JPH06126390A - 金属薄板の連続鋳造設備のドラム - Google Patents
金属薄板の連続鋳造設備のドラムInfo
- Publication number
- JPH06126390A JPH06126390A JP24253992A JP24253992A JPH06126390A JP H06126390 A JPH06126390 A JP H06126390A JP 24253992 A JP24253992 A JP 24253992A JP 24253992 A JP24253992 A JP 24253992A JP H06126390 A JPH06126390 A JP H06126390A
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- JP
- Japan
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- drum
- casting
- face parts
- face
- hard
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ツインドラム式薄板連続鋳造において、安定
長時間鋳造、ドラム修繕費の削減を可能にする。 【構成】 サイド堰と接するドラム端面部分の内側の端
面部分６が硬質で焼き付き難い材質、外側の端面部分７
が耐溶鋼性に優れる材質からなるドラム。 【効果】 ドラム端面円周の凹凸が著しく小さくなるの
で、サイド堰の耐火物の摩耗速度が従来に比べ１／４以
下になり、安定して鋳造量を大幅に増大することができ
る。また、ドラム端面の補修、手入れなどドラムの修繕
頻度が従来に比べ大幅に減少する。
長時間鋳造、ドラム修繕費の削減を可能にする。 【構成】 サイド堰と接するドラム端面部分の内側の端
面部分６が硬質で焼き付き難い材質、外側の端面部分７
が耐溶鋼性に優れる材質からなるドラム。 【効果】 ドラム端面円周の凹凸が著しく小さくなるの
で、サイド堰の耐火物の摩耗速度が従来に比べ１／４以
下になり、安定して鋳造量を大幅に増大することができ
る。また、ドラム端面の補修、手入れなどドラムの修繕
頻度が従来に比べ大幅に減少する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、金属薄板の連続鋳造設
備のドラムに関する。
備のドラムに関する。
【０００２】
【従来の技術】ツインドラム式の薄板連続鋳造装置にお
いては、一対の水冷ドラムと、この一対の水冷ドラム端
面に押し付けられる耐火物を埋設したサイド堰が用いら
れる。このサイド堰の耐火物はドラムの回転によってド
ラム端面との摩擦により摩耗し、またドラム端面も摩耗
する。最大鋳造量は凸高さ相当の摩耗に至るまでの時間
によって決まる。
いては、一対の水冷ドラムと、この一対の水冷ドラム端
面に押し付けられる耐火物を埋設したサイド堰が用いら
れる。このサイド堰の耐火物はドラムの回転によってド
ラム端面との摩擦により摩耗し、またドラム端面も摩耗
する。最大鋳造量は凸高さ相当の摩耗に至るまでの時間
によって決まる。
【０００３】摩耗速度は耐火物の硬度だけでなく、端面
の粗度、耐火物〜端面の摩擦係数に影響されるので、硬
質で焼き付き難い端面材質が望まれる。また、端面は周
期的に予熱したサイド堰と接触後、雰囲気に晒され、時
にはサイド堰との隙間に差し込んだ鋳バリと接するの
で、端面材質は耐熱衝撃性に優れなければならない。胴
面側の端面最エッジ部は溶鋼と接するので、耐食性も具
備特性として挙げられる。
の粗度、耐火物〜端面の摩擦係数に影響されるので、硬
質で焼き付き難い端面材質が望まれる。また、端面は周
期的に予熱したサイド堰と接触後、雰囲気に晒され、時
にはサイド堰との隙間に差し込んだ鋳バリと接するの
で、端面材質は耐熱衝撃性に優れなければならない。胴
面側の端面最エッジ部は溶鋼と接するので、耐食性も具
備特性として挙げられる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ツインドラム式の薄板
連続鋳造装置では、水冷ドラムの端面にサイド堰を押し
付け、ドラムの回転でサイド堰の耐火物を摩耗させて溶
鋼をシールする。そのため、焼き付きによる面荒れ、熱
衝撃による剥離、溶鋼による溶損によって端面の周方向
に凹凸が発生し、そこに溶鋼が差し込み、鋳バリが発生
する。いずれ鋳バリがドラムに連れ廻ることによって、
サイド堰による溶鋼シールは不可能な状態になる。湯洩
れを抑制するためにサイド堰の押し付け力を上昇する
と、サイド堰の耐火物の摩耗速度は増大し、長時間鋳造
の実現は困難となる。そのため、高い頻度でドラム端面
の補修、手入れが必要となる。
連続鋳造装置では、水冷ドラムの端面にサイド堰を押し
付け、ドラムの回転でサイド堰の耐火物を摩耗させて溶
鋼をシールする。そのため、焼き付きによる面荒れ、熱
衝撃による剥離、溶鋼による溶損によって端面の周方向
に凹凸が発生し、そこに溶鋼が差し込み、鋳バリが発生
する。いずれ鋳バリがドラムに連れ廻ることによって、
サイド堰による溶鋼シールは不可能な状態になる。湯洩
れを抑制するためにサイド堰の押し付け力を上昇する
と、サイド堰の耐火物の摩耗速度は増大し、長時間鋳造
の実現は困難となる。そのため、高い頻度でドラム端面
の補修、手入れが必要となる。
【０００５】たとえば、端面材質として金属系を採用す
ると、焼き付いて面荒れが発生し、摩耗速度が増大す
る。酸化物系を採用すると、熱衝撃によって剥離が発生
し、円周の凹凸によって、また非酸化物系を採用する
と、溶鋼による最エッジ部の溶損によって、いずれの材
質系の場合も溶鋼シールの不良に至る。このような状態
でも、サイド堰の押し付け力の上昇によって溶鋼シール
が可能な場合もあるが、やはりサイド堰の耐火物の摩耗
速度は著しく増大し、長時間鋳造は困難になる。たとえ
サーメットなどの多成分系材質を採用しても互いの短所
を補うには到らず、完全なものではない。従って、端面
に１材質を使用したのでは、溶鋼シールの確保と長時間
鋳造の達成を両方満足することは不可能である。そこ
で、Ｎｉの肉盛り溶接などによって補修し、さらにグラ
インダーなどによって端面の手入れを行うが、その頻度
が非常に高いため効率が悪く、修繕費もかかってしま
う。
ると、焼き付いて面荒れが発生し、摩耗速度が増大す
る。酸化物系を採用すると、熱衝撃によって剥離が発生
し、円周の凹凸によって、また非酸化物系を採用する
と、溶鋼による最エッジ部の溶損によって、いずれの材
質系の場合も溶鋼シールの不良に至る。このような状態
でも、サイド堰の押し付け力の上昇によって溶鋼シール
が可能な場合もあるが、やはりサイド堰の耐火物の摩耗
速度は著しく増大し、長時間鋳造は困難になる。たとえ
サーメットなどの多成分系材質を採用しても互いの短所
を補うには到らず、完全なものではない。従って、端面
に１材質を使用したのでは、溶鋼シールの確保と長時間
鋳造の達成を両方満足することは不可能である。そこ
で、Ｎｉの肉盛り溶接などによって補修し、さらにグラ
インダーなどによって端面の手入れを行うが、その頻度
が非常に高いため効率が悪く、修繕費もかかってしま
う。
【０００６】本発明の目的は、溶鋼シールの確保と長時
間鋳造を達成するために、焼き付きによる面荒れ、熱衝
撃による剥離、溶鋼による溶損のいずれも発生しない端
面を有する水冷ドラムを得ることにある。
間鋳造を達成するために、焼き付きによる面荒れ、熱衝
撃による剥離、溶鋼による溶損のいずれも発生しない端
面を有する水冷ドラムを得ることにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は以下の通
りである。
りである。
【０００８】 サイド堰と接するドラム端面部分が内
側と外側で異なる材質からなることを特徴とするツイン
ドラム式の金属薄板の連続鋳造設備のドラム。
側と外側で異なる材質からなることを特徴とするツイン
ドラム式の金属薄板の連続鋳造設備のドラム。
【０００９】 内側の端面部分が硬質で焼き付き難い
材質、外側の端面部分が耐溶鋼性に優れる材質からなる
ことを特徴とする前記の金属薄板の連続鋳造設備のド
ラム。
材質、外側の端面部分が耐溶鋼性に優れる材質からなる
ことを特徴とする前記の金属薄板の連続鋳造設備のド
ラム。
【００１０】
【作用】本発明は、内側（軸側）は硬質で焼き付き難い
材質、外側（胴面）は耐溶鋼性に優れる材質をドラム端
面に張り分けることによって、端面の補修、手入れの頻
度を著しく減少し、ツインドラム法による直接薄板製造
の効率の向上およびドラム修繕費の低減を可能とする。
材質、外側（胴面）は耐溶鋼性に優れる材質をドラム端
面に張り分けることによって、端面の補修、手入れの頻
度を著しく減少し、ツインドラム法による直接薄板製造
の効率の向上およびドラム修繕費の低減を可能とする。
【００１１】内側材質に要求される特性としては、硬質
で焼き付き難いことに加え、周期的に加熱されたサイド
堰と接触後、雰囲気に晒されるため、耐熱衝撃性が不可
欠である。このような特性を具備する材質としては、一
般に非酸化物系、非酸化物含有率の高いサーメット系が
知られている。
で焼き付き難いことに加え、周期的に加熱されたサイド
堰と接触後、雰囲気に晒されるため、耐熱衝撃性が不可
欠である。このような特性を具備する材質としては、一
般に非酸化物系、非酸化物含有率の高いサーメット系が
知られている。
【００１２】一方、外側材質に要求される特性として
は、溶鋼に対する耐食性に加え、同様に耐熱衝撃性が不
可欠である。このような特性を具備する材質としては、
表層に酸化皮膜を形成する金属系、酸化物含有率がさほ
ど高くないサーメット系が知られている。
は、溶鋼に対する耐食性に加え、同様に耐熱衝撃性が不
可欠である。このような特性を具備する材質としては、
表層に酸化皮膜を形成する金属系、酸化物含有率がさほ
ど高くないサーメット系が知られている。
【００１３】これら異種材質からなるドラム端面におい
ては、加熱したサイド堰と接触した際、熱膨張率に差が
あると境界で縁切れが生じ、いずれ剥離に至ることか
ら、これを防止するために材質の組み合わせを決定す
る。
ては、加熱したサイド堰と接触した際、熱膨張率に差が
あると境界で縁切れが生じ、いずれ剥離に至ることか
ら、これを防止するために材質の組み合わせを決定す
る。
【００１４】
【実施例】図面は本発明の実施例を示すもので、図１は
水冷ドラムの構成図、図２はドラム端面の詳細図であ
る。
水冷ドラムの構成図、図２はドラム端面の詳細図であ
る。
【００１５】図１に示すように、ドラム端面部分１に耐
火物を埋設したサイド堰３を押し付けることによって溶
鋼４をシールする。
火物を埋設したサイド堰３を押し付けることによって溶
鋼４をシールする。
【００１６】図２に示すように、ドラム端面部分はＮｉ
メッキ５、内側の端面部分６、外側の端面部分７から構
成される。内側の端面部分６は硬質で焼き付き難く、耐
熱衝撃性の高いＣｒ3 Ｃ2 （７０％）−Ｎｉ・Ｃｒを爆
発溶射、またはプラズマ溶射で施工して得られるもので
ある。外側の端面部分７は、表層に酸化皮膜を形成する
ことによって溶鋼に対する耐食性に優れ、耐熱衝撃性も
高いＣｏＣｒＡｌＹを爆発溶射、またはプラズマ溶射で
施工して得られるものである。
メッキ５、内側の端面部分６、外側の端面部分７から構
成される。内側の端面部分６は硬質で焼き付き難く、耐
熱衝撃性の高いＣｒ3 Ｃ2 （７０％）−Ｎｉ・Ｃｒを爆
発溶射、またはプラズマ溶射で施工して得られるもので
ある。外側の端面部分７は、表層に酸化皮膜を形成する
ことによって溶鋼に対する耐食性に優れ、耐熱衝撃性も
高いＣｏＣｒＡｌＹを爆発溶射、またはプラズマ溶射で
施工して得られるものである。
【００１７】前記２種類の材質を端面部分の内側と外側
に施工した水冷ドラムを用いて、鋳造の前段階でドラム
端面に加熱したサイド堰を押し当てた後、ドラムを回転
させて鋳造を開始した。その結果、鋳バリ、湯洩れは発
生せず、安定した鋳造を行うことができた。従来に比
べ、著しくサイド堰の押し付け力の低減化も図られ、サ
イド堰の耐火物の摩耗速度は、端面にＣｒ3 Ｃ2 （７０
％）−Ｎｉ・Ｃｒの１材質を施工した場合に比べ１／
４、ＣｏＣｒＡｌＹ材質を施工した場合に比べ１／６に
小さくなり、１回の鋳造時間を延長し、鋳造量を大幅に
上昇させることができた。また、ドラム端面の補修、手
入れなどのドラムの修繕頻度を従来に比べ大幅に減少さ
せることができた。
に施工した水冷ドラムを用いて、鋳造の前段階でドラム
端面に加熱したサイド堰を押し当てた後、ドラムを回転
させて鋳造を開始した。その結果、鋳バリ、湯洩れは発
生せず、安定した鋳造を行うことができた。従来に比
べ、著しくサイド堰の押し付け力の低減化も図られ、サ
イド堰の耐火物の摩耗速度は、端面にＣｒ3 Ｃ2 （７０
％）−Ｎｉ・Ｃｒの１材質を施工した場合に比べ１／
４、ＣｏＣｒＡｌＹ材質を施工した場合に比べ１／６に
小さくなり、１回の鋳造時間を延長し、鋳造量を大幅に
上昇させることができた。また、ドラム端面の補修、手
入れなどのドラムの修繕頻度を従来に比べ大幅に減少さ
せることができた。
【００１８】尚、本発明は実施例に記載した材質の組み
合わせ、及び施工構造のみに限定されるものではない。
合わせ、及び施工構造のみに限定されるものではない。
【００１９】
【発明の効果】本発明により、ドラム端面円周の凹凸が
著しく小さくなるので、安定した長時間鋳造が可能にな
るとともに、ドラムの修繕費の大幅な削減も可能とな
る。
著しく小さくなるので、安定した長時間鋳造が可能にな
るとともに、ドラムの修繕費の大幅な削減も可能とな
る。
【図１】水冷ドラムの構成図である。
【図２】ドラム端面の詳細図である。
１ ドラム端面部分 ２ 水冷ドラム本体 ３ サイド堰 ４ 溶鋼 ５ Ｎｉメッキ ６ 内側の端面部分 ７ 外側の端面部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡 秀毅 山口県光市大字島田3434 新日本製鐵株式 会社光製鐵所内 (72)発明者 新井 貴士 山口県光市大字島田3434 新日本製鐵株式 会社光製鐵所内
Claims (2)
- 【請求項１】 サイド堰と接するドラム端面部分が内側
と外側で異なる材質からなることを特徴とするツインド
ラム式の金属薄板の連続鋳造設備のドラム。 - 【請求項２】 内側の端面部分が硬質で焼き付き難い材
質、外側の端面部分が耐溶鋼性に優れる材質からなるこ
とを特徴とする請求項１記載の金属薄板の連続鋳造設備
のドラム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4242539A JP3015986B2 (ja) | 1992-08-20 | 1992-08-20 | 金属薄板の連続鋳造設備のドラム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4242539A JP3015986B2 (ja) | 1992-08-20 | 1992-08-20 | 金属薄板の連続鋳造設備のドラム |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06126390A true JPH06126390A (ja) | 1994-05-10 |
| JP3015986B2 JP3015986B2 (ja) | 2000-03-06 |
Family
ID=17090619
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4242539A Expired - Lifetime JP3015986B2 (ja) | 1992-08-20 | 1992-08-20 | 金属薄板の連続鋳造設備のドラム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3015986B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009082075A1 (en) * | 2007-12-21 | 2009-07-02 | Posco | Casting roll of twin roll type strip caster and surface treatment method thereof |
| KR101010631B1 (ko) * | 2008-07-10 | 2011-01-24 | 주식회사 포스코 | 쌍롤식 박판주조기의 주조롤 및 그 제조방법 |
-
1992
- 1992-08-20 JP JP4242539A patent/JP3015986B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009082075A1 (en) * | 2007-12-21 | 2009-07-02 | Posco | Casting roll of twin roll type strip caster and surface treatment method thereof |
| KR100944438B1 (ko) * | 2007-12-21 | 2010-02-25 | 주식회사 포스코 | 쌍롤식 박판주조기의 주조롤 및 그 표면 처리방법 |
| JP2011506098A (ja) * | 2007-12-21 | 2011-03-03 | ポスコ | 双ロール式薄板鋳造機の鋳造ロール及びその表面処理方法 |
| AU2008341374B2 (en) * | 2007-12-21 | 2011-08-04 | Posco | Casting roll of twin roll type strip caster and surface treatment method thereof |
| US8302665B2 (en) | 2007-12-21 | 2012-11-06 | Posco | Casting roll of twin roll type strip caster and surface treatment method thereof |
| KR101010631B1 (ko) * | 2008-07-10 | 2011-01-24 | 주식회사 포스코 | 쌍롤식 박판주조기의 주조롤 및 그 제조방법 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3015986B2 (ja) | 2000-03-06 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19991124 |