JPH06100396B2 - 冷凍装置の保護装置 - Google Patents

冷凍装置の保護装置

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JPH06100396B2 JP29819887A JP29819887A JPH06100396B2 JP H06100396 B2 JPH06100396 B2 JP H06100396B2 JP 29819887 A JP29819887 A JP 29819887A JP 29819887 A JP29819887 A JP 29819887A JP H06100396 B2 JPH06100396 B2 JP H06100396B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、冷凍装置における圧縮機の潤滑不良に対して
圧縮機を保護するようにした冷凍装置の保護装置の改良
に関する。
(従来の技術) 本出願人は、先に、例えば特願昭62-5675号等の明細書
及び図面において、一台の室外ユニットに対して複数台
の室内ユニットを並列に接続した,いわゆるマルチ形式
の冷凍装置に対し、室外ユニットに内蔵する圧縮機の容
量制御を、通常の如く室内ユニットの運転台数に応じて
は行わず、代りに冷媒の凝縮温度を予め固定設定した設
定値にするよう容量制御して、冷凍性能の向上を図るよ
うにしたものを提案している。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、上記の如き圧縮機の容量制御において、外気
温度が低い状況での運転時には、低外気温度に伴い冷媒
の蒸発温度が低下し、それに伴い冷媒の凝縮温度も設定
値未満に低下するため、この凝縮温度を設定値にまで上
昇させるべく、圧縮機の容量は上記の容量制御により増
大調整されることになる。
しかるに、外気温度の低下が極端な場合には、冷媒の凝
縮温度は圧縮機の容量の増大制御に伴い上昇して設定値
に保持されるものの、冷媒の蒸発温度は更に低下して、
凝縮温度と蒸発温度との間の温度差が大きくなり、圧縮
比の大きな状態になる。このことに伴い圧縮機では体積
効率が低下して冷媒循環量が減少し、密閉型の圧縮機等
では、特に冷媒で圧縮機モータの冷却を行うものでは、
その吐出ガス温度が上昇すると共に、これに含まれる圧
縮機の潤滑油の油温も上昇する。また、上記の大きな圧
縮比により圧縮機の圧縮効率が低下して発熱量が増大
し、上記潤滑油の油温の上昇を顕著にする傾向となる。
その結果、この潤滑油による圧縮機の潤滑性能が低下し
て、圧縮機の磨耗や軸受け部分の焼付き,破損を招くこ
とがあり、圧縮機の信頼性が低下することになる。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目
的は、マルチ形式の冷凍装置において冷媒の凝縮温度を
設定値に一定保持する場合、上記の如く圧縮機の潤滑性
能の低下を招くほどの外気温度の極端な低下時には、上
記凝縮温度を一定保持すべき設定値を適宜補正すること
により、冷媒の凝縮温度と蒸発温度との差を狭めて圧縮
比を小さくし、よって圧縮機での体積効率を高めて冷媒
循環量の増大を図ると共に、圧縮機での圧縮効率を良好
にして発熱量の減少を図り、最終的に潤滑油の油温の上
昇を有効に抑制して、圧縮機の潤滑性能を良好に保持
し、圧縮機の信頼性の向上を図ることにある。
(問題点を解決するための手段) 上記の目的を達成するため、本発明の解決手段は、第1
図に示すように、複数段の容量段階に調整される圧縮機
(1)を有する室外ユニット(A)に対して、複数台の
室内ユニット(B)〜(F)を並列に接続してなる冷媒
循環系統(Z)を備えたマルチ形式の冷凍装置を前提と
する。そして、上記冷媒循環系統(Z)における冷媒の
凝縮温度を検出する凝縮温度検出手段(50)と、該凝縮
温度検出手段(50)の出力を受け、冷媒の凝縮温度を予
め固定設定された設定値に保持するよう上記圧縮機
(1)を容量制御する容量制御手段(51)とを設けると
ともに、冷媒の蒸発温度を検出する蒸発温度検出手段
(52)と、該蒸発温度検出手段(52)の出力を受け、蒸
発温度が上記圧縮機(1)の潤滑油による潤滑不良を招
く状況に相当する下限温度値以下のとき、上記容量制御
手段(51)での凝縮温度の設定値を低く補正する設定値
補正手段(53)とを設ける構成としたものである。
(作用) 以上の構成により、本発明では、冷凍運転時には、冷媒
循環系統(Z)における冷媒の凝縮温度が凝縮温度検出
手段(50)で検出され、この検出された冷媒の凝縮温度
を設定値に保持するよう圧縮機(1)の容量が容量制御
手段(51)で増減制御されて、具体的に凝縮温度が設定
値未満のときには圧縮機の容量は大きくなり、逆に凝縮
温度が設定値を越えるときには圧縮機の容量は小さくな
る。
而して、外気温度が極端に低い状況(圧縮機(1)の潤
滑油による潤滑不良を招く状況)では、冷媒循環系統
(Z)における冷媒の蒸発温度が下がり、冷媒の凝縮温
度もそれに応じて設定値未満に下がる。そのため、圧縮
機の容量は、凝縮温度を上昇させるべく、容量制御手段
(51)で増大側に制御され、そのため、冷媒の凝縮温度
は上昇して設定値に保持される一方で、冷媒の蒸発温度
は更に低下して圧縮比が大きくなり、圧縮機(1)では
体積効率の低下に伴い冷媒循環量が減少する。その結
果、例えば密閉型で冷媒で圧縮機モータの冷却を行うも
のでは、吐出ガス温度の上昇と共に潤滑油の油温が上昇
するとともに、圧縮機での圧縮効率が低下して発熱量が
増大し、上記潤滑油の油温の上昇が顕著になる状況とな
る。
しかし、その際には、上記容量制御手段(51)での凝縮
温度の設定値が設定値補正手段(53)により低く補正さ
れるので、冷媒の凝縮温度がこの低い設定値に保持され
て蒸発温度との差が縮まり、圧縮比が小さくなる。その
結果、圧縮機(1)での体積効率が良くなってその分、
冷媒循環量が増大すると共に、圧縮機での圧縮効率が向
上して発熱量が減少し、潤滑油の油温は低下することに
なる。よって、圧縮機の軸受け部の磨耗や焼付き,破損
が防止されて、圧縮機の信頼性が向上することになる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を第2図以下の図面に基づいて説
明する。
第2図は本発明をマルチ型式の空気調和装置に適用した
実施例を示し、(A)は室外ユニット、(B)〜(F)
は該室外ユニット(A)に並列に接続された室内ユニッ
トである。上記室外ユニット(A)には、圧縮機(1)
と、上記圧縮機(1)から吐出されるガス中の油を分離
する油分離器(4)と、暖房運転時には図中実線の如く
切換わり冷房運転時には図中破線の如く切換わる四路切
換弁(5)と、冷房運転時に凝縮器、暖房運転時に蒸発
器となる室外熱交換器(6)およびそのファン(6a)
と、過冷却コイル(7)と、冷房運転時には冷媒流量を
調節し、暖房運転時には冷媒の絞り作用を行う室外電動
膨張弁(8)と、液化した冷媒を貯蔵するレシーバ
(9)と、アキュムレータ(10)とが主要機器として内
蔵されていて、該各機器(1)〜(10)は各々冷媒の連
絡配管(11)を介して冷媒の流通可能に接続されてい
る。
そして、上記圧縮機(1)には、該圧縮機(1)の運転
周波数(つまり容量段階)を複数段階(例えば5段階)
に可変に調整するインバータ(2a)が備えられていると
共に、パイロット圧の高低に応じて圧縮機(1)の容量
を、容量100%のフルロード状態と、容量50%のアンロ
ード状態との2段階に調節するアンロード機構(2b)
と、該アンロード機構(2b)のパイロット管(図示せ
ず)へのパイロット圧を圧縮機(1)の吐出管(11n)
側(高圧側)または吸入管(11q)側(低圧側)に切換
える電磁弁(2c)とが付設されており、該電磁弁(2c)
が高圧側に切換えられると、圧縮機(1)の運転容量が
100%のフルロード状態に切換られる一方、電磁弁(2
c)が低圧側に切換えられると、圧縮機(1)の運転容
量が50%のアンロード状態に切換られるように構成され
ている。
また、上記室内ユニット(B)〜(F)は同一構成であ
り、各々その内部には、冷房運転時には蒸発器、暖房運
転時には凝縮器となる室内熱交換器(12)…及びその送
風ファン(12a)…と、液冷媒分岐管(11a)…に介設さ
れて冷媒流量を調節し、冷房運転時に冷媒の絞り作用を
行う室内電動膨張弁(13)…が備えられ、該各機器(1
2),(13)は手動閉鎖弁(17)を配した連絡配管(11
b)を介して室外ユニット(A)に接続されて、冷媒を
室外ユニット(A)と複数台(5台)の室内ユニット
(B)〜(F)に循環させる冷媒循環系統(Z)が形成
されている。
また、各室内ユニット(B)〜(F)内において、(TH
1)…は各室内温度を検出する室温センサ、(TH2)…お
よび(TH3)…は各々室内熱交換器(12)…の液側およ
びガス側配管の温度を検出する温度センサである。ま
た、室外ユニット(A)において、(TH4)は圧縮機
(1)の吐出管の温度を検出する温度センサ、(TH5)
は暖房運転時に室外熱交換器(6)における冷媒の蒸発
温度を検出する蒸発温度検出手段(52)としての蒸発温
度センサ、(TH6)は圧縮機(1)の吸入ガス温度を検
出する吸入ガス温度センサ、(P1)は暖房運転時には吐
出ガスの圧力、冷房運転時には吸入ガスの圧力を検知す
る圧力センサである。而して、上記蒸発温度センサ(TH
5)で検出する蒸発温度は、外気温度に対して比例関係
にあり、外気温度の低下に応じて低下する特性を有す
る。
尚、第2図において上記各主要機器以外に補助用の諸機
器が設けられている。(1h)は油分離器(4)から圧縮
機(1)に潤滑油を戻す油戻し配管(11u)に介設さ
れ、返油量をコントロールするキャピラリーチューブ、
(21)は吐出管と吸入管とを接続する均圧ホットガスバ
イパス回路(11d)に介設され、デフロスト時等に開作
動するホットガス用電磁弁である。また、(11e)は暖
房過負荷制御用バイパス回路であって、該バイパス回路
(11e)には、補助コンデンサ(22)、第1逆止弁(2
3)、暖房運転時に室内熱交換器(12)(凝縮器)が低
負荷時のとき開作動する高圧制御弁(24)および第2逆
止弁(25)が順次直列に接続されており、その一部には
運転停止時に液封を防止するための液封防止バイパス回
路(11f)および(11f′)が第3逆止弁(27)およびキ
ャピラリーチューブ(CP3)を介して設けられている。
さらに、(11g)は上記暖房過負荷制御用バイパス回路
(11e)の液冷媒側配管と主配管の吸入ガス管との間を
接続し、冷暖房運転時に吸入ガスの過熱度を調節するた
めのリキッドインジェクションバイパス回路であって、
該リキッドインジェクションバイパス回路(11g)には
圧縮機(1)のオン・オフと連動して開閉するインジェ
クション用電磁弁(29)と、感温筒(TP1)により検出
される吸入ガスの過熱度に応じて開度調節される自動膨
張弁(30)とが介設されている。
また、第2図中、(F1)〜(F6)は冷媒回路あるいは油
戻し管中に介設された液浄化用フィルタ、(HPS)は圧
縮機保護用の高圧圧力開閉器、(SP)はサービスポート
である。
次に、上記圧縮機(1)の運転容量の制御を暖房運転時
を例に挙げて第3図の制御フローに基いて説明する。
尚、この容量制御は室外ユニット(A)に接続した室外
制御装置(15)により行われる。
第3図において、スタートして、ステップS1で圧力セン
サ(P1)により検出した吸入ガス圧力を相当飽和温度に
換算して得られる冷媒温度Tc、つまり冷媒循環系統
(Z)における冷媒の凝縮温度を検出した後、ステップ
S2で蒸発温度センサ(TH5)からの蒸発温度Teを把握
し、この蒸発温度Teが、第4図に示す如く、圧縮機
(1)の最低容量段階(運転周波数=40Hz)での潤滑油
による圧縮機(1)の潤滑不良を招く状況に相当する下
限温度値(例えば−10℃)以下のとき、つまり外気温度
TairではTair=−5℃以下か否かを判別する。そして、
Tair>−5℃のときには、潤滑性能の良好時と判断し
て、ステップS3で凝縮温度Tcを一定に保持すべき設定値
Tcsを所定値TO(例えば46℃)に固定設定する。また、T
air<−5℃のときには、潤滑不良を招く状況時と判断
して、ステップS4で設定値Tcsを、上記第4図に示す如
く、蒸発温度Te(外気温度Tair)の低下に応じて低下す
る潤滑性能の限界線の傾きに近似した傾きKと、その時
の蒸発温度Teとの積K・Teを上記設定値Tcs(=46℃)
から減算した値に低く補正することとする。
しかる後、凝縮温度Tcを上記で設定した設定値Tcsに固
定保持するよう、圧縮機(1)の運転容量のフィードバ
ック制御としてPI制御(比例−積分制御)を行うことと
し、ステップS5で圧縮機(1)の目標容量L1を、上記凝
縮温度Tcと設定値Tcsとの偏差の,今回と前回の値e
(t),e(t−Δt)に基いて、凝縮温度Tcが設定値Tc
sになるよう下記式 L1=LO+Kc{e(t)−e(t−Δt) +(Δt/2Ti)(e(t)+e(t−Δt)} LO;現在の運転容量 Kc;ゲイン(定数) Ti;積分時間 Δt;サンプリング時間 で演算して、冷媒の凝縮温度Tcが設定値Tcsを越えると
きには、圧縮機(1)の容量段階を低くする一方、逆に
凝縮温度Tcが設定値Tcs未満のときには、圧縮機(1)
の容量段階を高くすることとする。
しかる後、ステップS6で予め設定された容量マップに基
いて上記目標容量L1に対応した圧縮機(1)の運転容量
を把握して、この運転容量になるよう、圧縮機(1)の
実際の運転容量をインバータ(2a)及びアンロード機構
(2b)で制御する。そして、ステップS7でサンプリング
時間Δtの経過を待って以上の動作を繰返して、冷媒循
環系統(Z)における冷媒の凝縮温度Tcを設定値Tcsに
保持するよう圧縮機(1)を容量制御するようにしてい
る。
よって、上記第3図の制御フローにおいて、ステップS1
により、圧力センサ(P1)により検出した吸入ガス圧力
に基いて冷媒循環系統(Z)における冷媒の凝縮温度Tc
を検出するようにした凝縮温度検出手段(50)を構成し
ていると共に、ステップS2、S3、S5〜S7により、上記凝縮
温度検出手段(50)の出力を受け、冷媒の凝縮温度を予
め固定設定された設定値Tcs(=46℃)に保持するよう
上記圧縮機(1)を容量制御するようにした容量制御手
段(51)を構成している。
また、ステップS2、S4により、上記蒸発温度センサ(TH
5)の出力を受け、蒸発温度Teが上記圧縮機(1)の潤
滑油による潤滑の不良を招く状況に相当する下限温度値
(−10℃)以下のとき、上記容量制御手段(51)の凝縮
温度の設定値Tcs(46℃)を、蒸発温度Teの低下に応じ
て低く補正するようにした設定値補正手段(53)を構成
している。
したがって、上記実施例においては、暖房運転時、蒸発
温度Teが下限温度値(−10℃)を越える通常のときに
は、冷媒の凝縮温度Tcを一定値に保持すべき設定値Tcs
が所定値TO(46℃)に設定され、この設定値Tcs(46
℃)に凝縮温度Tcを固定保持するようインバータ(2a)
及びアンロード機構(2b)が容量制御手段(51)で制御
されて、圧縮機(1)の容量が増減変化し、例えば凝縮
温度Tcが設定値Tcs(46℃)未満のときには、圧縮機
(1)の容量が増大して、冷媒の凝縮温度Tcが設定値Tc
s(46℃)に向かって上昇する一方、逆に凝縮温度Tcが
設定値Tcs(46℃)を越えるときには、圧縮機(1)の
容量が低下して、冷媒の凝縮温度Tcが設定値Tcs(46
℃)に向かって低下し、凝縮温度Tcは設定値Tcs(46
℃)に良好に固定保持される。
而して、暖房運転時に、外気温度Tairが下限温度値(−
5℃)以下に極端に低下した低外気温度時には、冷媒の
蒸発温度Teも下限温度値(−10℃)以下に下がり、これ
に伴い凝縮温度Tcも設定値Tcs(46℃)未満に低下する
ため、通常の制御では、圧縮機(1)の容量は、上記容
量制御手段(51)の容量制御によって増大制御されて、
凝縮温度Tcは設定値Tcs(46℃)に保持されることにな
るが、この場合には、圧縮機(1)の容量の増大に伴い
冷媒の蒸発温度Teが更に下がって、凝縮温度Tcと蒸発温
度Teとの差が顕著になり、圧縮比が大きくなる。その結
果、圧縮機(1)の体積効率が低下して冷媒循環系統
(Z)の冷媒循環量が減少し、特に圧縮機(1)が密閉
型で圧縮機モータの冷却を冷媒で行う形式のものでは、
圧縮機(1)からの吐出ガス温度が上昇すると共に、こ
れに含まれる圧縮機(1)の潤滑油の油温も顕著に上昇
する。また、上記大きな圧縮比により圧縮機(1)の圧
縮効率が低下して発熱量が増大し、上記潤滑油の油温の
上昇は著しくなり、圧縮機(1)の潤滑不良を招く状況
となる。
しかし、本発明では、凝縮温度Tcの設定値Tcs(46℃)
が設定値補正手段(53)により補正されて、第4図に示
す如く、圧縮機(1)の潤滑性能を良好に保持できる限
界線の傾きに応じて、蒸発温度の低下に対し上記の通常
値(46℃)よりも漸次低くなる値になるので、凝縮温度
Tcがこの低下補正後の設定値Tcsに容量制御手段(51)
で保持されると、この凝縮温度Tcと蒸発温度Teとの差が
縮まって、圧縮比が小さくなる。その結果、圧縮機
(1)の体積効率は良好に保持されて冷媒循環量はほぼ
通常通りに確保されると共に、圧縮機(1)の圧縮効率
が向上して発熱量が少なくなり、圧縮機(1)の潤滑油
の油温の上昇は有効に抑制されることになる。よって、
潤滑油による圧縮機(1)の潤滑性能を良好に維持し
て、圧縮機の磨耗や軸受け部分の焼付き,破損を有効に
防止することができ、圧縮機(1)の信頼性の向上を図
ることができる。
尚、上記実施例では、圧縮機(1)の容量をインバータ
(2a)及びアンロード機構(2b)の双方で制御したが、
インバータ(2a)のみで容量制御する場合等にも同様に
適用できるのは勿論である。また、蒸発温度検出手段
(52)を蒸発温度センサ(TH5)で構成したが、その
他、外気温度を検出する外気温度センサ等で構成しても
よい。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、マルチ形式の冷
凍装置において、運転時に冷媒の凝縮温度を予め一定値
に固定設定した設定値に保持するよう圧縮機を容量制御
する場合、冷媒の蒸発温度の極端な低下時には、上記設
定値を低く補正して、圧縮機の容量の増大に伴う圧縮比
の増大を抑制したので、圧縮機での体積効率や圧縮機効
率を良好に維持して、冷媒循環量を通常通り確保すると
共に圧縮機での発熱量を少なくして、圧縮機の潤滑油の
油温の上昇を有効に抑制でき、圧縮機の潤滑性能を維持
して、圧縮機の信頼性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を示すブロック図である。第2図
ないし第4図は本発明の実施例を示し、第2図は空気調
和機に適用した冷媒配管系統図、第3図は室外制御装置
による容量制御を示すフローチヤート図、第4図は凝縮
温度の設定値の補正を示す説明図である。 (A)……室外ユニット、(B)〜(F)……室内ユニ
ット、(1)……圧縮機、(2a)……インバータ、(2
b)……アンロード機構、(TH5)……蒸発温度センサ、
(Z)……冷媒循環系統、(50)……凝縮温度検出手
段、(51)……容量制御手段、(52)……蒸発温度検出
手段、(53)……設定値補正手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数段の容量段階に調整される圧縮機
    (1)を有する室外ユニット(A)に対して、複数台の
    室内ユニット(B)〜(F)を並列に接続してなる冷媒
    循環系統(Z)を備えたマルチ形式の冷凍装置におい
    て、上記冷媒循環系統(Z)における冷媒の凝縮温度を
    検出する凝縮温度検出手段(50)と、該凝縮温度検出手
    段(50)の出力を受け、冷媒の凝縮温度を予め固定設定
    された設定値に保持するよう上記圧縮機(1)を容量制
    御する容量制御手段(51)とを備えるとともに、冷媒の
    蒸発温度又はこれに相当する信号を検出する蒸発温度検
    出手段(52)と、該蒸発温度検出手段(52)の出力を受
    け、蒸発温度が上記圧縮機(1)の潤滑油による潤滑不
    良を招く状況に相当する下限温度値以下のとき、上記容
    量制御手段(51)での凝縮温度の設定値を低く補正する
    設定値補正手段(53)とを備えたことを特徴とする冷凍
    装置の保護装置。
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