JPH0596490U - 遠心型送風機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ケーシングＰにおける軸Ｏの軸心方向の両方
側に空気取入口３Ａ，３Ｂが形成されている遠心型送風
機（いわゆる両吸込み型の遠心型送風機）であって、羽
根車Ｆが、前記軸Ｏの軸心方向に隣接配置される２枚の
羽根車主板１Ａ，１Ｂの夫々に複数の羽根部材２を付設
して構成されている遠心型送風機。 【効果】 １枚の羽根車主板に係る部分を片吸込み型の
遠心型送風機の羽根車に兼用させることができるから、
両吸込み型の遠心型送風機と片吸込み型の遠心型送風機
とで共通の羽根車を使用することができ、もって、生産
設備の合理化や生産コストの低減を図った遠心型送風機
を提供することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、羽根車が、軸によってケーシングの内部に支持され、ケーシングに おける前記軸の軸心方向の両方側に空気取入口が形成されている遠心型送風機に 関する。（以下、ケーシングにおける前記軸の軸心方向の両方側に空気取入口が 形成されている遠心型送風機のことを、「両吸込み型の遠心型送風機」と言う。 ）

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の両吸込み型の遠心型送風機において、羽根車は、図５に示すよ うに、１枚の羽根車主板１６の両側の板面上に、複数の羽根部材１７が付設され て構成されていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、遠心型送風機においては、図６に示すような、空気取入口３が ケーシングＰの片側にのみ形成されている遠心型送風機（以下、「片吸込み型の 遠心型送風機」と言う）も一般に良く使用されており、生産設備の合理化や生産 コストの低減を図るため、両吸込み型の遠心型送風機と片吸込み型の遠心型送風 機とで、共通の羽根車を使用することが考えられるのであるが、 上記従来技術によれば、羽根車は、複数の羽根部材１７が１枚の羽根車主板１ ６の、両側の、板面上に付設されて構成されているから、これを片吸込み型の遠 心型送風機に使用すると、羽根車の半分、すなわち、羽根車主板１６の空気取入 口３とは反対側の板面上に付設されている複数の羽根部材１７は羽根車としては 機能しないことになり、従って、羽根車を、片吸込み型の遠心型送風機に兼用さ せることができなかった。 本考案は、上記従来欠点を解消する点にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 本考案による遠心型送風機の特徴構成は、羽根車が、前記軸の軸心方向に隣接 配置される２枚の羽根車主板の夫々に、複数の羽根部材を付設して構成されてい る点にある。

【０００５】

【作用】

本考案の特徴構成によれば、羽根車は、前記軸の軸心方向に隣接配置される２ 枚の羽根車主板によって構成され、従って、複数の羽根部材は、夫々の羽根車主 板の、主に一方側の板面上に付設されることになるから、１枚の羽根車主板に係 る部分を片吸込み型の遠心型送風機の羽根車に兼用させることができる。

【０００６】

【考案の効果】

本考案の特徴構成によれば、１枚の羽根車主板に係る部分を片吸込み型の遠心 型送風機の羽根車に兼用させることができるから、両吸込み型の遠心型送風機と 片吸込み型の遠心型送風機とで共通の羽根車を使用することができ、もって、生 産設備の合理化や生産コストの低減を図った遠心型送風機を提供することができ る。

【０００７】

【実施例】

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。 図１及び図２には、両吸込み型の遠心型送風機が示されている。 遠心型送風機は、かたつむり型のケーシングＰと、ケーシングＰの内部に軸Ｏ によって支持されている羽根車Ｆとから構成されている。 羽根車Ｆは、軸Ｏに対して固定されている羽根車主板１と、羽根車主板１の板 面上に付設された複数の羽根部材２とで構成される、いわゆる多翼型羽根車であ る。 ケーシングＰの前記軸Ｏの軸心方向の両方側には、空気取入口３Ａ、及び、３ Ｂが形成されている。ケーシングＰの上面には、空気排出口４が形成されている 。

【０００８】 従って、ケーシングＰ内の空気は、羽根車Ｆの回転に伴ってケーシングＰ内で 回転され、且つ、その遠心力によって羽根車Ｆの遠心方向に向かって流れ出し、 結局、ケーシングＰにおける羽根車Ｆの遠心方向に位置する部分の内面側に沿っ て羽根車Ｆの回転する方向に送風され、空気排出口４に導かれて排出される。そ して、それに伴って空気取入口３Ａ及び３ＢからケーシングＰ内に空気が取り込 まれ、もって、空気の送風が行われるように構成されている。

【０００９】 空気取入口３Ａ及び３Ｂは、円形の開口部として、ケーシングＰの前記軸Ｏの 軸心方向の両方側に夫々形成され、その直径は、多翼型羽根車としての羽根車Ｆ の羽根車の直径よりも広く構成されている。 又、空気取入口３Ａ及び３Ｂの夫々には、取り入れた空気を羽根車Ｆの内方に 導く吸込みコーン５が備えられている。吸込みコーン５は、縁部分５ａがケーシ ングＰに取付ネジ６によって締め付け固定されることにより、ケーシングＰに対 して着脱自在に設けられている。又、コーン部分５ｂは、ケーシングＰの内方側 に向かって先細りの円筒状に形成され、空気取入口３Ａ又は３Ｂから取り入れら れた空気を、前記複数の羽根部材２よりも軸Ｏ側に位置する羽根車Ｆの内部空間 に導くように構成されている。

【００１０】 軸Ｏの両端は軸受け部７によって支持されている。軸受け部７は、平板のフレ ームがＴ字型に組まれた軸受け部支持枠体８に固定されている。軸受け部支持枠 体８は、ケーシングＰに付設されている部材としての固定枠９に固定されている 。 固定枠９は、ケーシングＰにおいて、空気取入口３Ａ又は３Ｂ（吸込みコーン ５の縁部分５ａが締め付け固定される、ケーシングＰ側の開口の縁部を含む）よ りも外側の位置で、且つ、開口部の左右の位置に縦姿勢に固着されたＬ字鋼９ａ と、開口部の下方の位置に横姿勢に固着されたＬ字鋼９ｂとから構成されている 。 従って、軸受け部支持枠体８は、Ｔ字型に組まれたフレームの左右端及び下端 に形成されている取付部分８ａが取付ネジ１０によって固定枠９に締め付け固定 されることにより、固定枠９に対して着脱自在に設けられている。

【００１１】 さて、羽根車Ｆについて詳述する。 羽根車Ｆには、前記軸Ｏの軸心方向に隣接配置される２枚の羽根車主板１Ａ、 及び、１Ｂが備えられている。羽根車主板１Ａには、空気取入口３Ａ側に面して いる板面上にのみ、その周縁部に複数の羽根部材２が付設されている。羽根車主 板１Ｂには、空気取入口３Ｂ側に面している板面上にのみ、その周縁部に複数の 羽根部材２が付設されている。 すなわち、羽根車Ｆの羽根車主板１Ａに係る部分は、図６に示す、片吸込み型 の遠心型送風機の羽根車Ｆ’と同じ構成部品によって構成されている。そして、 羽根車主板１Ｂに係る部分は、羽根車Ｆの羽根車主板１Ａに係る部分と同じ構成 部品が、左右を逆にして取り付けられることによって構成されている。

【００１２】 羽根車主板１Ａ及び羽根車主板１Ｂは、共に、前記軸Ｏに備えられたハブ１１ のフランジ部分１１ａに、取付ネジ１２によって、前記軸Ｏ周りの４箇所で締め 付け固定されている。取付ネジ１２の羽根車主板１Ａと羽根車主板１Ｂとの間に は、スペーサー１３が介裝され、羽根車主板１Ａと羽根車主板１Ｂとは、取付ネ ジ１２によって共締めされている。尚、ハブ１１は、キー１４によって、軸Ｏに 対して周り止めされて備えられている。

【００１３】 〔別実施例〕 上述の実施例において、羽根車主板１Ａと羽根車主板１Ｂとは、スペーサー１ ３を介して共通のハブ１１に共締めで固定されていたが、図３に示すように、別 々のハブ１５Ａ、及び、１５Ｂに、夫々で取り付けられていても良い。

【００１４】 又、上記構成の場合には、軸Ｏ及び羽根車Ｆは、図４に示すように、１個の軸 受け部７によって支持されても良い。

【００１５】 尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記 すが、該記入により本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】両吸込み型の遠心型送風機の全体構成を示す縦
断面図

【図２】両吸込み型の遠心型送風機の全体構成を示す正
面図

【図３】別実施例の羽根車を示す縦断面図

【図４】別実施例の羽根車を示す縦断面図

【図５】従来例の羽根車を示す縦断面図

【図６】片吸込み型の遠心型送風機の全体構成を示す縦
断面図

【符号の説明】

Ｆ 羽根車 Ｏ 軸 Ｐ ケーシング １Ａ 羽根車主板 １Ｂ 羽根車主板 ２ 羽根部材 ３Ａ 空気取入口 ３Ｂ 空気取入口

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 羽根車（Ｆ）が、軸（Ｏ）によってケー
   シング（Ｐ）の内部に支持され、前記ケーシング（Ｐ）
   における前記軸（Ｏ）の軸心方向の両方側に空気取入口
   （３Ａ），（３Ｂ）が形成されている遠心型送風機であ
   って、 前記羽根車（Ｆ）が、前記軸（Ｏ）の軸心方向に隣接配
   置される２枚の羽根車主板（１Ａ），（１Ｂ）の夫々
   に、複数の羽根部材（２）を付設して構成されている遠
   心型送風機。