JPH0593190A - 残油の水素化処理方法 - Google Patents

残油の水素化処理方法

Info

Publication number
JPH0593190A
JPH0593190A JP3091202A JP9120291A JPH0593190A JP H0593190 A JPH0593190 A JP H0593190A JP 3091202 A JP3091202 A JP 3091202A JP 9120291 A JP9120291 A JP 9120291A JP H0593190 A JPH0593190 A JP H0593190A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
layer
total
residual oil
oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3091202A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuyuki Ooishi
庸之 大石
Yasuhiro Kubota
泰宏 久保田
Chuichi Yamashita
忠一 山下
Kazuo Shimizu
和夫 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER
Japan Petroleum Energy Center JPEC
Eneos Corp
Original Assignee
SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER
Petroleum Energy Center PEC
Nippon Oil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER, Petroleum Energy Center PEC, Nippon Oil Corp filed Critical SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER
Priority to JP3091202A priority Critical patent/JPH0593190A/ja
Publication of JPH0593190A publication Critical patent/JPH0593190A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い脱硫率、脱金属率および中間留分収率
で、安定した性状の高沸点生成油を得ることができる残
油の水素化処理方法に関する 【構成】 Ni、Co、Mo、V、Wから選ばれた少な
くとも1種類の金属を酸化物換算で1〜7wt%、ホウ素
化合物を酸化物換算で0.5 〜5wt%アルミナ担体に担持
させた触媒であって、窒素吸着法で測定した触媒の全表
面積が少なくとも100 m2 /gであり、全細孔容積が少
なくとも0.5 ml/gであり、平均細孔直径120 〜200 オ
ングストロームの細孔が占める容積が全細孔容積の少な
くとも70%である触媒を、反応塔内の全触媒層の10〜50
%充填した第1層と、水素化処理触媒を該全触媒層の50
〜90%充填した第2層からなる触媒層の存在下、残油を
水素圧力90kg/cm2 以上、温度300 〜500 ℃、LHSV 0.1
〜1 の条件で水素化処理する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は硫黄分、窒素分およびニ
ッケル、バナジウム等の金属を多量に含有する残油の水
素化処理方法に関する。特に長時間にわたって脱硫率、
脱金属率および中間留分(170 〜360 ℃の留分)収率を
高く維持することができ、しかも安定した性状(トルエ
ン不溶分の少ない)の高沸点生成油を得ることができる
水素化処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】産出原油は重質化する一方で、軽質留分
の需要は増加し続けている。そのため、有用な軽質留分
を取り去った後の重質留分、とりわけ、残油を処理する
ことが重要な問題となっている。残油には、硫黄、窒素
及び金属分が濃縮されるため、それらはきわめて高濃度
となって存在する。残油を軽質化する場合には、水素化
分解,流動接触分解等の処理手段が採用されるが、硫
黄、窒素及び金属分を高濃度に含んだ残油をそのまま処
理した場合には、高品位の製品を得ることができないば
かりでなく、触媒も硫黄、窒素、金属分等で被毒されて
しまう問題がある。
【0003】従って、残油を軽質化するにあったては、
予め残油に水素化処理を施すことで、硫黄分、窒素分あ
るいは金属分を取り除くことが重要である。水素化処理
とは水素加圧下に原料油を接触的に処理し、原料油中の
硫黄分、窒素分を硫化水素やアンモニアなどに転化させ
て除去したり、金属分を触媒中に堆積させ取り除く方法
である。従来、間接脱硫の対象とされている原料油は主
に減圧軽油であって、原料油中に金属分やアスファルテ
ン分が少ないため、さしたる問題は生じなかった。しか
しながら、残油を直接水素化処理せんとするする場合に
は、次のような問題がある。
【0004】すなわち、残油中にはバナジウム、ニッケ
ルなどの金属分が多く含まれており、またコーク生成の
原因となるアスファルテン等の分子量の大きい成分も含
まれている。これらの金属分や生成コ−クは、触媒の活
性点を隠蔽し、あるいは触媒細孔を閉塞するため、これ
に原因して触媒の活性が低下し、寿命も短くなる。ちな
みに、触媒活性の低下は脱硫率や分解率の低下を招く
が、これを補償するために、従来は反応温度を高かめる
ことが通常行われている。しかし、装置の運転上、反応
温度の上昇には限界があり、しかも、反応温度の上昇は
コ−クの生成を助長する不都合がある。これに加えて、
高い反応温度の採用は、水素化処理製品、特に360 ℃以
上の沸点を有する留分の性状を悪化させる欠点がある。
当該留分は一般にスラッジを生成しやすいが、性状が悪
化すると一層その傾向が高まって、当該留分の輸送ない
しは貯蔵中に、あるいは当該留分の爾後処理に際して、
トラブルの原因となる。
【0005】スラッジの生成しやすさの度合は、360 ℃
以上の沸点を有する留分中のトルエン不溶分量を測定す
ることで評価され、その量が0.05wt%以下、好ましくは
0.03%以下であれば、問題がないとされている。つま
り、当該留分の性状の良否はトルエン不溶分の多寡によ
って決まり、トルエン不溶分が多い程、製品として好ま
しくない。従来の通常の触媒を使用して残油を比較的高
温度で水素化処理した場合、残油の分解率50〜60%程度
で、製品として得られる上記留分のトルエン不溶分が0.
1wt %であることも珍しくない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は硫黄分、窒素
分およびニッケル、パナジウム等の金属を多量に含有す
る残油から、スラッジ生成の少ない良好な性状の高沸点
生成油を、安定して得ることを目的とする。また、本発
明は反応条件が温和でも長時間にわたって高い脱硫率、
脱金属率および中間留分収率が得られる水素化処理方法
を確立することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の目的
を達成するために鋭意研究を行った結果、特定の細孔構
造を有し、特定の金属成分を担持せしめた触媒を、通常
の水素化触媒と組合わせて残油の水素化処理に用いるこ
とにより、長時間にわたって高い脱硫率、脱金属率およ
び中間留分収率を維持しつつ、良好な性状の高沸点生成
油が得られることを見出した。
【0008】しかして、本発明に係る水素化処理方法
は、ニッケル、コバルト、モリブデン、バナジウム、タ
ングステンから選ばれた少なくとも1種類の活性金属が
1〜7wt%(酸化物として)およびホウ素化合物が0.5
〜5wt%(酸化物として)アルミナ担体に担持され、か
つ窒素吸着法で測定した全表面積が少なくとも100 m2
/g、全細孔容積が少なくとも0.5 ml/g、平均細孔直
径120 〜200 オングストロームの細孔が占める容積が全
細孔容積の少なくとも70% である触媒を、反応塔内の全
触媒層の10〜50%充填した第1層と、水素化処理触媒を
該全触媒層の50〜90%充填した第2層からなる触媒層の
存在下、残油を水素圧力90 kg /cm2 以上、温度300 〜
500 ℃、LHSV 0.1 〜1の条件で水素化することを
特徴とする。 本発明に於いて、触媒層の第1層に使用
される触媒のアルミナ担体は、公知の方法で調製するこ
とができる。例えば、硫酸アルミニウム等のアルミニウ
ム塩をアンモニア等のアルカリ、またはアルミン酸ソー
ダ等のアルミン酸塩で中和し、生成したアルミナ水和物
に適当なアルカリを添加してアルミナ水和物スラリーの
pHを8〜10の弱アルカリ性とし、これを60〜150 ℃で1
〜100 時間熟成してベーマイトを生成させ、該ベーマイ
トを混練後押出成型等で任意の形状に成型した後、乾
燥、焼成することにより所望のアルミナ担体を製造する
ことができる。上記の熟成は十分に行うことが好まし
い。別法として、市販されているベーマイトの粉末を酸
などで解膠し、成型、乾燥、焼成する方法を採用するこ
とも可能である。
【0009】アルミナ担体に担持させる活性金属は、N
i,Co,W,Mo,Vから選ばれた少なくとも1種類であって、
活性金属を複合させる場合は、Ni-Mo,Co-Mo,Ni-Co-Mo,N
i-W,Co-W,Ni-Co-W,Ni-V,Co-V,Co-V-Mo等の組合せがあ
る。好ましい組合せとしては、Co-Mo,Ni-Mo,Ni-Co-Mo,C
o-W,Ni-Wが挙げられる。上記以外の活性金属も少量であ
れば、担体に含ませてもよい。活性金属の担持量は、金
属酸化物に換算して触媒全重量の1〜7wt%、好ましく
は3〜6.5 wt%の範囲である。活性金属を複合させる場
合、活性金属同志の割合は任意に選ぶことができる。
【0010】アルミナ担体には前記の活性金属に加え
て、ホウ素化合物も担持されるが、その担持量は、酸化
物換算で触媒全重量の0.5 〜5wt%、好ましくは0.6 〜
4.5 wt%の範囲にある。ホウ素化合物の担持量が酸化物
として0.5 Ww%未満であると効果がなく、5wt%を越え
る量で担持させても、触媒の脱硫活性は余り変わらず、
かえって細孔直径が小さくなるという欠点がある。
【0011】本発明で用いるホウ素化合物としては、触
媒を焼成した際に酸化ホウ素に転化し得る化合物であれ
ば、無機化合物あるいは有機化合物のどちらでもよい。
例えば、ホウ酸,ホウ酸アンモニウム,オルトホウ酸,
四ホウ酸,重ホウ酸アンモニウム,ジボラン,ホウ酸メ
チル,ホウ酸ブチル,ホウ酸トリシクロヘクシル等がい
ずれも使用可能である。
【0012】ホウ素化合物および活性金属成分のアルミ
ナ担体への担持の方法は、特に限定されるものではな
く、例えば、含浸法、共沈法等を採用することができ
る。担持順序も任意で、それぞれの成分を個々に、又は
同時に担持することができる。また、それそれの成分を
2度以上に分けて担持しても差し支えない。
【0013】本発明に於いて、触媒層の第1層に充填さ
れる触媒の細孔特性について言えば、その触媒は、窒素
吸着法で測定して表面積が少なくとも100 m2 /g、好
ましくは120 〜250 m2 /gの範囲にあり、平均細孔直
径が100 オングストローム以上、好ましくは120 〜300
オングストロームの範囲にあり、全細孔容積が0.5 ml/
g以上、好ましくは0.5 〜1ml/gの範囲にある。そし
て、平均細孔直径120〜200 オングストロームの細孔が
占める容積が、全細孔容積の少なくとも70%以上、好ま
しくは70〜90%の範囲にある。 触媒の表面積が100 m
2 /g未満であると十分な活性が得られない。平均細孔
直径が120 オングストローム未満であると細孔の閉塞が
起こり易く触媒寿命が短くなる。全細孔容積が0.5 ml/
g未満であると、触媒の脱金属活性が不十分である。ま
た平均細孔直径120 〜200 オングストロームの細孔が占
める容積が全細孔容積の70%より少ない細孔分布では、
残油中の分子の転化に寄与する反応の場が少なくので、
満足な触媒活性の発現を期待できない。第1層に充填さ
れる触媒の形状は、任意に選ぶことができ、例えば、球
状、錠剤、円柱状等が適宜選ばれる。
【0014】触媒層の第2層には、通常の水素化処理触
媒が充填される。ここで言う通常の水素化処理触媒と
は、当業界で残油を水素化処理する際に通常使用される
触媒を意味する。例えば、アルミナ等の酸化物担体に、
モリブデン、タングステン、ニッケル、コバルト、バナ
ジウム等からなる活性金属の1種以上を、1〜10wt%の
範囲で担持させた触媒であって、窒素吸着法で測定した
場合の表面積が少なくとも100 m2 /g、全細孔容積が
0.4 ml/g以上、平均細孔直径が100 オングストロ−ム
以上である触媒が、第2層で使用される触媒に包含され
る。
【0015】本発明の方法を実施するに際し、反応塔内
の第1層に於ける触媒の充填割合は、全触媒層容積の10
〜50%、好ましくは20〜40%である。この範囲を外れた
場合には全体として触媒寿命が短くなり、脱硫率および
脱金属率も低下する。また反応塔内の第2層に於ける触
媒の充填割合は、全触媒層容積の50〜90%、好ましくは
60〜80%である。本発明に於いて、第1層とは反応塔の
入口側に意味し、第2層とは反応塔の出口側に充填す
る。第1層の触媒および第2層の触媒は、同一の反応塔
に充填してもよく、別々の反応塔に充填してもよい。別
々の反応塔に充填した場合に於ける全触媒層容積とは、
個々の反応塔の触媒層を合計した容積を言う。第1触媒
層および第2触媒層は、固定床、移動床、流動床のいず
れの反応方式でも操作することができる。但し、第1触
媒層および第2触媒層の触媒は混合しないものとする。
【0016】本発明の水素化処理条件は、反応圧力90kg
/cm2以上、好ましくは110 〜250kg/cm2 、反応温度30
0 〜500 ℃、好ましくは350 〜450 ℃°、LHSV0.1
〜1、好ましくは0.1 〜0.5 、水素/原料油比100 〜20
00 Nl/Nlの範囲にある。反応圧力が90kg/cm2 未満であ
ると脱硫率、脱金属率が低下し、生成油の性状が悪化す
る。反応温度が300 ℃未満であると、十分な脱硫率、脱
金属率が得られず、500 ℃を越えると生成油の性状が低
下すると共に、コークの生成が増加するため、反応塔内
の閉塞が問題になる。LHSVが0.1 未満であると触媒
の劣化が早く、1を越えると充分な脱硫率、脱金属率が
得られない。
【0017】本発明で水素化処理の対象とされる残油と
は、バナジウム、ニッケル等の重金属成分が多量に含く
まれ、またアスファルテン等の大きな分子が含まれる油
を指し、例えば、原油の常圧あるいは減圧蒸留によって
得られる残油、オイルサンド油あるいはタールサンド抽
出原油の常圧あるいは減圧蒸留残油等が、本発明で処理
される油の典型例である。
【0018】本発明の水素化処理方法によれば、50〜60
%の分解率で、中間留分を15〜20%程度の収率で回収す
ることができ、また、360 ℃以上の沸点を有する留分の
トルエン不溶分を0.05wt%以下にすることができる。
【0019】
【発明の効果】本発明の水素化処理方法は反応条件が温
和でも長時間にわたって高い脱硫率、脱金属率および中
間留分(170 〜360 ℃の留分)収率を示す。また、分解
率が高いにもかかわらず、残油から良好な性状(トルエ
ン不溶分の少ない)の高沸点生成油を得ることができ
る。
【0020】
【実施例】次に、実施例によって本発明を更に詳しく述
べる。 担体の調整 硫酸アルミニウム水溶液とアルミン酸ナトリウム水溶液
とから、水酸化アルミニウムを調製し、それを所定の条
件下で熟成した。得られたゲルを加熱混練して押出成型
後、110 ℃で乾燥し、550 ℃で焼成してアルミナ担体を
得た。この操作で、熟成条件を変化させることにより、
細孔特性がそれぞれ異なる3種のアルミナ担体S-1 〜S-
3 を得た。
【0021】触媒調製1 Moを5.0 %、Coを1.2 %、ホウ酸を3.5 %、クエン酸を
10.0%含有する水溶液を、ポアーフィリング法により担
体S-1 に含浸させた。しかる後、その担体を放置乾燥後
110 ℃で乾燥し、550 ℃で焼成した。得られた触媒をDM
-1とする。
【0022】触媒調製2 Moを5.0 %、Coを1.2 %、ホウ酸を3.5 %、クエン酸を
10.0%含有する水溶液を、ポアーフィリング法により担
体S-1 に含浸させた。その担体を放置乾燥後、110 ℃で
乾燥し、550 ℃で焼成した。得られた触媒をDM-2とす
る。
【0023】触媒調製3 Moを5.5 %、Coを1.4 %、クエン酸を10.0%含有する水
溶液を、ポアーフィリング法により担体S-2 に含浸させ
た。その担体を放置乾燥後、110 ℃で乾燥し、550 ℃で
焼成した。得られた触媒をDM-3とする。
【0024】触媒調製4 Moを10.7%、Coを2.8 %、クエン酸を15.0%含有する水
溶液を、ポアーフィリング法により担体S-3 に含浸させ
た。その担体を放置乾燥後、110 ℃で乾燥し、550 ℃で
焼成した。得られた触媒を水素化処理触媒をDS-1とす
る。以上のようにして調製した各触媒の性状を表1に示
す。
【0025】実施例1,比較例1,2(評価例) 表1に示す触媒を組合せて、触媒層第1層にDM-1,2,3の
いずれかを、第2層にDS-1をいずれ例とも容積比1:2
で、内径200 mmのマイクロリアクターに充填して硫化
後、表2に示す性状の減圧残油を、反応温度400 ℃、L
HSV 0.2、圧力115kg /cm2 、水素/油700 Nl/Nlの
条件で、水素化処理したところ、表3に示す結果が得ら
れた。
【0026】表3に示す結果から明らかな通り。本発明
の方法に従う実験No. 1は、比較例の実験No. 2および
3に比べて、脱硫率、脱金属率に優れ、中間留分の収率
も高い。また転化率が高いのにもかかわらず、高沸点留
分のトルエン不溶分は少なく、製品として好ましいもの
であった。
【0027】また、目標とする脱硫率が約80%に維持さ
れるよう、反応温度だけを変化させて、上と同様な水素
化処理を行い、目標脱硫率を維持するために必要な反応
温度の上昇度合と、運転時間とも関係を図1に示した。
図1に示す限界反応温度とは、良好な製品を得るための
最高温度であって、この温度以上では製品の安定性が悪
化するために運転を続けることができない。図1から
は、本発明の方法によれば、限界反応温度に達するまで
の運転時間が長いために、それだけ長く装置を運転でき
る利点があることが分かる。
【0028】
【表1】 触媒の性状 触 媒 DM-1 DM-2 DM-3 DM-4 担 体 S-1 S-2 S-1 S-3 MoO3 wt% 5.0 5.0 5.1 10.1 CoO wt% 1.1 1.0 1.0 2.1 B2 O3 wt% 3.0 3.0 0 0 表面積 m2 /g 175 220 173 175 全細孔容積 ml/g 0.72 0.65 0.72 0.62 特定の細孔 % 74 65 74 70 容積割合 注)表中の容積割合は、細孔直径120 〜200 オングスト
ロームの細孔の容積が全細孔容積に対する割合を示す。
【0029】
【表2】 原料油の性状 比 重 1.02 硫 黄 4.3 wt% ニッケル 35 ppm バナジウム 130 ppm 残 炭 15.0 wt %
【0030】
【表3】 実施例 比較例 1 1 2 実験 No. 1 2 3 触媒第1層 DM-1 DM-2 DM-3 第2層 DS-1 DS-1 DS-1 脱硫率 % 87.0 86.0 80.6 脱Ni率 % 65.5 63.5 63.8 脱V率 % 89.7 84.4 87.5 残炭 % 6.0 6.5 7.3 分解率 wt% 54.0 51.4 52.3 ナフサ等 wt% 4.5 3.5 3.8 中間留分wt% 16.5 14.2 13.1 不溶分 wt% 0.03 0.06 0.05 注)表中の「ナフサ等」は沸点170 ℃以下の留分を、
「中間留分」は沸点170〜360 ℃の留分を、また「不溶
分」は沸点360 ℃の留分のトルエン不溶分を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】水素化処理の運転時間と、目標の脱硫率を維持
するために必要な反応温度の上昇度合との関係を示すグ
ラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 忠一 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内 (72)発明者 清水 和夫 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナ担体にニッケル、コバルト、モ
    リブデン、バナジウム、タングステンから選ばれた少な
    くとも1種類の活性金属が1〜7wt%(酸化物として)
    およびホウ素化合物が0.5 〜5wt%(酸化物として)担
    持され、かつ窒素吸着法で測定した全表面積が少なくと
    も100 m2 /g、全細孔容積が少なくとも0.5 ml/g、
    平均細孔直径120 〜200 オングストロームの細孔が占め
    る容積が全細孔容積の少なくとも70%である触媒を、反
    応塔内の全触媒層の10〜50%充填した第1層と、水素化
    処理触媒を該全触媒層の50〜90%充填した第2層からな
    る触媒層の存在下、残油を水素圧力90kg/cm2以上、温
    度300 〜500 、LHSV0.1 〜1の条件で水素化するこ
    とを特徴とする残油の水素化処理方法。
JP3091202A 1991-03-29 1991-03-29 残油の水素化処理方法 Pending JPH0593190A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3091202A JPH0593190A (ja) 1991-03-29 1991-03-29 残油の水素化処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3091202A JPH0593190A (ja) 1991-03-29 1991-03-29 残油の水素化処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0593190A true JPH0593190A (ja) 1993-04-16

Family

ID=14019850

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3091202A Pending JPH0593190A (ja) 1991-03-29 1991-03-29 残油の水素化処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0593190A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995026388A1 (fr) * 1994-03-29 1995-10-05 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Procede d'hydrotraitement de composition d'hydrocarbure et de combustible liquide
WO1998026866A1 (fr) * 1996-12-18 1998-06-25 Petroleum Energy Center Catalyseur d'hydrotraitement destine a des huiles d'hydrocarbures lourds, procede de production du catalyseur, et procede d'hydrotraitement employant ceux-ci
CN1089031C (zh) * 1997-08-27 2002-08-14 中国石油化工集团公司 大孔氧化铝载体及其制备方法
JP2003340281A (ja) * 2002-05-24 2003-12-02 Inst Fr Petrole 触媒を使用して炭化水素原料装入物の水素化精製および/または水素化転化の処理方法
JP2006515584A (ja) * 2002-12-06 2006-06-01 エービービー ルマス グローバル インコーポレイテッド 活性金属を有するメソ孔物質
KR20220024427A (ko) 2019-06-25 2022-03-03 닛키 쇼쿠바이카세이 가부시키가이샤 중질유의 수소화 처리방법
CN114574234A (zh) * 2022-03-11 2022-06-03 福州大学化肥催化剂国家工程研究中心 一种二代生物柴油生产工艺

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995026388A1 (fr) * 1994-03-29 1995-10-05 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Procede d'hydrotraitement de composition d'hydrocarbure et de combustible liquide
US6328880B1 (en) 1994-03-29 2001-12-11 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Process for hydrotreating hydrocarbon oil
EP1734099A2 (en) * 1994-03-29 2006-12-20 Idemitsu Kosan Company Limited Method of hydrotreating hydrocarbon oil and fuel oil composition
EP1734099A3 (en) * 1994-03-29 2007-04-18 Idemitsu Kosan Company Limited Method of hydrotreating hydrocarbon oil and fuel oil composition
US6174432B1 (en) 1995-12-18 2001-01-16 Petroeum Energy Center Hydrotreating catalyst for heavy hydrocarbon oil, process for producing the catalyst, and hydrotreating method using the same
WO1998026866A1 (fr) * 1996-12-18 1998-06-25 Petroleum Energy Center Catalyseur d'hydrotraitement destine a des huiles d'hydrocarbures lourds, procede de production du catalyseur, et procede d'hydrotraitement employant ceux-ci
CN1089031C (zh) * 1997-08-27 2002-08-14 中国石油化工集团公司 大孔氧化铝载体及其制备方法
JP2003340281A (ja) * 2002-05-24 2003-12-02 Inst Fr Petrole 触媒を使用して炭化水素原料装入物の水素化精製および/または水素化転化の処理方法
JP2006515584A (ja) * 2002-12-06 2006-06-01 エービービー ルマス グローバル インコーポレイテッド 活性金属を有するメソ孔物質
KR20220024427A (ko) 2019-06-25 2022-03-03 닛키 쇼쿠바이카세이 가부시키가이샤 중질유의 수소화 처리방법
CN114574234A (zh) * 2022-03-11 2022-06-03 福州大学化肥催化剂国家工程研究中心 一种二代生物柴油生产工艺
CN114574234B (zh) * 2022-03-11 2024-02-27 福州大学化肥催化剂国家工程研究中心 一种二代生物柴油生产工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4572778A (en) Hydroprocessing with a large pore catalyst
US4431526A (en) Multiple-stage hydroprocessing of hydrocarbon oil
US3876523A (en) Catalyst for residua demetalation and desulfurization
US4879265A (en) Hydroprocessing catalyst and phosphorous and citric acid containing impregnating solution
US4686030A (en) Mild hydrocracking with a catalyst having a narrow pore size distribution
EP2794092B1 (en) Process for preparing hydrocracking catalyst
US4460707A (en) Hydroprocessing catalyst and method for preparing it
US5300217A (en) Hydroprocess utilizing a delta alumina-supported nickel and molybdenum catalyst
US5030780A (en) Aromatic saturation process with a silica-alumina and zeolite catalyst
US5384297A (en) Hydrocracking of feedstocks and catalyst therefor
US4455390A (en) Catalyst and method for impregnating at a pH less than one
US5135902A (en) Nickel-tungsten-phosphorus catalyst
US4613425A (en) Process for hydrotreating heavy hydrocarbon oils
RU2651269C2 (ru) Способ гидроочистки вакуумного дистиллята, использующий последовательность катализаторов
EP1418002A2 (en) Activated hydrotreating catalyst: composition, preparation, and use thereof
MXPA05012893A (es) Catalizador para la hidrodesulfuracion de residuos y crudos pesados.
EP0349223B1 (en) Hydroprocessing catalytic composition and the preparation and use thereof
JPH07185353A (ja) 触媒その使用方法およびその製造方法
US4568450A (en) Hydrocarbon conversion process
JP3662495B2 (ja) 水素化分解触媒及びその製造方法並びに水素化分解方法
CN101468317A (zh) 一种加氢裂化催化剂及其制备方法
US4548710A (en) Hydrocarbon processing
US4969990A (en) Hydroprocessing with a catalyst having a narrow pore size distribution
JPH0593190A (ja) 残油の水素化処理方法
JPH0149399B2 (ja)