JPH06146112A - ２層スパンデックス繊維 - Google Patents
２層スパンデックス繊維Info
- Publication number
- JPH06146112A JPH06146112A JP4134533A JP13453392A JPH06146112A JP H06146112 A JPH06146112 A JP H06146112A JP 4134533 A JP4134533 A JP 4134533A JP 13453392 A JP13453392 A JP 13453392A JP H06146112 A JPH06146112 A JP H06146112A
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- Japan
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- spandex
- thermoplastic elastomer
- functional agent
- layer
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 抗菌剤、消臭剤、芳香剤等の接触性機能剤を
従来より少ない量で繊維に含有させて所望の効果を得る
ことを目的とする。 【構成】 実質的に内外２層のスパンデックス繊維を紡
糸し、その外層部分にのみ接触性機能剤を含有させるよ
うにする。
従来より少ない量で繊維に含有させて所望の効果を得る
ことを目的とする。 【構成】 実質的に内外２層のスパンデックス繊維を紡
糸し、その外層部分にのみ接触性機能剤を含有させるよ
うにする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、実質的に内外２層の外
層に接触性機能剤を含み、抗菌、消臭、芳香等の機能を
有する伸縮性の大きなスパンデックス繊維を得るもので
あり、このスパンデックス繊維は各種短繊維、長繊維、
更には連続繊維と複合化することによって、織物、編物
として多様な繊維製品となり、上記の諸性能を発揮する
ものである。
層に接触性機能剤を含み、抗菌、消臭、芳香等の機能を
有する伸縮性の大きなスパンデックス繊維を得るもので
あり、このスパンデックス繊維は各種短繊維、長繊維、
更には連続繊維と複合化することによって、織物、編物
として多様な繊維製品となり、上記の諸性能を発揮する
ものである。
【０００２】
【従来の技術及び本発明が解決しようとする課題】従来
繊維に諸接触性機能を付与するには、接触性機能剤を人
造繊維内に均一に含有させるのが公知の方法であった。
ここで接触性機能とは、例えば銀系無機抗菌剤より放出
された銀イオンが、細菌に接触して示す殺菌性、香料分
子が臭覚受容体に接触して示す芳香性、あるいは悪臭成
分が空気中の酸素と共に消臭剤に接触し、分解無臭化す
る消臭性等、分子・原子レベルの接触により発揮される
諸機能をいい、またかかる性能を発揮する成分を接触性
機能剤と称するものとする。この場合かかる接触性機能
剤は極めて高価であり、さらにこの種機能を持った繊維
製品の価格を押し上げてその普及の障害となっていたの
で、コストダウンのためにいかに少ない量で所望の効果
を挙げるかが繊維業界の課題であった。
繊維に諸接触性機能を付与するには、接触性機能剤を人
造繊維内に均一に含有させるのが公知の方法であった。
ここで接触性機能とは、例えば銀系無機抗菌剤より放出
された銀イオンが、細菌に接触して示す殺菌性、香料分
子が臭覚受容体に接触して示す芳香性、あるいは悪臭成
分が空気中の酸素と共に消臭剤に接触し、分解無臭化す
る消臭性等、分子・原子レベルの接触により発揮される
諸機能をいい、またかかる性能を発揮する成分を接触性
機能剤と称するものとする。この場合かかる接触性機能
剤は極めて高価であり、さらにこの種機能を持った繊維
製品の価格を押し上げてその普及の障害となっていたの
で、コストダウンのためにいかに少ない量で所望の効果
を挙げるかが繊維業界の課題であった。
【０００３】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに発明者は特に繊維断面における接触性機能剤の分布
と、その機能発現効果について研究した結果、繊維中心
部に存在する接触性機能剤の効果は繊維表面に存在する
場合に較べて著しく低いことが判明した。特に実質的繊
度が１０デニールを超えるスパンデックス繊維の場合に
は中心部に存在する接触性機能剤の効果は繊維の実用寿
命中には殆ど所期の機能発揮に寄与していないことも明
らかになった。以上の知見から接触性機能剤を極力スパ
ンデックス繊維表層に優先的に分布させる種々の方法を
検討し、スパンデックス繊維を内外２層に複合紡糸し、
その外層にだけ所期の接触性機能剤を添加することによ
り、繊維全断面均一に分布させるよりも、より効果的に
所望機能を発揮し得るスパンデックス繊維を得たもので
ある。以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
めに発明者は特に繊維断面における接触性機能剤の分布
と、その機能発現効果について研究した結果、繊維中心
部に存在する接触性機能剤の効果は繊維表面に存在する
場合に較べて著しく低いことが判明した。特に実質的繊
度が１０デニールを超えるスパンデックス繊維の場合に
は中心部に存在する接触性機能剤の効果は繊維の実用寿
命中には殆ど所期の機能発揮に寄与していないことも明
らかになった。以上の知見から接触性機能剤を極力スパ
ンデックス繊維表層に優先的に分布させる種々の方法を
検討し、スパンデックス繊維を内外２層に複合紡糸し、
その外層にだけ所期の接触性機能剤を添加することによ
り、繊維全断面均一に分布させるよりも、より効果的に
所望機能を発揮し得るスパンデックス繊維を得たもので
ある。以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
【０００４】
【実施例１】平均分子量２０００のポリテトラメチレン
グリコール（ＰＴＭＧ）１００部に銀系無機抗菌剤（東
亜合成化学工業会社製 ノバロン）５部を分散混和した
後、４，４’−ジフェニルメタンジイソシアネート（Ｍ
ＤＩ）２８．６部を加え、１１０℃で２時間攪拌下に反
応を行いプレポリマーを得た。このプレポリマーを１２
０℃に昇温した後、強攪拌下にテトラメチレングリコー
ル（ＴＭＧ）４．７３部を添加すれば急激に増粘しつつ
反応は進行し、１５分の後に熱可塑性エラストマーを生
ずる。（エラストマーＡと称す。）
グリコール（ＰＴＭＧ）１００部に銀系無機抗菌剤（東
亜合成化学工業会社製 ノバロン）５部を分散混和した
後、４，４’−ジフェニルメタンジイソシアネート（Ｍ
ＤＩ）２８．６部を加え、１１０℃で２時間攪拌下に反
応を行いプレポリマーを得た。このプレポリマーを１２
０℃に昇温した後、強攪拌下にテトラメチレングリコー
ル（ＴＭＧ）４．７３部を添加すれば急激に増粘しつつ
反応は進行し、１５分の後に熱可塑性エラストマーを生
ずる。（エラストマーＡと称す。）
【０００５】上記エラストマーＡ製造条件で銀系無機抗
菌剤無添加で得られたエラストマーをエラストマーＢと
し、エラストマーＡを外層とし、エラストマーＢを内層
とする同心円型の複合繊維を公知の複合紡糸法により紡
出する。この場合全繊度は４０デニール、エラストマー
Ｂによる内層部分は２０デニールであった。（以下スパ
ンデックスＩと称す。） 一方エラストマーＡだけで４０ｄの繊維を紡出し、これ
をスパンデックスIIとする。
菌剤無添加で得られたエラストマーをエラストマーＢと
し、エラストマーＡを外層とし、エラストマーＢを内層
とする同心円型の複合繊維を公知の複合紡糸法により紡
出する。この場合全繊度は４０デニール、エラストマー
Ｂによる内層部分は２０デニールであった。（以下スパ
ンデックスＩと称す。） 一方エラストマーＡだけで４０ｄの繊維を紡出し、これ
をスパンデックスIIとする。
【０００６】抗菌性試験のために、別に３角フラスコに
燐酸緩衝液１００ml、及び大腸菌液１ml（菌係数１
０6 ）を加え、これにスパンデックス繊維１ｇを加え、
２５℃１時間振盪後の全菌体数の減少率で抗菌性を表す
ものとする。試料の洗濯回数と抗菌性の関係を示せば、
表１のようになる。
燐酸緩衝液１００ml、及び大腸菌液１ml（菌係数１
０6 ）を加え、これにスパンデックス繊維１ｇを加え、
２５℃１時間振盪後の全菌体数の減少率で抗菌性を表す
ものとする。試料の洗濯回数と抗菌性の関係を示せば、
表１のようになる。
【表１】 スパンデックスＩの銀系無機抗菌剤含有量はスパンデッ
クスIIのそれの 1/2であるにもかかわらず両者の間に抗
菌性に実質的な差はない。
クスIIのそれの 1/2であるにもかかわらず両者の間に抗
菌性に実質的な差はない。
【０００７】
【実施例２】 実施例１の場合のエラストマーＡ製造時の銀系無機抗菌
剤に代えて金属フタロシアニン系消臭剤
剤に代えて金属フタロシアニン系消臭剤
【化１】 ５部を使って得られる熱可塑性エラストマーをエラスト
マーＣとし、エラストマーＣを外層とし、実施例１のエ
ラストマーＢを内層とする同心円形複合繊維をスパンデ
ックスＩに準じて作る。（以下スパンデックスIII と記
す。）またエラストマーＣだけで４０デニールの繊維を
紡出し、これをスパンデックスIVとする。
マーＣとし、エラストマーＣを外層とし、実施例１のエ
ラストマーＢを内層とする同心円形複合繊維をスパンデ
ックスＩに準じて作る。（以下スパンデックスIII と記
す。）またエラストマーＣだけで４０デニールの繊維を
紡出し、これをスパンデックスIVとする。
【０００８】消臭性試験のためにポリ塩化ビニリデン袋
中に0.５ppm のジメチルサルファイドを含む空気５l を
入れ、この中に試料スパンデックス繊維５ｇを入れ、２
５℃で２時間放置する。２時間後のジメチルサルファイ
ド濃度を希釈法により求め、0.５ppm に対する減少率で
消臭性を表す。スパンデックス繊維の洗濯回数と消臭性
の関係は表２の通りである。
中に0.５ppm のジメチルサルファイドを含む空気５l を
入れ、この中に試料スパンデックス繊維５ｇを入れ、２
５℃で２時間放置する。２時間後のジメチルサルファイ
ド濃度を希釈法により求め、0.５ppm に対する減少率で
消臭性を表す。スパンデックス繊維の洗濯回数と消臭性
の関係は表２の通りである。
【表２】 スパンデックスIII の消臭剤含有量はスパンデックスIV
のそれの 1/2であるが、両者の消臭性に実質的な差は認
められない。
のそれの 1/2であるが、両者の消臭性に実質的な差は認
められない。
【０００９】
【実施例３】実施例１の場合のエラストマーＡ製造時の
銀系無機抗菌剤に代えて香料ムスコン（じゃこうの芳香
成分）0.０１部を使って得られる熱可塑性エラストマー
をエラストマーＤとし、エラストマーＤを外層とし、実
施例１のエラストマーＢを内層とする同心円形複合繊維
をスパンデックスＩに準じて作る。（以下スパンデック
スＶと記す。）またエラストマーＤだけで４０デニール
の繊維を紡出し、これをスパンデックスVIとする。
銀系無機抗菌剤に代えて香料ムスコン（じゃこうの芳香
成分）0.０１部を使って得られる熱可塑性エラストマー
をエラストマーＤとし、エラストマーＤを外層とし、実
施例１のエラストマーＢを内層とする同心円形複合繊維
をスパンデックスＩに準じて作る。（以下スパンデック
スＶと記す。）またエラストマーＤだけで４０デニール
の繊維を紡出し、これをスパンデックスVIとする。
【００１０】芳香性試験のためにポリ塩化ビニリデン袋
中に５l の清浄空気と共にスパンデックス繊維５ｇを入
れ、２５℃で３０分間放置する。３０分後の芳香度を洗
濯前のスパンデックスVI繊維のそれを１００として希釈
法に従って測定する。スパンデックス繊維の洗濯回数と
芳香度の関係は表３の通りである。
中に５l の清浄空気と共にスパンデックス繊維５ｇを入
れ、２５℃で３０分間放置する。３０分後の芳香度を洗
濯前のスパンデックスVI繊維のそれを１００として希釈
法に従って測定する。スパンデックス繊維の洗濯回数と
芳香度の関係は表３の通りである。
【表３】 スパンデックスＶの芳香性は香料含有量がスパンデック
スVIの 1/2であるにもかかわらず、 同一の芳香性を示
している。
スVIの 1/2であるにもかかわらず、 同一の芳香性を示
している。
【００１１】
【発明の作用及び効果】以上詳述してきたように本発明
のスパンデックス繊維は従来の方法に較べて接触性機能
剤の添加量を 1/2あるいはそれ以下で同一の機能を発揮
することができる。また本発明のスパンデックス繊維を
コアとし、従来の各種繊維をシースとした糸條から得ら
れた織・編物各種繊維製品はその後特別の処理を追加す
ることなく、その最終製品に抗菌、消臭、芳香等の接触
性機能を付与することができる。
のスパンデックス繊維は従来の方法に較べて接触性機能
剤の添加量を 1/2あるいはそれ以下で同一の機能を発揮
することができる。また本発明のスパンデックス繊維を
コアとし、従来の各種繊維をシースとした糸條から得ら
れた織・編物各種繊維製品はその後特別の処理を追加す
ることなく、その最終製品に抗菌、消臭、芳香等の接触
性機能を付与することができる。
【００１２】
【図１】本発明による２層スパンデックス繊維の断面図
【図２】従来公知のスパンデックス繊維の断面図
ａ 接触性機能剤を含む部分 ｂ 接触性機能剤を含まない部分
Claims (1)
- 【請求項１】 実質的に内外２層からなり、実質的外層
に接触性機能剤を含むスパンデックス繊維。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4134533A JPH06146112A (ja) | 1992-04-28 | 1992-04-28 | ２層スパンデックス繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4134533A JPH06146112A (ja) | 1992-04-28 | 1992-04-28 | ２層スパンデックス繊維 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06146112A true JPH06146112A (ja) | 1994-05-27 |
Family
ID=15130546
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4134533A Pending JPH06146112A (ja) | 1992-04-28 | 1992-04-28 | ２層スパンデックス繊維 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06146112A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999019452A1 (en) * | 1997-10-10 | 1999-04-22 | Unilever Plc | Laundry treatment products for spandex® containing fabrics |
| WO1999019553A1 (en) * | 1997-10-10 | 1999-04-22 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | Method for textile treatment for spandex containing fabrics |
| US6479144B2 (en) | 2000-12-04 | 2002-11-12 | Milliken & Company | Anti-tack spandex fibers containing antimicrobial agents therein and fabrics made therefrom |
| JP2014504683A (ja) * | 2010-12-28 | 2014-02-24 | インヴィスタ テクノロジーズ エスアエルエル | 低い摩擦を示す分離可能フィラメントを用いた２成分スパンデックス |
| JP2015042796A (ja) * | 2009-03-11 | 2015-03-05 | インヴィスタ テクノロジーズ エスアエルエル | 融合性２成分スパンデックス |
| JP2015052198A (ja) * | 2008-10-17 | 2015-03-19 | インヴィスタ テクノロジーズ エスアエルエル | ２成分スパンデックス |
-
1992
- 1992-04-28 JP JP4134533A patent/JPH06146112A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999019452A1 (en) * | 1997-10-10 | 1999-04-22 | Unilever Plc | Laundry treatment products for spandex® containing fabrics |
| WO1999019553A1 (en) * | 1997-10-10 | 1999-04-22 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | Method for textile treatment for spandex containing fabrics |
| US6713410B1 (en) | 1997-10-10 | 2004-03-30 | E.I. Du Pont De Nemours And Co. | Method for textile treatment for spandex containing fabrics |
| US6479144B2 (en) | 2000-12-04 | 2002-11-12 | Milliken & Company | Anti-tack spandex fibers containing antimicrobial agents therein and fabrics made therefrom |
| JP2015052198A (ja) * | 2008-10-17 | 2015-03-19 | インヴィスタ テクノロジーズ エスアエルエル | ２成分スパンデックス |
| JP2015042796A (ja) * | 2009-03-11 | 2015-03-05 | インヴィスタ テクノロジーズ エスアエルエル | 融合性２成分スパンデックス |
| JP2014504683A (ja) * | 2010-12-28 | 2014-02-24 | インヴィスタ テクノロジーズ エスアエルエル | 低い摩擦を示す分離可能フィラメントを用いた２成分スパンデックス |
| JP2016135937A (ja) * | 2010-12-28 | 2016-07-28 | インヴィスタ テクノロジーズ エスアエルエル | 低い摩擦を示す分離可能フィラメントを用いた２成分スパンデックス |
| TWI625436B (zh) * | 2010-12-28 | 2018-06-01 | 伊唯斯科技公司 | 具可分離、摩擦力降低之長絲的雙成份彈性纖維及其製造方法 |
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