JPH06116536A - 粘着テ─プ - Google Patents

粘着テ─プ

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Publication number
JPH06116536A
JPH06116536A JP4301007A JP30100792A JPH06116536A JP H06116536 A JPH06116536 A JP H06116536A JP 4301007 A JP4301007 A JP 4301007A JP 30100792 A JP30100792 A JP 30100792A JP H06116536 A JPH06116536 A JP H06116536A
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JP
Japan
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layer
sensitive adhesive
pressure
adhesive
adhesive tape
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Application number
JP4301007A
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English (en)
Inventor
Takuo Sen
拓郎 苫
Manabu Sakahara
学 坂原
Tomoyasu Izugami
朋保 井津上
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粘着テ─プの基材層と粘着剤層間の密着力を
向上させることにより、使用時における引き剥がしの際
および被着体への貼付け後の再剥離の際に糊残りが生じ
ない様にし、実用上使用し易くする。 【構成】 合成樹脂からなる発泡体シート又は合成樹脂
フィルム基材層の片面に、一級アミノ基を有するアクリ
ル酸エステル系モノマーを主成分とした重合物を主体と
した下塗り剤層又は一級アミノ基を有するアクリル酸エ
ステル系モノマーを主成分とした重合物とゴム系組成物
とポリエステル樹脂からなる下塗り剤層が設けられ、さ
らに該下塗り剤層上にアクリル系粘着剤と、該下塗り剤
層成分の一級アミノ基と反応しうる架橋剤とからなる粘
着剤層が形成されてなる粘着テ─プである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成樹脂基材層からな
る粘着テープにおける基材層と粘着剤層間の密着性を改
善するための基材層面に形成させる下塗り剤に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂からなる基材に感圧性粘着剤層
を形成させることによりなる粘着テープについては一般
的に使用されていることは周知のことである。
【0003】これらの粘着テープにおける基材層と粘着
剤層との間の密着性は充分でない場合があり、密着性を
上げる手段として、色々な下塗り剤が使用される。例え
ば基材層がセロハン用としてはニロリルゴム及びN−メ
チロールアクリルアミドの混合物(特公昭47─872
0号公報)、基材層がポリエチレン、ポリプロピレン用
としては、ゴムとアクリル酸のグラフト共重合体とイソ
シアネートの混合物からなるもの(特公昭50─201
08号公報)及び基材層がポリエステル用としてはニロ
リルゴムとポリアミド樹脂から成る組成物(特公昭40
─18849号公報)が下塗り剤として提案されてい
る。又、基材の粘着剤層を設ける面にコロナ処理を施す
ことにより密着性を上げる方法も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に粘着テープ
における基材層と粘着剤層との密着性を上げる手段とし
ては基材層表面に極性を持たせることによるものであ
る。上述の下塗り剤による密着性の改善は、基材層と粘
着剤層との密着性がまだ充分ではなく、粘着テープの様
に巻き重ねた積層体を製品として使用する場合、使用時
引き剥がす際に粘着剤層が、基材層自背面に残ってしま
う糊残り現象が生じ、使用出来ない場合がある。又、被
着体に貼付けた後、再剥離される場合にも、被着体に糊
残りが生じるという不具合があった。
【0005】又、コロナ処理を施すことにより、密着性
を改善する方法は基剤層の種類により密着性が異なる場
合およびコロナ処理を施した後の経時により密着性の変
化が有り、テープ基材層と粘着剤層との密着性に関する
品質の安定性が保たれにくいという欠点があった。
【0006】本発明は、以上の問題点を鑑みて、合成樹
脂基材層からなる粘着テープにおける基材層と粘着剤層
間の密着性を改善し、粘着テープ使用時、基材層自背面
から引き剥がす際および被着体に貼付けた後、再剥離時
における糊残りの生じない粘着テープを提供することで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するため鋭意分析を行った結果、粘着テープ基
材層と粘着剤層との密着性の出ない最大の原因として、
粘着テープ基材層面上に形成させる下塗り剤層と粘着剤
層が単なる化学的親和性しかないため接着性が不充分で
あるということ。さらに、基材厚みの薄いものについて
は被着体から剥がす際、基材がかなりの角度で屈曲する
ため、下塗り剤層の基材層に対する追従性がなくなり、
上記両層が層間剥離してしまうため、結果的に糊残り現
象が生じてしまうという結論に到った。
【0008】本発明は上記問題点を解決する方法として
鋭意検討した結果、下塗り剤層と粘着剤層との間には、
化学的な結合を生じさせることにより密着性を上げ、粘
着テープ基材層と下塗り剤層との間には、下塗り剤層の
基材層に対する追従性を有する下塗り剤の配合を設計す
ることにより上記目的を完成させたものである。
【0009】すなわち、本発明とは、合成樹脂からなる
基材層の片面に、一級アミノ基を有するアクリル酸エス
テル系モノマーを主成分とした重合物を主体とした下塗
り剤層が設けられ、さらに該下塗り剤層上にアクリル系
粘着剤と、該下塗り剤層成分の一級アミノ基と反応しう
る架橋剤とからなる粘着剤層が形成されてなることを特
徴とする粘着テープ、および、合成樹脂からなる基材層
の片面に、一級アミノ基を有するアクリル酸エステル系
モノマーを主成分とした重合物とゴム系組成物とポリエ
ステル樹脂からなる下塗り剤層が設けられ、さらに該下
塗り剤層上にアクリル系粘着剤と、該下塗り剤層成分の
一級アミノ基と反応しうる架橋剤とからなる粘着剤層が
形成されてなることを特徴とする粘着テープである。
【0010】1)基材層 基材層は、通常の樹脂テープに使用される樹脂であれば
特に限定されるものではないが、例えば、ポリエステ
ル、ポリオレフィン、セロハンが好ましくは挙げられ
る。さらに、発泡体のシートであっても良くポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアルコ
ール等の合成樹脂発泡体が挙げられる。
【0011】厚みは、用途により適宜選択すれば良く、
通常使用される例としては、合成樹脂フィルムとしては
使い易さの点で好ましくは10〜100μmが挙げられ
る。合成樹脂発泡体シートとしては最小厚み0.3mm
位から適宜用途において選択出来る。
【0012】2)アクリル樹脂系粘着剤 アクリル樹脂系粘着剤としては、炭素数が4〜12から
なるアクリル酸エスエルと官能基を有するビニル化合物
とを共重合させて得られる。
【0013】粘着剤の特性を充分に発現させると言う点
で、炭素数が4〜12からなるアクリル酸アルキルエス
エルの含有率はアクリル樹脂系粘着剤を構成するモノマ
ー全体の50〜95重量%が好ましい。官能基を有する
ビニル化合物の含有割合は、アクリル樹脂系粘着剤を構
成するモノマー全体の0.05〜20重量%であるのが
好ましい。
【0014】炭素数が4〜12からなるアクリル酸アル
キルエスエルとしては、ブチルアクリレート、イソブチ
ルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2ーエチルヘ
キシルアクリレート、ノニルアクリレート、オクチルア
クリレート、ラウリルアクリレート、メチルアクリレー
ト、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イ
ソブチルメタクリレート、ラウリルメタクリレートエチ
ルアクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリル
メタクリレート、イソプロピルアクリレート、2─エチ
ルヘキシルメタクリレート等がある。さらに、スチレ
ン、α─メチルスチレン、アクリルアミド、メアクリル
アミド、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリロニ
トリル、ビニルピリジン等が共重合成分として用いられ
ても良い。
【0015】官能基を有するビニル化合物としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フ
マル酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のカ
ルボン酸含有モノマー、2─ヒドロキシエチルメタクリ
レート、2─ヒドロキシエチルアクリレート、2─ヒド
ロキシプロピルメタクリレート、2─ヒドロキブチルメ
タクリレート等の水酸基含有モノマーおよびアクリルア
ミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、アクリルニロリル等が挙げられる。
【0016】上記炭素数が4〜12からなるアクリル酸
エスエルと官能基を有するビニル化合物は、適当な有機
溶媒に溶解し、溶液重合により重合させることにより得
られる。使用し得る有機溶剤としては、例えばベンゼ
ン、トルエン、シクロヘキサン、メチルエチルケトン、
酢酸エチル又は酢酸ブチル等が挙げられる。
【0017】又、炭素数が4〜12からなるアクリル酸
アルキルエステル、官能基を有するビニル化合物及び他
のモノマーは、必要に応じて、それぞれ1種もしくは2
種以上用いることが出来る。
【0018】3)下塗り剤 一級アミノ基を有するアクリル酸エステル系モノマーを
主成分とした重合物を主体としたもので、このような重
合物は、一級アミノ基を有するアクリル酸エステルと官
能基を有するビニル化合物とを共重合させて得られる。
【0019】ここで、一級アミノ基を有するアクリル酸
エステルとは、アクリル酸エステルのアルキル基に一級
アミノ基を有するものをいい、次式で示されるものであ
る。CH=CH─COOR─NH2 (Rはアルキル基を
表す。)官能基を有するビニル化合物としては、アクリ
ル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル
酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のカルボン酸含有モ
ノマー、2─ヒドロキシエチルメタクリレート、2─ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2─ヒドロキシプロピル
メタクリレート、2─ヒドロキシブチルメタクリレート
等の水酸基含有モノマー及びアクリルアミド、メタクリ
ルアミド、N−メチロールアクリルアミド、アクリロニ
トリル等が挙げられる。
【0020】さらに、基材層に対する追従性を改善させ
る下塗り剤の配合組成であるゴム系組成物としては、天
然ゴム、合成ゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、ブ
チルゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム及びそれら
の共重合体並びにそれらの混合系等が挙げられるが、本
発明の下塗り剤組成分として特に好ましくはアクリロニ
トリル─ブタジエン共重合物およびスチレン─ブタジエ
ン共重合物が挙げられる。アクリロニトリル─ブタジエ
ン共重合物としては、該共重合物中のアクリロニトリル
の含有量が20〜50重量%の範囲のもので、ムーニー
粘度(JIS規格6300)が40〜110で示される
ものが好ましい。さらに上記共重合体中にカルボキシル
基を含むものも使用出来る。スチレン─ブタジエン共重
合物としては、該共重合物中のスチレンの含有量が20
〜60重量%の範囲のもので、ムーニー粘度(JIS規
格6300)が30〜80で示されるものが好ましい。
さらに上記共重合体中にカルボキシル基を含むものも使
用出来る。
【0021】又、ポリエステル樹脂としては、グリコー
ルと二塩基酸との縮合反応により生成される線状飽和ポ
リエステル樹脂であり、好ましくは末端にヒドロキシル
基又はカルボキシル基を有しているもので、さらに好ま
しくは上記ポリエステル樹脂のなかでも特に好ましくは
分子量10000〜40000のものでガラス転移点
(Tg)が20〜80℃のものが挙げられる。
【0022】4)架橋剤 アクリル樹脂系粘着剤の架橋剤として通常使用されるも
のとしては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ基含有
のポリグリシジルアミン系架橋剤を挙げることが出来
る。但し、本発明では下塗り剤を構成する一級アミノ基
を有するアクリル酸エステル系モノマーを主成分とする
一級アミノ基と反応するものが使用される。
【0023】イソシアネート系架橋剤としては、一般に
公知のポリイソシアネートであれば良く、例えば、トリ
レンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(M
DI)、トルイジンジイソシアネート、ポリメチレンポ
リフェニルポリイソシアネート等が挙げられる。
【0024】ポリグリシジルアミン系架橋剤としては、
N・N─ジグリシジルアニリン、N・N─ジグリシジル
トルイジン、m−N・N─ジグリシジルアミノフェニル
グリシジルエーテル、p−N・N─ジグリシジルアミノ
フェニルグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシア
ネート、N・N・N’・N’─テトラグリシジルアミノ
ジフェニルメタン、N・N・N’・N’─テトラグリシ
ジル─m−キシジレンアミン、N・N・N’・N’・
N’’─ペンタグリシジルエチレントリアミン等が挙げ
られる。
【0025】5)製造方法 本発明の粘着テープを得る際、基材層の比較的厚いもの
については、合成樹脂基材層片面上に上記一級アミノ基
を有するアクリル酸エステル系モノマーを主成分とした
重合物を使用し、又、厚みの薄いフィルム状基材を使用
する場合には一級アミノ基を有するアクリル酸エステル
系モノマーを主成分とした重合物、ゴム系組成物及びポ
リエステル樹脂を混合してなる下塗り剤層を使用する。
【0026】上記下塗り剤は、合成樹脂基材の粘着剤を
設ける面に対しグラビアロールにより塗布、乾燥し厚み
を0.1〜2μm形成させる。次いで、上記アクリル系
共重合体化合物にイソシアネート系架橋剤又はポリグリ
シジルアミン系架橋剤を添加した後、均一になるように
攪拌してアクリル系粘着剤を作成する。架橋剤の添加量
は、アクリル系共重合体化合物のカルボキシル基1当量
に対して0.0001〜2当量、更には0.1〜1当量
が好ましい。このようにして、得られたアクリル系粘着
剤を通常の粘着剤塗工機であるコンマコータ、ナイフコ
ータ等を使用して基材に塗布、乾燥する。尚、塗工方法
として、基材に直接塗布するダイレクト方式、一旦セパ
レータに塗布したものを基材に貼り合わせ転写する転写
方式を採用しても良い。
【0027】以上の様にして作成される本発明の粘着テ
ープは包装用テープ、印材用遮光テープ、印材用固定テ
ープ等に好適である。
【0028】
【作用】本発明の粘着テープは、架橋剤であるイソシア
ネート、ポリグリシジルアミンのエポキシ基が、粘着剤
層であるアクリル系粘着剤のカルボキシル基と共に、下
塗り剤であるアクリル酸エステル重合物にグラフトされ
ている一級アミノ基の活性水素と反応し、化学結合を生
ずるために下塗り剤層と粘着剤層が強固に密着する。
又、下塗り剤層に存在するゴム系組成物およびポリエス
テル樹脂は柔軟性を該下塗り剤層被膜に与えることとな
る。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 (実施例1)図1に本発明実施例1における粘着テープ
の断面図を示す。基材層(1)として0.8mm厚みの
ポリエチレン発泡体シート(ソフトロン、積水化学社
製)を使用し、下塗り剤層(2)として一級アミノ基グ
ラフトアクリル樹脂(ポリメントNK−350、日本触
媒社製)をトルエンにより希釈し、6%固形分濃度まで
希釈し、グラビアロールにより上記基材層(1)上に塗
布、乾燥することにより基材層(1)上に固形分で約1
μm厚みの下塗り剤層(2)を形成させた。
【0030】次いで、アクリル系粘着剤(テイサンレジ
ンL─4、帝国化学社製)100重量部に対して、イソ
シアネート系架橋剤(コロネートL−28、日本ポリウ
レタン社製)2重量部を添加し攪拌機により10分攪拌
した。上記方法により作成した粘着剤をポリエステル両
面コート剥離シート(4)の剥離層面上に塗布、乾燥す
ることにより該剥離シート(4)上に固形分75μm厚
みの粘着剤層(3)を形成させ、積層体とした。上記積
層体の粘着剤面と上記ポリエチレン発泡体シート基材
(1)をラミネーターにより重ね合わせて巻き取ること
により、発泡体シート基材の粘着テープ(5)とした。
【0031】(実施例2)図2に、本発明実施例2にお
ける粘着テープの断面図を示す。下塗剤層(2)として
一級アミノ基グラフトアクリル樹脂(ポリメントNK−
350、日本触媒社製)をトルエンにより希釈し、6%
固形分濃度のA溶液とした。ゴム系組成物としてアクリ
ロニトリル─ブタジエン共重合物(ニポール1432
J、日本ゼオン社製)40部と、スチレン─ブタジエン
共重合物(ニポール2001、日本ゼオン社製)40部
を混合し、さらにポリエスエル樹脂(バイロンRV20
0、東洋紡社製)20部を、上記ゴム組成物と混合しト
ルエンにより希釈し、6%固形分濃度のB溶液とした。
上記A溶液とB溶液を重量比で3対1に混合することに
より下塗剤を作成した。
【0032】基材層(1)として23μm厚みの片面シ
リコン離型処理ポリエステルフィルム(FE2000、
二村化学社製)を使用し、グラビアロールにより上記基
材層(1)離型処理反対面上に上記作成した下塗剤を塗
布し乾燥することにより固形分で約1μm厚みの下塗剤
層(2)を形成させた。
【0033】次いで、アクリル系粘着剤(SKダイン7
02TL、綜研化学社製)100重量部に対して、ポリ
グリシジルアミン系架橋剤(E−AX、綜研化学社製)
3重量部を添加し、攪拌機により10分攪拌した。上記
方法により作成した粘着剤を、上記基材層(1)上に形
成させた下塗剤層(2)上にコンマコータにより塗布、
乾燥することにより固形分20μm厚みの粘着剤層
(3)を形成させ、粘着剤面が内側になるようにして巻
き取ることにより粘着テープ(5)とした。
【0034】(比較例1)比較例1として、実施例1で
使用したポリエチレン発泡体シート基剤の片面に実施例
1で使用した下塗り剤の替わりに、処理度52ダインと
なる様にコロナ処理を施した以外は、実施例1と全く同
様の方法により粘着テープを作成した。
【0035】(比較例2)比較例2として、実施例1で
使用したポリエステルフィルムの片面に実施例2で使用
した下塗り剤の替わりに、ポリエステルフィルム用下塗
剤として、アクリロニトリル含有率が20%でムーニー
粘度が40〜120の範囲のニロリルゴム(グッドリッ
チケミカル社製)と分子量3000〜6500から成る
ポリアミド樹脂(ファイアーストン社製)を重量比で3
対1にしたものをトルエンにより希釈混合し、6%固形
分濃度溶液としたものを使用した以外は、実施例2と全
く同じ方法により粘着テープを作成した。
【0036】(評価方法1)実施例1、比較例1の発泡
体基材粘着テープ(5)の糊残り性に関する評価方法を
図3に示す。実施例1及び比較例1の各粘着テープを、
15mm幅にカットしたものの粘着剤層(3)面同志を
貼り合わせた50℃、50%相対湿度下で一定時間経過
させた後、180°方向に500mm/分のスピードで
引き剥がし、下記の評価方法により目視により糊残り性
の評価を行った。
【0037】○:発泡体シート基材層の破壊。 △:一部、発泡体シート基材層と粘着材層の界面破壊。 ×:全面、発泡体シート基材層と粘着材層の界面破壊。
【0038】(評価方法2)実施例2、比較例2の粘着
テープの糊残り性に関する評価方法を図4に示す。実施
例2及び比較例2の各粘着テープ(5)を、15mm幅
にカットしたものを被着体(7)であるステンレス板に
貼り付け50℃、50%相対湿度下で一定時間経過させ
た後、180°方向に500mm/分のスピードでステ
ンレス板から引き剥がし、ステンレス板上への粘着剤の
付着具合により糊残り性の評価を目視により行い、その
結果を以下の様に規定した。
【0039】○:糊残りが全くなし。 △:糊残りがややある。 ×:基材層からほとんど糊が剥がれて、ステンレス板上
に付着する。
【0040】(評価方法3)同様に実施例2及び比較例
2の各粘着テープ(5)を、15mm幅にカットしたも
のを被着体(7)であるアクリル板に貼り付け50℃、
50%相対湿度下で一定時間経過させた後、180°方
向に500mm/分のスピードでアクリル板から引き剥
がし、アクリル板上への粘着剤の付着具合により糊残り
性の評価を目視により行い、その結果を以下の様に規定
した。
【0041】○:糊残りが全くなし。 △:糊残りがややある。 ×:基材層からほとんど糊が剥がれて、アクリル板上に
付着する。
【0042】(評価結果)本発明における実施例および
比較例における粘着テープを上記評価方法に沿って実施
した結果を、評価方法1のものは表1、評価方法2、3
のものは表2に示す。評価結果から明らかなように、下
塗り剤と粘着剤層との間に化学的な結合を形成させるこ
とにより糊残りは飛躍的且つ安定的に改善される。
【0043】さらに、基材厚みが薄いフィルム状のもの
については、ゴム系組成物およびポリエステル樹脂成分
を配合することにより基材の屈曲した引き剥がし時にも
糊残りが生じないこととなる。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明の粘着テープは、合成樹脂からな
る基材層の片面に、一級アミノ基を有するアクリル酸エ
ステル系モノマーを主成分とした重合物を下塗り剤とし
て使用することにより、粘着剤層中の架橋剤が粘着剤層
と共に下塗剤層と架橋反応し、粘着剤層と下塗材層の密
着性が向上する。
【0047】さらに、下塗り剤としてゴム系組成物およ
びポリエステル樹脂成分を配合することにより、合成樹
脂からなる基材層の動きに追従出来る柔軟性を持たせる
ことが出来、基材厚みの薄いものについても下塗材層と
該基材層の密着性が向上する。この様にして、下塗剤層
が合成樹脂からなる基材層と粘着剤層の両層に対して密
着性を向上させることにより、粘着剤層と基材層との密
着性が従来よりさらに向上することになり、粘着テープ
使用時における自背面からの引き剥がし時及び被着体に
貼付けた後、再剥離させた場合の被着体への糊残りがな
い使い易い粘着テープとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の粘着テープの構成を示す断面図であ
る。
【図2】実施例2の粘着テープの構成を示す断面図であ
る。
【図3】実施例1の糊残り性評価方法を示す側面図であ
る。
【図4】実施例2の糊残り性評価方法を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
1 基材層 2 下塗剤層 3 粘着剤層 4 剥離シート 5 粘着テープ 6 離型層 7 被着体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂からなる基材層の片面に、一級ア
    ミノ基を有するアクリル酸エステル系モノマーを主成分
    とした重合物を主体とした下塗り剤層が設けられ、さら
    に該下塗り剤層上にアクリル系粘着剤と、該下塗り剤層
    成分の一級アミノ基と反応しうる架橋剤とからなる粘着
    剤層が形成されてなることを特徴とする粘着テープ。
  2. 【請求項2】合成樹脂からなる基材層の片面に、一級ア
    ミノ基を有するアクリル酸エステル系モノマーを主成分
    とした重合物とゴム系組成物とポリエステル樹脂からな
    る下塗り剤層が設けられ、さらに該下塗り剤層上にアク
    リル系粘着剤と、該下塗り剤層成分の一級アミノ基と反
    応しうる架橋剤とからなる粘着剤層が形成されてなるこ
    とを特徴とする粘着テープ。
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JP (1) JPH06116536A (ja)

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