JPH0592945A - 4−トランス−(n−イソプロピリデンアミノ)シクロヘキサノール及びその製造方法 - Google Patents

4−トランス−(n−イソプロピリデンアミノ)シクロヘキサノール及びその製造方法

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JPH0592945A
JPH0592945A JP2412702A JP41270290A JPH0592945A JP H0592945 A JPH0592945 A JP H0592945A JP 2412702 A JP2412702 A JP 2412702A JP 41270290 A JP41270290 A JP 41270290A JP H0592945 A JPH0592945 A JP H0592945A
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cyclohexanol
isopropylideneamino
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Ildiko Ratz
ラーツ イルデイコー
Pal Benko
ベンコー パール
Daniel Bozsing
ボージング ダーニエル
Antal Tungler
トウングレル アンタル
Tibor Mathe
マーテ テイボル
Lax Geoergyi Kovanyine
コバーニイ ネーエ ラクス ジエルジイ
Jozsef Petro
ペトレー ジヨーゼフ
Ilona Sztruhar
ストルハール イロナ
Nee Donath Gyoergyi Vereczkey
ベレツケイ ネーエ ドナート ジエルジイ
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Egyt Gyogyszervegyeszeti Gyar
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Egyt Gyogyszervegyeszeti Gyar
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C251/00Compounds containing nitrogen atoms doubly-bound to a carbon skeleton
    • C07C251/02Compounds containing nitrogen atoms doubly-bound to a carbon skeleton containing imino groups
    • C07C251/04Compounds containing nitrogen atoms doubly-bound to a carbon skeleton containing imino groups having carbon atoms of imino groups bound to hydrogen atoms or to acyclic carbon atoms
    • C07C251/06Compounds containing nitrogen atoms doubly-bound to a carbon skeleton containing imino groups having carbon atoms of imino groups bound to hydrogen atoms or to acyclic carbon atoms to carbon atoms of a saturated carbon skeleton
    • C07C251/08Compounds containing nitrogen atoms doubly-bound to a carbon skeleton containing imino groups having carbon atoms of imino groups bound to hydrogen atoms or to acyclic carbon atoms to carbon atoms of a saturated carbon skeleton being acyclic
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2601/00Systems containing only non-condensed rings
    • C07C2601/12Systems containing only non-condensed rings with a six-membered ring
    • C07C2601/14The ring being saturated

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アンブロキソールを製造する際の重要な中間
体であり、かつ文献上の記載が皆無である新規の4−ト
ランス−(N−イソプロピリデンアミノ)シクロヘキサ
ノールの製造。 【構成】 本発明は、式(I)(「化1」) 【化1】 で示される4−トランス−(N−イソプロピリデンアミ
ノ)シクロヘキサノールを製造する方法であって、4−
シス/トランス−アセトアミドシクロヘキサノールを加
水分解し、得られた4−シス/トランス−アミノシクロ
ヘキサノールをアセトンと反応させ、そのようにして得
られる式(I)(「化1」)の生成物を回収することを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、式(I)(「化5」)
【化5】 で示される新規の4−トランス−(N−イソプロピリデ
ンアミノ)シクロヘキサノール、及びその製造方法に関
する。
【0002】本発明によるこの新規の化合物は、通常、
アンブロキソールとして知られているN−(2−アミノ
−3,5−ジブロモベンジル)−トランス−4−アミノ
シクロヘキサノールを製造するための重要な中間体であ
る。
【0003】
【従来の技術】アンブロキソールは、気道や気管支の去
痰剤として非常によく用いられているものである。この
化合物を製造する際の重要な中間体である本発明の4−
トランス−(N−イソプロピリデンアミノ)シクロヘキ
サノール、及びその製造方法に関しては、文献上の記載
は皆無である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
の4−トランス−(N−イソプロピリデンアミノ)シク
ロヘキサノール、及びその製造方法を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、式(I
I)(「化6」)で示される4−シス/トランス−アセトア
ミドシクロヘキサノールを加水分解し、得られた式(II
I)(「化7」)で示される4−シス/トランス−アミノシク
ロヘキサノールをアセトンと反応させ、その反応混合物
から生成物を回収することにより、式(I)で示される
4−トランス−(N−イソプロピリデンアミノ)シクロ
ヘキサノールを製造する方法が提供される。
【0006】
【化6】
【0007】
【化7】
【0008】式(II)(「化7」)で示される4−シス/ト
ランス−アセトアミドシクロヘキサノールの加水分解
を、強塩基の存在下に、反応混合物の均質性を確保しう
るような溶媒中で行なう。塩基として、アルカリ金属の
水酸化物を用いるのがよい。水酸化ナトリウムがより好
ましい。
【0009】反応は、使用される溶媒または混合溶媒に
応じ、広い温度範囲で行なうことができる。好適な温度
範囲は、90〜120℃である。
【0010】反応は、6〜18時間内で完了する。式(I
I)(「化6」)で示される4−シス/トランス−アセ
トアミドシクロヘキサノールは、8時間以内に、定量的
収率で生成される。生成物を、反応媒質と共に、溶媒−
溶媒抽出装置へ導く。抽出は、不活性の無極性溶媒、好
ましくは塩素化炭化水素により連続的に行なう。
【0011】抽出時間は、溶媒の性質及び量によって異
なるが、8〜16時間である。クロロホルムを用いた場
合、8時間とするのが好ましい。
【0012】溶媒を蒸留し、4−シス/トランス−アセ
トアミドシクロヘキサノールにアセトンを加えてから、
その混合物を、反応混合物の沸点に加熱する。その温度
で、シッフ塩の生成率は相当に高く、好適条件の下で
は、2時間以内で完了する。
【0013】反応混合物を冷却すると、所望のトランス
−4−(N−イソプロピリデンアミノ)シクロヘキサノ
ールが、選択的に沈澱する。濾過または遠心分離によ
り、固形生成物を分離する。
【0014】シス異性体の全くない4−トランス−(N
−イソプロピリデンアミノ)シクロヘキサノールが、良
好な収率で得られる。
【0015】これの純度は、非常に重要である。という
のは、薬剤成分の品質管理基準によれば、中間体、出発
材料からもたらされる異物、副生成物、または異性体か
らの異物の存在が殆んど許されないからである。
【0016】アンブロキソール製造の中間体である4−
トランス−アミノシクロヘキサノールは、シス/トラン
ス形異性体から分離される。上で述べたような品質要件
により、シス異性体及び副生成物の生成は、望ましくな
く、かつそれらを除去するのは、非常に手間がかかる。
【0017】アンブロキソールを合成するには、多くの
合成過程の初期段階においてシス異性体が含まれていな
い出発材料を使用する。そうでないと、後続の合成段階
における中間体の精製に、余計な労力と時間を要し、か
つ大きな損失を招く結果となる。
【0018】4−アセトアミドシクロヘキサノール。
は、触媒水素化により、p−アセトアミドフェノールか
ら調製できる(ベリヒテ・デア・ドイッチェ・ヘミッシ
ェ・ゲゼルシャフト(Ber. Dtsch. Chem. Ges.)、72
巻、995ページ(1939年);ジャナール・オブ・アメリカ
ン・ケミカル・ソサイエティ(J.Am.Chem.Soc.)、
75巻、1345ページ(1953年);カナディアン・ジャーナ
ル・オブ・ケミストリー(Can.J.Chem.)、48巻、20
65ページ(1970年)参照)。
【0019】4−アセトアミドシクロヘキサノールは、
アミノ基及びヒドロキシル基の立***置により、反応混
合物中で、シス及びトランス異性体の形で存在する。生
成されるシス/トランス異性体の比率は、還元を行なう
方法により、1:4〜1:1のようになる。
【0020】異性体の分離は、異なる溶媒からの分別晶
出によって行なわれる(米国特許第2,152,960明細書参
照)。最も好適な溶媒は、ジエチルエーテル及びアセト
ンである。
【0021】ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル
・ソサイエティ、75巻、1345ページ(1953年)によれ
ば、好適な純粋トランス異性体が、アセトンによる9回
の分別再結晶の後に、31%の収率で得られるようになっ
ており、またカナディアン・ジャーナル・オブ・ケミス
トリー、48巻、2065ページ(1970年)に記載されている
方法によれば、アセトンによる4回の再結晶の後、僅か
20〜25%の収率で生成物が得られている。
【0022】上で述べた方法により調製される4−アセ
トアミドシクロヘキサノールは、かなりの量のシス異性
体を含んでいる。そのことは、我々の実験によっても確
認された。この異物は、次の合成段階において、対応し
た量の望ましくないシス型中間体となってしまう。
【0023】
【実施例】以下、本発明の好適実施例を詳細に説明す
る。ただし、これらの実施例は、本発明を制約するもの
ではない。
【0024】実施例1 4−トランス−(N−イソプロピリデンアミノ)シクロ
ヘキサノールの調製 (a)4−シス/トランス−アセトアミドシクロヘキサノ
ールから。 水酸化ナトリウム160g(4モル)を、水640ml中に溶解
した後、4−シス/トランスアセト−アミドシクロヘキ
サノール100g(0.64モル)(トランス異性体含量:74
%)を加える。混合物を8時間沸騰させることにより、
溶液が得られる。
【0025】この溶液を、室温に冷却してから、連続式
溶媒−溶媒抽出装置に入れ、1200mlのクロロホルムを用
いて、8時間抽出を行なう。相を分離し、有機相を、無
水硫酸マグネシウムにより脱水してから、木炭による濾
過を行なう。溶媒を蒸留する。
【0026】得られた粗4−シス/トランス−アミノシ
クロヘキサノールを、アセトン650ml(8.87モル)中
で、2時間沸騰させる。溶液が得られる。冷却すると、
その溶液から、白色結晶の4−トランス−(N−イソプ
ロピリデンアミノ)シクロヘキサノールが沈澱する。 収率:45g(出発材料のトランス異性体に対し62%) 融点:151℃。
【0027】(b)4−シス/トランス−アミノシクロヘ
キサノールから。 4−シス/トランス−アミノシクロヘキサノール34.55
g(0.3モル)(トランス異性体含量:60%)を、アセト
ン220mlと共に2時間沸騰させる。その溶液から沈澱し
た白色の4−トランス−(N−イソプロピリデンアミ
ノ)シクロヘキサノールを、濾別し、乾燥させる。この
ようにして、22.72g(74%)の純粋なトランス異性体
を得た。 融点:151℃。
【0028】実施例2 4−シス/トランス−アセトアミドシクロヘキサノール
の調製 10容量%の水で湿潤させたパラジウム−炭触媒4.5g、
水10ml中に溶解させた酢酸カリウム0.6g(0.006モ
ル)、およびp−アセトアミドフェノール150g(0.99
モル)を、ターボ撹拌機付耐酸性オートクレーブに充填
する。補充をして、溶液の量を450mlとする。
【0029】反応混合物を、5バールの圧力下で、120
〜180℃の温度にて、6時間、水素化する。反応が終了
した時点で、触媒を濾別し、かつ水溶液を蒸発させる。
【0030】そのようにして、トランス異性体含量74%
の白色結晶生成物155.2g(99%)を得た。 融点:142℃。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 4−トランス−(N−イソプロピリデ
ンアミノ)シクロヘキサノール及びその製造方法
【特許請求の範囲】
【化1】で示される4−トランス−(N−イソプロピリ
デンアミノ)シクロヘキサノールを製造する方法であっ
て、式(II)(「化2」)
【化2】で示される4−シス/トランス−アセトアミド
シクロヘキサノールを加水分解し、得られた式(III)
(「化3」)
【化3】で示される4−シス/トランス−アミノシクロ
ヘキサノールをアセトンと反応させ、そのようにして得
られる式(I)(「化1」)で示される生成物を回収する
ことを特徴とする4−トランス−(N−イソプロピリデ
ンアミノ)シクロヘキサノールの製造方法。
【化4】で示される4−トランス−(N−イソプロピリ
デンアミノ)シクロヘキサノール。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、式(I)(「化5」)
【化5】で示される新規の4−トランス−(N−イソプ
ロピリデンアミノ)シクロヘキサノール、及びその製造
方法に関する。
【0002】本発明によるこの新規の化合物は、通常、
アンブロキソールとして知られているN−(2−アミノ
−3,5−ジブロモベンジル)−トランス−4−アミノ
シクロヘキサノールを製造するための重要な中間体であ
る。
【0003】
【従来の技術】アンブロキソールは、気道や気管支の去
痰剤として非常によく用いられているものである。この
化合物を製造する際の重要な中間体である本発明の4−
トランス−(N−イソプロピリデンアミノ)シクロヘキ
サノール、及びその製造方法に関しては、文献上の記載
は皆無である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
の4−トランス−(N−イソプロピリデンアミノ)シク
ロヘキサノール、及びその製造方法を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、式(I
I)(「化6」)で示される4−シス/トランス−アセトア
ミドシクロヘキサノールを加水分解し、得られた式(II
I)(「化7」)で示される4−シス/トランス−アミノシク
ロヘキサノールをアセトンと反応させ、その反応混合物
から生成物を回収することにより、式(I)で示される
4−トランス−(N−イソプロピリデンアミノ)シクロ
ヘキサノールを製造する方法が提供される。
【0006】
【化6】
【0007】
【化7】
【0008】式(II)(「化7」)で示される4−シス/ト
ランス−アセトアミドシクロヘキサノールの加水分解
を、強塩基の存在下に、反応混合物の均質性を確保しう
るような溶媒中で行なう。塩基として、アルカリ金属の
水酸化物を用いるのがよい。水酸化ナトリウムがより好
ましい。
【0009】反応は、使用される溶媒または混合溶媒に
応じ、広い温度範囲で行なうことができる。好適な温度
範囲は、90〜120℃である。
【0010】反応は、6〜18時間内で完了する。式(I
I)(「化6」)で示される4−シス/トランス−アセ
トアミドシクロヘキサノールは、8時間以内に、定量的
収率で生成される。生成物を、反応媒質と共に、溶媒−
溶媒抽出装置へ導く。抽出は、不活性の無極性溶媒、好
ましくは塩素化炭化水素により連続的に行なう。
【0011】抽出時間は、溶媒の性質及び量によって異
なるが、8〜16時間である。クロロホルムを用いた場
合、8時間とするのが好ましい。
【0012】溶媒を蒸留し、4−シス/トランス−アセ
トアミドシクロヘキサノールにアセトンを加えてから、
その混合物を、反応混合物の沸点に加熱する。その温度
で、シッフ塩の生成率は相当に高く、好適条件の下で
は、2時間以内で完了する。
【0013】反応混合物を冷却すると、所望のトランス
−4−(N−イソプロピリデンアミノ)シクロヘキサノ
ールが、選択的に沈澱する。濾過または遠心分離によ
り、固形生成物を分離する。
【0014】シス異性体の全くない4−トランス−(N
−イソプロピリデンアミノ)シクロヘキサノールが、良
好な収率で得られる。
【0015】これの純度は、非常に重要である。という
のは、薬剤成分の品質管理基準によれば、中間体、出発
材料からもたらされる異物、副生成物、または異性体か
らの異物の存在が殆んど許されないからである。
【0016】アンブロキソール製造の中間体である4−
トランス−アミノシクロヘキサノールは、シス/トラン
ス形異性体から分離される。上で述べたような品質要件
により、シス異性体及び副生成物の生成は、望ましくな
く、かつそれらを除去するのは、非常に手間がかかる。
【0017】アンブロキソールを合成するには、多くの
合成過程の初期段階においてシス異性体が含まれていな
い出発材料を使用する。そうでないと、後続の合成段階
における中間体の精製に、余計な労力と時間を要し、か
つ大きな損失を招く結果となる。
【0018】4−アセトアミドシクロヘキサノール。
は、触媒水素化により、p−アセトアミドフェノールか
ら調製できる(ベリヒテ・デア・ドイッチェ・ヘミッシ
ェ・ゲゼルシャフト(Ber. Dtsch. Chem. Ges.)、72
巻、995ページ(1939年);ジャナール・オブ・アメリカ
ン・ケミカル・ソサイエティ(J.Am.Chem.Soc.)、
75巻、1345ページ(1953年);カナディアン・ジャーナ
ル・オブ・ケミストリー(Can.J.Chem.)、48巻、20
65ページ(1970年)参照)。
【0019】4−アセトアミドシクロヘキサノールは、
アミノ基及びヒドロキシル基の立***置により、反応混
合物中で、シス及びトランス異性体の形で存在する。生
成されるシス/トランス異性体の比率は、還元を行なう
方法により、1:4〜1:1のようになる。
【0020】異性体の分離は、異なる溶媒からの分別晶
出によって行なわれる(米国特許第2,152,960明細書参
照)。最も好適な溶媒は、ジエチルエーテル及びアセト
ンである。
【0021】ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル
・ソサイエティ、75巻、1345ページ(1953年)によれ
ば、好適な純粋トランス異性体が、アセトンによる9回
の分別再結晶の後に、31%の収率で得られるようになっ
ており、またカナディアン・ジャーナル・オブ・ケミス
トリー、48巻、2065ページ(1970年)に記載されている
方法によれば、アセトンによる4回の再結晶の後、僅か
20〜25%の収率で生成物が得られている。
【0022】上で述べた方法により調製される4−アセ
トアミドシクロヘキサノールは、かなりの量のシス異性
体を含んでいる。そのことは、我々の実験によっても確
認された。この異物は、次の合成段階において、対応し
た量の望ましくないシス型中間体となってしまう。
【0023】
【実施例】以下、本発明の好適実施例を詳細に説明す
る。ただし、これらの実施例は、本発明を制約するもの
ではない。
【0024】実施例1 4−トランス−(N−イソプロピリデンアミノ)シクロ
ヘキサノールの調製 (a)4−シス/トランス−アセトアミドシクロヘキサノ
ールから。水酸化ナトリウム160g(4モル)を、水640
ml中に溶解した後、4−シス/トランスアセト−アミド
シクロヘキサノール100g(0.64モル)(トランス異性
体含量:74%)を加える。混合物を8時間沸騰させるこ
とにより、溶液が得られる。
【0025】この溶液を、室温に冷却してから、連続式
溶媒−溶媒抽出装置に入れ、1200mlのクロロホルムを用
いて、8時間抽出を行なう。相を分離し、有機相を、無
水硫酸マグネシウムにより脱水してから、木炭による濾
過を行なう。溶媒を蒸留する。
【0026】得られた粗4−シス/トランス−アミノシ
クロヘキサノールを、アセトン650ml(8.87モル)中
で、2時間沸騰させる。溶液が得られる。冷却すると、
その溶液から、白色結晶の4−トランス−(N−イソプ
ロピリデンアミノ)シクロヘキサノールが沈澱する。 収率:45g(出発材料のトランス異性体に対し62%) 融点:151℃。
【0027】(b)4−シス/トランス−アミノシクロヘ
キサノールから。4−シス/トランス−アミノシクロヘ
キサノール34.55g(0.3モル)(トランス異性体含量:60
%)を、アセトン220mlと共に2時間沸騰させる。その
溶液から沈澱した白色の4−トランス−(N−イソプロ
ピリデンアミノ)シクロヘキサノールを、濾別し、乾燥
させる。このようにして、22.72g(74%)の純粋なト
ランス異性体を得た。融点:151℃。
【0028】実施例2 4−シス/トランス−アセトアミドシクロヘキサノール
の調製 10容量%の水で湿潤させたパラジウム−炭触媒4.5g、
水10ml中に溶解させた酢酸カリウム0.6g(0.006モ
ル)、およびp−アセトアミドフェノール150g(0.99
モル)を、ターボ撹拌機付耐酸性オートクレーブに充填
する。補充をして、溶液の量を450mlとする。
【0029】反応混合物を、5バールの圧力下で、120
〜180℃の温度にて、6時間、水素化する。反応が終了
した時点で、触媒を濾別し、かつ水溶液を蒸発させる。
【0030】そのようにして、トランス異性体含量74%
の白色結晶生成物155.2g(99%)を得た。 融点:142℃。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ダーニエル ボージング ハンガリー国 1141 ブダペスト ベゼー ル ウツツア 116 (72)発明者 アンタル トウングレル ハンガリー国 ブダペスト テイゼンネジ エデイク ヤーボルカ アー ウツツア 61 (72)発明者 テイボル マーテ ハンガリー国 ブダペスト ネジエデイク ナジバートニイ ウツツア 12 (72)発明者 ジエルジイ コバーニイ ネーエ ラクス ハンガリー国 1141 ブダペスト モジヨ ローデイ ウツツア 110 (72)発明者 ジヨーゼフ ペトレー ハンガリー国 1147 ブダペスト デーシ ユ ウツツア 28 (72)発明者 イロナ ストルハール ハンガリー国 1191 ブダペスト ワーク ボチヤーン ウツツア 3 (72)発明者 ジエルジイ ベレツケイ ネーエ ドナー ト ハンガリー国 1034 ブダペスト シヤン マルコ ウツツア 52

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I)(「化1」) 【化1】 で示される4−トランス−(N−イソプロピリデンアミ
    ノ)シクロヘキサノールを製造する方法であって、式
    (II)(「化2」) 【化2】 で示される4−シス/トランス−アセトアミドシクロヘ
    キサノールを加水分解し、得られた式(III)(「化3」) 【化3】 で示される4−シス/トランス−アミノシクロヘキサノ
    ールをアセトンと反応させ、そのようにして得られる式
    (I)(「化1」)で示される生成物を回収することを特
    徴とする4−トランス−(N−イソプロピリデンアミ
    ノ)シクロヘキサノールの製造方法。
  2. 【請求項2】 式(II)(「化2」)で示される4−シス/
    トランス−アセトアミドシクロヘキサノールの加水分解
    を、アルカリ金属の水酸化物、好ましくは水酸化ナトリ
    ウムにより行なう請求項1の製造方法。
  3. 【請求項3】 加水分解を、均質な反応混合物を確保し
    うる溶媒中で行なう請求項2の製造方法。
  4. 【請求項4】 加水分解を、水性媒質中で行なう請求項
    3の方法。
  5. 【請求項5】 反応を、90〜120℃の温度で行なう請求
    項2〜4のいずれかの製造方法。
  6. 【請求項6】 不活性な非極性溶媒により、式(III)
    (「化3」)で示される4−シス/トランス−アミノシクロ
    ヘキサノールの抽出を行なう請求項2〜5のいずれかの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 不活性な非極性溶媒として、塩素化炭化
    水素、好ましくはクロロホルムを用いる請求項6の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 式(III)(「化3」)で示される4−シス
    /トランス−アミノシクロヘキサノールとアセトンとの
    反応を、反応混合物の沸点で行なう請求項1の方法。
  9. 【請求項9】 式(I)(「化4」) 【化4】 で示される4−トランス−(N−イソプロピリデンアミ
    ノ)シクロヘキサノール。
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