JPH0612538U - 基礎用配筋支持金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案の目的は、上部支柱を簡単に所定の位
置で設定でき、さらに配筋後の微調整も極めて簡単な基
礎用配筋支持金具を提供することにある。 【構成】 鉄筋コンクリートまたは鉄骨鉄筋コンクリー
ト造りの建築物の基礎梁鉄筋を組み立てる際に使用され
る基礎用配筋支持金具において、前記上部支柱固定手段
が上部支柱としてねじを有するスライド筋４を使用し、
前記スライド筋４の所定の位置に螺合自在に固定される
ロックナット５と、前記下部支柱１の上端に配設された
スライド筋４を受け入れる孔を有しロックナット５が当
接するスライド筋受けプレート６と、によることを特徴
とする基礎用配筋支持金具。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、鉄筋コンクリートまたは鉄骨鉄筋コンクリート造りの建築物の基礎 梁鉄筋を組み立てる際に使用される基礎用配筋支持金具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

上部支柱であるスライド筋は通常、異形鉄筋、軟鋼丸棒、又は普通鉄管等を使 用している。これらを配筋する場合、従来は上部支柱であるスライド筋を鉄筋受 けアングルに溶接し、高さの調整は上部支柱の上端に配設した適当な幅のスライ ド受けにねじを切り、ボルトで締め付けて止める。スライド筋の腹をこのボルト で締め付けて止めてあるので、鉄筋受けアングル上に配筋された主筋とか、スタ ーラップ等の荷重、及び作業員等が乗るため相当の荷重がかかるので、このボル ト締め付けだけでは、極めて危険であり、締め付けがすべって配筋全体が下がる 危険があるので、２本のボルトで２重に締め付ける場合もある。配筋後、高さを 調整する場合、配筋全体をクレーンで上げてスライド受けのボルトを緩め、鉄筋 受けアングルを上下して所定の位置でボルトを再度締め付ける。このように従来 の方法では上部支柱を所定の高さにするのが困難で、また配筋後の高さの微調整 も締め付けボルトを緩めたり、締め付けたりしなければならないので非常に困難 で、さらに上部支柱のスリップによる落下の危険及びボルトの欠損等、安全面で も様々な問題を抱えている。

【０００３】

【解決しようとする課題】 本考案の目的は、上部支柱を簡単に所定の位置 で設定でき、さらに配筋後の微調整も極めて簡単な基礎用配筋支持金具を提供す ることにある。

【０００４】

【問題を解決するための手段】

上記問題点を解決するために本考案では上部支柱固定手段が上部支柱としてね じを有するスライド筋４を使用し、前記スライド筋４の所定の位置に螺合自在に 固定されるロックナット５と、前記下部支柱１の上端に配設されたスライド筋４ を受け入れる孔を有し、ロックナット５が当接するスライド筋受けプレート６と によることを特徴とする。さらに下部支柱に上部支柱の振れを止めるために上部 支柱振れ止めを配設すれば後述する理由から有利である。また上部支柱の下端に 近い部分にロックナットを回しても上部支柱が一緒に回らないようにするためピ ンを配設することもできる。

【０００５】

【実施例】

本考案を実施例に従って解説すると、先ず鉄筋受けアングル３に上部支柱とし てねじを有するスライド筋４（市販のネジテッコン等）を溶接し、ロックナット ５をスライド筋４に螺合する。スライド筋４の下端にピン８を差し込み、鉄筋受 けアングル３を上下するためロックナット５を回しても、スライド筋４が一緒に 回らないようにする。ここで配筋後は鉄筋受けアングル３に荷重がかかっており 、また配筋後はその主筋と鉄筋受けアングル３は結束されているので、スライド 筋４がロックナット５と一緒にまわることはないので、ピン８は特には必要ない 。

【０００６】 下部支柱１の頂部にスライド筋を受ける孔を有しロックナット５と当接するス ライド筋受けプレート６を溶接し、予め螺合自在にスライド筋４に固定されたロ ックナット５をスライド筋４と共にスライド筋受けプレート６の上から投入する と、ロックナット５の部分に当接してスライド筋受けプレート６で止まる。スラ イド筋振れ止め７はスライド筋の振れ止めのために頂部より適当な位置の柱に溶 接する。ロックナット５を回すと鉄筋受けアングル３が上下する。

【０００７】 本考案では予めＨ−ＨＩ＝ｈにロックナット５の位置を定める。 スライド筋４を下部支柱１の上部から投入することにより、簡単に所定の高さＨ にすることができる また配筋後、高さＨの微調整は全体の配筋をクレーン等で 吊り上げなくともロックナット５を回すことにより、上下して簡単に定めること ができる。

【０００８】 上部支柱であるスライド筋４のネジテッコンのネジピッチは８〜１６mmまでの 種類があり、ロックナット１回転で８〜１６mmの鉄筋受けアングル３の上下が可 能であるので、微調整も極めて簡単である。

【０００９】

【効果】

本装置を使用することにより、従来の装置のスライド筋のスリップによる落下 の危険性は全くなく、作業の安全性確保ができ、Ｈ高さの調整が簡単であり、作 業効率の向上が極めて大である。

【００１０】 またスライド筋の太さ（Ｄ１９〜Ｄ４１）を荷重に応じて種々に変えることに よりＨ２に従ってｈを高くすることができ、従来形では難しかったＨ１を一定に してあらゆるＨの変化に対応できる支持金具も可能にする。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による基礎用配筋金具の全体正面図であ
る。

【図２】本考案による上部支柱固定手段を表した部分正
面図である。

【図３】ａ、ｂ、ｃは、それぞれ図２の上部支柱固定手
段のＡ─Ａ、Ｂ−Ｂ、Ｃ−Ｃの部分の断面図である。

【符号の説明】

１ 下部支柱 ２ ベース ３ 鉄筋受けアングル ４ スライド筋 ５ ロックナット ６ スライド筋受けプレート ７ スライド筋振れ止め ８ ピン

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ベースとこのベースから直立する下部支
   柱と、この下部支柱に対して上下に調整可能に支持され
   た上部支柱と、この上部支柱の上端に固定された鉄筋支
   持部材と、上部支柱を下部支柱に所望の位置で固定する
   上部支柱固定手段とからなる鉄筋コンクリートまたは鉄
   骨鉄筋コンクリート造りの建築物の基礎梁鉄筋を組み立
   てる際に使用される基礎用配筋支持金具において、前記
   上部支柱固定手段が上部支柱としてねじを有するスライ
   ド筋４を使用し、前記スライド筋４の所定の位置に螺合
   自在に固定されるロックナット５と、前記下部支柱１の
   上端に配設されたスライド筋４を受け入れる孔を有しロ
   ックナット５が当接するスライド筋受けプレート６と、
   によることを特徴とする前記基礎用配筋支持金具。
2. 【請求項２】 下部支柱にスライド筋４の振れを止める
   ためにスライド筋振れ止め７を配設したことを特徴とす
   る請求項１の基礎用配筋支持金具。
3. 【請求項３】 スライド筋４の下端に近い部分にロック
   ナット５を回しても上部支柱１が一緒に回らないように
   するためピン８を配設したことを特徴とする請求項１ま
   たは２の基礎用配筋支持金具。