JPH05980A - 9,9−ビス(ヒドロキシフエニル)フルオレン類の製造方法 - Google Patents
9,9−ビス(ヒドロキシフエニル)フルオレン類の製造方法Info
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- JPH05980A JPH05980A JP3179000A JP17900091A JPH05980A JP H05980 A JPH05980 A JP H05980A JP 3179000 A JP3179000 A JP 3179000A JP 17900091 A JP17900091 A JP 17900091A JP H05980 A JPH05980 A JP H05980A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】本発明は、9−フルオレノンとフェノ−ル類と
を触媒の存在下、縮合反応させて9,9−ビス(ヒドロ
キシフェニル) フルオレン類を製造するにあたり、イオ
ウ化合物で中和処理した水不溶性のスルホン酸型陽イオ
ン交換樹脂を触媒として使用して反応するか、又は水不
溶性のスルホン酸型陽イオン交換樹脂を触媒として使用
し、且つイオウ化合物の存在下に反応することを特徴と
する9,9−ビス(ヒドロキシフェニル) フルオレン類
(BHPF)の製造法である。 【効果】本発明の製造方法によれば、製品中に含まれる
不純物の量を低減することができ、精製工程等を簡略化
することができるばかりでなく、排水処理や反応器の腐
食等の問題も軽減することができる。
を触媒の存在下、縮合反応させて9,9−ビス(ヒドロ
キシフェニル) フルオレン類を製造するにあたり、イオ
ウ化合物で中和処理した水不溶性のスルホン酸型陽イオ
ン交換樹脂を触媒として使用して反応するか、又は水不
溶性のスルホン酸型陽イオン交換樹脂を触媒として使用
し、且つイオウ化合物の存在下に反応することを特徴と
する9,9−ビス(ヒドロキシフェニル) フルオレン類
(BHPF)の製造法である。 【効果】本発明の製造方法によれば、製品中に含まれる
不純物の量を低減することができ、精製工程等を簡略化
することができるばかりでなく、排水処理や反応器の腐
食等の問題も軽減することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は9,9−ビス(ヒドロキ
シフェニル) フルオレン類(以下、BHPFという)の
製造法に関するものである。
シフェニル) フルオレン類(以下、BHPFという)の
製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】BHPFはポリカ−ボネ−ト樹脂やエポ
キシ樹脂等のほか、近年ではエンジニアリングプラスチ
ック等の原料としての用途、および需要が増大してい
る。これらの用途には高純度のBHPFが必要とされ、
同時に経済的な製造プロセスが望まれている。BHPF
は9−フルオレノンとフェノ−ル類から塩酸や硫酸を触
媒として製造されている。しかし、塩酸や硫酸のような
水可溶性触媒を用いた場合、反応混合物からこれらの触
媒を除去するためには大規模な精製工程を必要とし、経
済的でないばかりか、これらの酸が痕跡程度であっても
製品に残ると、製品の品質が劣化する。特公平2−36
578号公報は、BHPFの製造法について紹介し、そ
れぞれの問題点を指摘し、新規な精製方法を提案してい
るが、反応方法としては塩化水素ガスとメルカプトプロ
ピオン酸の存在下に9−フルオレンとフェノ−ルとを反
応させる方法を採用している。
キシ樹脂等のほか、近年ではエンジニアリングプラスチ
ック等の原料としての用途、および需要が増大してい
る。これらの用途には高純度のBHPFが必要とされ、
同時に経済的な製造プロセスが望まれている。BHPF
は9−フルオレノンとフェノ−ル類から塩酸や硫酸を触
媒として製造されている。しかし、塩酸や硫酸のような
水可溶性触媒を用いた場合、反応混合物からこれらの触
媒を除去するためには大規模な精製工程を必要とし、経
済的でないばかりか、これらの酸が痕跡程度であっても
製品に残ると、製品の品質が劣化する。特公平2−36
578号公報は、BHPFの製造法について紹介し、そ
れぞれの問題点を指摘し、新規な精製方法を提案してい
るが、反応方法としては塩化水素ガスとメルカプトプロ
ピオン酸の存在下に9−フルオレンとフェノ−ルとを反
応させる方法を採用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、精製工程等
の反応後の後処理工程を簡略化することができ、得られ
る製品の品質を高めることができ、且つ経済的に有利な
BHPFの製造法を提供するものである。
の反応後の後処理工程を簡略化することができ、得られ
る製品の品質を高めることができ、且つ経済的に有利な
BHPFの製造法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記のよう
な問題点を解決するため、種々検討した結果、強酸性陽
イオン交換樹脂のスルホン酸基の一部をイオウ化合物で
中和した触媒を使用すること、あるいは強酸性陽イオン
交換樹脂触媒存在下、イオウ化合物を原料に加えて反応
することにより、高い反応性が得られ、本発明の目的が
達成されることを見出し、本発明を完成した。すなわ
ち、本発明は、9−フルオレノンと、フェノ−ルおよび
アルキルフェノ−ルから選ばれたフェノ−ル類とを触媒
の存在下、縮合反応させて9,9−ビス(ヒドロキシフ
ェニル) フルオレン類を製造するにあたり、イオウ化合
物で中和処理した水不溶性のスルホン酸型陽イオン交換
樹脂を触媒として使用して反応するか、又は水不溶性の
スルホン酸型陽イオン交換樹脂を触媒として使用し、且
つイオウ化合物の存在下に反応することを特徴とする
9,9−ビス(ヒドロキシフェニル) フルオレン類の製
造法である。
な問題点を解決するため、種々検討した結果、強酸性陽
イオン交換樹脂のスルホン酸基の一部をイオウ化合物で
中和した触媒を使用すること、あるいは強酸性陽イオン
交換樹脂触媒存在下、イオウ化合物を原料に加えて反応
することにより、高い反応性が得られ、本発明の目的が
達成されることを見出し、本発明を完成した。すなわ
ち、本発明は、9−フルオレノンと、フェノ−ルおよび
アルキルフェノ−ルから選ばれたフェノ−ル類とを触媒
の存在下、縮合反応させて9,9−ビス(ヒドロキシフ
ェニル) フルオレン類を製造するにあたり、イオウ化合
物で中和処理した水不溶性のスルホン酸型陽イオン交換
樹脂を触媒として使用して反応するか、又は水不溶性の
スルホン酸型陽イオン交換樹脂を触媒として使用し、且
つイオウ化合物の存在下に反応することを特徴とする
9,9−ビス(ヒドロキシフェニル) フルオレン類の製
造法である。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明
で、9−フルオレノンと反応させるフェノ−ル類は、フ
ェノ−ル又はアルキルフェノ−ルであり、アルキルフェ
ノ−ルとしては2−メチルフェノ−ル、2−エチルフェ
ノ−ル、2,6−ジメチルフェノ−ル等が挙げられる。
で、9−フルオレノンと反応させるフェノ−ル類は、フ
ェノ−ル又はアルキルフェノ−ルであり、アルキルフェ
ノ−ルとしては2−メチルフェノ−ル、2−エチルフェ
ノ−ル、2,6−ジメチルフェノ−ル等が挙げられる。
【0006】9−フルオレノンとフェノ−ル類との反応
は不活性溶媒の存在下でも不存在下でも行うことができ
るが、通常6〜20モル倍の過剰量のフェノ−ル類を使
用することにより、第三成分としての溶媒を使用するこ
となく反応させることができる。この反応は通常、1〜
5kg/cm2 Gの圧力下で40〜120℃、好ましく
は50〜80℃の温度で行われる。反応温度が低すぎる
と、触媒の反応活性が充分に発揮されず、また高すぎる
と、副生物の生成が多くなるので好ましくない。反応時
間は反応形式により異なるが、例えば、攪拌槽型の反応
器を用いたバッチ反応の場合には、通常0.25〜20
時間程度であり、触媒を固定床としたピストンフロ−型
の連続反応の場合には、通常、空間速度(LHSV)が
0.05〜4hr-1程度となるように調節するのが好まし
い。本発明では反応系内に水が存在すると反応に対し好
ましくないので、反応系内の水分濃度を例えば、0.8
重量%以下、好ましくは0.2重量%以下に保持するの
がよい。
は不活性溶媒の存在下でも不存在下でも行うことができ
るが、通常6〜20モル倍の過剰量のフェノ−ル類を使
用することにより、第三成分としての溶媒を使用するこ
となく反応させることができる。この反応は通常、1〜
5kg/cm2 Gの圧力下で40〜120℃、好ましく
は50〜80℃の温度で行われる。反応温度が低すぎる
と、触媒の反応活性が充分に発揮されず、また高すぎる
と、副生物の生成が多くなるので好ましくない。反応時
間は反応形式により異なるが、例えば、攪拌槽型の反応
器を用いたバッチ反応の場合には、通常0.25〜20
時間程度であり、触媒を固定床としたピストンフロ−型
の連続反応の場合には、通常、空間速度(LHSV)が
0.05〜4hr-1程度となるように調節するのが好まし
い。本発明では反応系内に水が存在すると反応に対し好
ましくないので、反応系内の水分濃度を例えば、0.8
重量%以下、好ましくは0.2重量%以下に保持するの
がよい。
【0007】本発明では触媒として強酸性のスルホン酸
型陽イオン交換樹脂を使用するものであるが、この陽イ
オン交換樹脂は水不溶性である必要がある。そして、反
応系にイオウ化合物を存在させる場合は、この陽イオン
交換樹脂のままであっても差し支えないが、存在させな
い場合は、陽イオン交換樹脂のスルホン酸基の一部をイ
オウ化合物で中和処理したイオン交換樹脂を使用する必
要がある。通常、後者の方法が反応操作が簡単なので好
ましい。なお、前者の場合であっても、スルホン酸基の
一部をイオウ化合物で中和処理したイオン交換樹脂を使
用してもよい。
型陽イオン交換樹脂を使用するものであるが、この陽イ
オン交換樹脂は水不溶性である必要がある。そして、反
応系にイオウ化合物を存在させる場合は、この陽イオン
交換樹脂のままであっても差し支えないが、存在させな
い場合は、陽イオン交換樹脂のスルホン酸基の一部をイ
オウ化合物で中和処理したイオン交換樹脂を使用する必
要がある。通常、後者の方法が反応操作が簡単なので好
ましい。なお、前者の場合であっても、スルホン酸基の
一部をイオウ化合物で中和処理したイオン交換樹脂を使
用してもよい。
【0008】本発明で使用し得る陽イオン交換樹脂は通
常の市販品で差し支えなく、ゲル型でもポ−ラス型でも
よいが、架橋度は例えば、2〜8%と比較的低いものが
好ましい。陽イオン交換樹脂中のスルホン酸基の一部を
イオウ化合物で処理して中和する場合、中和率はスルホ
ン酸基に対して5〜40モル%、好ましくは10〜25
モル%である。この中和率が低すぎても、高すぎても充
分な触媒活性を発揮することはできない。この中和処理
の方法として、市販の強酸性陽イオン交換樹脂を水中で
膨潤させ、これにイオウ化合物の水溶液を攪拌下、徐々
に滴下混合し、ついで、20〜50℃の温度で0.5〜
4時間程度、攪拌を続けることにより容易に中和するこ
とができる。中和処理した樹脂は、水洗したのち熱風乾
燥し、更に必要に応じて、例えば、n−ヘプタン、n−
ヘキサンのような炭化水素で共沸脱水したのちに回収す
ることができる。あるいは、水洗後の樹脂を90重量%
フェノ−ル中に10〜30時間放置し、続いて連続的に
溶融したフェノ−ルを通過させることで、樹脂中の水分
を取り除くことも可能である。この中和処理に使用する
イオウ化合物としては、例えば、2,2−ジメチルチア
ゾリジン、2−メチル−2−エチルチアゾリジンなどの
チアゾリジン類、2−メルカプトエチルアミン、3−メ
ルカプトブチルアミンなどのメルカプトアルキルアミン
類、1,4−アミノチオフェノ−ルなどのアミノチオフ
ェノ−ル類、3−メルカプトメチルピリジン、3−メル
カプトエチルピリジンなどのメルカプトアルキルピリジ
ン類、あるいはこれらの塩などが挙げられる。
常の市販品で差し支えなく、ゲル型でもポ−ラス型でも
よいが、架橋度は例えば、2〜8%と比較的低いものが
好ましい。陽イオン交換樹脂中のスルホン酸基の一部を
イオウ化合物で処理して中和する場合、中和率はスルホ
ン酸基に対して5〜40モル%、好ましくは10〜25
モル%である。この中和率が低すぎても、高すぎても充
分な触媒活性を発揮することはできない。この中和処理
の方法として、市販の強酸性陽イオン交換樹脂を水中で
膨潤させ、これにイオウ化合物の水溶液を攪拌下、徐々
に滴下混合し、ついで、20〜50℃の温度で0.5〜
4時間程度、攪拌を続けることにより容易に中和するこ
とができる。中和処理した樹脂は、水洗したのち熱風乾
燥し、更に必要に応じて、例えば、n−ヘプタン、n−
ヘキサンのような炭化水素で共沸脱水したのちに回収す
ることができる。あるいは、水洗後の樹脂を90重量%
フェノ−ル中に10〜30時間放置し、続いて連続的に
溶融したフェノ−ルを通過させることで、樹脂中の水分
を取り除くことも可能である。この中和処理に使用する
イオウ化合物としては、例えば、2,2−ジメチルチア
ゾリジン、2−メチル−2−エチルチアゾリジンなどの
チアゾリジン類、2−メルカプトエチルアミン、3−メ
ルカプトブチルアミンなどのメルカプトアルキルアミン
類、1,4−アミノチオフェノ−ルなどのアミノチオフ
ェノ−ル類、3−メルカプトメチルピリジン、3−メル
カプトエチルピリジンなどのメルカプトアルキルピリジ
ン類、あるいはこれらの塩などが挙げられる。
【0009】一方、イオウ化合物を反応系に添加する場
合には、原料フェノ−ル類及び9−フルオレノンの総重
量に対して、0.01〜0.5重量%である。ここで、
使用されうるイオウ化合物としては、例えば、メチルメ
ルカプタン、エチルメルカプタン、n−オクチルメルカ
プタン、3−メルカプトプロピオン酸、H2 Sなどが挙
げられ、原料に可溶なものであれば何でもよい。
合には、原料フェノ−ル類及び9−フルオレノンの総重
量に対して、0.01〜0.5重量%である。ここで、
使用されうるイオウ化合物としては、例えば、メチルメ
ルカプタン、エチルメルカプタン、n−オクチルメルカ
プタン、3−メルカプトプロピオン酸、H2 Sなどが挙
げられ、原料に可溶なものであれば何でもよい。
【0010】本発明の縮合反応の反応形式は、工業的に
は陽イオン交換樹脂の触媒を固定床として充填した反応
帯域に反応原料をピストンフロ−で連続的に流通する方
法や陽イオン交換樹脂の触媒を原料とともに反応器内に
装入し、バッチ式で繰り返し触媒を使用する方法が挙げ
られる。また、イオウ化合物を添加する場合には、イオ
ウ化合物は原料とともに供給する。反応終了後の混合物
は常法に従って、晶析処理によりBHPF(フェノ−ル
類付加物)の結晶を回収する。ここで回収される結晶は
BHPFとフェノ−ル類との付加物であり、この結晶は
加熱処理することによりフェノ−ル成分を容易に除去す
ることができ、BHPFを製品として回収することがで
きる。あるいは反応液をアルコール系の溶媒に溶解し、
その後、水と混合して析出した結晶を濾過してもBHP
Fを回収することができる。
は陽イオン交換樹脂の触媒を固定床として充填した反応
帯域に反応原料をピストンフロ−で連続的に流通する方
法や陽イオン交換樹脂の触媒を原料とともに反応器内に
装入し、バッチ式で繰り返し触媒を使用する方法が挙げ
られる。また、イオウ化合物を添加する場合には、イオ
ウ化合物は原料とともに供給する。反応終了後の混合物
は常法に従って、晶析処理によりBHPF(フェノ−ル
類付加物)の結晶を回収する。ここで回収される結晶は
BHPFとフェノ−ル類との付加物であり、この結晶は
加熱処理することによりフェノ−ル成分を容易に除去す
ることができ、BHPFを製品として回収することがで
きる。あるいは反応液をアルコール系の溶媒に溶解し、
その後、水と混合して析出した結晶を濾過してもBHP
Fを回収することができる。
【0011】
実施例1
ビ−カ−にスルホン酸型陽イオン交換樹脂(ロ−ム・ア
ンド・ハ−ス社製、商品名:アンバ−ライトIR−11
8)150mlを入れ、水で充分に洗浄した。デカンテ
−ションによりこの洗浄水を除いたのち、水300gを
加え、室温で攪拌下、2−メルカプトエチルアミン塩酸
塩6.1gを含有する水溶液50gを徐々に1時間かけ
て滴下混合した。滴下終了後、室温で更に2時間攪拌を
続けたのち、樹脂を濾過し水洗した。このようにして得
た樹脂を分析し、スルホン酸基に対する中和率を計算し
たところ、中和率は25.1%であった。この樹脂を乾
燥するために、この樹脂を連続反応器(30Φ×300
mm) に充填し、10重量%の水を含むフェノ−ル15
0gを加えて、50℃で12時間放置した。この含水フ
ェノ−ルを除き、再び10重量%の水を含むフェノ−ル
により、同じ条件で脱水を行ったのち、50℃のフェノ
−ルを連続的に流通させ、流出するフェノ−ル中の水分
量が0.2重量%になるまでこの脱水操作を続けた。
ンド・ハ−ス社製、商品名:アンバ−ライトIR−11
8)150mlを入れ、水で充分に洗浄した。デカンテ
−ションによりこの洗浄水を除いたのち、水300gを
加え、室温で攪拌下、2−メルカプトエチルアミン塩酸
塩6.1gを含有する水溶液50gを徐々に1時間かけ
て滴下混合した。滴下終了後、室温で更に2時間攪拌を
続けたのち、樹脂を濾過し水洗した。このようにして得
た樹脂を分析し、スルホン酸基に対する中和率を計算し
たところ、中和率は25.1%であった。この樹脂を乾
燥するために、この樹脂を連続反応器(30Φ×300
mm) に充填し、10重量%の水を含むフェノ−ル15
0gを加えて、50℃で12時間放置した。この含水フ
ェノ−ルを除き、再び10重量%の水を含むフェノ−ル
により、同じ条件で脱水を行ったのち、50℃のフェノ
−ルを連続的に流通させ、流出するフェノ−ル中の水分
量が0.2重量%になるまでこの脱水操作を続けた。
【0012】このようにして調製されたイオン樹脂固定
床に、9−フルオレノン15.2重量部、フェノ−ル1
00重量部を溶融混合した原料を、反応温度60℃、L
HSV0.6hr-1で流した。反応液を分析したとこ
ろ、フルオレノン転化率は90.5%であり、選択率は
94.2%であった。この反応液30.0gを25.0
gのメタノ−ルに溶解し、さらに水150gを加えて析
出した結晶を濾過後洗浄し、9,9−ビス(ヒドロキシ
フェニル) フルオレン6.5gを得た。得られた結晶の
純度は97.7%であった。
床に、9−フルオレノン15.2重量部、フェノ−ル1
00重量部を溶融混合した原料を、反応温度60℃、L
HSV0.6hr-1で流した。反応液を分析したとこ
ろ、フルオレノン転化率は90.5%であり、選択率は
94.2%であった。この反応液30.0gを25.0
gのメタノ−ルに溶解し、さらに水150gを加えて析
出した結晶を濾過後洗浄し、9,9−ビス(ヒドロキシ
フェニル) フルオレン6.5gを得た。得られた結晶の
純度は97.7%であった。
【0013】実施例2
イオウ化合物で中和処理しない触媒を使用した例
実施例1と同じイオン交換樹脂150mlを水で充分に
洗浄後、この樹脂を乾燥するために、この樹脂を連続反
応器(30Φ×300mm)に充填し、実施例1と同じ
条件で脱水を行なった。
洗浄後、この樹脂を乾燥するために、この樹脂を連続反
応器(30Φ×300mm)に充填し、実施例1と同じ
条件で脱水を行なった。
【0014】このようにして調製されたイオン樹脂固定
床に、9−フルオレノン15.2重量部、フェノ−ル1
00重量部、3−メルカプトプロピオン酸0.30重量
部を溶融混合した原料を、反応温度60℃、LHSV
0.6hr-1で流した。反応液を分析したところ、フル
オレノン転化率は89.1%であり、選択率は92.6
%であった。この反応液30.0gを25.0gのメタ
ノ−ルに溶解し、さらに水150gを加えて析出した結
晶を濾過後洗浄し、9,9−ビス(ヒドロキシフェニ
ル) フルオレン6.2gを得た。得られた結晶の純度は
96.8%であった。
床に、9−フルオレノン15.2重量部、フェノ−ル1
00重量部、3−メルカプトプロピオン酸0.30重量
部を溶融混合した原料を、反応温度60℃、LHSV
0.6hr-1で流した。反応液を分析したところ、フル
オレノン転化率は89.1%であり、選択率は92.6
%であった。この反応液30.0gを25.0gのメタ
ノ−ルに溶解し、さらに水150gを加えて析出した結
晶を濾過後洗浄し、9,9−ビス(ヒドロキシフェニ
ル) フルオレン6.2gを得た。得られた結晶の純度は
96.8%であった。
【0015】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、製品中に含
まれる不純物の量を低減することができ、精製工程等を
簡略化することができるばかりでなく、排水処理や反応
器の腐食等の問題も軽減することができる。
まれる不純物の量を低減することができ、精製工程等を
簡略化することができるばかりでなく、排水処理や反応
器の腐食等の問題も軽減することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 9−フルオレノンと、フェノ−ルおよび
アルキルフェノ−ルから選ばれたフェノ−ル類とを触媒
の存在下、縮合反応させて9,9−ビス(ヒドロキシフ
ェニル) フルオレン類を製造するにあたり、イオウ化合
物で中和処理した水不溶性のスルホン酸型陽イオン交換
樹脂を触媒として使用することを特徴とする9,9−ビ
ス(ヒドロキシフェニル) フルオレン類の製造方法。 - 【請求項2】 9−フルオレノンと、フェノ−ルおよび
アルキルフェノ−ルから選ばれたフェノ−ル類とを触媒
の存在下、縮合反応させて9,9−ビス(ヒドロキシフ
ェニル) フルオレン類を製造するにあたり、水不溶性の
スルホン酸型陽イオン交換樹脂を触媒として使用し、且
つイオウ化合物の存在下に反応することを特徴とする
9,9−ビス(ヒドロキシフェニル) フルオレン類の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3179000A JPH05980A (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 9,9−ビス(ヒドロキシフエニル)フルオレン類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3179000A JPH05980A (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 9,9−ビス(ヒドロキシフエニル)フルオレン類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05980A true JPH05980A (ja) | 1993-01-08 |
Family
ID=16058366
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3179000A Pending JPH05980A (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 9,9−ビス(ヒドロキシフエニル)フルオレン類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05980A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10114695A (ja) * | 1996-09-23 | 1998-05-06 | Bayer Ag | ビスフエノール合成触媒 |
JP2006193505A (ja) * | 2004-12-14 | 2006-07-27 | Osaka Gas Co Ltd | フルオレン誘導体の製造方法 |
JP2015178592A (ja) * | 2014-02-27 | 2015-10-08 | 新日鉄住金化学株式会社 | フルオレン骨格含有エポキシ樹脂の製造方法、エポキシ樹脂組成物、及び硬化物 |
-
1991
- 1991-06-25 JP JP3179000A patent/JPH05980A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10114695A (ja) * | 1996-09-23 | 1998-05-06 | Bayer Ag | ビスフエノール合成触媒 |
JP2006193505A (ja) * | 2004-12-14 | 2006-07-27 | Osaka Gas Co Ltd | フルオレン誘導体の製造方法 |
JP2015178592A (ja) * | 2014-02-27 | 2015-10-08 | 新日鉄住金化学株式会社 | フルオレン骨格含有エポキシ樹脂の製造方法、エポキシ樹脂組成物、及び硬化物 |
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A02 | Decision of refusal |
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