JPH06104644B2 - 光学活性なシクロペンテノン誘導体の製造法 - Google Patents

光学活性なシクロペンテノン誘導体の製造法

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JPH06104644B2
JPH06104644B2 JP61047009A JP4700986A JPH06104644B2 JP H06104644 B2 JPH06104644 B2 JP H06104644B2 JP 61047009 A JP61047009 A JP 61047009A JP 4700986 A JP4700986 A JP 4700986A JP H06104644 B2 JPH06104644 B2 JP H06104644B2
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裕治 植田
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、一般式(I) (式中、Rはアシル化剤残基またはエーテル化剤残基を
示し、※印は不斉炭素原子を示す) で示される光学活性はシクロペンテノン誘導体の製造法
に関する。
<従来の技術> 前記一般式(I)で示される光学活性なシクロペノン誘
導体は医薬,農薬などの中間体として有用であり、特に
医薬品として抗潰瘍作用、血栓溶解作用,血圧降下作用
などの種々の薬理作用をもつプロスタグランディン誘導
体あるいはチアプロスタグランディン誘導体の中間体と
して有用である。
ところで、従来より前記一般式(I)における置換基R
が水素原子である、たとえばR(+)−2−アリル−4
−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンが公知であるが、
該化合物は−OHをそのまま有するためプロスタグランデ
ィン誘導体に導くことが困難であり、このためプロスタ
グランディン誘導体に導くための任意の段階で容易に除
去できる保護基を有する前記一般式(I)で示される光
学活性なシクロペンテノン誘導体が重要となる。
従来、かかる光学活性なシクロペンテノン誘導体の製造
法として、たとえばR(+)−2−アリル−4−ヒドロ
キシ−2−シクロペンテノンの水酸基に保護基を導入す
る方法が知られている(特開昭57-171932号公報)。
ところで、この方法における原料であるR(+)−2−
アリル−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンは、た
とえばdl−2−アリル−4−ヒドロキシ−2−シクロペ
ンテノンと光学活性な式 で示されるラクトンを脱水縮合させたのち分離,加水分
解して製造される(特開昭58-41836号公報)が、この方
法はラクトンとの縮合および加水分解において高温で反
応を行うため、2−アリル−4−ヒドロキシ−2−シク
ロペンテノンが分解しやすいという問題があり、またこ
の方法はジアステレオマーの分離,加水分解という繁雑
な処理をするなどの問題があり、上記公知方法は原料面
で工業的に有利な方法とは言えない。
<発明が解決しようとする問題点> このようなことから、本発明者らは光学活性な2−アリ
ル−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンを経由する
ことなく一般式(I)で示される光学活性なシクロペン
テノン誘導体を製造すべく検討を行った経果、本発明に
至った。
<問題点を解決するための手段> 本発明は、一般式(II) (式中、Rはアシル化剤残基またはエーテル化剤残基を
示し、※印は不斉炭素原子を示す) で示される光学活性な2−プロパルギル−4−ヒドロキ
シ−2−シクロペンテノン誘導体を、パラジウム系触媒
の存在下に接触水添し、部分還元することを特徴とする
前記一般式(I)で示される光学活性なシクロペンテノ
ン誘導体の製造法を提供するものである。
この反応において、原料となる一般式(II)で示される
光学活性な2−プロパルギル−4−ヒドロキシ−2−シ
クロペンテノン誘導体はたとえば光学活性な2−プロパ
ルギル−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンをアシ
ル化またはエーテル化することにより容易に得ることが
できる。
かかるアシル化またはエーテル化において、アシル化剤
としては飽和または不飽和の有機カルボン酸無水物,有
機カルボン酸ハライドがあげられ、たとえば無水酢酸,
酢酸クロリドまたはブロミド,プロピオン酸クロリドま
たはブロミド,無水プロピオン酸,ブチリルクロリドま
たはブロミド,カプロイルクロリドまたはブロミド,カ
プリル酸クロリドまたはブロミド,ステアリン酸クロリ
ドまたはブロミド,カプリノイルクロリドまたはブロミ
ド,ドデカノインクロリドまたはブロミド,パルミトイ
ルクロリドまたはブロミド,クロルアセチルクロリドま
たはブロミド,ジクロルアセチルクロリドまたはブロミ
ドなどが例示される。
またエーテル化剤としてはトリメチルシリルクロライ
ド,ジメチルイソプロピルシリルクロライド,tーブチル
ジメチルシリルクロライド,ベンジルクロライド,ベン
ジルブロマイド,ジヒドロピラン,テトラヒドロピラ
ン,ビニルエチルエーテル,(1R,5S)−6,6−ジメチル
−4−ヒドロキシ−3−オキサビシクロ〔3,1,0〕ヘキ
サン−2−オンなどが例示される。
光学活性な2−プロパルギル−4−ヒドロキシ−2−シ
クロペンテノンと上記アシル化剤またはエーテル化剤と
の反応は、溶媒の存在下あるいは非存在下に触媒を用い
て反応させることにより行われる。
この反応において溶媒を使用する場合、その溶媒として
はたとえばテトラヒドロフラン,エチルエテール,アセ
トン,メチルエチルケトン,トルエン,ベンゼン,クロ
ルベンゼン,ジクロルメタン,ジクロルエタン,クロロ
ホルム,四塩化炭素,ジメチルホルムアミド,ヘキサン
等の脂肪族もしくは芳香族炭化水素,エーテル,ハロゲ
ン化炭化水素等の反応に不活性な溶媒の単独または混合
物があげられる。その使用量については特に制限なく使
用することができる。
反応に用いるアシル化剤またはエーテル化剤の使用量は
光学活性な2−プロパルギル−4−ヒドロキシ−シクロ
ペンテノンに対して1当量以上必要であり、上限につい
ては特に制限されないが、好ましくは4当量である。
触媒としては、たとえばジメチルアミノピリジン,トリ
エチルアミン,トリ−n−ブチルアミン,ピリジン,ピ
コリン,リジン,イミダゾール,炭酸ナトリウム,ナト
リウムメチラート,炭酸水素カリウム等の有機あるいは
無機塩基性物質があげられる。また、トルエンスルホン
酸,メタンスルホン酸,硫酸などの有機酸あるいは無機
酸を触媒として用いることもできる。
かかる触媒を使用するにあたり、たとえばアシル化剤と
して酸ハライドを使用する場合にはピリジンが特に好ま
しく、またエーテル化剤としてシリルクロライド類を使
用する場合にはジメチルアミノピリジン,イミダゾール
が、テトラヒドロピランを使用する場合にはpートルエ
ンスルホン酸が特に好ましく使用される。
触媒の使用量はアシル化剤またはエーテル化剤の種類と
使用する触媒の組合わせ等によっても異なり、必ずしも
特定できないが、たとえば酸ハライドやシリルクロライ
ドをアシル化剤またはエーテル化剤として使用する場合
には当該アシル化剤またはエーテル化剤に対して1当量
以上使用され、テトラヒドロピランをエーテル化剤と
し、pートルエンスルホン酸を触媒とする場合、その触
媒量はテトラヒドロピランに対して1〜10重量%程度で
ある。
反応温度は通常−30℃〜100℃であるが、好ましくは−2
5℃〜80℃である。
反応時間は特に制限されず、原料の光学活性な2−プロ
パルギル−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンが消
失した時点を反応の終点とすることができる。
反応終了後、通常の分離手段、たとえば抽出,濃縮,蒸
留等により反応混合物から目的とする一般式(II)で示
される光学活性な2−プロパルギル−4−ヒドロキシ−
2−シクロペンテノン誘導体を単離することができ、必
要によりカラムクロマトグラフィーなどで精製すること
ができる。
また、この反応における原料化合物である光学活性な2
−プロパルギル−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノ
ンは、たとえば一般式(III) (式中、R′はハロゲンで置換されていてもよいアルキ
ル基またはアルケニル基を示す)で示さるdl−シクロペ
ンテノンエステル類にエステラーゼを作用させて不斉加
水分解することにより得ることができる。
この反応において、原料となる上記dl−シクロペンテノ
ンエステル類はdl−2−プロパルギル−4−ヒドロキシ
−2−シクロペンテノンに有機カルボン酸類を反応させ
ることにより容易に合成することができる。
ここで、有機カルボン酸類としては先に述べたアシル化
剤と同様の飽和または不飽和の有機カルボン酸無水物,
有機カルボン酸ハライドがあげられる。
かかるdl−シクロペンテノンエステル類の不斉加水分解
は、微生物が生産するエステラーゼあるいは動植物由来
のエステラーゼを作用させて、原料dl−4−シクロペン
テノンエステル類の光学活性体の一方を加水分解するこ
とにより行われる。
この反応で用いられるエステラーゼを生産する微生物と
しては、前記一般式(II)で示されるdl−シクロペンテ
ノンエステル類を不斉加水分解する能力を有するエステ
ラーゼを生産する微生物であればよく、特に限定される
ものではない。
尚、本発明におけるエステラーゼとはリパーゼを含む広
義のエステラーゼを意味する。
このような微生物の具体例としては、たとえばエンテロ
バクター属、アルスロバクター属、ブレビバクテリウム
属、シュードモナス属、アルカリゲネス属、ミクロコッ
カス属、クロモバクテリウム属、ミクロバクテリウム
属、コリネバクテリウム属、バシルス属、ラクトバシル
ス属、トリコデルマ属、キャンディタ属、サッカロミセ
ス属、ロドトルラ属、クリプトコッカス属、トルロプシ
ス属、ピヒア属、ペニシリウム属、アスペルギルス属、
リゾプス属、ムコール属、オーレオバシディウム属、ア
クチノムコール属、ノカルディア属、ストレプトミセス
属、ハンゼヌラ属、アクロモバクター属に属する微生物
が例示される。
上記微生物の培養は、通常常法に従って液体培養を行な
うことにより培養液を得る。
また、これらの微生物起源のエステラーゼのなかには市
販されているものがあり、容易に入手することができ
る。市販エステラーゼの具体例としては、たとえば以下
のものが挙げられる。
シュードモナス属のリパーゼ(天野製薬製)アスペルギ
ルス属のリパーゼ〔リパーゼAP(天野製薬製)〕,ムコ
ール属のリパーゼAP(天野製薬製),キャンディダ.シ
リンドラッセのリパーゼ〔リパーゼMY(名糖産業
製)〕、アルカリゲネス属のリパーゼ〔リパーゼPL(名
糖産業製)〕、アクロモバクター属のリパーゼ〔リパー
ゼAL(名糖産業製)〕、アルスロバクター属のリパーゼ
〔リパーゼ合同BSL(合同酒精製)〕,クロモバクテリ
ウム属のリパーゼ(東洋醸造製),リゾプス.デレマー
のリパーゼ〔タリパーゼ(田辺製薬製),リゾプス属の
リパーゼ〔リパーゼサイケン(大阪細菌研究所)〕。
また、動物.植物エステラーゼを用いることもでき、こ
れらの具体的なエステラーゼとしては、以下のものを挙
げることができる。
ステアプシン,パンクレアチン,ブタ肝臓エステラー
ゼ,Wheat Gevmエステラーゼ。
この反応で用いられるエステラーゼとしては動物,植
物,微生物から得られた酵素が用いられ、その使用形態
としては、精製酵素,粗酵素,酵素含有物,微生物培養
液,培養物,菌体,培養口液及びそれらを処理した物な
ど種々の形態で必要に応じて用いることができ、酵素と
微生物を組合わせて用いることもできる。あるいはま
た、樹脂等に固定化した固定化酵素,固定化菌体として
用いることもできる。
dl−シクロペンテノンエステル類の不斉加水分解反応
は、原料dl−シクロペンテノンエステル類と上記酵素も
しくは微生物の混合物を、通常緩衝液中で激しく攪拌す
ることによって行われる。
緩衝液としては、通常用いられるリン酸ナトリウム,リ
ン酸カリウムのごとき無機酸塩の緩衝液,酢酸ナトリウ
ム,クエン酸ナトリウムの如き有機酸塩の緩衝液等が用
いられ、そのpHは、好アルカリ性菌の培養液やアルカリ
性エステラーゼではpH8〜11、好アルカリ性でない微生
物の培養液や耐アルカリ性を有しないエステラーゼでは
pH5〜8が好ましい。濃度は通常0.05〜2M、好ましくは
0.05〜0.5Mの範囲である。
反応温度は通常10〜60℃であり、反応時間は一般的には
10〜70時間であるが、これに限定されることはない。
かかる反応により、原料dl−シクロペンテノンエステル
類のいずれか一方の光学活性体が加水分解されて、光学
活性な2−プロパルギル−4−ヒドロキシ−2−シクロ
ペンテノンが生成する。
このような加水分解反応終了後、反応液から加水分解生
成物および加水分解残を分離するためには、加水分解反
応液をたとえばメチルイソブチルケトン,酢酸エチル,
エチルエーテル等の溶媒により抽出処理し、有機層から
溶媒を留去したのち濃縮残渣を更に蒸留するか、カラム
クロマトグラフィーで処理する等の方法により行われ、
これにより光学活性な2−プロパルギル−4−ヒドロキ
シ−2−シクロペンテノンが得られる。
一般式(I)で示される光学活性なシクロペンテノン誘
導体は、一般式(II)で示される光学活性な2−プロパ
ルギル−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン誘導体
をパラジウム系触媒の存在下に接触水添し、三重結合を
二重結合に部分還元することにより製造される。
この反応において使用されるパラジウム系触媒として
は、三重結合を部分還元して選択的に二重結合で止め得
るものであれば特に制限なく使用することができるが、
一般的には炭酸カルシウム,炭酸バリウム,硫酸バリウ
ム,ケイソウ土などを支持担体とするパラジウム系触媒
が好ましい。
このようなパラジウム系触媒のうちでも、更に酢酸鉛,
硫酸鉛,酢酸亜鉛,キノリン,鉄,鉛,銅などで部分的
に被毒されたものは選択性によりすぐれるものとして好
適であり、とりわけリンドラー触媒が好ましく使用され
る。
かかる触媒の具体例として、たとえば5%パラジウム−
鉛−炭酸カルシウム,5%パラジウム−酢酸鉛−炭酸カル
シウム,5%パラジウム−キノリン−硫酸バリウム,5%パ
ラジウム−炭酸カルシウム,5%パラジウム−炭酸バリウ
ム,5%パラジウム−硫酸バリウム,5%パラジウム−ケイ
ソウ土などが例示される。
かかるパラジウム系触媒の使用量は特に制限されず、パ
ラジウム系触媒の種類,溶媒,反応温度等の反応条件に
より適宜設定され、特に制限されないが、一般的には原
料の光学活性な2−プロパルギル−4−ヒドロキシ−2
−シクロペンテノン誘導体に対して0.01〜10重量%であ
る。
還元反応は通常溶媒中で行われ、溶媒としては反応に不
活性であれば特に制限なく使用し得るが、具体的には
水,メタノール,エタノール,エーテル,酢酸エチル,
テトラヒドロフラン,ジオキサン,トルエンなどが例示
される。
反応温度は通常−20〜100℃の範囲である。
反応時間は特に制限されないが、水素消費量が原料に対
して約1〜1.1倍当量になった時点で反応を止めること
が、選択率を更に高めるうえで好ましい。
反応終了後、通常の分離手段、たとえば反応液を過し
て触媒等の固形物を別し、液を濃縮したのちたとえ
ば蒸留、カラムクロマトグラフィーなどの方法により目
的とする一般式(I)で示される光学活性な2−アリル
−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン誘導体を得る
ことができる。
<発明の効果> 本発明の方法によれば高選択、好収率で高い光学純度を
有する光学活性な2−アリル−4−ヒドロキシ−2−シ
クロペンテノン誘導体を得ることができる。
また、かくして製造されたアシル化剤残基またはエーテ
ル化剤残基を保護基として導入してなる光学活性な2−
アリル−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン誘導体
は、任意の段階で該保護基を除去することができ、プロ
スタグランディン誘導体へ容易に導くことができる。
<実施例> 以下、実施例により本発明を説明する。
実施例1 常圧水添装置を備えた50ml振盪式反応容器にR(+)−
2−プロパルギ−4−アセトキシ−2−シクロペンテノ
ン(▲〔α〕20 D▼=+62.8°(C=1,クロロホルム)1
gr、5%pd−pb(OCOCH3))2−CaCO3触媒0.02grおよび
メタノール30mlを仕込み、水素ガスを吹き込みながら室
温で激しく振盪する。水素吸収量が130ml(約理論量)
となったところで反応を停止した。反応液を過して触
媒を除去し、液を濃縮して残渣1.0grを得るこの残渣
をクロマトグラフィー(展開溶媒,トルエン:酢酸エチ
ル=5:3)で精製してR(+)−2−アリル−4−アセ
トキシ−2−シクロペンテノン0.96g(収率96.0%)を
得た。
▲〔α〕20 D▼+82.5(C=1,クロロホルム) ▲n25 D▼ 1.4858 実施例2 実施例1で用いたと同様の装置に(1R,5S)−6,6−ジメ
チル−3−オキサ−4(R)−〔1(R)−4−オキソ
−3−プロパルギル)−2−シクロペンテニルオキシ〕
ビシクロ〔3,1,0〕ヘキサン−2−オン(▲〔α〕20 D
=−77.1°(C=1,エタノール)1g、5%Pd−Pb(OCOC
H32−CaCO3触媒0.02grおよびメタノール30mlを仕込
み、実施例1と同様の処理を行なって(1R,5S)−6,6−
ジメチル−3−オキサ−4(R)−〔1(R)4−オキ
ソ−3−アリル)−2−シクロペンテニルオキシ〕ビシ
クロ〔3,1,0〕ヘキサン−2−オン0.94g(収率94.7%)
を得た。
▲〔α〕20 D▼−55.9°(C=1,エタノール) ▲n25 D▼ 1.5112 実施例3 実施例1で用いたと同様の装置にR(+)−4−トリメ
チルシロキシ−2−プロパルギル−2−シクロペンテノ
ン(▲〔α〕20 D▼+6.0°(C=1,クロロホルム))1
g、5%Pd−BaSO4触媒0.02gおよびメタノール30mlを仕
込み、実施例1と同様の処理を行なってR(+)−4−
トリメチルシロキシ−2−アリル−2−シクロペンテノ
ン0.97g(収率96.1%) ▲〔α〕20 D▼+16.8°(C=1,クロロホルム) ▲n25 D▼=1.4678 実施例4 実施例1で用いたと同様の装置にR(+)−4−t−ブ
チルジメチルシロキシ−2−プロパルギル−2−シクロ
ペンテノン(▲〔α〕20 D▼=9.28°(C=1,クロロホ
ルム)1g、5%Pd−BaSO4触媒0.02g、およびメタノール
30mlを仕込み、実施例1と同様の処理を行なってR
(+)−4−t−ブチルジメチルシロキシ−2−アリル
−2−シクロペンテノン0.98gr(収率97.2%)を得た。
▲〔α〕20 D▼+21.31°(C=1,クロロホルム) ▲n20 D▼ 1.4701 実施例5 実施例1で用いたと同様の装置にR(+)−4−テトラ
ヒドロピラニル−2−プロパルギル−2−シクロペンテ
ノン1g(▲〔α〕20 D▼+2.5°(C=1,クロロホル
ム))、5%Pd−BaSO4触媒0.02g、およびメタノール30
mlを仕込み、実施例1と同様の処理を行なってR(+)
−4−テトラヒドロピラニル−2−アリル−2−シクロ
ペンテノン0.98g(収率97.1%)を得た。
▲〔α〕20 D▼+10.52(C=1,クロロホルム) ▲n25 D▼ 1.4891 実施例6〜10 実施例1で使用した触媒に代えて表−1に記載の触媒を
用いる以外は実施例1と同様に反応、後処理し、表−1
に示す結果を得た。
実施例11 dl−2−プロパルギル−4−アセトキシ−2−シクロペ
ンテノン4gおよびリパーゼ「アマノp」(天野製薬社
製)40mgを0.1Mリン酸緩衝液(pH=7)40ml中に加え、
窒素雰囲気下、室温で25時間激しく攪拌を行なって反応
させる。反応終了後、反応液に芒硝を加え、メチルイソ
ブチルケトンで抽出処理する。抽出液を濃縮し、濃縮残
渣を酢酸エチル:トルエン=3:5の混合溶媒にてカラム
クロマト精製し、R(+)−2−プロパギル−4−ヒド
ロキシ−2−シクロペンテノン1.2g(光学純度94.6%)
を得た。
このR(+)−2−プロパルギル−4−ヒドロキシ−2
−シクロペンテノン1.2gとピリジン1.2gおよびジクロル
メタン30mlをフラスコに仕込み、これに10〜20℃にてア
セチルクロライド1.04gを1〜2時間を要して滴下す
る。滴下終了後室温にて24時間攪拌し、水20mlを加え、
過剰のアセチルクロライドを分解する。得られた反応混
合物を分液し、有機層を1%塩酸水,1%重曹水にて洗浄
後、さらに水洗する。得られた有機層からジクロルメタ
ンを留去し、さらに濃縮残渣を蒸留して、R(+)−2
−プロパルギル−4−アセトキシ−2−シクロペンテノ
ン〔▲〔α〕20 D▼+82.5°(C=1,クロロホルム)〕
1.48gを得た。
このR(+)−2−プロパルギル−4−アセトキシ−2
−シクロペンテノン1.4g、5%Pd−Pb(OCOCH32−CaC
O3触媒0.03gおよびメタノール30mlを実施例1で用いた
と同様の装置に仕込み、実施例1と同様に処理してR
(+)−2−アリル−4−アセトキシ−2−シクロペン
テノン1.36g(収率96.1%)を得た。
▲〔α〕20 D▼+82.3°(C=1,クロロホルム) ▲n25 D▼ 1.4858
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07F 7/18 A C12P 7/38 // B01J 23/44 X 8017−4G C07B 61/00 300

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学活性な2−プロパルギル−4−ヒドロ
    キシ−2−シクロペンテノンをアシル化剤またはエーテ
    ル化剤でアシル化またはエーテル化して一般式 (式中、Rはアシル化剤残基またはエーテル化剤残基を
    示し、※印は不斉炭素原子を示す) で示される光学活性な2−プロパルギル−4−ヒドロキ
    シ−2−シクロペンテノン誘導体を得、次いでこれをパ
    ラジウム系触媒の存在下に接触水添し、部分還元するこ
    とを特徴とする一般式 (式中、Rおよび※印は前記と同じ意味を有する) で示される光学活性な2−アリル−4−ヒドロキシ−2
    −シクロペンテノン誘導体の製造法。
  2. 【請求項2】一般式 (式中、R′はハロゲンで置換されていてもよいアルキ
    ル基またはアルケニル基を示す)で示されるdl−シクロ
    ペンテノンエステルにエステラーゼを作用させて不斉加
    水分解し、得られた光学活性な2−プロパルギル−4−
    ヒドロキシ−2−シクロペンテノンをアシル化剤または
    エーテル化剤でアシル化またはエーテル化して一般式 (式中、Rはアシル化剤残基またはエーテル化剤残基を
    示し、※印は不斉炭素原子を示す) で示される光学活性な2−プロパルギル−4−ヒドロキ
    シ−2−シクロペンテノン誘導体を得、次いでこれをパ
    ラジウム系触媒の存在下に接触水添し、部分還元するこ
    とを特徴とする一般式 (式中、Rおよび※印は前記と同じ意味を有する) で示される光学活性な2−アリル−4−ヒドロキシ−2
    −シクロペンテノン誘導体の製造法。
  3. 【請求項3】パラジウム系触媒が部分的に被毒されたパ
    ラジウム系触媒である特許請求の範囲第1項または第2
    項に記載の製造法。
  4. 【請求項4】部分的に被毒されたパラジウム系触媒がリ
    ンドラー触媒である特許請求の範囲第3項に記載の製造
    法。
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