JPH06107888A - プラスチゲル組成物 - Google Patents

プラスチゲル組成物

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JPH06107888A
JPH06107888A JP28392692A JP28392692A JPH06107888A JP H06107888 A JPH06107888 A JP H06107888A JP 28392692 A JP28392692 A JP 28392692A JP 28392692 A JP28392692 A JP 28392692A JP H06107888 A JPH06107888 A JP H06107888A
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vinyl chloride
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plasticizer
plastigel
weight
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JP28392692A
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Toshihiko Hori
登志彦 堀
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Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】C820のアルキル硫酸塩やα−オレフィン硫
酸塩と可塑剤とを乳化剤系とする微細懸濁重合法により
得られた塩化ビニル系樹脂100重量部、可塑剤40〜
80重量部及び平均粒径0.5μm以下の無水ケイ酸1
〜20重量部を含有し、かつ23℃における粘度が剪断
速度1sec-1で50万〜500万cps、剪断速度1
00sec-1で50万cps以下であるプラスチゲル組
成物。 【効果】高価な金型及び射出装置を使用することなく、
常圧下で簡単な吐出口金の形状により、任意の形状の軟
質成形品を容易に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なプラスチゲル組成
物、さらに詳しくは、高価な金型及び射出装置を使用す
ることなく、常圧下で押出し成形などの方法によって、
簡単な吐出口金の形状により、任意の形状の軟質の成形
品を容易に製造しうるプラスチゲル組成物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】自動車用窓ガラスなどの周辺部にシール
や装飾を目的として、合成樹脂やゴムのガスケットを取
付けることが通常行われている。従来、このガスケット
は溶融押出しなどの方法により成形されるが、その成形
品はひも状であるため、強く曲げすぎるとガスケットに
シワが寄ったりして外観が損なわれたりする上、取り付
けが困難であり、また人手を要するなどの問題があっ
た。このような問題を解決するために、近年では窓ガラ
スを周縁部に空間を形成した成形型内に配置し、合成樹
脂やゴムなどのガスケット材料を溶融状態で前記空間部
に射出し、冷却したのちに金型内より取出し、ガラス周
辺部にガスケット材料を一体化したガスケット付窓ガラ
スを製造する方法が試みられている。しかしながら、こ
の方法においては、合成樹脂やゴムを溶融して高粘度状
態で射出するため、ガスケット材料がガラスと成形型の
接触面に侵入してバリなどが発生しやすいという問題が
あった。これを避けるために、すき間をなくそうと成形
型の締付けを強くすると、ガラスが破損するという問題
があった。特に窓ガラスが曲げ加工されたものなどにお
いては、ガラスの弯曲度を均一化するのが困難であるた
め、成形型を締め付けたとき、集中的に応力がかかる箇
所があり、破損に至る場合が多い。さらに、ガスケット
材料として、合成樹脂やゴムを用いる場合、射出成形機
内で溶融させ流動性を付与したのちに成形型内に射出す
るが、溶融状態での粘度が高いため、高圧で射出するこ
とを要する。その結果ガラスと成形型とのすき間に溶融
体が侵入してしまい、バリの発生を防ぐのが極めて困難
となる。前記問題を解決するため、ガスケット成形材料
としてプラスチゲルを用いることが提案されている(特
開平1−122722号公報)。この方法は、成形型内
に窓ガラスを配置し、この窓ガラスの周縁部と前記成形
型内面との間にガスケット成形用キャビティ空間を形成
し、ガスケット形成材料としてプラスチゲルを前記空間
に射出したのち、加熱固化させるものである。この方法
によると、低圧で射出できるので、ガラスの締付けをさ
らに強くしなくてもよいのでバリの発生を防げるとして
いる。しかしながら、この方法においても、プラスチゲ
ルの粘度が低いために、成形型とガラスの締付けが弱い
と、すき間にゲルが侵入してバリの原因となることが考
えられる。また、密閉された成形型内にプラスチゲルを
低圧で射出するので、空気の逃げ場を相当に工夫しない
と、気泡を巻き込んだ状態で成形されてしまい、外観を
損ねたり、製品となってからの強度に問題が生ずる懸念
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、高価な金型や射出装置を使用することな
く、常圧下で押出し成形などの方法によって、簡単な吐
出口金の形状により任意の形状の軟質の成形品を容易に
製造することができ、ガスケット成形材料などとして好
適なプラスチゲル組成物を提供することを目的としてな
されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有するプラスチゲル組成物を開発すべく鋭
意研究を重ねた結果、特定の重合法で得られた塩化ビニ
ル系樹脂と可塑剤と無水ケイ酸とを必須成分として所定
の割合で含有し、かつ特定の粘度を有するプラスチゲル
組成物により、その目的を達成しうることを見い出し、
この知見に基づいて本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明は、(A)炭素数8〜20のアルキル硫酸塩
及び/又は炭素数8〜20のα−オレフィン硫酸塩と可
塑剤とを乳化剤系とする微細懸濁重合法により得られた
塩化ビニル系樹脂100重量部、(B)可塑剤40〜8
0重量部及び(C)平均粒径が0.5μm以下の無水ケ
イ酸1〜20重量部を必須成分とし、かつ温度23℃に
おける粘度が剪断速度1sec-1で50万〜500万c
ps、剪断速度100sec-1において50万cps以
下であることを特徴とするプラスチゲル組成物を提供す
るものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
プラスチゲル組成物は、塩化ビニル系樹脂と可塑剤と無
水ケイ酸とを必須成分とする分散物であって、通常、自
重では流動変形しない程度の高粘度組成物である。該塩
化ビニル系樹脂は、塩化ビニル単独重合体又は塩化ビニ
ルと他のモノマーの共重合体で、後に述べる特定の乳化
剤系を用いて微細懸濁重合法で得られた一次粒径が0.
01〜10μmの微粒子状の重合体であって、プラスチ
ゾル又はプラスチゲル加工に用いられるものである。ま
た、それが凝集したものが含まれてもよい。塩化ビニル
系樹脂を凝集する方法としては、重合ラテックスを酸、
塩、電解(電気)、遠心、浮遊、透析、熱などによって
その安定性を壊して凝固させ乾燥する方法や、スプレー
乾燥によって凝集する方法などがある。
【0006】本発明組成物において、(A)成分として
用いられる前記塩化ビニル系樹脂は、炭素数8〜20の
アルキル硫酸塩及び/又は炭素数8〜20のα−オレフ
ィン硫酸塩と可塑剤とを乳化剤系とする微細懸濁重合法
により得られたものである。炭素数8〜20のアルキル
硫酸塩及び炭素数8〜20のα−オレフィン硫酸塩の塩
としては、例えばナトリウム塩やカリウム塩などのアル
カリ金属塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩
などが挙げられる。また、該アルキル硫酸塩やα−オレ
フィン硫酸塩の原料としては、例えばヤシ油やパーム油
などの天然系のもの、あるいは石油系をもとにした合成
アルコールなどが用いられる。これらの乳化剤は1種用
いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、
その使用量は、通常、使用する単量体100重量部当た
り0.2〜2.0重量部、好ましくは0.5〜1.0重量部
の範囲で選ばれる。
【0007】一方、前記乳化剤と併用される可塑剤とし
ては、例えば(1)ジオクチルフタレート、ジノニルフ
タレート、ブチルラウリルフタレート、メチルオレイル
フタレートなどのフタル酸アルキルエステル系可塑剤、
(2)トリオクチルトリメリテート、ジエチレングリコ
ールジベンゾエートなどの芳香族カルボン酸エステル系
可塑剤、(3)ジオクチルアジペート、ジブチルセバケ
ート、ジオクチルテトラヒドロフタレートなどの脂肪族
二塩基酸エステル系可塑剤、(4)トリオクチルフォス
フェート、トリクロロエチルフォスフェートなどのリン
酸エステル系可塑剤、(5)ジエチレングリコールジカ
プリレート、1,4−ブチレングリコール−ジ−2−エ
チルヘキサノエートなどの脂肪族グリコールエステル系
可塑剤及び(6)ポリエステル系可塑剤、(7)オレイ
ン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル、2,2,4−
トリメチル−1,3ペンタンジオールジイソブチレート
などの脂肪酸エステル系、エポキシ化大豆油、エポキシ
ステアリン酸オクチルなどのエポキシ系、塩素化脂肪酸
メチル、塩素化パラフィン等の塩素化パラフィン系、コ
ハク酸ジオクチルなどの脂肪族二塩基酸エステル系の二
次可塑剤、(8)ミネラルスピリット、ミネラルターペ
ン等の石油系、ドデシルベンゼンなどの直鎖アルキルベ
ンゼン系の希釈剤などが挙げられる。
【0008】これらの可塑剤は1種用いてもよいし、2
種以上を組み合わせて用いてもよく、その使用量は、通
常使用する単量体100重量部当たり0.2〜3.0重量
部、好ましくは0.5〜2.0重量部の範囲で選ばれる。
また、該塩化ビニル系樹脂は、前記乳化剤系を用い、微
細懸濁重合で得られた塩化ビニル単独重合体又は塩化ビ
ニルと他のモノマーとの共重合体から成る一次粒径が
0.01〜10μmの微粒子であって、プラスチゾル又
はプラスチゲル加工に用いられるものであればよく、特
に制限はない。他のモノマーの例としては、エチレン系
炭化水素、脂肪酸ビニル、アクリル酸エステル、ビニル
エーテル、ハロゲン化ビニリデン、アリル化合物などが
挙げられる。該エチレン系炭化水素としては、例えばエ
チレン、プロピレン、イソブチレンなどが、脂肪酸ビニ
ルとしては、例えば酢酸ビニル、カプロン酸ビニル、ペ
ラルゴン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビ
ニル、パルミチン酸ビニルなどが、アクリル酸エステル
としては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸−2
−ヒドロキシエチルなどが挙げれらる。
【0009】また、ビニルエーテルとしては、例えばビ
ニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイ
ソブチルエーテル、ビニル−n−ブチルエーテル、セチ
ルビニルエーテルなどが、ハロゲン化ビニリデンとして
は、例えば塩化ビニリデン、フッ化ビニリデンなどが、
アリル化合物としては、例えば塩化アリル、臭化アリル
などのハロゲン化アリル類、メチルアリルエーテル、エ
チルアリルエーテルなどのアリルアルコールのアルキル
エーテル類、エチレングリコールモノアリルエーテル、
プロピレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチレ
ングリコールモノアリルエーテル、ポリプロピレングリ
コールモノアリルエーテルなどのアリルアルコールの
(ポリ)オキシアルキレンエーテル類、ビニル酢酸、ウ
ンデセン酸などのアリルカルボン酸類、酢酸アリル、酪
酸アリルなどのアリルアルコールのエステル類、オイゲ
ノール、イソオイゲノールなどのアリルフェノール類、
アリルチオール及びそのエーテル、エステル類、N,N
−ジメチルアリルアミン、アリルアミンなどのアリルア
ミン及びその塩類などが挙げられる。これらの他のモノ
マーは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用
いてもよい。
【0010】本発明組成物において、(B)成分として
用いられる可塑剤としては、例えばジオクチルフタレー
ト(DOP)、ジヘキシルフタレート(DHP)、ジイ
ソノニルフタレート(DINP)、ジイソデシルフタレ
ート(DIDP)などのフタル酸系エステル、ジオクチ
ルアジペート(DOA)、ジオクチルセバケート(DO
S)などの脂肪酸系エステル、アジピン酸とポリエチレ
ングリコールとの縮合物などのポリエステル、アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル、さらにはトリクレ
ジルフォスフェート(TCP)などのリン酸エステルや
必要に応じて反応性可塑剤など、通常ポリ塩化ビニル加
工に使用できる可塑剤を挙げることができる。これらの
可塑剤は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて
用いてもよく、また、その使用量は、(A)成分の塩化
ビニル系樹脂100重量部当たり40〜80重量部の範
囲にあることが必要である。この量が40重量部未満で
は成形品が硬くなりすぎるし、80重量部を超えると温
度23℃における粘度が剪断速度1sec-1で50万〜
500万cps、特に100万cps以上にするために
は充填剤を多量に使用しなければならず、その結果成形
品の硬度が上がり、物性が低下するなど、好ましくない
事態を招来する。
【0011】本発明組成物においては、(C)成分とし
て平均粒径が0.5μm以下の無水ケイ酸が用いられ
る。この無水ケイ酸の使用量は、(A)成分の塩化ビニ
ル系樹脂100重量部当たり1〜20重量部の範囲にあ
ることが必要である。この量が1重量部未満では温度2
3℃における粘度が剪断速度1sec-1で50万〜50
0万cps、特に100万cps以上にするためにはそ
の他の充填剤などを多量に使用しなければならず、その
結果成形品の硬度が上がり物性が低下するなど、好まし
くない事態を招来する。また、20重量部を超えると粘
度が高くなりすぎて成形ができなくなる。またプラスチ
ゲルの洩糸性を抑える目的で塩化ビニルペースト加工用
ブレンドレジンを添加してもよい。該ブレンドレジンは
平均粒径10〜60μmの塩化ビニル単独重合体又は共
重合体で、添加量は(A)成分の塩化ビニル系樹脂10
0重量部当たり2〜50重量部である。本発明のプラス
チゲル組成物には、必要に応じて塩化ビニル樹脂用の各
種配合剤、例えば充填剤、希釈剤、安定剤、顔料、紫外
線吸収剤などを添加することができる。該充填剤として
は、例えば炭酸カルシウム、マイカ、タルク、カオリン
クレー、セライト、アスベスト、パーライト、バライ
タ、シリカ、ケイ砂、燐片状黒鉛、ドロマイト石灰石、
セッコウ、アルミニウム微紛、炭酸カルシウムなどの微
粒子状無機物、有機・無機複合系チクソトロープ剤、有
機チクソトロープ剤などが挙げられる。該チクソトロー
プ剤としては、例えば無水ケイ酸(平均粒径が0.5μ
mを越えるもの)、含水ケイ酸などのケイ酸系、有機ベ
ントナイトなどのベントナイト系、サイクロデックスな
どのアスベスト系、ジベンジリデンソルビトールのよう
な有機系などが使用可能である。これらの充填剤は用途
に応じ該組成物に適宜添加される。
【0012】他方、高粘度化する方法として、可塑剤に
ゴムや樹脂などの高分子物質を溶解させる方法がある。
好ましい溶解ポリマーとしては、ポリ塩化ビニル、NB
R、EVAなどが挙げられ、その他可塑剤に対して溶解
性があり、高粘度化しうるものも用いることができる。
他の高粘度化の方法としては、塩化ビニル系樹脂と可塑
剤の分散物を加熱処理して、可塑剤を適度に塩化ビニル
系樹脂に吸収膨潤させる方法がある。塩化ビニル系樹脂
と可塑剤の分散物は加熱しすぎるとゲル化してしまうの
で、適度に加温する必要がある。また、必要に応じて架
橋などを行ってもよい。前記いずれの方法を用いてもよ
いが、本発明のプラスチゲル組成物の温度23℃におけ
る粘度は、剪断速度1sec-1において50万〜500
万cps、剪断速度100sec-1において50万cp
s以下であることが必要である。剪断速度1sec-1
おいて50万cpsより小さいと成形型内にプラスチゲ
ル組成物を充填した際に流動し、開放部より流出してし
まうおそれがあるし、500万cpsより大きいと流動
性が悪く、吐出しにくい。また、剪断速度100sec
-1において50万cpsを超えると供給配管抵抗が大き
く、供給圧を高くしなければならず、本発明の目的であ
る容易な成形ができなくなってしまうばかりでなく、吐
出性に劣り、任意の形状に吐出できなくなってしまう。
【0013】本発明のプラスチゲル組成物は、前記
(A)成分、(B)成分、(C)成分及び必要に応じて
用いられる各種添加成分を、プラネタリーミキサー、ニ
ーダー、ロールなどの公知の混合機を用いて均質に混合
撹拌することにより、調製することができる。次に、こ
のようにして得られたプラスチゲル組成物を用いて成形
する1例として、ガラス周辺部にガスケットを成形して
付着させることを示す。ガラスの全周辺部に形成する場
合、吐出開始部と吐出終了部が不連続となるが、該プラ
スチゲル組成物は容易に形状を付与することができるの
でヘラなどで連続形状への修正も容易である。プラスチ
ゲル組成物を周縁部に付着させたのち、加熱することに
よって該組成物は溶融し、室温に冷却することによって
強度を発現する。加熱方法としては、例えば熱風、高周
波誘電加熱、高周波誘導加熱など、プラスチゲルの溶融
に用いられる任意の方法を用いることができるが、溶融
に足る熱を与えることが必要である。また必要に応じて
架橋などを行ってもよい。
【0014】さらに、本発明のプラスチゲル組成物はガ
ラスに対する接着性を有することが望ましい。該プラス
チゲル組成物に接着性を付与するには、塩化ビニル系樹
脂が塩化ビニルと他の官能基含有モノマーとの共重合体
であってもよい。官能基含有モノマーの例としては、2
−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどの水酸基含有
モノマー、グリシジルメタクリレートなどのエポキシ基
含有モノマー、無水マレイン酸などのカルボキシル基含
有モノマー、ジメチルアミノエチルメタクリレートなど
のアミノ基含有モノマーなどが挙げられる。これらの共
重合体を単独又は通常の塩化ビニル樹脂と混合すること
によって、ガラスに対する接着性を付与することができ
る。また、接着強度を上げるために、官能基の種類に応
じた架橋剤を併用することもできる。他の接着性を付与
する方法として、ガラス表面へのプライマー塗布が挙げ
られる。ガスケットの付着する部分に、予め接着用プラ
イマーを塗布しておくことによって接着性が付与でき
る。さらに、別の接着性を付与する方法として、接着性
付与剤をプラスチゲル組成物中に添加する方法が挙げら
れる。この接着性付与剤としては、例えばポリエチレン
イミン、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられ
る。該接着剤は、ガラス表面の水酸基と官能基の反応又
は水素結合によって発現されるものと思われる。接着強
度は90°剥離試験によって求めることができる。この
接着強度は0.1kg/cm(引張強度200mm/min)以
上、特に1kg/cm以上であるのが望ましい。
【0015】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。
【0016】実施例1、2、比較例1〜5 第1表に示す種類と量の各成分をホバート式ミキサーで
混合し、脱泡してプラスチゲル組成物を調製し、下記項
目について評価した。なお、該表の塩化ビニル樹脂
(1)、(2)及び(3)は次のようにして得られたも
のである。 塩化ビニル樹脂(1) 乳化剤としてラウリル硫酸ナトリウム0.5重量部及び
ジオクチルフタレート3.0重量部を用いて、塩化ビニ
ル95重量部と酢酸ビニル5重量部とを41℃で微細懸
濁重合して得られた平均重合度1700、平均粒径1.
0μmの塩化ビニル樹脂である。 塩化ビニル樹脂(2) 乳化剤としてリポラン1400[ライオン(株)製、商品
名]0.8重量部及び塩素化パラフィン2.0重量部を用
いて、塩化ビニル100重量部を41℃で微細懸濁重合
して得られた平均重合度1800、平均粒径0.3μm
の塩化ビニル樹脂である。 塩化ビニル樹脂(3) 乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.5重量部及び塩素化パラフィン2.0重量部を用い
て、塩化ビニル100重量部を41℃で微細懸濁重合し
て得られた平均重合度1800、平均粒径0.3μmの
塩化ビニル樹脂である。
【0017】評価項目 (1)加熱後の形状 図1はガラス周縁部に直接プラスチゲル組成物を吐出さ
せる装置と、所定の形状を有したガン口金よりプラスチ
ゲル組成物を吐出させながらガラス周縁部にプラスチゲ
ル組成物を付着させている状態を示す斜視図である。プ
ラスチゲル組成物をタンクに入れ、スネークポンプにて
加圧し、内径10mmのホース4を介してガン吐出口金3
より、2で示すように50cc/minで吐出し、30cm×
50cm×3mm厚のガラス1の周縁部に移動しながら、ガ
ラス面垂直方向の最大厚さ20mm、水平方向の巾10mm
のプラスチゲル組成物を付着させ、180℃の熱風炉中
で15分間加熱した。その後室温近くまで冷却し、加熱
後の形状を目視で評価した。 (2)粘度 ロトビスコ回転粘度計を用いて、剪断速度1sec-1
び剪断速度100sec-1での粘度を測定した。 コントロールコンソール:HAAKE ROTOVIS
CO RV−3 センサー:コーンプレート型 PK−2 これらの結果を第1表に示す。
【0018】
【表1】
【0019】注) ゼオンレジン54J:日本ゼオン(株)製、ポリ塩化ビニ
ルペースト加工用ブレンドレジン 塩化ビニル−酢酸ビ
ニル(11重量%)共重合体、平均粒径40μm カルシーズPL:神島化学工業(株)製、微粒炭酸カルシ
ウム、平均粒径0.1μm Aerosil#300:日本アエロジル(株)製、無水
シリカ
【0020】実施例1及び実施例2は、いずれも吐出口
金からのプラスチゲル組成物の吐出はスムーズで、断面
形状は所定の形状を維持し、加熱後も形状は変化するこ
となく、外観共に満足のいくガスケット付窓ガラスを得
ることができた。比較例3は、吐出口金からプラスチゾ
ルはスムーズに吐出されるが、所望の形状を保てず、す
ぐに流れ出てしまった。比較例2及び比較例4は吐出す
ることができなかった。
【0021】
【発明の効果】本発明によると、高価な金型及び射出装
置を使用することなく、常圧下で押出し成形などの方法
によって簡単な吐出口金の形状により、任意の形状の軟
質の成形品を容易に製造しうるプラスチゲル組成物が得
られる。また、このプラスチゲル組成物を用いることに
より、ガラスの破損を防止できるばかりでなく、大きな
ガラスへのガスケット付加を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例及び比較例における加熱後の形
状評価のためのガスケット付窓ガラスの製造法を示す図
である。
【符号の説明】
1 ガラス 2 吐出されたプラスチゲル組成物 3 ガンの吐出口金 4 プラスチゲル組成物供給ホース

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)炭素数8〜20のアルキル硫酸塩及
    び/又は炭素数8〜20のα−オレフィン硫酸塩と可塑
    剤とを乳化剤系とする微細懸濁重合法により得られた塩
    化ビニル系樹脂100重量部、(B)可塑剤40〜80
    重量部及び(C)平均粒径が0.5μm以下の無水ケイ
    酸1〜20重量部を必須成分とし、かつ温度23℃にお
    ける粘度が剪断速度1sec-1で50万〜500万cp
    s、剪断速度100sec-1において50万cps以下
    であることを特徴とするプラスチゲル組成物。
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