JPH06100739A - 強化ポリプロピレン樹脂組成物 - Google Patents

強化ポリプロピレン樹脂組成物

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JPH06100739A
JPH06100739A JP27663792A JP27663792A JPH06100739A JP H06100739 A JPH06100739 A JP H06100739A JP 27663792 A JP27663792 A JP 27663792A JP 27663792 A JP27663792 A JP 27663792A JP H06100739 A JPH06100739 A JP H06100739A
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JP
Japan
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mica
polypropylene resin
weight
resin composition
parts
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JP27663792A
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Toshiaki Miyanaga
俊明 宮永
Kiichi Yonetani
起一 米谷
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Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
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Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強化ポリプロピレン樹脂組成物にマイカを配
合する際に生ずる外観不良や表面性状の低下を抑制し、
かつ高剛性および高強度を有する強化ポリプロピレン樹
脂組成物を得ること。 【構成】 強化ポリプロピレン樹脂組成物に用いられる
ポリプロピレン樹脂の一部に不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体で変性したポリプロピレン樹脂を用い、かつ、
粒子径分布が特定範囲の2つのピ−クを有するマイカを
用いる。この場合、マイカとしては、粒子径分布が2つ
のピ−クを有し、その2つの分布に帰するそれぞれの粒
子径μ1 およびμ2 は、3μm≦μ1 ≦60μm,40
μm≦μ2≦90μmの範囲で、μ1 <μ2 の関係にあ
り、また、それぞれのピーク高さD1 とD2 の比率D1
/D2 は、0.3〜15の範囲にあるものを用いる。所
望によりマイカ以外の無機化合物を配合してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒子径分布が2つのピ
−クを有するマイカを含有することにより得られる高剛
性かつ良表面性状を有する強化ポリプロピレン樹脂組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】強化ポリプロピレン樹脂組成物の剛性を
向上させるためにマイカを配合することは工業上しばし
ば用いられる方法であるが、強化ポリプロピレン樹脂組
成物にマイカを充填すると成形品の表面性状が低下して
外観不良になるという欠点を生ずる。
【0003】このような表面性状の低下による外観不良
を改善する1つの方法として、マイカ以外の粒子形状を
有する無機フィラ−を配合する方法が試みられており、
例えば特開平2−99549号公報では、平均粒子径1
5〜50μmのマイカと平均粒子径15〜40μmのタ
ルクを併用する方法が知られている。しかしながらこの
場合、マイカ以外の無機フィラ−を使用することによ
り、表面性状は改善されるものの、剛性や強度物性は著
しく低下し、期待する剛性を維持できないとの欠点を有
する。
【0004】また、例えば特開平2ー238038公報
では、平均粒子径40〜90μmのマイカと平均粒子径
90〜160μmのマイカをある重量割合で用いる方法
が知られているが、この場合、使用するマイカの平均粒
子径が大きいために、剛性や強度物性等の力学的物性は
向上するものの、得られる成形品の表面状態や外観は著
しく低下するとの欠点を有する。
【0005】また、例えば特公平2ー33067号公報
では、平均粒子径2〜50μmの無機フィラ−と平均粒
子径2μm以下の無機フィラ−を併用する方法が知られ
ているが、平均粒子径が2μm以下のマイカを得ること
は工業プロセス上、非常に困難なことであるという欠点
を有し、しかも通常、特殊グレードと称される平均粒子
径4μm程度のマイカを使用した場合、得られる成形品
の表面状態や外観性は向上するものの、剛性や強度物性
等の力学的物性は著しく低下するとの欠点を有してい
た。
【0006】このように、マイカを充填した強化ポリプ
ロピレン樹脂組成物においては、機械的物性と表面性状
の両方の物性を満足した成形品を得ることが非常に困難
であるとの欠点を有した現状にあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】すなわち本発明は、強
化ポリプロピレン樹脂組成物にマイカを配合する際に生
ずる外観不良や表面性状の低下の問題点を解決し、かつ
高剛性および高強度を有する強化ポリプロピレン樹脂組
成物を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するため鋭意検討した結果、強化ポリプロピレン樹
脂組成物に用いられるポリプロピレン樹脂の一部に不飽
和カルボン酸またはその誘導体で変性したポリプロピレ
ン樹脂を用い、かつマイカとして、粒子径分布が特定範
囲の2つのピ−クを有するものを用いることにより、か
かる問題を解決した組成物が得られることを見いだし、
本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は、メルトインデックス
が2〜50g/10分のポリプロピレン樹脂(A) 90〜
40重量部、不飽和カルボン酸変性ポリプロピレン樹脂
(B)0.05〜10重量部、粒子径分布が2つのピ−ク
を有し、その2つの分布に帰するそれぞれの粒子径μ1
およびμ2 は、3μm≦μ1 ≦60μm,40μm≦μ
2 ≦90μmの範囲で、μ1 <μ2 の関係にあり、ま
た、それぞれのピーク高さD1 とD2 の比率D1 /D2
は、0.3〜15の範囲にあるマイカ(C) 5〜50重量
部および所望によりマイカ以外の無機化合物(D) 3〜5
0重量部からなる強化ポリプロピレン樹脂組成物に関す
るものである。
【0010】以下に本発明の構成について具体的に説明
する。本発明に用いられる(A) 成分のメルトインデック
スが2〜50g/10分のポリプロピレン樹脂は、ホモ
ポリマ−、ランダムコポリマ−およびブロックコポリマ
−のいずれでも良く、90〜40重量部が好ましく、望
ましくは、80〜50重量部が好ましい。
【0011】また、本発明に用いられる(B) 成分の不飽
和カルボン酸変性ポリプロピレン樹脂の製造に使用され
る不飽和カルボン酸としては、マレイン酸、アクリル
酸、フタル酸、コハク酸、イタコン酸等があげられる。
また、不飽和カルボン酸の誘導体としては、無水物、ア
ミド、イミド、エステル等があげられる。なお、該不飽
和カルボン酸またはその誘導体としては、望ましくは、
アクリル酸、マレイン酸およびその酸無水物が好まし
い。変性ポリプロピレン樹脂の添加量は、0.05〜1
0重量部が好ましく、望ましくは、0.1〜5重量部が
好ましい。変性ポリプロピレン樹脂における不飽和カル
ボン酸またはその誘導体のグラフト量は、好ましくは
0.01〜15重量%であり、より望ましくは0.1〜
10重量%が好ましい。
【0012】本発明に用いられる(C) 成分のマイカの2
つのピ−クに帰するそれぞれの粒子径μ1 およびμ2
それぞれ、3μm≦μ1 ≦60μm,40μm≦μ2
90μmの範囲で、μ1 <μ2 の関係にあり、望ましく
は、10μm≦μ1 ≦40μm,50μm≦μ2 ≦70
μmであることが好ましい。なお、ここでいうマイカの
粒子径とは、図1で示されるマイカの形状モデルにおい
て、記号μで示される長さであり、上記において示した
マイカの粒子径の数値は、光散乱法により測定した値で
ある。
【0013】さらに本発明に用いられるマイカは、マイ
カの粒度分布、すなわち、粒子径と粒子数の関係が、図
2、図3および図4のような模式図に示されるような関
係にあればよく、好ましくは、それぞれのピーク高さD
1 とD2 の比率 D1 /D2が、0.3〜15の範囲に
あることが望ましい。ピーク高さD1 とD2 の比率D1
/D2 については、それぞれのピーク形状がほぼ相似形
を示す場合、それぞれの粒子の重量分率若しくは体積分
率比としても良い。
【0014】なお、本発明に用いられるマイカの種類
は、上記の平均粒子径および頻度因子を有するものであ
れば特に限定はなく、黒マイカ、白マイカ、金マイカな
どから広く選ぶことができ、これらのブレンド物でも良
い。また、用いられるマイカは表面処理されていないも
のを用いてもよいし、各種の表面処理剤によって表面処
理されたものを用いることもできる。
【0015】また、本発明でいうマイカ以外の無機化合
物とは、通常の樹脂組成物に用いられるものであれば特
に制限はなく、例えば、ガラスフレ−ク、ガラスビー
ズ、タルク、シリカ粉末、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、カオリン等が代表的であるが、機械的物性の発現効
率を考慮すると、望ましくは繊維状フィラ−が好まし
く、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊
維、チタン酸カリウムウィスカ−等が好ましい。またそ
れらの混合物でもよい。なお、これらの配合割合は50
重量部以下が好ましく、望ましくは、10〜40重量部
が好ましい。本発明のマイカ充填熱可塑性樹脂組成物の
製造方法は、特に限定されるものではないが、好ましく
は、単軸押出機や2軸押出機等が挙げられる。
【0016】
【作用】強化ポリプロピレン樹脂組成物の成形品の表面
性状や外観は、用いられるフィラ−の平均粒子径が小さ
いほど良好であり、かつ滑らかな表面性状を有するのが
一般的である。しかしながら、強化ポリプロピレン樹脂
組成物中に用いられる平均粒子径の小さなフィラ−の充
填量が増加すると、成形品の弾性率や強度が低下するこ
とが知られている。このように、表面性状および外観と
弾性率および強度等の物性バランスを良好に保つことは
技術的には非常に困難な課題であるが、本発明者は、平
均粒子径の異なる2つの種類のマイカを用いると、表面
性状および外観と弾性率および強度等の物性バランスを
良好に保つことが可能となることを知見した。すなわ
ち、ポリプロピレン樹脂に平均粒子径の異なる2つの種
類のマイカを使用すると、平均粒子径の大きいマイカ
は、成形品の弾性率や強度の物性向上に寄与し、また、
平均粒子径の小さいマイカは、成形品の表面性状や外観
の向上に寄与する効果を示すために、成形品の表面性状
および外観と弾性率および強度等の物性バランスを良好
に保つことが可能となる。しかも、平均粒子径の小さな
マイカは、タルクや炭酸カルシウム等の一般に表面性状
や外観の向上のために用いられるフィラ−と比較して大
きいアスペクト比を有するため、これらのフィラーを充
填した場合と比較して、ほとんど弾性率や強度等の物性
低下は起こらない。さらに、これらの樹脂組成物に繊維
状のフィラ−が付加されると、より一層の機械的物性の
向上が見られ、高剛性かつ高強度を有することが可能と
なる。このような作用により、弾性率および強度等の物
性を低下させることなく、外観が良好で、かつ表面性状
が滑らかな成形品を得ることが可能となる。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1〜3、比較例1〜2 2つのピ−クに帰するそれぞれの粒子径が60μmおよ
び15μmである金マイカとガラス繊維を用いたポリプ
ロピレン樹脂組成物を作製し、2つのマイカの粒子径分
布の状態と、弾性率および強度と成形品の光沢および表
面粗さの確認を行った。なお、ここで使用したポリプロ
ピレンはメルトフローレートが11のホモポリマ−と無
水マレイン酸グラフト変性ポリプロピレンである。この
場合、ポリプロピレン樹脂は57重量部、無水マレイン
酸グラフト変性ポリプロピレンは3重量部、ガラス繊維
は10重量部、マイカは30重量部と固定して、用いら
れるマイカの2つの分布に帰するそれぞれのピーク高さ
1 とD2の比率D1 /D2 を各種変化させて、マイカ
充填ポリプロピレン樹脂組成物の作製を行った。
【0018】結果を表1に示すが、表からもわかるよう
に、2つの分布に帰するそれぞれのピーク高さD1 とD
2 の比率D1 /D2 が0.3より小さくなると、成形品
の光沢および表面粗さの物性が低下し、また、D1 /D
2 が15より大きくなると、成形品の力学物性が低下
し、成形品の表面性状と力学物性のバランスが充分に保
持できないことがわかる。これに対して、用いられるマ
イカのD1 /D2 の比を0.3〜15の範囲に設定する
と成形品の表面性状と機械的物性を充分に保ったバラン
スのよい成形品が得られることがわかる。このように、
用いられるそれぞれのマイカの2つの分布に帰するそれ
ぞれのピーク高さD1 とD2 の比率D1 /D2 を、本発
明の方法に従って適切に選ぶことにより、好適な物性バ
ランスを有する成形品を得ることが確認できた。
【0019】
【表1】 (1) 表面光沢値はJIS規格B0601(1982)
による。 (2) 表面粗さ値はJIS規格K7105(1981)
により測定した中心線平均値である。
【0020】実施例4〜5、比較例3 2つのピ−クに帰するそれぞれの粒子径が60μmおよ
び15μmである金マイカを用いたポリプロピレン樹脂
組成物において、マイカを20重量部と固定し、かつ用
いられるマイカの2つの分布に帰するそれぞれのピーク
高さD1 とD2の比率D1 /D2 を一定にした状態で、
ポリプロピレン樹脂中の不飽和カルボン酸変性ポリプロ
ピレン樹脂の割合を以下のように変化させることによ
り、弾性率および強度と、成形品の光沢および表面粗さ
の確認を行った。なお、ここで使用した未変性ポリプロ
ピレンはメルトフローレートが11のホモポリマ−であ
り、未変性および不飽和カルボン酸変性ポリプロピレン
樹脂の合計量は80重量部とした。 (比較例3) 無水マレイン酸変性グラフトポリプロピ
レン樹脂0.01重量部 (実施例4) 無水マレイン酸変性グラフトポリプロピ
レン樹脂0.5重量部 (実施例5) 無水マレイン酸変性グラフトポリプロピ
レン樹脂5.0重量部
【0021】結果を表2に示すが、表からもわかるよう
に、用いられる不飽和カルボン酸変性ポリプロピレン樹
脂の量が0.05重量部より小さくなると、成形品の光
沢および表面粗さの物性が若干低下し、また特に成形品
の力学物性が著しく低下するために、成形品の表面性状
と力学物性のバランスが充分に保持できないことがわか
る。これに対して、用いられる不飽和カルボン酸変性ポ
リプロピレン樹脂の量が0.05重量部以上では成形品
の表面性状と力学物性を充分に保ったバランスのよい成
形品が得られることがわかる。
【0022】
【表2】 (1) 表面光沢値はJIS規格B0601(1982)に
よる。 (2) 表面粗さ値はJIS規格K7105(1981)に
より測定した中心線平均値である。
【0023】実施例5、比較例4〜5 粒子径が60μmの金マイカと粒子径約15μmの金マ
イカ,タルクおよび炭酸カルシウムを用いて、これらの
混合物の粒子径分布が、2つのピ−クを有し、かつそれ
ぞれのピーク高さD1 とD2 の比率D1 /D2 を一定に
した状態で、フィラ−の種類の違いに対する弾性率およ
び強度と、成形品の光沢および表面粗さの確認を行っ
た。なお、ここで使用した未変性ポリプロピレンはメル
トフローレートが11のホモポリマ−55重量部であ
り、不飽和カルボン酸変性ポリプロピレン樹脂は、無水
マレイン酸変性グラフトポリプロピレン樹脂部を5.0
重量部、マイカ以外の無機化合物は、ガラス繊維を5重
量部と固定した。また、粒子径が60μmの金マイカの
粒子径分布のピーク高さD1 と、粒子径約15μmの金
マイカ,タルクおよび炭酸カルシウムの粒子径分布のピ
ーク高さD2 の比率D1 /D2 は1となるようにした。
なおこの場合、金マイカ,タルクおよび炭酸カルシウム
の比重がほぼ同じであることから、粒子径が60μmの
金マイカを20重量部、粒子径約15μmの金マイカ,
タルクおよび炭酸カルシウムを20重量部とすれば、簡
単にそれぞれのピーク高さの比率D1 /D2 =1の条件
を満たすことができる。
【0024】結果を表3に示すが、表からもわかるよう
に、マイカとともにマイカ以外の粒子状フィラ−を使用
すると、成形品の光沢および表面粗さはほぼ同等である
が、機械的物性、特に、弾性率が急激に低下し、成形品
の表面性状と機械的物性のバランスが充分に保持できな
いことがわかる。このように、本発明の方法に従って2
種の粒度分布を有するマイカを適切に選ぶことにより好
適な物性バランスを有する成形品を得ることが確認でき
た。
【0025】
【表3】 (1) 表面光沢値はJIS規格B0601(1982)
による。 (2) 表面粗さ値はJIS規格K7105(1981)
により測定した中心線平均値である。
【0026】実施例6〜7、比較例6〜7 各種の位置に2つのピ−クの粒子径を有する金マイカを
用いて、マイカ充填ポリプロピレン樹脂組成物を作成
し、2つのピ−クの粒子径と、マイカ充填ポリプロピレ
ン樹脂組成物の弾性率および強度、成形品の光沢および
表面粗さの確認を行った。この場合、ポリプロピレン樹
脂は、メルトフローレートが11のホモポリマーを57
重量部および無水マレイン酸グラフト変性ポリプロピレ
ンを3重量部とし、マイカは40重量部とした。また2
つのピ−ク高さD1 とD2 の比率は、D1 /D2 =1.
0と固定した。用いた金マイカの2つのピ−クの粒子径
はそれぞれ以下の通りである。 (比較例5) ピ−ク粒子径4μm及び15μm (実施例5) ピ−ク粒子径15μm及び60μm (実施例6) ピ−ク粒子径55μm及び80μm (比較例6) ピ−ク粒子径15μm及び120μm
【0027】結果を表4に示すが、表からもわかるよう
に、用いられるマイカの粒子径が小さすぎたり、又は大
きすぎたりすると、機械的物性が急激に低下し、また、
用いられるマイカの粒子径が大きくなると、成形品の光
沢および表面粗さの状態が急激に悪化することがわか
る。このように2つのピ−クを示す粒子径を本発明の方
法に従って適切に選ぶことにより好適な物性バランスを
有する成形品を得ることが確認できた。
【0028】
【表4】 (1) 表面光沢値はJIS規格B0601(1982)
による。 (2) 表面粗さ値はJIS規格K7105(1981)
により測定した中心線平均値である。
【0029】
【発明の効果】以上に示した通り、本発明はマイカ充填
熱可塑性樹脂組成物において、用いられるマイカに、2
つの平均粒子径を有するマイカを用いることにより、表
面状態が良好で、成形品外観に優れ、かつ高剛性および
高強度を有するマイカ充填熱可塑性樹脂組成物を得るこ
とを実現できた。発明の効果は顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられるマイカの形状モデルの模式
図であって、粒子径μを規定する。
【図2】本発明に用いられるマイカについて、2つのピ
ークを示す粒子径分布の典型例を示す模式図であって、
2つのピークに帰するそれぞれの粒子径μ1 , μ2 とピ
ーク高さ(粒子数)D1 , 2 との関係を示す。
【図3】図2と同じ。
【図4】図2と同じ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 51:06 23:26)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メルトインデックスが2〜50g/10
    分のポリプロピレン樹脂(A) 90〜40重量部、不飽和
    カルボン酸またはその誘導体で変性したポリプロピレン
    樹脂(B) 0.05〜10重量部、粒子径分布が2つのピ
    −クを有し、その2つの分布に帰するそれぞれの粒子径
    μ1 およびμ2 は、3μm≦μ1 ≦60μm,40μm
    ≦μ2 ≦90μmの範囲で、μ1 <μ2 の関係にあり、
    また、それぞれのピーク高さD1 とD2 の比率D1 /D
    2 は、0.3〜15の範囲にあるマイカ(C) 5〜50重
    量部からなる強化ポリプロピレン樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 メルトインデックスが2〜50g/10
    分のポリプロピレン樹脂(A) 90〜40重量部、不飽和
    カルボン酸またはその誘導体で変性したポリプロピレン
    樹脂(B) 0.05〜10重量部、粒子径分布が2つのピ
    −クを有し、その2つの分布に帰するそれぞれの粒子径
    μ1 およびμ2 は、3μm≦μ1 ≦60μm,40μm
    ≦μ2 ≦90μmの範囲で、μ1 <μ2 の関係にあり、
    また、それぞれのピーク高さD1 とD2 の比率D1 /D
    2 は、0.3〜15の範囲にあるマイカ(C) 5〜50重
    量部およびマイカ以外の無機化合物(D) 3〜50重量部
    からなる強化ポリプロピレン樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ポリプロピレン樹脂(B) が、アクリル酸
    グラフト変性ポリプロピレンまたは無水マレイン酸グラ
    フト変性ポリプロピレン樹脂である請求項1または2記
    載の強化ポリプロピレン樹脂組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109776972A (zh) * 2018-12-29 2019-05-21 海南鑫申绿色建筑科技有限公司 一种挤出材料及其制备方法
US11940364B2 (en) 2021-03-08 2024-03-26 Honda Motor Co., Ltd. Viscosity measuring system

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