JPH0586098A - コラーゲンにより刺激される血小板凝集を阻害するタンパク質 - Google Patents

コラーゲンにより刺激される血小板凝集を阻害するタンパク質

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JPH0586098A
JPH0586098A JP3260014A JP26001491A JPH0586098A JP H0586098 A JPH0586098 A JP H0586098A JP 3260014 A JP3260014 A JP 3260014A JP 26001491 A JP26001491 A JP 26001491A JP H0586098 A JPH0586098 A JP H0586098A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 血栓性疾患の防止、予防、治療に有用なタン
パク性物質を提供する。 【構成】 ヒル(Haementeria officinalis)抽出物から
単離されたコラーゲンによる血小板凝集をブロックする
分子量約16,000のタンパク質、このタンパク質の
アミノ酸配列およびこれをコードするDNA配列。本タ
ンパク質は遺伝子組換えにより酵母内で発現させること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】ヒトの正常な止血(hemostasis) は、細胞
と体液の生化学成分の双方に関わる複雑な一連の相互に
関係したメカニズムによって行なわれる。生化学的な経
路は、無傷な内皮細胞の損傷、血小板への刺激及び血液
凝固メカニズムの活性化を含む。血管が損傷して内皮下
組織が露出すると血小板は非常にすばやく、血管壁の構
成物のどれかに、とくにコラーゲンに粘着する。血小板
は他の内皮下構成物にも粘着するが、コラーゲンのみ
が、血小板から顆粒成分を放出させて他の血小板を損傷
部位に動員するように刺激することが報告されている。
【0002】要約すると本発明は、未精製のヒル(Haem
enteria officinalis)抽出物から単離した、コラーゲン
による血小板凝集の刺激をブロックし、また血小板のコ
ラーゲンへの粘着をブロックするタンパク質(LAP
P)を含む。このタンパク質は、およそ16,000の
分子量である。また、本発明は、ヒル(Haementeria of
ficinalis)の唾液腺抽出物からのタンパク質の精製など
によるこのタンパク質の製造方法、及び、コラーゲンに
よる血小板凝集への刺激をブロックすることによって血
液凝固を阻害又は遅延させるタンパク質の使用方法を含
む。このタンパク質は、血栓性疾患の防止、予防、治療
及び処置に役立つ。
【0003】以下本発明を詳細に説明する。本発明は、
ヒル(Haementeria officinalis)から単離したタンパク
質、及びその相同物質、アイソフォーム又は遺伝的変異
型に関する。但しそれらはコラーゲンによる血小板凝集
への刺激をブロックし、かつ特定のタンパク質に対する
特定の抗体と反応するものである。タンパク質
【0004】本発明のタンパク質は、開示された配列の
活性を保有する、精製タンパク質の開示された配列の変
種を含むが、これにはフラグメント又はサブユニット、
天然の突然変異体、アレリック変異体、無作為に作り出
した人工の突然変異体及び活性を保有する意図された配
列変種が含まれる。「フラグメント」又は「サブユニッ
ト」とは、タンパク質全体よりも少ないアミノ酸を有す
るあらゆる配列の一部、たとえば、タンパク質全体から
N及び/又はC末端をのぞいた部分的配列を意味する。
【0005】また、本発明のタンパク質には、精製タン
パク質配列の作用を保有する、記述される組み換えタン
パク質配列が含まれる。また、融合タンパク質や発現ベ
クターの範囲内でのポリジーンの発現によって得られる
タンパク質等の雑種タンパク質が含まれており、ペプチ
ド結合で第2のポリペプチドに結合している前記タンパ
ク質の特定の作用を有するポリペプチドを含めてもよ
い。
【0006】本発明のタンパク質の他の変種、とくに保
存的アミノ酸のみが置換されて単離したタンパク質と異
なる変種が本発明に含まれると考える。このような保存
的アミノ酸は Taylor (J. Mol. Biol., 188.23
3(1986))の表Iに「セット」として定義されて
いる。
【0007】本発明のタンパク質は、合成によって、又
は組み換え技術によって、製造することができ、あるい
は後述のように未精製のヒル(Haementeria officinali
s)抽出物から得ることができる。コラーゲンによって刺激される血小板凝集の阻害の同定
【0008】ヒトの血小板を、Ca++を含まない0.2mg
/mlフィブリノーゲンを含んだ改良Tyrodeバッファーで
洗浄する。洗浄した血小板を、テストするサンプルとと
もに37℃で2分間インキュベートする。最終濃度を1
又は2μg /mlにしてコラーゲンを加えて、アグレゴメ
ーター中の血小板凝集をモニターする。阻害作用は、血
小板凝集の速度及び/又は程度で定義する。血小板のコラーゲンへの粘着ブロッキングの同定
【0009】イーストで発現された組換え体LAPP
は、洗浄した血小板がコラーゲンでコーティングしたマ
イクロタイタープレートに粘着するのをブロックするこ
とが示された。
【0010】ポリスチレン96穴マイクロタイタープレ
ート(Costar Cambridge, MA) を、5mM酢酸に溶解した
40μg /mlコラーゲンを用いて、ウェルあたり100
μlで1時間室温でコーティングした後、10mg/ml熱
変性BSAを加えて1時間おいて、非特異的細胞結合部
位をブロックする。コントロールのウェルは、BSAだ
けでコーティングする。ウェルは、20mM HEPE
S、pH7.4、0.14M NaCl 及び2mM MgCl2を含ん
だHEPESで緩衝化した生理食塩水(HBS)で3回
すすぐ。100μlの洗浄した血小板を、さまざまな濃
度のLAPPと、又はコントロールとしてバッファー
と、室温で5分間インキュベートした後、コラーゲンコ
ーティングした各ウェルに加えて、室温で45分間イン
キュベートして、粘着しない血小板を吸入してとりのぞ
き、ウェルを200μlのHBSで3回すすぐ。粘着し
た血小板の数を、BCA試薬を用いて562nmでの各ウ
ェルの吸収を測定する、タンパク質アッセイで決定す
る。
【0011】実施例1 ヒル(Haementeria officinalis)抽出物からの、コラー
ゲンによって刺激される血小板凝集を阻害する物質の単
ヒル(Haementeria officinalis)を切断し、唾液腺組織
を、20mMHEPES、pH7.8、10mM CaCl2中で処
理して未精製抽出液を調製した。この抽出物を、同じバ
ッファーで平衡化したヘパリン−アガロースカラムにの
せた後に、同バッファーで洗浄した。
【0012】コラーゲン仲介血小板凝集の拮抗物質は、
0.1、0.2及び0.3M NaClHeparin アガロース
溶出液中に見出された。この0.1、0.2及び0.3
Mのサンプルを、 Centricon−10マイクロコンセント
レイターで濃縮した後、 Superose 12 10/30で
ゲル濾過した。0.05M NaPO4、pH7.2中の0.1
5M NaCl の溶出バッファーを用いて、生物活性を維持
させた。 Superose 12カラムのフラクションの、コラ
ーゲン媒介血小板凝集の拮抗を調べて、34、73分で
溶出する活性のピークを単離した。その後、分離物を逆
相C18HPLCで精製した。
【0013】分離したタンパク質のアミノ酸成分分析は
以下のようであった:
【表3】 実施例2 ヒル(Haementeria officinalis)抽出物からの、コラー
ゲンによって刺激される血小板凝集拮抗物質の単離
【0014】ヒル(Haementeria officinalis)を切断
し、唾液腺組織を、20mMHEPES、pH7.8、10
mMCaCl2で処理した未精製抽出液から調製した。精製方
法は、以下につけ加えることをのぞいて、実施例1で述
べたのと同様の方法であった。タンパク質を0.05M
NaPO4、pH7.2中の0.15M NaCl ではなく、20
mMトリス−HCl 、pH8.7中の0.35M NaCl で溶出
した。タンパク質は、 Centricon−10マイクロコンセ
ントレイターで濃縮及び脱塩した後、実施例1のように
Superose 12カラムにかけるか、又は Centricon−3
0フィルターで濾過した。サンプルを乾燥させ、H2O に
再懸濁して、最終的な精製のためにC18逆相HPLCに
かけた。
【0015】単離したアミノ酸成分分析は以下のようで
あった:
【表4】
【0016】精製したタンパク質のV8又はLysC位で
のプロテアーゼ分解と、その後のC18逆相HPLC上で
のそれらの単離及び配列決定によって、ペプチドを作っ
た。以下のペプチド配列が得られた。
【表5】 実施例3 ヒル(Haementeria officinalis)由来の、コラーゲンに
よって刺激される血小板凝集を阻害する物質のインビト
ロの作用
【0017】我々の研究で、2μg /mlのコラーゲンは
血小板凝集を刺激するが、実施例1及び2で単離した、
コラーゲン刺激性血小板凝集阻害物質は、そのような凝
集を阻害することがわかった。この阻害の IC50 は45
nMであった。コラーゲン刺激の阻害は、その後0.25
mMのアラキドン酸を加えることによって消失した。組み
換えDNA技術
【0018】組み換えDNA技術を、本発明のタンパク
質の製造に用いてよい。この技術によって、異なった細
胞、そして通常は異なった生体由来の遺伝情報、すなわ
ちDNAのセグメントを、それを得た生体外で末端どう
し結合して、さらにこの交雑DNAを、オリジナルのD
NAがコードするタンパク質の製造が可能な細胞にとり
込ませることができる。遺伝情報、つまりDNA又はm
RNAは単離して、適当なクローニングベクターにとり
込ませて、適当なホスト細胞に導入する。
【0019】この技術に役立つクローニングベクターに
は、特定の実験的な外来DNAを容するDNA配列が含
まれる。ベクターは、安定した状態で存在してこの実験
的DNAの命ずるタンパク質を発現できるようなホスト
細胞に導入される。クローニングベクターには、プラス
ミド、バクテリオファージ、ウイルス又はコスミドが含
まれる。
【0020】発現ベクターは、適当なホスト内で、クロ
ーニングした遺伝子のコピーが転写され、そのmRNA
が翻訳されるのに必要なDNA配列である。これらのベ
クターは、バクテリア、イースト、昆虫及び哺乳類の細
胞などの多様な細胞において、原核生物又は真核生物の
遺伝子を発現することができる。適当に構成した発現ベ
クターは、ホスト細胞内での自律的複製のための複製起
点、選択的遺伝標識、限られた数の利用できる制限酵素
部位、高いコピー数及び強力なプロモーターから成る。
プロモーターは、RNAポリメラーゼをDNAに結合さ
せてRNA合成を開始させるDNA配列であり、強力な
プロモーターは、この開始を高い頻度で起こすものであ
る。発現ベクターには、クローニングベクターに限らな
いが、修正クローニングベクター及び特にデザインした
プラスミド又はウイルスが含まれる。
【0021】発現システム 原核生物は、非常にしばしばさまざまな大腸菌(E. col
i)の株で代表される。他の微生物、たとえば枯草菌(Ba
cillus subtilis)、多様な種のシュードモナス(Pseudo
monas)又は他の細菌株のような桿菌等を用いてもよい。
このような原核生体系では、ホストと適合する種由来の
複製部位及びコントロール配列を有するプラスミドベク
ターを用いる。たとえば大腸菌(E. coli)は通常、 Bol
ivarら(Gene,(1977)2:95)によって大腸菌
(E. coli)の一種より取られたプラスミド、pBR32
2の誘導体を用いて、形質転換する。コントロール配列
とはリボゾーム結合部位配列に加えて転写開始させるプ
ロモーターを有すると定義され、オペレーターを有して
いてもよい。広く用いられる原核生物調節配列には、以
下のような広く用いられるプロモーターが含まれる。す
なわち、β−ラクタマーゼ(ペニシリナーゼ)とラクト
ース(lac)プロモーター系(Chang ら、 Nature (19
77)198:1056)、そしてトリプトファン(Tr
p)プロモーター系(Goeddel ら、 Nucleic Acids Res.
(1980)8:4057)、またラムダ由来PL プロ
モーター及びN−遺伝子リボソーム結合部位(Shimatak
e ら、Nature(1981)292:128)。しかし、
原核生物に適合するあらゆる入手可能なプロモーター系
を用いることができる。
【0022】本発明の真核生体系において有用な発現系
は、適当な真核生物遺伝子由来のプロモーターを有す
る。たとえば、イーストで有用な一群のプロモーターに
は、3−ホスホグリセリン酸キナーゼ合成プロモーター
(Hitzemanら,J. Biol. Chem.(1980)255:2
073)を含めた解糖系酵素合成プロモーターが含まれ
る。他のプロモーターとしては、エノラーゼ遺伝子由来
のプロモーター(Holland, M. J. ら、J. Biol. Chem.
(1981)256:1385)又はYEp13より得
られるLeu2遺伝子(Broach, J.ら Gene (1978)
8:121)がある。
【0023】組み換えLAPP製造のための好適な発現
系は、実施例4で説明する。この系は、イースト株(Sa
ccharomyces cerevisiae BJ 1995)を用いる。
【0024】適当な哺乳類のプロモーターには、SV4
0由来の初期及び後期プロモーター(Fiers,ら Nature
(1978)273:113)又は、ポリオーマ、アデ
ノウイルスII、ウシ乳頭腫ウイルスあるいはトリ肉腫ウ
イルス由来のプロモーター等の他のウイルスプロモータ
ーが含まれる。適当なウイルス及び哺乳類のエンハンサ
ーは、すでに掲げた。発現系として植物細胞を用いる場
合には、ノパリン合成プロモーターが適当である(Depi
cker, A.ら、 J. Mol. Appl. Gen. (1982)1:5
61)。
【0025】これらのタンパク質発現に有用な昆虫細胞
発現系には、 Smithらの米国特許第4,745,051
号に記載された系の改良版が含まれる。バキュロウイル
ス遺伝子又は、バキュロウイルス遺伝子のプロモーター
を含むその一部分から成るバキュロウイルスDNAを切
断して、少なくともプロモーターを含むDNAフラグメ
ントを得る。感受性のあるホスト昆虫細胞に組み換えバ
キュロウイルス発現ベクターを接種して所望の生成物タ
ンパク質を製造するが、この発現ベクターは、バキュロ
ウイルスポリヘドリンプロモーターの転写調節下にある
少なくとも1つの選択された異種生成物タンパク質ポリ
ペプチド構造遺伝子を有する組み換えバキュロウイルス
ゲノムである。
【0026】ホスト昆虫細胞内で選択された遺伝子を発
現し得る組み換えバキュロウイルス発現ベクターは、好
ましくは、以下のように製造する。すなわち:バキュロ
ウイルスポリヘドリンプロモーターと、異種組み換えを
容易にするために十分な隣接するDNA配列を有するD
NAフラグメントを作るためにバキュロウイルスDNA
を切断し;修飾クローニングベクターを形成するために
バキュロウイルスDNAフラグメントをクローニングビ
ークルに挿入する;クローニングされたバキュロウイル
スポリヘドリンプロモーターの転写調節下にあるバキュ
ロウイルスDNAフラグメントの選択的制限部位を同定
する;修飾クローニングベクターから、バキュロウイル
スポリヘドリンプロモーターの転写調節下にあるバキュ
ロウイルスDNAの余分な制限部位を欠失させる;組み
換えシャトルベクターを形成するために選択した異種遺
伝子を唯一の制限部位へ挿入する;組み換えを行なっ
て、組み換えが起こった及び組み換えが起こらなかった
バキュロウイルスの混合物を製造するために、バキュロ
ウイルスDNAを接触させる;そして、この混合物から
組み換えバキュロウイルス発現ベクターを単離する;以
上である。ベクターの構築
【0027】イーストで組み換えLAPPを製造するの
に好ましい発現ベクターを実施例4及び図1、図2で説
明する。所望のコード配列及び調節配列を有する適当な
ベクターを構築するために、この分野で周知の標準的な
結合及び制限技術を用いる。単離したプラスミド、DN
A配列、又は合成したオリゴヌクレオチドを切断し、長
さを調整して、所望の形態に再結合する。
【0028】部位特異的DNA切断は、この分野で一般
に知られる条件下の適当な制限酵素を用いて、これら市
販の制限酵素の製造元の指定する細かい条件に従がって
処理することによって行なう(たとえば、 New England
Biolabs. Product Catalog参照)。通常、約1μg の
プラスミド又はDNA配列を、約20μlのバッファー
溶液中の1ユニットの酵素で切断する。一般に、DNA
基質の完全な分解を期するためには、過剰な制限酵素を
用いる。37℃で約1ないし2時間のインキュベーショ
ン時間が適当であるが、変更することもできる。各イン
キュベーション後、分解生成物をフェノール/クロロホ
ルムに接触させた後、 Sephadex G−50スピンカラム
に通してもよい。望ましい場合には、標準的技術を用い
たポリアクリルアミドゲル又はアガロースゲル上での電
気泳動によって、切断したフラグメントのサイズ分離を
行なってもよい(サイズ分離の一般的説明は Methods i
nEnzymology(1980)65:499−560にあ
る)。
【0029】制限切断フラグメントは、50mMトリス、
pH7.6、50mM NaCl 、6mM MgCl2 及び6mM DT
T中で、20℃〜25℃で約15ないし25分のインキ
ュベーション時間を用いて、5ないし10μM の4種の
デオキシヌクレオチド三リン酸の存在下に、大腸菌(E.
coli)DNAポリメラーゼIの大きなフラグメント(Kl
enow) と処理することにより、平滑末端にしてもよい。
Klenow フラグメントは、4種のdNTPの存在下にお
いても、5′の突出部を二重鎖にし、3′の突出した1
本鎖をとりのぞく。望ましい場合には、粘着末端の性質
によって決まる限度内で選択したdNTPを供給するこ
とによって、選択的修復を行なうことができる。 Kleno
w で処理した後、混合物をフェノール/クロロホルムで
抽出し、エタノールで沈殿させてから Sephadex G−5
0スピンカラムに通す。適当な条件下でS1ヌクレアー
ゼで処理すると、すべての一本鎖部分は加水分解され
る。
【0030】以上述べたように、オリゴヌクレオチド
を、 Metteucciら(J. Am. Chem. Soc. (1981)1
03:3185)のトリエステル法によって、又は、市
販の自動化オリゴヌクレオチドシンセサイザーを用いて
製造することができる。アニーリングに先立つ、あるい
は標識化のための一本鎖のリン酸化は、50mMトリス、
pH7.6、10mM MgCl2、5mMジチオスレイトール、1
〜2mMATP、1.7 pmol 32P-ATP (2.9m Ci/mmo
l)、0.1mMスペルミジン、0.1mM EDTAの存在
下で、たとえば、0.1nmolの基質に対して、約10ユ
ニットを用いる等の、過剰なポリヌクレオチドキナーゼ
を用いて、行なうことができる。
【0031】連結は、15〜30μlの体積において、
以下の標準的条件及び温度で行なう:20mMトリス−HC
l 、pH7.5、10mMMgCl2、10mM DTT、33μg
/mlBSA、10〜50mM NaCl 、及び1mMATP:
0.3〜0.6(Weiss)ユニットT4 DNAリガー
ゼ、14℃(平滑末端連結の場合)。分子間「粘着末
端」結合は、通常、33〜100μg /mlの全DNA濃
度(5〜100nM全末端の濃度)で行なう。分子間平滑
末端結合(通常10〜30倍モルの過剰なリンカーを用
いる)は、1μM の全末端の濃度で行なう。
【0032】「ベクター・フラグメント」を用いるベク
ターの構築では、5′リン酸をとりのぞいてベクターの
再結合をふせぐために、通常、ベクターフラグメントを
細菌アルカリ性ホスファターゼ(BAP)で処理する。
BAP分解は、pH8の約150mMトリス中で、Na+ とMg
2+の存在下に、ベクター1μg あたり約1ユニットのB
APを用いて、60℃で約一時間行なう。核酸フラグメ
ントを回収するために、生成物をフェノール/クロロホ
ルムで抽出し、エタノールで沈殿させて、 Sephadex
(登録商標)G−50スピンカラムにかけて脱塩する。
別の方法としては、不要なフラグメントで制限酵素分解
をさらに行って、2度分解をしたベクターにおいて、再
結合をふせぐことができる。
【0033】配列の修正が必要なcDNA又はゲノムD
NAから得たベクターの部分に対して、部位特異的プラ
イマーが作用する突然変異誘発を用いる。これは、突然
変異を誘発するべき一本鎖プラスミド又はファージDN
Aに限定されたミスマッチ以外は相補的なプライマー合
成オリゴヌクレオチドを用いて行なう。簡単に言えば、
合成オリゴヌクレオチドをプライマーに用いて、ファー
ジに相補的な鎖の合成を行ない、得られた二本鎖DNA
をファージが生育できるホスト細菌中へ形質転換する。
形質転換した細菌培養物を上層寒天に植えて、ファージ
を含んだ単一細胞からプラークを形成させる。
【0034】理論的には、新しいプラークの50%が一
本鎖として突然変異形態を有するファージを含み、50
%がもとのままの配列を有する。得られたプラークは、
正対合のハイブリダイゼーションは許すがオリジナルの
鎖とミスマッチのハイブリダイズをさまたげるほど十分
である温度で、リン酸化した合成プライマーとハイブリ
ダイズさせる。そして、プローブとハイブリダイズした
プラークをとり、培養して、DNAを回収する。プローブcDNAライブラリ
【0035】cDNA又はゲノムライブラリを、コロニ
ー又はプラーク交雑法を用いてスクリーニングする。細
菌コロニー(又は組み換えファージ感染細菌)の入った
各プレートを二連のニトロセルロースフィルターペーパ
ー(S&SタイプBA−85)に重複培養して、細菌コ
ロニースクリーニングのために、50μg /mlAmpを含
んだLアガー上で37℃14〜16時間コロニーを成長
させた。細菌を溶解して、プラスミド又はファージ及び
DNAを、5分間、それぞれ0.2N NaOH 、1.5M
NaCl 、その後0.5MトリスpH7.5、1.5M NaC
l 、さらにその後2倍標準クエン酸生理食塩水(2×S
SC)で順次処理してフィルターに固定する。フィルタ
ーを風乾して80℃で2時間ベーキングする。二連のフ
ィルターは、フィルターあたり10mlのDNA交雑バッ
ファー(5×SSC、pH7.0、5×Denhardt溶液(ポ
リビニルピロリジンにフィコル及びウシ血清アルブミン
を加えたもの;1×=各0.02%)50mMリン酸ナト
リウムバッファー、pH7.0、0.2%SDS、20μ
g /mlポリU、及び50μg /ml変性サケ***DNA)
で、42℃で6〜8時間、予備交雑させる。
【0036】サンプルを所望の厳密性(stringency) に
応じた条件下で、リン酸化したプローブと交雑させる。
代表的な中程度の厳密性条件は、42℃の温度で24〜
36時間プローブを含んだ1〜5ml/フィルターのDN
A交雑バッファーを用いる。より高い厳密性のために
は、より高温で短時間を用いる。フィルターはそれぞれ
37℃で2×SSC、0.2%SDS及び50mMリン酸
ナトリウムバッファー、pH7で30分間4回洗浄した
後、2×SSC及び0.2%SDSで2回洗浄して、風
乾し、−70℃で2〜3日間オートラジオグラフをと
る。オリゴヌクレオチドプライマー
【0037】所望の配列のそれぞれの鎖と交雑し、か
つ、あるプライマーから合成された伸長生成物が鋳型か
ら離れた際、もう1つのプライマーを伸長させて決まっ
た長さの核酸にする鋳型として働くような、配列上の相
対的な位置に交雑するオリゴヌクレオチドプライマーを
製造する。プライマーは、例えば、それぞれ Narang,
S. A.ら、 Meth. Enzymol.,68、90(1979)及
び Brown, E. L. ら、 Meth. Enzymol.,68、109
(1979)が記述するホスホトリエステル法及びホス
ホジエステル法、あるいはそれらの自動化した実施例な
どのどんな適切な方法を用いても製造できる。自動化し
た方法の1つでは、ジエチルホスホアミダイトを出発物
質に用いて、 Beaucage ら(Tetrahedron Letters (1
981)、22:1859−1862)の述べるように
合成できる。修正固体支持体上にオリゴヌクレオチドを
合成する1つの方法が米国特許第4,458,066号
に述べられている。生体を起源として単離したプライマ
ー(制限エンドヌクレアーゼ分解物)を用いることも可
能である。ポリメラーゼ連鎖反応増幅
【0038】タンパク質をコードする大量のDNAを、
Mullis ら(米国特許第4,800,159号)の記述
するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅技術を用いて
得ることができる。あるプライマーの伸長物は、他のプ
ライマーと交雑すると、核酸配列の生成のための鋳型と
なる。
【0039】プライマー鋳型コンプレックスは複製機能
を行なってプライマーを伸長させるDNAポリメラーゼ
の基質として作用する。両プライマー伸長物に共通の領
域は、変性に際して、くりかえされるプライマー伸長の
鋳型の役割をする。
【0040】TaqDNAポリメラーゼは増幅段階でプラ
イマーの伸長を触媒する。この酵素は好熱菌(Thermus
aquaticus)から単離した熱に安定なDNAポリメラーゼ
である。高い変性温度へくりかえし加熱しても活性を失
なわないために、1度しか加える必要がない。デオキシ
ヌクレオチド三リン酸は、プライマー伸長のビルディン
グブロックを提供する。
【0041】核酸配列鎖を、鋳型の特定部位において相
補的鎖に結合するオリゴヌクレオチドプライマーの存在
下で、分離するまで加熱する。この工程を、一連の加熱
と冷却のサイクル、すなわち鎖を分離するための加熱と
再アニーリングして配列を伸長させるための冷却を行な
いつつ続ける。サイクルをくりかえすごとに、鎖のコピ
ーがどんどん製造される。増幅を通じて、コーティング
領域及び制限部位又は翻訳シグナル(シグナル配列、出
発コドン及び/又は停止コドン)等のすべての他のプラ
イマーによってコードされる情報が得られる。PCRプ
ロトコルは、しばしば、0.5mlマイクロ遠心管で10
0μlのスケールで行なう。PCRのサンプルは、一本
鎖又は二本鎖のDNAかRNAである。出発物質がRN
Aであれば、PCRに先だって第一鎖cDNAを作るた
めに逆転写酵素を用いる。通常、ナノグラム単位のクロ
ーン化された鋳型、マイクログラム単位までのゲノムD
NA、又は20,000の標的コピーを最適化試行を始
めるために用いる。
【0042】PCRプライマーは、通常15ないし30
個の塩基から成るオリゴヌクレオチドであり、相補的鋳
型鎖の5′末端を決定し、配列に相補的である。鋳型と
ならない相補的5′伸長物を加えて、増幅そのものに重
大な影響を与えずに、PCR生成物に多様な増幅後の操
作を行なうことができる。この2つのPCRプライマー
は、とくにその3′末端において、互いに相補的な塩基
を3個以上持たないということが大切である。プライマ
ー内の内部二次構造は避ける必要がある。
【0043】TaqDNAポリメラーゼは、37〜55℃
の範囲で活性があるので、プライマー伸長はアニーリン
グの段階で起こり、交雑物は安定する。プライマーの好
ましい濃度は、従来のPCRと同じであり、通常0.1
ないし1μM の範囲である。
【0044】標準的なPCRのプロトコルにおいては、
各デオキシヌクレオチド三リン酸の濃度は、好ましくは
約200μM である。4種のdNTPの濃度は、好まし
くは各dNTPの予想されるKm以上(10〜15μM )
である。
【0045】好ましくは、PCRバッファーは、約50
0mM塩化カリウム、100mMトリス−HCl (室温でpH
8.3)、15mM塩化マグネシウム及び0.01%(w/
v)ゼラチンから成る。全体で0.8mMの濃度のdNTP
の存在下に、1.5ないし4mMの範囲で少量ずつ滴定を
つづけて、特定の生成物の最大収量をもたらすマグネシ
ウム濃度にする。遊離でマグネシウムが少なすぎるとP
CR生成物は全く得られず、遊離マグネシウムが過剰で
あると多様な望ましくない生成物が生じる。
【0046】好ましくは、100μlの反応容量におい
て、2.0ないし2.5ユニットのTaqDNAポリメラ
ーゼがよい。酵素は多くの反応のために用意した新しい
マスター・ミックスに適宜加えることができ、こうし
て、各チューブにそれぞれの0.5μl酵素液を加える
ことに伴なう精度の問題を避けることができる。DNA
鋳型の増幅のための通常のPCRプロトコルは、1分間
94℃の変性ステップ、1分間37℃のプライマー・ア
ニーリングステップ、及び2分間72℃のプライマー伸
長ステップがある。これによって500bpの生成物が、
25サイクルで少なくとも100,000倍に増幅され
る。
【0047】DNA変性中に、サンプルが熱平衡に達す
るのに十分な時間を与えなければならない。ほとんどの
サンプルに対して有効な変性温度の実用的範囲は、92
〜95℃であり、標準的な選択は94℃である。
【0048】プライマーのアニーリングは、通常、まず
37℃で行なって、生成物の特異性を見積もる。望まし
くないバンドが見られるならば、その後の最適化を行な
う際に、アニーリング温度を高くする。プライマーのア
ニーリング温度の範囲は、たいていは37〜55℃であ
るが、場合によっては、伸長温度まで高くしてもよい。
プライマー・アニーリングとプライマー伸長のステップ
がひとつになれば、PCR工程は2ステップとなる。
【0049】ほとんどの適用において、プライマー伸長
は72℃の温度で十分に生じ、めったに最適化を必要と
しない。2ステップ温度のPCR工程では、温度範囲は
65〜70℃でよい。後期のサイクルで酵素濃度が増幅
を制限するような状態では、好ましくは、伸長はサイク
ル数に比例して増加する。通常、特定のターゲットの大
量の増幅(たとえば1,000,000倍)には、25
ないし45サイクルが必要である。形質転換
【0050】用いるホスト細胞に応じて、その細胞に適
した標準的技術を用いて形質転換を行なう。カルシウム
処理には、 Cohen, S. N.(Proc. Natl. Acad. Sci. USA
(1972)69:2110)の記述するように塩化カ
ルシウムを用いるか、あるいは、 Maniatis ら ("Molec
ular Cloning : A Laboratory Manual (「分子クロー
ニング・実験マニュアル」)(1982)Cold Spring
Harbor Press p254)の述べているRbCl法を、原
核生物又は堅固な細胞壁バリアーを持つ他の細胞に用い
る。アグロバクテリウム(Agrobacterium tumefaciens)
による感染(Shaw. C. H. ら Gene(1983)23:3
15)を、ある種の植物細胞に用いる。このような細胞
壁を有さない哺乳類の細胞には、 Graham 及び Vander
Eb(Virology (1978)52:546)のリン酸カル
シウム沈殿法が好ましい。イーストへの形質転換は、Va
n SolingenP. ら(J. Bacter. (1977)130:9
46)及び Hsiao. C. L. ら (Proc. Natl. Acad.Sci.
USA(1979)76:3829)らの方法に従がって
実行する。実施例4では、組み換えLAPPの製造に好
ましいイースト発現系について述べる。
【0051】実施例4 147アミノ酸ヒル抗血小板タンパク質(LAPP)の
核酸配列および全アミノ酸配列の同定およびその形質転
換サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevi
siae) 中での発現 に基づく変性オリゴヌクレオチドを用いてライブラリー
をPCR増幅する。 スクリーニングに用いる。ポジラィブなクローンをプラ
ーク純化
【0052】ヒル(Haementeria officinalis)から切断
した唾液腺より全ヒル唾液腺RNAを、Han, Jら(Bioch
emistry 26,1617(1987))の方法によって
得た。ポリA+ RNAは、Maniatis, T.ら("Molecular
Cloning : A Laboratory Manual" (「分子クローニン
グ:実験マニュアル」)Cold Spving Harbor Laborator
y, cold Spring Harbor, NY 1982)に従がって単離
した。
【0053】単離したポリA+ RNAから、 Han, J ら
(Nucleic Acids Reserch 15,6304(198
7))に従がって、λgt22発現−cDNAライブラリ
ーを構成した。2種のバクテリオファージRNAポリメ
ラーゼプロモーター、SP6とT7を二重鎖cDNAに
導入して、λgt22のSalI及びNotI部位へ一方向で
クローニングした。約2×106 コの一次の独立なcD
NAクローンが得られた。
【0054】λgt22ライブラリのスクリーニングを、
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)で作ったプローブを用
いて行なった。このプローブは、λgt22の1つのアー
ム(挿入したcDNAの5′末端)に結合するオリゴヌ
クレオチドプライマーと、分子量16,000のヒル抗
血小板タンパク質のV8分解物からのペプチド配列に基
づいた第2の縮重オリゴヌクレオチドプライマーを用い
て、λgt22ライブラリから単離した全DNAをPCR
増幅して作った。
【0055】λgt22の腕に結合するオリゴヌクレオチ
ドの配列は、配列番号5(シーケンスID No. 5)で
ある。ペプチド配列に基づく縮重オリゴヌクレオチドの
配列は、配列番号6、7、8及び9である。オリゴヌク
レオチドプライマーは、ヒル抗血小板凝集タンパク質由
来の配列番号10のタンパク質をコーディングするDN
A配列の相補体である。PCR反応は、 Innis, M. A.
ら("PCR Protocols ;A Guide to Methods and Applica
tions"(「PCRプロトコル:方法と適用の手引」) Ac
ademic Press. San Diego. CA1990)が記述するよ
うに行なった。これら2種のオリゴヌクレオチドのPC
R生成物をアガロースゲル上で電気泳動すると、約50
0bpのDNAフラグメントであった。この生成物を標準
的方法で配列決定して、オリゴヌクレオチドに基づくペ
プチド配列及びオリゴヌクレオチドプライマーに隣接す
るペプチド配列の両方をコーディングすることを確かめ
た。
【0056】このPCR生成物を標準的プロトコルを用
いて放射線で標識化した後、ハイブリダイゼーションに
よってλライブラリにおいて全遺伝子をコードするcD
NAクローンをスクリーニングするのに用いた。まずプ
ラーク純化したクローンを単離した。Maniatis, T ら("
Molecular Cloning : A Laboratory Manual(「分子ク
ローニング:実験マニュアル」), Cold Spving Harbor
Laboratory, cold Spring Harbor, NY 1982)に従
がって、DNAをλクローンから単離した。このDNA
を制限エンドヌクレアーゼNot 1及びSal 1で分離し
て、アガロースゲル上で電気泳動した。約700bpのバ
ンドをゲルから切り取って電気溶出した。大腸菌(E. co
li) プラスミド(Bluescript SK. Stratagene, LaJoll
a, CA) を制限エンドヌクレアーゼNot 1とSal 1で切
断し(第2図)、λクローンからの700bpフラグメン
トをこのベクターにサブクローニングした。その後、サ
ブクローニングしたフラグメントを、標準的技術を用い
て配列決定した。
【0057】LAPP mRNAはひとつの長いオープ
ンリーディングフレームとその後につづくpolyA 部位を
持つ。このオープンリーディングフレームをコンピュー
ターで翻訳すると、147個のアミノ酸のタンパク質で
あった。この配列中に、タンパク質配列決定で同定され
た5つのペプチド配列が見い出された。約21個の疎水
性アミノ酸から成るリーダーペプチド配列も見られた。
コンピューター分析によると、ペプチダーゼ切断部位は
残基21と22の間であり、残基22のGlnに始まる1
25個のアミノ酸の成熟タンパク質を与えると予測され
た。
【0058】この147個のアミノ酸配列とそれに対応
するDNAクローンを、それぞれ配列番号1と配列番号
2に示す。125個のアミノ酸配列とそれに対応するD
NAクローンを、それぞれ配列番号3と配列番号4に示
す。
【0059】次にコンピューターで予測した成熟タンパ
ク質を、発現ベクターpKH4α2のKex切断部位を用
いてイースト中に発現させた。基質としてブルースクリ
プトベクター中のサブクローニングした700bpフラグ
メントを用い、配列番号11と12のオリゴヌクレオチ
ドプライマーを用いてDNAフラグメントをPCR生成
することによって、成熟遺伝子を単離した。
【0060】ポリメラーゼ連続反応の結果、平滑末端の
フラグメントを得て、これをBamHIによって分解する
通常の方法で再生した。1%アガロースゲル上での電気
泳動、バンドの切り取り、及び電気溶出をして、正しい
フラグメントを得た。精製したフラグメントを、あらか
じめBamHIで分解して仔ウシアルカリ性ホスファター
ゼで処理しておいたpKH4α2(Jacobson, M. A. ら
(1989)Gene85:513〜518)に連結してイ
ースト発現ベクターpKH4α2・LAPP(図1)を
形成した。このpKH4α2・LAPPが、本発明のタ
ンパク質を製造する。正しく配向した正しいプラスミド
クローンの配列であることを、DNA配列分析で確認し
た。こうして作った融合生成物は、KEX2遺伝子がコ
ードするLys−Arg−切断エンドペプチダーゼ(KEX
2)によりタンパク質分解されてプロセシングされ、生
成物は培地に分泌される。KEX2は、Lys−Arg残基
のC末端側を切断する。
【0061】図1は、r−LAPP合成遺伝子配列の発
現に用いる、イーストプラスミド発現ベクターpKH4
α2・LAPPの構成を示す。示されているのは、 LAPP オープンリーディングフレーム α−交配因子遺伝子配列 2μサークル配列 pBR322配列 leu 2d 遺伝子配列 GAL10プロモーター配列
【0062】α−交配因子前駆体をグリシン79におい
てLAPPに結合している7個のアミノ酸からなる連結
ペプチドに対応する、コーディング配列の領域が示され
ている。また、KEX2プロテアーゼにより認識され
る、予想した切断部位が示されている。サッカロミセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae
BJ 1995)の形質転換
【0063】ディプロイドであるイースト株(Saccharo
myces cerevisiae BJ 1995、Gardell ら,Arch. Bi
ochem. Biophys. vol.278、No. 2,pp. 467〜4
74(1990))を、標準的なプロトコル(Hinnen
ら,(1978) Proc. Natl.Acad. Sci. USA 75:
1929〜1933)を用いて、pKH4α2・LAP
Pで形質転換した。
【0064】イースト形質転換体を入れたプレートか
ら、シングルコロニーを単離した。これらの単離株を5
×Leu- 選択培地(5×Leu- ) (Jacobson, M. A.
ら、Gene85,(1989))で生育させた。培養物を
4%(w/v)ガラクトースを含む5×Leu- 培地でイ
ンキュベートして発現を行なわせる前に、ロータリー振
とう培養器を用いて300rpm で、28℃で16〜18
時間、2リットル、エーレンマイヤーフラスコ中で生育
させた。24時間後、得られたLAPPを含んだ培地
を、細胞をペレットにすることによって細胞から分離し
た。
【0065】寄託 形質転換したイースト株(Saccharomyces cerevisiae
pKH4−LAPP−BJ1995)は、 American Ty
pe Culture Collection(Rockville, MD.USA)に寄託さ
れ、ATCC74020として登録された。この寄託
は、特許手続及びその規制を目的とする微生物寄託に関
する国際承認についてのブタペスト条約の規定に基づい
て、1990年9月27日に行なわれた(ブタペスト条
約)。増殖可能な培養株の管理は、寄託後30年間保証
される。微生物は、ブタペスト条約の定めるところによ
ってATCCにより入手可能であり、また出願人とAT
CCとの同意により関連する米国特許の発行後は無制約
に入手可能となる。寄託された株の入手は、その特許法
に従がうあらゆる政府の権威の下に保証される権利に反
して本発明を行使できる許可を意味しない。
【0066】療法 本発明のタンパク質性物質は、コラーゲンによる血小板
凝集をブロックするものであり、あらゆる無毒性の有機
又は無機の酸とともに薬剤用の塩を形成する。適当な塩
を形成する無機酸の例としては、塩酸、臭化水素、硫
酸、リン酸、及びオルトリン酸1水素ナトリウムや硫酸
水素カリウム等の酸性金属塩がある。適当な塩を形成す
る有機酸の例としては、モノ、ジ及びトリカルボン酸が
ある。そのような酸には、たとえば、酢酸、グリコール
酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル
酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコル
ビン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、安息香
酸、ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、ケイ皮酸、サ
リチル酸、2−フェノキシ安息香酸、及び、メタンスル
ホン酸や2−ヒドロキシエタンスルホン酸等のスルホン
酸がある。カルボキシ末端のアミノ酸部分の塩には、あ
らゆる適当な無機又は有機塩基とともに形成した無毒性
カルボン酸塩が含まれる。これらの塩の例としては、た
とえばナトリウムやカリウム等のアルカリ金属との塩、
カルシウムやマグネシウム等のアルカリ土類金属との
塩、アルミニウムを含むIII A族の軽金属との塩、ま
た、有機第一級、二級及び三級アミン、たとえば、トリ
エチルアミンを含むトリアルキルアミン、プロカイン、
ジベンジルアミン、1−エテンアミン;N,N′−ジベ
ンジルエチレンジアミン、ジヒドロアビエチルアミン、
N−(低級)アルキルピペリジン及び他の適当なアミン
がある。
【0067】コラーゲンによる血小板凝集刺激をブロッ
クする本発明のタンパク質性物質が抗血栓症作用を有す
る血中濃度は、約100nM(すなわち1.6μg /ml)
である。
【0068】抗血液凝固療法とは、多様な血栓性の状
態、とくに冠状動脈や脳血管の疾患の治療及び予防を言
う。この分野に経験を有する者は、容易に、抗血液凝固
療法を必要とする状況がわかる。ここに用いる「患者」
とは、ヒトを含めた霊長類、ヒツジ、ウマ、ウシ、ブ
タ、イヌ、ネコ、ラット及びハツカネズミである。
【0069】本発明のタンパク質性物質は経口投与後の
腸からの吸収を経たあとも効果を失なわないが、出願者
らがより好ましいとするものは非経口投与、たとえば、
皮下、静脈内、筋肉内又は腹腔内の投与、デポ注射によ
る投与、あるいはインプラント処方である。
【0070】非経口投与のためには、本発明のタンパク
質性物質を、水や油類のように滅菌できる薬剤用担体を
用いた生体に使用可能な希釈液として、さらに表面活性
剤や他の薬剤用アジュバントを加えて、又は加えずに、
注射用の溶液又は懸濁液の投与形態で投与できる。これ
らの処方に用いることのできる油類の例としては、石油
類、動物性、植物性又は合成油類、たとえば、ラッカセ
イ油、大豆油、及び鉱物油が含まれる。一般に、水、塩
類溶液、デキストロース水溶液及びそれに類した糖の溶
液、エタノール、及び、プロピレングリコールやポリエ
チレングリコール等のグリコール類が好ましい液体担体
であるが、とりわけ注射用溶液に好ましい。
【0071】本発明のタンパク質性物質は、活性成分の
持維的放出を可能にするために処方されるデポ注射やイ
ンプラント処方の形態で投与することができる。活性成
分をペレット又は小型の円筒に圧縮して、デポ注射かイ
ンプラントとして、皮下又は筋肉内に植えつける。イン
プラントには生体内で分解可能なポリマー又は合成シリ
コン、たとえばシラスティック、シリコンゴム又はダウ
コーニング社製の他のポリマー等の不活性物質を用いて
よい。
【配列表】
【0072】 配列番号:1 配列の長さ:147 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 起源 生物名:Haementeria officinalis 組織の種類:唾液腺 その他の情報:ヒル血小板凝集阻害タンパク質 配列:
【化1】
【0073】配列番号:2 配列の長さ:441 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 起源 生物名:Haementeria officinalis 組織の種類:唾液腺 直接の起源 ライブラリー名:ヒルλgt22 その他の情報:ヒル血小板凝集阻害タンパク質をコード
する配列 配列:
【化2】
【0074】 配列番号:3 配列の長さ:126 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 起源 生物名:Haementeria officinalis 組織の種類:唾液腺 その他の情報:ヒル血小板凝集阻害タンパク質の成熟型 配列:
【化3】
【0075】 配列番号:4 配列の長さ:378 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 起源 生物名:Haementeria officinalis 組織の種類:唾液腺 その他の情報:ヒル血小板凝集阻害タンパク質の成熟型
をコードする配列 配列:
【化4】
【0076】 配列番号:5 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) その他の情報:λgt22アームに結合するプライマー
【化5】
【0077】配列番号:6 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) その他の情報:配列番号10の蛋白質をコードするDN
Aに相補的な縮重プライマー 配列:
【化6】
【0078】配列番号:7 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) その他の情報:配列番号10の蛋白質をコードするDN
Aに相補的な縮重プライマー 配列:
【化7】
【0079】配列番号:8 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) その他の情報:配列番号10の蛋白質をコードするDN
Aに相補的な縮重プライマー 配列:
【化8】
【0080】配列番号:9 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) その他の情報:配列番号10の蛋白質をコードするDN
Aに相補的な縮重プライマー 配列:
【化9】
【0081】配列番号:10 配列の長さ:7 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 フラグメント型:中間部フラグメント 起源 生物名:Haementeria officinalis 組織の種類:唾液腺 その他の情報:ヒル血小板凝集阻害タンパク質の一部 配列:
【化10】
【0082】配列番号:11 配列の長さ:48 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 配列の種類:その他の核酸(合成DNA) トポロジー:直鎖状 その他の情報:プライマー 配列:
【化11】
【0083】配列番号:12 配列の長さ:33 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 配列の種類:その他の核酸(合成DNA) トポロジー:直鎖状 その他の情報:プライマー 配列:
【化12】
【図面の簡単な説明】
【図1】r−LAPP合成遺伝子配列の発現に用いるイ
ーストベクターを示す図である。
【図2】LAPPクローンの製造のフローチャートを示
す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 3/02 3/20 3/24 13/00 ZNA 7731−4H C12N 15/12 C12P 21/02 C 8214−4B //(C12P 21/02 C12R 1:865) (72)発明者 ポール エム.ケラー アメリカ合衆国,19446 ペンシルヴアニ ア,ランスデール,スプリング ヴアレー ロード 2057

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子量約16,000を有し、コラーゲ
    ンにより刺激される血小板凝集を阻害することができ
    る、生化学的に純粋なタンパク質であって、該タンパク
    質はヒル(Haementeria officinalis)の唾液腺に由来す
    る。
  2. 【請求項2】 以下の工程: a)ヒルの唾液腺組織を切断して取り出す; b)ホモジネートを作るための適当な一定のpHを有する
    緩衝塩を含む水溶液中に、前記組織をホモジナイズして
    可溶化する; c)ホモジネートを遠心分離して、上澄みのタンパク質
    懸濁フラクションを作る; d)フラクションをアッセイして、コラーゲンにより刺
    激される血小板凝集を阻害する特性を有する生成物フラ
    クションを選択する; c)この上澄のフラクションを、pH7.8のHEPES
    バッファー及び10mMCaCl2で平衡化したヘパリンアガ
    ロースのアフィニティーカラムにのせる; f)カラムに吸着するタンパク質を含むフラクション
    と、カラムに吸着しないタンパク質を含むフラクション
    を分離する; g)吸着したフラクションから、コラーゲンにより刺激
    される血小板凝集を阻害することのできるタンパク質を
    選択する、からなるヒル(Haementeria officinalis)の
    唾液腺に由来し、コラーゲンにより刺激される血小板凝
    集を阻害することができるタンパク質の製造工程。
  3. 【請求項3】 生成物フラクションがインビトロでのコ
    ラーゲンにより刺激される血小板凝集阻害作用を有する
    ことを特徴とする、請求項2の生成物。
  4. 【請求項4】 生成物フラクションがインビトロでの血
    小板のコラーゲンへの粘着ブロック作用を有することを
    特徴とする、請求項2の生成物。
  5. 【請求項5】 哺乳類に対して、治療効果のある服用量
    の生化学的に純粋な請求項1のタンパク質を投与するこ
    とから成る、コラーゲンにより刺激される血小板凝集阻
    害を目的とした、哺乳類の治療方法。
  6. 【請求項6】 配列番号1又はその保存的アミノ酸置換
    物のアミノ酸配列を有する、請求項1のタンパク質。
  7. 【請求項7】 配列番号3又はその保存的アミノ酸置換
    物のアミノ酸配列を有する、請求項1のタンパク質。
  8. 【請求項8】 有効量の請求項1のタンパク質を含む、
    コラーゲンによって刺激される血小板凝集阻害用の治療
    用組成物。
  9. 【請求項9】 配列番号1又はその保存的アミノ酸置換
    物、あるいは、コラーゲンによって刺激される血小板凝
    集を阻害できるそのフラグメントのアミノ酸配列を有す
    る、請求項1のタンパク質。
  10. 【請求項10】 配列番号3又はその保存的アミノ酸置
    換物、あるいはコラーゲンによって刺激される血小板凝
    集を阻害するそのフラグメントのアミノ酸配列を有す
    る、請求項1のタンパク質。
  11. 【請求項11】 請求項1のタンパク質をコードするD
    NAを有する遺伝子。
  12. 【請求項12】 請求項1のタンパク質をコードするD
    NAを含む組換え分子であって、該DNAがホスト内で
    の発現を目的としてコラーゲンにより刺激される血小板
    凝集を阻害するポリペプチドをコードするDNA配列か
    らなるものである組換え分子、ただし該DNA配列はD
    NA分子の発現調節配列に機能的に結合している。
  13. 【請求項13】 以下の段階: a)請求項1のタンパク質をコードするDNAを含む組
    換え分子で形質転換した分子ホストの培養、ただし該D
    NAはホスト内での発現を目的としてコラーゲンにより
    刺激される血小板凝集を阻害するポリペプチドをコード
    するDNA配列からなるものであり、該DNA配列はD
    NA分子の発現調節配列に機能的に結合している; b)ポリペプチドの回収、単離、からなる、コラーゲン
    により刺激される血小板凝集を阻害するポリペプチドの
    製造方法。
  14. 【請求項14】 以下のアミノ酸構成を持つ請求項1の
    タンパク質、又はその保存的アミノ酸置換体。 【表1】
  15. 【請求項15】 以下のアミノ酸構成を持つ請求項1の
    タンパク質、又はその保存的アミノ酸置換体。 【表2】
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