JPH06123806A - 偏光板用保護フィルム - Google Patents

偏光板用保護フィルム

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Publication number
JPH06123806A
JPH06123806A JP27451692A JP27451692A JPH06123806A JP H06123806 A JPH06123806 A JP H06123806A JP 27451692 A JP27451692 A JP 27451692A JP 27451692 A JP27451692 A JP 27451692A JP H06123806 A JPH06123806 A JP H06123806A
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JP
Japan
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protective film
layer
polarizing plate
film
group
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Application number
JP27451692A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Shibue
俊明 渋江
Koichi Nagayasu
浩一 永安
Toshiya Takagi
利也 高木
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 偏光板用保護フィルムの少なくとも片面に導
電性を有する層を少なくとも1層有し、その表面比抵抗
が1011Ω/cm(25℃、20%RH)以下であることを特徴と
する偏光板用保護フィルムにより達成。本発明の好まし
い態様としては次ぎの事が挙げられる。 偏光板用保護フィルムがセルロースエステルフィル
ムであること 偏光板用保護フィルムの導電性を有する層の反対面
に、親水性バインダーを含有する層を有すること 導電性層の導電性材料が、Sn、Ti、In、Z
n、Al、Si、Mg、Ba、Mo、W、Vを主成分と
し、かつしその体積抵抗率が107Ω/cm(25℃、20%RH)
である金属酸化物から選ばれる少なくとも1種であるこ
と 導電性層を有する層の電気導電性材料が、イオン性
重合体を主成分とすること 金属酸化物の1次粒子サイズが0.2μm以下であるこ
と 導電性層を有する層の電気導電性材料が電解質を含
有するアルミナゾルであること

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は偏光板用の保護フィルム
に関し、詳しくは光学的性能を要求される用途、例えば
液晶表示装置の偏光板用保護フィルム等に広く使用され
ているセルロースエステルフィルムに導電性層を付与し
た偏光板用保護フィルムに関する。
【0002】
【発明の背景】偏光フィルムからなる偏光板はサングラ
ス、反射防止板、液晶を組み合わせて電卓、時計、OA
機器、自動車用表示機器として、近年その用途範囲が広
がっている。
【0003】偏光板は、通常、ポリビニルアルコール系
フィルムによう素叉は二色性染料を吸着、染着させ、こ
れを一定方位に延伸配列させて偏光膜を形成する。この
偏光板を液晶表示装置等に付設するに際しては粘着層が
設けられるがその粘着層は通常、接着に供するまでの
間、セパレーター等で被覆保護される。
【0004】一方、液晶表示装置等の組立工程や偏光板
の流通過程等においては、偏光板の表面に保護フィルム
が設けられ、これにより偏光板表面が保護される。
【0005】また前記偏光板の用途において、各種環境
下で高い信頼性と耐久性を発揮するために、偏光板と保
護フィルム間には強固な接着性が要求される。この接着
性を向上させる方法として、最も広く保護フィルムとし
て使用されるセルローストリアセテートフィルムの場
合、予めアルカリ液で表面のケン化処理を行い、しかる
のにポリビニルアルコール系接着剤等で積層し偏光フィ
ルムとしている。
【0006】しかし、上記アルカリ処理は高濃度アルカ
リ液を使用するため、作業安全上、又環境保全の上で好
ましくなく、更にアルカリ処理によって、可塑剤のブリ
ードアウトや、ヘイズが高くなるなど品質を落とすおそ
れがある。
【0007】又、アルカリ処理の前に帯電防止や、ハー
ドコート加工などの機能性付与の加工を行うと、アルカ
リ処理によってその効果が減殺されるため、保護フィル
ムの機能性付与はアルカリ処理後に限定される等の問題
がある。
【0008】従来、前記のように用いられる偏光板とし
ては、偏光板の片面叉は両面に樹脂フィルムからなる透
明保護層を設けたものが知られている。しかしながら、
偏光板に付設した粘着層よりセパレーター等を剥離除去
して接着に供するまでの間にゴミ等が付着して汚染し、
外観不良を誘発する問題点があった。
【0009】また偏光板を粘着層を介し液晶表示装置に
接着した後、表面保護フィルムを剥離除去すると異常表
示が発生して正常な液晶表示が実現されない問題点や稼
動中に液晶表示装置が誤動作する問題点等がある。上記
欠点を改良する方法としては例えば特開平4-124601号、
特開昭62-89907号等に開示されている。
【0010】これらの方法はいづれも導電層を蒸着やス
パッタリングを用いて設けたプラスチックフィルムを粘
着剤や接着剤を用いて新たな保護フィルムを設ける必要
があり、このような技術を用いたフィルムは透明性等の
光学特性が充分でなく、またフィルムへの密着性が劣
る。
【0011】更に上記フィルムを偏光フィルムに接着剤
を介して貼り合わせる場合 1)界面部に気泡が入り易く作業性が悪い 2)粘着剤を新たに設けることは温度や湿度の影響でそ
の性能が低下したり、発泡現象を呈したり、偏光板の剥
離の現象が生じたりする 3)偏光板がカールして浮き上がる などの問題があり未だ充分でない。
【0012】また特開平1-238602号には特定の界面活性
剤をポリエチレンフィルム等の熱可塑性樹脂フィルムに
塗設する方法が提案されているが、帯電防止性の湿度依
存性が大きく、低湿での効果が充分でない等の問題があ
る。
【0013】
【発明の目的】上記のような問題に対し、本発明の目的
は、以下のような特徴を有する偏光板用保護フィルムを
提供することにある。
【0014】 粘着層にゴミ等が付着して汚染し、外
観不良のないこと 液晶の異常表示問題や液晶表示装置の誤動作の問題
の少ないこと 新たな導電性層を設けたフィルムの接着剤による貼
りつけの必要がなく、さらに鹸化処理の必要もなく作業
工程を省略できること 透明性等の光学特性に優れ、支持体フィルムへの密
着性が優れること
【0015】
【発明の構成】本発明の上記目的は、偏光板用保護フィ
ルムの少なくとも片面に導電性を有する層を少なくとも
1層有し、その表面比抵抗が1011Ω/cm(25℃、20%R
H)以下であることを特徴とする偏光板用保護フィルム
により達成される。
【0016】本発明の好ましい態様としては次ぎの事が
挙げられる。
【0017】 偏光板用保護フィルムがセルロースエ
ステルフィルムであること 偏光板用保護フィルムの導電性を有する層の反対面
に、親水性バインダーを含有する層を有すること 導電性層の導電性材料が、Sn、Ti、In、Z
n、Al、Si、Mg、Ba、Mo、W、Vを主成分と
し、かつその体積抵抗率が107Ω/cm(25℃、20%RH)で
ある金属酸化物から選ばれる少なくとも1種であること 導電性層を有する層の電気導電性材料が、イオン性
重合体を主成分とすること 金属酸化物の1次粒子サイズが0.2μm以下であるこ
と 導電性層を有する層の電気導電性材料が電解質を含
有するアルミナゾルであること 以下、本発明について具体的に説明する。
【0018】偏光板用保護フィルムとしては、従来透明
で柔軟性がある熱可塑性プラスチックフィルム、特にポ
リエチレンのようなプラスチックが使用されていたが、
配向性がなく、さらに透明性が良いことから、本発明で
はセルロースエステルフィルムを用いることが好まし
い。
【0019】本発明に用いられるセルロースエステルフ
ィルムとしてジアセチルセルロース、トリアセチルセル
ロース、セルロースプロピオネート、セルロースアセテ
ートブチレート及びニトロセルロースなどの材料からな
るセルロースエステル系フィルムが挙げられる。偏光フ
ィルム用等の保護フィルムとして使用するためには強度
の関係から厚さ10μm以上が必要で、特に20〜500μmの
トリアセチルセルロースフィルムもしくはジアセチルセ
ルロースフィルムが透明性、吸湿寸法安定性、強力特性
及び耐候性等の点で好ましい。またセルロースエステル
フィルムの耐光性を向上させる目的でベンゾフェノン系
やベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収剤を添加した
り必要に応じて滑り剤可塑剤等その他の添加剤を添加す
ることができる。
【0020】本発明の偏光板用保護膜の構成において
は、トリアセチルセルロースの一方の側に帯電防止層を
設け、その反対側には偏光子と接着するための親水性バ
インダーが設けられる。
【0021】本発明に係る親水性バインダーとしては例
えば−COOM基含有の酢酸ビニル-マレイン酸共重合体化
合物又は親水性セルロース誘導体(例えばメチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシアルキ
ルセルロース等)、ポリビニルアルコール誘導体(例え
ば酢酸ビニル-ビニルアルコール共重合体、ポリビニル
アセタール、ポリビニルホルマール、ポリビニルベンザ
ール等)天然高分子化合物(例えばゼラチン、カゼイン
アラビアゴム等)、親水基含有ポリエステル誘導体(例
えばスルホン基含有ポリエステル共重合体)が挙げられ
る。
【0022】上記、本発明に使用される特定の−COOM基
含有共重合体化合物は下記一般式で示される。
【0023】
【化1】
【0024】式中、Aはビニル単量体、Bは水素原子、
−CO−OM あるいは−(CO)−R であって、Z=0のとき
Bは水素原子、またRがアルキル基のときBは水素原
子、Mは水素あるいはカチオン、Rは−O−R′あるいは
−N(R″)(R′) ここでR′はアルキル基、アラルキル
基、アリール基、異項環残基あるいはR″と共同して異
項環を形成するに必要な非金属原子、R″は水素原子、
低級アルキル基あるいはR′と共同して異項環を形成す
るに必要な非金属原子、R1及びR2は水素原子あるいは
低級アルキル基、Xは−(CO)−O−あるいは−O−(CO)
−、R3はハロゲノアルキルあるいはハロゲノアルキル
オキシアルキル基、m,p,q,r,x,y,zはそれ
ぞれ各単量体のモル%を示す値であって、mは0〜60、
pは0〜100、qは0〜100、rは0〜100、xは0〜6
0、yは0〜100、zは0〜100であり、m+p+q+r
=100、 x+y+z=100である。 上記一般式においてビニル単量体としては例えばスチレ
ン、ニトロ基、弗素、塩素、臭素、クロルメチル基、低
級アルキル基等が置換されたスチレン、ビニルメチルエ
ーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルクロルエチルエ
ーテル、酢酸ビニル、クロル酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、アクリル酸、メタクリル酸あるいはイタコン酸
等の不飽和酸、炭素数1〜5であって、非置換あるいは
塩素、フェニル基等を置換したアルキルアクリレートあ
るいはアルキルメタアクリレート、フェニルアクリレー
トあるいはフェニルメタアクリレート、アクリロニトリ
ル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、アクリル
アミド、炭素数1〜5のアルキル基あるいは塩素、フェ
ニル基等を置換したアクリルアミド、ビニルアルコー
ル、クリシジルアクリレート、アクロレイン等があり、
好ましくはスチレン、置換基を有するスチレン、酢酸ビ
ニル、ビニルメチルエーテル、アルキルアクリレート、
アクリロニトリル等である。
【0025】また、上記式中のR′のアルキル基として
は、炭素数1〜24のものが好ましく、直鎖アルキル基、
分岐アルキル基、シクロアルキル基等のアルキル基のい
ずれでもよく、また該アルキル基は置換基を有していて
もよく、この置換基としてはヒドロキシ基、ヒドロキシ
カルボニル基、カチオンのオキシカルボニル基等で、特
に弗素のごときハロゲンが置換されたハロゲノアルキル
基またはハロゲノアルキルオキシアルキル基は望ましい
結果が得られ、このとき炭素数2〜18のハロゲノアルキ
ル基、ハロゲノアルキルオキシアルキル基またはハロゲ
ノシクロアルキル基であって、ハロゲン数は望ましくは
1〜37である。このハロゲノアルキル基及びハロゲノア
ルキルオキシアルキル基及び前記式中のR3のハロゲノ
アルキル基及びハロゲノアルキルオキシアルキル基は、
好ましくは下記一般式〔A〕で示される。
【0026】
【化2】
【0027】(式中、R4,R5,R6,R7,R8 は水素
あるいは弗素で、n2は0または1であり、n2が0のと
きにはn1は0、n2が1のときにはn1は2または3で
あって、n3は1〜17の整数、 但しn1+n3は1〜17であ
る。但しR4が構造式中で2個以上ある場合には1個が
水素で他が弗素であるように異なる基であってもよく、
同様にR5,R6,R7がそれぞれ構造式中に複数個ある
ときには、異なる基であってもよい。)また、前記一般
式〔I〕及び一般式〔II〕中のR′が前述のようなハロ
ゲノアルキル基、あるいはハロゲノアルキルオキシアル
キル基のときには、好ましくは前記一般式〔I〕及び一
般式〔II〕中のRは−O−R′である。また、R′のフェ
ニル基のごときアリール基、あるいはベンジル基のごと
きアラルキル基は置換基を有していてもよく、この置換
基としては、弗素・塩素・臭素等のハロゲン低級アルキ
ル基・ヒドロキシ基・ヒドロキシカルボニル基・カチオ
ンのオキシカルボニル基・ニトリル基・ニトロ基等が挙
げられる。 また、式中のR′の異項環またはR′と
R″とで形成する異項環は、酸素、イオウ、または窒素
を含む飽和あるいは不飽和の異項環であって、例えばア
ジリジン・ピロール・ピロリジン・ピラゾール・イミダ
ゾール・イミダゾリン・トリアゾール・ピペリジン・ピ
ペラジン・オキサジン・モルホリン・チアジン等の異項
環から選択される異項環である。また式中Mのカチオン
としては、例えばアンモニウムイオン、ナトリウムイオ
ン、カリウムイオン、リチウムイオン等のカチオンであ
る。
【0028】そして上記一般式で示される−COOM基含有
共重合体化合物は単独あるいは2種以上併用して用いら
れ、好ましくは平均分子量約500〜500,000程度のものが
用いられる。
【0029】上記共重合体化合物の代表的なものとして
は、下記のものを挙げることができる。
【0030】しかし本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0031】
【化3】
【0032】本発明に使用される前記一般式で表される
−COOM基含有共重合体化合物は、公知の方法で合成され
る。即ち、無水マレイン酸共重合物は極く一般的な重合
物であることは周知の通りであり、これらの誘導体もそ
れらに適合するアルコールあるいはアミン類を無水マレ
イン酸共重合物に反応させれば簡単に得られ、また無水
マレイン酸単量体に適合するアルコールあるいはアミン
類を反応し精製したものを他のビニル単量体と共重合さ
せても得られる。また、ハロゲノアルキル・ハロゲノア
ルキルオキシアルキル等のアクリレート類は、ジャーナ
ル・オブ・ポリマー・サイエンス(Journal of Polymer
Science.15 515〜574(1955)あるいは英国特許1,121,
357号明細書に記載されている単量体及び重合体の合成
法によって容易に合成される。本発明にかかる、前記共
重合体化合物の使用量は、10〜1000mg/m2であることが
好ましく、更には20〜300mg/m2であることが特に好まし
い。
【0033】又、本発明に係るポリマー溶液はグラビア
コーター、ディプコーター、リバースロールコーター、
押し出しコーターなど公知の方法で塗布できる。本発明
に係るポリマーの付量は10〜1000mg/m2の範囲であり、
特に安定な接着力、塗布後の仕上り性からみると20〜30
0mg/m2が好ましい。該塗布液を塗布した後乾燥する方法
としては特に制限はないが乾燥後の残留溶媒量は5wt%
以下とするのが好ましい。残留溶媒量が多いと、偏光子
と積層された後の乾燥過程で接着界面に気泡を生じる場
合があり好ましくない。
【0034】本発明に係るポリマー溶液には所望により
紫外線吸収剤、滑り剤、マット剤、帯電防止剤、架橋
剤、及び活性剤などを添加してもよい。
【0035】特に架橋剤は偏光子のポリビニルアルコー
ルフィルムとの接着を促進する上で好ましい。この様な
架橋剤としては、例えば多価のエポキシ化合物、アジリ
ジン化合物、イソシアネート化合物や、明バン、ホウ素
化合物などがあげられる。
【0036】本発明に係る保護フィルムの処理面と、偏
光子を貼り合わせるのに使用される接着剤としては例え
ばポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどの
ポリビニルアルコール系接着剤や、ブチルアクリレート
などビニル系ラテックス等があげられる。
【0037】次に、本発明の導電性を有する金属酸化物
粉体について記述する。
【0038】金属酸化物の例としては、 ZnO、Ti
2、SnO2、Al23、In23、SiO2、Mg
O、BaO、MoO2、V25等、或いはこれらの複合
酸化物が好ましく、特にZnO、TiO2及びSnO2
好ましい。異種原子を含む例としては、例えばZnOに
対してはAl、In等の添加、TiO2に対してはN
b、Ta等の添加、叉SnO2に対しては、Sb、N
b、ハロゲン元素等の添加が効果的である。これら異種
原子の添加量は0.01mol%−25mol%の範囲が好ましい
が、0.1mol%−15mol%の範囲が特に好ましい。
【0039】また、これらの導電性を有する金属酸化物
粉体の体積抵抗率は107Ωcm特に105Ωcm以下であって、
1次粒子径が100Å以上0.2μm以下で、高次構造の長径
が300Å以上6μm以下である特定の構造を有する粉体を
導電層に体積分率で0.01%以上20%以下含んでいること
が好ましい。
【0040】高次構造を有する粒子径に関しては、沈降
法、レーザー回折法などによる粒度分布計の測定により
求められた平均粒子径を採用するのが好ましいが、1次
粒子径に関しては電子顕微鏡写真より粒子径を決定しな
ければならない。ただし両者を測定するのに電子顕微鏡
だけを採用した場合には、視野内において独立して存在
している粒子の最も長い径を高次構造の粒子径として採
用し、明らかに粒界の存在する粒子の径を1次粒子径と
して採用する。
【0041】ここで粒子の高次構造に関して詳しく述べ
れば、粒子のつながりは、枝分かれしていても直線状に
整然とした配列をなしていても、螺旋状になっていても
よく、好ましくは、直線上に配列していたほうが良い。
つながりの個数は、3個以上100個以下であれば良く、
好ましくは500未満が、更に好ましくは3個以上100個未
満が、分散等を考慮すると好適に選ばれる。しかし、通
常合成された粉体は、粒度分布だけではなく粒子形成も
様々となり、これらのつながり粒子だけを分離すること
は、経済的に不利な場合がある。ここで述べたつながり
粒子以外の粒子、すなわちつながり個数が2以下の粒子
が多少含まれていても本発明の目的を達成できればこれ
を制限しない。しかしそのような粉体が、40%以上つな
がり粒子の中に含まれてくると体積分率で20%を越える
量を添加しないと本発明の目的を達成できなくなり好ま
しくない。
【0042】本発明の導電性は、導電性微粒子をバイン
ダーに分散させて支持体層に設けてもよいし、支持体に
下引処理を施し、その上に導電性微粒子を被着させても
よい。
【0043】又、本発明の効果を阻害しない範囲で本発
明の金属酸化物からなる層中に耐熱剤、耐候剤、無機粒
子、水溶性樹脂、エマルジョン等をマット化、膜質改良
のために添加しても良い。
【0044】例えば、本発明の金属酸化物からなる層中
に無機微粒子を添加してもよい。添加する無機微粒子の
例としては、シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、ア
ルミナゾル、カオリン、タルク、マイカ、炭酸カルシウ
ム等をあげることができる。微粒子は、平均粒径0.01〜
10μmが好ましく、より好ましくは0.01〜5μm、塗布剤
中の固形分に対して重量比で0.05〜10部が好ましく、特
に好ましいのは0.1〜5部である。
【0045】本発明で使用するバインダーは、フィルム
形成能を有する物であれば特に限定されるものではない
が、例えばゼラチン、カゼイン等のタンパク質、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
アセチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリアセ
チルセルロース等のセルロース化合物、デキストラン、
寒天、アルギン酸ソーダ、デンプン誘導体等の糖類、ポ
リビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸
エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリスチレン、
ポリアクリルアミド、、ポリ-N-ビニルピロリドン、ポ
リエステル、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸等の合成
ポリマー等を挙げる事ができる。
【0046】特に、ゼラチン(石灰処理ゼラチン、酸処
理ゼラチン、酸素分解ゼラチン、フタル化ゼラチン、ア
セチル化ゼラチン等)、アセチルセルロース、ジアセチ
ルセルロース、トリアセチルセルロース、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ブチル、ポ
リアクリルアミド、デキストラン等が好ましい。
【0047】本発明において、支持体の一方の面上に設
けられた層には、イオン導電性物質や、導電性微粒子を
含有する。
【0048】本発明に用いられるイオン導電性物質と
は、電気伝導性を示し、電気を選ぶ担体であるイオンを
含有する物質のことである。この例としては、イオン性
高分子化合物と電解質を含む金属酸化物ゾルを挙げるこ
とができる。
【0049】イオン性高分子化合物としては、特公昭49
-23828号、同49-23827号、同47-28937号にみられるよう
なアニオン性高分子化合物;特公昭55-734号、特開昭50
-54672号、特公昭59-14735号、同57-18175号、同57-181
76号、同57-56059号などにみられるような、主鎖中に解
離基をもつアイオネン型ポリマー;特公昭53-13223号、
同57-15376号、特公昭53-45231号、同55-145783号、同5
5-65950号、同55-67746号、同57-11342号、同57-19735
号、特公昭58-56858号開61-27853、開62-9346にみられ
るような、側鎖中にカチオン性解離基をもつカチオン性
ペンダント型ポリマー;等を挙げることができる。
【0050】特に好ましいイオン性高分子化合物として
は、次記一般式〔1〕および〔2a〕、〔2b〕の構造
のユニットを有するポリマーが挙げられる。
【0051】
【化4】
【0052】
【化5】
【0053】式中R3,R4,R5,R6は炭素数1〜4の
置換あるいは未置換のアルキル基を表わすか、R3とR4
及び/又はR5とR6が結合してピペラジンなどの含窒素
複素環を形成していてもよい。AおよびBはそれぞれ炭
素数2〜10の置換あるいは未置換のアルキレン基、アリ
ーレン基、アルケニレン基、アリーレンアルキレン基、
−R1COR8−、−R9COOR10OCOR11−、−R12OCR13COOR
14−、−R15−(OR16)−m、−R17CONHR18NHCOR19、−R20
OCONHR21NHCOR22あるいは、−R25NHCONHR24NHCONHR
25基、CR7、R8、R9、R11、R12、R14、R15
16、R17、R19、R20、R22、R23およびR25はアル
キレン基、R10、R13、R18、R21およびR24はそれぞ
れ置換あるいは未置換のアルキレン基、アルケニレン
基、アリーレン基、アリーレンアルキレン基、アルキレ
ンアリーレン基から選ばれる連結基、mは1〜4の正の
整数から選ばれる連結基、X-はアニオン。
【0054】ただし、Aがアルキレン基、ヒドロキシア
ルキレン基あるいは、アリーレンアルキレン基である時
には、Bがアルキレン基、ヒドロキシルアルキレン基あ
るいはアリーレンアルキレンでないことが好ましい。
【0055】Eは単なる結合手、−NHCOR26CONH−ある
いはDから選ばれる基を表わす。R26は置換あるいは未
置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、
アリーレンアルキレン基、又はアルキレンアリーレン基
を表わす。
【0056】Z1,Z2は−N=C−基は共に5員又は6
員環を形成するのに必要な非金属原子群(≡N+[X-
−なる4級塩の形でEに連結してもよい)を表わす。
【0057】nは5〜300の整数を表わす。
【0058】次に一般式〔1〕、〔2a〕、〔2b〕で
表わされる構造のユニットを有する好ましいイオン性高
分子化合物の具体例を挙げる。
【0059】これらの具体的化合物は例えば特開昭62-2
64046(5)〜(8)頁記載のIp1〜Ip36が挙げられ
る。
【0060】以下にその代表例を挙げる。
【0061】
【化6】
【0062】
【化7】
【0063】
【化8】
【0064】前記イオン性高分子化合物は、これを単独
で用いてもよいし、あるいは数種類のイオン導電性物質
を組み合わせて使用してもよい。そしてこのようなイオ
ン性高分子化合物は0.005g〜2.0g/m2の範囲で用いられ
ているのが好ましく、特に0.01g〜1.0g/m2の範囲で用
いられるのが好ましい。
【0065】他方、電解質を有するアルミナゾルとして
は、特開昭54-59926号、同55-126238号、同55-126239
号、同55-140834号などにみられるアルミナゾルを用い
ることができる。このアルミナゾルは、酸化アルミニウ
ムを主成分とするコロイド粒子および電解質を含有する
もので、公知の方法、例えば特公昭39-20150号公報記載
の方法によって得ることができる。たとえば、塩酸水溶
液に、金属アルミニウム粉末を添加し、加熱して反応さ
せることによって製造できる。その他、酢酸または硝酸
水溶液からも同様な方法で製造できる。
【0066】上記アルミナゾルに含有させる電解質とし
ては、無機酸(たとえば塩酸、硝酸、硫酸、リン酸
等)、脂肪酸カルボン酸(たとえばギ酸、酢酸、プロピ
オン酸)、芳香族カルボン酸(たとえばケイ皮膜)等の
有機酸、アルカリ金属の水酸化物および塩(たとえば塩
化ナトリウム、酢酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム)が
挙げられるが、アニオン部の分子量が小さい方が好まし
く、特に無機酸類が望ましい。この電解質の量は、アル
ミニウム1g当り10-4〜10-2モルが好ましい。またアル
ミナゾルのコロイド粒子の大きさは、概ね0.1〜0.02μm
であるが、水和物が表面に吸着しているため、連続的に
連がり易い性質をもっているので、本発明に好適に使用
される。
【0067】前記のイオン導電性物質は、水及び水混和
性有機溶剤に溶かして、支持体上に塗設してもよく、ポ
リスチレンやセルロースジアセテートのような疎水性ポ
リマーに添加混合して塗設しても良い。
【0068】また、上記の塗設された層の上に、さらに
上層として疎水性重合体からなる層を設けることはより
好ましい。この場合における上層を形成するための疎水
性重合体は、有機溶剤に溶解した溶液又は水性ラテック
スの状態で塗布すればよく塗布量は乾燥重量にして0.05
g/m2〜1g/m2程度がよい。疎水性重合体としては、セ
ルロースエステル(たとえばニトロセルロース、セルロ
ースアセテート)、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニ
ルアクリレートなどを含むビニル系ポリマーや有機溶剤
可溶性ポリアミド、ポリエステルなどのポリマーを挙げ
ることが出来る。
【0069】本発明の導電性物質を含有する層には、必
要に応じてマット剤、滑剤、可塑剤(トリフェニルフォ
スフェート、ビフェニルジフェニルフォスフェート、ジ
メチルエチルフォスフェート等)消泡剤、界面活性剤ま
たはその他の助剤を含有させて使用することができる。
【0070】マット剤としては、粒径が0.1〜5μmの酸
化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムおよび
その他の金属酸化物や、ポリメタクリル酸メチル、メタ
クリル酸メチル−メタクリル酸共重合体などの高分子化
合物の重合体ビーズを使用することができる。
【0071】また、本発明の導電性物質を含有する層に
用いられる導電性微粒子として好ましいのは結晶性の金
属酸化物粒子であるが、酸素欠陥を含むもの、および用
いられる金属酸化物に対してドナーを形成する異種原子
を少量含むものである。
【0072】本発明に使用される結晶性の金属酸化物か
ら成る導電性微粒子は主として次のような方法で製造さ
れる。第1に金属酸化物粒子を焼成により作製し、導電
性を向上させる異種原子の存在下で熱処理する方法、第
2に焼成により、金属酸化物微粒子を製造する時、導電
性を向上させるための異種原子を共存させる方法、第3
に焼成により金属酸化物粒子を製造するさい、雰囲気中
の酸素濃度を下げて、酸素欠陥を導入する方法等であ
る。
【0073】前記の導電性の微粒子の粒子サイズは平均
粒子サイズとして0.5μ以下が好ましく、特に0.2以下が
より好ましい。
【0074】これら導電性金属酸化物粒子を含有する層
を設けるにさいして、使用しうるバインダーとしては、
例えばゼラチン、ゼラチン誘導体、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロースのような水溶性ポリマー、セ
ルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セ
ルロースナイトレート、セルロースアセテートプロピオ
ネート、セルロースアセテートフタレート、などのセル
ロース誘導体、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリスチ
レン、アルキル(炭素数1〜4のアルキル基)アクリレ
ート、アルキル(炭素数1〜4のアルキル基)メタアク
リレート、酢酸ビニル、エチレン、プロピレン、ブタジ
エン、ヒドロキルエチルアクリレート、アクリルアミド
などのホモポリマー又は共重合体、無水マレイン酸含有
共重合体等を上げることが出来る。本発明の前記導電性
金属酸化物粒子を含有する層を設ける場合、その層の厚
さは、0.05μから5μがよく、好ましくは0.1μから3
μである。
【0075】使用する導電性酸化物とバインダーの比
は、酸化物の種類、粒子サイズなどにより異なるが体積
比で前者1に対して後者2から前者2に対して後者1程
度が好ましい。
【0076】本発明において用いられる導電性微粒子
は、前記イオン導電性化合物と併用してもよい。この導
電性微粒子の使用量は0.01〜5.0g/m2が好ましく、特に
0.005〜1g/m2が好ましい。
【0077】
【実施例】以下、本発明の効果について実施例により具
体的に例証する。
【0078】実施例1 膜厚80μmのセルローストリアセテートフィルムの片面
に下記に示す本発明に係る塗布組成物を塗布厚20ml/m2
となるように塗布し、80℃で5分間乾燥した。 (帯電防止層第1層用塗布組成物) 導電性微粒子分散組成物 導電性SnO2アンチモン複合微粒子 200重量部 (三菱マテリアル製 一次粒子径0.015nm) ニトロセルロース 5重量部 アセトン 150重量部 上記組成物をサンドミルを用いて2時間分散した。
【0079】このようにして調製した導電性微粒子分散
組成物を用いて下記のように塗布組成物を調製した。
【0080】 塗布組成物 導電性微粒子分散組成物 70重量部 ニトロセルロース 10重量部 アセトン 700ml メタノール 300ml 更に帯電防止層第1層の上に下記組成物を塗布厚16ml/m
2となるように塗布し、乾燥した。
【0081】 (帯電防止層第2層用塗布組成物) ジアセチルセルロース 10重量部 ペンタエリスリトールテトラパルミテート 1.5重量部 アセトン 500ml 酢酸エチル 400ml トルエン 100ml 次いで該セルローストリアセテートフィルムの反対側に
下記の組成物を25ml/m2となるよう塗設し、更に90℃で
乾燥した。
【0082】 (接着層塗布組成物1) 例示化合物(1) 10重量部 水 20重量部 メタノール 400ml アセトン 600ml 実施例2 実施例1で用いた帯電防止層第1層組成物の代わりに下
記組成物を更に接着層塗布組成物として下記組成物塗
設、乾燥し実施例1と同じ構成の導電性層と接着層を併
せもつセルローストリアセテートフィルムを得た。
【0083】 (帯電防止第1層用塗布組成物) イオネン型ポリマーIp−3 3.5重量部 エチレングリコール 270ml アセトン 400ml メタノール 600ml (接着層塗布組成物2) 例示化合物(3) 5重量部 酢酸エチル 500ml アセトン 500ml 実施例3 実施例1と同様に下記組成物を塗布し、80℃で5分間乾
燥した。更に実施例1と同じ帯電防止第2層用塗布組成
物を20ml/m2塗布し、乾燥した。
【0084】 (帯電防止第1層用塗布組成物) アルミナゾルAS-100 4重量部 (日産化学工業株式会社製) アセトン 500ml メタノール 400ml ジメチルホルムアミド 100ml 実施例4 実施例1と同様にして導電性微粒子の分散液を調整し、
この分散液を用いて次ぎの処方の塗布液を調整し膜厚50
μmのセルローストリアセテートフィルムに塗布量が25m
l/m2になるよう塗布し、120℃で3分間乾燥した。
【0085】 (帯電防止第1層用塗布組成物) 導電性分散液 100重量部 サラン(旭ダウ株式会社製サランF-310) 10重量部 メチルエチルケトン 700ml メタノール 300ml シクロヘキサノン 200ml 実施例5 実施例3のIp−3の代わりにIp−10を入れた他は全く同
様にしてサンプルを作成した。
【0086】比較例1 実施例1の塗布用組成物から導電性付与材料を除いた他
は全く実施例1と同じ様にサンプルを作成した。更に上
記フィルムを温度が60℃で濃度が8wt%の水酸化ナトリ
ウム水溶液に5分間浸積し水洗してケン化処理層を形成
した。
【0087】比較例2 実施例3のアルミナゾルAS−100の代わりに特開平1-238
602記載のケミスタット1100(三洋化成(株)社製)を
2重量部に入れた溶液を作成し、実施例3と同条件で塗
布乾燥した。
【0088】上記、各例について下記評価法により、各
種特性を評価した。
【0089】〔表面電気抵抗の測定法〕試料を28℃20%
RHの条件のもとで1時間以上放置した後、塗布面への表
面抵抗値を絶縁抵抗測定器(川口電機社製VE−30型)で
測定した。
【0090】〈帯電量、ゴミ付着テスト、液晶の異常表
示テスト〉実施例、比較例で得た偏光板における導電層
を配置した層の外表面に、ポリエチレン/エチレン・酢
酸ビニル共重合体二層押出成形フィルムからなる表面保
護フィルムを張付け、偏光板の他面に厚さ20μmのアク
リル系粘着層を付設して、その表面をシリコーン系剥離
剤で処理したポリエステルフィルムからなるセパレータ
で被覆保護して下記の試験に供した。
【0091】帯電式電位測定器(商品名:KS−471型、
春日電気社製)を用いて、25℃20%RHの条件のもとでセ
パレータ及び表面保護フィルムを剥離除去した後の偏光
板における表面の静電気量を測定した。
【0092】また、セパレータを剥離除去した後の粘着
層における付着量、及び液晶表示装置に粘着層を介し、
接着して表面保護フィルムを剥離除去した後の液晶の以
上表示も調べた。
【0093】タバコの灰 ○・・・ゴミ付きは全く見られなかった △・・・ 〃 少し認められた ×・・・異しく認められた また上記セルローストリアセテートフィルムを保護膜と
し、次の方法で作った偏光フィルムの両面にアクリル系
粘着剤で接着させ偏光板を作った。
【0094】偏光板フィルムの作り方 厚さ120μmのフィルムのポリビニルアルコールフィルム
をよう素1重量部よう化カリウム2重量部、ホウ酸4重
量部を含む水溶液に浸積し50℃で4倍に延伸し偏光フィ
ルムを得た。
【0095】各実施例及び比較例で得られた保護フィル
ムを用いて下記の方法で偏光板を作成し接着層が粘着剤
面となるようにし、各偏光板を各々5cm×7cmのサイズ
に切断した。得られた切断片を各々6cm×8cmのガラス
板の中央部にアクリル系粘着剤で仮粘着し、次いでこれ
らを押圧して各片とガラス板の間の気泡を完全に除去す
るようにして各切断をガラス板に粘着した。
【0096】こうして作成した試験片を80℃、95%RHに
セットした恒温恒湿オーブン内に互いに重ならないよう
に垂直に配して支持枠に1000時間固定した後、各片につ
いて偏光膜と保護フィルムの接着性の測定を行った。
【0097】偏光膜と保護フィルムの接着性の評価:高
温高湿処理後目視により観察を行い偏光膜と保護フィル
ムの間の剥離状態を評価した。
【0098】○・・・膜の浮き上がりの部分が周辺1mm
以下 △・・・膜の浮き上がりの部分が周辺1〜5の範囲 ×・・・膜の浮き上がりの部分が周辺5mm以上 以下の結果を表1に示す。
【0099】
【表1】
【0100】表1の結果から本発明に係る実施例は導電
性、表面保護フィルム剥離後の電気量が少く、粘着層の
ゴミ付着量も少く液量の異常表示がないことが分かる。
【0101】
【発明の効果】本発明により、以下のような特徴を有す
る偏光板用保護フィルムを提供することができた。
【0102】 粘着層にゴミ等が付着して汚染し、外
観不良のないこと 液晶の異常表示問題や液晶表示装置の誤動作の問題
の少ないこと 新たな導電性層を設けたフィルムの接着剤による貼
りつけの必要がなく、さらに鹸化処理の必要もなく作業
工程を省略できること 透明性等の光学特性に優れ、支持体フィルムへの密
着性が優れること

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏光板用保護フィルムの少なくとも片面
    に導電性を有する層を少なくとも1層有し、その表面比
    抵抗が1011Ω/cm(25℃、20%RH)以下であることを特
    徴とする偏光板用保護フィルム。
  2. 【請求項2】 偏光板用保護フィルムがセルロースエス
    テルフィルムであることを特徴とする請求項1記載の偏
    光板用保護フィルム。
  3. 【請求項3】 偏光板用保護フィルムの導電性を有する
    層の反対面に、親水性バインダーを含有する層を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の偏光板用保護フィル
    ム。
  4. 【請求項4】 導電性層の導電性材料が、Sn、Ti、
    In、Zn、Al、Si、Mg、Ba、Mo、W、Vを
    主成分とし、かつしその体積抵抗率が107Ω/cm(25℃、
    20%RH)である金属酸化物から選ばれる少なくとも1種
    であることを特徴とする請求項1又は2又は3記載の偏
    光板用保護フィルム。
  5. 【請求項5】 導電性層を有する層の電気導電性材料
    が、イオン性重合体を主成分とする請求項1又は2又は
    3記載の偏光板用保護フィルム。
  6. 【請求項6】 金属酸化物の1次粒子サイズが0.2μm以
    下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項
    記載の偏光板用保護フィルム。
  7. 【請求項7】 導電性層を有する層の電気導電性材料が
    電解質を含有するアルミナゾルであることを特徴とする
    請求項1又は2記載の偏光板用保護フィルム。
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