JPH059517A - 高炉操業方法 - Google Patents

高炉操業方法

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JPH059517A
JPH059517A JP18543491A JP18543491A JPH059517A JP H059517 A JPH059517 A JP H059517A JP 18543491 A JP18543491 A JP 18543491A JP 18543491 A JP18543491 A JP 18543491A JP H059517 A JPH059517 A JP H059517A
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JP
Japan
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pulverized coal
hot air
blast furnace
combustibility
tuyere
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Pending
Application number
JP18543491A
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English (en)
Inventor
Shusaku Komatsu
周作 小松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication of JPH059517A publication Critical patent/JPH059517A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 微粉炭吹き込み操業において、熱風の酸素富
化を実施せずに微粉炭の燃焼性を改善し、操業コストを
低下させる。 【構成】 高炉羽口から100kg/pt以上の微粉炭
を、温度が1100℃以上で且つ湿分が10g/Nm3
以下の酸素富化されていない熱風と共に吹き込む。熱風
の湿分を低下させたことにより、微粉炭の燃焼性が改善
される。熱風の脱湿に伴うコスト増は、コークス比の低
減により相殺される。水素投入量不足による操業不安定
のおそれもない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微粉炭吹き込みによる
高炉操業方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高炉操業は、重油吹き込みによるものか
らオールコース操業へ移行し、更に微粉炭吹き込みによ
るものへと進んでいる。例えば、現在日本で可動中の高
炉のうち、半数以上は微粉炭吹き込みを行っており、吹
き込み量の方も増加して100kg/pt前後が主流と
なりつつある。最近では、ヨーロッパ並に150〜20
0kg/ptの微粉炭吹き込み量を目標とするところも
多くなり、実際に150kg/pt以上の微粉炭吹き込
みを行っている高炉もある。
【0003】しかしながら、粉体燃料である微粉炭は、
重油やタールなどの液体燃料に比べると、本質的に燃焼
性が悪く、灰分等の未燃物を含有する欠点もある。その
ため、微粉炭の吹き込み、特にその多量吹き込みにあた
っては、燃焼性の悪化を防ぐために、種々の対策を講じ
る必要がある。微粉炭吹き込み量が多い場合の燃焼性の
悪化は、次のように説明される。
【0004】微粉炭は熱風と共に高炉羽口から高炉内に
吹き込まれる。高炉羽口から高炉内に吹き込まれた微粉
炭は、羽口内を流れる熱風によって急速に加熱されて、
水素や一酸化炭素等の揮発分を揮発させ、これらが着火
温度に到達して燃焼が開始される。このとき、微粉炭の
吹き込み量が多いと、微粉炭中の揮発分の揮発開始が遅
れる上に、揮発速度が遅くなり、更には揮発ガスが着火
温度に達するまでの時間も長くなる。これらのために、
吹き込みから着火燃焼までに相当の時間を要することに
なる。その結果、微粉炭がレースウェイを出るときの燃
焼率が低下し、多量の未燃焼チャーが発生する。レース
ウェイを飛び出した未燃焼チャーの一部分はソリューシ
ョンロス反応によって高炉内で消費されるが、残った多
くの未燃焼チャーは、炉芯コークス内、もしくは融着帯
の根部付近に堆積し、炉下部不活性化の原因となる。従
って、微粉炭吹き込み量が多くなるほど、その燃焼性が
低下する。
【0005】微粉炭の燃焼性を改善するために、70〜
80kg/pt以上の微粉炭吹き込み操業では、熱風の
高温化(1100℃以上)と、その酸素富化(+0.7〜
+2.0容量%)とが一般化している。熱風温度を低下さ
せた特殊な例もあるが(特公平1−29846号公
報)、熱風中の酸素は23容量%以上と+2.0容量%以
上も富化されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような熱風の酸素
富化による微粉炭の燃焼性改善策では、高価な酸素を多
量に必要とするため、高炉操業コストの上昇を避け得な
い。
【0007】本発明の目的は、100kg/pt以上の
多量の微粉炭を吹き込み、しかも熱風を酸素富化するこ
となくその微粉炭の燃焼性を高める低コストな高炉操業
方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】100kg/pt以上の
多量の微粉炭を吹き込む場合の微粉炭の燃焼性悪化は、
羽口前での酸素過剰係数の低下と多量の微粉炭の分解熱
による羽口前での燃焼温度の低下とによる未燃焼チャー
の増加により説明される。この燃焼性悪化に対しては、
熱風の高温化および酸素富化が採用されているが、更に
熱風の脱湿も有効な対策になり得ることが本発明者らの
調査から明らかになった。
【0009】即ち、脱湿された熱風を微粉炭と共に高炉
羽口から高炉内に吹き込むと、熱風が酸素富化されてい
なくても、酸素富化したのとほぼ同等の燃焼性改善効果
が得られる。微粉炭吹き込み量が100kg/pt程度
から更に増加しても、その増加量に対応して熱風の湿分
を低下させれば、優れた燃焼性が確保される。熱風の脱
湿にコストがかかるが、そのコスト上昇分は、脱湿に伴
うコークス比低減のメリットにより相殺される。従っ
て、酸素富化を実施しない分、高炉操業コストが低下さ
れる。また、熱風の脱湿により熱風中の水素量が減少す
るが、微粉炭によって水素が供給されるため、かっての
オールコークス操業で熱風を脱湿した場合のような水素
投入量不足による操業不安定化のおそれはない。
【0010】本発明の高炉操業方法は、微粉炭が多量に
吹き込まれる場合の燃焼性を熱風の脱湿によって確保す
るものであり、高炉羽口から100kg/pt以上の微
粉炭を、温度が1100℃以上で且つ湿分が10g/N
3 以下の酸素富化されていない熱風と共に吹き込むこ
とを特徴とする。
【0011】
【作用】熱風の湿分低下により微粉炭の燃焼性が改善さ
れる理由は、次のように説明される。
【0012】熱風中の湿分、即ちH2 Oは、羽口先に形
成されるレースウェイ内においてC+H2 O→CO+H
2 の吸熱反応により、H2 の分解を引き起こす原因にな
る。その際、吸熱反応により燃焼の焦点温度が低下する
が、微粉炭吹き込み操業の場合は、多量の微粉炭の分解
反応によっても燃焼温度が低下するため、焦点温度の低
下が著しい。そのため、微粉炭から揮発分が抜けて生成
したチャーは、低温となったレースウェイ内では燃焼し
難くなり、燃焼率を低下させる。ここで、熱風中の湿分
を低下させると、レースウェイ内の燃焼の焦点温度は、
脱湿したH2 Oの分解熱分だけ上昇する。従って、熱風
の湿分低下により、微粉炭の燃焼性が改善される。
【0013】微粉炭吹き込み量が100kg/pt以上
の場合、熱風中の湿分が10g/Nm3 を超えると、酸
素富化がされていない状況下では、微粉炭の燃焼性が充
分に改善されない。従って、熱風中の湿分を10g/N
3 以下とした。この湿分は、微粉炭吹き込み量が多く
なるに連れて低下させるのが良く、150kg/pt以
上では5g/Nm3 以下が望ましい。ちなみに、脱湿さ
れない1100℃以上の熱風中の湿分は、25g/Nm
3 程度である。湿分の下限については、燃焼性の点から
は1g/Nm3 以下でも問題はない。しかし、一般的な
送風脱湿設備では、脱湿能力は高々3〜4g/Nm3
ある。従って、現実的には3g/Nm3 程度が下限にな
る。
【0014】熱風の温度については、100kg/pt
以上の微粉炭吹き込み操業では、安定操業のために11
00℃以上が必要であり、上限は1200℃強とするの
が望ましい。
【0015】熱風の湿分低下によってコークス比が低減
される理由は、次のように説明される。
【0016】先に説明したように、熱風中の湿分は、レ
ースウェイ内においてH2 O+C→H2 +COの反応に
よって遊離H2 が分解される。この反応は、吸熱反応で
あるために、熱バランス上、コークス比の上昇を招く。
ここで、熱風中の湿分が低下されると、その分、吸熱反
応が抑えられ、コークス比は低減される。
【0017】また、熱風中の湿分を低下させるにもかか
わらず、水素投入量不足による操業不安定が回避される
理由は、次のとおりである。
【0018】かってオールコークス操業においては、湿
分による吸熱反応の回避と湿分変動による炉内熱変動の
防止を目的として、熱風の脱湿が多くの高炉で実施され
ていた。ところが、羽口前の冷却剤(例えば微粉炭、重
油、タールなどの補助燃料、もしくは水蒸気、水スプレ
ーなど)が存在しないオールコークス操業においては、
逆に羽口からのH2 供給の欠如や、レースウェイ内の燃
焼温度のオーバーヒートにより、炉況が不安定となり、
熱風の脱湿は廃止となった。しかるに、微粉炭吹き込み
操業においては、微粉炭からH2 が供給され、且つ、微
粉炭の分解により燃焼温度がむしろ下限近くまで低下し
ている。そのため、熱風の脱湿により熱風中のH2 が減
少し、燃焼温度が上昇しても、炉況不安定の問題は生じ
ない。
【0019】
【実施例】微粉炭吹き込みによる高炉操業において、熱
風の湿分が微粉炭の燃焼性に及ぼす影響を調べるため
に、下記の実験を行った。実験装置を図1に示す。
【0020】耐火物で内張した内寸が1500L×10
00D×2500Hmmの燃焼炉1内に粒度25〜30
mmのコークス2を充填し、羽口3から熱風と共に微粉
炭を燃焼炉1内に吹き込んだ。熱風は酸素富化されない
1100℃の空気(酸素濃度は21容量%で一定、湿分
は種々に調整)とし、その吹き込み量は600m3 /H
とした。微粉炭は、揮発分約33%、灰分約12%の品
位とし、その吹き込み量は50kg/pt,100kg
/pt,150kg/ptの3種類とした。
【0021】コークス2および微粉炭の燃焼によって発
生した排ガスは、燃焼炉1の炉頂から排出し、燃焼によ
って消費されたコークスは、炉頂からのコークス装入に
よって補い、コークス充填層の高さを一定に維持した。
微粉炭の燃焼性は、羽口3の反対側から燃焼炉1内に挿
入したプローブ4により、羽口3から種々の距離の地点
で燃焼ガスをサンプリングし、サンプリングガス中の未
燃ダストを分析することにより評価した。プローブ4
は、羽口レベルとその上方700mmの2段に設置し
た。実験結果を図2に示す。
【0021】微粉炭吹き込み量が50kg/ptの場合
は、熱風湿分25g/Nm3 (非脱湿)の条件下でも、
微粉炭の燃焼率はレースウェイ先端で95%を超え、羽
口から1000mmの地点でほぼ100%になってい
る。熱風湿分が25g/Nm3 のままで微粉炭吹き込み
量を100kg/ptに増加すると、微粉炭の燃焼率
は、レースウェイ先端で70%強、羽口から1000m
mの地点で90%程度まで低下する。しかし、熱風湿分
を8g/Nm3 に低下させると、微粉炭の燃焼率は大幅
に向上し、羽口から1000mmの地点ではほぼ100
%となる。
【0022】微粉炭吹き込み量を150kg/ptまで
増加させた場合は、熱風湿分が25g/Nm3 のままで
は、微粉炭の燃焼率は極端に低下し、レースウェイ先端
で60%弱、羽口から1000mmの地点で80%程度
に過ぎない。しかし、熱風湿分を10g/Nm3 に低下
させると、微粉炭の燃焼率は羽口から100mmの地点
で95%程度まで改善され、熱風湿分を更に低下させて
5g/Nm3 とした場合は、羽口から1000mmの地
点でほぼ100%となる。
【0023】ちなみに、熱風湿分を25g/Nm3 のま
まにして酸素富化により同程度の燃焼率を確保しようと
した場合は、次のようになる。微粉炭吹き込み量が10
0kg/ptで熱風湿分が8g/Nm3 のときと同程度
の燃焼率を得るためには、約+2.0容量%の酸素富化が
必要になる。150kg/ptで5g/Nm3 の燃焼率
を得るには、約+2.5容量%の酸素富化が必要になる。
【0024】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の高炉操業方法は、100kg/pt以上の多量の微粉
炭を吹き込むにもかかわらず、優れた燃焼性を確保す
る。しかも、燃焼性の確保に酸素を使用せず、熱風の脱
湿を用い、脱湿によるコストの増加分はコークス比の低
減により相殺される。そのため、酸素富化を実施する場
合に比して、高炉操業コストを著しく低下させることが
できる。更に、熱風の脱湿に伴う操業不安定も回避され
る。従って、微粉炭吹き込み操業の推進に大きな効果を
発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施効果を調査するための実験装置を
示す模式図である。
【図2】本発明の実施効果の調査結果を示す図表であ
る。
【符号の説明】
1 燃焼炉 2 コークス 3 羽口

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 高炉羽口から100kg/pt以上の微
    粉炭を、温度が1100℃以上で且つ湿分が10g/N
    3 以下の酸素富化されていない熱風と共に吹き込むこ
    とを特徴とする高炉操業方法。
JP18543491A 1991-06-28 1991-06-28 高炉操業方法 Pending JPH059517A (ja)

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JP18543491A JPH059517A (ja) 1991-06-28 1991-06-28 高炉操業方法

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002146414A (ja) * 2000-11-06 2002-05-22 Nippon Steel Corp 高炉操業方法
CN103782002A (zh) * 2011-08-26 2014-05-07 罗伯特·博世有限公司 液体还原剂的计量***
US9200557B2 (en) 2010-06-21 2015-12-01 Scania Cv Ab Method pertaining to air removal from a dosing system at an SCR system and a SCR system

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