JPH06114677A - 工作機械の熱変形抑制方法 - Google Patents
工作機械の熱変形抑制方法Info
- Publication number
- JPH06114677A JPH06114677A JP4289386A JP28938692A JPH06114677A JP H06114677 A JPH06114677 A JP H06114677A JP 4289386 A JP4289386 A JP 4289386A JP 28938692 A JP28938692 A JP 28938692A JP H06114677 A JPH06114677 A JP H06114677A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thermal deformation
- machine tool
- fuzzy
- cooler
- heater
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Automatic Control Of Machine Tools (AREA)
- Numerical Control (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 旋盤やフライス盤等の工作機械に於いて、加
工条件の変化や、室温変動などの境界条件の変化によっ
て生じる構造各部の熱変形に起因して、加工精度に及ぼ
す影響を抑制する。 【構成】 工作機械１の各構成部に局部的に加熱・冷却
する加熱・冷却器２、４を設け、各構成部に設けた熱電
対６、６…によって測定した温度をファジィ制御器７へ
入力する。入力値によって工作機械１の熱変形状態を把
握し、ファジィ演算によって生じた熱変形に対するキャ
ンセル箇所及びその量を求め、各加熱・冷却器２、４へ
出力することで工作機械の経時的熱変形を抑制する。
工条件の変化や、室温変動などの境界条件の変化によっ
て生じる構造各部の熱変形に起因して、加工精度に及ぼ
す影響を抑制する。 【構成】 工作機械１の各構成部に局部的に加熱・冷却
する加熱・冷却器２、４を設け、各構成部に設けた熱電
対６、６…によって測定した温度をファジィ制御器７へ
入力する。入力値によって工作機械１の熱変形状態を把
握し、ファジィ演算によって生じた熱変形に対するキャ
ンセル箇所及びその量を求め、各加熱・冷却器２、４へ
出力することで工作機械の経時的熱変形を抑制する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、旋盤やフライス盤等の
工作機械に於いて、加工条件の変化や室温変動などの境
界条件の変化によって生じる構造各部の熱変形に起因し
て、加工精度に及ぼす影響を抑制する方法に関するもの
である。
工作機械に於いて、加工条件の変化や室温変動などの境
界条件の変化によって生じる構造各部の熱変形に起因し
て、加工精度に及ぼす影響を抑制する方法に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】旋盤やフライス盤等の工作機械に於い
て、その加工精度の要請が近年一層高くなってきてい
る。そして、加工精度は工具と工作物の相対位置の不変
性によって決定されるのである。
て、その加工精度の要請が近年一層高くなってきてい
る。そして、加工精度は工具と工作物の相対位置の不変
性によって決定されるのである。
【０００３】ところが、工具を支持する刃物台や、工作
物を把持する主軸台や、それ等を固定するベツド等の各
構成部は金属や非金属で形成され、熱伝導率や温度伝導
率が異なる場合がある。又、室温等の境界条件のみなら
ず、加工条件による熱変形が現れ、同一素材であって
も、各構成部の経時的熱変形が異なり、まして異なった
材質である場合の経時的熱変形は各部で異なり、加工精
度に重大な影響を与えることとなる。
物を把持する主軸台や、それ等を固定するベツド等の各
構成部は金属や非金属で形成され、熱伝導率や温度伝導
率が異なる場合がある。又、室温等の境界条件のみなら
ず、加工条件による熱変形が現れ、同一素材であって
も、各構成部の経時的熱変形が異なり、まして異なった
材質である場合の経時的熱変形は各部で異なり、加工精
度に重大な影響を与えることとなる。
【０００４】そこで、インプロセス制御による補正、オ
イルシャワーによる強制冷却或いはヒートパイプを用い
た機械構造温度の均一化など、種々の対策が行われてい
る。しかし、これ等の手段を用いても１００ｍｍの加工
に対して経時的寸法精度が５μｍを越える工作機械がほ
とんどであり、加工の高精度化や超精密化のためには不
充分な熱変形対策に止まっているのである。
イルシャワーによる強制冷却或いはヒートパイプを用い
た機械構造温度の均一化など、種々の対策が行われてい
る。しかし、これ等の手段を用いても１００ｍｍの加工
に対して経時的寸法精度が５μｍを越える工作機械がほ
とんどであり、加工の高精度化や超精密化のためには不
充分な熱変形対策に止まっているのである。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上記の点に鑑み、本発
明は工作機械の局部的加熱・冷却を適切に経時的に行
い、各部の相対的な熱変形をキャンセルする方法を提供
せんとするものである。
明は工作機械の局部的加熱・冷却を適切に経時的に行
い、各部の相対的な熱変形をキャンセルする方法を提供
せんとするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、工作機械の構
造各部の温度もしくは熱変位を制御器へ入力し、入力値
から熱変形状態の把握と、その熱変形に対するキャンセ
ル箇所、及びその量をファジィ演算によって行い、構造
各部に設けた局部的加熱・冷却手段へ出力することを特
徴とするものである。
造各部の温度もしくは熱変位を制御器へ入力し、入力値
から熱変形状態の把握と、その熱変形に対するキャンセ
ル箇所、及びその量をファジィ演算によって行い、構造
各部に設けた局部的加熱・冷却手段へ出力することを特
徴とするものである。
【０００７】
【作用】工作機械の構造各部の温度、熱変形等を感知・
測定し、それを制御器へ入力することにより、その入力
値から各構造部、特に切削物と刃物との相対位置の熱変
形状態を把握できる。
測定し、それを制御器へ入力することにより、その入力
値から各構造部、特に切削物と刃物との相対位置の熱変
形状態を把握できる。
【０００８】そして、この入力値からファジィ演算によ
って、熱変形に対するキャンセル箇所及びその量を得、
構造各部に設けた局部的加熱・冷却手段へ出力し、相対
的な熱変形を是正することができる。
って、熱変形に対するキャンセル箇所及びその量を得、
構造各部に設けた局部的加熱・冷却手段へ出力し、相対
的な熱変形を是正することができる。
【０００９】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。本実施例では、工作機械の代表例として旋盤を用い
ている。
る。本実施例では、工作機械の代表例として旋盤を用い
ている。
【００１０】旋盤１内には局部的に加熱するためのヒー
ター２が刃物台３に設けられ、又クーラー４が主軸台５
に設けられている。又、構造各部に熱電対６、６…を埋
設し、温度を測定すると共にファジィ制御器７へ通じ、
入力値となる。更に、ファジィ制御器７から前記ヒータ
ー２及びクーラー４に出力し、作動及び強弱を制御する
ものである。
ター２が刃物台３に設けられ、又クーラー４が主軸台５
に設けられている。又、構造各部に熱電対６、６…を埋
設し、温度を測定すると共にファジィ制御器７へ通じ、
入力値となる。更に、ファジィ制御器７から前記ヒータ
ー２及びクーラー４に出力し、作動及び強弱を制御する
ものである。
【００１１】したがって、熱電対６、６…によって構造
各部の温度を測定して、その値をファジィ制御器７へ入
力する。ファジィ制御器７内では、各入力値から旋盤１
の熱変形状態を把握し、その変形をキャンセルするため
の局部的加熱・冷却箇所、及びその量の計算をファジィ
演算によって行い、ヒーター２やクーラー４へ出力し制
御すれば、各構成部の相対的熱変形を経時的にキャンセ
ルすることが可能となる。
各部の温度を測定して、その値をファジィ制御器７へ入
力する。ファジィ制御器７内では、各入力値から旋盤１
の熱変形状態を把握し、その変形をキャンセルするため
の局部的加熱・冷却箇所、及びその量の計算をファジィ
演算によって行い、ヒーター２やクーラー４へ出力し制
御すれば、各構成部の相対的熱変形を経時的にキャンセ
ルすることが可能となる。
【００１２】
【発明の効果】以上のように、本発明はファジィ制御を
適用したため、入力値から熱変形状態を把握する部分で
は、明らかな入力値に対してはシビアなファジィ集合で
対応し、不明確な入力値に対しては鈍いファジィ集合で
対応することにより、入力値が不完全であっても適当な
熱変形状態が把握できる効果がある。
適用したため、入力値から熱変形状態を把握する部分で
は、明らかな入力値に対してはシビアなファジィ集合で
対応し、不明確な入力値に対しては鈍いファジィ集合で
対応することにより、入力値が不完全であっても適当な
熱変形状態が把握できる効果がある。
【００１３】そして、熱伝導率の場所的時間的変化、機
械各部の接合部の接触熱抵抗の変化や、接合部摩擦力の
違いによる非線形な熱変化等の、いわゆる非線形部分に
対してもファジィ集合の形状と推論方法を変えることで
充分に対応でき、その結果、的確なキャンセル箇所とキ
ャンセル量を計算することができる効果がある。
械各部の接合部の接触熱抵抗の変化や、接合部摩擦力の
違いによる非線形な熱変化等の、いわゆる非線形部分に
対してもファジィ集合の形状と推論方法を変えることで
充分に対応でき、その結果、的確なキャンセル箇所とキ
ャンセル量を計算することができる効果がある。
【００１４】よって、本発明は従来のＰＩＤ制御や現代
制御では入力値の不完全であることや、非線形な熱変化
に対して的確なキャンセル箇所とその量をフィードバッ
クすることが困難であったのに比べ、ファジィ制御を適
用し、熱変形を積極的に認めた上でそれをキャンセルす
べく局部的な加熱・冷却を行うことで問題を解決したの
である。
制御では入力値の不完全であることや、非線形な熱変化
に対して的確なキャンセル箇所とその量をフィードバッ
クすることが困難であったのに比べ、ファジィ制御を適
用し、熱変形を積極的に認めた上でそれをキャンセルす
べく局部的な加熱・冷却を行うことで問題を解決したの
である。
【図１】本発明の一実施例を示す旋盤とファジィ制御シ
ステムの簡略図である。
ステムの簡略図である。
１ 旋盤 ２ ヒーター ３ 刃物台 ４ クーラー ５ 主軸台 ６ 熱電対 ７ ファジィ制御器
Claims (1)
- 【請求項１】 工作機械の構造各部の温度もしくは熱変
位を制御器へ入力し、入力値から熱変形状態の把握と、
その熱変形に対するキャンセル箇所、及びその量をファ
ジィ演算によって行い、構造各部に設けた局部的加熱・
冷却手段へ出力することを特徴とする工作機械の熱変形
抑制方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4289386A JPH06114677A (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | 工作機械の熱変形抑制方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4289386A JPH06114677A (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | 工作機械の熱変形抑制方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06114677A true JPH06114677A (ja) | 1994-04-26 |
Family
ID=17742550
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4289386A Pending JPH06114677A (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | 工作機械の熱変形抑制方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06114677A (ja) |
Citations (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS63176048U (ja) * | 1987-03-06 | 1988-11-15 | ||
| JPH01193145A (ja) * | 1988-01-26 | 1989-08-03 | Kitamura Mach Co Ltd | 工作機械 |
| JPH0295543A (ja) * | 1988-09-30 | 1990-04-06 | Omron Tateisi Electron Co | 研削盤制御装置 |
| JPH045348U (ja) * | 1990-05-02 | 1992-01-17 | ||
| JPH0475863A (ja) * | 1990-07-17 | 1992-03-10 | Heiwa Tekunika Kk | 切断装置 |
| JPH0482649A (ja) * | 1990-07-24 | 1992-03-16 | Hamai Sangyo Kk | 工作機械の姿勢制御装置 |
-
1992
- 1992-10-02 JP JP4289386A patent/JPH06114677A/ja active Pending
Patent Citations (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS63176048U (ja) * | 1987-03-06 | 1988-11-15 | ||
| JPH01193145A (ja) * | 1988-01-26 | 1989-08-03 | Kitamura Mach Co Ltd | 工作機械 |
| JPH0295543A (ja) * | 1988-09-30 | 1990-04-06 | Omron Tateisi Electron Co | 研削盤制御装置 |
| JPH045348U (ja) * | 1990-05-02 | 1992-01-17 | ||
| JPH0475863A (ja) * | 1990-07-17 | 1992-03-10 | Heiwa Tekunika Kk | 切断装置 |
| JPH0482649A (ja) * | 1990-07-24 | 1992-03-16 | Hamai Sangyo Kk | 工作機械の姿勢制御装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |