JPH06119038A - 自走ロボット - Google Patents

自走ロボット

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Publication number
JPH06119038A
JPH06119038A JP4263563A JP26356392A JPH06119038A JP H06119038 A JPH06119038 A JP H06119038A JP 4263563 A JP4263563 A JP 4263563A JP 26356392 A JP26356392 A JP 26356392A JP H06119038 A JPH06119038 A JP H06119038A
Authority
JP
Japan
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robot
azimuth
force
neural network
deviation
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP4263563A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Katsu
新一 勝
Yoshihisa Nagano
能久 長野
Yasumichi Kobayashi
保道 小林
Yoshifumi Takagi
祥史 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP4263563A priority Critical patent/JPH06119038A/ja
Publication of JPH06119038A publication Critical patent/JPH06119038A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自走ロボットにおいて、床面から受ける走行
抵抗や横滑り力の変化に対して、走行軌跡の直進性と姿
勢制御の安定性を確保する。 【構成】 ジャイロセンサ1で基準方位に対する進行方
位の方位偏差θg を検出し、キャスタ型センサ7でロボ
ットの正面方向に対する走行方向の横ずれ角θcを検出
する。これらの出力を加算器8で加算し、横滑り力計算
器9で横滑り力を計算して、目標方位計算器10で、こ
の横滑り力を打ち消す方向に目標方位θdを設定する。
ロボットの方位偏差を目標方位に一致させるフィードバ
ック制御を行うとともに、ニューラルネットワーク14
による学習を利用して、先送りした位置座標(x,y)
における横滑り力を予想し、目標方位θd を修正するフ
ィードフォワード制御を行う。これにより、フィードバ
ック制御を補助的に行いながら、横滑り力の変化に応じ
て走行の直線性と安定性とを確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、じゅうたんや床等の上
を走行する自走ロボットの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、じゅうたんや床等の上を走行する
自走ロボットは省力化のための装置として、自動走行掃
除機、自動走行式検査機等に実用化が検討されている。
【0003】以下、従来の自走ロボットについて説明す
る。図8は従来の自走ロボットの制御ブロック図であ
り、1はロボットの姿勢を知るためのジャイロセンサ、
16はジャイロのセンサ出力と基準値との差を増幅する
比較器、3、4は直流バイアスを与える電源、5,6は
それぞれ右車輪駆動用モータ、左車輪駆動用モータで、
比較器16の正相出力はバイアス電源3を経て右車輪駆
動用モータ5に接続され、比較器16の逆相出力はバイ
アス電源4を経て左車輪駆動用モータ6に接続される。
【0004】以上のように構成された自走ロボットにつ
いて、以下、その動作を説明する。まず、ジャイロセン
サ1の出力が0より大きいとき、比較器16によってそ
の出力は増大され、右車輪駆動用モータ5の駆動電圧が
増大し、同時に左車輪駆動用モータ6の駆動電圧が減少
する。また、ジャイロセンサ1の出力が0より小さいと
きは、右車輪駆動用モータ5の駆動電圧が減少し、同時
に左車輪駆動用モータ6の駆動電圧が増大する。このよ
うにして、ジャイロセンサ1の出力が0になるように制
御が行われ、この走行ロボットは直線走行が保持され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法では、じゅうたんのような特定方向に横滑り力
を持った床の上では、この横滑り力が直線走行に対し外
乱として作用し、往復走行した場合に軌跡が平行となら
ず、自走式掃除機では掃き残しが生ずるという問題があ
った。また、走行軌跡が直進方向に対して斜めに流れて
いることが検知され、それを修正するようフィードバッ
ク制御がなされても、じゅうたん上では制御の遅れが大
きく、フィードバック制御だけでは、目標軌跡からのず
れの小さい制御が困難であった。さらに、床面の種類に
よりモータ出力の変化に対するロボット本体の回転応答
の遅れが異なるので、一定のループ利得を持つフィード
バック回路を設けた場合、走行抵抗の小さい床上では利
得が強すぎてロボットの姿勢制御が振動したり、あるい
は走行が蛇行することがあり、反面、走行抵抗の大きい
床上では、逆に利得が小さすぎて走行修正が不十分とい
う問題があった。
【0006】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、自走ロボットにおいて、じゅうたん
上等を走行しながらその横滑り力を検出し、ニューラル
ネットワークで座標位置と横滑り力との関係を学習して
走行先の横滑り力を実時間的に予測することで、フィー
ドフォワード制御を行うとともに、走行方向を検知する
センサーによるフィードバック制御を補完的に行うこと
により、走行軌跡の直線性と学習制御の安定性とを確保
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明の講じた手段は、自走ロボットとし
て、ロボットの基準方位と進行方位との偏差を方位偏差
として検出する方位偏差検出手段と、ロボットの正面方
向と進行方向とのなす角度を横ずれ角度として検出する
横ずれ角度検出手段と、上記各検出手段の出力を受け、
ロボットの方位偏差と横ずれ角度とからロボットが床面
から受ける横滑り力を演算する横滑り力演算手段と、該
横滑り力演算手段で演算される横滑り力が打ち消される
ように目標方位を演算する目標方位演算手段と、上記方
位偏差検出手段の検出値と上記目標方位演算手段で演算
された目標方位とを比較して、ロボットの方位偏差が目
標方位に一致するよう制御するフィードバック制御手段
と、現在位置よりも一定距離だけ先送りしたロボットの
位置座標を演算する位置座標演算手段と、該位置座標演
算手段で演算された位置座標からニューラルネットワー
クを利用して予め横滑り力を予想し、上記目標方位演算
手段で演算される目標方位を修正するフィードフォワー
ド制御手段とを設ける構成としたものである。
【0008】請求項2の発明の講じた手段は、上記請求
項1の発明において、上記横滑り力演算手段の演算値を
記憶する記憶手段を設け、上記ニューラルネットワーク
の学習時、ニューラルネットワークの出力側に、上記記
憶手段の記憶値を接続する構成としたものである。
【0009】請求項3の発明の講じた手段は、上記請求
項1の発明において、フィードフォワード制御手段によ
る目標方位の修正を、ニューラルネットワークの学習回
数が増えるにつれ、フィードバック制御の制御量を低減
し、フィードフォワード制御の制御量を増加するように
行う構成としたものである。
【0010】請求項4の発明の講じた手段は、上記請求
項1の発明において、フィードバック制御手段を比較器
を備えたものとし、該比較器の制御利得を、ニューラル
ネットワークから出力される横滑り力が大きいほど大き
くするよう変更する制御利得変更手段を設けたものであ
る。
【0011】請求項5の発明の講じた手段は、上記請求
項1の発明において、方位偏差検出手段をジャイロセン
サで構成し、ずれ角度検出手段を、遊び車輪の進行方向
を示す回転角度センサで構成したものである。
【0012】
【作用】以上の構成により、請求項1の発明では、横滑
り力演算手段により、ロボットの方位偏差と横ずれ角度
とに応じてロボットが床面から受ける横滑り力が演算さ
れ、目標方位演算手段により、横滑り力を打ち消すよう
に目標方位が演算されると、フィードバック制御手段に
より、ロボットの方位偏差が目標方位に一致するよう制
御され、ロボットの走行特性が適正に維持される。
【0013】一方、フィードフォワード制御手段によ
り、現在位置よりも先送りした位置座標に対し、じゅう
たん等の床面から受ける横滑り力がニューラルネットワ
ークによる学習を利用して予測され、この横滑り力に応
じて目標方位が修正されるので、走行途中で横滑り力が
変わる時でも、蛇行の少ない直線的な走行軌跡が得られ
ることになる。また、たとえニューラルネットワークの
予測値がはずれた時でも、フィードバック制御で速やか
に誤差が低減される。
【0014】請求項2の発明では、ニューラルネットワ
ークにおける学習時、ニューラルネットワークの出力側
にデータメモリの記憶値が接続されているので、座標位
置と横滑り力とをより正確に関係付けるためのニューラ
ルネットワークの構造が学習される。そして、学習後は
ニューラルネットワークの汎化能力により、未走行位置
での横滑り力が正確に予測される。したがって、自走ロ
ボットはあらかじめ走行先のじゅうたんからの横滑り力
を予測することが可能になり、この結果を用いて蛇行の
少ない直線に近い走行軌跡が得られ、特に、往復走行し
た場合には平行直線の軌跡が実現されることになる。
【0015】請求項3の発明では、フィードフォワード
制御手段による目標方位の修正が、学習回数が増えるに
つれてフィードバック制御の制御量を低減し、フィード
フォワード制御の制御量を増大するよう行われるので、
学習効果すなわち学習回数増加によるニューラルネット
ワークの予測精度の向上が活用されることになる。
【0016】請求項4の発明では、制御利得変更手段に
より、フィードバック制御手段の構成要素である比較器
の制御利得がニューラルネットワークの出力に応じ、床
面の走行抵抗が大きいと予想されるほど制御利得を大き
くするよう変更されるので、床面の走行抵抗が大きくて
制御応答性が悪いときには制御利得が大きくなるよう制
御される一方、床面の走行抵抗が小さくて制御応答性が
よいときには制御利得が小さくなるよう予め自動的に調
節される。したがって、ロボット本体の振動が少なく、
かつ安定した走行が実現されることになる。
【0017】請求項5の発明では、上記請求項1の発明
における方位偏差検出手段がジャイロセンサで構成され
る一方、ずれ角度検出手段が遊び車輪の進行方向を示す
回転角度センサで構成されているので、走行方向に車輪
が向くという遊び車輪の特性を利用して、ロボット本体
が床面から受ける横滑り力が確実に検出され、発明の実
効が得られる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0019】図1は本発明の実施例に係る自走ロボット
の制御回路の構成を示すブロック図である。図1におい
て、1はロボットの基準方位を常に記憶し、その基準方
位と進行方位との偏差θg を方位偏差として検出する方
位偏差検出手段としてのジャイロセンサ、3、4は直流
バイアスを与える電源、5,6はそれぞれ右車輪駆動用
モータ、左車輪駆動用モータである。
【0020】ここで、本発明の特徴として、ロボットに
は、じゅうたんとの接触により進行方向を検知するキャ
スタ型センサ7が配設されている。該キャスタ型センサ
7は、図6に示すように、厚みが薄くかつ軽い材料から
なる車輪20と、フォーク21と、回転エンコーダー2
2とからなり、車輪20がじゅうたんの毛の中に入り込
んで、ロボットの進行方向に自動的に向くと、回転エン
コーダ22により、その車輪20のロボット正面に対応
する基準位置からの回転角θc を横ずれ角として検知す
るようになされている。すなわち、このキャスタ型セン
サ7により、本発明にいう横ずれ角検出手段が構成され
ている。
【0021】また、図1において、8は上記ジャイロセ
ンサ1の出力θg とキャスタ型センサ7の出力θc の信
号加算器、9は加算器8の出力と目標方位θd より横滑
り力を求める横滑り力演算手段としての横滑り力計算
器、10は上記横滑り力計算器9の出力と後述のニュー
ラルネットワーク14の出力から目標方位θd を求める
目標方位演算手段としての目標方位計算器、11はジャ
イロセンサ1の出力θgと目標方位計算器の出力θd と
の差を増幅する比較器、12は横滑り力計算器9の出力
を記憶しニューラルネットワーク14の出力に教師信号
を与える学習用データメモリ、13はニューラルネット
ワーク14の入力にロボットの位置座標を与える位置座
標演算手段としての位置座標発生器、15はニューラル
ネットワーク14の出力である横滑り力から比較器11
の制御利得を求める制御利得計算器である。
【0022】以上のように構成された本実施例の自走ロ
ボットについて、以下、その動作を説明する。
【0023】図2はこの自走ロボットが長方形の部屋を
平行往復する場合のデータ収集モード、学習モード、予
測走行モードの3つの動作モードの割当を示すものであ
る。図2で点1から点2まではデータ収集モード、点2
から点3までは回転時にこれまでの収集結果をもとに行
う学習モード、点3から点4までは走行先のじゅうたん
力を予測しながら進む予測走行モードである。以後回転
区間で学習モード、直線走行区間で予測走行モードとな
る。
【0024】図3はデータ収集モードの動作を説明する
機能ブロック図である。以下図3を用いてデータ収集モ
ードの動作を説明する。このモードでは横滑り力計算器
9で横滑り力を計算し、走行中、随時学習用データメモ
リ12に蓄積する。一方、ジャイロセンサ1の出力θg
とキャスタ型センサ7の出力θc との和(θg +θc)
を進行方位として加算器8で計算し、横滑り力計算器9
で目標方位θd(t)と進行方位(θg +θc )との差より
横滑り力を反映した横滑り角Δθを計算する。また、目
標方位計算器10では新目標方位θd(t+1)を横滑り角Δ
θの逆符号に設定する。つまり新目標方位θd(t+1)は下
記(1) 式 θd(t+1)=−Δθ=θd(t)−(θg +θc ) (1) に基づき計算される。
【0025】さらに、比較器11では、ジャイロセンサ
1の出力θg と目標方位θd とを比較し、その差に応じ
て左右車輪駆動モータ5、6の出力を制御する。この結
果、じゅうたんからの横滑り力を打ち消すようなある角
度差を生じて、走行移動方位が一定となる。以上の制御
により、本発明にいうフィードバック制御手段が構成さ
れている。
【0026】そして、以上のようなフィードバック制御
系で走行しながら、横滑り力計算器9の出力Δθを一定
走行距離間隔で学習用データメモリ12に蓄積してい
く。以上が学習データ収集モードの動作である。なお、
17と18の端子には一定のバイアス信号が与えられて
いる。
【0027】図4は学習モードでの動作を説明する機能
ブロック図である。ニューラルネットワーク14は学習
用データメモリ12のデータを教師信号とし、入力信号
として位置座標発生器13の出力データを入力として学
習する。ニューラルネットワーク14として階層型ネッ
トワークを用いた場合はバックプロパゲーション学習法
を用いる。このニューラルネットワーク14は専用のニ
ューロプロセッサを用いることで高速化がはかれる。本
モードではロボット本体の走行制御はマイコンで別に行
う。
【0028】図5はニューラルネットワーク14の汎化
能力を用いた横滑り力の予測機能を説明するもので、
x,y軸は走行位置を表す座標、z軸はじゅうたんから
の横滑り力を表すもので、z軸正の方向は進行方向に対
し右垂直成分を表し、z軸の負の方向は進行方向に対し
左垂直成分の大きさを表す。一往復半の走行の結果、走
行位置A1、A2、A3・・・,B1,B2,B3・・
・,C1,C2,C3・・・に対して、横滑り力Za1,
Za2,Za3・,Zb1,Zb2,Zb3・・・,Zc1,Zc2,
Zc3・・・が走行した結果得られる。これらを教師デー
タとしてニューラルネットワーク14の出力に接続し、
入力にx,y座標を入れることにより、ニューラルネッ
トワーク14で学習させる。学習後はニューラルネット
ワーク14の汎化能力により、未走行位置での横滑り力
を図5のように予測することが出来る。
【0029】次に、予測走行モードは上記図1を参照し
ながら説明することができる。本モードでは、位置座標
発生器13で現在走行位置よりも一定の距離だけ先送り
した座標を発生させ、ニューラルネットワーク14の入
力とする。ニューラルネットワーク14は次の走行座標
点の横滑り力をニューラルネットワーク14の持つ汎化
能力で予測することができる。予測された横滑り角Δθ
N によりフィードフォワード制御を行うとともに、横滑
り力計算器9の出力Δθによりフィードバック制御を補
完的に使い、下記(2) 式 θd(t+1)=−αΔθ−(1−α)ΔθN (2) (ただし、αは横滑り力計算器9の出力Δθによるフィ
ードバック制御の補完機能の大きさを決めるもので、通
常αは1より小さい)に基づき、目標方位計算器10で
新目標方位θd(t+1)を定める。
【0030】また、制御利得計算器15では予測された
横滑り角Δθの絶対値に比例して制御利得が決定され
る。つまり、じゅうたんの毛が長く走行抵抗が大きく、
制御応答性が悪いときには制御利得を大きく、平滑な床
のように走行抵抗が小さく制御応答性が良いときには制
御利得を小さくするよう制御利得を自動的に変更するよ
うになされており、上記制御利得計算器15により、請
求項4の発明にいう制御利得変更手段が構成されてい
る。
【0031】したがって、上記実施例において、請求項
1の発明に対応する制御では、横滑り力計算器9によ
り、ロボットの方位偏差と横ずれ角度とに応じてロボッ
トが床面から受ける横滑り力が演算され、目標方位演算
器10により、横滑り力を打ち消すように目標方位が演
算されると、比較器11を含むフィードバック制御手段
により、ロボットの方位偏差が目標方位に一致するよう
制御され、ロボットの適正な走行特性が得られる。一
方、フィードフォワード制御手段により、現在位置より
も先送りした位置座標に対し、じゅうたんから受ける横
滑り力がニューラルネットワーク14による学習を利用
して予測され、この横滑り力に応じて目標方位が修正さ
れる。つまり、上記実施例のごとく、新目標方位θd(t+
1)がじゅうたんからの横滑り力を予測して設定される。
よって、走行途中で横滑り力が変わる時でも、蛇行の少
ない直線的な走行軌跡が得られるのである。また、たと
えニューラルネットワーク14の予測値がはずれた時で
も、フィードバック制御で速やかに誤差を減らすことが
できる。
【0032】すなわち、位置座標を入力とするニューラ
ルネットワークに教師信号として走行軌跡上での各点の
横滑り力を与えることによって、横滑り角の2次元的な
分布を学習させるとともに、ニューラルネットワークの
汎化能力でこれから走行する場所のじゅうたんからの横
滑り力を予測し制御目標方位を修正することにより、フ
ィードフォワード制御を行う一方、2つのセンサの出力
に応じたフィードバック制御を補助的に使うことによ
り、走行直線性の向上と蛇行のない安定した制御を実現
することができるのである。
【0033】また、請求項2の発明に対応する制御で
は、ニューラルネットワーク14における学習時、ニュ
ーラルネットワーク14の出力側にデータメモリ12の
記憶値が接続されているので、座標位置x,yと横滑り
力とをより正確に関係付けるためのニューラルネットワ
ーク14の構造(具体的には、入力層−中間層−出力層
の各ユニット間の結合の強さ)が学習される。そして、
学習後はニューラルネットワーク14の汎化能力によ
り、未走行位置での横滑り力を図5のように予測するこ
とが出来る。従って、自走ロボットはあらかじめ走行先
のじゅうたんからの横滑り力を予測することができ、こ
の結果を用いて蛇行の少ない直線に近い走行軌跡を得る
ことができ、往復走行した場合には平行直線の軌跡を実
現することができる。
【0034】なお、本実施例では、上記(2) 式のαを一
定としたが、請求項3の発明に対応して、学習回数が増
えるにつれて変えるようにしても良い。例えば、初めて
の学習の後はαを1に近くし、横滑り力計算器9の出力
Δθに重みをつけ、フィードバック制御を主に使い、学
習回数が増えるにつれ予測される横滑り角ΔθN に重み
をつけ、フィードフォワード制御を主に使っても良い。
このようにすれば、学習効果すなわち学習回数増加によ
るニューラルネットワークの予測精度向上を有効に活用
することができる。
【0035】また、請求項4の発明に対応して、制御利
得計算機15により、比較器11の制御利得がニューラ
ルネットワーク14の出力に応じ、床面の走行抵抗が大
きいと予想されるほど制御利得を大きくするよう変更さ
れるので、上述のように、例えばじゅうたんの毛が長く
走行抵抗が大きくて制御応答性が悪いときには制御利得
が大きくなるよう制御される一方、じゅうたんの毛が短
く走行抵抗が小さくて制御応答性がよいときには制御利
得が小さくなるよう予め自動的に調節される。したがっ
て、ロボット本体の振動が少なく、かつ安定した走行を
実現することができる。
【0036】さらに、請求項5の発明で特定するごと
く、方位偏差検出手段をジャイロセンサ1とし、ずれ角
度検出手段をキャスタ型センサ7とすることで、走行法
に車輪が向くという遊び車輪の特性を利用して、ロボッ
ト本体が床面から受ける横滑り力を有効に検出すること
ができ、発明の実効を図ることができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、ロボットの正面方向と進行方向とのなす横ずれ
角度とからロボットの方位偏差と横ずれ角度とからロボ
ットが床面から受ける横滑り力を演算し、横滑り力を打
ち消すよう目標方位を演算して、ロボットの方位偏差が
目標方位に一致するよう制御するフィードバック制御す
る一方、現在位置よりも一定距離だけ先送りしたロボッ
トの位置座標を演算し、この演算された位置座標からニ
ューラルネットワークを利用して予め横滑り力を予想し
て、目標方位を修正するフィードフォワード制御を行う
ようにしたので、ニューラルネットワークの予測値がは
ずれた時にはフィードバック制御による補完を確保しな
がら、走行途中で横滑り力が変わる時でも蛇行の少ない
直線的な走行軌跡を得ることができ、よって、ロボット
の走行特性の向上を図ることができる。
【0038】請求項2の発明によれば、上記請求項1の
発明において、ニューラルネットワークにおける学習
時、ニューラルネットワークの出力側に、横滑り力演算
手段の出力を記憶する記憶手段の記憶値を接続するよう
にしたので、座標位置と横滑り力とをより正確に関係付
けるためのニューラルネットワークの構造を得ることが
でき、よって、ニューラルネットワークの汎化能力によ
り、未走行位置での横滑り力を正確に予測して、蛇行の
少ない直線に近い走行軌跡、特に往復走行した場合には
平行直線の軌跡を得ることができる。
【0039】請求項3の発明によれば、請求項1の発明
において、フィードフォワード制御により目標方位の修
正を行う際、学習回数が増えるにつれてフィードバック
制御の制御量を低減し、フィードフォワード制御の制御
量を増大するようにしたので、学習効果すなわち学習回
数増加によるニューラルネットワークの予測精度の向上
を活用することができる。
【0040】請求項4の発明によれば、上記請求項1の
発明において、フィードバック制御手段の構成要素であ
る比較器の制御利得をニューラルネットワークの出力に
応じ、床面の走行抵抗が大きいと予想されるほど制御利
得を大きくするよう変更するようにしたので、予想され
る床面の走行抵抗に応じて制御利得が予め自動的に調節
されることになり、ロボット本体の振動が少なく、かつ
安定した走行を実現することができる。
【0041】請求項5の発明によれば、上記請求項1の
発明における方位偏差検出手段をジャイロセンサで構成
される一方、ずれ角度検出手段を遊び車輪の進行方向を
示す回転角度センサで構成したので、走行方向に車輪が
向くという遊び車輪の特性を利用して、ロボット本体が
床面から受ける横滑り力を確実に検出することができ、
よって、上記請求項1の発明の効果を確実に得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る自走ロボットの制御系統を示すブ
ロック図である。
【図2】実施例における自走ロボットの動作モードの割
当を示す説明図である。
【図3】実施例における自走ロボットのデータ収集モー
ド時の機能を示すブロック図である。
【図4】実施例における自走ロボットの学習モード時の
機能を示すブロック図である。
【図5】自走ロボットのニューラルネットワークによる
横滑り力の予測データの例を示す説明図である。
【図6】実施例におけるキャスタ型センサの構造を示す
斜視図である。
【図7】従来の自走ロボットの制御系統を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1 ジャイロセンサ(方位偏差検出手段) 5 右車輪駆動用モータ 6 左車輪駆動用モータ 7 キャスタ型センサ(横ずれ角検出手段) 9 横滑り力計算器(横滑り力演算手段) 10 目標方位計算器(目標方位演算手段) 11 比較器 12 データメモリ(記憶手段) 13 位置座標発生器 14 ニューラルネットワーク 15 制御利得計算器(制御利得変更手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 祥史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロボットの基準方位と進行方位との偏差
    を方位偏差として検出する方位偏差検出手段と、 ロボットの正面方向と進行方向とのなす角度を横ずれ角
    度として検出する横ずれ角度検出手段と、 上記各検出手段の出力を受け、ロボットの方位偏差と横
    ずれ角度とからロボットが床面から受ける横滑り力を演
    算する横滑り力演算手段と、 該横滑り力演算手段で演算される横滑り力が打ち消され
    るように目標方位を演算する目標方位演算手段と、 上記方位偏差検出手段の検出値と上記目標方位演算手段
    で演算された目標方位とを比較して、ロボットの方位偏
    差が目標方位に一致するよう制御するフィードバック制
    御手段と、 現在位置よりも一定距離だけ先送りしたロボットの位置
    座標を演算する位置座標演算手段と、 該位置座標演算手段で演算された位置座標からニューラ
    ルネットワークを利用して予め横滑り力を予想し、上記
    目標方位演算手段で演算される目標方位を修正するフィ
    ードフォワード制御手段とを備えたことを特徴とする自
    走ロボット。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の自走ロボットにおいて、 上記横滑り力演算手段の演算値を記憶する記憶手段を備
    え、 上記ニューラルネットワークの学習時、ニューラルネッ
    トワークの出力側には、上記記憶手段の記憶値が接続さ
    れることを特徴とする自走ロボット。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の自走ロボットにおいて、 フィードフォワード制御手段による目標方位の修正は、
    ニューラルネットワークの学習回数が増えるにつれ、フ
    ィードバック制御の制御量を低減し、フィードフォワー
    ド制御の制御量を増加するように行われることを特徴と
    する自走ロボット。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の自走ロボットにおいて、 フィードバック制御手段は比較器を備え、 上記比較器の制御利得を、ニューラルネットワークから
    出力される横滑り力が大きいほど大きくするよう変更す
    る制御利得変更手段を備えたことを特徴とする自走ロボ
    ット。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の自走ロボットにおいて、 方位偏差検出手段はジャイロセンサからなり、 ずれ角度検出手段は、遊び車輪の進行方向を示す回転角
    度センサからなることを特徴とする自走ロボット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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