量部、好ましくは3〜20重量部。P
ATが2重量部未満では、カーボンブラックの分散制御
ができないため、抵抗値の電圧依存性が大きくなる。一
方、20重量部を超えると製品の外観が悪くなり、画像
に悪影響を及ぼす。カーボンブラックが3重量部未満で
は導電性に乏しく、25重量部を超えると製品の外観が
悪化し、強度低下の問題が生じる。
【0019】本配合による樹脂組成物において、カーボ
ンブラックは、PAT中に選択分散し、この導電性PA
TがETFE共重合体中に部分的な連続回路を形成する
構造で分散する。従って、第1の配合に比べて少ないカ
ーボンブラックで同等の導電性を得ることができる。カ
ーボン添加量が少ないため、部分的な連続回路を形成し
ていても、高電圧の印加による抵抗値の低下は認められ
ず、低電圧を印加した場合と同じ抵抗値が得られる。
【0020】(配合例3) PC100重量部に対しP
AT5〜100重量部、好ましくは5〜60重量部、更
に好ましくは5〜40重量部を溶融混練した混合物2〜
50重量部、好ましくは2〜30重量部、更に好ましく
は2〜15重量部と、メルトフローレート8g/10分
未満のETFE共重合体100重量部及び導電性カーボ
ンブラック3〜25重量部、好ましくは3〜20重量
部。PCとPATとの溶融混合物が2重量部未満では、
カーボンブラックの分散制御ができないため、抵抗値の
電圧依存性が大きくなる。一方、50重量部を超えると
製品の外観が悪くなり画像に悪影響を及ぼす。カーボン
ブラックが3重量部未満では導電性に乏しく、25重量
部を超えると製品の外観が悪化し、強度低下の問題が生
じる。
【0021】本配合による樹脂組成物において、PCと
PATとの溶融混合物中、PATはPC中で連続層を形
成し、カーボンブラックはPAT中に選択分散する。カ
ーボンブラックの分散構造はPCとPATの配合比率に
よって異なり、ベースポリマーであるETFE共重体中
への分散状態も大きく変化する。要求される抵抗特性に
応じてPCとPATの配合比率を変化させ、導電性ポリ
マーの分散ドメインを設計すれば、抵抗値の電圧依存性
を小さくすることができる。
【0022】得られたシームレスベルトの表面抵抗値
は、100 〜1013Ω/□の範囲が好ましい。感光体基
体用として使用する場合には、100 〜105 Ω/□が
好ましく、100 〜103 Ω/□が特に好ましい。中間
転写用、搬送用、定着用および現像用等に使用する場合
には105 〜1013Ω/□が好ましく、107 〜1012
Ω/□が特に好ましい。また、体積方向の抵抗値は、1
1 〜1013Ω・cmの範囲が好ましい。感光体基体用
として使用する場合には、101 〜105 Ω・cmが好
ましく、101 〜103 Ω・cmが特に好ましい。中間
転写用、搬送用、定着用および現像用等に使用する場合
には105 〜1013Ω・cmが好ましく、107 〜10
12Ω・cmが特に好ましい。体積抵抗値が107 〜10
12Ω・cmの範囲は半導電性領域となり、1000V程
度の高電圧を印加した場合、一般には10Vにおける抵
抗値と比較して体積抵抗値が800分の1以下に低下
し、画像ムラを生ずる。
【0023】さらに本発明では、発明の効果を著しく損
なわない範囲でこれらの成分の他に付加的成分を配合す
ることが出来る。付加成分、熱可塑性樹脂としては、ポ
リプロピレン、ポリエチレン(高密度、中密度、低密
度、直鎖状低密度)、プロピレンエチレンブロックまた
はランダム共重合体、ゴムまたはラテックス成分、例え
ばエチレン・プロピレン共重合体ゴム、スチレン・ブタ
ジエンゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック
共重合体または、その水素添加誘導体、ポリブタジエ
ン、ポリイソブチレン、ポリアミド、ポリアミドイミ
ド、ポリアセタール、ポリアリレート、ポリフェニレン
エーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリイミド、
液晶性ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレ
ンサルファイド、ポリビスアミドトリアゾール、ポリエ
ーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、アクリ
ル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、クロロ
トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、アクリ
ル、アクリル酸アルキルエステル共重合体、ポリエステ
ルエステル共重合体、ポリエーテルエステル共重合体、
ポリエーテルアミド共重合体、ポリウレタン共重合体等
の1種またはこれらの混合物からなるものが使用され
る。熱硬化性樹脂、例えばエポキシ樹脂、メラミン樹
脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂の1種ま
たはこれらの混合物からなるものが使用される。
【0024】また、各種フィラー、例えば、炭酸カルシ
ウム(重質、軽質、膠質)タルク、マイカ、シリカ、ア
ルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫
酸バリウム、酸化亜鉛、ゼオライト、ウオラストナイ
ト、けいそう土、ガラス繊維、ガラスビーズ、ベントナ
イト、モンモリロナイト、アスベスト、中空ガラス玉、
黒鉛、二酸化モリブデン、酸化チタン、炭素繊維、アル
ミニウム繊維、ステンレススチール繊維、黄銅繊維、ア
ルミニウム粉末、木粉、もみ殻、グラファイト、金属
粉、導電性金属酸化物、有機金属化合物、有機金属塩、
等のフィラーの他、添加剤として:酸化防止剤(フェノ
ール系、硫黄系等)、滑剤、有機・無機系の各種顔料、
紫外線吸収剤、帯電防止剤、分散剤、中和剤、発泡剤、
可塑剤、銅害防止剤、難燃剤、架橋剤、流れ性改良剤等
を挙げることが出来る。
【0025】上記組成物は、所望により付加的成分を一
軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ロール、
ブラベンダー、プラストグラフ、ニーダー等の通常の混
練機を用いて製造することができる。通常は押出機等で
各成分を各々に混練してペレット状のコンパウンドにし
た後で加工するが、特殊な場合は各成分を直接成形機に
供給し、成形機で本組成物を混練しながら成形すること
もできる。
【0026】シームレスベルトの製造方法は、連続溶融
押出成形法、射出成形法あるいはブロー成形法、インフ
レーションフィルム成形法等公知の方法を採用すること
が出来る。望ましい製造方法は連続溶融押出成形法で、
特に押し出したチューブの内径を高精度で制御可能な下
方押し出し方式の内部冷却マンドレル方式あるいはバキ
ュームサイジング方式が好ましく、内部冷却マンドレル
方式が最も好ましい。
【0027】押し出されたシームレスベルトは未延伸状
態で必要な導電性、厚みの均一性、機械的強度を有して
いなければならない。これは、延伸操作により、機械的
強度の向上は期待できるが、導電性の均一性が損なわれ
ること、延伸方向に裂け易くなるため耐久性も損なわれ
てしまう等の問題が生じるからである。さらに、カーボ
ンブラックとプラスチックの界面に剥離が生じカーボン
が脱落して転写むら等の原因となる問題もある。
【0028】シームレスベルトの厚みは、50μm以上
1000μm以下が好ましく、100μm以上700μ
m以下がさらに好ましい。50μm未満になるとシーム
レスベルトが伸び易くなる為、画像の色むら等の問題が
生じる。また、耐電圧が不足し、転写に必要な電荷を付
与するのに十分な電圧を印加する事が出来なくなる。ま
た、1000μmを越えると柔軟な変形が困難になるた
め、小径ロールによる均一な速度の駆動ができず、画像
の転写ずれが生じる。さらに、静電容量が小さくなるた
め、高電圧を印加しないと転写に必要な電荷を付与する
ことができず、電源装置の高コスト化、大型化のみなら
ず、周辺機器部品間での放電等の問題が生ずる。
【0029】シームレスベルトはそのままベルトとして
使用しても良いし、ドラムあるいはロール等に巻き付け
て使用しても良い。更に、図2に示すように、蛇行防止
や端面補強等の目的のために、所定の寸法のシームレス
ベルトの内側面端部を耐熱テープ13或いは、シリコン
ゴム14等で処理しても良い。
【0030】
【実施例】次に、本発明を実施例を用いて説明する。実
施例及び比較例においての使用材料は、下記の通りであ
る。 A エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(旭硝子
社製、商品名「アフロンCOP:C55AP」)MF
R:2g/10分 B 熱可塑性芳香族ポリカーボネート(三菱ガス化学社
製、商品名「ユーピロンE2000F MFR:1.2
g/10分) C 熱可塑性ポリアルキレンテレフタレート(三菱化成
社製、商品名「ノバドール5020 MFR:1.1g
/10分) D 上述のB(PC)100重量部とC(PAT)20
重量部とを溶融混練した混合物 E 導電性カーボンブラック(電気化学工業社製、商品
名「デンカブラック」) F 導電性カーボンブラック(ケッチエンブラックイン
ターナショナル社製、商品名「ケッチエンブラックE
C」) 実施例及び比較例においての実験、評価方法は、下記の
通りである。
【0031】1.メルト・フロー・レート JIS K7210に準拠し、 エチレンテトラフレオロエチレン共重合体 温度300
℃、荷重2.16kg 熱可塑性芳香族ポリカーボネート 温度280
℃、荷重2.16kg 熱可塑性ポリアルキレンテレフタレート 温度280
℃、荷重2.16kg でそれぞれ測定した。
【0032】2.導電性 JIS K6911に準拠。デジタル超高抵抗/微少電
流計(アドバンテスト社製:R8340A)を用い 測定電圧 10V〜1000V 測定時間 20秒 で測定した。
【0033】3.トナー固着性試験 シームレスベルトの外側面を上にしてトナーをベタ現像
したサンプル上にJIS Z1522に準拠したセロハ
ン粘着テープを十分圧着し、表面と約45度に保ち手前
に一気に引き剥し、トナーの残り具合を面積比で表す。
【0034】4.ヒンジ特性 JIS P8115に準拠して、厚さ150μmのシー
ムレスベルトを幅10mm、長さ80mmの大きさに切
断し、ヒンジ試験機で、速度180回/分、回転角度9
0°左右、引張り荷重0.5kgの条件で破壊回数を測
定した。
【0035】5.耐久性 200mm幅のシームレスベルトを、両ロール径25φ
mm、ロール速度100mm/sec、ベルト張力8k
g/ベルト全巾、25℃、湿度55%の条件で図2の装
置にセットし、ベルトの割れ状態を目視にて観察した。
【0036】以下、具体的実施例により本発明を更に説
明する。 (実施例1〜3)配合例1の実施例である。表1にて示
した配合にて、環状ダイ付き40φの押出機を用い、環
状ダイより下方に溶融チューブの状態で押出す。押出し
た溶融チューブを、環状ダイと同一軸線上に支持棒を介
して装着した、冷却マンドレル外表面に接しめて冷却固
化させてシームレスチューブとした。次に、シームレス
チューブの中に設置されている中子と、外側に設置され
ているロールにより、シームレスチューブ(所定の長さ
に切断したものがシームレスベルト)を円筒形を保持し
た状態で引き取った。得られたベルトの導電性、トナー
の固着性、ヒンジ特性、耐久性の評価結果を表1に示
す。
【0037】(実施例4〜6)配合例2の実施例であ
る。配合以外は実施例1〜3と同様にして得られたベル
トの導電性、トナーの固着性、ヒンジ特性、耐久性の評
価結果を表1に示す。
【0038】(実施例7〜11)配合例3の実施例であ
る。配合以外は実施例1〜3と同様にして得られたベル
トの導電性、トナーの固着性、ヒンジ特性、耐久性の評
価結果を表1に示す。
【0039】(比較例1〜3)配合以外は実施例1〜3
と同様にシームレスベルトを得た。得られたベルトの導
電性、トナーの固着性、ヒンジ特性、耐久性の評価を表
1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
体積固有抵抗値の電圧依存性が少ないシームレスベルト
が得られ、画像ムラ、画像ずれが防止できる効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】中間転写方式の複写機における要部側面図であ
る。
【図2】端面を補強したシームレスベルトの斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 帯電器 3 露光用光学系 4 現像器 5 クリーナー 6 導電性シームレスベルト 6a 内側面 6b 外側面 7 搬送ローラ 8 搬送ローラ 9 搬送ローラ 10 静電転写器 11 記録紙 12 押圧ローラ 13 補強用テープ 14 ガイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小松崎 行吉 茨城県稲敷郡阿見町中央8丁目3番1号 三菱油化株式会社筑波総合研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メルトフローレートが12g/10分未
    満のエチレンテトラフルオロエチレン共重合体100重
    量部、熱可塑性芳香族ポリカーボネート2〜20重量
    部、導電性カーボンブラック3〜25重量部とからな
    り、 表面抵抗値が1×100 〜1×1013Ω/□、体積抵抗
    値が1×101 〜1×1013Ω・cmで且つ、印加電圧
    10Vにおける体積抵抗値R1と、1000Vにおける
    体積抵抗値R2の比R1/R2が800以下である事を
    特徴とするシームレスベルト。
  2. 【請求項2】 メルトフローレートが12g/10分未
    満のエチレンテトラフルオロエチレン共重合体100重
    量部、熱可塑性ポリアルキレンテレフタレート2〜20
    重量部、導電性カーボンブラック3〜25重量部からな
    り、 表面抵抗値が1×100 〜1×1013Ω/□、体積抵抗
    値が1×101 〜1×1013Ω・cmで且つ、印加電圧
    10Vにおける体積抵抗値R1と、1000Vにおける
    体積抵抗値R2の比R1/R2が800以下である事を
    特徴とするシームレスベルト。
  3. 【請求項3】 熱可塑性芳香族ポリカーボネート100
    重量部に対して熱可塑性ポリアルキレンテレフタレート
    5〜100重量部を溶融混練した混合物2〜50重量部
    と、メルトフローレート12g/10分未満のエチレン
    テトラフルオロエチレン共重合体100重量部と、導電
    性カーボンブラック3〜25重量部からなり、 表面抵抗値が1×100 〜1×1013Ω/□、体積抵抗
    値が1×101 〜1×1013Ω・cmで且つ、印加電圧
    10Vにおける体積抵抗値R1と、1000Vにおける
    体積抵抗値R2の比R1/R2が800以下である事を
    特徴とするシームレスベルト。
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