JPH0596031U - 板ガラス搬送用ロール - Google Patents

板ガラス搬送用ロール

Info

Publication number
JPH0596031U
JPH0596031U JP3748292U JP3748292U JPH0596031U JP H0596031 U JPH0596031 U JP H0596031U JP 3748292 U JP3748292 U JP 3748292U JP 3748292 U JP3748292 U JP 3748292U JP H0596031 U JPH0596031 U JP H0596031U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
metal roll
plate glass
heat insulating
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3748292U
Other languages
English (en)
Inventor
敏郎 伊熊
敏和 近藤
史敏 小林
竜郎 梅山
慶一郎 荒木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Sheet Glass Co Ltd filed Critical Nippon Sheet Glass Co Ltd
Priority to JP3748292U priority Critical patent/JPH0596031U/ja
Publication of JPH0596031U publication Critical patent/JPH0596031U/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温状態にある板ガラスの品質を損なうこと
なく搬送することが可能な板ガラス搬送用ロールを提供
する。 【構成】 中空部を有する金属製ロールの外周面に、セ
ラミックで構成される断熱層を被覆した板ガラスの搬送
用ロールであり、前記金属製ロールの内部には、間隙を
介して内管が同心状に配設されており、さらに内管の内
部は冷却媒体で満たされている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、徐冷炉などで高温で成形された板ガラスの搬送に供される搬送用ロ ールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
板ガラスを製造する方法として、溶融したガラスを一対の圧延用ロールによっ て板状に成形した後、その直後の軟化状態にある板状ガラスを例えば下面から支 持搬送しながら冷却することにより、板ガラスを連続的に成形するロールアウト 方式が知られている。
【0003】 前記搬送用ロールは、およそ1000℃という高温の溶融ガラスに直接接触す るため耐熱性および耐食性が要求され、このため従来の搬送用ロールは高クロム 、高ニッケル含有の耐熱合金、あるいはステンレス鋼などの金属材料により形成 されている。
【0004】 また、より耐熱性のあるロールとして、セラミック系のシリカやシリカ/アル ミナなどの材料を用いた搬送用セラミックロールが知られている。前記セラミッ クロールは、熱衝撃や機械的衝撃には弱いが、熱伝導率が低くガラスを冷却する ことなく搬送することが可能である。
【0005】 さらに、金属ロール表面の酸化を防止するため、金属ロール外周面にセラミッ クファイバーを固めてロール状にしたものが提案されている。このタイプは、熱 衝撃に強く、また熱伝導率が低いために高温状態の板ガラスを冷却することも少 ないが、機械的衝撃に劣る。
【0006】 さらに、高温の鋼材を搬送するためのセラミック熔射ロールとして、多くの種 類が知られている。例えば、特公昭63−26183号公報に記載の技術では、 Y23を4〜25重量%、残部がZrO2からなるセラミック被覆で耐摩耗性 とビルドアップ防止、すなわち鋼材からの酸化物、鉄粉がロール表面に凝着堆積 し、鋼材に傷が付くことを防止することに優れた連続熱処理炉のハースロールが 開示されている。また、特開平1−136957号公報においては、熔射材とし てCr23−ZrO2系を、特開昭63−53249号公報にはZrO2系の セラミックのサーメットが開示されている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
金属ロールは汎用性が高く、一般に多く使用されているが、高温状態にある板 ガラスの温度を維持しながら搬送することは極めて困難である。すなわち、金属 ロールは熱伝導率が高いため、金属ロールに接触した高温状態にある板ガラス表 面が瞬間的に冷やされる。その結果、板ガラス表面にビリあるいはクラックが発 生し易い。
【0008】 また、従来のステンレス鋼製の搬送用ロールは、耐熱性には優れているものの 耐食性に劣るため、高温下での長時間の使用に伴いロール表面が酸化して凹凸が 生じたりロールが変形する等の問題点が生じる。
【0009】 これに対して、セラミックロールのうちシリカ/アルミナ質ロールは、耐熱性 に優れ熱伝導率が低い。このため、1000℃程度の高温下でも長時間の使用に 充分対応でき、ガラスのビリやクラック対策にも非常に有効である。
【0010】 しかし、セラミックは本来脆性材料であるため、機械的強度や熱衝撃に弱く、 操業条件の変更時等において破損する危険性が非常に高いという欠点を有する。 また、材料自体が硬く脆いため、研磨仕上げ等の加工精度を出すのが非常に難し い。
【0011】 一方、シリカロールは、700℃前後の板ガラス用ハースロールとして使用さ れ、上記シリカ/アルミナ質ロールと比較して加工が容易であるものの、やはり 機械的強度や熱衝撃に弱く、破損の危険性が高い。
【0012】 このように、金属製、セラミック製のいずれの材料で製造されたロールも高温 状態の板ガラス搬送用ロールとしては満足するものが得られなかった。
【0013】 本考案は、高温の板ガラスの品質を損なうことなく搬送することが可能な板ガ ラス搬送用ロールを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本考案に係る板ガラス搬送用ロールは、中空部を 有する金属製ロールの外周面に、セラミックで構成される断熱層を被覆した板ガ ラスの搬送用ロールにおいて、前記金属製ロール内に間隙を介して内管を同心状 に配設し、該内管の内部を冷却媒体で満たしたことを特徴とする板ガラス搬送用 ロールである。
【0015】 断熱層には、低熱伝導率、高温時における耐酸化性や耐食性及び構造安定性、 金属製ロールの熱膨張率に近似した熱膨張率を有することなどの特性が要求され る。このため、前記金属製ロールの外周面に、セラミック材料を熔射被覆して断 熱層を設けている。
【0016】 また、金属製ロールは中空体で構成されるとともに、この金属製ロール内に間 隙を介して内管が同心状に配設されており、この内管の内部が冷却媒体で満たさ れている。冷却媒体としては、例えば水や空気などが用いられ、断熱層に直接接 触する高温状態の板ガラス下面の品質に悪影響を及ぼさない範囲で金属製ロール の冷却を穏やかに行うことができる。
【0017】 また、金属製ロールと内管との間隙に、例えばセラミックファイバーなどの無 機材質の保温材料を充填することも良く、金属製ロールの冷却をさらに穏やかに 行うことが可能となる。
【0018】
【作用】
本考案においては、外周面に断熱層を被覆した金属製ロールが中空体より構成 されるとともに、この金属製ロール内に間隙を介して該金属製ロールと同心状に 内管を配設し、さらに内管の内部を冷却媒体で満たして流すことにより、内部か ら穏やかに冷却するように構成しているので、金属製ロールの変形、酸化、摩耗 などの劣化が防止され、しかも断熱層と直接に接触する高温状態の板ガラスは冷 却が抑制されてガラスの品質低下が生じない。したがって、金属製ロールを長期 間安定状態にて使用可能となる。
【0019】
【実施例】
以下、本考案の実施例を添付図面を参照して説明する。ここで図1は、本考案 を適用した板ガラス搬送用ロールの横断面図、図2は板ガラス搬送用ロールの縦 断面図、図3は他の実施例に係る搬送用ロールの横断面図である。
【0020】 図1および図2に示すように、板ガラス搬送用ロール1は、金属製ロール2と 該金属製ロール2内に間隙5を介して内管3が同心状に配設されることにより構 成されている。
【0021】 金属製ロール2は、耐熱鋼であればいかなる材料のものも適用できるが、中で もステンレス鋼(例えばSUS310S、SUS316Lなど)、あるいは耐熱 製金属(例えばNi−Cr系合金やNi−Cr−Co系合金)は好ましい材料で ある。
【0022】 一方、内管3は、汎用の構造用鋼管など適宜の材料により構成される。前記内 管3は、搬送用ロールによる板ガラス搬送時に、その内部に満たされた冷却媒体 6を流して金属製ロール2を穏やかに冷却する。冷却媒体6として水を用いる場 合には、流量を1〜10l/s、空気を用いる場合には5〜50l/sの範囲と することにより、上記内管3の厚さとの関係から搬送用ロールの冷却を穏やかに 、かつ最良の条件で行うことが可能となる。
【0023】 また、金属製ロール2の外周面には、例えばY23とZrO2とで構成され るセラミック製の断熱層4が周設されている。この場合において、Y23の添 加量は、4重量%未満ではZrO2の安定化が不十分で高温摩耗性に劣り、金属 製ロールからの剥離が生じ易い。一方、Y23の添加量が20重量%を越える と、同様に金属製ロールから剥離し易く効果が見られない。したがって、Y23 の添加量は、4〜20重量%の範囲とすることが好ましい。
【0024】 また、断熱層の厚みは0.1mm未満では、金属製ロールへの断熱効果に乏し い。一方、断熱層の厚みが2mmを越えると、金属製ロールから剥離し易く、ま た経済性の面からも好ましくない。したがって、断熱層の厚みは0.1〜2mm の範囲とするのが好ましい。
【0025】 なお、金属製ロール2と断熱層4の間に、サーメット層を設ければ、搬送用ロ ール1の耐熱性がさらに向上するので好ましい。前記サーメット層は、金属製ロ ール2の熱膨張係数と断熱層4の熱膨張係数との中間値を有する材料を用いるこ とが好ましい。
【0026】 また、図3のように、金属製ロール2と内管3との間隙5に保温材料7を充填 することも、金属製ロール2の冷却を穏やかに行う上で好ましい態様である。
【0027】 以下に、具体的な実施例を挙げて説明する。
【0028】 (実施例1) 金属製ロールとしてSUS310材(5mm厚さ)を用い、また内管として構 造用鋼管(2mm厚さ)を用いた。そして、前記金属製ロールの外周表面にY2 3を約8重量%、残部がZrO2よりなるセラミック材料を耐熱金属結合層を 介して熔射により被覆(0.2mm厚さ)して断熱層を形成した。
【0029】 次に、上記の処理を終了した金属製ロール内に間隙を介して内管を同心状にセ ットし、所望の板ガラス搬送用ロールを得た。
【0030】 この搬送用ロールを用いて、約750℃の高温状態にある板ガラスを搬送した 。このとき、内管の内部に水を流量3l/sで流し、金属製ロールを内側面から 冷却した。この結果、金属製ロールは劣化しておらず、しかも搬送後のガラス下 面にビリの発生はなく、ガラス下面の温度低下は無視できる程度であった。
【0031】 さらに、この板ガラス搬送用ロールを約1ヶ月間連続使用した後、金属製ロー ルの表面を観察したところ、剥離、亀裂および摩耗はいずれも認められなかった 。また、金属製ロールの断熱層表面を表面凹凸計で測定したところ、その表面形 状は使用の前後でほとんど変化がなく、耐摩耗性は充分であり、ガラスとの反応 もないことが確認された。
【0032】 (実施例2) 金属製ロールとしてNi−Cr系合金材(5mm厚さ)を用い、また内管とし て構造用鋼管(2mm厚さ)を用いた。そして、前記金属製ロールの外周表面に は、実施例1と同様にY23を約8重量%、残部がZrO2よりなるセラミッ ク材料を耐熱金属結合層を介して熔射により被覆(0.2mm厚さ)して断熱層 を形成した。
【0033】 この金属製ロール内に間隙を介して内管を同心状にセットし、さらに金属製ロ ールと内管との間隙にSiO2−Al2O系セラミックファイバーからなる保温 材料を充填し、板ガラス搬送用ロールを得た。
【0034】 この板ガラス搬送用ロールを用いて、約900℃の高温状態にある板ガラスを 搬送した。このとき、内管の内部に空気を流量12l/sで流し、金属製ロール を内側面から冷却した。
【0035】 この結果、搬送後のガラス下面には、ビリ、クラックおよび反りの発生はなく 、金属製ロールの変形、酸化もなかった。
【0036】
【考案の効果】
以上説明したように本考案によれば、金属製ロールの内側から冷却しつつ高温 状態にある板ガラスの搬送を行えるようにしたので、金属製ロールの劣化を防止 することができ、耐久性を大幅に向上させる。
【0037】 また、金属製ロールと内管との間隙に保温材料を充填した場合には、金属製ロ ールの冷却をさらに穏やかに行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の板ガラス搬送用ロールの横断面図
【図2】 本考案の板ガラス搬送用ロールの縦断面図
【図3】 本考案の他の実施例に係る板ガラス搬送用ロ
ールの横断面図
【符号の説明】
1 搬送用ロール 5 間隙 2 金属製ロール 6 冷却媒体 3 内管 7 保温材料 4 断熱層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 梅山 竜郎 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 (72)考案者 荒木 慶一郎 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空部を有する金属製ロールの外周面に
    セラミックで構成される断熱層を被覆した板ガラスの搬
    送用ロールにおいて、前記金属製ロール内に間隙を介し
    て内管を同心状に配設し、該内管の内部を冷却媒体で満
    たしたことを特徴とする板ガラス搬送用ロール。
  2. 【請求項2】 前記冷却媒体は水または空気である請求
    項1に記載の板ガラス搬送用ロール。
  3. 【請求項3】 前記金属製ロールと前記内管との間隙に
    保温材料が充填されてなる請求項1又は2に記載の板ガ
    ラス搬送用ロール。
  4. 【請求項4】 前記断熱層の厚みは0.1〜2mmの範
    囲である請求項1乃至3に記載の板ガラス搬送用ロー
    ル。
JP3748292U 1992-06-04 1992-06-04 板ガラス搬送用ロール Pending JPH0596031U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3748292U JPH0596031U (ja) 1992-06-04 1992-06-04 板ガラス搬送用ロール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3748292U JPH0596031U (ja) 1992-06-04 1992-06-04 板ガラス搬送用ロール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0596031U true JPH0596031U (ja) 1993-12-27

Family

ID=12498746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3748292U Pending JPH0596031U (ja) 1992-06-04 1992-06-04 板ガラス搬送用ロール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0596031U (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20140146949A (ko) * 2013-06-18 2014-12-29 주식회사 엘지화학 유리판 이송용 롤러
JP2016052966A (ja) * 2014-09-03 2016-04-14 日本電気硝子株式会社 成形用ロール、及び板ガラスの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20140146949A (ko) * 2013-06-18 2014-12-29 주식회사 엘지화학 유리판 이송용 롤러
JP2016052966A (ja) * 2014-09-03 2016-04-14 日本電気硝子株式会社 成形用ロール、及び板ガラスの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0596031U (ja) 板ガラス搬送用ロール
JP3160405B2 (ja) 高温鋼材搬送用ロール
JPH03272959A (ja) 耐ビルドアップ性ならびに高温耐摩耗性に優れる搬送用ロール
JP4332449B2 (ja) 鋼板の連続焼鈍炉用ハースロールに被覆した溶射被膜
JP2944904B2 (ja) 高温鋼材搬送用ロール
JPH04260623A (ja) フロートガラス製造用ロール
JPS6347379A (ja) 熱処理炉用炉内ロ−ル及びその製造方法
JP2000273614A (ja) 溶融ガラス製造設備用ロールおよびその製造方法
JPS58116956A (ja) 高珪素薄鋼帯製造用ロ−ル
JP4774786B2 (ja) 炉内構造物被覆用溶射被膜およびその形成方法
JP5137608B2 (ja) 耐浸炭性に優れた溶射皮膜を有する金属部材
JPH04260622A (ja) フロートガラス製造用ロール
JPS6353249A (ja) 熱処理炉用ロ−ラ
JPS6023171B2 (ja) 連続式熱処理炉用ハ−スロ−ル
JPH03215622A (ja) ウォーキングビーム
JPH01122611A (ja) 高温鋼材用搬送ロール
JPS63250448A (ja) 熱処理炉用ロ−ル
JP3043917B2 (ja) 耐剥離性、耐摩耗性、耐ビルドアップ性に優れた熱処理炉用ロール
JP2005105338A (ja) 搬送ロール及び連続焼鈍炉用ハースロール
JP4715105B2 (ja) 熱処理用ハースロール
JPS6331531B2 (ja)
JPH07173524A (ja) 鋼板の連続焼鈍炉用ハースロール
JPS61150761A (ja) 高温鋼片の抜熱防止搬送用ロ−ラ
JP2626736B2 (ja) 耐ビルドアップ性にすぐれた熱処理炉用ロール
JPS5970712A (ja) 耐摩耗性と耐ビルドアツプ性の優れた連続焼鈍炉のハ−スロ−ル