JPH06108961A - 水車制御装置 - Google Patents

水車制御装置

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JPH06108961A
JPH06108961A JP4259664A JP25966492A JPH06108961A JP H06108961 A JPH06108961 A JP H06108961A JP 4259664 A JP4259664 A JP 4259664A JP 25966492 A JP25966492 A JP 25966492A JP H06108961 A JPH06108961 A JP H06108961A
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water
hydraulic
pressure
power plant
turbine
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Application number
JP4259664A
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English (en)
Inventor
Kenichi Matsuzaki
健一 松崎
Kazuo Takahashi
和夫 高橋
Hiroshi Sugai
博 菅井
Satoshi Akaeda
聡 赤枝
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/20Hydro energy

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  • Control Of Water Turbines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 余水路を省略した水力発電所において、水力
発電所内の制御電源が喪失した場合、又は制御油圧が低
下した場合に、余水を安全に放流することができる水
車、特にペルトン水車の制御装置を提供する。 【構成】 取水口8から取水した上水槽5の水位に比例
した圧力水が差動ピストン19に力を及ぼし、あらかじ
め配圧ピストン10の中立位置と釣り合うように設定さ
れたバネ20の弾性力との偏差により配圧弁ピストン1
0を駆動し、アキュムレータ12からのニードルサーボ
モータA3aへ流入する圧油によりニードルサーボモー
タピストン4の動きを制御して、ニードルA2aの開度
を調節し、余水の放流量を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水力発電所の水車制御
装置に係り、特にペルトン水車の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明は、主として、余水路を有しない
水力発電所におけるペルトン水車の制御装置に関するも
のであるので、まずペルトン水車の概要について説明す
る。
【0003】ペルトン水車は、一般に高落差小流量の地
点に採用される衝動形水車であり、水車主軸を水平方向
に設置する横軸形と、主軸を鉛直方向に設置する竪軸形
とがある。ここでは、横軸形ペルトン水車を例にとり、
横軸形ペルトン水車の概要を図に基づいて説明する。図
3は横軸形ペルトン水車の説明図である。
【0004】図3において、水圧鉄管6を流下する圧力
水は、入口曲管A7aと入口曲管B7bによって分配さ
れて、ノズルA1aとノズルB1bに流入し、それぞれ
のノズルで加速され、高速のジェットA32aとジェッ
トB32bになって、それぞれ水車ケーシング33内の
水車ランナバケット30に衝動的に水動力を与えた後、
放水路34に排出される。
【0005】ノズルA1a内のニードルA2aとノズル
B1b内のニードルB2bは、通常運転時には、それぞ
れが備えるニードルサーボモータA3aとニードルサー
ボモータB3bによって負荷に応じて前後に移動し、そ
れらのノズルから流出するジェットの流量が調整されて
いる。
【0006】ノズルA1a及びノズルB1bには、水車
ランナ29との間にデフレクタA28aとデフレクタB
28bがそれぞれ、ノズルA1aとノズルB1bに軸支
されて回転自在に設置されており、負荷の急激な減少
時、又は故障の発生時、デフレクタサーボモータ(図示
せず)からデフレクタリンク機構31を介して、デフレ
クタA28aとデフレクタB28bが連動して同時に回
動し、ジェットの方向を水車ランナバケット30から反
らせ、水車の回転数が増大するのを抑制している。
【0007】図4及び図5に、上水槽と余水路とを有す
る水力発電所の概要、及び余水放水の過程を示す。図4
は通常運転の場合であり、図5は上水槽から水がオーバ
ーフローする場合である。
【0008】水力発電所の上流から取水し、それを水力
発電所へ供給するため上水槽5に導かれる水量Q1と上
水槽5から水圧鉄管6を通って水力発電所の水車ランナ
29に使用される水量Q2との間には、常に、
【0009】
【数1】 Q1=Q2…………………………………………………(1) の関係が成立するように、水位調整機構(図示せず)な
どを用いて水量が調整され、水車ランナ29を通過した
水は放水路34に流下する。したがって、上水槽5から
水がオーバーフローしたり、過剰に水位が低下すること
はない。
【0010】しかし、事故停止などによりニードルが徐
々に絞られる場合は、(1)式の水量の関係が、
【0011】
【数2】 Q1>Q2…………………………………………………(2) となり、上水槽5の水位は上昇し、上水槽5の容量を超
えた水量は余水路35へ導かれて、水力発電所(図示せ
ず)の下流へ放水される。
【0012】一方、余水路を設置していない水力発電所
の場合について説明する。図6及び図7は、余水路を設
置していない水力発電所の概要、及び余水放水の過程を
示す。図6は通常運転の場合であり、図7は上水槽から
水がオーバーフローする場合である。
【0013】水力発電所の上流から取水し、水力発電所
へ供給するため上水槽5に導かれる水量Q3と上水槽5
から水圧鉄管6を通って水力発電所の水車ランナ29に
使用される水量Q4との間には、(1)式と同様に、常
に、
【0014】
【数3】 Q3=Q4…………………………………………………(3) の関係が成立するように、水位調整機構(図示せず)な
どを用いて水量が調整され、水車ランナ29を通過した
水は放水路34に流下する。したがって、上水槽5から
水がオーバーフローしたり、過剰に水位が低下すること
はない。
【0015】しかし、事故停止などが発生した場合、
(3)式の関係は、
【0016】
【数4】 Q3>Q4…………………………………………………(4) となり、上水槽5の水位は上昇し、水位が上水槽5の天
端を超えた場合は、水はオーバーフローし、余水路がな
いため、余水は上水槽5から直接に低地側へと流出す
る。この場合は、水力発電所施設や上水槽の下流側へ甚
大なる被害を及ぼす恐れがある。
【0017】したがって、余水路を省略した水力発電所
では、水をオーバーフローさせないために、ノズルから
余水を放水する必要がある。
【0018】水力発電所の制御装置に関する従来技術に
は、水力発電所内の制御電源が正常に稼働している場合
について、余水の放流方法が特開昭60−195384
号公報に開示されている。これを図を用いて説明する。
図8は従来の通常運転時のニードル開度調整に関する説
明図であり、図9は従来の水車事故発生時のニードル開
度調整に関する説明図である。
【0019】すなわち、アキュムレータ12と、配圧弁
9と、ノズルA1aと、ニードルA2aと、ニードルサ
ーボモータA3aとを有するニードル駆動装置におい
て、配圧弁9とニードルサーボモータA3aとを接続す
る管路との間に単動式電磁弁23を設置してある。
【0020】通常運転時には、図8に示すように、圧油
が単動式電磁弁23の開側ポートB36を通り、ニード
ルサーボモータA3aへ流入し、ニードルA2aの開度
を調節する。
【0021】一方、事故発生により水車を停止する場合
は、単動式電磁弁23を励磁し、閉側ポートB37へ切
換え、ニードルサーボモータA3aへの圧油の流れを遮
断して、ニードルA2aを一定開度に保持し、余水放流
を行っている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、余水の
放流方法が開示されているが、水力発電所内の制御電源
が喪失した場合は、電磁弁を閉側ポートに切換える操作
が不可能となり、余水を安全に水車下流側に放流すると
いう本来の目的は、達成されない可能性がある。また、
ニードルを一定開度に保持したままの運転では、上水槽
に流入する水量に余水の放水量を対応させることができ
ず、上水槽に流入する水量が、ニードルからの放水量よ
り多い場合は、上水槽から水のオーバーフローを引き起
こすことになる。
【0023】一方、上水槽に流入する水量がニードルか
らの放水量より少ない場合は、上水槽の水位の過剰低下
により水圧鉄管内への空気の吸い込みなどが起こり、こ
れにより、水車主機及び水車制御に対して悪影響を及ぼ
す危険が発生する。
【0024】本発明の目的は、余水路を省略した水力発
電所において、水力発電所内の制御電源が喪失した場
合、又は水力発電所内の制御油圧が低下した場合に、上
水槽から水をオーバーフローさせることなく、かつ余水
の過剰放水により水圧鉄管内に空気を吸い込ませること
もなく、余水を安全に水車下流側に放流することができ
る水車、特にペルトン水車の制御装置を提供することで
ある。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記目的は、次のように
して達成することができる。
【0026】(1)水力発電所の上水槽から水車に流入
する水量を調整する流入量調整部と、流入量調整部を操
作する油圧サーボモータと、油圧サーボモータを作動す
るための圧油の供給量を調節する配圧弁と、配圧弁の開
度を制御する配圧弁制御装置と、圧油を蓄えるアキュム
レータとを有する水力発電所の水車制御装置において、
上水槽の水位に比例する水圧力とバネ力との差力により
作動する差動ピストンを設置し、差動ピストンの変位量
を用いて配圧弁を制御すること。
【0027】(2)(1)において、上水槽の水位に比
例する水圧力を、水力発電所の制御電源の喪失時に、差
動ピストンに作用させる電磁弁を設けること。
【0028】(3)(1)において、上水槽の水位に比
例する水圧力を、水力発電所の制御油圧の低下時に、差
動ピストンに作用させる油圧切換え弁を設けること。
【0029】(4)(1)において、上水槽の水位に比
例する水圧力を、水力発電所の制御電源の喪失時に差動
ピストンに作用させる電磁弁と、上水槽の水位に比例す
る水圧力を、水力発電所の制御油圧の低下時に差動ピス
トンに作用させる油圧切換え弁とを設けること。
【0030】(5)(1)において、上水槽の水位に比
例する水圧力の取出し口を、水車のランナ中心、又は水
車のランナ中心の近傍に設けること。
【0031】
【作用】本発明では、上水槽から水車ランナまでの水頭
圧によって差動ピストンを変位させ、この変位量をリン
ク機構により伝達して配圧弁ピストンを作動させ、これ
によって、ニードルサーボモータを駆動してニードルの
開度を制御できるので、余水の放水量を調整し、上水槽
の基準水位を一定に保つことができる。
【0032】また、従来では、水力発電所内の制御電源
が正常に稼働している場合は、配圧弁は配圧弁制御装置
により制御されているが、水力発電所内の制御電源が喪
失した場合は、配圧弁制御装置の機能が停止し、配圧弁
の制御は不可能であった。
【0033】しかし、本発明では、水力発電所内の制御
電源の喪失時には、電磁弁が作動して、差動ピストンに
上水槽から水車ランナまでの水頭圧が加わり、この水頭
圧によって上記の場合と同じように、差動ピストンが変
位するので、余水の放水量を調整し、上水槽の基準水位
を一定に保つことができる。
【0034】また、水力発電所内の制御電源が正常に稼
働していて、配圧弁制御装置、配圧弁ピストン、又はア
キュムレータと配圧弁ピストンとを連絡する配管などの
うちの少なくとも一箇所に故障が生じ、水力発電所内の
制御油圧が低下した場合は、油圧切換え弁が作動し、差
動ピストンに上水槽から水車ランナまでの水頭圧が加わ
り、この水頭圧によって上記の場合と同じように、差動
ピストンを変位するので、水力発電所内の制御電源を正
常に稼働させながら、余水の放水量を調整し、上水槽の
基準水位を一定に保つことができる。
【0035】また、水圧力の取り出し口を、水車のラン
ナの中心、又は水車のランナの中心の近傍とし、ジェッ
トの流出口と同じ高さか、ほとんど同じ高さにしている
ので、水車ランナに噴出するジェットを精度良く調節す
ることができる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図に基づいて説
明する。図1は本発明の第1実施例の余水の放水制御の
構成図である。なお、本実施例はペルトン水車の場合で
あり、図3を用いて説明した従来例の場合と同様に、ジ
ェットは2箇所から噴出し、ノズル、ニードル及びニー
ドルサーボモータなどを、2個ずつ水車に取り付けてい
る場合である。しかし、どちらのジェットの噴出機構も
同じであるので、一方のみについて以下に説明する。
【0037】水車は、通常運転時において、上水槽5の
水位を一定に保つように、水位調整をしながら、上水槽
5に蓄えられた水を水圧鉄管6内に流出する。水車ラン
ナ29(図3参照)へのジェットの噴出量は、ノズルA
1aとニードルA2aとの間の隙間、すなわちニードル
A2aの開度により調節され、ニードルA2aはニード
ルサーボモータA3a内のニードルサーボモータピスト
ン4に連結されている。
【0038】ニードルサーボモータA3aを駆動する圧
油は圧油ポンプ(図示せず)によって製造され、製造さ
れた圧油は、水力発電所内の制御電源が喪失した場合で
も機器操作油圧が供給できるように、一定量の圧油をア
キュムレータ12に蓄えている。
【0039】配圧弁制御装置15からの指令で電動バル
ブ14が開閉し、これに伴い配管A13を介してアキュ
ムレータ12から配圧弁9内の配圧弁ピストン10に加
わる油圧が調整され、配圧弁ピストン10は移動する。
【0040】そして、配圧弁ピストン10に連結されて
いるスプール軸11が移動し、これに伴い、配管B17
を介してニードルサーボモータピストン4に加わる圧油
が調整され、ニードルサーボモータピストン4の移動に
伴ってニードルサーボモータピストン4に連結されてい
るニードルA2aも移動して、ニードルA2aの開度が
制御され、ジェットの噴出量が調節されるようになって
いる。
【0041】水力発電所内の制御電源が正常に稼働して
いる場合は、単動式電磁弁23は付勢されており、閉側
ポートA26によって入口曲管A7a上の取水口8と差
動シリンダ18との間の配管C24内の流路は遮断され
ている。
【0042】次に、水力発電所内の制御電源の喪失時に
ついて説明する。水力発電所内の制御電源が喪失した場
合は、付勢されていた単動式電磁弁23が消磁され、電
磁弁23に内蔵されているバネ(図示せず)によって閉
側ポートA26から開側ポートA25へと切換わり、配
管C24内の流路は差動シリンダ18へ接続される。差
動シリンダ18に配管C24が接続されることにより、
差動シリンダ18の底部から、取水口8から上水槽5の
水位までの高さに比例した圧力pを持った圧力水が流入
し、面積Aの差動ピストン19に力を及ぼす。
【0043】差動シリンダ18内のバネ20は、あらか
じめ上水槽5の基準水位と釣合い、上水槽5の基準水位
で、ニードルA2aの開度を左右する配圧弁ピストン1
0が中立位置をとるように設定されている。そして、水
圧が差動ピストン19に及ぼす力Fは、
【0044】
【数5】 F=p・A…………………………………………………(5) となる。
【0045】また、バネ20が変位量lだけ移動した場
合、発生する力Fは、
【0046】
【数6】 F=k・l…………………………………………………(6) となる。ここに、kはバネ20のバネ定数である。
【0047】また、(5)式と(6)式とから、変位量
lは、
【0048】
【数7】 l=p・A/k……………………………………………(7) となる。
【0049】すなわち、上水槽5の基準水位と釣り合う
差動ピストン19の位置を基準として、上水槽5の水位
が基準水位よりも高い場合は、差動ピストン19が水圧
力pとバネ20のバネ定数kとの差によって押し上げら
れ、(7)式の正の変位量lが与えられる。
【0050】また、上水槽5の水位が基準水位よりも低
い場合は、差動ピストン19が水圧力pとバネ20のバ
ネ定数kとの差によって押し下げられ負の変位量(−
l)が与えられる。
【0051】差動ピストン19の変位量は、支点22に
よって回転支持されているリンク機構21により、支点
22から配圧弁ピストン10までの距離と支点22から
差動ピストン19までの距離との比で配圧弁ピストン1
0に伝達される。
【0052】そして、上水槽5の水位が基準水位より高
い場合は、差動ピストン19からリンク機構21を介し
て配圧弁ピストン10に伝えられる変位により、ニード
ルA2aの開度が開側になるように配圧弁ピストン10
が移動する。すなわち、ニードルA2aが開側に移動す
るように、アキュムレータ12からニードルサーボモー
タA3aに圧油が流入し、余水の放流量を増加させる。
【0053】余水の放流が継続して行われ、上水槽5の
水位が基準水位まで低下した場合は、差動ピストン19
は釣合い位置に戻り、リンク機構21を介して配圧弁ピ
ストン10は中立位置まで復帰し、アキュムレータ12
からニードルサーボモータA3aへの圧油の流れを遮断
し、ニードルサーボモータピストン4の進退を固定し、
ニードルサーボモータピストン4に連結されているニー
ドルA2aの開度を一定に保持する。
【0054】更に、余水の放流が継続された場合は、上
水槽5の水位が基準水位よりも低下し、差動ピストン1
9の位置は上記の釣合い位置よりも降下する。この場合
は、ニードルA2aの開度が閉側になるように、アキュ
ムレータ12からニードルサーボモータA3aに圧油を
供給する。すなわち、リンク機構21を介して配圧弁ピ
ストン10を移動させ、ニードルA2aの開度が閉側に
なるように、ニードルサーボモータピストン4を移動さ
せて、余水の放流量を減少させる。
【0055】余水の放流量が減少したことにより、上水
槽5の水位が基準水位又は基準水位以上に上昇した場合
は、上記の動作を繰り返し行い、上水槽5の水位が基準
水位に保たれるように制御する。
【0056】また、水力発電所上流側の各河川(図示せ
ず)からの取水が停止されるなどの措置が取られ、上水
槽5への水の流入が遮断された場合は、ノズルA1aか
らの余水の放流を継続させ、上水槽5の水位が基準水位
よりも低下し続けるようにする。
【0057】このように、上水槽5の水位が基準水位よ
り低下し続けた場合、差動ピストン19は釣合い位置よ
りも下降し続ける。この場合は、リンク機構21を介し
て配圧弁ピストン10を移動させることにより、ニード
ルA2aが閉側に移動するように、圧油がアキュムレー
タ12からニードルサーボモータA3aに供給される。
そして、ニードルA2aを全閉することによって余水の
放流を完了する。
【0058】以上により、本実施例によれば、水力発電
所内の制御電源が喪失した場合、上水槽から余水をオー
バーフローさせて下流側へ損害を与えることがなく、ま
た、余水の過剰放流による上水槽の水位異常低下による
水圧鉄管内への空気の吸い込などの水車主機及び水車制
御への悪影響を及ぼす要因を排除することができる。次
に、第2実施例を図に基づいて説明する。図2は本発明
の第2実施例の余水放水制御の構成図であり、第2実施
例は第1実施例に油圧切換え弁を新たに設置した場合で
ある。すなわち、図2が第1実施例の図1と異なる点
は、図2では油圧切換え弁27を新たに設置し、単動式
電磁弁23を閉側ポートA26にしていることである。
【0059】すなわち、本実施例は、水力発電所内の制
御電源が正常に稼働していて、配圧弁制御装置15、配
圧弁ピストン10又は配管A13などのうちの少なくと
も一箇所に故障が生じ、水力発電所内制御油圧が低下し
た場合である。
【0060】この場合、本実施例では、油圧切換え弁2
7が作動し、第1実施例の場合のように、差動ピストン
19に上水槽5から入口曲管A7aまでの水頭圧が加わ
り、この水頭圧によって差動ピストン19を変位させ、
ニードルA2aの開度を調節している。したがって、水
力発電所内の制御電源を正常に稼働させながら、余水の
放水量を調整し、上水槽5の基準水位を一定に保つこと
ができる。
【0061】以上のように、本実施例によれば、水力発
電所内の制御油圧が低下した場合でもニードルの制御は
可能であり、安全に余水を水車下流側に放流することが
できる。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、余水路を省略した水力
発電所において、水力発電所内の制御電源が喪失した場
合、又は水力発電所内の制御油圧が低下した場合に、上
水槽から水をオーバーフローさせて下流側に損害を与え
ることなく、また余水の過剰放流によって生じる水圧鉄
管内への空気の吸い込みなどにより、水車主機及び水車
制御に対して悪影響を及ぼす要因の排除が可能な水車、
特にペルトン水車の制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の余水放水制御の構成図で
ある。
【図2】本発明の第2実施例の余水放水制御の構成図で
ある。
【図3】従来の横軸形ペルトン水車の説明図である。
【図4】従来の上水槽と余水路とを有する水力発電所の
模式縦断面図である。
【図5】図4の上水槽からのオーバーフロー時の模式縦
断面図である。
【図6】従来の余水路を省略した水力発電所の模式縦断
面図である。
【図7】図6の上水槽からのオーバーフロー時の模式縦
断面図である。
【図8】従来の通常運転時のニードル開度調節に関する
説明図である。
【図9】従来の水車事故発生時のニードル開度調節に関
する説明図である。
【符号の説明】
1a…ノズルA、1b…ノズルB、2a…ニードルA、
2b…ニードルB、3a…ニードルサーボモータA、3
b…ニードルサーボモータB、4…ニードルサーボモー
タピストン、5…上水槽、6…水圧鉄管、7a…入口曲
管A、7b…入口曲管B、8…取水口、9…配圧弁、1
0…配圧弁ピストン、11…スプール軸、12…アキュ
ムレータ、13…配管A、14…電動バルブ、15…配
圧弁制御装置、16…ケーブル、17…配管B、18…
差動シリンダ、19…差動ピストン、20…バネ、21
…リンク機構、22…支点、23…単動式電磁弁、24
…配管C、25…開側ポートA、26…閉側ポートA、
27…油圧切換え弁、28a…デフレクタA、28b…
デフレクタB、29…水車ランナ、30…水車ランナバ
ケット、31…デフレクタリンク機構、32a…ジェッ
トA、32b…ジェットB、33…水車ケーシング、3
4…放水路、35…余水路、36…開側ポートB、37
…閉側ポートB。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤枝 聡 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水力発電所の上水槽から水車に流入する
    水量を調整する流入量調整部と、前記流入量調整部を操
    作する油圧サーボモータと、前記油圧サーボモータを作
    動するための圧油の供給量を調節する配圧弁と、前記配
    圧弁の開度を制御する配圧弁制御装置と、前記圧油を蓄
    えるアキュムレータとを有する水力発電所の水車制御装
    置において、前記上水槽の水位に比例する水圧力とバネ
    力との差力により作動する差動ピストンを設置し、前記
    差動ピストンの変位量を用いて前記配圧弁を制御する構
    成になることを特徴とする水力発電所の水車制御装置。
  2. 【請求項2】 前記上水槽の水位に比例する水圧力を、
    前記水力発電所の制御電源の喪失時に、前記差動ピスト
    ンに作用させる電磁弁を設けてある請求項1記載の水力
    発電所の水車制御装置。
  3. 【請求項3】 前記上水槽の水位に比例する水圧力を、
    前記水力発電所の制御油圧の低下時に、前記差動ピスト
    ンに作用させる油圧切換え弁を設けてある請求項1記載
    の水力発電所の水車制御装置。
  4. 【請求項4】 前記上水槽の水位に比例する水圧力を、
    前記水力発電所の制御電源の喪失時に前記差動ピストン
    に作用させる電磁弁と、前記上水槽の水位に比例する水
    圧力を、前記水力発電所の制御油圧の低下時に前記差動
    ピストンに作用させる油圧切換え弁とを設けてある請求
    項1記載の水力発電所の水車制御装置。
  5. 【請求項5】 前記上水槽の水位に比例する水圧力の取
    出し口を、前記水車のランナ中心、又は前記水車のラン
    ナ中心の近傍に設けてある請求項1記載の水力発電所の
    水車制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011053970A (ja) * 2009-09-02 2011-03-17 Chugoku Electric Power Co Inc:The 貯水施設運用支援システム、貯水施設運用支援方法およびプログラム
CN107191317A (zh) * 2017-07-07 2017-09-22 武汉武水电气技术有限责任公司 一种以水压作动力水为工作介质的水轮机转速调控器

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