JPH06109117A - 車両用自動変速機の制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の制御装置

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JPH06109117A
JPH06109117A JP28241292A JP28241292A JPH06109117A JP H06109117 A JPH06109117 A JP H06109117A JP 28241292 A JP28241292 A JP 28241292A JP 28241292 A JP28241292 A JP 28241292A JP H06109117 A JPH06109117 A JP H06109117A
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高志 荒井
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 3,4速についてはファジィ推論を用いて変
速段を決定すると共に、1,2速については公知のギヤ
シフトダイヤグラム・マップを検索して変速段を決定す
る。シフトポジション信号が確立しないときは2秒経過
するまではその制御を継続すると共に、その後は7秒経
過して両者が一致するまでは元の制御に復帰しない様に
した。 【効果】 制御の継続性が確保でき、不必要なシフトア
ップやシフトダウンが繰り返される恐れがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車両用自動変速機の制
御装置に関し、より具体的にはシフトレバーのシフトポ
ジションの切替え中における変速比を最適に決定する様
にしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】車両用の自動変速機の制御装置は一般に
ギヤシフトダイアグラムをマップ化してマイクロコンピ
ュータのメモリに格納しておき、走行時にスロットル開
度などの機関負荷を示す運転パラメータと車速を示す運
転パラメータとから検索して変速比を決定している。し
かしながら、そのギヤシフトダイアグラム・マップは一
般的な走行状態を基に作成したものであるため、登降坂
路等を走行するときなどは変速比が頻繁に切り換えられ
て必ずしも良好な変速特性を与えるものでなかった。そ
のため近時、ファジィ推論を通じて変速比を決定するこ
とによって人の感性に一層適合する変速制御を目指すも
のも提案されており、本出願人も先に特開平4−896
4号公報などで同種の技術を提案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この様にファジィ推論
を通じて変速比を決定することで人に感性に一層適合す
る変速制御を実現することができるが、他方、ギヤシフ
トダイヤグラム・マップを検索して変速比を決定する手
法も、技術的に確立している点で優位性がある。そこ
で、両者を併用しつつ変速比を制御することが考えられ
る。その場合、特殊な運転状態、具体的にはファジィ推
論を通じて変速比を決定するのが困難な状態、より具体
的にはシフトポジションスイッチを通じて検出されるシ
フトレバーのシフトポジション信号(P,R,N,D
4,..)が確定しない(オフ・ポジションとなったと
き)ときなど、例えば運転者がシフトレバーに触れてい
ることによる、いわゆる手のせオフ・ポジション、ある
いはポジション切替え中でどのポジション信号も入力し
ない場合、あるいは断線によるフェールなどの場合など
は、ギヤシフトダイヤグラム・マップを検索して得た変
速比とファジィ推論を通じて得た変速比のうち、いずれ
を選択するか問題となる。尚、ギヤシフトダイヤグラム
・マップのみを検索して変速比を決定する従来技術にお
いては、かかる場合は一般に3速などの比較的高速段を
確立したり、発進、加速などを考慮して2速を選択する
などしているが、ファジィ推論と公知のマップ検索とを
併用しているときは、それと等価に考えることはできな
い。
【0004】そしてこの様にファジィ推論と公知のマッ
プ検索とを併用して制御する場合、オフ・ポジション状
態からポジション確定状態に復帰したとき、ポジション
が確定しない状態でファジィ推論して得られた値に基づ
いて直ちに変速比を決定することは、信頼性の点で問題
がある。また前記した手のせオフ・ポジションのときな
ど、確定ポジションとオフ・ポジションとが頻繁に繰り
返される場合、変速比の決定の如何によっては、変速比
が頻繁に切り換えられ、制御の継続性が失われて運転者
に違和感を与える恐れもある。
【0005】従って、本発明の目的はファジィ推論など
を用いて変速比を決定すると共に、公知のギヤシフトダ
イヤグラム・マップも検索して変速比を決定する様にし
た車両用自動変速機の制御装置において、シフトポジシ
ョンが確定しないときなど車両の運転が特殊な運転状態
下にあるときは両手法を通じて得られた変速比を最適に
選択して制御の継続性を確保し、シフトアップとシフト
ダウンが不要に繰り返されて運転者に違和感を与えるこ
となどが生じない様にした車両用自動変速機の制御装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を解決するた
めに本発明は例えば請求項1項に示す様に、変速比が段
階的または無段階的に制御可能な車両用自動変速機の制
御装置であって、複数の運転パラメータを検知し、該運
転パラメータにより予め定められた制御ルールに従って
変速比を決定する第1の変速比決定手段と、車速および
機関負荷に応じる値を検出し、検出値から予め定められ
た特性に従って変速比を決定する第2の変速比決定手段
と、車両の運転が特殊運転状態下にあることを検知する
検知手段と、および、該検知手段の出力に応じて前記第
1および第2の変速比決定手段の出力結果のうち、いず
れか一方を選択する選択手段とを備える如く構成した。
【0007】
【作用】ポジション信号が確定しないなどの特殊運転状
態下にあるときも、第1および第2の変速比決定手段の
出力結果のうち、いずれか一方を選択する様にしたの
で、制御の継続性を確保しつつ変速比を最適に決定する
ことが可能となる。
【0008】
【実施例】以下、添付図面に即して本発明の実施例を説
明する。
【0009】図1は本発明にかかる車両用自動変速機の
制御装置を全体的に示す概略図である。図において、符
号10は内燃機関を示す。内燃機関10が発生する機関
出力はシャフト12を通じて変速機14に送られ、トル
クコンバータ16のポンプインペラ16a、タービンラ
ンナ16bを介してメインシャフト18に伝えられる。
メインシャフト18とカウンタシャフト20との間には
前進4段・後進1段からなる歯車機構22が設けられる
と共に、そのカウンタシャフト20に平行してセカンダ
リシャフト24が配置される。各ギヤ段には油圧クラッ
チC1 〜C4 が配置される。尚、記号CHで示すもの
は、ワンウェイクラッチ26をバイパスするための油圧
クラッチである。ここで変速機出力はファイナルギヤ2
8を通じてディファレンシャル装置30に送られ、ドラ
イブシャフト32を通じて駆動輪34を駆動する。尚、
油圧クラッチC4 は前進と後進において使用され、セレ
クタ36が図において左方に位置するときは前進4速
が、右方に位置するときは図示しないアイドルギヤを介
してリバースギヤRVSが確立される。
【0010】また、内燃機関10の吸気路(図示せず)
に配置されたスロットル弁(図示せず)の付近にはその
開度を検出するスロットル開度センサ40が設けられる
と共に、内燃機関10のクランク軸またはカム軸(共に
図示せず)の付近にはクランク角度センサ41が設けら
れ、所定のクランク角度ごとに信号を出力する。また変
速機14のカウンタシャフト20の付近にはシャフト2
0の回転速度から車速を検出する車速センサ42が設け
られる。更に、ブレーキペダル(図示せず)の付近には
ブレーキ操作の有無を検出するブレーキスイッチ44が
設けられ、また車両運転席床面に装着されたシフトレバ
ー(図示せず)の付近にはP,R,N,D4,D3,
2,1の7種のポジションで運転者が選択したものを検
出するシフトポジションスイッチ46が設けられると共
に、アクセルペダル(図示せず)の付近には運転者がア
クセルペダルを所定以上踏み込んだときオンとなるキッ
クダウンスイッチ48が設けられる。更に、内燃機関1
0の吸気路(図示せず)の適宜位置には、吸気圧力を絶
対圧力で検出する吸気圧力センサ49が設けられる。ス
ロットル開度センサ40などの出力は、ECU(電子制
御ユニット)50に送られる。
【0011】ECU50はCPU50a,ROM50
b,RAM50c、入力回路50d及び出力回路50e
からなるマイクロ・コンピュータから構成され、前記し
たセンサ(スイッチ)出力は、入力回路50dを介して
マイクロ・コンピュータ内に入力される。マイクロ・コ
ンピュータにおいてCPU50aは後で述べる様に、R
OM50bに格納したギヤシフトダイヤグラム・マップ
を検索して、およびファジィ推論を通じて変速段(ギヤ
段)を決定し、いずれか一方を選択する。次いで、その
変速段となるべく出力回路50eを通じて油圧制御回路
のソレノイドバルブ54,56を励磁・非励磁して図示
しないシフトバルブを切り替え、該当する変速段の油圧
クラッチを解放・締結する。尚、ソレノイドバルブ5
8,60は、トルクコンバータ16のロックアップ機構
16cのオン・オフ制御用である。
【0012】続いて、図2以下のフロー・チャートを参
照して本制御装置の動作を説明する。
【0013】ここで、具体的な説明に入る前に図3を参
照して本制御装置の特徴を概略的に説明すると、先ず、
この制御装置においては公知のギヤシフトダイヤグラム
・マップを備え、車速とスロットル開度とから検索して
変速段(ギヤ段)を決定すると共に、ファジィ推論を通
じても変速段を決定することを前提とする。即ち、ファ
ジィ推論による変速段が1,2速のときはマップ検索値
を優先させると共に、ファジィ推論による変速段が3,
4速のときはファジィ推論値を優先させる様にした。そ
して、この構成において後で述べる様にシフトポジショ
ン信号が確立しないときは、両者の結果を最適に選択す
る様にする。尚、ファジィ推論は、車速、スロットル開
度、走行抵抗、ブレーキ操作時の車速などをパラメータ
に用いて行うが、その詳細は前記した本出願人が先に提
案した技術(特開平4−8964号)に述べられている
ので、ここでの説明は省略する。
【0014】図2はこの制御装置の動作を示すフロー・
チャートであり、20msごとに起動される。以下説明
すると、先ずS10においてシフトポジションスイッチ
46などのスイッチ出力を読み込んで、P,R,N,D
4,..などのポジション信号などを検出する。次いで
S12に進んでスロットル開度センサ40などのアナロ
グ出力のA/D変換値を読み込み、S14に進んで車速
センサ42などのパルス出力を読み込み、S16に進ん
で入力値をカウントして車速値などを算出する。次いで
S18に進んで求めた車速とスロットル開度とから、公
知のギヤシフトダイヤグラム・マップを検索して目標変
速段を求める(マップ検索により得られる変速段を「S
MAP1」と称する)。次いでS20に進んでファジィ
推論を通じて目標変速量を例えば「2速シフトダウン」
などと求め、現在の変速段に応じて目標変速段に換算し
て求める(ファジィ推論値を換算して求められる変速段
を「SH」と称する)。
【0015】次いでS22に進み、マップ検索変速段S
MAP1が3速以上であるか否か判断し、否定されると
きはS24に進んでマップ検索変速段SMAP1を今回
の出力変速段(「SMAP」と称する)と決定する。そ
の結果、先に述べた様に図示しない別のルーチンにおい
て、この決定された変速段となる様に制御値(励磁パタ
ーン)がソレノイド54,56に送られることになる。
【0016】他方、S22でマップ検索変速段SMAP
1が3速以上であると判断されるときはS26に進み、
S10で検出したシフトポジション信号が確立している
か否か判断する。シフトポジションスイッチ46はP,
R,N,D4などの各ポジションに該当する位置に設け
られた固定接点と、シフトレバーに取着されその固定接
点間を移動する端子とからなり、端子が固定接点に接触
しているとき、接触接点に対応するポジションを示す信
号が出力される。従って、ここでシフトポジション信号
が「確立している」とは、7個のポジションのいずれか
が選択されていることを示す信号が出力されていること
を意味する。そして、S26でシフトポジション信号が
確立していると判断されるときはS28に進み、タイマ
T1にタイマデータ1をセットしてスタートさせる。デ
ータ1は、ポジション切替えに通常要するであろう時
間、例えば2秒とする。
【0017】次いでS30に進んでフラグF.SMAP
Sのビットが1にセットされているか否か判断する。本
来的にこのフラグのビットは1に初期設定されると共
に、ビットが1にセットされているときはファジィ推論
値から変速段を決定すべきことを意味する。従って、S
30の判断は肯定されてS32に進み、そこでこのフラ
グのビットを1に確認的にセットし直してS34に進
み、ファジィ推論変速段SHが3速以上であるか否か判
断する。S34で肯定されるときはS36に進み、そこ
で前回出力した変速段(現在の実際の変速段)SMAP
n−1がファジィ推論変速段SH以上であるか否か判断
し、肯定されるときはS38に進んで前回出力変速段
(現在のギヤ段)SMAPn−1がファジィ推論変速段
SHに等しいか否か判断する。S38で肯定されるとき
はギヤ段を変える必要がないことからS40に進んで前
回出力変速段(現在のギヤ段)SMAPn−1をそのま
ま今回の出力変速段SMAPとする。
【0018】またS38で現在のギヤ段SMAPn−1
とファジィ推論変速段SHが等しくないと判断されると
きはS36の判断を経ているため現在のギヤ段はファジ
ィ推論変速段より上、即ち、現在のギヤ段が4速でファ
ジィ推論変速段が3速となるので、S42に進んで現在
のギヤ段SMAPn−1から1速減算した値を出力変速
段SMAPとする。尚、S36で現在のギヤ段SMAP
n−1がファジィ推論変速段以上ではないと判断される
ときは逆にシフトアップすることになるので、S44に
進んで現在のギヤ段に1速加算した値を出力変速段とす
る。
【0019】またS34でファジィ推論変速段SHが3
速以上ではないと判断されるときはファジィ推論変速段
は1,2速と言うことになるので、S46に進んで出力
変速段SMAPは3速とする。即ち、ファジィ推論変速
段は1,2速であることからマップ検索値から出力変速
段を決定することになるが、マップ検索変速段(S22
判断を経ているため、3,4速)に対し、ファジィ推論
値はより低速段を望んでいるため、3速とする。以上の
如く、S26でポジション信号が確立していると判断さ
れる限り、このプログラムをループする度にS28でタ
イマT1をスタートし直しつつS32以降を進み、マッ
プ検索結果が3,4速のときは、ファジィ推論結果に基
づいて出力変速段が決定される。
【0020】ここで次回以降のループにおいてS26で
ポジション信号が確立していないと判断されるときはS
48に進み、タイマT1の値が零に達したか否か判断す
る。尚、ポジション信号が確立しない場合としては前記
の如く、ポジション切替え中、断線、いわゆる手のせオ
フ・ポジションなどが挙げられる。そして初めてS26
でポジション信号が確立していないと判断されたときは
S48の判断も当然否定されてS28以降に進んでポジ
ションが確立している場合と同様に出力変速段が決定さ
れる。
【0021】引き続いてポジション信号が確立せず、S
48でタイマT1の値が零に達したと判断されるとS5
0に進み、そこで第2のタイマT2にタイマデータ2を
セットしてスタートさせる。タイマデータ2の値は、ポ
ジション切替えに要するであろう時間よりもかなり大き
い値、例えば5秒とする。次いでS52に進んでフラグ
F.SMAPSのビットを0にリセットし、(マップ検
索値のみで変速段を決定することを意味する)、S24
に進んでマップ検索変速段SMAP1を出力変速段SM
APとする。これはS26でポジション信号が確立され
た旨の判断がなされない限り、プログラムをループする
度にS52でタイマT2をスタートし直しつつ続けられ
る。
【0022】そして、幾回目かのプログラム起動時にS
26でポジション信号が確立(復帰)したと判断される
とS28を経てS30に進み、そこでフラグのビットが
0と判断されてS54に進み、タイマT2の値が零に達
したと判断されるまでS24に進んでマップ検索値から
出力変速段が決定される。そしてS26でポジション信
号が復帰が判断され続け、S54でタイマT2の値が零
に達したと判断されてS56に進み、そこでマップ検索
変速段SMAP1とファジィ推論変速段SHとが一致し
ているか否か判断される。そして一致したと判断されな
い限り依然S24に進んでマップ検索変速段から出力変
速段が決定されると共に、マップ検索変速段とファジィ
推論変速段が一致と判断されて始めてS32に戻り、フ
ラグF.SMAPSのビットを再び1にセットしてS3
4以降に進み、3,4速に関してはファジィ推論変速段
から出力変速段が決定される。
【0023】図2フロー・チャートの動作を整理する
と、以下の如くなる。 1.シフトポジション信号が確立しているときは、3,
4速についてはファジィ推論変速段から出力変速段が決
定され、1,2速についてはマップ検索変速段から出力
変速段が決定される。 2.シフトポジション信号が確立状態から不確立状態
(オフ・ポジション)になったときは、 a.タイマT1 が 経過するまでは1と同様に出力変速
段が決定される。 b.タイマT1 が経過すると、マップ検索変速段のみか
ら出力変速段が決定される。 3.シフトポジション信号が再び確立状態に復帰したと
きは、 a.タイマT2 が経過するまでに復帰したときは2−b
と同様にマップ検索変速段のみから出力変速段が決定さ
れる。 b.タイマT2 が経過してから復帰したときは、マップ
検索変速段とファジィ推論変速段とが一致するまでは、
マップ検索変速段のみから出力変速段が決定され、一致
した後は、1と同様に3,4速についてはファジィ推論
変速段から出力変速段が決定される。 上記を概括すれば、オフ・ポジションとなってもタイマ
T1 が経過する前にポジション確立状態に復帰したとき
は一時的なオフ・ポジションであることから、オフ・ポ
ジションとなる前と同様の本来の手法で出力変速段を決
定する。ただし、タイマT1 以上経過してから復帰した
ときは、正常な動作とは必ずしも断定し難いことから、
十分な時間(タイマT2 )待機すると共に、それを経過
してからファジィ推論結果とマップ検索結果とが一致し
た時点で始めて本来の手法に戻る。
【0024】この実施例は上記の如く、シフトポジショ
ン信号が確立しないときは所定時間経過するまでは従前
の制御を行うことで一時的なオフ・ポジション状態に備
えて制御の継続性を確保すると共に、より永続的なオフ
・ポジション状態、例えば運転者がシフトレバーに触っ
ていてシフトポジション信号が断続的に確立しないとき
などは、所定時間経過して確実にシフトポジション信号
の復帰が確定するまではマップ検索値のみから変速制御
すると共に、所定時間経過した後もファジィ推論値とマ
ップ検索値とが一致するまではマップ検索値による制御
を継続する様にしたので、一時的なオフ・ポジション状
態であっても断続的ないしは永続的なオフ・ポジション
状態であっても制御の継続性を確保することができ、よ
って変速段が頻々に変化して不必要なシフトアップとシ
フトダウンが繰り返されて運転者に違和感を与える様な
ことがない。
【0025】尚、特殊な運転状態としてシフトポジショ
ン信号が確立しない場合を例に挙げたが、それに限られ
るものではない。ここで特殊な運転状態とは先に述べた
様にファジィ推論を通じて変速段を決定することが不適
切と考えられる場合を意味しており、その他に極低温
(ATFの粘性が高くて走行抵抗を正確に定めがた
い)、ブレーキスイッチが故障してファジィ推論パラメ
ータの一つとして予定するブレーキ操作時の車速の低下
量が求めがたい場合など、種々の場合を挙げることがで
きる。
【0026】更に、この発明を有段変速機を例にとって
説明したが、無段変速機についても妥当することは言う
までもなく、更にはトラクション制御等にも応用可能な
ものである。
【0027】
【発明の効果】請求項1項にあっては、変速比が段階的
または無段階的に制御可能な車両用自動変速機の制御装
置であって、複数の運転パラメータを検知し、該運転パ
ラメータと予め定められた制御ルールに従って変速比を
決定する第1の変速比決定手段と、車速および機関負荷
に応じる値を検出し、検出値から予め定められた特性に
従って変速比を決定する第2の変速比決定手段と、車両
の運転が特殊運転状態下にあることを検知する検知手段
と、および、該検知手段の出力に応じて前記第1および
第2の変速比決定手段の出力結果のうち、いずれか一方
を選択する選択手段と、を備える如く構成したので、ポ
ジション信号が確定しないなどの特殊運転状態下にある
ときも、第1および第2の変速比決定手段の出力結果の
うち、いずれか一方を選択することから、制御の継続性
を確保しつつ変速比を最適に決定することができる。
【0028】請求項2項記載の装置にあっては、前記検
知手段は特殊運転状態下にあることを検知してから第1
の所定期間を確保する手段を備え、前記選択手段は、該
第1の所定期間の間、前記第1の変速比決定手段の出力
結果を選択する如く構成したので、ポジション信号が確
立しないなどの特殊運転状態が一時的なものであるとき
に制御の継続性を十分に確保しつつ変速比を最適に決定
することができる。
【0029】請求項3項記載の装置にあっては、前記第
1の所定期間経過後、特殊運転状態下に依然あるとき、
前記選択手段は、前記第2の変速比決定手段の出力結果
を選択する如く構成したので、ポジション信号が確立し
ないなどの特殊運転状態がより永続的なものであるとき
も、制御の継続性を十分に確保しつつ変速比を最適に決
定することができる。
【0030】請求項4項記載の装置にあっては、前記第
1の所定期間経過後、特殊運転状態下に依然あるとき、
前記選択手段は、第2の所定期間の間、前記第2の変速
比決定手段の出力結果を選択する如く構成したので、ポ
ジション信号が確立しないなどの特殊運転状態がより永
続的なものであるときも、制御の継続性を一層十分に確
保しつつ変速比を最適に決定することができる。
【0031】請求項5項にあっては、変速比が段階的ま
たは無段階的に制御可能な車両用自動変速機の制御装置
であって、複数の運転パラメータを検知し、該運転パラ
メータと予め定められた制御ルールに従って変速比を決
定する第1の変速比決定手段と、車速および機関負荷に
応じる値を検出し、検出値から予め定められた変速特性
に従って変速比を決定する第2の変速比決定手段と、車
両の運転が特殊運転状態下にあることを検知する検知手
段と、該検知手段の出力が特殊運転状態下から通常運転
状態下に復帰したことを示すとき、前記第1および第2
の変速比決定手段の出力結果を比較する比較手段と、お
よび、該比較手段の比較結果に応じて前記第1および第
2の変速比決定手段の出力結果のうち、いずれか一方を
選択する選択手段と、を備える如く構成したので、ポジ
ション信号が確立しないなどの特殊運転状態からポジシ
ョン信号が確立するなどの通常運転状態に復帰したとき
も、制御の継続性を確保しつつ変速比を最適に決定する
ことができる。
【0032】請求項6項記載の装置にあっては、前記特
殊運転状態下にあることを検知してから第1の所定期間
を確保する手段を備え、前記検知手段の出力が通常運転
状態下に復帰したことを示してから該第第1の所定期間
が経過した後、前記比較手段は、前記第1および第2の
変速比決定手段の出力を比較するものである如く構成し
たので、ポジション信号が確立しないなどの特殊運転状
態からポジション信号が確立するなどの通常運転状態に
復帰したときも、制御の継続性を確保しつつ変速比を最
適に決定することができる。
【0033】請求項7項記載の装置にあっては、前記第
1の所定期間が経過するまでは、第2の変速比決定手段
の出力結果を選択する如く構成したので、ポジション信
号が確立しないなどの特殊運転状態からポジション信号
が確立するなどの通常運転状態に復帰したときも、制御
の継続性を確保しつつ変速比を最適に決定することがで
きる。
【0034】請求項8項記載の装置にあっては、前記比
較手段の比較結果が一致するとき、前記第1の変速比決
定手段の出力結果を選択する如く構成したので、通常運
転状態に復帰したときも制御の継続性が十分確保され、
よって変速比を最適に決定することができる。
【0035】請求項9項記載の装置にあっては、前記比
較手段の比較結果が一致しないとき、前記第2の変速比
決定手段の出力結果を選択する如く構成したので、通常
運転状態に復帰したときも制御の継続性が十分に確保さ
れ、よって変速比を最適に決定することができる。
【0036】請求項10項記載の装置にあっては、前記
特殊運転状態がシフトレバーのシフトポジションの切替
え過渡時である如く構成したので、例えば運転者がシフ
トレバーに接触していてポジション確立状態とポジショ
ン不確立状態が断続的に続くときも、制御の継続性が確
保され、シフトアップとシフトダウンが不必要に繰り返
されて運転者に違和感を与えることなどがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る車両用自動変速機の制御装置を
全体的に示す説明図である。
【図2】図1中のECU(電子制御ユニット)の動作を
示すメイン・フロー・チャートである。
【図3】この制御装置の特徴を示す説明図である。
【符号の説明】
10 内燃機関 14 変速機 40 スロットル開度センサ 41 クランク角度センサ 42 車速センサ 44 ブレーキスイッチ 46 レンジセレクタスイッチ 48 キックダウンスイッチ 49 吸気圧センサ 50 ECU(電子制御ユニット)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速比が段階的または無段階的に制御可
    能な車両用自動変速機の制御装置であって、 a.複数の運転パラメータを検知し、該運転パラメータ
    と予め定められた制御ルールに従って変速比を決定する
    第1の変速比決定手段と、 b.車速および機関負荷に応じる値を検出し、検出値か
    ら予め定められた特性に従って変速比を決定する第2の
    変速比決定手段と、 c.車両の運転が特殊運転状態下にあることを検知する
    検知手段と、および d.該検知手段の出力に応じて前記第1および第2の変
    速比決定手段の出力結果のうち、いずれか一方を選択す
    る選択手段と、を備えることを特徴とする車両用自動変
    速機の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記検知手段は特殊運転状態下にあるこ
    とを検知してから第1の所定期間を確定する手段を備
    え、前記選択手段は、該第1の所定期間の間、前記第1
    の変速比決定手段の出力結果を選択することを特徴とす
    る請求項1項記載の車両用自動変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の所定期間経過後、特殊運転状
    態下に依然あるとき、前記選択手段は、前記第2の変速
    比決定手段の出力結果を選択することを特徴とする請求
    項2項記載の車両用自動変速機の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の所定期間経過後、特殊運転状
    態下に依然あるとき、前記選択手段は、第2の所定期間
    の間、前記第2の変速比決定手段の出力結果を選択する
    ことを特徴とする請求項2項記載の車両用自動変速機の
    制御装置。
  5. 【請求項5】 変速比が段階的または無段階的に制御可
    能な車両用自動変速機の制御装置であって、 a.複数の運転パラメータを検知し、該運転パラメータ
    と予め定められた制御ルールに従って変速比を決定する
    第1の変速比決定手段と、 b.車速および機関負荷に応じる値を検出し、検出値か
    ら予め定められた変速特性に従って変速比を決定する第
    2の変速比決定手段と、 c.車両の運転が特殊運転状態下にあることを検知する
    検知手段と、 d.該検知手段の出力が特殊運転状態下から通常運転状
    態下に復帰したことを示すとき、前記第1および第2の
    変速比決定手段の出力結果を比較する比較手段と、およ
    び e.該比較手段の比較結果に応じて前記第1および第2
    の変速比決定手段の出力結果のうち、いずれか一方を選
    択する選択手段と、を備えることを特徴とする車両用自
    動変速機の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記特殊運転状態下にあることを検知し
    てから第1の所定期間を確定する手段を備え、前記検知
    手段の出力が通常運転状態下に復帰したことを示してか
    ら該第1の所定期間が経過した後、前記比較手段は、前
    記第1および第2の変速比決定手段の出力を比較するも
    のであることを特徴とする請求項5記載の車両用自動変
    速機の制御装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の所定期間が経過するまでは、
    第2の変速比決定手段の出力結果を選択することを特徴
    とする請求項6項記載の車両用自動変速機の制御装置。
  8. 【請求項8】 前記比較手段の比較結果が一致すると
    き、前記第1の変速比決定手段の出力結果を選択するこ
    とを特徴とする請求項5項ないし7項のいずれかに記載
    の車両用自動変速機の制御装置。
  9. 【請求項9】 前記比較手段の比較結果が一致しないと
    き、前記第2の変速比決定手段の出力結果を選択するこ
    とを特徴とする請求項5項ないし8項のいずれかに記載
    の車両用自動変速機の制御装置。
  10. 【請求項10】 前記特殊運転状態が、シフトレバーの
    シフトポジションの切替え過渡時であることを特徴とす
    る請求項1項ないし9項のいずれかに記載の車両用自動
    変速機の制御装置。
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