JPH06131458A - 輪郭抽出方法 - Google Patents

輪郭抽出方法

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JPH06131458A
JPH06131458A JP4282831A JP28283192A JPH06131458A JP H06131458 A JPH06131458 A JP H06131458A JP 4282831 A JP4282831 A JP 4282831A JP 28283192 A JP28283192 A JP 28283192A JP H06131458 A JPH06131458 A JP H06131458A
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JP
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energy
node
energy function
contour
nodes
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JP4282831A
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English (en)
Inventor
Satoshi Nakagawa
聰 中川
Yuji Kuno
裕次 久野
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 常にエネルギー関数を最小化する輪郭線を正
確に得る。 【構成】 ステップS25で、輪郭モデル上の節点の近
傍を探索する際に、該輪郭モデルに対して定義されたエ
ネルギー関数の内、探索を行っている節点に関係するエ
ネルギー項をすべて加えた値によって該エネルギー関数
の変化を評価し、常にエネルギー関数を減少させる移動
を繰り返すことにより、該エネルギー関数を最小化させ
る輪郭線を抽出する。エネルギー関数の変化の評価に関
係する節点のすべてに移動が起こっていない場合には、
ステップS25の近傍探索処理を行わない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像認識において、動
的輪郭モデルを用いた輪郭抽出方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野の技術としては、
例えば次のような文献に記載されるものがあった。 文献1;IEEE. First International Conference
on Computer Vision.Michael Kass,Andrew Witkin,and
Demetri Terzopoulos.“スネイクス:アクティブ コ
ンチュア モデルス(Snakes:Active contour model
s)”P.259−268 文献2;IEEE. Third International Conference
on Computer Vision Donna J.Williams and Mubarak Sh
ah. “ア ファースト アルゴリズム フォア アクテ
ィブ コンチュアス(A Fast Algorithm for Active Co
ntours)”P.592−595 従来、画像認識における輪郭抽出方法としては、前記文
献に記載されるような動的輪郭モデルによる輪郭抽出方
法がある。動的輪郭モデルは、線やエッジのような画像
特徴に引き寄せられる拘束条件と形状に関しての拘束条
件を満たすような閉曲線を、エネルギー最小化によって
求める輪郭線抽出方法である。以下、図2〜図5を参照
しつつ、従来の動的輪郭モデルによる輪郭抽出方法につ
いて説明する。
【0003】図2は、従来の動的輪郭モデルによる輪郭
抽出の構成図である。図3は、エネルギーが最小値に収
束するのにともない、閉曲線が画像特徴に引き付けられ
ていく様子を示す概念図である。図3に示すように、図
2の原画像1における閉曲線(以下、snake と記す)の
位置を画像上の座標系x,yにおいて、n個の節点vi
=(xi ,yi )(但し、i=1,…,n)で表す。但
し、閉曲線であるのでvi+n =vi とする。
【0004】snake のエネルギー関数は、 のように書ける。Eint はsnake の形状に関する拘束条
件を表す内部エネルギーであり、 Eint (i) =αi cont (i)+βi curv (i) ・・・(2) である。αi ,βi は各項の相対的な大きさを求める係
数である。
【0005】Econt,Ecurvは1階および2階の連続性
に関する項であり、通常 Econt (i)=|vi −vi-1 2 ・・・(3) Ecurv (i)=|vi-1 −2vi +vi+1 2 ・・・(4) を用いる。(3)式はsnake が短くなるほど、(4)式
はsnake が滑らかなほど小さくなるエネルギーである。
また、(3),(4)式よりも複雑な関数を用いる場合
もある。
【0006】Eext は、snake が画像特徴に引き寄せら
れる拘束条件を表す外部エネルギーである。例えば、 Eext (i) =wedge(−|▽I(xi ,yi )|2 ) ・・・(5) 但し、wedge;正の係数 I(x,y);画像の濃度 と定義すれば、snake が画像のエッジに近付くほど、E
ext は小さくなる。
【0007】そこで、図2において形状に関する拘束条
件と画像特徴に関する拘束条件を満たす場合にエネルギ
ーが最小となるようなエネルギー関数4を定義し、初期
位置5の情報と共にエネルギー最小化部2へ与える。エ
ネルギー最小化部2では、前記のエネルギー関数を最小
化するようなsnake の位置を求めることにより、輪郭線
3の抽出を行う。このような方法が動的輪郭モデルであ
る。例えば、snake の形状が「滑らかである」という形
状の拘束条件と、snake が「画像のエッジ上にある」と
いう画像特徴の拘束条件を与えた場合、画像中の対象物
の輪郭に一致する滑らかな輪郭線3が抽出される。
【0008】次に、このエネルギー関数E* snake を最
小化するようなsnake の位置を求める方法を図4および
図5を参照しつつ、説明する。図4は、図2のエネルギ
ー最小化部2で処理される従来のエネルギー最小化方法
を示すフローチャートである。このエネルギー最小化方
法では、ステップS1で与えられた初期位置3から始め
て、ステップS6においてsnake が収束するまで、ステ
ップS2〜S5までの処理を繰り返す。即ち、ステップ
S2,S4およびS5で、カウンタiを0から節点数n
まで進め、ステップS3においてそれぞれのiについて
節点vi の近傍探索処理を行う。つまり、すべての節点
i についてステップS3で近傍探索処理を行う。ステ
ップS6の収束判定処理では、ステップS2〜S5まで
の処理の間に移動された節点の数nが、予め設定した閾
値より小さくなったところで収束したと判定してこの時
のsnake の位置を、ステップS7でエネルギー最小化位
置とする。
【0009】図5は、図4におけるステップS3の節点
i の近傍探索処理を示すフローチャートである。図6
は、その近傍探索の様子を示す概念図である。節点vi
の近傍探索処理では、ステップS11でEmin =∞、j
min =0の初期設定を行い、ステップS12,S16,
S17で、カウンタjを0から近傍点数mまで進め、そ
れぞれのjについてステップS13〜S15の処理を行
う。但し、j=0は現在位置を表す。図6では、m=8
の場合にj=2の位置を探索している様子を示してい
る。
【0010】ステップS13では、次式(6)に基づ
き、節点vi をj番目の近傍に移動した時のエネルギー
j を計算する。 Ej =αi cont,j+βi curv,j+Eext,j ・・・(6) 但し、Econt,j,Ecurv,j,Eext,j は、それぞれE
cont(i) ,Ecurv(i) ,Eext (i) のvi をj番目の近
傍に移動した時の値である。そして、ステップS14,
S15で、これらEj (但し、j=0,…,m)の最小
値Emin を与える位置jmin を求める。ステップS1
8,S19で、jmin が現在位置でなければ、節点vi
をjmin の位置へ移動する。このように、(6)式によ
って節点vi の近傍のエネルギーを評価し、vi を順次
移動していく。移動の起こる節点数が予め設定した閾値
より少なくなったところで処理を終了する。以上の処理
によって、エネルギー関数E* snake を最小化するよう
なsnake の位置が得られる。このときのsnake は、「滑
らかで画像のエッジ上にある」といった形状の拘束条件
と画像特徴の拘束条件を満たす輪郭線となるため、図3
に示すように、画像中の対象物の輪郭に一致する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
輪郭抽出方法では、次のような問題があり、それを解決
することが困難であった。即ち、従来の方法では、近傍
探索を行う際に、(6)式に基づいて節点vi の移動に
ともなうエネルギーの変化を評価していた。しかし、
(3),(4)式に示すように、Econt(i) ,E
curv(i) は、節点vi だけでなく、その前後の節点v
i-1 ,vi-1 の位置にも依存している。従って、節点v
i の移動にともなってEcont(i) ,Ecurv(i) だけでな
く、Econt(i+1) ,Ecurv(i+1) ,Ecurv(i-1) 等も変
化する。このため、(6)式を最小化するような節点v
i の移動であっても、Econt(i+1) ,Ecurv(i+1) ,E
curv(i-1) 等のエネルギー項が逆に増加することがあ
り、全体としてE* snake が増加してしまう場合があ
る。このように、従来の方法では、エネルギー最小化処
理の途中でE* snake が増加してしまう場合があるた
め、snake がエネルギー最小化位置へ収束せず、輪郭線
の抽出が行えなかった。
【0012】また、従来の方法では、上記のようなエネ
ルギー評価方法を行っていたため、移動の起こる節点数
が、予め設定した閾値より少なくなったところで処理を
打ち切るというように、正確な収束判定が行えず、求め
られた輪郭線が必ずしもエネルギー関数を最小化するわ
けではなかった。本発明は、前記従来技術が持っていた
課題として、節点の移動によって全体のエネルギーが増
加する場合があり、エネルギー関数を最小化する輪郭線
を的確に得ることが困難な点について解決した動的輪郭
モデルによる輪郭抽出方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、前記課題
を解決するために、形状に関する拘束条件と画像特徴に
関する拘束条件を満たす場合にエネルギーが最小となる
ようなエネルギー関数を定義し、このエネルギー関数を
最小化するような閉曲線の位置を求めることによって輪
郭抽出を行う動的輪郭モデルによる輪郭抽出方法におい
て、次のような手段を講じている。即ち、本発明では、
前記輪郭モデル上の節点の近傍を探索する際に、該輪郭
モデルに対して定義されたエネルギー関数の内、探索を
行っている節点に関係するエネルギー項をすべて加えた
値によってエネルギー関数の変化を評価し、常にエネル
ギー関数を減少させる移動を繰り返し、かつ節点が移動
したことを示すフラグを用いて不必要な近傍探索処理を
省略するようにしている。第2の発明では、第1の発明
と同様に動的輪郭モデルによる輪郭抽出方法において、
前記輪郭モデル上の複数の節点を同時に探索し、その探
索の際に、該輪郭モデルに対して定義されたエネルギー
関数の内、探索を行っている複数の節点に関係するエネ
ルギー項をすべて加えた値によってエネルギー関数の値
の変化を評価し、常にエネルギー関数の値を減少させる
移動を繰り返すようにしている。
【0014】
【作用】第1の発明によれば、以上のように輪郭抽出方
法を構成したので、輪郭モデルに対して定義されたエネ
ルギー関数の内、探索を行っている節点に関係するエネ
ルギー項をすべて加えた値によってエネルギー関数の変
化を評価し、エネルギー関数を減少させる移動を繰り返
すと、エネルギー関数を最小化させる輪郭線が得られ
る。さらに、フラグを用いているので、不要な近傍探索
処理の省略が行え、収束の判定の精度が向上する。第2
の発明によれば、複数の節点を同時に移動して探索を繰
り返すことにより、輪郭線の抽出の失敗を防止し、エネ
ルギー関数を最小化させる輪郭線の正確な抽出が行え
る。従って、前記課題を解決できるのである。
【0015】
【実施例】第1の実施例 図1は、本発明の第1の実施例を示すもので、例えば図
2のような構成の動的輪郭モデルによる輪郭抽出方法に
おけるエネルギー最小化部2のフローチャートである。
本実施例では、snake のエネルギー関数を、 と表す。ei (vi )は、vi のみに依存するエネルギ
ー項であり、従来の外部エネルギーEext (i) に相当す
る。fi (vi-1 ,vi )は、vi-1 およびviに依存
するエネルギー項であり、従来のαi cont(i) に相当
する。gi (vi- 1 ,vi ,vi+1 )は、vi-1
i ,vi+1 に依存するエネルギー項であり、従来のβ
i curv(i) に相当する。
【0016】これらのエネルギー項の内、節点vi の移
動にともなって変化するのは、 ei (vi ) fi (vi-1 ,vi ) fi+1 (vi ,vi+1 ) gi-1 (vi-2 ,vi-1 ,vi ) gi (vi-1 ,vi ,vi+1 ) gi+1 (vi ,vi+1 ,vi+2 ) であり、これらの項以外は変化しない。従って、節点v
i をその近傍点vi,j へ移動することにともなう(7)
式のE* snake の変化は、上記のvi に依存する項のみ
を加えた Ei,j =ei (vi,j ) +fi (vi-1 ,vi,j ) +fi+1 (vi,j ,vi+1 ) +gi-1 (vi-2 ,vi-1 ,vi,j ) +gi (vi-1 ,vi,j ,vi+1 ) +gi+1 (vj,i ,vi+1 ,vi+2 ) ・・・(8) を計算することによって評価できる。即ち、(8)式の
i,j を減少させるような節点vi の移動は、(7)式
の全体のエネルギーE* snake を減少させる。また、節
点vi-2 ,vi-1 ,vi ,vi+1 ,vi+2 のすべてに移
動が起こっていない場合は、(8)式のEi,j を再評価
する必要はない。なお、本実施例では前後3節点に依存
するエネルギー項までを考えるが、それ以上の節点数に
依存するエネルギー項を含む場合も同様の議論が成り立
つ。即ち、(7)式にエネルギー項を追加してその中か
らvi に依存している項を選び出して(8)式のような
評価関数を作ることができ、また、その評価関数に関係
する節点を選び出すことができる。
【0017】以下、本実施例における(7)式のエネル
ギー関数E* snake を最小化するようなsnake の位置を
求める処理方法について、図1を用いて説明する。本実
施例では、節点vi が移動したことを示すフラグFi
設ける。フラグFi は、移動した場合にTrue(真)、移
動しなかった場合にFalse (偽)とする。図1に示すエ
ネルギー最小化方法では、ステップS21で、与えられ
た図2の初期位置5から始めて、ステップS28でsnak
e が収束するまで、ステップS23〜S27までの処理
を繰り返す。即ち、ステップS21の初期位置5では全
節点が未処理であるため、ステップS22において、フ
ラグFi をすべてTrueに設定する。ステップS23,S
26およびS27で、カウンタiを1から節点数nまで
進め、ステップS25で、それぞれのiについて節点v
i の近傍探索処理を行う。但し、 F=Fi-2 ∨Fi-1 ∨Fi ∨Fi+1 ∨Fi+2 ・・・(9) がFalse 、即ち節点vi-2 ,vi-1 ,vi ,vi+1 ,v
i+2 のすべてに移動が起こっていない場合には、ステッ
プS25で近傍探索処理を行う必要はない(ステップS
24)。ステップS28の収束判定処理では、すべての
フラグFi がFalse 、即ちすべての節点に移動が起こら
なくなったところで、収束したと判定してこの時のsnak
e の位置をステップS29でエネルギー最小化位置とす
る。
【0018】次に、図1のステップS25における節点
i の近傍探索処理を図7を用いて説明する。図7は、
図1のステップS25における節点vi の近傍探索処理
のフローチャートである。図7のステップS31におい
て、Emin =∞、jmin =0、Fi =False の初期設定
を行い、ステップS32,S36およびS37で、カウ
ンタjを0から近傍点数mまで進め、それぞれのjにつ
いてステップS33〜S35の処理を行う。即ち、ステ
ップS31の初期設定後、ステップS32でj=0とす
る。このj=0は現在位置を表す。例えば、m=8の場
合にj=2の位置vi,2 を探索している様子が、従来の
図6と同様の図8に示されている。
【0019】ステップS33では、節点vi のj番目の
近傍点vi,j に移動した時のエネルギーを、(8)式の
i,j によって計算する。そして、ステップS34,S
35において、これらEi,j (但し、j=0,…,m)
の最小値Emin を与える近傍jmin を求める。この位置
i jmin は、(7)式の全体のエネルギーE* sn
ake を減少させる。その後、ステップS38,S39
で、近傍jmin が現在位置でなければ、節点vi
i jmin へ移動する。この時、節点vi の移動が起
これば、フラグFi をTrueに設定し(ステップS3
9)、移動が起こらなければフラグFi をFalse に設定
する(ステップS31)。このように、(8)式によっ
て節点vi の近傍のエネルギー変化を評価し、節点vi
を順次移動していく。すべての節点に移動が起こらなく
なれば、(7)式のエネルギー関数E* snakeを減少さ
せる近傍点が存在しないことになり、処理を終了する。
【0020】以上の処理により、(7)式のエネルギー
関数E* snake を最小化するsnakeの位置が得られる。
この時のsnake は、「滑らかで画像のエッジ上にある」
といった形状の拘束条件と画像特徴の拘束条件を満たす
輪郭線となるため、図3に示すように画像中の対象物の
輪郭に一致する。以上のように、本実施例では、節点v
i の移動によって全体のエネルギーが増加する場合があ
るという従来の問題を解決でき、常に全体のエネルギー
を減少させるような移動を繰り返すことができ、エネル
ギー関数E* snake を最小化する輪郭線が常に得られ
る。また、節点vi の移動が起こったか否かのフラグF
i を設けることにより、図1のステップS25のような
不必要な近傍探索処理を行うことがなくなり、図1のス
テップS28における収束の判定処理も正確に行える。
【0021】ところが、本実施例の方法では、図9
(a)〜(d)に示すような場合に問題が生じる。図9
(a)〜(d)は、第1の実施例の問題点と第2の実施
例の効果を示す図である。図9(a)の状態のsnake
は、節点vi の近傍探索時に図9(b)のような移動を
しても、あるいは節点vi+1 の近傍探索時に図9(c)
のような移動をしても、エネルギーが増加してしまう。
これに対し、図9(d)に示すように、節点vi と節点
i+1 を同時に動かした場合の方が、図9(a)の状態
よりもエネルギーが小さい。つまり、第1の実施例の方
法では、図9(a)の状態から移動できないため、この
状態をエネルギーが最小であるとして、エネルギー最小
化処理を終了してしまう。しかし、実際には、図9
(d)のように、さらにエネルギーの小さい状態が存在
しており、輪郭線抽出が正確に行われていない。そこ
で、このような問題を解決し、正確にエネルギー関数E
* snake を最小化する第2の実施例を次に説明する。
【0022】第2の実施例 図10は、本発明の第2の実施例を示すもので、前記第
1の実施例と同様に、図2のような構成の動的輪郭モデ
ルによる輪郭抽出方法のエネルギー最小化部2のフロー
チャートである。本実施例では、図10のステップS4
5において節点vi と節点vi+1 を同時に動かして近傍
探索を行う。(7)式のエネルギー関数E* snake の各
エネルギー項の内、節点vi と節点vi+1 を同時に動か
すことによって変化するのは、 ei (vi ) ei+1 (vi+1 ) fi (vi-1 ,vi ) fi+1 (vi ,vi+1 ) fi+2 (vi+1 ,vi+2 ) gi-1 (vi-2 ,vi-1 ,vi ) gi (vi-1 ,vi ,vi+1 ) gi+1 (vi ,vi+1 ,vi+2 ) gi+2 (vi+1 ,vi+2 ,vi+3 ) であり、これらの項以外は変化しない。従って、節点v
i と節点vi+1 をそれぞれの近傍点vi,j ,vi+1,k
同時に移動することにともなう(7)式のE* sn ake
変化は、上記vi およびvi+1 に依存する項のみを加え
た次式(10)を計算することによって評価できる。
【0023】 Ei,j,k =ei (vi ) +ei+1 (vi+1 ) +fi (vi-1 ,vi ) +fi+1 (vi ,vi+1 ) +fi+2 (vi+1 ,vi+2 ) +gi-1 (vi-2 ,vi-1 ,vi ) +gi (vi-1 ,vi ,vi+1 ) +gi+1 (vi ,vi+1 ,vi+2 ) +gi+2 (vi+1 ,vi+2 ,vi+3 ) ・・・(10) 即ち、(10)式のEi,j,k を減少させるような節点v
i と節点vi+1 の移動は、(7)式の全体のエネルギー
* snake を減少させる。また、節点vi-2 ,vi-1
i ,vi+1 ,vi+2 ,vi+3 のすべてに移動が起こっ
ていない場合は、(10)式のEi,j,k を再評価する必
要はない。
【0024】なお、本実施例では、第1の実施例と同様
に、前後3節点に依存するエネルギー項までを考える
が、それ以上の節点数に依存するエネルギー項を含む場
合も同様の議論が成り立つ。また、2点までを同時に動
かす場合について説明するが、3点以上を同時に動かす
場合も同様の議論が成り立つ。即ち、(7)式に4節点
以上に依存するようなエネルギー項を追加し、その中か
ら同時に動かす節点に依存している項を選び出して(1
0)式のような評価関数を作ることができ、また、その
評価関数に関係する節点を選び出すことができる。
【0025】以下、本実施例における(7)式のエネル
ギー関数E* snake を最小化するようなsnake の位置を
求める処理方法について、図10を用いて説明する。図
10のエネルギー最小化方法では、ステップS41にお
いて与えられた初期位置から始めて、ステップS48で
snake が収束するまで、ステップS43〜S47までの
処理を繰り返す。即ち、ステップS41の初期位置では
全節点が未処理であるため、ステップS42においてフ
ラグFi をすべてTrueに設定する。以下の処理で、節点
i に移動が起こらなくなれば、フラグFi は順次Fals
e となる。ステップS43,S46およびS47で、カ
ウンタiを1から節点数nまで進め、ステップS45に
おいてそれぞれのiについて節点vi ,vi+1 の近傍探
索処理を行う。但し、 F=Fi-2 ∨Fi-1 ∨Fi ∨Fi+1 ∨Fi+2 ∨Fi+3 ・・・(11) がFalse 、つまり、節点vi-2 ,vi-1 ,vi
i+1 ,vi+2 ,vi+3 のすべてに移動が起こっていな
い場合には、ステップS45の近傍探索処理を行う必要
はない(ステップS44)。その後、ステップS48の
収束判定処理では、すべてのフラグFi がFalse 、即ち
すべての節点に移動が起こらなくなったところで、収束
したと判定してこの時のsnake の位置をステップS49
でエネルギー最小化位置とする。
【0026】次に、図11および図12を参照しつつ、
図10のステップS45におけるvi ,vi+1 の近傍探
索処理について説明する。図11は、図10のステップ
S45における近傍探索処理のフローチャートである。
図12は、図10のステップS45における近傍探索の
様子を示す概念図である。図11の近傍探索処理では、
ステップS51で、Fi+1 =False 、Emin =∞、<j
min ,kmin >=<0,0>、<j,k>=<0,0>
の初期設定を行う。このステップS51およびS53
で、節点vi の近傍の番号を表すカウンタjおよび節点
i+1 の近傍の番号を表すkをそれぞれ0から近傍点数
mまでのすべての<j,k>の組合せ(<j,k>∈
{0,1,…,m}×{0,1,…,m})について、
ステップS52〜S54の処理を行う。但し、ステップ
S51における<j,k>=<0,0>は現在位置を表
す。図12は、近傍点数m=8の場合に<j,k>=<
7,5>の位置vi,7 ,vi+1,5 を探索している様子を
示している。ステップS52において、節点vi ,v
i+1 を<j,k>番目の近傍点vi,j,vi+1,k に移動
した時のエネルギーを(10)式のEi,j,k によって計
算する。そして、ステップS53,S54で、これらE
i,j,k ,<j,k>∈{0,1,…,m}×{0,1,
…,m}の最小値Emin を与える近傍<jmin ,kmin
>を求める。この位置vi jmin ,vi+1
kmin は、(7)式の全体のエネルギーE* snake を減
少させる。
【0027】次に、ステップS56,S57において、
min が現在位置でなければ、節点vi をvi ,jmin
へ移動する。この時、移動が起こればフラグFi をTrue
に設定する。その後、ステップS58,S59におい
て、kmin が現在位置でなければ、節点vi+1
i+1 kmin へ移動する。この時、ステップS59で
移動が起これば、フラグFi+1 をTrueに設定し、移動が
起こらなければフラグFi+1 をステップS51でFalse
に設定する。このように、(10)式によって節点vi
と節点vi+1 の近傍のエネルギー変化を評価し、節点を
順次移動していく。すべての節点に移動が起こらなくな
れば、(7)式のエネルギー関数E* snake を減少させ
る近傍点が存在しないことになり、処理を終了する。
【0028】以上の処理によって、(7)式のエネルギ
ー関数E* snake を最小化するsnake の位置が得られ
る。この時のsnake は、「滑らかで画像のエッジ上にあ
る」といった形状の拘束条件と画像特徴の拘束条件を満
たす輪郭線となるため、図3に示すように画像中の対象
物の輪郭に一致する。以上のように、本実施例では、第
1の実施例において1つの節点vi のみを移動してした
ために、エネルギーが最小となっていないにもかかわら
ず、処理を終了してしまい、輪郭線の抽出に失敗する場
合があるという問題を解決でき、図9(d)に示すよう
に、複数の節点を同時に移動して探索を繰り返すことに
より、正確にエネルギー関数E* snake を最小化する輪
郭線が得られる。なお、本発明は上記実施例に限定され
ず、図1および図10のエネルギー最小化方法の処理内
容を他の内容に変えたり、あるいは図7および図11の
近傍探索処理を他の処理内容に変更する等、種々の変形
が可能である。
【0029】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1の発明
によれば、輪郭モデル上の節点の近傍を探索する際に、
該輪郭モデルに対して定義されたエネルギー関数の内、
探索を行っている節点に関係するエネルギー項をすべて
加えた値によってエネルギー関数の変化を評価し、その
エネルギー関数を減少させる移動を繰り返すようにした
ので、該エネルギー関数を最小化させる輪郭線(即ち、
画像中の対象物の輪郭線)が常に得られる。しかも、節
点の移動が起こったかどうかのフラグを用いているの
で、不必要な近傍探索処理を行うことがなくなり、収束
の判定も正確に行える。第2の発明によれば、輪郭モデ
ル上の複数の節点の近傍を同時に探索し、その探索の際
に、該輪郭モデルに対して定義されたエネルギー関数の
内、探索を行っている複数の節点に関係するエネルギー
項をすべて加えた値によってエネルギー関数の値の変化
を評価し、該エネルギー関数の値を減少させる移動を繰
り返すようにしている。そのため、第1の発明のよう
に、1つの節点のみを移動した場合、エネルギーが最小
となっていないにもかかわらず処理を終了してしまい、
輪郭線の抽出に失敗するというおそれを防止でき、複数
の節点を同時に移動して探索を繰り返すことによって正
確にエネルギー関数を最小化する輪郭線(即ち、画像中
の対象物の輪郭線)が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すエネルギー最小化
方法のフローチャートである。
【図2】従来の動的輪郭モデルによる輪郭線抽出を示す
図である。
【図3】従来の動的輪郭モデルを示す図である。
【図4】従来のエネルギー最小化方法のフローチャート
である。
【図5】図4のステップS3における近傍探索処理のフ
ローチャートである。
【図6】図4のステップS3における近傍探索の様子を
示す概念図である。
【図7】図1のステップS25における近傍探索処理の
フローチャートである。
【図8】図1のステップS25における近傍探索の様子
を示す概念図である。
【図9】第1の実施例の問題点と第2の実施例の効果を
示す図である。
【図10】本発明の第2の実施例を示すエネルギー最小
化方法のフローチャートである。
【図11】図10のステップS45における近傍探索処
理のフローチャートである。
【図12】図10のステップS45における近傍探索の
様子を示す概念図である。
【符号の説明】
1 原画像 2 エネルギー最小化部 3 輪郭線 4 エネルギー関数 5 初期位置 S25,S45 近傍探索処理

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形状に関する拘束条件と画像特徴に関す
    る拘束条件を満たす場合にエネルギーが最小となるよう
    なエネルギー関数を定義し、このエネルギー関数を最小
    化するような閉曲線の位置を求めることによって輪郭抽
    出を行う動的輪郭モデルによる輪郭抽出方法において、 前記輪郭モデル上の節点の近傍を探索する際に、該輪郭
    モデルに対して定義されたエネルギー関数の内、探索を
    行っている節点に関係するエネルギー項をすべて加えた
    値によってエネルギー関数の変化を評価し、常にエネル
    ギー関数を減少させる移動を繰り返し、かつ節点が移動
    したことを示すフラグを用いて不必要な近傍探索処理を
    省略することを特徴とする輪郭抽出方法。
  2. 【請求項2】 形状に関する拘束条件と画像特徴に関す
    る拘束条件を満たす場合にエネルギーが最小となるよう
    なエネルギー関数を定義し、このエネルギー関数を最小
    化するような閉曲線の位置を求めることによって輪郭抽
    出を行う動的輪郭モデルによる輪郭抽出方法において、 前記輪郭モデル上の複数の節点を同時に探索し、その探
    索の際に、該輪郭モデルに対して定義されたエネルギー
    関数の内、探索を行っている複数の節点に関係するエネ
    ルギー項をすべて加えた値によってエネルギー関数の値
    の変化を評価し、常にエネルギー関数の値を減少させる
    移動を繰り返すことを特徴とする輪郭抽出方法。
JP4282831A 1992-10-21 1992-10-21 輪郭抽出方法 Withdrawn JPH06131458A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010061500A (ja) * 2008-09-05 2010-03-18 Sony Corp 画像処理方法、画像処理装置、プログラム及び画像処理システム
JP2013524167A (ja) * 2010-03-26 2013-06-17 ザ・ボーイング・カンパニー 透明部材内の光学的欠陥の検出

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