JPH0594126A - ホログラム複製方法 - Google Patents

ホログラム複製方法

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JPH0594126A
JPH0594126A JP25623191A JP25623191A JPH0594126A JP H0594126 A JPH0594126 A JP H0594126A JP 25623191 A JP25623191 A JP 25623191A JP 25623191 A JP25623191 A JP 25623191A JP H0594126 A JPH0594126 A JP H0594126A
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伸 江口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所望のホログラムパターンの溝が深かった
り、ピッチが細かかったりしても、ワークの破損を招く
ことなく容易にホログラムパターンの複製ができるよう
にする。 【構成】 ワーク24に紫外線を照射する際、ワーク2
4とUVランプ27の間にマスク26を配置し、該マス
ク26は、スタンパ21の所望ホログラムパターンが形
成された領域内から該領域の境界にかけて紫外線透過率
が連続的に減少するようにしておく。ホログラムパター
ンの有る領域Aでは、紫外線照射量が減少するとスタン
パ21とワーク24間の密着力が低下することから、所
望ホログラムパターンが形成された領域内から該領域の
境界にかけて密着力が連続的に減少し、当該境界での密
着力の段差が小さくなるので、過度の応力集中を回避し
ながらワーク24をスタンパ21から剥離できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表面レリーフ型のホログ
ラムを複製するホログラム複製方法に係わり、特にマス
タホログラムからホログラムパターンを転写したスタン
パを用いてホログラムを量産するホログラム複製方法に
関する。
【0002】近年、ホログラムを用いた自然立体像表
示、光学素子、画像記録、光演算・光メモリ等が開発さ
れ、カードや出版物等でのディスプレイ、光学機器、光
情報処理などに広く使用されている。このホログラム
は、二光束干渉露光法で作成されるが、露光中の光学系
の振動、空気のゆらぎ、対象物体の振動などにより干渉
縞にゆらぎが生じると、回折効率の高いホログラムがで
きない。このため、ホログラム作成には厳しい撮影条件
を満足させなければならず、露光を繰り返して高効率の
ホログラムを多数作成するのは非常に困難である。よっ
て、同一ホログラムを大量、安価に作成するにはマスタ
ホログラムを作成し、該マスタホログラムから複製する
ことが必須となっている。
【0003】ホログラムには、大別して振幅型と位相型
の2つあるが、一般に、位相型の方が回折効率が良好と
なる。位相型にも内部の屈折率変化で位相分布を実現す
る屈折率変調型と、表面の凹凸により位相分布を実現す
る表面レリーフ型があり、前者には漂白処理した銀塩感
材、重クロム酸ゼラチン等が用いられ、後者にはフォト
レジスト、サーモプラスティック感材等か用いられる。
特に、後者の表面レリーフ型は型取りによる複製が容易
なため量産向きとして研究が盛んに行われており、紫外
線硬化樹脂を用いる2P法(ホトポリマ法)、熱可塑性
樹脂を用いる圧縮成形法(エンボス法)や射出成形法な
どが実用化されている。
【0004】
【従来の技術】従来、一般に行われている表面レリーフ
型ホログラムの2P法による複製方法を図11に示す。
まず、基板11上にフォトレジスト12を塗布した乾板
13を用意し、マスク14を通して二光束干渉露光法で
物体光15と参照光16によるホログラフィック露光を
行い、表面レリーフ型のマスタホログラム(レジストホ
ログラム)17を作成する。マスタホログラム17の表
面は所望のホログラムパターンが形成された領域(図1
1のA参照)とパターンの無い領域(図11のB参照)
に分かれる。次に、マスタホログラム17の表面に蒸着
等でNi膜18を形成し、更に、電鋳法によりNiメッ
キ層19を十分厚く形成したのち、マスタホログラム1
7から剥離せしめ、最後に、Niメッキ層19の裏側に
Al基台20を裏打ちしてスタンパ21とする。
【0005】そして、スタンパ21のレリーフ表面に紫
外線硬化樹脂(ホトポリマ)22を滴下するとともにガ
ラス若しくはプラスチック板等の複製基板23を重ね、
複製基板24の外部から紫外線を当ててUV硬化せしめ
たのち、ワーク(紫外線硬化樹脂22と複製基板23)
24をスタンパ21から剥離し、スタンパ21のレリー
フを型取った複製ホログラム25を得る。スタンパ21
への紫外線硬化樹脂22の滴下、複製基板23の重ね合
わせ、UV硬化、スタンパ21からのワーク24の剥離
を繰り返すことで、所望のホログラムパターンを有する
ホログラムが大量、安価に作成可能となる。他の圧縮成
形法や射出成形法による複製ホログラムの作成方法につ
いてはいずれも公知技術であるため説明を省略する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、表面レリー
フ型のホログラムでは、ホログラムパターンの溝が深い
ほど変調度が大きく効率が高くなり、一方、露光時の光
波長が小さければピッチもそれだけ小さくなる。ピッチ
が一定のとき、図12に示すように、ホログラムパター
ンの溝が深くなるほどスタンパとUV硬化後のワーク
(紫外線硬化樹脂)との密着力は大きくなり、溝の深さ
が一定のとき、図13に示すように、ホログラムパター
ンのピッチが細かくなるほどスタンパとUV硬化後のワ
ーク(紫外線硬化樹脂)との密着力は大きくなる。
【0007】このため、ホログラムパターンの溝が深か
ったり、ピッチが細かかったりすると、スタンパ21と
紫外線硬化樹脂22の間の密着力が非常に大きくなり、
スタンパ21からワーク24を剥離する際に、応力集中
が生じてワーク24を破損してしまう事態が生じる問題
があった。
【0008】例えば、図14の上側に示す如く、スタン
パ21のレリーフ面側に所望のホログラムパターンの形
成された領域Aとこの周囲のパターン無しの領域Bが存
在する場合、UV硬化後のスタンパ21とワーク24間
の密着力は図14の下側に示すように、領域Aでかなり
大きくなる一方、領域Bではかなり小さくなるため、領
域Aの境界でかなり大きな段差ができ、剥離時、該境界
上にかなり大きな応力集中が生じて複製基板23が破壊
してしまう。
【0009】また、図15の上側に示す如く、スタンパ
21Aの表面に所望のホログラムパターンの形成された
領域Aだけ存在し、周囲のパターン無しの領域に相当す
る部分が加工されて除去されている場合、UV硬化後の
スタンパ21Aとワーク24A間の密着力は図15の下
側に示すように、領域Aでかなり大きくなる一方、周囲
では零となり、領域Aの境界で非常に大きな段差がで
き、剥離時、該境界上に非常に大きな応力集中が生じて
複製基板23が破壊してしまう。これらの問題は、圧縮
成形法や射出成形法においても同様に存在する。
【0010】以上から本発明の目的は、所望のホログラ
ムパターンの溝が深かったり、ピッチが細かかったりし
ても、ワークの破損を招くことなく容易にホログラムパ
ターンの複製ができるホログラム複製方法を提供するこ
とである。
【0011】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の第1の原
理説明図である。21は表面に所望ホログラムパターン
の形成された領域Aと周囲のパターンの無しの領域Bを
有するスタンパ、22はスタンパ21に滴下された紫外
線硬化樹脂、23は紫外線硬化樹脂22に重ね合わされ
た複製基板、24は紫外線硬化樹脂22と複製基板23
から成るワーク、26は領域A′内から該領域A′の境
界に掛けて、連続的に紫外線照射量を減少させるマスク
である。
【0012】図2は本発明の第2の原理説明図である。
21Bは表面に所望ホログラムパターンの形成された領
域aと、これに隣接して該所望ホログラムパターン領域
aより溝が浅いかまたはピッチの粗いパターンが形成さ
れた緩衝領域cを有するスタンパ、22はスタンパ21
Bに滴下された紫外線硬化樹脂、23は紫外線硬化樹脂
22に重ね合わされた複製基板、24Bは紫外線硬化樹
脂22と複製基板23から成るワークである。
【0013】
【作用】図1において、マスク26の上方からUVラン
プを用いてワーク24側に紫外線を照射すると、紫外線
硬化樹脂22がUV硬化し、この際、スタンパ21の表
面レリーフが紫外線硬化樹脂22に転写される。紫外線
硬化樹脂22に照射される紫外線の照射量は、所望のホ
ログラムパターンが形成された領域Aの中央付近で多
く、該領域Aの境界に近づくにつれて減少する。一定の
溝の深さとピッチを有するホログラムパターンに対し、
紫外線照射量とスタンパ−ワーク間の密着力の関係は、
或る照射量まで紫外線照射量が増加するに従いほぼ比例
して密着力も増加し、それ以上の照射量になると飽和す
る。よって、図1の下側に示す如く、UV硬化後のスタ
ンパ21とワーク24間の密着力は、所望ホログラムパ
ターンの形成された領域Aの内部から境界に掛けて連続
的に減少し、領域Aとパターン無しの領域Bとの境界に
おける密着力の段差が小さくなる。このようにすれば、
スタンパ21からワーク24を剥離する際、所望ホログ
ラムパターンの溝が深かったり、ピッチが細かかったり
しても、所望ホログラムパターンの形成された領域Aの
境界での応力集中が弱まり、複製基板23等の破損が生
じず、歩止まりが向上する。
【0014】図2において、複製基板23の上方からU
Vランプを用いてワーク側に紫外線を照射すると、紫外
線硬化樹脂22がUV硬化し、この際、スタンパ21B
の表面レリーフが紫外線硬化樹脂22に転写される。ホ
ログラムパターンの溝が浅かったり、ピッチが粗かった
りすると、同一の照射量であっても、スタンパ−ワーク
間の密着力が小さくなる。よって、図2の下側に示す如
く、UV硬化後のスタンパ21Bとワーク24B間の密
着力は、所望ホログラムパターンの形成された領域aが
一番大きく、領域aに隣接する緩衝領域cで一段小さく
なり、緩衝領域cの周囲に形成されたパターン無しの領
域bで更に一段小さくなる。このようにすれば、スタン
パ21Bからワーク24Bを剥離する際、所望ホログラ
ムパターンの溝が深かったり、ピッチが細かかったりし
ても、所望ホログラムパターンの形成された領域aの境
界やパターン無しの領域bの境界での応力集中が弱ま
り、複製基板23等の破損が生じない。
【0015】
【実施例】図3は本発明の第1実施例に係わるホログラ
ム複製方法を示す説明図であり、図11と同一部分には
同一符号を付している。ホログラフィック露光によるマ
スタホログラム17の作成、マスタホログラム17から
のスタンパ21の作成は、図11に示す従来技術と全く
同様であり、スタンパ21の表面は所望のホログラムパ
ターンが形成された領域Aと周囲のパターン無しの領域
Bを有している。
【0016】スタンパ21から2P法により複製ホログ
ラムを作成する場合、スタンパ21のレリーフ面側全体
に紫外線硬化樹脂22を所定の厚さ分だけ滴下し、上か
らガラス板あるいはプラスティック板等による複製基板
23を重ね合わせる。紫外線硬化樹脂22と複製基板2
3でワーク24が構成される。そして、ワーク24の上
に、スタンパ21の所望ホログラムパターン領域Aの内
側から境界にかけて紫外線透過度が連続的に減少し、領
域Aの中央部分と周囲のパターン無しの領域Bに対して
はほぼ100%の紫外線透過度を持つように構成された
マスク26を配置し、該マスク26の上からUVランプ
27によって、ワーク24側に紫外線を所定の一定時間
照射せしめる。
【0017】紫外線の照射で、紫外線硬化樹脂22はU
V硬化し、スタンパ21の表面レリーフが型取により転
写される。このあと、ワーク24をスタンパ21から剥
離し複製ホログラム25を得るが、紫外線硬化樹脂22
に照射される紫外線の照射量は、所望のホログラムパタ
ーンが形成された領域Aの中央付近で多く、該領域Aの
境界に近づくにつれて減少する。一定の溝の深さとピッ
チを有するホログラムパターンに対し、紫外線照射量と
スタンパ−ワーク間の密着力の関係は、図4に示す如
く、或る照射量まで紫外線照射量が増加するに従いほぼ
比例して密着力も増加し、それ以上の照射量になると飽
和する。よって、図5の下側に示す如く、UV硬化後の
スタンパ21とワーク24間の密着力は、所望ホログラ
ムパターンの形成された領域Aの内部から境界に掛けて
連続的に減少し、領域Aとパターン無しの領域Bとの境
界における密着力の段差が小さくなる。
【0018】よって、スタンパ21からワーク24を剥
離する際、所望ホログラムパターンの溝が深かったり、
ピッチが小さかったりしても、所望ホログラムパターン
の形成された領域Aの境界での応力集中が弱まり、複製
基板23の破壊等、ワーク24の破損を招くことなく容
易に剥離作業を行うことができる。このように、所望ホ
ログラムパターンが形成された領域Aの内部から境界に
掛けて、紫外線照射量を減少させることで、領域Aの境
界におけるスタンパ−ワーク間の密着力の段差を小さく
でき、2P法によるホログラム複製作業のワーク剥離工
程において、ワークの破損を回避でき、歩止まりの向上
を図ることができる。
【0019】なお、上記した第1実施例では所望のホロ
グラムパターンが形成された領域Aの内部から境界に掛
けて紫外線照射量を連続的に減少させるようにしたが、
図6に示す如く、段階的に減少させるようにしてもよ
い。また、図7の上側に示す如く、所望のホログラムパ
ターンが形成された領域Aの周囲のパターン無しの領域
Bが加工により除去されたスタンパ21Aを用いて2P
法によりホログラムを複製する場合も、図7の下側に示
す如く、領域Aの境界におけるスタンパ−ワーク間の密
着力の段差をかなり小さくでき、ワーク剥離時の応力集
中をかなり弱められるので、ワークの破損を回避するこ
とができる。
【0020】図8は本発明の第2実施例に係わるホログ
ラム作成方法を示す説明図であり、図2と同一部分には
同一符号を付している。まず、基板11上にフォトレジ
スト12を塗布した乾板13を用意し、第1のマスク1
4Aを通して二光束干渉露光法で物体光15と参照光1
6による通常の1回目のホログラフィック露光を行う。
次いで、乾板13の既に露光された部分に隣接する所定
幅の部分はマスキングせず、それ以外の部分をマスキン
グする第2のマスク14Bを通し、1回目よりも物体光
15に対する角度を小さくし、かつ、光強度を弱くした
参照光16Aによる2回目のホログラフィック露光を行
い、表面レリーフ型のマスタホログラム(レジストホロ
グラム)17Bを作成する。2回目の露光では、物体光
15と参照光16Aの両者の光強度を弱くしてもよい。
【0021】マスタホログラム17Bの表面は所望のホ
ログラムパターンが形成された領域a、領域aに隣接し
て領域aのパターンより溝の深さが浅く、ピッチの粗い
所定幅の緩衝領域c、緩衝領域cの周囲のパターン無し
の領域bに分かれる。次に、マスタホログラム17Bの
表面に蒸着等でNi膜18を形成し、更に、電鋳法によ
りNiメッキ層19を十分厚く形成したのち、マスタホ
ログラム17Bから剥離せしめ、最後に、Niメッキ層
19の裏側にAl基台20を裏打ちしてスタンパ21B
とする。スタンパ21Bのレリーフ面にも、所望のホロ
グラムパターンが形成された領域a、領域aに隣接して
領域aのパターンより溝の深さが浅く、ピッチの粗い所
定幅の緩衝領域c、緩衝領域cの周囲のパターン無しの
領域bが形成される。
【0022】このようにして作成されたスタンパ21B
のレリーフ面側全体に紫外線硬化樹脂(ホトポリマ)2
2を滴下するとともに所定の複製基板23を重ね合わせ
る。紫外線硬化樹脂22と複製基板23でワーク24B
が構成される。そして、ワーク24Bの上からUVラン
プによって、ワーク24B側に紫外線を所定の一定時間
照射せしめる。
【0023】紫外線の照射で、紫外線硬化樹脂22はU
V硬化し、スタンパ21Bの表面レリーフが型取により
転写される。このあとスタンパ21Bからワーク24B
を剥離し複製ホログラム25Bを得るが、ホログラムパ
ターンの溝が浅かったり、ピッチが粗かったりすると、
図12、図13に示す如く、同一の照射量であっても、
スタンパ−ワーク間の密着力が小さくなる。よって、図
6の下側に示す如く、UV硬化後のスタンパ21Bとワ
ーク24B間の密着力は、所望ホログラムパターンの形
成された領域aが一番大きく、領域aに隣接する緩衝領
域cで一段小さくなり、緩衝領域cの周囲に形成された
パターン無しの領域bで更に一段小さくなる。
【0024】この結果、スタンパ21Bからワーク24
Bを剥離する際、所望ホログラムパターンの溝が深かっ
たり、ピッチが細かかったりしても、所望ホログラムパ
ターンの形成された領域aの境界やパターン無しの領域
bの境界のいずれでも応力集中が弱まり、複製基板23
の破壊等、ワーク24Bの破損を招くことなく容易に剥
離作業を行うことができる。このように、所望ホログラ
ムパターンが形成された領域aに隣接してパターンの溝
が浅くピッチも粗い緩衝領域を形成することで、領域a
の境界と領域bの境界におけるスタンパ−ワーク間の密
着力の段差を小さくでき、2P法によるホログラム複製
作業のワーク剥離工程において、ワークの破損を回避で
き、歩止まりの向上を図ることができる。
【0025】なお、上記した第2実施例では、所望のホ
ログラムパターンより溝が浅く、かつ、ピッチの長いパ
ターンを有する緩衝領域を形成するようにしたが、所望
のホログラムパターンとピッチは同程度で溝だけ浅くし
た緩衝領域、或いは、所望のホログラムパターンと溝の
深さは同程度でピッチだけ粗くした緩衝領域に代えても
よい。また、マスタホログラムを作成する際に、緩衝領
域cを形成するようにしたが、マスタホログラムは従来
と同様に作成しておき、スタンパを形成する際、所望ホ
ログラムパターンの領域に隣接して、エッチング等の手
法により、溝を浅くしたり、ピッチを粗くした所定パタ
ーンを刻設して緩衝領域を形成するようにしてもよく、
要は、スタンパのレリーフ面側に、所望ホログラムパタ
ーンの領域に隣接して、ワークとの密着力が一段落ちる
緩衝領域が形成されるようにすればよい。
【0026】また、所望ホログラムパターンが形成され
た領域aとパターン無しの領域bの間に緩衝領域cを1
段だけ設けるようにしたが、図10の上側に示す如く、
スタンパ21Cのレリーフ面に形成された第1の緩衝領
域c1に隣接して、溝の深さが更に浅く、ピッチも更に
長くした第2の緩衝領域c2を設け、図10の下側に示
す如く、領域aの境界から領域bの境界まで、スタンパ
−ワーク間の密着力が多段階に減少するようにしてもよ
い。更に、上記した第2実施例では、2P法で複製ホロ
グラムを作成する場合を例に挙げたが、圧縮成形法や射
出成形法で複製する場合にも同様に適用することができ
る。また、2P法で複製する場合、第1実施例と第2実
施例を組み合わせて適用することも可能である。以上、
本発明を実施例により説明したが、本発明は請求範囲の
記載した本発明の主旨に従い上記以外の種々の変形が可
能であり、本発明はこれらを何ら排除するものではな
い。
【0027】
【発明の効果】以上、本発明によれば、スタンパに重ね
られた紫外線硬化樹脂に紫外線を照射し、UV硬化させ
てスタンパの表面レリーフを紫外線硬化樹脂に型取りす
る際、スタンパ上の所望ホログラムパターン領域内から
該ホログラムパターン領域の境界に掛けて、連続的また
は段階的に紫外線照射量を減少させるように構成したか
ら、UV硬化後のスタンパとワーク間の密着力は、所望
ホログラムパターンの形成された領域の内部から境界に
掛けて連続的または段階的に減少し、境界における密着
力の段差が小さくなるので、2P法による複製ホログラ
ム作成時の最後の工程でスタンパからワークを剥離する
際、所望ホログラムパターンの溝が深かったり、ピッチ
が細かかったりしても、所望ホログラムパターンの形成
された領域の境界での応力集中が弱まり、ワークの破損
が生じない。
【0028】また、本発明によれば、マスタホログラム
またはスタンパを作成する際、所望ホログラムパターン
領域に隣接して該所望ホログラムパターン領域より溝が
浅いかまたはピッチの粗い緩衝領域を形成するように構
成したから、所望ホログラムパターンの形成された領域
の境界におけるスタンパとワーク間の密着力の段差が小
さくなるので、2P法等による複製ホログラム作成時の
最後の工程でスタンパからワークを剥離する際、所望ホ
ログラムパターンの溝が深かったり、ピッチが細かかっ
たりしても、所望ホログラムパターンの形成された領域
の境界での応力集中が弱まり、ワークの破損が生じな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の原理説明図である。
【図2】本発明の第2の原理説明図である。
【図3】本発明の第1実施例を示す説明図である。
【図4】紫外線照射量と密着力の関係を示す線図であ
る。
【図5】スタンパ−ワーク間の密着力の分布を示す説明
図である。
【図6】第1実施例の変形例を示す説明図である。
【図7】第1実施例の他の変形例を示す説明図である。
【図8】本発明の第2実施例を示す説明図である。
【図9】スタンパ−ワーク間の密着力の分布を示す説明
図である。
【図10】第2実施例の変形例を示す説明図である。
【図11】一般的な2P法によるホログラム複製方法の
説明図である。
【図12】ホログラフィックパターンの溝の深さと密着
力の関係を示す線図である。
【図13】ホログラフィックパターンのピッチと密着力
の関係を示す線図である。
【図14】従来法の欠点を示す説明図である。
【図15】従来法の欠点を示す説明図である。
【符号の説明】
17、17B マスタホログラム 21、21A、21B、21C スタンパ 22 紫外線硬化樹脂 23 複製基板 26 マスク 27 UVランプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホログラフィック干渉により作成した表
    面レリーフ型のマスタホログラムからスタンパを作成
    し、 このスタンパに紫外線硬化樹脂を重ね、 しかる後、紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂を硬化させ
    て型取りしたあと、スタンパを紫外線硬化樹脂から剥離
    するホログラム複製方法において、 紫外線を照射する際、スタンパ上の所望ホログラムパタ
    ーン領域内から該ホログラムパターン領域の境界に掛け
    て、連続的または段階的に照射量を減少させること、 を特徴とするホログラム複製方法。
  2. 【請求項2】 ホログラフィック干渉により作成した表
    面レリーフ型のマスタホログラムからスタンパを作成
    し、 このスタンパに所定の樹脂を重ね合わせ型取りしたあ
    と、スタンパを所定の樹脂から剥離するホログラム複製
    方法において、 マスタホログラムまたはスタンパを作成する際、所望ホ
    ログラムパターン領域に隣接して該所望ホログラムパタ
    ーン領域より溝が浅いかまたはピッチの粗い緩衝領域を
    形成すること、 を特徴とするホログラム複製方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20210397009A1 (en) * 2019-06-20 2021-12-23 Facebook Technologies, Llc Surface-relief grating with patterned refractive index modulation

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