JPH0594601A - 媒体記録方式およびリードライト回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 媒体の記録容量を増大させる。 【構成】 ガードバンド部分をなくし、その部分を通常
トラックとして利用する。隣接したトラックのデータが
ノイズとして混入するのを防止するため、偶数トラック
１と奇数トラック２に分け、各々周波数を変えてデータ
３，データ４を記録する。媒体にデータ３，４の記録を
行うため、現在のヘッド５の位置が偶数トラックか奇数
トラックか判断するカウンタ９からの信号を受け周波数
変調回路１４で周波数を変える。媒体からデータを読み
出すには、ヘッド５から入りプリアンプ６で増幅された
信号は、カウンタ９からの信号により取り出したいトラ
ックの周波数に合わせて切り替えスイッチ１０で選択し
た帯域フィルタ１１又は１２を通り、必要な信号のみを
取り出す。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は媒体記録方式およびリー
ドライト回路に関し、特に高密度記録方式および、その
リードライト回路に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の媒体記録方式とリードライト（Ｒ
／Ｗ）回路を図２，図３を用いて説明する。従来の記録
方式は図２に示すように、情報を記録するトラック１５
と、読み出し時に隣接するトラックのデータがノイズと
して入らないように各トラック間に設定した無記録のガ
ードバンド１６とを有し、トラック１５には、データ１
７を有する。

【０００３】次に動作について説明する。データの書き
込み時には、ライトデータをフリップフロップで分周し
た信号がライトアンプ１３に入り、ここでヘッド書き込
み電流を作り、ヘッド５を通して媒体に情報を書き込
む。またデータの読み出し時には、ヘッド５で読み込ん
だ信号をプリアンプ６で増幅し、次のフィルタ，微分
器，コンパレータに信号を送り信号を整形する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】この従来の媒体記録形
式では、トラック間に無記録のガードバンドをトラック
幅３の割合に対しガードバンド幅２の割合という比較的
大きな幅で有するので、記録容量増化を妨げる原因の１
つになっていることが問題であった。

【０００５】本発明の目的は、記録容量を増大させた媒
体記録方式およびリードライト回路を提供することにあ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る媒体記録方式においては、媒体のデー
タ無記録部分のガードバンドをなくし、その空間をデー
タを記録するトラックとするものである。

【０００７】また、本発明に係る媒体記録方式において
は、データ記録部分のトラックを偶数番目のトラックか
奇数番目のトラックかによってデータ読み出し時のデー
タの周波数を変えるものである。

【０００８】また、本発明に係るリードライト回路にお
いては、データを直接読み書きするヘッドが現在何番目
のトラック上にあるかを知るカウンタと、データ書き込
み時に周波数を変えることが可能な周波数変調回路と、
データ読み込み時に周波数の違いによって必要なトラッ
クのデータのみを取り出すことが可能な複数の帯域フィ
ルタと、カウンタの信号に応じて適当な帯域フィルタを
選択する切り替えスイッチとを有するものである。

【０００９】

【作用】データ記録部分のトラックを偶数トラックと奇
数トラックに分け各々異なる周波数のデータを用い、異
なる周波数のデータを読み書きするリードライト回路を
有し、データ無記録部分のガードバンドをなくし、その
空間をデータを記録するトラックとして利用している。

【００１０】

【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。

【００１１】図１（Ａ）は、本発明の一実施例の媒体記
録方式の説明図、図１（Ｂ）は、本発明の媒体記録方式
に合わせてデータを記録・読み出すための回路ブロック
図である。

【００１２】図１（Ａ）において、データの記録は、偶
数トラック１と奇数トラック２に分け各々異なる周波数
でデータを読み出す。

【００１３】また、従来の技術で各トラック間にあるデ
ータ無記録のガードバンド１６は、本発明では存在しな
い。

【００１４】本発明では、偶数トラック１のデータ３と
奇数トラックのデータ４を読み込むとき周波数の違いで
区別する。ただし、媒体の外周側のトラックと内周側の
トラックで円周が異なるため、次のようにする必要があ
る。

【００１５】すなわち、媒体の回転速度を一定とし、全
ての偶数トラック及び全ての奇数トラックそれぞれにお
いてデータを読み出したとき同じ周波数となるように、
外周側トラックでは、円周方向の記録密度、すなわち線
記録密度を粗く、内周側トラックでは、線記録密度を密
に記録する。

【００１６】他の方法として、媒体の外周側，内周側に
かかわらず、線記録密度を一定とし、媒体の回転数を外
周側で遅く、内周側で速くなるように切り替える。どち
らかの方法を用いれば、データを読み出すときに同じ周
波数帯で取り出すことができるので、偶数トラック１と
奇数トラック２を読み出し時の周波数で区別することが
できる。

【００１７】１インチ当りトラック数４８本すなわち４
８ＴＰＩのＦＤＤでは、トラックの幅とガードバンド幅
の比は、約６：４であり、仮にこれを５：５に振り分
け、従来のトラックを本発明の偶数トラック、従来のガ
ードバンドを本発明の奇数トラックにあてるならば、全
偶数トラックの記録容量のみで従来の全トラックの記録
容量と等しいので、たとえ奇数トラックの線記録密度が
低くても奇数トラックが存在する分だけ明らかに記録容
量の増加となる。

【００１８】図１及び前述の実施例では、偶数トラック
に高周波，奇数トラックに低周波をそれぞれ割り当てて
いるが、もちろん偶数トラックに低周波，奇数トラック
に高周波をそれぞれ割り当てても良い。ただし、従来の
媒体において、トラック数よりガードバンド数は、１本
少なく、すなわち偶数トラックより奇数トラックが１本
少ないので、偶数トラックに高周波を割り当てた方が得
である。

【００１９】図２に示すように本実施例に係るリードラ
イト回路は、データを読み書きするヘッド５と、読み込
み時の信号を増幅するプリアンプ６と、ディレクション
信号７、ステップパルス信号８から現在ヘッド５がどの
トラックにあるのかを判断し、それが偶数トラックか奇
数トラックかを判断するカウンタ９と、カウンタ９の信
号に従って信号線を切り替える切れ替えスイッチ１０
と、偶数トラック１の信号のみを取り出す帯域フィルタ
１１と、奇数トラック２の信号のみを取り出す帯域フィ
ルタ１２と、媒体へ書き込むための信号を偶数トラック
１用のデータ３の周波数に変換したり、奇数トラック２
用のデータ４の周波数に変換する周波数変調回路１４
と、その信号の大きさを変えるライトアンプ１３とから
構成される。

【００２０】次に図１（Ａ）と図１（Ｂ）を用いて、動
作の説明をする。媒体にデータを書き込むときにはディ
レクション信号７、ステップパルス信号８よりカウンタ
９が現在のヘッド５の位置が偶数トラック１か奇数トラ
ック２かを判断し、周波数変調回路１４が受けた信号を
偶数トラック１用あるいは奇数トラック２用の周波数に
変え、その信号をライトアンプ１３で適当な大きさに変
換し、ヘッド５へその信号を伝え、偶数トラック１には
データ３を、奇数トラック２にはデータ４をそれぞれ記
録する。

【００２１】媒体からデータを読み出すときは、ディレ
クション信号７、ステップパルス信号８よりカウンタ９
が現在のヘッド５の位置が偶数トラック１か奇数トラッ
ク２かを判断し、切り替えスイッチ１０が偶数トラック
１なら帯域フィルタ１１、奇数トラック２なら帯域フィ
ルタ１２へ信号がそれぞれ流れるようにスイッチを切り
替える。

【００２２】一方、ヘッド５が媒体から読み込んだデー
タの信号は、プリアンプ６で増幅され、切り替えスイッ
チ１０によりヘッド５の位置が偶数トラック１ならば帯
域フィルタ１１、奇数トラック２ならば帯域フィルタ１
２へ信号がそれぞれ流れ、次の切り替えスイッチ１０を
通り、波形を整形する回路へ信号が流れていく。

【００２３】媒体からヘッド５が読み込んだ信号を帯域
フィルタによって偶数トラック信号と奇数トラック信号
を分離するのは、データの書き込み時あるいはデータの
読み込み時に、ヘッド５の位置が正規のトラック上から
ずれて偶数トラック１と奇数トラック２にまたがってし
まう、すなわちオフトラックする場合があるからであ
る。この場合、例えば偶数トラック１の信号を読み込も
うとした場合、奇数トラック２の信号は、ノイズとなっ
てしまう。

【００２４】この対策のため、従来の技術では、トラッ
ク間にガードバンド１６という信号無記録部分を作り、
多少オフトラックしてもノイズが乗らないように工夫し
ている。

【００２５】本発明の場合、前述したように帯域フィル
タ１１によって偶数トラック１の信号のみを取り出すこ
とができるので、ガードバンド１６は必要ない。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、偶数トラ
ックと奇数トラックにおいて異なる周波数を用い、周波
数を変えることのできるリードライト回路を用いたこと
により、ガードバンド空間をデータ記録部分であるトラ
ックとして利用することができ、媒体の記録容量を増加
できるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ）は、本発明の一実施例に係る媒体記録方
式を示す図、（Ｂ）は、（Ａ）に示す媒体の情報を再生
又は記録するための本発明に係るリードライト回路を示
すブロック図である。

【図２】従来例に係る磁気記録方式を示す図である。

【図３】従来例に係るリードライト回路を示すブロック
図である。

【符号の説明】

１ 偶数トラック ２ 奇数トラック ３ データ ４ データ ５ ヘッド ６ プリアンプ ７ ディレクション信号 ８ ステップパルス信号 ９ カウンタ １０ 切れ替えスイッチ １１ 帯域フィルタ １２ 帯域フィルタ １３ ライトアンプ １４ 周波数変調回路 １５ トラック １６ ガードバンド １７ データ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田島 朝幸 群馬県太田市大字西矢島32番地 群馬日本 電気株式会社内 (72)発明者 林 秀昭 群馬県太田市大字西矢島32番地 群馬日本 電気株式会社内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 媒体のデータ無記録部分のガードバンド
   をなくし、その空間をデータを記録するトラックとする
   ことを特徴とする媒体記録方式。
2. 【請求項２】 データ記録部分のトラックを偶数番目の
   トラックか奇数番目のトラックかによってデータ読み出
   し時のデータの周波数を変えることを特徴とする媒体記
   録方式。
3. 【請求項３】 データを直接読み書きするヘッドが現在
   何番目のトラック上にあるかを知るカウンタと、 データ書き込み時に周波数を変えることが可能な周波数
   変調回路と、 データ読み込み時に周波数の違いによって必要なトラッ
   クのデータのみを取り出すことが可能な複数の帯域フィ
   ルタと、 カウンタの信号に応じて適当な帯域フィルタを選択する
   切り替えスイッチとを有することを特徴とするリードラ
   イト回路。