JPH06100594A - 抗ヒトインフルエンザウイルス抗体 - Google Patents

抗ヒトインフルエンザウイルス抗体

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JPH06100594A
JPH06100594A JP4272538A JP27253892A JPH06100594A JP H06100594 A JPH06100594 A JP H06100594A JP 4272538 A JP4272538 A JP 4272538A JP 27253892 A JP27253892 A JP 27253892A JP H06100594 A JPH06100594 A JP H06100594A
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芙蓉子 笹尾
Shigeharu Ueda
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗ヒトインフルエンザウイルス抗体、及び免
疫原性人工ポリペプチドを提供する。 【構成】 ヒトインフルエンザA型ウイルスのH1N1
及びH2N2のヘマグルチニン分子の幹領域を認識し、
中和活性を有するが、H3N2の幹領域を認識せず、中
和活性をもたない抗ヒトインフルエンザウイルス抗体。
H1N1及びH2N2の該幹領域と実質上同一の抗原性
を有する免疫原性人工ポリペプチド。 【効果】 抗体はA型ウイルスの診断、治療等に、ポリ
ペプチドはワクチンとして有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヒトインフルエンザA型
ウイルスのヘマグルチニンに対する抗体、及びその抗体
の認識する抗原部位を含有するポリペプチドに関する。
【0002】
【従来の技術】インフルエンザウイルスには3つの型
(A、B及びC)があり、インフルエンザの世界的な流
行を起こし、多くの死者がでるのはA型のヒトインフル
エンザウイルスによるものである。インフルエンザA型
ウイルスは更にウイルス表面タンパク質であるヘマグル
チニン( haemagglutinin:以下、HAと略す)及びノイ
ラミニダーゼ(以下、NAと略す)の抗原性により多く
のサブタイプに分類され、ヒトインフルエンザA型ウイ
ルスとしてはH1N1サブクラス、H2N2サブクラ
ス、H3N2サブクラスの3種が現在知られている。こ
のインフルエンザA型ウイルスのHAは、球状部領域(
head region ) と幹領域( stem region ) という二つの
構造の異なった領域で構成され、球状部領域は、ウイル
スが標的細胞に結合するための受容体結合部位を含みH
Aの血球凝集活性に関与し、一方、幹領域は、ウイルス
のエンベロープと細胞のエンドソーム膜間の膜融合に必
要な融合ペプチドを含み、融合活性に関与している〔ウ
イリー( Wiley ) ら、アニュアル レビュー オブ バ
イオケミストリー( Ann. Rev.Biochem. ) 、第56巻、
第365〜394頁(1987)〕。H1N1サブタイ
プ、H2N2サブタイプを認識する抗HA抗体として従
来取得された抗HA抗体は、そのすべてがHAの球状部
領域を認識するものである。しかし、この領域は最も抗
原変異が起こり易い部位であり、それ故、これらの抗体
はヒトインフルエンザA型ウイルスのサブタイプに共通
に反応するものでなく、また、ウイルスのHAの抗原変
化に伴い、認識性を消失するものである。一方、グリー
ン( Green ) らは、H3N2サブタイプの1種のHAの
幹領域のアミノ酸配列より、ポリペプチドを合成し、こ
のポリペプチドに対する抗体を取得しているが、これら
の抗体はウイルスの中和活性が弱く(特表昭59−50
1714号公報)、また抗原として使用したポリペプチ
ド自体も、H3N2サブタイプで免疫して得たウサギ抗
ウイルス血清に反応を示さず、抗原性の点でも問題があ
った〔セル( Cell )、第28巻、第477〜487頁
(1982)〕。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ヒトインフルエンザA
型ウイルスは周期的にHAとNAの型を変えて大流行を
引起こし、インフルエンザの流行期である冬期前にワク
チン接種を受けても、別の型のウイルスによるインフル
エンザが流行するためワクチンの効果が期待できないこ
とが多い。しかし、HA分子やNA分子中の、ウイルス
のサブタイプに共通で、抗原変異の生じ難い抗原部位、
特に立体構造を認識し、かつ、ウイルスの中和活性を有
する抗体を得ることができれば、この抗体はA型ウイル
スの感染による発症の診断、予防並びに治療に利用で
き、かつ、該抗原部位自体も、ワクチンとして有用とな
る。本発明の目的は、インフルエンザA型ウイルスのサ
ブタイプに交さ認識性を有し、かつ、ウイルス中和活性
を有する抗体、及びワクチンとしても使用できる抗原部
位ポリペプチドを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明の第1の発明は抗ヒトインフルエンザウイルス抗体
に関し、下記特性(a)及び(b)を有することを特徴
とする。 (a)ヒトインフルエンザA型ウイルスのH1N1サブ
タイプ及びH2N2サブタイプのHA分子の幹領域を認
識し、H3N2サブタイプのHA分子の幹領域は認識し
ない。 (b)ヒトインフルエンザA型ウイルスのH1N1サブ
タイプ及びH2N2サブタイプに中和活性を有し、H3
N2サブタイプには中和活性を有さない。 また本発明の第2の発明は免疫原性人工ポリペプチドに
関し、ヒトインフルエンザA型ウイルスのH1N1サブ
タイプとH2N2サブタイプのHA分子中の幹領域と実
質上同一の抗原性を有することを特徴とする。
【0005】本発明者らは鋭意研究の結果、ヒトインフ
ルエンザA型ウイルスのH1N1サブタイプ及びH2N
2サブタイプのそれぞれの幹領域に、共通に保存された
抗原部位に対する抗体が、H1N1サブタイプ及びH2
N2サブタイプのウイルスに強い中和活性を有し、該抗
体がインフルエンザの治療、予防に極めて有用であるこ
と、また該抗原部位を含有するポリペプチドはワクチン
として極めて有用であることを見出し、本発明を完成し
た。
【0006】ヒトインフルエンザA型ウイルスのH1N
1サブタイプ及びH2N2サブタイプのHA分子幹領域
中の共通部位を認識し、該ウイルスを中和する、本発明
の抗体は、モノクローナル抗体として、次の様に調製す
ることができる。例えばマウス、モルモット、ウサギの
ような、ほ乳動物を下記抗原、H1N1サブタイプ又は
H2N2サブタイプより選択されるウイルス粒子、H1
N1サブタイプとしては例えばA/Bangkok /10/8
3、A/Yamagata/120/86、A/Osaka/930
/88、A/Suita /1/89(以上、大阪大学微生物
病研究所保存株)、A/PR/8/34〔インフルエン
ザ(H1N1)、ATCC VR−95〕、A1/FM
/1/47〔インフルエンザA(H1N1)、ATCC
VR−97〕、A/New Jersey/8/76〔インフル
エンザA(H1N1)、ATCCVR−897〕、A/
NWS/33〔インフルエンザA(H1N1)、ATC
CVR−219〕、A/Weiss /43〔インフルエンザ
A(H1N1)、ATCCVR−96〕、A/WS/3
3〔インフルエンザA(H1N1)、ATCC VR−
825〕、H2N2サブタイプとしては例えばA/Okud
a /57、A/Adachi/2/57、A/Kumamoto/1/
65、A/Kaizuka /2/65、A/Izumi/5/65
(以上、大阪大学微生物病研究所保存株)、A2/Japa
n /305/57〔インフルエンザA(H2N2)、A
TCC VR−100〕、若しくはこれらのウイルスか
ら得られるHA分子、若しくは遺伝子組換え技術を用い
て調製されるHAポリペプチド、若しくは本発明の抗体
の認識部位、すなわちHA分子の幹領域の抗原部位を分
子内に含有する組換えポリペプチド、若しくは該部位を
分子内に含有する合成ポリペプチドで免疫し、得られた
脾臓細胞を、例えばマウスのミエローマ細胞と融合さ
せ、得られるハイブリドーマから、上述の各H1N1サ
ブタイプ及びH2N2サブタイプのウイルスに結合性及
び中和活性を有し、H3N2サブタイプのウイルス、例
えばA/Fukuoka /C29/85、A/Sichuan /2/
87、A/Ibaraki /1/90、A/Suita /1/90
(以上、大阪大学微生物病研究所保存株)、A/Port C
halmers /1/73〔インフルエンザA(H3N2)、
ATCC VR−810〕、A2/Aichi /2/68
〔インフルエンザA、ATCC VR−547〕、及び
B型のウイルス、例えばB/Nagasaki/1/87(大阪
大学微生物病研究所保存株)、B/Allen /45〔イン
フルエンザB、ATCC VR−102〕には結合性及
び中和活性を有さず、かつH1N1サブタイプ及びH2
N2サブタイプのHA分子は認識するが、HA分子中の
球状部領域が関与する血球凝集活性は阻害せず、HA分
子中の幹領域が関与する膜融合活性は阻害する抗体産生
細胞を選択し、該細胞を培養することによって調製する
ことができる。
【0007】このハイブリドーマの調製に関しては、ネ
ーチャー( Nature )、第256巻、第495〜497頁
(1975)を基に行う。免疫用マウスとしては、Balb
/c系マウス、Balb/c系マウスと他系マウスとのF1
マウスなどが用いられる。免疫はマウス1匹に対して、
例えばウイルス粒子(100〜1000HA単位)を抗
原として用い、2〜5月間に例えば3回行う。なおマウ
スの飼育及び脾臓細胞の採取は常法に従う。
【0008】ミエローマ細胞としてはSP2/0−Ag
14(ATCC CRL1581)、p3×63Ag8
U.1(ATCC CRL1597)、p3×63Ag
8(ATCC TIB9)、p3×63−Ag8.65
3(ATCC CRL1580)等が好適に用いられ
る。脾臓細胞とミエローマ細胞は1:1〜10:1の割
合で混合し、融合はNaCl(約0.85%)、ジメチ
ルスルホキシド〔10〜20%(v/v)〕及び分子量
1000〜6000のポリエチレングリコールを含有す
るリン酸緩衝液(pH7.2〜7.4)中で、両細胞の
混合物を35〜37℃で1〜5分間保温することによっ
て行う。融合細胞の選択は、HAT培地を用い、生育し
てくる細胞として選択する。融合細胞のクローン化は限
界希釈法にて少なくとも3回繰返して行う。
【0009】ハイブリドーマを通常の動物細胞と同様に
して培養すれば、その結果培地中に本発明の抗体を得る
ことができる。また該ハイブリドーマをプリスタン処理
のヌードマウス、又はBalb/cマウスの腹腔内に移植し
て増殖させることにより腹水中に本発明の抗体を蓄積さ
せることができる。すなわち、これらのマウス腹腔内に
プリスタン0.5〜1mgを接種し、その後2〜3週目に
腹腔に5×106 〜1×107 個のハイブリドーマを移
植する。通常7〜10日後に腹水が蓄積し、これを採取
する。培養物及び腹水中のモノクローナル抗体は通常の
手段で精製される。
【0010】得られたモノクローナル抗体はH1N1サ
ブタイプ及びH2N2サブタイプのHA分子の幹領域を
認識し、該ウイルスの膜融合活性を阻害することによ
り、該ウイルスを中和し、詳細には以下の性状を有して
いる。
【0011】(a)染色試験により、H1N1サブタイ
プ及びH2N2サブタイプでそれぞれ感染したMDCK
細胞(ATCC CCL34)を認識し、H3N2サブ
タイプで感染したMDCK細胞は認識しない。染色試験
は4種類の抗体(本発明のモノクローナル抗体、ウサギ
抗マウスイムノグロブリンG血清、ヤギ抗ウサギイムノ
グロブリンG血清、ペルオキシダーゼ−ウサギ抗ペルオ
キシダーゼ複合体)を用い、ジャーナル オブ クリニ
カル ミクロバイオロジー(J.Clin. Microbiol ) 、
第28巻、第1308〜1313頁(1990)に記載
の方法に準じ行う。
【0012】(b)免疫沈降法により、H1N1サブタ
イプ及びH2N2サブタイプのHA分子を認識し、H3
N2サブタイプのHA分子は認識しない。
【0013】(c)血球凝集試験において、H1N1サ
ブタイプ、H2N2サブタイプ、H3N2サブタイプの
それぞれの血球凝集活性を阻害しない。
【0014】(d)HA分子をコードする遺伝子解析に
より特定される、H1N1サブタイプ及びH2N2サブ
タイプのHA分子中の幹領域に特有の共通保存領域を認
識し、H3N2サブタイプのHA分子中の幹領域に特有
の共通保存領域は認識しない。
【0015】HA分子をコードする遺伝子の解析は次の
様に行う。ウイルス粒子でMDCK細胞を感染させ、翌
日感染細胞を集め、グアニジンイソチオシアネートを用
い、細胞中よりウイルスRNAを抽出する。次に、H1
N1、H2N2、H3N2各サブタイプの(−)鎖RN
Aの3′末端に相補的な配列を含有するオリゴヌクレオ
チドプライマー、例えば配列表の配列番号5で表される
プライマー5を調製し、該プライマーを用いてcDNA
を合成する。該cDNAの増幅を行うため、H1N1、
H2N2、H3N2各サブタイプの(+)鎖RNAの
3′末端に相補的な配列を含有するオリゴヌクレオチド
プライマー、例えば配列表の配列番号6で表されるプラ
イマー6を調製し、該プライマーとプライマー5を用い
て、cDNAをPCR( Polymerase chain reaction )
法により、効率よく増幅することができる。増幅DNA
中の約1.7kbp のHA遺伝子をアガロースゲル電気泳
動で分離後、例えばプライマー5、6を用いセカンドP
CRを行い、増幅DNAを、20%(w/v)ポリエチ
レングリコール6000/2.5M NaClを用い遠
心分離し、沈殿精製画分を得る。次に、ウイルスの各サ
ブクラスのHA遺伝子配列より選択したシークエンスプ
ライマーを調製し、該プライマーを〔γ−32P〕ATP
で標識した後、該標識プライマーと、前出の精製画分を
アニーリングさせ、サーマルサイクラーを利用したジデ
オキシ法〔バイオテクニクス( BioTechniques ) 、第9
巻、第66〜72頁(1990)〕にて塩基配列を決定
する。
【0016】例えば配列表の配列番号7〜14でそれぞ
れ表されるプライマー7〜14はH1N1サブタイプ用
のシークエンスプライマーであり、配列表の配列番号1
5〜23でそれぞれ表されるプライマー15〜23はH
2N2サブタイプ用のシークエンスプライマーであり、
配列表の配列番号24〜26でそれぞれ表されるプライ
マー24〜26はH3N2サブタイプ用のシークエンス
プライマーである。なお、PCR用プライマーとしてプ
ライマー9、13を使用し、シークエンスプライマーと
してプライマー11、12を使用することにより、H1
N1サブタイプのHA分子の幹領域をコードする遺伝子
の一部が効率よく増幅され、解析される。また、PCR
用プライマーとしてプライマー17、21を使用し、シ
ークエンスプライマーとしてプライマー19、20を使
用することによって、H2N2サブタイプのHA分子の
幹領域をコードする遺伝子の一部が効率よく増幅され、
解析される。更に、PCR用プライマーとしてプライマ
ー24、26を使用し、シークエンスプライマーとして
プライマー25、26を使用することによって、H3N
2サブタイプのHA分子の幹領域をコードする遺伝子の
一部が効率よく増幅され、解析される。
【0017】ウイルスサブタイプ間のHA分子中の共通
保存領域としては、本発明者らが見出した、H1N1サ
ブタイプ及びH2N2サブタイプのHA分子中の幹領域
の配列表の配列番号1で表されるTGLRNポリペプチ
ド配列と配列表の配列番号2で表されるGITNKVNSVIEKポ
リペプチド配列がある。図1にHA分子の三次構造の模
式図〔ウィリー( Wiley )ら、ネーチャー、第289
巻、第373〜378頁(1981)〕を示す。図中A
領域、B領域で示す両ポリペプチド配列は、図1に示す
様にHA分子の幹領域の中央で互に近接して位置してお
り、本発明の抗体の一例のモノクローナル抗体C179
は、該HA分子中の幹領域の配列表の配列番号1で表さ
れるTGLRNポリペプチド配列と配列表の配列番号2
で表されるGITNKVNSVIEKポリペプチド配列とを認識す
る。
【0018】(e)中和活性試験において、H1N1サ
ブタイプ及びH2N2サブタイプのプラーク形成能又は
フォーカス形成能を阻害し、H3N2サブタイプのプラ
ーク形成能、又はフォーカス形成能は阻害しない。中和
活性試験は前出のジャーナルオブ クリニカル ミクロ
バイオロジー記載のプラークリダクション中和試験又は
インフルエンザウイルス迅速フォーカスリダクション中
和試験で行う。すなわち、抗体とウイルスとを混合し、
一定時間保温した後、MDCK細胞に感染させ、プラー
ク又はフォーカスの出現の減少より、中和能を判定す
る。
【0019】(f)融合活性試験において、H1N1サ
ブタイプ及びH2N2サブタイプの膜融合活性を阻害
し、H3N2サブタイプの膜融合活性は阻害しない。融
合活性試験はネーチャー、第300巻、第658〜65
9頁(1982)記載の方法に準じ行う。すなわちCV
−1細胞(ATCC CCL70)にウイルスを感染さ
せた後、抗体処理を行い、ポリカリオン形成の有無で融
合活性阻害能を判定した。
【0020】本発明による抗体はHA分子中の幹領域に
結合し、H1N1サブタイプ及びH2N2サブタイプの
膜融合活性を阻害し、該ウイルス株の感染力を強力に中
和する。したがって本発明による抗体はH1N1サブタ
イプ、H2N2サブタイプによるインフルエンザの予
防、及び治療に使用することができる。この時、該抗体
は通常成人に対して約0.5〜5000mg、好ましくは
5〜500mgを投与すればよい。本発明の抗体は常用の
賦形剤、生理食塩水、ブドウ糖液、マンニトール、メチ
ルセルロース、ゼチラン等と混合することにより製剤化
される。本剤は凍結乾燥品であることができ、これは使
用直前生理食塩水、5%ブドウ糖液、リンゲル液等の等
張液により再溶解することができる。また、ヒトに対し
ては本発明の抗体はキメラ化した、ヒト人体において異
物として認識され難いキメラ抗体として用いるのが好ま
しく、更に抗原認識部位のみをヒト型抗体に移植した人
工抗体として用いるのが好適である。
【0021】また、本発明の抗体を誘導するポリペプチ
ドはインフルエンザ用のワクチンとして使用することが
できる。すなわち、H1N1サブタイプ及びH2N2サ
ブタイプのHA分子中の幹領域と実質上同一の抗原性を
有するポリペプチドを免疫原として用いれば、H1N1
サブタイプ及びH2N2サブタイプのインフルエンザの
流行を予防、治療することができる。該免疫原性ポリペ
プチドとしては、H1N1サブタイプ、H2N2サブタ
イプより調製されるHA分子、遺伝子組換え技術により
調製されるHAポリペプチド、HA分子やHAポリペプ
チドの酵素分解により調製される幹領域ポリペプチド等
が使用できる。また、遺伝子組換え技術や化学合成法に
より、分子内に配列表の配列番号1で表されるTGLR
Nポリペプチド配列及び配列表の配列番号2で表される
GITNKVNSVIEKポリペプチド配列を有し、該配列の立体配
置が天然のHA分子中の、これらの配列と実質上同一の
抗原性を有する立体配置であるポリペプチドを調製し、
使用しても良い。例えばウイルスのRNAより、HA遺
伝子を調製し、該遺伝子を制限酵素で切断し、ベクター
に組込み、動物細胞、例えばCV−1細胞で発現させる
ことによって、目的のポリペプチドを得ることができ
る。
【0022】これらのポリペプチドをワクチンとして使
用する場合、適当なキャリアーを選択すれば、その抗原
性を上昇させることができる。キャリアーとしては例え
ばアルブミン、ポリアミノ酸等を用いれば良い。本発明
のワクチンは従来の能動免疫方式で投与され得、すなわ
ち投与調剤に適合可能な方法で、予防、治療に有効で免
疫原性を有する量を1回又は頻数回投与される。またワ
クチンは通常の製剤化を行えば良く、また、免疫応答を
向上するためのアジュバントを含んでいても良い。
【0023】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0024】実施例1 ウイルスの調製 H1N1サブタイプとしてA/PR/8/34、A/Ba
ngkok /10/83、A/Yamagata/120/86、A
/Osaka /930/88、A/Suita /1/89、Al
/FM/1/47、H2N2サブタイプとしてA/Okud
a /57、A/Adachi/2/57、A/Kumamoto/1/
65、A/Kaizuka /2/65、A/Izumi /5/6
5、H3N2サブタイプとしてA2/Aichi /2/6
8、A/Fukuoka /C29/85、A/Sichuan /2/
87、A/Ibaraki /1/90、A/Suita /1/9
0、B型ウイルスとしてB/Nagasaki/1/87を用
い、それぞれを11日齢の発育鶏卵の尿膜腔内に接種
し、34℃で4日間培養後、各ウイルスを採取した。
【0025】実施例2 モノクローナル抗体の調製 (1)実施例1で調製したA/Okuda /57のウイルス
(320HA単位)をフロイント完全アジュバントに使
用前に懸濁し、1か月間隔で、Balb/cマウス腹腔内注
射により、2度免疫し、その1か月後に、同抗原(32
0HA単位)のPBS 懸濁液を用い腹腔内注射しブースト
した。その3日後に、マウスより脾臓を摘出し、脾細胞
を調製した。マウスミエローマとしてはp3×63Ag
8を10%牛胎児血清添加DME培地で継代後2日間培
養したものを、細胞融合前に生理食塩水で洗浄し、調製
した。次に脾細胞とミエローマ細胞を細胞数1:5の割
合で混合し、遠心分離して上清を除き、沈殿した細胞塊
を充分ほぐした後、かくはんしながら、1mlの混合液
〔ポリエチレングリコール−4000(2g)、MEM
(2ml)、ジメチルスルホキシド〕に加え、5分間37
℃に保温した後、液の全量が10mlになるようにゆっく
りMEMを加えた。次に、遠心分離後、上清を除き、ゆ
るやかに細胞をほぐした。これに正常培地〔PRMI−
1640に牛胎児血清10%を加えたもの〕30mlを加
え、メスピペットを用いてゆるやかに細胞を懸濁した。
【0026】懸濁液を96穴の培養プレートに分注し、
5%のCO2 を含む培養器中で、37℃で24時間培養
した。次にHAT培地を加え、10〜14日間培養し
た。続いて培養上清の一部を採り、ハイブリドーマのス
クリーニングを行った。
【0027】(2)インフルエンザA型ウイルスのサブ
タイプ間で交さ反応するモノクローナル抗体を得るため
に、希釈していない、上記培養上清を1次抗体として用
い、3種のサブタイプ(H1N1、H2N2、H3N
2)のそれぞれに感染したMDCK細胞の染色試験を行
った。染色試験は前出のジャーナル オブ クリニカル
ミクロバイオロジーに記載の方法に準じて行った。すな
わち96穴マイクロタイタープレート(ファルコン30
72:ベクトン ディキンソン社製)上で、ヒトインフ
ルエンザA型ウイルスの各サブタイプ株(H1N1:A
/yamagata/120/86、H2N2:A/Okuda /5
7、H3N2:A/Fukuoka /C29/85)に感染さ
せたMDCK細胞を、PBS(pH7.4)で洗浄後、
無水エタノールで室温下、10分間固定し、次にこれら
を4種類の抗体〔モノクローナル抗体を含有する前記培
養上清、ウサギ抗マウスイムノグロブリンG血清(オル
ガノテクニカ社製)の1000倍希釈液、ヤギ抗ウサギ
イムノグロブリンG血清(オルガノテクニカ社製)の5
00倍希釈液、ペルオキシダーゼ−ウサギ抗ペルオキシ
ダーゼ複合体(オルガノテクニカ社製)の1000倍希
釈液〕で連続的に、40分間ずつ反応させ、PBSで洗
浄した。最後にペルオキシダーゼ反応を、0.01%の
2 2 と0.3mg/mlの3,3′−ジアミノベンジジ
ン四塩酸のPBS溶液を用い、グラハム、カルノフスキ
ー( Graham、Karnovsky ) の方法〔ジャーナル オブ
ヒストケミストリー アンド サイトケミストリー
(J.Histochem. Cytochem. )、第14巻、第291〜
302頁(1966)〕で行った。染色された細胞は通
常の光学顕微鏡で観察し、H1N1サブタイプ感染のM
DCK細胞及びH2N2サブタイプ感染のMDCK細胞
をそれぞれ認識する抗体を選抜した。次に該抗体産生の
確認された細胞が増殖している穴の細胞を取り出し、限
界希釈法を3回行い、目的の細胞をクローニングし、ク
ローニングされたハイブリドーマ株をHybridoma C17
9、該ハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体を
モノクローナル抗体C179と命名した。
【0028】(3)プリスタン処理したBalb/cマウス
に上記ハイブリドーマ株を5×106個/匹マウスの腹
腔内に投与した。10〜21日後に、腹水ガンが誘発さ
れたマウスから腹水を採り、3000rpm /5分の遠心
処理により固型成分を除去し、腹水液を調製した。腹水
液1ml中には約5mgのモノクローナル抗体C179(以
下、単にC179と略す)が含有されていた。C179
はプロテインA−セファロース4B(ファルマシア社
製)で精製され、IgG2aタイプの抗体であった。
【0029】実施例3 モノクローナル抗体の性状 (1)実施例2−(3)記載の腹水液の100倍希釈液
を段階希釈し、実施例2−(2)記載の染色試験を行
い、C179の抗原認識性を検討した。H1N1サブタ
イプとしてはA/PR/8/34、A/Bangkok /10
/83、A/Yamagata/120/86、A/Osaka /9
30/88、A/Suita /1/89、H2N2サブタイ
プとしてはA/Okuda /57、A/Adachi/2/57、
A/Kumamoto/1/65、A/Kaizuka /2/65、A
/Izumi /5/65、H3N2サブタイプとしてA/Ai
chi /2/68、A/Fukuoka /C29/85、A/Si
chuan/2/87、A/Ibaraki /1/90、A/Suita
/1/90、更にインフルエンザB型ウイルスとして
B/Nagasaki/1/87を用いた。C179はすべての
H1N1サブタイプ及びH2N2サブタイプを認識し、
H3N2サブタイプ、B型ウイルスは認識しなかった。
【0030】(2)抗体の中和活性測定は前出のインフ
ルエンザウイルス迅速フォーカスリダクション中和試験
を、アーカイブズ オブ ビロロジー( Arch. Virol.
)、第86巻、第129〜135頁(1985)、ミク
ロバイオロジー アンド イムノロジー( Microbiol. I
mmunol. ) 、第29巻、第327〜335頁(198
5)に準じて行った。抗体としては実施例2−(3)の
腹水液を用い、該抗体は使用前に3倍容のレセプター分
解酵素(RDE:武田薬品工業社製)溶液を加え、37
℃、18時間反応後、56℃、45分間の加熱処理でR
DEを失活させ、最終的に腹水液の16倍希釈液として
調製し、被検液とし、次の様に測定を行った。
【0031】すなわち96穴マイクロプレートにMDC
K細胞を104 個/穴、分注し、翌日、前記抗体(16
倍希釈液)の4段階希釈液と、30フォーカス形成単位
/穴に調製した実施例3−(1)記載のそれぞれのウイ
ルス液を等量混合し、37℃で1時間保温した。次にこ
の混合液の25μlを、前記MDCK細胞の入ったマイ
クロタイタプレートの各穴に分注し、30分間、37℃
で保温した。次に各穴中の溶液を除去し、PBSで各穴
を洗浄し、次に0.5%トラガカンスガム(和光純薬)
及び5μg/mlのトリプシンを含有するMEMを添加し
た。37℃で20〜24時間、保温後、添加液を除去
し、各穴をPBSで洗浄後、細胞を、室温下、無水エタ
ノールで10分間処理し、細胞を固定した。次に乾燥
し、実施例2−(2)記載の染色試験に準じ、細胞の染
色を行った。染色後、細胞を水道水で洗浄し、乾燥後、
光学顕微鏡下、染色されたフォーカス数を、計測した。
【0032】C179は、すべてのH1N1サブタイプ
及びH2N2サブタイプのフォーカス形成を阻害し、強
いウイルス中和活性を示し、一方、H3N2サブタイ
プ、B型ウイルスのフォーカス形成には影響を与えなか
った。また、プラークリダクション中和試験においても
同様な結果を示した。
【0033】(3)抗体の血球凝集阻害活性(HI)は
次の様に行った。実施例3−(2)と同様にRDE処理
した抗体(32倍希釈液)を用い、段階希釈液を調製
し、次に実施例3−(1)記載の各ウイルス(16HA
単位)と混合し、室温で30分間反応させた。その後、
ニワトリ赤血球を加えよく混和し、各ウイルスの血球凝
集活性に及ぼす抗体の影響を検討した。C179はすべ
てのサブタイプのウイルスの血球凝集活性に影響を与え
なかった。
【0034】(4)抗体の融合阻止活性測定は前出のネ
ーチャー、第300巻、第658〜659頁(198
2)の方法を改変し行った。すなわち、CV−1細胞の
モノレーヤー培養物に、実施例3−(1)記載の各ウイ
ルス株をそれぞれ感染させた。24時間後に、細胞をD
MEMで2回洗浄し、次にトリプシン添加(10μg/
ml)のDMEM中で15分間、37℃で保温した。次に
細胞をDMEMで2度洗浄後、実施例2−(3)の腹水
液のDMEM希釈液を添加し、37℃で30分間保温し
た。その後、細胞を、pH5.0に調整した融合培地
(Na2 CO3 無添加のPRMI、0.2%ウシ血清ア
ルブミン、10mM MES、10mM HEPES)に
て、37℃、2分間処理し、続いて、DMEMで2回洗
浄し、融合培地を除去した後、2%ウシ胎児血清を含む
DMEMで37℃、3時間保温した。次に、無水メタノ
ールで細胞を固定し、ギムザ染色した後、光学顕微鏡で
ポリカリオン形成の有無を判定した。C179は、すべ
てのH1N1サブタイプ及びH2N2サブタイプのポリ
カリオン形成を阻止し、H3N2サブタイプ及びB型ウ
イルスのポリカリオン形成は阻止しなかった。
【0035】以上、C179はH1N1サブタイプ、H
2N2サブタイプを特異的に認識し、ウイルスの膜融合
を阻害し、中和活性を示す抗体であった。これらの結果
を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】表中の数字は実施例2−(3)の腹水液の
希釈倍数であり、染色力価は染色試験で細胞を染色可能
な該腹水液の最大希釈倍数、中和活性においては対照の
抗体無添加区のフォーカス数の半分まで、フォーカスの
出現を抑制可能な該腹水液の最大希釈倍数を示す。また
+はポリカリオン形成が1000倍希釈の該腹水液の抗
体溶液で完全に阻害されることを意味し、−は10倍希
釈の該腹水液を用いた時にも全く阻害がみられなかった
ことを意味する。また、32倍希釈の該腹水液を用いて
もHI活性は認められない。
【0038】実施例4 エピトープの決定 (1)C179の認識タンパク質がHA分子であること
を免疫沈降反応によって決定した。すなわち、H2N2
サブタイプのA/Okuda /57を30分間MDCK細胞
に吸着、感染させた後、培地中のメチオニンを10μCi
の「35S〕メチオニンで置換したMEMで24時間培養
し、感染細胞を標識した。次に該細胞を集め、次にRI
PA緩衝液〔50mMトリス(pH7.4)、150mM
NaCl、1mM EDTA、1%ノニデットP−40、
1%デオキシコール酸、0.1%SDS〕に再懸濁し
た。続いて不溶物を遠心除去した後、上清を得た。次に
該上清をC179と混合し、1時間、4℃で保温した
後、プロテインA−セファロースCL4Bビーズを添加
し、室温で2時間保持し、免疫沈降物をビーズに吸着さ
せた。次に該ビーズを集め、RIPA緩衝液で5回洗浄
した後、沸騰し、C179の結合タンパク質を遊離させ
た。次に該タンパク質のSDS−12.5%ポリアクリ
ルアミドゲル電気泳動を行い、ゲルを固定し、1Mサリ
チル酸ナトリウムに浸してから乾かし、オートラジオグ
ラフィーを行った。C179の結合する標識タンパク質
は、その電気泳動パターンより、A/Okuda /57のH
A分子と同定された。同様の試験をH1N1サブタイ
プ、他のH2N2サブタイプ、H3N2サブタイプをそ
れぞれ用い行った。C179はすべてのH1N1サブタ
イプ及びH2N2サブタイプのHA分子と特異的に免疫
沈降したが、H3N2サブタイプのHA分子とは結合性
を示さなかった。
【0039】(2)C179存在下でH1N1サブタイ
プ又はH2N2サブタイプで感染させたMDCK細胞を
培養し、C179に感受性を示さない抗原変異株を得
た。すなわち、親株としてH1N1サブタイプのA/Su
ita /1/89、H2N2サブタイプのA/Izumi /5
/65を用い、該ウイルスでそれぞれ感染させたMDC
K細胞をC179存在下で培養し、C179存在下でも
生育可能な変異株をそれぞれMDCK細胞のプラークよ
り純粋分離し、A/Suita /1/89の変異株をA/Su
ita /1/89(R)、A/Izumi /5/65の変異株
をA/Izumi /5/65(R)とそれぞれ命名した。こ
の2変異株は染色試験、中和試験で全くC179に反応
性を示さなかった。また、この変異株は両株とも、MD
CK細胞でのプラーク形成能も弱く、実験動物マウスに
は病原性を示さず、培養細胞でのみ生育可能な、弱感染
株であった。
【0040】(3)抗体の抗原認識部位を特定するため
に、HA分子をコードする遺伝子(以下HA遺伝子と略
す)の解析を行った。 (a)プライマーの合成:プライマー5〜プライマー2
6をDNA合成機を用いて合成し、脱保護の後、イオン
交換HPLC(TSKゲル、DEAE−2SWカラム)
で精製し、セプ−パク(Sep−pak)C18で脱塩
し、各DNA約50μgを得た。
【0041】(b)A/Suita /1/89で感染させた
MDCK細胞を集め、グアニジンイソチオシアネートを
加え注射器で5回注入、注出を繰返し細胞を溶解させ
た。溶解後の細胞抽出液を塩化セシウム溶液に重層し、
超遠心分離を行った。遠心チューブの底の沈殿を緩衝液
に溶解し、フェノール、クロロホルム処理をしたのちエ
タノール沈殿を行い、回収したRNAをウイルスゲノム
RNAのサンプルとした。次にプライマー5を用いてc
DNAを合成し、続いて、プライマー5、プライマー6
を用いてPCR法により、該合成cDNAの増幅を行っ
た。次に増幅cDNAをアガロースゲル電気泳動で分離
し、HA遺伝子に対応する1.7kbp のcDNAのバン
ドを溶出した。このcDNAをプライマー5、6を用
い、PCR法により更に増幅し、増幅フラグメントを2
0%(w/v)ポリエチレングリコール6000、2.
5M NaCl溶液を60%(v/v)加え遠心分離
し、沈殿精製画分を得た。
【0042】次に〔γ−32P〕ATPでラベルされたH
1N1サブタイプのシークエンシング用プライマー、プ
ライマー7〜14を用い、精製された遺伝子の塩基配列
を、前述バイオテクニクス記載のサーマルサイクラーを
利用したジデオキシ法で次の様に行った。すなわち、2
pmolのプライマーと1pmolの精製フラグメントを95
℃、3分間加熱し、急冷することによりアニーリングさ
せた。次にタックポリメラーゼを加え、デオキシヌクレ
オチドとジデオキシヌクレオチドを含む緩衝液中で72
℃、10分間保温し、ポリメラーゼ伸長反応を行った。
その後伸長反応を完全に行うため、サーマルサイクラー
の反応へと移した。サーマルサイクラーの条件は90℃
1分間、55℃2分間、72℃3分間のサイクルを10
回行った。次にサイクル終了物をホルムアミド存在下で
95℃3分間加熱した後氷中で急冷したものを8%変性
ポリアクリルアミドゲルで電気泳動した。泳動後のゲル
は乾燥させX線フィルムによる露光の後、塩基配列を読
み取ってゆき、配列表の配列番号27に示すHA遺伝子
全体の塩基配列を決定した。
【0043】(c)A/Suita /1/89(R)のHA
遺伝子の塩基配列の解析を、実施例4−(3)−(b)
の方法に準じて行い、そのHA遺伝子全体の塩基配列を
決定し、親株のHA遺伝子との比較を行った。変異株の
HA遺伝子には3か所のヌクレオチド置換があった。す
なわち、配列表の配列番号27で示した親株のHA遺伝
子の塩基番号627番のGがAに、塩基番号736番の
GがAに、塩基番号1018番のCがAにそれぞれ変異
していた。HA分子はプロテアーゼによって1か所切断
されることによって、ウイルスの感染性が活性化される
が、該プロテアーゼ切断後の大きい方のポリペプチドを
HA1、小さい方がHA2と呼ばれている。そしてこれ
ら両ポリペプチドはS−S結合により結ばれているが、
今回の変異は、HA1の189、225及び318番目
においてアミノ酸置換を伴うものであった。アミノ酸残
基189番及び225番は高度に可変な領域にあり、3
18番目の置換、Thr→Lys(ヌクレオチドレベル
ではACA→AAA)が変異株のC179への無反応性
を担っていた。なお、本明細書におけるHA分子のアミ
ノ酸番号は、ウイルス( Virus ) 、第11巻、第257
〜266頁(1961)に記載のH3番号法に基づく。
【0044】(d)A/Izumi /5/65及びA/Izum
i /5/65(R)のそれぞれのHA遺伝子の塩基配列
の解析を、実施例4−(3)−(b)の方法に準じ、た
だし、H2N2サブタイプのシークエンシング用プライ
マー、プライマー15〜23を用い行った。A/Izumi
/5/65のHA遺伝子の塩基配列を配列表の配列番号
28に示す。変異株のHA遺伝子には1か所のヌクレオ
チド置換があった。配列番号28で示した親株のHA遺
伝子の塩基番号1197番のTがAに変異しており、こ
の変異はHA2の52番目においてアミノ酸置換を伴う
ものであり、この52番目の置換、Val→Glu(ヌ
クレオチドレベルではGTA→GAA)が変異株のC1
79の無反応性を担っていた。
【0045】(e)H1N1サブタイプのA/PR/8
/34、A/Bangkok /10/83、A/Yamagata/1
20/86、A/Osaka /930/88、H2N2サブ
タイプのA/Okuda /57、A/Adachi/2/57、A
/Kumamoto/1/65、A/Kaizuka /2/65、H3
N2サブタイプのA2/Aichi /2/68、A/Fukuok
a /C29/85、A/Sichuan /2/87、A/Ibar
aki /1/90、A/Suita /1/90のHA分子のH
A1の318番目付近のアミノ酸配列、HA2の52番
目付近のアミノ酸配列を特定するために、各HA遺伝子
の一部の塩基配列の解析を行った。
【0046】H1N1サブタイプについては、実施例4
−(3)−(b)の方法に準じ各ウイルスのRNAゲノ
ムのcDNAを合成し、このcDNAに対してプライマ
ー9、13を用いてPCR増幅を行った。得られたDN
A断片を鋳型としてプライマー11、12を用い、サー
マルサイクラーを利用したジデオキシ法にて塩基配列を
決定した。
【0047】H2N2株については実施例4−(3)−
(b)の方法に準じ各ウイルスのRNAゲノムのcDN
Aを合成し、このcDNAに対してプライマー17、2
1を用いてPCR増幅を行った。得られたDNA断片を
鋳型としてプライマー19、20を用い、同様にジデオ
キシ法にて塩基配列を決定した。
【0048】H3N2株については実施例4−(3)−
(b)の方法に準じウイルスゲノムRNAに対するcD
NAを合成し、このcDNAに対してプライマー24、
26を用いPCR増幅を行った。得られたDNA断片を
鋳型としてプライマー25、26を用い、同様にジデオ
キシ法にて塩基配列を決定した。
【0049】H1N1サブタイプ、H2N2サブタイプ
には、配列表の配列番号1で表されるHA1領域の31
8〜322番のTGLRNポリペプチド配列(A領
域)、及び配列表の配列番号2で表されるHA2領域の
47〜58番のGITNKVNSVIEKポリペプチド配列(B領
域)が保存されており、一方、H3N2サブタイプに
は、配列表の配列番号3で表されるHA1領域の318
〜322番のTGMRNポリペプチド配列(A′領域)
と、配列表の配列番号4で表されるHA2領域の47〜
58番のQINGKLNR(L/V)IEKポリペプチ
ド配列(B′領域)が保存されている。A領域とA′領
域は1アミノ酸が異なり、B領域とB′領域は5〜6ア
ミノ酸残基の差が認められる。この両領域の差が抗体の
抗原認識性の差であり、血清学的及び融合阻害試験にお
いて、抗体がH3N2サブタイプと反応できなかった原
因である。
【0050】図1に示す様に、A領域の配列表の配列番
号1で表されるTGLRNポリペプチド配列とB領域の
配列表の配列番号2で表されるGITNKVNSVIEKポリペプチ
ド配列は、HA分子の幹領域の中央で互いに近接して位
置しており、C179は該両配列を認識しており、該部
位がC179のエピトープである。C179は、このH
A分子の幹領域に結合し、HA分子の膜融合機能を阻害
し、ウイルスを中和する。
【0051】H1N1サブタイプ:配列表の配列番号2
7に示したA/Suita /1/89のHA遺伝子の塩基番
号1017〜1031がA領域をコードし、塩基番号1
191〜1226がB領域をコードしている。配列表の
配列番号29はA/PR/8/34のHA遺伝子の一部
を示し、その塩基番号76〜90はA領域をコードし、
その塩基番号250〜285はB領域をコードしてい
る。配列表の配列番号30はA/Bangkok /10/83
のHA遺伝子の一部を示し、その塩基番号76〜90は
A領域をコードし、その塩基番号250〜285はB領
域をコードしている。配列表の配列番号31はA/Yama
gata/120/86のHA遺伝子の一部を示し、その塩
基番号76〜90はA領域をコードし、その塩基番号2
50〜285はB領域をコードしている。配列表の配列
番号32はA/Osaka /930/88のHA遺伝子の一
部を示し、その塩基番号76〜90はA領域をコード
し、その塩基番号250〜285はB領域をコードして
いる。
【0052】H2N2サブタイプ:配列表の配列番号2
8で示したA/Izumi /5/65のHA遺伝子の塩基番
号1007〜1021がA領域をコードし、塩基番号1
181〜1216がB領域をコードしている。配列表の
配列番号33はA/Okuda /57のHA遺伝子の一部を
示し、その塩基番号94〜108はA領域をコードし、
その塩基番号268〜303はB領域をコードしてい
る。配列表の配列番号34はA/Adachi/2/57のH
A遺伝子の一部を示し、その塩基番号103〜117は
A領域をコードし、その塩基番号277〜312はB領
域をコードしている。配列表の配列番号35はA/Kuma
moto/1/65のHA遺伝子の一部を示し、その塩基番
号104〜118はA領域をコードし、その塩基番号2
78〜313はB領域をコードしている。配列表の配列
番号36はA/Kaizuka /2/65のHA遺伝子の一部
を示し、その塩基番号88〜102はA領域をコード
し、その塩基番号262〜297はB領域をコードして
いる。
【0053】H3N2サブタイプ:配列表の配列番号3
7はA2/Aichi /2/68、配列番号38はA/Fuku
oka /C29/85、配列番号39はA/Sichuan /2
/87、配列番号40はA/Ibaraki /1/90、配列
番号41はA/Suita /1/90のそれぞれのHA遺伝
子の一部を示し、それぞれの塩基番号84〜98はA′
領域をコードし、それぞれの塩基番号258〜293は
B′領域をコードしている。
【0054】実施例5 インフルエンザウイルスに対する予防効果 インフルエンザウイルスのマウス感染実験を行い、C1
79の予防効果を調べた。10匹のBalb/cマウスにC
179のPBS溶液(1mg/ml)1匹当り1mlずつ腹腔
内に投与した。1日後に1000倍希釈したH1N1サ
ブタイプのA1/FM/1/47(4000HA単位)
を25μlずつ鼻腔内接種した。対照として12匹のマ
ウスにはウイルスだけを接種した。
【0055】図2に示す様に、対照群のマウスは8匹死
亡(5日後に2匹、6日後に5匹、8日後に1匹)し
た。また、他の生存マウスは著しく、衰弱していた。一
方、C179を投与したマウスは正常であり、14日を
経過しても、すべて元気であった。図2はC179の投
与群、非投与群の生存率を示す図であり、縦軸は生存
率、横軸はウイルス感染後の日数を表す。
【0056】
【発明の効果】本発明によって、ヒトインフルエンザA
型ウイルスの診断、感染の予防、治療に有用な抗体が提
供される。この抗体によって認識される抗原部位は、ウ
イルスのサブタイプ間に広く保存され、中和抗体を誘導
することができ、該部位を含むポリペプチドはワクチン
として重要である。
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:中間部フラグメント 配列番号:2 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:中間部フラグメント 配列番号:3 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:中間部フラグメント 配列番号:4 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:中間部フラグメント 配列の特徴: 9番目のXaa はVal またはLeu である。 配列番号:5 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 AGCAAAAGCA GGGGATAAT 19 配列番号:6 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 AGTAGAAACA AGGGTGTTTT T 21 配列番号:7 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 TCTTTTCGAG TACTGTGTCA ACA 23 配列番号:8 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 GCCCCACTAC AATTGGGGAA ATG 23 配列番号:9 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 TTTTACAGAA ATTTGCTATG GCTG 24 配列番号:10 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 ACTCCCCTAT TGTGACTGGG TGTA 24 配列番号:11 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 GGTTATCATC ATCAGAATGA AC 22 配列番号:12 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 AGTTCACCTT GTTTGTAATC CCGT 24 配列番号:13 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 CCATTTTTTA CTCTTTCCAT GCAT 24 配列番号:14 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 ATCTACTCAA CTGTCGCCAG TTCA 24 配列番号:15 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 TTGTGTCGAC CTTCTCTGTG GAA 23 配列番号:16 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 TGTAGCATTG CCGGATGGCT 20 配列番号:17 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 ATTATCCGGT TGCCAAAGGA TCG 23 配列番号:18 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 GAGAGCACTG GTAATCTGTT GCA 23 配列番号:19 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 CCATCAAATG CCTTTTGAGT GGA 23 配列番号:20 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 ACTAGAAGCT CAGCATTGTA TGT 23 配列番号:21 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 CATGCATTCA TCATCACATT TGTG 24 配列番号:22 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 CATACTTGGG ATAATCATAC GTC 23 配列番号:23 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 GCCATTTATG CTACAGTAGC AGG 23 配列番号:24 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 GATCAGATTG AAGTGACTAA TGCT 24 配列番号:25 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 GAATGCATCA CTCCAAATGG AAGC 24 配列番号:26 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 AGGTCCTGAA TTCTCCCTTC TAC 23 配列番号:27 配列の長さ:1754 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 起源: 生物名:A/Suita/1/89 配列 GGATAATAAA TACAACCAAA ATGAAAGCAA AACTACTAGT CCTGTTATGT GCATTTACAG 60 CTACAGATGC AGACACAATA TGTATAGGCT ACCATGCGAA CAACTCAACC GACACTGTTG 120 ACACAGTACT TGAGAAGAAC GTGACAGTGA CACACTCTGT CAACCTACTT GAGGACAGTC 180 ACAACGGAAA ACTATGTCGA CTAAAAGGAA TAGCCCCACT ACAATTGGGT AATTGCAGCA 240 TTGCCGGATG GATCTTAGGA AACCCAGAAT GCGAATCACT GTTTTCTAAG GAATCATGGT 300 CCTACATTGC AGAAACACCA AACTCCGAGA ATGGAACATG TTACCCAGGG TATTTCGCCG 360 ACTATGAGGA ACTGAGGGAG CAATTGAGTT CAGTATCATC ATTCGAGAGA TTCGAAATAT 420 TCCCCAAAGA AAGCTCATGG CCCAACCACA CCGTAACCAA AGGAGTAACG GCATCATGCT 480 CCCATAATGG GAAAAGCAGT TTTTACAGAA ATTTGCTATG GCTGACGGGG AAGAATGGCT 540 TGTACCCAAA TCTGAGCAAG TCCTATGTGA ACAACAAAGA GAAAGAAGTC CTTGTACTAT 600 GGGGTGTTCA TCACCCGTCT AACATAGGGG ACCAAAGGGC CATCTATCAT ACAGAAAATG 660 CTTATGTCTC TGTAGTGTCT TCACATTATA GCAGGAGATT CACCCCAGAA ATAGCAAAAA 720 GACCCAAAGT AAGAGGTCAA GAAGGAAGAA TTAACTACTA CTGGACTCTG CTGGAACCCG 780 GGGACACAAT AATATTTGAG GCAAATGGAA ATCTAATAGC GCCATGGTAT GCTTTCGCAC 840 TGAGTAGAGG CTTTGGGTCA GGAATCATCA CCTCAAACGC ATCAATGGAT GAATGTGACG 900 CGAAGTGTCA AACACCCCAG GGAGCTATAA ACAGTAGTCT TCCTTTCCAG AATGTACACC 960 CAGTCACAAT AGGAGAGTGT CCAAAGTATG TCAGGAGTAC AAAATTAAGG ATGGTTACAG 1020 GACTAAGGAA CATCCCATCC ATTCAATCCA GAGGTTTGTT TGGAGCCATT GCCGGTTTCA 1080 TTGAAGGGGG GTGGACTGGA ATGATAGATG GATGGTATGG TTATCATCAT CAGAATGAAC 1140 AAGGATCTGG CTATGCTGCG GATCAAAAAA GCACACAAAA TGCCATTAAC GGAATTACAA 1200 ACAAGGTGAA TTCTGTAATC GAGAAAATGA ACACTCAATT CACAGCTGTG GGCAAAGAAT 1260 TCAACAAATT AGAAAGAAGG ATGGAATACT TAAATAAAAA AGTTGATGAT GGATTTCTGG 1320 ACATTTGGAC ATATAATGCA GAATTGTTGG TTCTACTGGA AAATGAAAGG ACTTTGGATT 1380 TTCATGACTC AAATGTGAAG AATCTGTATG AGAAAGTAAA AAGCCAATTA AAGAATAATG 1440 CCAAAGAAAT AGGATACGGG TGTTTTGAAT TCTACCACAA GTGTAACAAT GAATGCATGG 1500 AAAGTGTGAA AAATGGAACT TATGACTATC CAAAATATTC CGAGGAATCA AAGTTAAACA 1560 GGGAAAAAAT TGATGGAGTG AAATTGGAAT CAATGGGAGT CTATCAGATT CTGGCGATCT 1620 ACTCAACTGT CGCCAGTTCA CTGGTGCTTT TGGTCTCCCT GGGGGCAATC AGCTTCTGGA 1680 TGTGTTCTAA TGGGTCTTTG CAGTGTAGAA TATGCATCTG AGACCAGAAT TTCAGAAATA 1740 TAAGAAAAAA CACC 1754 配列番号:28 配列の長さ:1728 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 起源: 生物名:A/Izumi/5/65 配列 ATAGACAACC AAAAGCATAA CAATGGCCAT CATCTATCTC ATACTCCTGT TCACAGCAGT 60 GAGGGGGGAC CAGATATGCA TTGGATACCA TGCCAATAAT TCCACAGAAA AGGTCGACAC 120 AATTCTAGAG CGGAATGTCA CTGTGACTCA TGCCAAGGAC ATCCTTGAGA AGACCCACAA 180 CGGAAAGCTA TGCAAACTAA ACGGAATCCC TCCACTTGAA CTAGGGGACT GTAGCATTGC 240 CGGATGGCTC CTTGGAAATC CAGAATGTGA TAGGCTTCTA AGGGTGCCAG AATGGTCCTA 300 TATAATGGAG AAAGAAAACC CGAGATACAG TTTATGTTAC CCAGGCAACT TCAATGACTA 360 TGAAGAATTG AAACATCTCC TCAGCAGCGT AAAACATTTC GAGAAAGTAA AGATTCTGCC 420 CAAAGATAGA TGGACACAGC ATACAACAAC TGGAGGTTCA AAGGCCTGCG CAGTGTCAGG 480 TAAACCATCA TTCTTCAGGA ACATGGTCTG GCTGACAAAG AAAGGACCAA ATTATCCGGT 540 TGCCAAAGGA TCGTACAACA ATACGAGCGG AGAGCAAATG CTAATAATTT GGGGAGTGCA 600 CCATCCTAAT GATGAGGCAG AACAAAGAGC ATTGTACCAG GAAGTGGGAA CCTATGTTTC 660 CGCAAGCACA TCAACATTGA ACAAAAGGTC AATCCCTGAA ATAGCAGCAA GGCCTAAAGT 720 GAATGGACTA GGAAGTAGAA TGGAATTCTC TTGGACCCTC TTGGATGTGT GGGACACCAT 780 AAATTTTGAG AGCACTGGTA ATCTAGTTGC ACCAGAGTAT GGATTCAAAA TATCGAAAAG 840 AGGTAGTTCA GGGATCATGA AGACAGAAGG AACACTTGGG AACTGTGAGA CCAAATGCCA 900 AACTCCTTTG GGAGCAATAA ATACAACACT ACCTTTTCAC AATGTCCACC CACTGACAAT 960 AGGTGAATGC CCCAAATATG TAAAATCGGA GAAATTGGTC TTAGCAACAG GACTAAGGAA 1020 TGTTCCCCAG ATTGAATCAA GAGGATTGTT TGGGGCAATA GCTGGCTTTA TAGAAGGAGG 1080 ATGGCAAGGA ATGGTTGATG GTTGGTATGG ATACCATCAC AGCAATGACC AGGGATCAGG 1140 GTATGCAGCA GACAAAGAAT CCACTCAAAA GGCATTTGAT GGAATCACCA ACAAGGTAAA 1200 TTCTGTGATT GAAAAGATGA ACACCCAATT TGAAGCTGTT GGGAAAGAAT TCAATAATTT 1260 AGAGAAAAGA CTGGAGAACT TGAACAAAAA GATGGAAGAC GGGTTTCTAG ATGTGTGGAC 1320 ATACAATGCT GAGCTTCTAG TTCTGATGGA AAATGAGAGG ACACTTGACT TCCATGATTC 1380 TAATGTCAAG AACCTGTATG ATAAAGTCAG AATGCAGCTG AGAGACAACG TCAAAGAACT 1440 AGGAAATGGA TGTTTTGAAT TTTATCACAA ATGTGACGAT GAATGCATGA ATAGTGTGAA 1500 AAACGGGACG TATGATTATC CCAAGTATGA AGAAGAATCT AAACTAAATA GAAATGAAAT 1560 CAAAGGGGTA AAATTGAGCA GCATGGGGGT TTACCAAATT CTTGCCATTT ATGCTACAGT 1620 TGCAGGTTCT CTGTCACTGG CAATCATGAT GGCTGGGATC TCTTTCTGGA TGTGCTCCAA 1680 CGGGTCTCTG CAGTGCAGAA TCTGCATATG ATTGTAATTT ATTTTATA 1728 配列番号:29 配列の長さ:442 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 起源: 生物名:A/PR/8/34 配列 CCTTTCCAGA ATATACACCC AGTCACAATA GGAGAGTGCC CAAAATACGT CAGGAGTGCC 60 AAATTGAGGA TGGTTACAGG ACTAAGGAAC ATCCCGTCCA TTCAATCCAG AGGTCTATTT 120 GGAGCCATTG CCGGTTTTAT TGAAGGGGGA TGGACTGGAA TGATAGATGG ATGGTATGGT 180 TATCATCATC AGAATGAACA GGGATCAGGC TATGCAGCGG ATCAAAAAAG CACACAAAAT 240 GCCATTAACG GGATTACAAA CAAGGTGAAC TCTGTTATCG AGAAAATGAA CACTCAATTC 300 ACAGCTGTGG GTAAAGAATT CAACAAATTA GAAAAAAGGA TGGAAAATTT AAATAAAAAA 360 GTTGATGATG GATTTCTGGA CATTTGGACA TATAATGCAG AATTGTTAGT TCTACTGGAA 420 AATGAAAGGA CTCTGGATTT CC 442 配列番号:30 配列の長さ:424 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 起源: 生物名:A/Bangkok/10/83 配列 CCTTTCCAGA ATGTACACCC AGTCACAATA GGAGAGTGCC CAAAGTACGT CAGGAGTACA 60 AAATTAAGGA TGGTTACAGG ACTAAGGAAC ATCCCATCCA TTCAATCCAG AGGTTTGTTT 120 GGAGCCATTG CCGGTTTCAT TGAAGGGGGA TGGACTGGAA TGATAGATGG ATGGTATCGT 180 TATCATCATC AGAATGAACA AGGATCTGGC TATGCTGCGG ATCAAAAAAG CACACAAAAT 240 GCCATTAACG GGATTACAAA CAAGGTGAAC TCTGTAATCG AGAAAATGAA CACTCAATTC 300 ACAGCTGTGG GTAAAGAATT CAACAAATTA GAAAAAAGGA TGGAAAACTT AAATAAAAAA 360 GTTGATGATG GATTTCTGGA CATTTGGACA TATAATGCAG AATTGTTGGT TCTACTGGAA 420 AATG 424 配列番号:31 配列の長さ:424 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 起源: 生物名:A/Yamagata/120/86 配列 CCTTTCCAGA ATGTACACCC AGTCACAATA GGAGAGTGCC CAAAGTATGT CAGGAGTACA 60 AAATTAAGGA TGGTTACAGG ACTAAGGAAC ATCCCATCCA TTCAATCCAG AGGTTTGTTT 120 GGAGCCATTG CCGGTTTCAT TGAAGGGGGG TGGACTGGAA TGATAGATGG ATGGTATGGT 180 TATCATCATC AGAATGAACA AGGATCTGGC TATGCTGCGG ATCAAAAAAG CACACAAAAT 240 GCCATTAACG GGATTACAAA CAAGGTGAAT TCTGTAATCG AGAAAATGAA CACTCAATTC 300 ACAGCTGTGG GCAAAGAATT CAACAAATTA GAAAGAAGGA TGGAAAACTT AAATAAAAAA 360 GTTGATGATG GATTTCTGGA CATTTGGACA TATAATGCAG AATTGTTGGT CCTACTGGAA 420 AATG 424 配列番号:32 配列の長さ:429 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 起源: 生物名:A/Osaka/930/88 配列 CCTTTCCAGA ATGTACACCC AGTCACAATA GGAGAGTGCC CAAAGTATGT CAGGAGTACA 60 AAATTAAGGA TGGTTACAGG ACTAAGGAAC ATCCCATCCA TTCAATCCAG AGGTTTGTTT 120 GGAGCCATTG CCGGTTTCAT AGAAGGGGGG TGGACTGGAA TGATAGATGG ATGGTATGGT 180 TATCATCATC AGAATGAACA AGGATCTGGC TATGCTGCGG ATCAAAAAAG CACACAAAAT 240 GCCATTAACG GAATTACAAA CAAGGTGAAT TCTGTAATCG AGAAAATGAA CACTCAATTC 300 ACAGCTGTGG GCAAAGAATT CAACAAATTA GAAAGAAGGA TGGAAAACTT AAATAAAAAA 360 GTTGATGATG GATTTCTGGA CATTTGGACA TATAATGCAG AATTGTTGGT TCTACTGGAA 420 AATGAAAGG 429 配列番号:33 配列の長さ:400 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 起源: 生物名:A/Okuda/57 配列 GCAATAAATA CAACATTACC TTTTCACAAT GTCCACCCAC TGACAATAGG TGAGTGCCCC 60 AAATATGTAA AATCGGAGAA GTTGGTCTTA GCAACAGGAC TAAGGAATGT TCCCCAGATT 120 GAATCAAGAG GATTGTTTGG GGCAATAGCT GGTTTTATAG AAGGAGGATG GCAAGGAATG 180 GTTGACGGTT GGTATGGATA CCATCACAGC AATGACCAGG GATCAGGGTA TGCAGCAGAC 240 AAAGAATCCA CTCAAAAGGC ATTTGATGGA ATCACCAACA AGGTAAATTC TGTGATTGAA 300 AAGATAAACA CCCAATTTGA AGCTGTTGGG AAAGAATTCG GTAACTTAGA GAAAAGACTG 360 GAGAACTTGA ACAAAAAGAT GGAAGACGGG TTTCTAGATG 400 配列番号:34 配列の長さ:409 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 起源: 生物名:A/Adachi/2/57 配列 CGCCTTGGAG CAATAAATAC AACATTGCCT TTTCACAATG TCCACCCACT GACAATAGGT 60 GAGTGCCCCA AATATGTAAA ATCGGAGAAG TTGGTCTTAG CAACAGGACT AAGGAATGTT 120 CCCCAGATTG AATCAAGAGG ATTGTTTGGG GCAATAGCTG GTTTTATAGA AGGAGGATGG 180 CAAGGAATGG TTGATGGTTG GTATGGATAC CATCACAGCA ATGACCAGGG ATCAGGGTAT 240 GCAGCAGACA AAGAATCCAC TCAAAAGGCA TTTGATGGAA TCACCAACAA GGTAAATTCT 300 GTGATTGAAA AGATGAACAC CCAATTTGAA GCTGTTGGGA AAGAATTCGG TAACTTAGAG 360 AGAAGACTGG AGAACTTGAA CAAAAAGATG GAAGACGGGT TTCTAGATG 409 配列番号:35 配列の長さ:410 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 起源: 生物名:A/Kumamoto/1/65 配列 CTCCTTTGGA GCAATAAATA CAACATTACC TTTTCACAAT GTCCACCCAC TGACAATAGG 60 TGAATGCCCC AAATATGTAA AATCGGAGAA ACTGGTCTTA GCAACAGGAC TAAGGAATGT 120 TCCCCAGATT GAATCAAGAG GATTGTTTGG GGCAATAGCT GGCTTTGTAG AAGGAGGATG 180 GCAAGGAATG ATTGATGGTT GGTATGGATA CCATCACAGC AATGATCAGG GATCAGGGTT 240 TGCAGCAGAC AAAGAATCCA CTCAAAAGGC ATTTGATGGA ATCACCAACA AGGTAAATTC 300 TGTGATTGAA AAGATGAACA CCCAATTTGA AGCTGTTGGG AAAGAATTCA ATAATTTAGA 360 GAAAAGACTG GAGAACTTGA ACAAAAGGAT GGAAGACGGG TTTCTAGATG 410 配列番号:36配列の長さ:394 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 起源: 生物名:A/Kaizuka/2/65 配列 AATACAACAC TACCTTTTCA CAATGTCCAC CCACTGACAA TAGGTGAATG CCCCAAATAT 60 GTAAAATCGG AGAAATTGGT CTTAGCAACA GGACTAAGGA ATGTTCCCCA GATTGAATCA 120 AGAGGATTGT TTGGGGCAAT AGCTGGCTTT ATAGAAGGAG GATGGCAAGG AATGGTTGAT 180 GGTTGGTATG GATACCATCA CAGCAATGAC CAGGGATCAG GGTATGCAGC AGACAAAGAA 240 TCCACTCAAA AGGCATTTGA TGGAATCACC AACAAGGTAA ATTCTGTGAT TGAAAAGATG 300 AACACCCAAT TTGAAGCTGT TGGGAAAGAA TTCAATAATT TAGAGAAAAG ACTGGAGAAC 360 TTGAACAAAA AGATGGAAGA CGGGTTTCTA GATG 394 配列番号:37 配列の長さ:329 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 起源: 生物名:A2/Aichi/2/68 配列 ATGACAAGCC CTTTCAAAAC GTAAACAAGA TCACATATGG AGCATGCCCC AAGTATGTTA 60 AGCAAAACAC CCTGAAGTTG GCAACAGGGA TGCGGAATGT ACCAGAGAAA CAAACTAGAG 120 GCCTATTCGG CGCAATAGCA GGTTTCATAG AAAATGGTTG GGAGGGAATG ATAGACGGTT 180 GGTACGGTTT CAGGCATCAA AATTCTGAGG GCACAGGACA AGCAGCAGAT CTTAAAAGCA 240 CTCAAGCAGC CATCGACCAA ATCAATGGGA AATTGAACAG GGTAATCGAG AAGACGAACG 300 AGAAATTCCA TCAAATCGAA AAGGAATTC 329 配列番号:38 配列の長さ:334 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 起源: 生物名:A/Fukuoka/C29/85 配列 ATGACAAACC CTTTCAAAAT GTAAACAAGA TCACATATGG GGCATGTCCC AGGTATGTTA 60 AGCAAAACAC TCTGAAATTG GCAACAGGGA TGCGGAATGT ACCAGAGAAA CAAACTAGAG 120 GCATATTCGG CGCAATAGCA GGTTTCATAG AAAATGGTTG GGAGGGAATG GTAGACGGTT 180 GGTACGGTTT CAGGCATCAA AATTCTGAGG GCACAGGACA AGCAGCAGAT CTTAAAAGCA 240 CTCAAGCAGC AATCGACCAA ATCAACGGGA AACTGAATAG GTTAATCGAG AAGACGAACG 300 AGAAATTCCA TCAAATCGAA AAGGAATTCT CAGA 334 配列番号:39 配列の長さ:329 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 起源: 生物名:A/Sichuan/2/87 配列 ATGACAAACC CTTTCAAAAT GTAAACAAGA TCACATATGG GGCATGTCCC AGATATGTTA 60 AGCAAAACAC TCTGAAATTG GCAACAGGGA TGCGGAATGT ACCAGAGAAA CAAACTAGAG 120 GCATATTCGG CGCAATAGCA GGTTTCATAG AAAATGGTTG GGAGGGAATG GTAGACGGCT 180 GGTACGGTTT CAGGCATCAA AATTCTGAGG GCACAGGACA AGCAGCAGAT CTTAAAAGCA 240 CTCAAGCAGC AATCGACCAA ATCAACGGGA AACTGAATAG GTTAATCGAG AAGACGAACG 300 AGAAATTCCA TCAAACCGAA AAGGAATTC 329 配列番号:40 配列の長さ:334 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 起源: 生物名:A/Ibaraki/1/90 配列 ATGACAAACC CTTTCAAAAT ATAAACAGGA TCACATATGG GGCATGTCCC AGATATGTTA 60 AGCAAAACAC TCTGAAATTG GCAACAGGGA TGCGGAATGT ACCAGAGAAA CAAACTAGAG 120 GCATATTCGG CGCAATCGCA GGTTTCATAG AAAATGGTTG GGAGGGAATG GTAGACGGTT 180 GGTACGGTTT CAGGCATCAA AATTCTGAGG GCACAGGACA AGCAGCAGAT CTTAAAAGCA 240 CTCAAGCAGC AATCGACCAA ATCAACGGGA AACTGAATAG GTTAATCGAG AAGACGAACG 300 AGAAATTCCA TCAAATCGAA AAGGAATTCT CAGA 334 配列番号:41 配列の長さ:329 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 起源: 生物名:A/Suita/1/90 配列 ATGACAAACC CTTTCAAAAT GTAAACAGGA TCACATATGG GGCATGTCCC AGATATGTTA 60 AGCAAAACAC TCTGAAATTG GCAACAGGGA TGCGGAATGT ACCAGAAAAA CAAACTAGGG 120 GCATATTCGG CGCAATCGCA GGTTTCATAG AAAATGGTTG GGAGGGAATG GTAGACGGTT 180 GGTACGGTTT CAGGCATCAA AACTCTGAGG GCACAGGACA AGCAGCAGAT CTTAAAAGCA 240 CTCAAGCAGC AATCGACCAA ATCAACGGGA AACTGAATAG GTTAATCGAG AAGACGAACG 300 AGAAATTCCA TCAAACCGAA AAGGAATTC 329
【図面の簡単な説明】
【図1】ヘマグルチニン分子の三次構造の模式図であ
る。
【図2】インフルエンザウイルス感染群の生存率を示す
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 39/395 D 9284−4C S 9284−4C C12N 15/44 ZNA C12P 21/02 C 8214−4B 21/08 8214−4B G01N 33/53 D 8310−2J 33/569 L 9015−2J //(C12P 21/02 C12R 1:91) (C12P 21/08 C12R 1:91)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記特性(a)及び(b)を有する抗ヒ
    トインフルエンザウイルス抗体。 (a)ヒトインフルエンザA型ウイルスのH1N1サブ
    タイプ及びH2N2サブタイプのヘマグルチニン分子の
    幹領域を認識し、H3N2サブタイプのヘマグルチニン
    分子の幹領域は認識しない。 (b)ヒトインフルエンザA型ウイルスのH1N1サブ
    タイプ及びH2N2サブタイプに中和活性を有し、H3
    N2サブタイプには中和活性を有さない。
  2. 【請求項2】 下記特性(a)及び(b)を有する請求
    項1記載の抗ヒトインフルエンザウイルス抗体。 (a)ヒトインフルエンザA型ウイルスのH1N1サブ
    タイプとH2N2サブタイプのヘマグルチニン分子中の
    幹領域の配列表の配列番号1で表されるTGLRNポリ
    ペプチド配列と、配列表の配列番号2で表されるGITNKV
    NSVIEKポリペプチド配列とを認識する。 (b)ヒトインフルエンザA型ウイルスのH3N2サブ
    タイプのヘマグルチニン分子中の幹領域の配列表の配列
    番号3で表されるTGMRNポリペプチド配列と配列表
    の配列番号4で表されるQINGKLNR(L/V)I
    EKポリペプチド配列とを認識しない。
  3. 【請求項3】 ヒトインフルエンザA型ウイルスのH1
    N1サブタイプ及びH2N2サブタイプのヘマグルチニ
    ン分子中の幹領域と実質上同一の抗原性を有する免疫原
    性人工ポリペプチド。
  4. 【請求項4】 分子内に少なくとも配列表の配列番号1
    で表されるTGLRNポリペプチド配列と、配列表の配
    列番号2で表されるGITNKVNSVIEKポリペプチド配列を有
    し、該両配列の立体配置がH1N1サブタイプ及びH2
    N2サブタイプのヘマグルチニン分子中の幹領域と実質
    上同一の抗原性を有することを特徴とする請求項3記載
    の免疫原性人工ポリペプチド。
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