JPH06141036A - 複数波のリング形ｌａｎの障害管理システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 リングの障害を確実に検出して当該障害を検
出したリングのバックアップ処理を迅速に行ないシステ
ムのデータ伝送の処理能力の低下を防止することにあ
る。 【構成】 ＬＡＮに接続されているステーションに監視
フレームを送信して当該ステーションからのレスポンス
の無のとき前記リングの障害発生と検知し、前記複数の
リング毎に接続されているステーション内の正常に動作
しているボード数の少ないリングに障害が発生したと判
断する障害発生手段１，５と、この障害発生手段１，５
により障害と判断されたリングを介して送受信されるデ
ータを当該障害と判断されたリング以外のリングに当該
データを送受信させるバックアップ手段１，５とを備え
たことにより、リングに障害が発生してもシステムのデ
ータ伝送の処理能力の低下を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ＬＡＮに接続されてい
るステーションと、このステーション間を複数のリング
に接続して当該リングの障害を管理する複数波のリング
形ＬＡＮの障害管理システムのうち、特に、障害の発生
したリングのバックアップ処理を迅速に行ない、システ
ムのデータ伝送の処理能力の低下を防止する複数波のリ
ング形ＬＡＮの障害管理システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、ローカルエリアネットワーク
（以下、ＬＡＮという。）はコンピュータや端末の数等
により種々の形態がある。

【０００３】上記ＬＡＮの形態のうち、幹線となる伝送
路で各ステーション（ノード）間を環状に接続して当該
ステーションに接続するコンピュータや端末は、任意の
間で通信可能なリング形がある。従来、このリング形は
一重のリング形であり、近年、各ステーション間にリン
グが二重または三重にも環状に接続される複数波による
リング形ＬＡＮが開発されている。この複数波のリング
形ＬＡＮは、各リングがイーサネットアドレスの特定の
ビットパターン、例えば、任意の２ビットの示す値が
「００」のときリング１、「０１」のときリング２、
「１０」のときリング３、「１１」のときリング４を介
してイーサネットのパケットを分散して伝送するもので
あった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、複数波
によるリング形ＬＡＮは、複数のリングのうち、任意の
リング、例えば、リング１に障害が発生すると当該リン
グ１に伝送されるパケットを破棄するため、当該パケッ
トのデータが伝送されず複数波のリング形ＬＡＮのデー
タ伝送の処理能力の低下を招来する問題があった。

【０００５】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、その目的は、リングの障害を確実
に検出して当該障害を検出したリングのバックアップ処
理を迅速に行ないシステムのデータ伝送の処理能力の低
下を防止する複数波のリング形ＬＡＮの障害管理システ
ムを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１に記載の第１の発明は、ＬＡＮに接続され
ているステーションと、このステーション間を複数のリ
ングに接続して当該リングの障害を管理する複数波のリ
ング形ＬＡＮの障害管理システムにおいて、前記ステー
ションに監視フレームを送信して当該ステーションから
のレスポンスの無のとき前記リングの障害発生と検知
し、前記複数のリング毎に接続されているステーション
内の正常に動作しているボード数の少ないリングに障害
が発生したと判断する障害検出手段と、この障害検出手
段により障害と判断されたリングを介して送受信される
データを当該障害と判断されたリング以外のリングに当
該データを送受信させるバックアップ手段とを備えたこ
とを要旨とする。

【０００７】請求項１に記載の第２の発明は、ＬＡＮに
接続されているステーションと、このステーション間を
複数のリングに接続して当該リングの障害を管理する複
数波のリング形ＬＡＮの障害管理システムにおいて、前
記ステーションに監視フレームを送信して当該ステーシ
ョンからのレスポンスの無のとき前記リングの障害発生
と検知し、前記複数のリング毎に接続されているステー
ション内の正常に動作しているボード数の少ないリング
に障害が発生したと判断する障害検出手段と、この障害
検出手段により障害と判断されたリングに送信されるマ
スタクロックの送信を停止して当該リングの通信の同期
断を通知する同期断通知手段とを備えたことを要旨とす
る。

【０００８】

【作用】上述の如く構成すれば、請求項１に記載の第１
の発明は、ＬＡＮに接続されているステーションに監視
フレームを一定回数、送信して当該ステーションからの
レスポンスの無のとき前記リングの障害発生と検知す
る。障害発生と検知すると障害検出手段により、前記複
数のリング毎に接続されているステーション内の正常に
動作しているボード数の少ないリングに障害が発生した
と判断する。障害のリングを検出するとバックアップ手
段により、障害と判断されたリングを介して送受信され
るデータを当該障害と判断されたリング以外のリングに
当該データを送受信させる動作モードを各ステーション
に指令するので、障害の発生したリングのバックアップ
処理を迅速にできる。

【０００９】請求項２に記載の第２の発明は、障害検出
手段により、ＬＡＮに接続されているステーションに監
視フレームを送信して当該ステーションからのレスポン
スの無のとき前記リングの障害発生と検知し、前記複数
のリング毎に接続されているステーション内の正常に動
作しているボード数の少ないリングに障害が発生したと
判断する。障害のリングを検出すると同期断通知手段に
より障害と判断されたリングに送信されるマスタクロッ
クの送信を停止して当該リングの通信の同期断を通知す
るので、障害の発生したリングの停止を迅速にできる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。

【００１１】図１は本発明の複数波のリング形ＬＡＮの
障害管理システムに係る一実施例の構成を示すブロック
図である。

【００１２】上記複数波のリング形ＬＡＮの障害管理シ
ステムは、集中管理コンピュータ１にマスタステーショ
ン３が接続され、当該マスタステーション３とステーシ
ョン１１、ステーション１９とがリング１からリングｎ
により環状に接続されている構成である。

【００１３】上記集中管理コンピュータ１は、マスタス
テーション３からの通知によりリング１〜リングｎの障
害を検出して当該リング１〜リングｎの通信状況を集中
管理するものである。また、集中管理コンピュータ１
は、障害の発生したリングの処理を他のリングに処理さ
せるバックアップ処理の実行および各ステーションの動
作等を監視するものである。

【００１４】マスタステーション３は基本制御部５およ
びバス制御部７を備えて、集中管理コンピュータ１から
の指令を認識し、リング１〜ｎに接続される各ステーシ
ョンに指令を通知する。また、マスタステーション１
は，各リング毎に通信の同期を確立するのに必要なビッ
トパターンのマスタクロックの出力または停止を制御す
る。更に、マスタステーション３は、ステーション１
１，１９に対し監視フレームを送信して当該ステーショ
ン１１，１９からレスポンスを受信すると当該ステーシ
ョンに接続されているリングが正常であると判断し、レ
スポンスを受信しなければ当該ステーションに接続され
ているリングに障害が発生したと判断する。基本制御部
５はファームウェア（ＦＷ）を備えて、リング１からリ
ングｎ上の通信の管理およびリング１からリングｎの障
害を検出する。バス制御部７は、リング形ＬＡＮと後述
するバス形ＬＡＮとのインターフェースである。上記バ
ス制御部７と基本制御部５とは内部バス９によりデータ
の送受信が行なわれる。

【００１５】ステーション１１は基本制御部１３ａおよ
びバス制御部１５ａを備えて、リング１からリングｎを
介して受信されるデータを後述するバス形ＬＡＮに接続
されているワークステーション１９，２１に送信し、当
該ワークステーション１９等からのデータをリング１等
に送信するものである。基本制御部１３ａはファームウ
ェア（ＦＷ）を備えて、リング上の通信の管理および障
害管理等の制御を行う。バス制御部１５ａはリング１〜
リングｎとバス形ＬＡＮに接続されているワークステー
ション２１等とのインターフェースである。上記ステー
ション１１は、バス形ＬＡＮに接続されて当該バス形Ｌ
ＡＮに接続されているワークステーション２１，２３に
接続された構成である。ワークステーション２１，２３
は、バス形ＬＡＮを介してデータの送受信を行う。ま
た、ステーション１１は、リング毎に接続されているボ
ードを備えて、リングのデータの送受信を制御する。

【００１６】ステーション１９はステーション１１と同
様に基本制御部１３ｂおよびバス制御部１５ｂを備え
て、リング１〜ｎとバス形ＬＡＮとの通信およびリング
の障害管理等の制御を行う。また、ステーション１９は
ワークステーション（図示せず）とバス形ＬＡＮを介し
て接続されている。更に、ステーション１９は、リング
毎に接続されているボードを備えてリングのデータの送
受信を制御する。

【００１７】上記複数のリング形ＬＡＮの障害管理シス
テムの概略図を図２に示す。各ステーション間に接続し
ているリング１〜ｎのうち、図中点線に示すリング１に
障害が発生すると集中管理コンピュータ１は、例えば、
リング２にリング１のデータの送受信を担当させるバッ
クアップ処理を行なう。

【００１８】上記バックアップ処理を図３を用いて説明
する。

【００１９】まず、リングの障害を検出する場合は、マ
スタステーション３からステーション１〜ステーション
４に監視フレームを定期的（システムにより異なる）に
送信する。監視フレームを一定回数、例えば、３回程度
送信してステーション１〜４のうち、例えば、ステーシ
ョン１からレスポンスが無ければマスタステーション３
の基本制御部５は、各ステーションに備えられているボ
ードを調べる。基本制御部５は、各ステーションのリン
グに１対１に接続されているボードのうち正常に動作し
ているボードを調べる。正常に動作しているボード数の
最も少ないリングを基本制御部５は、障害が発生したリ
ング、この場合、リング１と判断して集中管理コンピュ
ータ一１に通知する。リング１の障害の通知を受けると
集中管理コンピュータ１は、リング１の処理をリング２
に担当させるため、表２７のリング１およびリング２の
動作パターン「０００１」、「００１０」の論理和であ
る「００１１」を新動作モードとしてパケットにセット
してマスタステーション３に送信し、当該マスタステー
ション３が認識した後にリング２を介してステーション
１１に送信される。新動作モードのセットされているパ
ケットを受信するとステーション１１は、バス形ＬＡＮ
に接続されているワークステーションからパケットが受
信されて、当該パケットにセットされている動作パター
ンがリング１を示す「０００１」の場合にリング２を介
してマスタステーション３にパケットを送信する。

【００２０】なお、リング１の障害を検出して当該リン
グ１の使用を禁止する手段は、ソフトウェアまたはハー
ドウェア等があるが、いずれの手段を用いてもよい。

【００２１】上記リング１の障害が検出された後に当該
リング１が復帰するとオペレータの操作により集中管理
コンピュータ１は、リング１が復帰したと認識する。そ
の後、集中管理コンピュータ１は、パケットに新動作モ
ードを「０００１」セットしてマスタステーション３に
通知する。マスタステーション３は、リング１の復帰を
認識して送信されたパケットをステーション１１に送信
する。パケットの受信によりステーション１１は、バス
形ＬＡＮのワークステーション等からのパケットの動作
モードを示す場合、リング１を介してパケットを送信す
る。

【００２２】次に本実施例の作用を図４のフローチャー
トを用いて説明する。

【００２３】まず、システムの起動後、集中管理コンピ
ユータ１は、各リングを監視する図５に示すサブルーチ
ンを実行するため、マスタステーション３にリング監視
を指令する。マスタステーション３は、各ステーション
に監視フレームを送信し、各ステーションからレスポン
スを受信すると当該ステーションに接続されているリン
グが正常に動作していると判断する。一方、ステーショ
ンからレスポンスが無ければステップ１０６に進む（ス
テップ１００〜１０４）。ステップ１０６に進むとマス
タステーション３は、監視フレームの送信が一定回数を
超えるとリングの障害の発生と判断して復帰し、一定回
数以下のときステップ１０２に戻る。一方、ステップ１
０４においてステーションからレスポンスを受信し、更
に全てのステーションからレスポンスが受信されると全
てのリングが正常に動作していると判断して復帰する
（ステップ１０６〜１１０）。

【００２４】マスタステーション３からリングの障害発
生の通知を受けると集中管理コンピュータ１は，リング
毎に各ステーション内の正常に動作しているボードを調
べて全てのリングについてボードの調べが終了するとス
テップ１６０に進む（ステップ１２０〜１５０）。

【００２５】ステップ１６０に進むと集中管理コンピュ
ータ１は、正常に動作しているボード数の少ないリン
グ、例えば、リング１に障害が発生したと判断する。障
害の発生がリング１と判断すると集中管理コンピュータ
１は、マスタステーション３にリング１へのデータ転送
の停止を指令する。マスタステーション３は、リング１
の担当をリング２に担当させるため、パケットの動作モ
ードにリング１およびリング２の動作パターン「０００
１」と「００１０」との論理和である「００１１」をセ
ットして全てのステーションに送信してステップ１００
に戻る（ステップ１６０〜１８０）。

【００２６】上記障害の発生したリング１の担当をリン
グ２に担当させるバックアップ処理後、各ステーション
は、リング１を介して送信されるパケットを受信すると
当該パケットをリング２から送信する。

【００２７】これにより、リング１の障害を検出すると
当該リング１を介して送信されるパケットを他のリング
に担当させるバックアップ処理を迅速に行なうので、従
来の如く、障害の発生したリング１宛のパケットの破棄
を防止してシステムのデータ送受信の処理能力の低下を
防止できる。

【００２８】次に、本発明に係る複数のリング形ＬＡＮ
の障害管理システムの他の実施例を図６のフローチャー
トを用いて説明する。

【００２９】マスタステーション３は、通信の同期を維
持するため、各リング毎にマスタクロックを常に流して
いる。図４のステップ１００のリング監視サブルーチン
および図５のステップ１０２からステップ１１０におい
て、リングの障害、例えば、リング１の障害を検出する
とマスタステーション３は、リング１に流れるマスタク
ロックの出力を停止する。このマスタクロックの制御
は、マスタステーション３の基本制御部５のファームウ
ェアにより行なわれる（ステップ１９０）。マスタクロ
ックの出力が停止されると各ステーションの基本制御部
１５ａ，１５ｂ等は、リング１の同期断と確認して当該
リング１の障害が発生したと判断する（ステップ２０
０）。

【００３０】上記マスタクロックの出力の停止後、マス
タステーション３は、集中管理コンピュータ１に通知し
て図３に示したバックアップ処理が実行される。

【００３１】これにより、リングの障害を検出した後、
マスタステーション３は、全てのステーションに停止指
令を同報送信して全てのステーションの停止を確認す
る。そして、全てのステーションに停止指令を行なって
から停止を確認するまでステーション１台につき約２０
０msecの時間を要するため、例えば、リングに６４台の
ステーションが接続されている場合は、６４台すべての
ステーションの停止を確認するまで約１３秒の時間を要
する。これに対して、他の実施例は、リングに接続され
ているステーションの台数に関係なくマスタステーショ
ン３は、マスタクロックの出力を停止してから全てのス
テーションの停止を確認するまで約１秒しか要しないの
で、障害の発生したリングの停止を高速にしてシステム
の処理速度を向上できる。

【００３２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明では、障害
の発生したリングを検出して当該検出したリングを介し
て送受信されるデータを当該障害の発生したリング以外
のリングに当該データを送受信させるので、リングの障
害を確実に検出して当該障害を検出したリングのバック
アップ処理を迅速に行ないシステムのデータ伝送の処理
能力の低下を防止を実現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の複数波のリング形ＬＡＮに係る一実施
例に係る構成を示すブロック図である。

【図２】本発明の構成を示すブロック図である。

【図３】本発明のバックアップ処理を示す図である。

【図４】本発明の動作を示すフローチャートである。

【図５】本発明の動作を示すフローチャートである。

【図６】本発明の他の実施例の動作を示すフローチャー
トである。

【符号の説明】

１ 集中管理コンピュータ ３ マスタステーション ５，１３ａ，１３ｂ 基本制御部 ７，１５ａ，１５ｂ バス制御部 １１，１９ ステーション

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ＬＡＮに接続されているステーション
   と、このステーション間を複数のリングに接続して当該
   リングの障害を管理する複数波のリング形ＬＡＮの障害
   管理システムにおいて、 前記ステーションに監視フレームを送信して当該ステー
   ションからのレスポンスの無のとき前記リングの障害発
   生と検知し、前記複数のリング毎に接続されているステ
   ーション内の正常に動作しているボード数の少ないリン
   グに障害が発生したと判断する障害検出手段と、 この障害検出手段により障害と判断されたリングを介し
   て送受信されるデータを当該障害と判断されたリング以
   外のリングに当該データを送受信させるバックアップ手
   段と、 を備えたことを特徴とする複数波のリング形ＬＡＮの障
   害管理システム。
2. 【請求項２】 ＬＡＮに接続されているステーション
   と、このステーション間を複数のリングに接続して当該
   リングの障害を管理する複数波のリング形ＬＡＮの障害
   管理システムにおいて、 前記ステーションに監視フレームを送信して当該ステー
   ションからのレスポンスの無のとき前記リングの障害発
   生と検知し、前記複数のリング毎に接続されているステ
   ーション内の正常に動作しているボード数の少ないリン
   グに障害が発生したと判断する障害検出手段と、 この障害検出手段により障害と判断されたリングに送信
   されるマスタクロックの送信を停止して当該リングの通
   信の同期断を通知する同期断通知手段と、 を備えたことを特徴とする複数波のリング形ＬＡＮの障
   害管理システム。