JPH0611666Y2 - 高周波機器の端子取付け構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、電子チューナ等高周波機器の端子取付け構造
に関する。

従来技術とその問題点 通常、ポケットサイズあるいは携帯用のテレビに組み込
まれている小型の電子チューブにあっては、第４図，第
５図に示す様に、一列に並設された複数の端子２が外方
に突出しており、例えば、アンテナ2aはテレビ５のアン
テナ６に接続されることとなる。この場合、チューナ１
の組み込み態様としてはテレビ５の内部構成上、第４
図，第５図の如く表，裏２種類の態様があり、同一のチ
ューナを使用する限り、第４図の態様ではアンテナ６と
アンテナ端子2aとの接続は最短距離で無駄なく行なわれ
るが、第５図の態様ではアンテナ端子2aが逆方向に位置
するために回路基板上のパターンの引き回しが長くな
り、回路的に複雑になるという問題点を有している。

そのため、従来では、第６図に示す端子配列のものと、
第７図に示す様に逆方向の端子配列のもの、それぞれ２
通りのチューナを製作していた。しかしながら、これで
はチューナ側において端子配列に対応する２種類の端子
ブロック，回路基板を用意しなければならないという問
題点を有している。

問題点を解決するための手段 そこで、本考案に係る高周波機器の端子取付け構造は、 (a)ターミナルボードに複数の端子を、該端子の第１の
端部がターミナルボードの表面から突出すると共に、該
端子の第２の端部がターミナルボードの裏面から突出し
た状態で、一列に並設した端子ブロックと、 (b)前記複数の端子に対応した複数の孔を有し、フレー
ム内に設置された回路基板を備え、 (c)前記回路基板に、前記端子ブロックを第２の端部が
孔に挿入した状態で取り付けると第２の端部が前記フレ
ームの裏面開口部に臨み、かつ、第１の端部が孔に挿入
した状態で取り付けると第２の端部が前記フレームの表
面開口部に臨むこと、 を特徴とする。

作用 以上の構成において、端子ブロックの複数の端子は回路
基板に表裏いずれかの面に取り付けられることとなる。
即ち、端子の第１の端部16′又は第２の端部16″のいず
れかが回路基板の孔に挿入される（第２図及び第３図参
照）。そして、第２の端部16″が孔に挿入された場合は
第２の端部16″がフレーム12の裏面開口部に臨み、か
つ、第１の端部16′が孔に挿入された場合は第２の端部
16″がフレーム12の表面開口部に臨む。従って、端子配
列が一定の端子ブロックである限り、端子ブロック14を
回路基板13のいずれの面に取り付けた場合でも、回路基
板に対する端子配列は一定であり、１種類の端子ブロッ
ク，回路基板を用意すれば済むこととなる。

実施例 以下、本考案に係る高周波機器の端子取付け構造の一実
施例を第１図〜第３図を参照して説明する。

第１図において、10,11はシールドカバー、12はフレー
ム、13は回路基板、14は端子ブロックである。

端子ブロック14は、絶縁材からなるターミナルボード15
に複数の端子16を圧入固定したもので、端子16は規定の
ものが一定に配列され、例えば、手前側のものをアンテ
ナ端子16aとする。また、端子16は上部が短く、下部が
長く突出し、上部を第１の端部16′、下部を第２の端部
16″とする。

シールドカバー10,11及び回路基板13には、端子16が挿
通するための丸孔10a,11a,13aが形成されている。

回路基板13は表裏面に図示しない所定のパターンが形成
され、第１図中表面がコイル等のリード付き部品の取付
け面で、各部品のリードが裏面側へ挿通され、裏面がチ
ップコンデンサ等の取付け面で、裏面側が半田ディップ
されてパターン，リード付き部品のリード先端，チップ
コンデンサの電極等が半田付けされる。

以上の構成において、第２図に示す如く、端子ブロック
14をその複数の端子16が回路基板13の裏面側から取り出
せる様に取り付けると、換言すれば、端子16の第２の端
部16″を回路基板13の表面側から丸孔13aに挿通する
と、第２の端部16″が裏面のシールドカバー11から突出
した電子チューナが製作されることとなる。この端子ブ
ロック14が取り付けられた状態で上記半田ディップがな
され、端子16の第２の端部16″も回路基板13の裏面パタ
ーンに同時に半田付けされる。

一方、第３図に示す如く、端子ブロック14をその複数の
端子16が回路基板13の表面側から取り出せる様に取り付
けると、換言すれば、端子16の第１の端部16′を回路基
板13の表面側から丸孔13aに挿通すると、第２の端部1
6″が表面のシールドカバー10から突出した電子チュー
ナが製作されることとなる。この端子ブロック14が取り
付けられた状態で上記半田ディップがなされ、端子16の
第１の端部16′が回路基板13の裏面パターンに半田付け
される。

この様に、端子ブロック14の複数の端子16を回路基板13
のいずれの面から取り出す態様にあっても、各端子16は
同じ丸孔13aに挿通されることとなり、例えば、アンテ
ナ端子16aは第１図中手前側の丸孔13a′に挿通，半田付
けされることとなる。従って、端子16が表裏いずれかの
面から突出した２種類の電子チューナを製作するに際し
て、端子ブロック14と回路基板13は同じ端子配列のもの
及び同パターンのものを１種類だけ用意すれば済む。

なお、本考案に係る端子取付け構造は前記実施例に限定
するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更する
ことができる。

例えば、フレーム12の表面開口部及び裏面開口部に、テ
レビセット等のメイン基板に取り付けるための取付け片
を形成してもよい。但し、この場合は、シールドカバー
10,11に前記取付け片が挿通可能な孔を形成する必要が
ある。そして、メイン基板の取付け片に使用されない側
の取付け片を折ってもよい。

考案の効果 以上の説明で明らかな様に、本考案によれば、ターミナ
ルボードに複数の端子を一列に並設した端子ブロック
と、この複数の端子が表裏いずれの面からでも取り出せ
る様に端子ブロックを取付け可能な回路基板とを備えた
ため、同じ端子配列の端子ブロックと同じパターンの回
路基板を用意するだけで、端子が表裏いずれの面からも
突出した電子チューナ等の高周波機器を製作することが
可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る端子取付け構造の一実施例を示す
分解斜視図、第２図、第３図はそれを組み立てた状態の
要部断面図である。第４図，第５図は従来の電子チュー
ナを内蔵した小型テレビの概略正面図、第６図(a)，第
７図(a)と第６図(b)，第７図(b)は従来の電子チューナ
の正面図と底面図である。 12……フレーム、13……回路基板、13a……孔、14……
端子ブロック、15……ターミナルボード、16……端子、
16′……第１の端部、16″……第２の端部。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 川北 潔 京都府長岡京市天神２丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)考案者 木下 一則 京都府長岡京市天神２丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)考案者 高瀬 茂樹 京都府長岡京市天神２丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の端子が外方に一列に突出した高周波
   機器において、 ターミナルボードに複数の端子を、該端子の第１の端部
   がターミナルボードの表面から突出すると共に、該端子
   の第２の端部がターミナルボードの裏面から突出した状
   態で、一列に並設した端子ブロックと、 前記複数の端子に対応した複数の孔を有し、フレーム内
   に設置された回路基板を備え、 前記回路基板に、前記端子ブロックを第２の端部が孔に
   挿入した状態で取り付けると第２の端部が前記フレーム
   の裏面開口部に臨み、かつ、第１の端部が孔に挿入した
   状態で取り付けると第２の端部が前記フレームの表面開
   口部に臨むこと、 を特徴とする高周波機器の端子取付け構造。