JPH0599314A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

Info

Publication number
JPH0599314A
JPH0599314A JP3262389A JP26238991A JPH0599314A JP H0599314 A JPH0599314 A JP H0599314A JP 3262389 A JP3262389 A JP 3262389A JP 26238991 A JP26238991 A JP 26238991A JP H0599314 A JPH0599314 A JP H0599314A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift
speed
speed change
brake
gear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3262389A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3036919B2 (ja
Inventor
Akira Suzuki
明 鈴木
Kazunori Ishikawa
和典 石川
Hideaki Otsubo
秀顕 大坪
Hidehiro Oba
秀洋 大庭
Hiromichi Kimura
弘道 木村
Kunihiro Iwatsuki
邦裕 岩月
Noriki Asahara
則己 浅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Aisin AW Co Ltd
Priority to JP3262389A priority Critical patent/JP3036919B2/ja
Publication of JPH0599314A publication Critical patent/JPH0599314A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3036919B2 publication Critical patent/JP3036919B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】各種の変速パターンの変速を行う場合に最適な
変速出力を行うことができるようにする。 【構成】CPUのROMの中に各変速の種類を複数の変
速パターンに類型化し、該変速パターンごとに変速出力
を対応させた変速パターンテーブルが形成されている。
パターン選択手段は、変速判断信号を受けると、変速パ
ターンテーブルを参照し、最適な変速出力を選択する。
また、パターン選択手段によって選択された変速出力に
対応して変速を設定する変速設定手段が設けられてい
る。該変速設定手段は、選択された変速出力に対応して
変速信号を発生し、該変速信号が油圧制御回路に送られ
変速出力が行われる。油圧制御回路は、変速信号に対応
して各摩擦係合要素の油圧サーボに対して選択的に油を
給排する。したがって、各種の変速の種類に対応して最
適の変速出力を行うことができるので、変速時間が長く
なったり変速ショックが発生するのを防止することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機の制御装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、オーバドライブ装置付きの自動変
速機においては、前進3段後進1段の主変速ユニットに
オーバドライブプラネタリギヤユニットから成る副変速
ユニットを加えて前進4段後進1段の変速段を実現して
いる。この場合、上記副変速ユニットは、トルクコンバ
ータで得られる回転を入力する入力軸、プラネタリギヤ
ユニット、該プラネタリギヤユニットのサンギヤを自動
変速機ケースに対して係脱するオーバドライブブレー
キ、上記サンギヤとキャリヤ間を係脱するオーバドライ
ブダイレクトクラッチ、リングギヤに連結される出力軸
等から成っている。そして、上記オーバドライブブレー
キを自動変速機ケースに係合することによって増速を行
い、オーバドライブダイレクトクラッチを係合すること
によってプラネタリギヤユニットを直結状態にするよう
になっている。
【0003】また、上記主変速ユニットは、二つのプラ
ネタリギヤユニットを有しており、両プラネタリギヤユ
ニットの各要素をブレーキ及びクラッチの係脱によって
選択的に連結し、前進3段後進1段の変速段を得てい
る。そして、1速から3速までの変速段においては、上
記オーバドライブプラネタリギヤユニットを直結状態に
し、4速の変速段においては、オーバドライブプラネタ
リギヤユニットを増速状態にして前進4段後進1段の変
速段を実現している。
【0004】ここで、上記両プラネタリギヤユニットの
各要素を選択的に連結するためのブレーキ及びクラッチ
は、いずれも油圧サーボに油を給排することによって係
脱されるようになっている。そのため、油圧回路が配設
され、各種バルブを切り換えることによって調圧された
油が各油圧サーボに対して給排される。ところで、上記
自動変速機においてエンジントルクが増大するのに伴
い、変速ショックを低減するとともに変速特性を多様化
するため、上記オーバドライブプラネタリギヤユニット
による増速機能を追加して前進5段後進1段の変速段を
実現した自動変速機が提供されている(例えば、特開昭
61−55451号公報参照)。この場合、例えば従来
の1速と2速の間に新たに2速を追加し、従来の2速、
3速、4速をそれぞれ3速、4速、5速としている。上
記新しい2速においては、主変速ユニットは1速状態の
ままに維持され、副変速ユニットはオーバドライブブレ
ーキが係合されて増速状態にされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の自動変速機の制御装置においては、各種の変速パタ
ーンに対して単に順番に変速信号を出力して油圧制御回
路を制御すると、油圧回路の切換えを正常に行うことが
できず、変速ショックが発生してしまう。すなわち、上
記構成の自動変速機において、ある変速段で走行中、隣
接する変速段に変速が行われ、主変速ユニットがアップ
シフトの変速を行うとともに、副変速ユニットがダウン
シフトの変速を行うことがある。この場合、所定の第1
の摩擦係合要素が解放されて副変速ユニットが直結状態
になるとともに、他の所定の第2の摩擦係合要素が係合
されて主変速ユニットが増速状態になる。
【0006】ここで、上述したように主変速ユニット及
び副変速ユニットのいずれか一方がアップシフトの変速
を行うとともに、他方がダウンシフトの変速を行うよう
な変速を同時変速と定義する。上記同時変速において、
主変速ユニットの第2の摩擦係合要素が係合するより副
変速ユニットの第1の摩擦係合要素の解放が遅れると、
副変速ユニットのダウンシフトの変速が遅れてしまい、
自動変速機全体では一旦アップシフトの変速を行った後
にダウンシフトの変速が行われ変速ショックが発生する
ことになる。
【0007】そこで、同時変速を行うための専用の油圧
回路が設けられ、上記第1の摩擦係合要素を解放する際
に、第1の摩擦係合要素の油圧サーボをアキュムレータ
から切り離し、油圧サーボ内の油圧を制御しながら第2
の摩擦係合要素を係合させ、該第2の摩擦係合要素の係
合が完了すると、再び第1の摩擦係合要素の油圧サーボ
をアキュムレータに接続するようにしている。
【0008】ここで、例えばある変速段から他の変速段
に上記第1の摩擦係合要素を係合しながらアップシフト
の変速を行っている間に、負荷が小さくなるなどして上
記同時変速の変速判断が行われ、そのまま変速信号が出
力されると、上記第1の摩擦係合要素の油圧サーボを過
渡特性によって制御していたアキュムレータが該油圧サ
ーボから切り離されてしまう。
【0009】この場合、上記アキュムレータに供給され
るはずの油のすべてが第1の油圧サーボに供給され、第
1の摩擦係合要素が急激に係合され、大きい変速ショッ
クが発生してしまう。このように、主変速ユニットと副
変速ユニットのいずれか一方がダウンシフトの変速を行
い、他方がアップシフトの変速を行うような同時変速を
行う自動変速機の制御装置においては、同時変速専用の
油圧回路が設けられているため、キックダウン時やパワ
ーオフ時の変速を行う場合、各変速に対して共通のロジ
ックを適用して制御を行うと、変速ショックが発生して
しまう。
【0010】また、変速の種類によっては、変速出力を
行う場合に特定の変速段を形成する必要があるなど変速
時間が長くなってしまう。本発明は、上記従来の自動変
速機の制御装置の問題点を解決して、主変速ユニットと
副変速ユニットの同時変速を可能とするとともに、各種
の変速パターンの変速を行う場合に最適な変速出力を行
うことができる自動変速機の制御装置を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の自
動変速機の制御装置においては、副変速ユニット及び該
副変速ユニットに連結された主変速ユニットを有し、多
段の変速段を達成するようになっている。そして、車両
の走行条件を検出する手段が設けられていて、変速判断
手段は該走行条件の信号を受けて変速判断を行い、変速
判断信号を発生する。この変速判断信号は、パターン選
択手段に送られる。CPUのROMの中には、各変速の
種類を複数の変速パターンに類型化し、該変速パターン
ごとに変速出力を対応させた変速パターンテーブルが形
成されていて、上記パターン選択手段は、上記変速判断
信号を受けて上記変速パターンテーブルを参照し、最適
な変速出力を選択する。
【0012】また、パターン選択手段によって選択され
た変速出力に対応して変速を設定する変速設定手段が設
けられている。該変速設定手段は、上記パターン選択手
段によって選択された変速出力に対応して変速信号を発
生し、該変速信号が油圧制御回路に送られ変速出力が行
われる。上記油圧制御回路は、変速信号に対応して各摩
擦係合要素の油圧サーボに対して選択的に油を給排す
る。
【0013】
【作用及び発明の効果】本発明によれば、上記のように
副変速ユニット及び該副変速ユニットに連結された主変
速ユニットを有し、多段の変速段を達成するようになっ
ている。そして、車両の走行条件を検出する手段が設け
られていて、変速判断手段は該走行条件の信号を受けて
変速マップを参照して、変速判断を行い、変速判断信号
を発生する。この変速判断信号は、そのまま油圧制御回
路に送られることなく、パターン選択手段に送られる。
【0014】主変速ユニットと副変速ユニットのいずれ
か一方がダウンシフトの変速を行い、他方がアップシフ
トの変速を行うような同時変速を行う自動変速機の制御
装置においては、同時変速専用の油圧回路が設けられて
いるため、ある変速段から他の変速段に変速中に、キッ
クダウンやパワーオフによる変速を行う場合、各変速パ
ターンに対応するロジックによって変速出力を行うよう
になっている。
【0015】そのため、CPUのROMの中には、各変
速の種類を複数の変速パターンに類型化し、該変速パタ
ーンごとに変速出力を対応させた変速パターンテーブル
が形成されている。上記パターン選択手段は、上記変速
判断信号を受けると、上記変速パターンテーブルを参照
し、最適な変速出力を選択する。また、パターン選択手
段によって選択された変速出力に対応して変速を設定す
る変速設定手段が設けられている。該変速設定手段は、
上記パターン選択手段によって選択された変速出力に対
応して変速信号を発生し、該変速信号が油圧制御回路に
送られ変速出力が行われる。上記油圧制御回路は、変速
信号に対応して各摩擦係合要素の油圧サーボに対して選
択的に油を給排する。
【0016】したがって、各変速の種類に対応して最適
の変速出力を行うことができるので、変速時間が長くな
ったり変速ショックが発生するのを防止することができ
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図2は本発明の自動変速機の制
御装置の概略図である。この自動変速機は、そのトラン
スミッション部としてトルクコンバータ20と、副変速
ユニット40と、前進3段後進1段の主変速ユニット6
0を備えている。そして、上記トルクコンバータ20
は、ポンプインペラ21、タービンランナ22、ステー
タ23及びロックアップクラッチ24を備えている。上
記ポンプインペラ21は、エンジン1のクランク軸10
と連結され、タービンランナ22は副変速ユニット40
におけるプラネタリギヤユニットのキャリヤ41に入力
軸25を介して連結されている。
【0018】上記副変速ユニット40においては、この
キャリヤ41によって回転可能に支持されたプラネタリ
ピニオン42がサンギヤ43及びリングギヤ44と噛合
している。また、サンギヤ43とキャリヤ41間には、
第3クラッチC0及び第3ワンウェイクラッチF0が設
けられており、サンギヤ43とハウジングHu間には第
4ブレーキB0が設けられている。
【0019】上記主変速ユニット60には、フロント側
プラネタリギヤユニット及びリヤ側プラネタリギヤユニ
ットが備えられている。これらプラネタリギヤユニット
は、それぞれ共通のサンギヤ61、リングギヤ62,6
3、プラネタリピニオン64,65、及びキャリヤ6
6,67から成る。副変速ユニット40のリングギヤ4
4は、入力軸26及び第1クラッチC1を介して上記リ
ングギヤ62に連結されている。また、上記第1クラッ
チC1とサンギヤ61間には第2クラッチC2が設けら
れている。さらに、上記キャリヤ66は上記リングギヤ
63と連結されており、これらキャリヤ66及びリング
ギヤ63は出力軸70と連結されている。一方、上記キ
ャリヤ67とハウジングHu間には第3ブレーキB3及
び第2ワンウェイクラッチF2が設けられており、さら
に、サンギヤ61とハウジングHu間には、第1ワンウ
ェイクラッチF1を介して第2ブレーキB2が設けら
れ、また、サンギヤ61とハウジングHu間には、第1
ブレーキB1が設けられている。
【0020】この自動変速機は、上述のようにトランス
ミッション部を備え、エンジン1の負荷状態を反映して
いるスロットル開度θを検出するスロットルセンサ10
0、第3クラッチC0の図示しないクラッチドラムに対
向して配設されクラッチドラムの回転数NC0を検出する
回転数センサ、第2クラッチC2の図示しないクラッチ
ドラムに対向して配設されクラッチドラムの回転数NC2
を検出する回転数センサ58、出力軸70に対向して配
設され出力軸70の回転数N0 を検出する回転数センサ
60、車速を検出する図示しない車速センサ等の信号が
自動変速機制御装置(ECT)104に入力されるよう
になっている。該自動変速機制御装置104は、CP
U、RAM、ROM等から成り、あらかじめ設定された
変速パターンに従って油圧制御回路106内の第1〜第
3ソレノイドバルブS1〜S3及び図示しないリニアソ
レノイドバルブSLU,SLN,SLTが制御され、各
クラッチ、ブレーキが係脱されて変速制御が行われる。
【0021】また、110はシフトポジションセンサで
あり、運転者によって操作されるシフトレバー62の
N,D,3,2,L,Rのシフト位置を検出する。ま
た、上記第1ソレノイドバルブS1は主変速ユニット6
0の図示しない1−2シフトバルブを制御し、第2ソレ
ノイドバルブS2は主変速ユニット60の図示しない2
−3シフトバルブを制御し、第3ソレノイドバルブS3
は副変速ユニット40の増速状態及び直結状態を切り換
える図示しない3−4シフトバルブを制御し、また、リ
ニアソレノイドバルブSLTはスロットル開度θに対応
して図示しないプライマリレギュレータバルブを制御
し、リニアソレノイドバルブSLNは図示しないアキュ
ムレータコントロールバルブを介して第4ブレーキB0
のアキュムレータの背圧を制御し、リニアソレノイドバ
ルブSLUはロックアップクラッチ24を制御する。
【0022】次に、上記構成の自動変速機の作動につい
て説明する。図3は本発明の自動変速機の作動を示す図
である。図において、○印は係合状態を示し、×印はエ
ンジンブレーキ使用時にのみ係合状態になることを示し
ている。すなわち、D,3, 2,Lの各レンジにおける
1速時は、第1ソレノイドバルブS1がオフ状態、第2
ソレノイドバルブS2がオン状態、第3ソレノイドバル
ブS3がオン状態になって、その結果第3クラッチC0
及び第1クラッチC1が係合され、第3ワンウェイクラ
ッチF0及び第2ワンウェイクラッチF2がロックさ
れ、他は解放状態になっている。したがって、オーバド
ライブプラネタリギヤユニットは、第3クラッチC0及
び第3ワンウェイクラッチF0を介して直結状態にな
り、入力軸25の回転はそのまま主変速ユニット60の
入力軸26に伝達される。また、主変速ユニット60で
は、入力軸26の回転が第1クラッチC1を介してリヤ
側プラネタリギヤユニットのリングギヤ62に伝達さ
れ、それがキャリヤ66及び該キャリヤ66と一体的に
形成された出力軸70に伝達される。この時、サンギヤ
61を介してフロント側プラネタリギヤユニットのキャ
リヤ67に左方向の回転力を付与するが、第2ワンウェ
イクラッチF2がロックされて該回転が阻止され、プラ
ネタリピニオン64は自転して出力軸70と一体的に形
成されたリングギヤ63に減速された回転を伝達する。
【0023】また、D, 3, 2の各レンジにおける2速
時は、第1ソレノイドバルブS1がオフ状態、第2ソレ
ノイドバルブS2がオン状態、第3ソレノイドバルブS
3がオフ状態になって、第3クラッチC0が解放され、
第3ワンウェイクラッチF0がフリー状態になり、第4
ブレーキB0が係合され、第2ワンウェイクラッチF2
がロックされる。
【0024】この時、オーバドライブプラネタリギヤユ
ニットは、第3クラッチC0が解放されるとともに第4
ブレーキB0が係合されるように切り換えられる。した
がって、サンギヤ43の回転が第4ブレーキB0によっ
て阻止され、キャリヤ41が回転しながらプラネタリピ
ニオン42が自転してリングギヤ44に回転を伝達し、
直結状態の主変速ユニット60の入力軸26に増速回転
が伝達される。
【0025】また、主変速ユニット60は、入力軸26
の回転が第1クラッチC1を介してリヤ側プラネタリギ
ヤユニットのリングギヤ62に伝達され、それがキャリ
ヤ66及び該キャリヤ66と一体的に形成された出力軸
70に伝達される。この時、サンギヤ61を介してフロ
ント側プラネタリギヤユニットのキャリヤ67に左方向
の回転力を付与するが、第2ワンウェイクラッチF2が
ロックされて該回転が阻止され、プラネタリピニオン6
4は自転して出力軸70と一体的に形成されたリングギ
ヤ63に2速の回転を伝達する。
【0026】次に、D, 3, 2, Lの各レンジにおける
3速時は、第1ソレノイドバルブS1、第2ソレノイド
バルブS2、第3ソレノイドバルブS3がいずれもオン
状態になる。これにより、第3クラッチC0、第1クラ
ッチC1及び第2ブレーキB2が係合され、第3ワンウ
ェイクラッチF0及び第1ワンウェイクラッチF1がロ
ックされ、他は解放状態になる。したがって、オーバド
ライブプラネタリギヤユニットは直結状態になり、入力
軸25の回転がそのまま主変速ユニット60の入力軸2
6に伝達される。また、主変速ユニット60は、入力軸
26の回転が第1クラッチC1を介してリヤ側プラネタ
リギヤユニットのリングギヤ62に伝達され、プラネタ
リピニオン64を介してサンギヤ61に左方向の回転力
を付与するが、該サンギヤ61は第2ブレーキB2の係
合に伴い第1ワンウェイクラッチF1がロックされて該
方向の回転が阻止され、したがって、プラネタリピニオ
ン64は自転しながらキャリヤ66が回転し、リヤ側プ
ラネタリギヤユニットのみを経由して3速の回転が出力
軸70に伝達される。
【0027】また、Dレンジ及び3レンジにおける4速
時は、第1ソレノイドバルブS1がオン状態、第2ソレ
ノイドバルブS2がオフ状態、第3ソレノイドバルブS
3がオン状態になり、第3クラッチC0、第1クラッチ
C1、第2クラッチC2及び第2ブレーキB2が係合
し、第3ワンウェイクラッチF0がロックされ、他は解
放状態になる。したがって、オーバドライブプラネタリ
ギヤユニットは直結状態になり、また主変速ユニット6
0は、両クラッチC1,C2の係合によってリヤ側プラ
ネタリギヤユニットが一体的に連結されて、入力軸26
の回転はそのまま出力軸70に4速の回転として伝達さ
れる。
【0028】そして、Dレンジにおける5速時すなわち
最高速段は、第1ソレノイドバルブS1がオン状態、第
2ソレノイドバルブS2及び第3ソレノイドバルブS3
がオフ状態になり、第1クラッチC1、第2クラッチC
2及び第2ブレーキB2が係合される。したがって、主
変速ユニット60は4速時と同様に直結状態にあるが、
オーバドライブプラネタリギヤユニットは、第3クラッ
チC0が解放されるとともに第4ブレーキB0が係合さ
れるように切り換えられる。したがって、サンギヤ43
が第4ブレーキB0によってロックされ、キャリヤ41
が回転しながらプラネタリピニオン42が自転してリン
グギヤ44に回転を伝達し、直結状態にある主変速ユニ
ット60の入力軸26に増速回転が5速の回転として伝
達される。
【0029】一方、ダウンシフトの変速を行う場合は、
5→4変速時に、第3クラッチC0が係合されるととも
に第4ブレーキB0が解放され、また、4→3変速時
に、第2クラッチC2が解放され、3→2変速時に、第
3クラッチC0及び第2ブレーキB2が解放されるとと
もに第4ブレーキB0が係合され、そして、2→1変速
時に、第3クラッチC0が係合されるとともに第4ブレ
ーキB0が解放される。
【0030】一方、図示しないマニュアルバルブを3レ
ンジに操作した場合、1速時、2速時及び4速時におい
ては上記Dレンジの場合と同様である。そして、3速時
に、第1クラッチC1、第3クラッチC0及び第2ブレ
ーキB2に加えて第1ブレーキB1が係合され、主変速
ユニット60のサンギヤ61をロックし、エンジンブレ
ーキをきかせる。
【0031】また、マニュアルバルブを2レンジに操作
した場合、1速時においては上記Dレンジの場合と同様
である。そして、2速時に第1クラッチC1及び第4ブ
レーキB0に加えて第3ブレーキB3が係合され、主変
速ユニット60のフロント側プラネタリギヤユニットの
キャリヤ67をロックし、エンジンブレーキをきかせ
る。また、3速時に第3クラッチC0、第1クラッチC
1及び第2ブレーキB2に加えて第1ブレーキB1が係
合され、主変速ユニット60のサンギヤ61をロック
し、エンジンブレーキをきかせる。
【0032】そして、マニュアルバルブをLレンジに操
作した場合、1速時に第1クラッチC1及び第3クラッ
チC0に加えて第3ブレーキB3が係合され、主変速ユ
ニット60のフロント側プラネタリギヤユニットのキャ
リヤ67をロックし、エンジンブレーキをきかせる。ま
た、3速時に第3クラッチC0、第1クラッチC1及び
第2ブレーキB2に加えて第1ブレーキB1が係合さ
れ、主変速ユニット60のサンギヤ61をロックし、エ
ンジンブレーキをきかせる。
【0033】また、Rレンジ時は、第1ソレノイドバル
ブS1がオフ状態、第2ソレノイドバルブS2がオン状
態、第3ソレノイドバルブS3がオン状態になって、第
3クラッチC0、第2クラッチC2及び第3ブレーキB
3は係合され、第3ワンウェイクラッチF0がロックさ
れ、他は解放状態になる。したがって、オーバドライブ
プラネタリギヤユニットは直結状態になり、また、主変
速ユニット60は、入力軸26の回転が第2クラッチC
2によって直接サンギヤ61に伝達され、かつ、第3ブ
レーキB3によってフロント側プラネタリギヤユニット
のキャリヤ67の回転がロックされているので、サンギ
ヤ61の回転はプラネタリピニオン64の自転を介して
リングギヤ62に逆回転として伝達され、出力軸70を
逆回転させる。
【0034】また、マニュアルバルブをRレンジに操作
しても、車速が所定速度例えば9km/h以上にある場
合、第1ソレノイドバルブS1がオン状態になり、第2
クラッチC2が解放状態になって、逆回転状態にはなら
ない。図4は本発明の自動変速機の制御装置における油
圧制御回路の要部を示す第1の回路図、図5は本発明の
自動変速機の制御装置における油圧制御回路の要部を示
す第2の回路図である。
【0035】図4及び図5の油路の端部に付与されてい
る数字及びアルファベットから成る符号は、図4の油圧
回路部分と図5の油圧回路部分が接続されていることを
示すためのものである。図において、11は2速と3速
を切り換える1−2シフトバルブであり、上端の制御油
室11mに第1ソレノイドバルブS1からの油を受け、
1速時及び2速時で右半位置を取り、3速時〜5速時で
左半位置を取る。12は3速と4速を切り換える2−3
シフトバルブである。また、13は第4ブレーキB0の
油圧サーボB−0への油の給排を切り換えるための3−
4シフトバルブであり、第3ソレノイドバルブS3をオ
ン状態又はオフ状態にすることによって制御され、1速
時、3速時及び4速時で右半位置を、2速時及び5速時
で左半位置を取る。
【0036】31は第4ブレーキB0を解放する時の油
圧を制御するためのB−0コントロールバルブ、32は
第1リレーバルブ、33は各油圧サーボに付設されたア
キュムレータの背圧を制御するためのアキュムレータコ
ントロールバルブ、34は第4ブレーキB0を係合する
時に油圧の上昇を調整するためのB−0アキュムレー
タ、35は第2ブレーキB2を係合する時に油圧の上昇
を調整するためのB−2アキュムレータ、38は運転席
に設けられたシフトレバー62に連動して操作されるマ
ニュアルバルブ、39はソレノイドリレーバルブ、50
は第2リレーバルブ、51,71はチェックバルブ、7
2はプライマリレギュレータバルブである。
【0037】上記アキュムレータコントロールバルブ3
3は下端に制御油室33mを有しており、2→3変速時
に該制御油室33mに第2リレーバルブ50を介してB
−0アキュムレータ34の背圧が供給されるようになっ
ていて、該B−0アキュムレータ34の背圧を減圧す
る。また、第1リレーバルブ32は、2→3変速時及び
3→2変速時に上端の制御油室32mに油が供給されて
右半位置を取り、1速時、3速時及び4速時に中間部の
制御油室32kに油が供給されて制御位置を取り、4速
時及び5速時に下端の制御油室32nに油が供給されて
左半位置を取る。そして、2→3変速時においては右半
位置になって、第4ブレーキB0のドレーンコントロー
ルを容易にする。
【0038】3→2変速時においては、第2リレーバル
ブ50と油圧サーボB−0間を連通状態に置き、油圧サ
ーボB−0を急速に係合させる。そして、1速−2速間
の変速時、及び4速−5速間の変速時においては左半位
置を取り、マニュアルバルブ38からのライン圧PL
油をポート32b及びポート32aを介してB−0コン
トロールバルブ31の下端の制御油室31mに供給し、
上記B−0コントロールバルブ31を左半位置に固定さ
せる。
【0039】上記B−0コントロールバルブ31は、ポ
ート31bとポート31c間を結ぶオリフィス回路を有
していて油圧サーボB−0の油の給排の制御パターンを
切り換える。すなわち、2速時において下端の制御油室
31mに上記第1リレーバルブ32の油が供給されて左
半位置を取り、3−4シフトバルブ13からの油を油圧
サーボB−0に供給するが、2→3変速の開始時に上記
第1リレーバルブ32が切り換わり、下端の制御油室3
1mの油がドレーンされて右半位置を取り、上記オリフ
ィス回路が閉鎖され、3−4シフトバルブ13と油圧サ
ーボB−0間が遮断される。したがって、2→3変速の
開始時に油圧サーボB−0の係合油圧が保持される。
【0040】また、2→3変速時以外においては、下端
の制御油室31mに上記第1リレーバルブ32の油が供
給されて左半位置を取るため、1→2変速時及び4→5
変速時において上記オリフィス回路が開放され、該オリ
フィス回路を介して油圧サーボB−0に油を急速に供給
することができる。2→3変速時にはリニアソレノイド
バルブSLUの制御圧PSLu の油がソレノイドリレーバ
ルブ39を介して中間部の制御油室31kに供給され、
油圧サーボB−0の係合油圧をフィードバック制御して
油圧サーボB−0の油をドレーンする。
【0041】第2リレーバルブ50は、上端の制御油室
50mにライン圧PL の油が供給され、下端の制御油室
50nにリニアソレノイドバルブSLUの制御圧PSLu
の油がソレノイドリレーバルブ39を介して供給され
る。そして、2→3変速の開始と同時にリニアソレノイ
ドバルブSLUからの油が供給されて左半位置になり、
第4ブレーキB0の油圧サーボB−0とB−0アキュム
レータ34間を遮断して、油圧サーボB−0の油のドレ
ーンを独立して制御する。そのため、2→3変速時に第
3ソレノイドバルブS3はオフ状態にされる。
【0042】この時、同時に上記アキュムレータコント
ロールバルブ33からB−0アキュムレータ34、B−
2アキュムレータ35等の背圧室に供給される油を、上
記アキュムレータコントロールバルブ33の制御油室3
3mに信号油圧として供給し、背圧を通常の約75%に
減圧する。また、2→3変速時以外においては、上端の
制御油室にライン圧PL の油が供給されて右半位置を取
る。
【0043】72はプライマリレギュレータバルブであ
り、リニアソレノイドバルブSLTで調整された制御圧
SLT の油を制御油室72mに受け、ポート72a及び
ポート72bにライン圧PL を発生する。次に、第4ブ
レーキB0の油圧サーボB−0内の油をドレーンする時
(第4ブレーキB0を解放する時)の制御について説明
する。
【0044】この自動変速機においては、第4ブレーキ
B0を解放させる変速は、2→1変速、5→4変速及び
2→3変速のみである。このうち、2→1変速、及び5
→4変速はいずれも主変速ユニット60が変化しない変
速であるため、第4ブレーキB0の解放は特に配慮しな
くてもよい。これに対し、2→3変速は、同時に主変速
ユニット60が1速から2速のアップシフトの変速が行
われるため、極めて精密な調圧制御が必要となる。
【0045】そのため、第4ブレーキB0を解放する場
合に、副変速ユニット40のみが単独で変速する場合と
主変速ユニット60と副変速ユニット40が同時変速さ
れる場合とで油路が切り換えられるようになっている。
すなわち、2→3変速時においては、第2リレーバルブ
50を左半位置(制御油室50mにチェックバルブ51
からの油が供給されない状態)にして、第2リレーバル
ブ50のポート50bとポート50c間を遮断する。
【0046】その結果、B−0アキュムレータ34と第
4ブレーキB0の油圧サーボB−0間の油路が遮断され
るため、主変速ユニット60の変速段を達成するための
第2ブレーキB2に付設されているB−2アキュムレー
タ35をリニアソレノイドバルブSLN及びアキュムレ
ータコントロールバルブ33によって自由に制御するこ
とができ、しかもその影響が油圧サーボB−0に全く及
ばないようにすることができるようになる。
【0047】一方、第1リレーバルブ32が右半位置に
なるため、B−0コントロールバルブ31の制御油室3
1mのDレンジ圧PD の油がドレーンされ、B−0コン
トロールバルブ31が調圧可能な状態になる。すなわ
ち、B−0コントロールバルブ31が右半位置(上記制
御油室31mのDレンジ圧PD の油をドレーンした状
態)では、ポート31dに供給される制御圧PSLU とス
プリング荷重FS2によってライン圧PL が調圧され、調
圧された油がポート31cから吐出される。なお、ポー
ト31dに供給される制御圧PSLU の油は、リニアソレ
ノイドバルブSLUによって発生させられ、これがソレ
ノイドリレーバルブ39を介して供給されるようになっ
ている。
【0048】したがって、第4ブレーキB0の油圧サー
ボB−0の油をドレーンする場合は、リニアソレノイド
バルブSLUによって調圧された制御圧PSLU の油をB
−0コントロールバルブ31に供給し、該B−0コント
ロールバルブ31によって調圧して、その解放時の油圧
をきめ細かく制御することができるようになっている。
【0049】ところで、上記自動変速機においては、2
速時において第4ブレーキB0が係合され、3速時及び
4速時において第4ブレーキB0が解放されるとともに
第2ブレーキB2が係合され、5速時において第4ブレ
ーキB0が再び係合されるようになっている。そこで、
第4ブレーキB0を係脱する場合の動作について説明す
る。
【0050】第4ブレーキB0が係合する変速には、主
変速ユニット60はそのままで、副変速ユニット40の
みが単独で変速する場合(例えば1→2変速、及び4→
5変速)と、主変速ユニット60がダウンシフトの変速
を行うとともに副変速ユニット40がアップシフトの変
速を行うような同時変速(例えば3→2変速)とがあ
る。この場合、主変速ユニット60と副変速ユニット4
0が同時変速することによって変速段を達成するような
後者の場合は、変速のシーケンス制御上第4ブレーキB
0が係合するまでのタイムラグはできるだけ小さくする
ことが望まれる。一方、副変速ユニット40のみが単独
で変速するような前者の場合は、特にそのような必要性
はない。むしろ比較的ゆっくりと係合した方が変速特性
上好ましい。
【0051】すなわち、第4ブレーキB0を係合する場
合には、第3ソレノイドバルブS3がオフ状態にされ、
3−4シフトバルブ13が左半位置になり、ポート13
aに供給されるライン圧PL の油がポート13bから吐
出される。一方、上記B−0コントロールバルブ31は
左半位置(第1リレーバルブ32のポート32aとポー
ト32bとが接続され、B−0コントロールバルブ31
の制御油室31mにDレンジ圧PD の油を供給した状
態)になり、ポート31bに供給されるライン圧PL
油が調圧されないでそのままポート31cから吐出され
る。
【0052】上記第1リレーバルブ32は、制御油室3
2mに第2ブレーキB2の係合油圧の油が供給され、ポ
ート32cに第4クラッチC0の係合油圧の油が供給さ
れ、制御油室32nに第2クラッチC2の係合油圧の油
が供給され、これら各係合油圧とスプリング荷重Fs3
のバランスによってポート32dとポート32e間、ポ
ート32aとポート32b間が接続、遮断されるように
なっている。そして、上記第1リレーバルブ32は、3
→2変速時に制御油室32mに第2ブレーキB2の係合
油圧の油が供給され右半位置になり、第4ブレーキB0
に供給する油を増加する。
【0053】したがって、3→2変速の判断が発生する
と、第4ブレーキB0の油圧サーボB−0に油を供給す
るための油路は、小オリフィス52の油路及び大オリフ
ィス53の油路の2系統となり油路抵抗が小さくなっ
て、第4ブレーキB0は速やかに係合される。なお、3
→2変速以外で第4ブレーキB0を解放状態から係合状
態とする1→2変速時及び4→5変速時において、上記
第1リレーバルブ32は左半位置になり、第4ブレーキ
B0の油圧サーボB−0に油を供給するための油路は、
小オリフィス52側のみになる。
【0054】ここで、第4ブレーキB0の油圧サーボB
−0に油が供給される場合は、小オリフィス52側のみ
から供給される場合であっても、これに加えて大オリフ
ィス53側からも油が供給される場合であっても、いず
れもB−0アキュムレータ34が接続されていて、該B
−0アキュムレータ34が機能する。そのため、第2リ
レーバルブ50は、その制御油室50mにチェックバル
ブ51から油が供給されており、2→3変速時以外はす
べて右半位置になるように構成されている。また、チェ
ックバルブ51においては、第4クラッチC0の係合油
圧及びLレンジ圧、2レンジ圧が発生したときにそれぞ
れの圧力の油を吐出するようになっている。
【0055】すなわち、第4ブレーキB0の油圧サーボ
B−0に油が供給される時(第4ブレーキB0が係合さ
れる時)は、基本的にB−0アキュムレータ34によっ
てその過渡特性が制御される。該B−0アキュムレータ
34は、リニアソレノイドバルブSLN及びアキュムレ
ータコントロールバルブ33によって制御される。一
方、上記B−0コントロールバルブ31は、第4ブレー
キB0が係合される時には第1リレーバルブ32から制
御油室31mに油が供給されて左半位置になり、調圧機
能は有しない。
【0056】このように、第4ブレーキB0の係合時は
専らB−0アキュムレータ34の調圧機能によって制御
される。ここで、主変速ユニット60と副変速ユニット
40が同時変速中に第2の変速判断が行われた時の動作
について説明する。上述したように2→3変速時におい
ては、B−0アキュムレータ34と油圧サーボB−0間
の油路を遮断し、一方、B−0コントロールバルブ31
を調圧可能な状態にして、リニアソレノイドバルブSL
Uによって調圧された制御圧PSLU の油をB−0コント
ロールバルブ31に供給して、油圧サーボB−0の油を
細かく制御してドレーンすることができるようになって
いる。
【0057】このように、油圧サーボB−0の油を細か
く制御してドレーンしている時に5速の変速判断が行わ
れると、再び第4ブレーキB0を係合する必要が生じ、
一旦切り離されたB−0アキュムレータ34が再び接続
されることになる。その際、油路内の油が作動開始後の
B−0アキュムレータ34に供給されるため、油圧サー
ボB−0内の油圧が一時的ではあるが急激に低下し、自
動変速機全体で同時変速におけるダウンシフトの変速が
急速に進行し、変速ショックが大きくなってしまう。
【0058】そこで、5速への変速を遅らせ、一旦増速
状態を形成し、2→3.5→5変速とすることによって
変速ショックの発生を防止している。上記構成の自動変
速機の制御装置において、自動変速機制御装置104は
変速判断手段を有しており、該変速判断手段は車速信
号、スロットル開度信号等の車両の走行条件に基づい
て、変速の種類ごとに設定された変速点に達したか否か
で変速判断を行うようになっている。
【0059】そして、主変速ユニット60と副変速ユニ
ット40の同時変速中、すなわち2→3変速時におい
て、第2の変速判断として5速の変速信号が発生させら
れた場合に、該変速信号の出力をあらかじめ設定された
時間だけ遅延させることができるようになっている。2
→3変速時においては、リニアソレノイドバルブSLU
において電気信号によって調圧された制御圧PSLU の油
がB−0コントロールバルブ31の中間部の制御油室3
1kに供給され、油圧サーボB−0内の油が制御されな
がらドレーンされる。そして、2→3変速が完了する前
に第2の変速判断として5速の変速判断が行われると、
第2の変速出力として変速信号が発生するが、該変速信
号の出力は所定時間遅らされ、その間油圧制御回路10
6に入力されない。続いて、自動変速機制御装置104
がリニアソレノイドバルブSLUに電気信号を送り、調
圧された制御圧PSLU の油がB−0コントロールバルブ
31に供給され、油圧サーボB−0内に油が制御されな
がら供給される。この時、油圧サーボB−0とB−0ア
キュムレータ34間は第2リレーバルブ50によって遮
断されている。
【0060】そして、上記第4ブレーキB0の油圧サー
ボB−0内の油圧PB0が上昇して第4ブレーキB0の係
合が完了すると、主変速ユニット60は2速状態のまま
として、副変速ユニット40を増速状態にする3.5速
が形成される。そして、この間上記自動変速機内の回転
部材である第3クラッチC0及び第2クラッチC2のク
ラッチドラムに対向して配設された回転数センサ56,
58によって回転数NC0,NC2を検出し、増速状態が完
全に達成されて第3クラッチC0の回転数NC0がほぼ
0、例えば50rpmになると、第2の変速出力として
5速の変速信号が油圧制御回路106に出力される。一
方、上記リニアソレノイドバルブSLUに送られる電気
信号が制御されて、上記第2リレーバルブ50の制御油
室50nの油圧が高められ、上記第2リレーバルブ50
は左半位置になり、油圧サーボB−0とB−0アキュム
レータ34間が接続させられ、該B−0アキュムレータ
34が機能を開始する。したがって、第4ブレーキB0
の油圧サーボB−0内の油圧PB0はB−0アキュムレー
タ34に制御されながら上昇する。
【0061】また、第2クラッチC2の油圧サーボC−
2への油の供給が開始させられ、5速に変速が行われ
る。この場合、上記第2クラッチC2の油圧サーボC−
2内の油圧は、図示しないC−2アキュムレータの過渡
特性によって制御される。ここで、例えば1→2変速中
にアクセルを戻して2→3変速の変速判断が行われ、そ
のまま変速信号が油圧制御回路106に出力されると、
上記第4ブレーキB0の油圧サーボB−0を過渡特性に
よって制御していたB−0アキュムレータ34が該油圧
サーボB−0から切り離されてしまう。
【0062】この場合、上記B−0アキュムレータ34
に供給されるはずの油のすべてが油圧サーボB−0に供
給され、第4ブレーキB0が急激に係合され、大きい変
速ショックが発生してしまう。そこで、1→2変速中に
2→3変速の変速判断が行われると次のように変速出力
を行う。すなわち、1→2変速の変速出力が行われ、変
速が開始されてイナーシャ相が回転数NC0,NC2から検
出され、かつ、上記変速出力後にカウントを開始したT
11タイマがカウントを完了する前に上記2→3変速の変
速判断が行われた場合には、1→2変速の変速出力は行
わず、T11タイマがカウントを完了した後直ちに2→3
変速の変速出力を行うようにしている。
【0063】また、T11タイマがカウントを完了した後
に2→3変速の変速判断が行われた場合には、1→2変
速の変速出力を行った後に2→3変速の変速出力を行
い、順番に変速を行うようにしている。このように、主
変速ユニット60と副変速ユニット40のいずれか一方
がダウンシフトの変速を行い、他方がアップシフトの変
速を行うような同時変速を行う自動変速機の制御装置に
おいては、同時変速専用の油圧回路が設けられているた
め、ある変速段から他の変速段に変速中においてキック
ダウンやパワーオフによる変速を行う場合、変速ショッ
クが発生するのを防止するため、また、変速時間が長く
なるのを防止するため、各変速パターンに対応するロジ
ックによって最適な変速出力を行うようになっている。
【0064】そのために、各変速の種類を複数個の変速
パターンに類型化して、各変速パターンに最適な変速出
力を対応させ、これを上記自動変速機制御装置104内
のROMにテーブルとして格納している。図1は本発明
の自動変速機の制御装置において参照される変速パター
ンテーブルを示す図である。
【0065】図に示すように、変速の種類は7個の変速
パターンA〜Fに類型化されており、各変速パターンA
〜Fに対応して変速出力が行われるようになっている。
まず、変速パターンAは2速へのダウンシフト中に1速
へのダウンシフトの変速を行うものであり、3→2→1
変速,4→2→1変速,5→2→1変速の変速の種類が
含まれる。この場合、変速出力は通常の多重ロジックを
適用したものになる。すなわち、例えば3→2変速の変
速判断が行われ、T1 タイマがカウントを完了するまで
に1速の変速判断が行われると、3→2変速の変速出力
を行わず、カウントを完了した後に1速の変速出力を行
うようにしている。また、T1 タイマがカウントを完了
するまでに1速の変速判断が行われない場合は、カウン
トを完了した後に3→2変速の変速出力を行うようにし
ている。
【0066】変速パターンBは2速からのアップシフト
中にダウンシフトを行うものであり、2→3→1変速,
2→3→2変速,2→5→1変速,2→5→2変速,2
→5→3変速,2→5→4変速の変速の種類が含まれ
る。この場合、変速出力は順番に変速を行い、第1の変
速出力を終了した後、第2の変速出力を行う。変速パタ
ーンCは2→3→5変速のアップシフト中にダウンシフ
トを行うものであり、2→3→5→1変速,2→3→5
→2変速,2→3→5→3変速,2→3→5→4変速の
変速の種類が含まれる。この場合、変速出力は3.5速
を形成した後にダウンシフトの変速を行うものである。
【0067】変速パターンDは1→2変速中の同時変速
及びアップシフト中の2速へのダウンシフトを行うもの
であり、1→2変速中の同時変速は1→2→3変速,1
→2→5変速,1→2→1変速の変速の種類が、アップ
シフト中の2速へのダウンシフトは1→3→2変速の変
速の種類が含まれる。この場合、第1の変速のイナーシ
ャ相の検出及びT11タイマのカウント完了の条件が成立
する前に第2の変速判断がある場合は直ちに第2の変速
出力が行われ、上記条件が成立した後に第2の変速判断
がある場合は順番に変速を行う。
【0068】変速パターンEは2速又は1速へのダウン
シフト中のアップシフトを行うものであり、3→2→3
変速,3→2→5変速,4→2→3変速,4→2→5変
速,5→2→3変速,5→2→5変速,3→1→2変
速,4→1→2変速,5→1→2変速,2→1→2変
速,2→1→3変速,2→1→4変速,2→1→5変速
の変速の種類が含まれる。この場合、第1の変速出力を
終了した後(回転数NC0,NC2によって第1の変速出力
が終了したことの判定の成立又はタイマのカウント完
了)後、第2の変速出力を行う。
【0069】変速パターンFは5速から2速へのダウン
シフトを行うものであり、5→2変速,5→3→2変
速,5→4→2変速,5→4→3→2変速の変速の種類
が含まれる。この場合、スロットル開度変化dθ/dt
によって次の変速を予測して、同時変速の発生頻度を低
減する。そして、5→4変速、5→3変速の変速出力中
は、3速で所定時間が経過するのを待機し、その後2速
の変速出力を行う。
【0070】そして、上記自動変速機制御装置104内
で構成される変速判断手段は、スロットルセンサ10
0、車速センサ等で検出した走行条件によってCPUの
ROM内に格納された変速マップを参照して各種の変速
判断を行う。ここで、上記変速判断手段が検出した走行
条件によって第1の変速の変速判断を行った後、第1の
変速出力が行われる前に負荷が小さくなるなどして第2
の変速判断が行われると、それぞれの変速判断に対応す
る変速判断信号を直ちに油圧制御回路106には送ら
ず、パターン選択手段に送る。
【0071】該パターン選択手段は、上記変速判断信号
を受けると、上記変速パターンテーブルを参照して最適
な変速出力を選択し、それを変速設定手段に送る。該変
速設定手段は、上記パターン選択手段が選択した変速出
力に対応する変速信号を油圧制御回路106に出力す
る。なお、本発明は上記実施例に限定されるものではな
く、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能
であり、それらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動変速機の制御装置において参照さ
れる変速パターンテーブルを示す図である。
【図2】本発明の自動変速機の制御装置の概略図であ
る。
【図3】本発明の自動変速機の作動を示す図である。
【図4】本発明の自動変速機の制御装置における油圧制
御回路の要部を示す第1の回路図である。
【図5】本発明の自動変速機の制御装置における油圧制
御回路の要部を示す第2の回路図である。
【符号の説明】 100 スロットルセンサ 104 自動変速機制御装置 106 油圧制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大坪 秀顕 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 大庭 秀洋 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 木村 弘道 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 岩月 邦裕 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 浅原 則己 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 副変速ユニット及び該副変速ユニットに
    連結された主変速ユニットを有し、多段の変速段を達成
    する自動変速機の制御装置において、車両の走行条件を
    検出する手段と、該走行条件の信号を受けて変速判断を
    行い、変速判断信号を発生する変速判断手段と、各変速
    の種類を複数の変速パターンに類型化し、該変速パター
    ンごとに変速出力を対応させた変速パターンテーブル
    と、前記変速判断手段が発生した変速判断信号を受けて
    前記変速パターンテーブルを参照し、最適な変速出力を
    選択するパターン選択手段と、該パターン選択手段によ
    って選択された変速出力に対応して変速を設定する変速
    設定手段と、該変速設定手段が発生した変速信号を受け
    て、各摩擦係合要素の油圧サーボに対して選択的に油を
    給排する油圧制御回路を有することを特徴とする自動変
    速機の制御装置。
JP3262389A 1991-10-09 1991-10-09 自動変速機の制御装置 Expired - Fee Related JP3036919B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3262389A JP3036919B2 (ja) 1991-10-09 1991-10-09 自動変速機の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3262389A JP3036919B2 (ja) 1991-10-09 1991-10-09 自動変速機の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0599314A true JPH0599314A (ja) 1993-04-20
JP3036919B2 JP3036919B2 (ja) 2000-04-24

Family

ID=17375088

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3262389A Expired - Fee Related JP3036919B2 (ja) 1991-10-09 1991-10-09 自動変速機の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3036919B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005344773A (ja) * 2004-06-01 2005-12-15 Toyota Motor Corp 車両用自動変速機の変速制御装置
WO2006051928A1 (ja) * 2004-11-10 2006-05-18 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 自動変速機の変速制御装置
JP2006234122A (ja) * 2005-02-28 2006-09-07 Denso Corp 自動変速機の制御装置
US7774118B2 (en) 2006-10-25 2010-08-10 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control apparatus and control method of a vehicle, and recording medium on which a program that commands a computer to realize that control method is recorded

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005344773A (ja) * 2004-06-01 2005-12-15 Toyota Motor Corp 車両用自動変速機の変速制御装置
WO2006051928A1 (ja) * 2004-11-10 2006-05-18 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 自動変速機の変速制御装置
JP2006138333A (ja) * 2004-11-10 2006-06-01 Toyota Motor Corp 自動変速機の変速制御装置
US7374512B2 (en) 2004-11-10 2008-05-20 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Shift control apparatus for automatic transmission
KR100882170B1 (ko) * 2004-11-10 2009-02-06 도요타 지도샤(주) 자동 변속기의 변속 제어장치
JP4639760B2 (ja) * 2004-11-10 2011-02-23 トヨタ自動車株式会社 自動変速機の変速制御装置
JP2006234122A (ja) * 2005-02-28 2006-09-07 Denso Corp 自動変速機の制御装置
US7774118B2 (en) 2006-10-25 2010-08-10 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control apparatus and control method of a vehicle, and recording medium on which a program that commands a computer to realize that control method is recorded

Also Published As

Publication number Publication date
JP3036919B2 (ja) 2000-04-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5583768A (en) Shift control system for preventing engine racing
WO1997000391A1 (fr) Dispositif de commande pour transmission automatique
US5275069A (en) Control system for automatic transmission
US5393279A (en) Control system for automatic transmission using torque converter speed ratio to determine the on-time for a solenoid controlled 3-2 timing valve
JPH07109243B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3280412B2 (ja) 自動変速機
JPH08240260A (ja) 自動変速機の変速制御装置
KR950007264B1 (ko) 자동변속기의 라인압제어장치
JP3036919B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP2777295B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JPH0652097B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JPH09292013A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JPH05296323A (ja) 自動変速機のタイアップ判定装置、及びその制御装置
JPH08244499A (ja) 自動変速機の制御装置
JP2777297B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP2783708B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP2878476B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3154758B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP3085028B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2777296B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JPH0599312A (ja) 自動変速機の制御装置
JPH05302669A (ja) 自動変速機
JPH08285072A (ja) 自動変速機の制御装置
JP3231888B2 (ja) 自動変速機
JPS6199750A (ja) 自動変速機の変速制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000201

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090225

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees