JPH06143413A - 熱可塑性ポリウレタン系多層フイルムおよびその製造方法 - Google Patents

熱可塑性ポリウレタン系多層フイルムおよびその製造方法

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JPH06143413A
JPH06143413A JP31444792A JP31444792A JPH06143413A JP H06143413 A JPH06143413 A JP H06143413A JP 31444792 A JP31444792 A JP 31444792A JP 31444792 A JP31444792 A JP 31444792A JP H06143413 A JPH06143413 A JP H06143413A
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JP
Japan
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thermoplastic polyurethane
film
layer
weight
resin
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JP31444792A
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English (en)
Inventor
Tsugunari Nagaki
嗣也 永木
Hideaki Toda
英明 戸田
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Tonen Chemical Corp
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】(a)熱可塑性ポリウレタン樹脂35〜90重
量%、(b)ポリエチレン系樹脂5〜60重量%及び
(c)エチレンープロピレン共重合体系ゴム5〜40重
量%とからなる熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物を内層
とし、同様の組成物又は上記熱可塑性ポリウレタン樹脂
単独を外層として、インフレーション製膜して多層フイ
ルムとする。 【効果】ピンホールのないポリウレタン系フイルムが得
られ、二次加工性が向上し、フイルム成形において、バ
ブルの成形が安定化するため、フイルムの薄膜化と高速
成形性を向上でき、長尺化が可能で、耐ブロツキング性
の防止により、フイルムの成形において離型紙等のキヤ
リアシートを用いる必要がないため、製造プロセスの簡
略化、取扱性の向上、製造コストの低減等の効果があ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性ポリウレタン
系多層フイルムおよびその製造方法に関し、例えば、ポ
リウレタン注入型の一体成形用自動車用椅子および家具
等のバックアップフィルムや織布および不織布とラミネ
ートして表皮材等として使用できる熱可塑性ポリウレタ
ン系多層フイルム特にインフレーションフイルムおよび
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性ポリウレタンエラストマーは、
粘着性が高く、ブロッキングし易く、溶融張力が低いた
め、そのもの単独では、インフレーション法による製膜
は、困難である。そのために、内側(内層)に粘着防止
と補強を目的として、ポリエチレン系樹脂等でキャリヤ
ー層を設けて共押出しを行い、印刷、ラミネート、粘着
剤塗工等の2次加工後又はその前にそのキャリヤー層を
剥離して熱可塑性ポリウレタンエラストマー単層フィル
ムとする方法が一般的に知られている。しかし、この方
法では、キヤリア層(キャリアシート)の剥離工程の増
加や剥離後のキヤリアシートの無駄など不経済である。
また、上記のように、熱可塑性ポリウレタン樹脂の溶融
張力が小さく、その温度依存性が大きいということか
ら、フイルム製膜時の条件選定の幅が狭く、そのため、
フイルムの製膜安定性がなく、薄膜化が困難で、安定し
て長尺巻きのものを得ることができないという問題もあ
る。一方、ポリウレタン系樹脂は、吸湿性があるため、
製膜時、水分によるピンホールが発生しやすい。すなわ
ち、このピンホールは、吸着水分、ゲル分等によって通
常発生する。特に、ポリウレタンの場合、吸湿性がある
ため、水分によるピンホールが発生しやすく、ピンホー
ルが有ると、前記したようなウレタン注入時のバックア
ップフィルムとして利用する場合、そのピンホール箇所
から液漏れが起こるという問題がある。更に、インフレ
ーシヨン法によるフイルム成形において、樹脂中に多量
の無機フイラーを混入して成形することも行われている
が、熱可塑性ポリウレタン樹脂の特性が損われ易く、ま
た、無機フイラーの添加は不経済であるという問題もあ
る。尚、熱可塑性ポリウレタン樹脂フイルムの成形性を
改良する樹脂組成物として、例えば、熱可塑性ポリウレ
タンに特定のエチレン共重合体を混合した可溶性および
/または熱可塑性のポリウレタンからなる組成物(特開
昭50ー76165号公報)、熱可塑性ウレタンエラス
トマーと酸価2〜100の含酸熱可塑性オレフイン系共
重合体を含む樹脂組成物(特開昭61ー271351号
公報)等が提案されているが、従来の熱可塑性ポリウレ
タン樹脂組成物は、ブロッキングを抑制してフイルムの
成形性を改良する効果の向上は認められるが、必ずしも
十分ではなく改良の余地がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の有する欠点を解消して、ピンホールを防止し、ウ
レタン注入時の液漏れなどがない二次加工性が向上し、
ブロッキングが抑制され、ハンドリング性が向上し、成
形性が向上し、フイルムの薄膜化とフイルム成形を安定
して行うことができ、しかも、高速化による品質的に安
定した製品が価格的に安価に得られ、さらに、熱可塑性
ポリウレタン樹脂の特性を損なうことなくフイルムの成
形性を改良できる技術を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)熱可塑
性ポリウレタン樹脂35〜90重量%、(b)ポリエチ
レン系樹脂5〜60重量%及び(c)エチレンープロピ
レン共重合体系ゴム5〜40重量%とからなる層(以
下、A層と称することもある)と、熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂または(a)熱可塑性ポリウレタン樹脂35〜9
0重量%、(b)ポリエチレン系樹脂5〜60重量%及
び(c)エチレンープロピレン共重合体系ゴム5〜40
重量%とからなる層(以下、B層と称することもある)
とを有してなることを特徴とする熱可塑性ポリウレタン
系多層フイルム、並びに、(a)熱可塑性ポリウレタン
樹脂35〜90重量%、(b)ポリエチレン系樹脂5〜
60重量%及び(c)エチレンープロピレン共重合体系
ゴム5〜40重量%とからなるA層と、熱可塑性ポリウ
レタン樹脂または(a)熱可塑性ポリウレタン樹脂35
〜90重量%、(b)ポリエチレン系樹脂5〜60重量
%及び(c)エチレンープロピレン共重合体系ゴム5〜
40重量%とからなるB層とを共押出して積層すること
を特徴とする熱可塑性ポリウレタン系多層フイルムの製
造方法を要旨とし、好ましい実施態様として、A層が内
層で、B層が外層の共押出によるインフレーションフイ
ルムおよびその製造方法であることを特徴とする。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おける熱可塑性ポリウレタン系多層フイルムのA層(イ
ンフレーションフイルムの場合の内層)を構成する前記
(a)熱可塑性ポリウレタン樹脂としては、アジペート
系、ポリエーテル系、ポリカプロラクトン系、ポリエス
テル系等のポリウレタンエラストマーがあげられる。こ
れらのうちでは、アジペート系及びポリ炭酸エステル系
のものが(b)ポリエチレン系樹脂との相溶性のうえか
ら好ましい。このような熱可塑性ポリウレタンエラスト
マーは、JISA硬度が80〜100または軟化点が9
0〜140℃程度のものが好ましい。
【0006】本発明における熱可塑性ポリウレタン系多
層フイルムのA層(インフレーションフイルムの場合の
内層)を構成するポリエチレン系樹脂(b)としては、
エチレンの単独重合体またはエチレンを主成分とし、2
0重量%以下のビニル系化合物等との共重合体等があげ
られる。ポリエチレン系樹脂の具体例としては、低密度
ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、中高密度ポリ
エチレン、エチレンー酢酸ビニル共重合体、エチレンー
アクリル酸エチル共重合体等があげられる。このような
各種密度のポリエチレンのメルトインデックス(MI、
190℃、荷重2,16kg)は、0.05〜20g/
10分が好ましく、より好ましくは0.1〜0.6g/
10分である。また、エチレンー酢酸ビニル共重合体
は、酢酸ビニルの含有量5〜25重量%が好ましく、よ
り好ましくは5〜15重量%で、メルトインデツクス
(MI、190℃、荷重2,16kg)は、0.1〜2
0g/10分が好ましく、より好ましくは1〜5g/1
0分である。
【0007】本発明において、熱可塑性ポリウレタン系
多層フイルムのA層(インフレーションフイルムの場合
の内層)を構成する(c)エチレンープロピレン共重合
体系ゴムとしては、エチレンープロピレン共重合体ゴム
(EPR)、及びこれにジエン化合物を共重合したエチ
レンープロピレンージエン共重合体ゴム(EPDM)が
挙げられる。エチレンープロピレン共重合体系ゴムは、
エチレンの含有率が50〜90モル%、プロピレンの含
有率が50〜10モル%であることが好ましい。より好
ましい範囲は、エチレンが70〜80モル%、プロピレ
ンが30〜20モル%である。なお、エチレンープロピ
レンージエン共重合体ゴム(EPDM)の場合、ジエン
化合物としては、エチリデンノルボルネン、ジシクロペ
ンタジエン、1,4ーヘキサジエン等が挙げられる。こ
のようなエチレンープロピレン共重合体系ゴムのうちで
はエチレンープロピレンージエン共重合体ゴムが好まし
い。エチレンープロピレン共重合体系ゴムのメルトフロ
ーレート(MI、190℃、2,16kg荷重)は、
0.1〜5.0g/10分が好ましく、より好ましくは
0.3〜1.0g/10分である。
【0008】当該熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物にお
ける各成分の配合割合は、(a)熱可塑性ポリウレタン
樹脂が35〜90重量%、好ましくは45〜80重量
%、(b)ポリエチレン系樹脂が5〜60重量%、好ま
しくは10〜40重量%及び(c)エチレンープロピレ
ン共重合体系ゴムが5〜40重量%、好ましくは10〜
20重量%である。上記熱可塑性ポリウレタン樹脂が3
5重量%未満では、ポリウレタンエラストマーの特性が
失われ、またポリウレタンの特性である耐摩耗性や機械
的強度が低下する。一方、90重量%を超えると、フイ
ルムの製膜においてブロッキングが発生したり、製膜安
定性に欠ける等の問題がある。また、ポリエチレン系樹
脂が5重量%未満では、フイルムの製膜においてブロツ
キングが発生する。一方、60重量%を超えるとポリウ
レタンエラストマーの特性が損われ、ポリウレタンの特
性である耐摩耗性や機械的強度も低下する。さらに、エ
チレンープロピレン共重合体系ゴムが5重量%未満で
は、溶融張力の付与が不十分でフイルムの製膜における
安定性が不十分であり、一方40重量%を超えるとブロ
ッキングが発生したりし、またポリウレタンの特性であ
る耐摩耗性や機械的強度が低下する。なお、本発明にお
いては前記の各成分の他に、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、着色剤、無機充填剤等を適宜配合することができ
る。
【0009】次に、本発明における熱可塑性ポリウレタ
ン系多層フイルムを構成するB層(インフレーションフ
イルムの場合の外層)について説明する。当該B層(外
層)は、前記した熱可塑性ポリウレタン系多層フイルム
のA層(内層)を構成する熱可塑性ポリウレタン樹脂組
成物と同様の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物、すなわ
ち、(a)熱可塑性ポリウレタン樹脂35〜90重量
%、(b)ポリエチレン系樹脂5〜60重量%及び
(c)エチレンープロピレン共重合体系ゴム5〜40重
量%とからなる組成物であってもよいし、また、当該熱
可塑性ポリウレタン樹脂単独からなっていてもよい。
【0010】次に、本発明の熱可塑性ポリウレタン系多
層フイルムの製造方法の例についてインフレーション法
に基づき適宜図面を参照しつつ説明する。本発明の熱可
塑性ポリウレタン系多層インフレーションフイルムの内
外層を構成する熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物は、前
記の各樹脂成分及び必要に応じて他の成分を添加し、例
えばヘンシエルミキサー、または高速ミキサー等を用い
て予めドライブレンドした後、加熱下、例えば180〜
220℃程度で押出機等を用いて溶融混練して押し出し
ペレツト化することによって得られる。これらペレツト
化された熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物を用いて、多
層インフレーション法により、例えば、図1に示すよう
に多層フイルムを共押出して製造する。図1にて、1は
内層用押出機、2は外層用押出機、3はダイ、4はバブ
ル、5はバブル内層、6はバブル外層、7はニップであ
る。図示のように、押出機1、2から内外層5、6を共
押出し、エアーを矢標方向からバブル4内へ送り込み、
膨張させ、ニップ7にて扁平状にしつぶして、巻取装置
にて巻き取る。内層5に前記熱可塑性ポリウレタン樹脂
組成物を、また、外層に熱可塑性ポリウレタン樹脂単独
を用いる場合も同様にして、共押出して多層インフレー
ション膜を得ることが出来る。尚、インフレーシヨン法
によるチユーブ状のフイルムとして成形する場合、一工
程で縦及び横のバランスのよい延伸を行うことができ、
かつ、薄膜で高速成形ができる空冷インフレーシヨン法
が生産性のうえから好ましい。また、当該空冷法による
インフレーシヨン成形法では、樹脂温度180〜220
℃で、ブロー比を2.0〜5.0の範囲で行うのが好ま
しい。これにより厚さ10〜100μm程度のものが得
られる。フイルムの厚さは、通常10〜100μm程度
の範囲で成形される。本発明では、Tーダイ押出機によ
る多層共押出あるいは一のフイルムに他方の組成物を溶
融押出して積層させる押出積層またはフラットなフイル
ム同士の積層法によってもよい。また、上記では2層構
造を例にとって説明したが、三層以上の多層であっても
よく、その際に、前記各層の外に本発明の特徴を損なわ
ない範囲において他種の層を更に積層したものであって
もよい。
【0011】
【作用】次に、本発明による作用面について説明する。
前述のように、ポリウレタン系樹脂は、吸湿性があるた
め、製膜時、水分によるピンホールが発生しやすく、ピ
ンホールが有ると、例えば、ウレタン注入時のバックア
ップフィルムとして利用する場合、そのピンホール箇所
から液漏れが起こるという問題がある。本発明者らの検
討によれば、本発明のように、2層以上の多層共押出に
よる多層フイルムとすることにより、ピンホールの発生
を防止できることが分かった。しかし、このように多層
共押出する場合、熱可塑性ポリウレタンエラストマー同
士は、粘着性があるため、インフレーション法による場
合には、その内層には、耐ブロッキング性を考慮する必
要がある。しかるに、本発明の熱可塑性ポリウレタン系
多層フイルムを構成するのに使用される熱可塑性ポリウ
レタン樹脂組成物は、ブロッキング性が低く、インフレ
ーション成形時にニップにより押されても、ブロッキン
グを防止することができる。したがって、本発明におい
て内層5に熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物を用いるこ
とにより、インフレーション成形時のニップによる内層
同士のブロッキングを防止することができる。そして、
上記のように、一般に、熱可塑性ポリウレタンエラスト
マーは、粘着性があるため、その内層は耐ブロッキング
性を考慮する必要があるが、本発明では、インフレーシ
ョン成形時のニップによる熱可塑性ポリウレタンエラス
トマー同士のブロッキングを防止することができる。本
発明において、内層5が上記樹脂組成物であれば、外層
6は内層5と同樹脂組成物でもかまわないし、熱可塑性
ポリウレタン単独でもよい。しかし、内層樹脂組成物
は、熱可塑性ポリウレタン単独に比べ、ウレタン成分が
少ない分、若干強度、耐摩耗性が劣る。熱可塑性ポリウ
レタン樹脂は、高強度で特に耐摩耗性に優れている反
面、かなり高価な樹脂である。そこで、ウレタン樹脂の
特性が十分必要となる表皮材へ応用するような場合、外
層には熱可塑性ポリウレタン単独を用い、薄膜化し、内
層には上記組成物を用いると、安価で目的とする物性の
ものが得られる。一方、本発明に使用される熱可塑性ポ
リウレタン樹脂組成物は、製膜安定性が良好であるとい
う特性がある。熱可塑性ポリウレタン樹脂にポリエチレ
ンを配合した組成物は、熱可塑性ポリウレタン樹脂単独
に比べて溶融張力が向上する。これは、ポリエチレンの
溶融張力に起因するものと考えられる。しかしながら、
ポリエチレンの溶融張力は、温度依存性が大きく高温に
なるとその低下が顕著に見られる。また、ポリエチレン
の配合は、耐ブロッキング性も向上する。本発明の熱可
塑性ポリウレタン樹脂、ポリエチレン系樹脂及びエチレ
ンープロピレン共重合体系ゴムとからなる組成物は、温
度依存性が小さく、比較的高い温度においても溶融張力
の低下が小さい。従って、熱可塑性ポリウレタン樹脂の
特性を大きく損うことなく安定した熱成形加工を行うこ
とができ、フイルム成形に際して製膜安定性を賦与する
ことができ、フイルム成形特に空冷インフレーシヨン法
において、薄膜化と成形の高速化に必要なバブルが安定
し、長尺巻きが可能となる。さらに、本発明では、上記
からキャリアシートが不要となり、その剥離工程も不要
で、工程が簡略化され、また、熱可塑性ポリウレタン樹
脂の特性を損うことなくブロッキング性を低減でき、成
形性の向上を図ることが出来る。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。なお、以下の表1において使用した外層Bは、
熱可塑性ポリウレタン樹脂よりなり、当該熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂には、密度が1.19g/cm3 で、軟化
点が120℃のアジペートタイプのものを用いた。ま
た、内層Aは、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂とエチレ
ンープロピレン共重合体系ゴム(EPDM、プロピレン
含有量27重量%、ヨウ素12、ムーニー粘度(120
℃)50のもの)とポリエチレン系樹脂(低密度ポリエ
チレンLDPEで、密度0.923g/cm3 、MI
0.8g/min.のもの)とを45/30/25の比
率で配合したものからなる。 実施例1〜3 表1に示す層構成比(外層/内層)で、内層Aを構成す
る上記熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリエチレン系樹脂
及びエチレンープロピレン共重合体系ゴムとをスパーミ
キサーでドライブレンドし、空冷法インフレーシヨンフ
イルム成形装置の内層用押出機から押出しするととも
に、外層用押出機に外層Bを構成する熱可塑性ポリウレ
タン樹脂を供給して、共押出しし、表1に示す製膜条件
で2層インフレーションフイルムを成形した。 比較例1〜3 表1に示す樹脂構成及び層構成とした以外は、実施例1
に準拠して、インフレーションフイルムを成形した。得
られた各フイルムの製膜性、ピンホール性、透湿度、及
び引張強度を求め、その結果を表1に示した。なお、実
施例及び比較例における試験方法は次の通りである。 (1)バブル安定性:インフレーシヨンフイル製膜時の
バブルを観察し、その程度を見た。 (2)チューブ口開き性;インフレーシヨンフイルムの
口の部分を観察し、その開き具合の程度を見た。尚、比
較例1に置ける熱可塑性ポリウレタン樹脂のみによるイ
ンフレーションの場合、フイルムのブロッキンのため、
チューブの口開きが出来ず、2枚重ねにて巻き取りを行
った。 (3)ピンホール性;1mm以上の孔をカウントした。 ブロー比:製膜が可能な最大ブロー比で示した。 (4)透湿度;JIS−Z0208による。 (5)引張強度:JISLー1096による。
【0013】
【表1】
【0014】
【発明の効果】以上、本発明によればピンホールが防止
され、ピンホールがないため、品質的に安定しており、
本フィルムを用いた2次加工性も向上し、バブルの成形
が安定し、フイルムの薄膜化と高速成形性を向上でき、
長尺巻きが可能で、ブロツキングが防止され、フイルム
の成形において離型紙等のキヤリアシートを用いること
なくポリウレタン系エラストマーからなるフィルムが得
られ、製造プロセスの簡略化、取扱性の向上、製造コス
トの低減等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す説明図
【符号の説明】
1 内層用押出機、 2 外層用押出機、 3 ダイ、 4 バブル、 5 バブル内層、 6 バブル外層、 7 ニップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 75:00 B29L 7:00 4F 9:00 4F

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)熱可塑性ポリウレタン樹脂35〜9
    0重量%、(b)ポリエチレン系樹脂5〜60重量%及
    び(c)エチレンープロピレン共重合体系ゴム5〜40
    重量%とからなる層と、熱可塑性ポリウレタン樹脂また
    は(a)熱可塑性ポリウレタン樹脂35〜90重量%、
    (b)ポリエチレン系樹脂5〜60重量%及び(c)エ
    チレンープロピレン共重合体系ゴム5〜40重量%とか
    らなる層とを有してなることを特徴とする熱可塑性ポリ
    ウレタン系多層フイルム。
  2. 【請求項2】(a)熱可塑性ポリウレタン樹脂35〜9
    0重量%、(b)ポリエチレン系樹脂5〜60重量%及
    び(c)エチレンープロピレン共重合体系ゴム5〜40
    重量%とからなる層と、熱可塑性ポリウレタン樹脂また
    は(a)熱可塑性ポリウレタン樹脂35〜90重量%、
    (b)ポリエチレン系樹脂5〜60重量%及び(c)エ
    チレンープロピレン共重合体系ゴム5〜40重量%とか
    らなる層とを共押出して積層することを特徴とする熱可
    塑性ポリウレタン系多層フイルムの製造方法。
JP31444792A 1992-10-30 1992-10-30 熱可塑性ポリウレタン系多層フイルムおよびその製造方法 Pending JPH06143413A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101419056B1 (ko) * 2005-04-29 2014-07-11 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 다층 폴리우레탄 보호 필름
KR101527687B1 (ko) * 2014-05-28 2015-06-09 주식회사 삼성그라테크 공압출 방식을 이용한 상향식 인플레이션 필름 성형방법
WO2022062244A1 (zh) * 2020-09-22 2022-03-31 何建雄 家具用环保型彩色tpu薄膜及其制备方法

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